JP2015114412A - 光ケーブル及びその製造方法 - Google Patents
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【課題】押え巻きテープが縦添えで巻き付けられた光ケーブルにおいて、押え巻きテープの除去作業の作業性を向上させる。
【解決手段】本発明に係る光ケーブル1は、複数の光ファイバ心線13を収納したケーブルコア11と、ケーブルコア11の外周に縦添えで巻き付けられた押え巻きテープ16と、を備える。光ケーブル1では、押え巻きテープ16の重なり部分16a,16bのうち上層側(重なり部分16a)の表面の少なくとも一部及び/又は上記上層側の端面16cが長手方向にわたって連続的に又は間欠的に着色されている。
【選択図】図1A
【解決手段】本発明に係る光ケーブル1は、複数の光ファイバ心線13を収納したケーブルコア11と、ケーブルコア11の外周に縦添えで巻き付けられた押え巻きテープ16と、を備える。光ケーブル1では、押え巻きテープ16の重なり部分16a,16bのうち上層側(重なり部分16a)の表面の少なくとも一部及び/又は上記上層側の端面16cが長手方向にわたって連続的に又は間欠的に着色されている。
【選択図】図1A
Description
本発明は、複数の光ファイバ心線を収納した光ケーブル、及びその製造方法に関する。
近年の映像配信、IP(Internet Protocol)電話、データ通信等のブロードバンドサービスの拡大により、光ファイバケーブル(光ケーブル)を介した家庭向けのデータ通信サービス(FTTH:Fiber To The Home)の加入者が増加している。
このFTTHでは、幹線光ケーブルからドロップ光ケーブルを用いて加入者宅等に引き落とされている。加入者宅への光ファイバの引き落しは、例えば、市街の電柱等に布設されている幹線光ケーブルから、通常、クロージャと称されている接続函で光ファイバ心線を分岐し、分岐された光ファイバ心線にドロップ光ケーブルを融着接続又は光コネクタを用いて接続している。
上記の幹線光ケーブルの途中部分から、光ファイバを加入者宅等に引き落とすには、ケーブル内に収納されている複数本の光ファイバ心線の内から、1本〜数本の光ファイバ心線を引き出す分岐作業(中間後分岐作業)が行われる。この中間後分岐作業において、光ファイバケーブルから内部の光ファイバ心線を取り出す際に、主にポリエチレンで構成されたシース(外被とも言う)を剥いだ後に、押え巻きテープを除去する必要がある。
ここで、押え巻きテープはケーブルコアに螺旋巻き(横巻き)或いは縦添えで巻き付けられる。このうち、押え巻きテープが縦添えされた光ケーブルについては、例えば特許文献1等に記載されている。
図7を参照して押え巻きテープの除去手順について説明する。押え巻きテープ76が縦添えで巻かれた光ケーブル7において押え巻きテープ76を除去するには、まずシース77を除去して押え巻きテープ76が露出した状態にする。次に、押え巻きテープ76の重なり部分76aを見つけ、その重なり部分76aの上層の端面76cを手で摘んで必要な長さ分だけ開いていき、刃物等で切断して除去する。また、押え巻きテープ76の種類によっては、刃物等を用いることなく、手で摘むことで切断できるものもある。
しかしながら、特許文献1に記載の光ケーブルを含む従来の光ケーブルにおいては、押え巻きテープの重なり部分が視覚的に分かり難く、開く作業に時間がかかってしまう。特に、バケット車上での作業環境の場合には、一方向からしか作業できないため、光ケーブルを周方向に捻って重なり部分を見つけるなど、繁雑な作業が伴う場合もある。また、上記中間後分岐作業のように光ケーブルに張力がかかった状態で重なり部分を開くためには、光ケーブルを曲げるなどして開くことは困難である。
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、押え巻きテープが縦添えで巻き付けられた光ケーブルにおいて、押え巻きテープの除去作業の作業性を向上させることにある。
本発明に係る光ケーブルは、複数の光ファイバ心線を収納したケーブルコアと、上記ケーブルコアの外周に縦添えで巻き付けられた押え巻きテープと、を備えた光ケーブルであって、上記押え巻きテープの重なり部分のうち上層側の表面の少なくとも一部及び/又は上記上層側の端面が長手方向にわたって連続的に又は間欠的に着色されている。
