JP2015117318A - 難燃性樹脂組成物及びこれを用いた電線・ケーブル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】塩素量30%以上の塩素化ポリエチレン及び他のポリオレフィン系樹脂を含むベースポリマーと、ハイドロタルサイトと、任意成分としての三酸化アンチモン以外の難燃剤とを含有し、前記塩素化ポリエチレンを20〜60質量部含む前記ベースポリマー100質量部に対して、前記ハイドロタルサイトを10〜50質量部、及び前記難燃剤を0〜40質量部含有する難燃性樹脂組成物、並びに当該樹脂組成物を絶縁体に使用した電線及びシースに使用したケーブル。
【選択図】図1
Description
[2]前記他のポリオレフィン系樹脂は、エチレン−酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする前記[1]に記載の難燃性樹脂組成物。
[3]前記ベースポリマー100質量部に対して、更に脂肪酸アマイドを0.05〜5質量部含有することを特徴とする前記[1]又は前記[2]に記載の難燃性樹脂組成物。
[4]前記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の難燃性樹脂組成物を絶縁体として使用したことを特徴とする電線。
[5]前記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の難燃性樹脂組成物をシースとして使用したことを特徴とするケーブル。
本発明の実施形態に係る難燃性樹脂組成物は、塩素量30%以上の塩素化ポリエチレン及び他のポリオレフィン系樹脂を含むベースポリマーと、ハイドロタルサイトと、任意成分としての三酸化アンチモン以外の難燃剤とを含有し、前記塩素化ポリエチレンを20〜60質量部含む前記ベースポリマー100質量部に対して、前記ハイドロタルサイトを10〜50質量部、及び前記難燃剤を0〜40質量部含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物である。
本発明の実施形態に用いる塩素化ポリエチレンとしては、塩素量30%以上の範囲であれば特に限定はしないが、好ましくは塩素量30〜45%であり、より好ましくは塩素量32〜43%であり、さらに好ましくは塩素量35〜40%の塩素化ポリエチレンである。これらは単独又は2種以上をブレンドして用いることができ、塩素量30%以上の範囲であれば非晶、半結晶、結晶のいずれの塩素化ポリエチレンを組み合せて用いてもよい。ベースポリマーとして塩素量30%以上の塩素化ポリエチレンを使用することで、難燃性、可撓性、耐熱性に優れた樹脂組成物を得ることが可能となった。
本発明の実施形態に用いる他のポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、直鎖状超低密度ポリエチレン(VLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン-アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−スチレン共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ブテン−ヘキセン三元共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、エチレン−オクテン共重合体(EOR)、エチレン共重合ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)、ポリ−4−メチル−ペンテン−1、マレイン酸グラフト低密度ポリエチレン、水素添加スチレン−ブタジエン共重合体(H−SBR)、マレイン酸グラフト直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンと炭素数が4〜20のαオレフィンとの共重合体、エチレン−スチレン共重合体、マレイン酸グラフトエチレン−メチルアクリレート共重合体、マレイン酸グラフトエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸三元共重合体、ブテン−1を主成分とするエチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体などが挙げられる。より好適にはEVAであり、さらに好適にはVA量25〜35%のEVAである。これらは単独又は2種以上をブレンドして用いることができる。
本発明の実施形態に用いるハイドロタルサイトは、特に限定はしないが、一般的にはMg6Al2(CO3)(OH)16・4(H2O)の組成を有するものである。好ましくは合成品でレーザー回折法により測定した平均粒子径が1〜5μmのハイドロタルサイトである。