本発明に係る光ケーブルの製造方法は、複数の光ファイバ心線を収納したケーブルコアの外周に押え巻きテープが縦添えで巻き付けられた光ケーブルを製造する製造方法であって、上記押え巻きテープの幅方向の一方の端部における表面の少なくとも一部及び/又は端面に、長手方向にわたって連続的に又は間欠的に着色する着色工程と、上記着色工程により着色された上記一方の端部が他方の端部より上側で且つ上記表面が上側になるように、上記押え巻きテープを縦添えで上記ケーブルコアの外周に巻き付ける巻き付け工程と、を有する。
本発明に係る光ケーブルによれば、押え巻きテープの除去作業の作業性を向上させることができる。
[本発明の実施形態の説明]
まず、本発明の実施形態を列記して説明する。
(1)本発明の実施形態に係る光ケーブルは、複数の光ファイバ心線を収納したケーブルコアと、上記ケーブルコアの外周に縦添えで巻き付けられた押え巻きテープと、を備えた光ケーブルであって、上記押え巻きテープの重なり部分のうち上層側の表面の少なくとも一部及び/又は上記上層側の端面が長手方向にわたって連続的に又は間欠的に着色されている。これにより、押え巻きテープの除去作業の作業性を向上させることができる。
まず、本発明の実施形態を列記して説明する。
(1)本発明の実施形態に係る光ケーブルは、複数の光ファイバ心線を収納したケーブルコアと、上記ケーブルコアの外周に縦添えで巻き付けられた押え巻きテープと、を備えた光ケーブルであって、上記押え巻きテープの重なり部分のうち上層側の表面の少なくとも一部及び/又は上記上層側の端面が長手方向にわたって連続的に又は間欠的に着色されている。これにより、押え巻きテープの除去作業の作業性を向上させることができる。
(2)本発明の実施形態に係る光ケーブルの製造方法は、複数の光ファイバ心線を収納したケーブルコアの外周に押え巻きテープが縦添えで巻き付けられた光ケーブルを製造する製造方法であって、上記押え巻きテープの幅方向の一方の端部における表面の少なくとも一部及び/又は端面に、長手方向にわたって連続的に又は間欠的に着色する着色工程と、上記着色工程により着色された上記一方の端部が他方の端部より上側で且つ上記表面が上側になるように、上記押え巻きテープを縦添えで上記ケーブルコアの外周に巻き付ける巻き付け工程と、を有する。これにより、押え巻きテープの除去作業の作業性を向上させることが可能な光ケーブルを提供できる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る光ケーブル及びその製造方法の具体例について説明する。
まず、図1A,図1Bを参照しながら、本発明の一実施形態に係る光ケーブル(光ファイバケーブルとも言う)の構成例について説明する。図1Aはスロット型の光ケーブルの例、図1Bは、スロットレス型の光ケーブルの例であり、いずれも幹線用として多用されているが、本実施形態に係る光ケーブルの用途はこれに限ったものではない。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る光ケーブル及びその製造方法の具体例について説明する。
まず、図1A,図1Bを参照しながら、本発明の一実施形態に係る光ケーブル(光ファイバケーブルとも言う)の構成例について説明する。図1Aはスロット型の光ケーブルの例、図1Bは、スロットレス型の光ケーブルの例であり、いずれも幹線用として多用されているが、本実施形態に係る光ケーブルの用途はこれに限ったものではない。
図1A,図1Bにおいて、1,2は光ケーブル、11,21はケーブルコア、12,22は光ファイバ、13はスロットロッド、13aは溝、14,24はテンションメンバ、15は粗巻き紐、16,26は押え巻きテープ(上巻テープとも言う)、17,27はシース、23は光ファイバ線束、25は緩衝材を示す。
図1Aで例示する光ケーブル1は、複数の光ファイバ心線12を収納したケーブルコア11と、ケーブルコア11の外周に縦添えで巻き付けられた押え巻きテープ16と、を備える。また、図1Aの光ケーブル1では、押え巻きテープ16の外周がシース17で覆われている。シース17は、ケーブルコア11の外周に巻き付けられた押え巻きテープ16の外側を、光ケーブル1の断面形状が丸型になるように被覆するものであり、例えばPVC(ポリ塩化ビニル)等で構成すればよい。
ケーブルコア11は、中心に鋼線等のテンションメンバ(抗張力体とも言う)14を埋設一体化し、外周に複数の溝13aを設けたプラスチック材からなるスロットロッド(スペーサロッドとも言う)13を有する。
スロットロッド13の溝13aは、螺旋状又はSZ状に形成され、溝13a内には、複数本の光ファイバ心線12が収容される。ここで、光ファイバ心線12は、単心に限ったものではなく、図示するようなテープ状の光ファイバ心線であってもよい。また、張力がかかった状態で光ファイバ心線12を引き出す必要がある場所に光ケーブル1を設置する場合、溝13aはSZ状に形成されていることが好ましい。
また、ケーブルコア11は粗巻き紐15を有する。粗巻き紐15は、光ファイバ心線12が溝13a内に収容された状態でスロットロッド13の外周に巻き付けられ、溝13a内に収容された光ファイバ心線12が脱落しないように保持されている。なお、溝13aが螺旋状の場合は、粗巻き紐15を省略することもある。
ケーブルコア11の外周には、押え巻きテープ16が長手方向に縦添えで巻き付けられている。押え巻きテープ16は、溝13aに収容された光ファイバ心線12が外に飛び出さないように(ばらけないように)保持すると共に、シース17を樹脂の押出成形で形成する際に樹脂が光ファイバ心線12の面上に落ち込んで接触するのを抑制する接触抑制層や、シース17の押出成形時の熱絶縁層として機能させることができる。
押え巻きテープ16としては、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の繊維からなる不織布などが用いられる。
また、押え巻きテープ16は、吸水剤を付与しておくことで、光ケーブル1内への止水のための吸水層として機能させることもできる。
また、押え巻きテープ16は、吸水剤を付与しておくことで、光ケーブル1内への止水のための吸水層として機能させることもできる。
縦添えされた押え巻きテープ16の外周には、押え巻きテープ16を巻き付けた際の解れを抑える押え巻きを施すことなく、シース17が押出成形され、押え巻きテープ16の巻き付けが固定されている。但し、光ケーブル1は、押え巻きテープ16に対する押え巻きを行うための粗巻き紐を施した後に、シース17を押出成形する構成を採用することもできる。
そして、本実施形態の主たる特徴として、光ケーブル1は、押え巻きテープ16の重なり部分のうち上層側(上層側の重なり部分16a)の表面の少なくも一部及び/又は上層側の端面16cが、長手方向にわたって連続的に又は間欠的に着色されている。また、着色する色は、押え巻きテープ16の色と区別がつく色であればよいが、より目立つ色、例えば蛍光色であることが好ましい。
ここで、上述した押え巻きテープ16の重なり部分とは、巻き付けられた状態で上層側に位置する重なり部分16aと下層側に位置する重なり部分16bとでなる。長手方向とは光ケーブル1の長手方向、換言すれば押え巻きテープ16やケーブルコア11の長手方向を指す。また、端面16cは、上層側の重なり部分16aの側面を指し、押え巻きテープ16の一方の端部における薄い面を指す。
上記表面とは、巻き付ける際に表側にくる面を指し、これに対して表面の反対の面(つまり裏面)は、巻き付けた際にケーブルコア11に接する側の面を指す。また、上層側の表面を連続的に着色する場合でも、上述したように重なり部分16aの表面の全てにおいて連続的に着色されていなくてもよく、図1Aで着色部分16dとして図示するように、重なり部分16aの幅より狭い範囲で連続的に着色されていてもよい。
但し、この範囲には端面16c側を含むようにすることが、重なった境界付近ではなく境界そのものが視認できるため、好ましいと言える。なお、図1Aでは、連続的に着色された例のみを挙げているが、上述のように間欠的に着色されていてもよい。
このような構成により、光ケーブル1では、シース17を開いた際に着色部分16dが色マーカとして目立つことにより、重なり部分16aの視認性が向上するため、重なり部分16aを開く作業の作業性を向上させることができる。そして結果的に、光ケーブル1では、中間後分岐作業(シース17及び押え巻きテープ16の除去、光ファイバ心線を取り出す作業)の作業性を向上させることができる。また、間欠的な着色により、インク量を減らすことができる。
図1Bで例示する光ケーブル2は、複数の光ファイバ心線22を収納したケーブルコア21と、ケーブルコア21の外周に縦添えで巻き付けられた押え巻きテープ26と、を備える。押え巻きテープ26は、押え巻きテープ16と同様に不織布などでなる。
ケーブルコア21は、複数本の光ファイバ心線22をテープ等でバンドル状に束ねて光ファイバ線束23とし、この光ファイバ線束23を複数本集合させ、ヤーンなどを束ねた緩衝材25と共に撚り合わせて外形が円形になるようにしたものである。
押え巻きテープ26は、押え巻きテープ16と同様に、束ねられ集合された複数本の光ファイバ心線22にバラケが生じないように保持すると共に、接触抑制層や熱絶縁層として機能させることができ、また、吸水層として機能させることもできる。