本発明の実施形態に係る難燃性樹脂組成物は、更に三酸化アンチモン以外の難燃剤を含有することが好ましい。
本発明の実施形態に係る難燃性樹脂組成物は、更に滑剤として脂肪酸アマイドを含有することが好ましい。
本発明の実施形態に係る難燃性樹脂組成物は、更に架橋剤として有機過酸化物を含有することが好ましい。
本発明の実施形態に係る難燃性樹脂組成物には、上記の配合剤以外にも必要に応じて、酸化防止剤、金属不活性剤、架橋助剤、その他の滑剤、無機充填剤、相溶化剤、安定剤、カーボンブラック、着色剤等の添加剤を加えることが可能である。更に、電子線などの放射線により架橋してもよい。
本発明の実施形態に係る電線は、本発明の実施形態に係る上記難燃性樹脂組成物を絶縁体として使用したことを特徴とする。
図1に示すように、本実施の形態に係る電線10は、汎用の材料、例えば、純銅や錫めっき銅等からなる導体1と、導体1の外周に被覆された絶縁体2とを備える。
本発明の実施形態に係るケーブルは、本発明の実施形態に係る上記難燃性樹脂組成物をシースとして使用したことを特徴とする。
図2に示すように、本実施の形態に係るケーブル20は、本実施の形態に係る絶縁電線10を3本と紙等の介在4とを共に撚り合わせた三芯撚り線と、三芯撚り線の外周に施された押え巻きテープ5と、その外周に押出被覆されたシース3とを備える。電線10は単芯でもよく、三芯以外の多芯撚り線であってもよい。
以上の通り、本発明の実施の形態によれば、三酸化アンチモンの使用を不要化し、かつ優れた難燃性、可撓性、耐熱性を有する樹脂組成物を得ることが出来る。また、その樹脂組成物を絶縁体・シースに使用することにより、三酸化アンチモンの使用を不要化し、かつ優れた難燃性、可撓性、耐熱性を有する電線・ケーブルを得ることができる。
作製した電線について、JIS C 3005に準拠して引張試験を行なった。引張強さは、10MPa未満のものを×(不合格)、10〜13MPaのものを○(合格)、13MPaを超えるものを◎(裕度を持って合格)とした。伸びは、350%未満のものを×(不合格)、350〜400%のものを○(合格)、400%を超えるものを◎(裕度を持って合格)とした。
作製したシートを用いて、酸素指数(OI)測定、及び参考試験として垂直燃焼試験(VW−1試験)を行った。OI測定はJIS K6269に準拠して測定し、26以上のものを○(合格)、26未満のものを×(不合格)とした。26未満を不合格としたのは、例えばケーブルの60°傾斜難燃試験を達成しないためである。VW−1試験は、作製した電線をUL subject 758に準拠して試験し、燃焼時間が1分未満のものを○(合格)、1分以上のものを×(不合格)とした。
作製したシートを用いて、JIS K 6253に準拠し、硬さ試験を行なった。硬さ82以下のものを○(合格)、82より大きいものを×(不合格)とした。
作製したシートを1mm厚のシート形状にしたサンプルについて、JIS K 6257に準拠したギヤー式老化試験機を用いて、165℃、30日間老化させ、耐熱性試験を行なった。伸び特性が50%以上のものを○(合格)、50%より小さいものを×(不合格)とした。
上記(1)〜(4)のすべての試験で◎又は○のものを○(合格)、1つでも×があったものを×(不合格)とした。
10:電線、20:ケーブル
Claims (5)
- 塩素量30%以上の塩素化ポリエチレン及び他のポリオレフィン系樹脂を含むベースポリマーと、ハイドロタルサイトと、任意成分としての三酸化アンチモン以外の難燃剤とを含有し、
前記塩素化ポリエチレンを20〜60質量部含む前記ベースポリマー100質量部に対して、前記ハイドロタルサイトを10〜50質量部、及び前記難燃剤を0〜40質量部含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。 - 前記他のポリオレフィン系樹脂は、エチレン−酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
- 前記ベースポリマー100質量部に対して、更に脂肪酸アマイドを0.05〜5質量部含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の難燃性樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物を絶縁体として使用したことを特徴とする電線。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物をシースとして使用したことを特徴とするケーブル。
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