そして、光ケーブル2においても、上記の主たる特徴を有し、押え巻きテープ26の重なり部分26a,26bのうち上層側(上層側の重なり部分26a)の表面の少なくとも一部及び/又は上層側の端面26cが、長手方向にわたって連続的に又は間欠的に着色されている。図1Bの例における着色部分26dは、着色部分16dと同様、重なり部分26aの幅より狭い範囲で連続的に着色されており、この範囲には端面26c側を含むようにしている。
そして、縦添えされた押え巻きテープ26の外周には、光ケーブル1と同様に、シース27が押出成形され、押え巻きテープ26の巻き付けが固定されている。但し、シース27にはテンションメンバ24が埋め込まれている。
次に、本実施形態に係る製造方法について説明する。この製造方法は、後述する着色工程及び巻き付け工程を有する。図2は、スロット型の光ケーブル1の製造ライン(製造装置)の一例を示す図である。なお、スロットレス型の光ケーブル2の製造方法については、本実施形態の主たる特徴部分が同じであるため、その説明を省略する。
図2で例示する製造ライン3は、スロットキャプスタン30、光ファイバ供給ボビン31、集線装置32、粗巻き紐供給ボビン33、押え巻きテープ供給ボビン34、着色装置35、フォーミング装置36、押出成形装置37、冷却装置38、及びケーブルキャプスタン39を備える。
スロット型の光ケーブル1の製造は、まず、スロットロッド13がスロットキャプスタン30により製造ライン3上に送り出され、同時に、光ファイバ心線12が複数の光ファイバ供給ボビン31から夫々繰り出される。複数本の光ファイバ心線12は、集線装置32により集線され、スロットロッド13の溝内に光ファイバ心線12が収容される。次いで、粗巻き紐15が粗巻き紐供給ボビン33から繰り出され、スロットロッド13の外周に巻き付けられ、光ファイバ心線12がスロットロッド13から脱落するのを防止する。
スロットロッド13に光ファイバが収容され粗巻き紐15が巻かれたケーブルコア11の外周には、押え巻きテープ供給ボビン34から押え巻きテープ16が繰り出され、着色装置35を経て縦添えされる。
着色装置35は、上記着色工程を実行する装置である。上記着色工程では、押え巻きテープ16の幅方向の一方の端部における表面(巻き付ける際に表面側にくる面)の少なくとも一部及び/又は端面に、長手方向にわたって連続的に又は間欠的に着色する。着色装置35の具体例については、図3A〜図3Dを参照しながら後述する。
ケーブルコア11に縦添えされた押え巻きテープ16は、フォーミング装置36によりケーブルコア11の外周に円筒状に巻き付けられる。フォーミング装置36は、上記巻き付け工程を実行する装置である。上記巻き付け工程では、上記着色工程により着色された上記一方の端部が他方の端部より上側で且つ上記表面が上側になるように、押え巻きテープ16を縦添えでケーブルコア11の外周に巻き付ける。
ここで、上記一方の端部が他方の端部より上側になるように巻き付けるとは、上記一方の端部が他の端部に被せるように巻き付けられること、つまり上記一方の端部が上層になり他方の端部が下層になるように巻き付けられることを意味する。また、上記表面が上側になるように巻き付けるとは、上記表面が外側を向いた状態で巻き付けられること、つまりシース17側に接するような配置で巻き付けられることを意味する。フォーミング装置36の具体例については、図4A〜図4Cを参照しながら後述する。
次いで、押え巻きテープ16が縦添えで巻き付けられた状態でその外周に、押出成形装置37によりシース17が押出成形され、ケーブル被覆とされる。押出成形装置37は、シース17を成形する装置であり、図5を参照しながら後述する。この後、押出成形されたシース17は、冷却装置38で冷却硬化され光ケーブル1とされる。光ケーブル1は、ケーブルキャプスタン39により引き取られ、巻き取りボビン(図示省略)に巻き取られる。このような製造方法を採用することで、押え巻きテープ16の除去作業の作業性を向上させることが可能な光ケーブル1を提供できる。
次に、図3A〜図3Dを参照しながら、着色装置35の様々な例を説明する。図3Aは着色装置35の一例を示す図で、図3B〜図3Cはいずれも着色装置35の他の例を示す図である。
押え巻きテープ16は、押え巻きテープ供給ボビン34から供給され、ケーブルコア11に巻き付けるフォーミングにより捻れを受ける。押え巻きテープ16が捻れを受けるとテープ折れなどが発生し、ケーブルコア11に対して形状が崩れて所定のフォーミングができなくなる。このため、着色装置35は、押え巻きテープ16を案内するテープガイド装置を有する。
このテープガイド装置は、一対の抑え板41,42とピン43とを有し、一対の抑え板41,42で挟み込むようにして、押え巻きテープ16が捻れないようにすると共に、両側にピン43を配して、押え巻きテープ16が左右に振れないようにして、ケーブルコア11の側面に案内する。
また、押え巻きテープ16の元形状(押え巻きテープ供給ボビン34での巻き方)がレコード巻きであってもトラバーサ巻きであっても、このテープガイド装置は押え巻きテープ16を定位置に案内可能であり、よって後述の着色工程にも対応可能である。なお、このテープガイド装置は、押え巻きテープ16が捻れたり、横ブレしたりして、その形状や位置が変動しないように案内すればよく、上下、左右の変動を規制する簡単な形状のものであってもよい。
図3Aの着色装置35は、インク塗布パス部44を備えている。インク塗布パス部44の後段にフォーミング装置36が配設されている。インク塗布パス部44は、スポンジなど、着色用のインクを染み込ませることができる部材で形成されるインク塗布部44a,44bを有すると共に、インク塗布部44a,44bに上記インクを供給(注入)するインク供給部(図示せず)を有する。
インク塗布部44bは押え巻きテープ16の幅方向の一方の端部(端面16c側)における表面側に設けられ、インク塗布部44aは上記端部の裏面側に設けられている。さらに、インク塗布部44a,44bは、両者により押え巻きテープ16を上記端部で挟み込めるように設けられている。上記端部とは、図3Aでは端面16c側を指し、最終的に縦添えした際に上層側の重なり部分16aとなる側を指す。
そして、インク塗布部44a,44bにより上記端部が挟み込まれた状態で押え巻きテープ16を矢視する進行方向に引っ張ることで、インク塗布部44a,44bの位置を通過した上記端部には着色部分16dのように着色がなされていくため、押え巻きテープ16における上記端部の表面及び裏面に長手方向にわたって連続的に着色させることができる。なお、図3Aではインクの染み込みにより端面16cにも着色がなされた例を挙げている。
また、インク塗布パス部44を用いて、間欠的に着色させるためには、インク塗布部44a,44bで上記端部を挟み込む状態と上記端部から離した状態とを切り替える制御を、所定のタイミングで行えばよい。
図3Bで例示する着色装置35は、上述したテープガイド装置を備えると共に、インク塗布パス部45を備えている。インク塗布パス部45の後段にフォーミング装置36が配設されている。インク塗布パス部45は、インク塗布部44aと同様の部材で形成される円柱形のローラ45aと、その回転軸を含むローラ支持部45bと、ローラ45aに上記インクを供給(注入)するインク供給部(図示せず)と、を有する。ローラ45aは、押え巻きテープ16の幅方向の一方の端部(端面16c側)における表面側において、上記端部に接するように設けられている。
そして、ローラ45aが上記端部に接した状態で押え巻きテープ16を矢視する進行方向に引っ張ることで、ローラ45aの位置を通過した上記端部の表面には(実際には押え巻きテープ16が染み込む薄い素材であるため裏面にも)着色部分16dのように着色がなされていくため、押え巻きテープ16における上記端部の表面及び裏面に長手方向にわたって連続的に着色させることができる。なお、図3Bではインクの染み込みにより端面16cにも着色がなされた例を挙げている。
また、インク塗布パス部45を用いて、間欠的に着色させるためには、ローラ45aを上記端部に対して接触/非接触を切り替える制御を所定のタイミングで行うか、若しくはローラ45aを円柱形ではなく、中心軸からの径を周方向に変えたような形状(例えば図3Dで後述するような形状)にすればよい。
図3Cで例示する着色装置35は、上述したテープガイド装置を備えると共に、インク塗布パス部46を備えている。インク塗布パス部46の後段にフォーミング装置36が配設されている。インク塗布パス部46は、インク塗布部44aと同様の部材で形成される円柱形のローラ46aと、その回転軸を含むローラ支持部46bと、ローラ46aに上記インクを供給(注入)するインク供給部(図示せず)と、を有する。ローラ46aは、押え巻きテープ16の幅方向の一方の端部における端面(押え巻きテープ16の側面)16cにおいて接するように設けられている。
そして、ローラ46aが端面16cに接した状態で押え巻きテープ16を矢視する進行方向に引っ張ることで、ローラ46aの位置を通過した端面16cには着色がなされていくため、押え巻きテープ16における端面16cに長手方向にわたって連続的に着色させることができる。なお、図3Cでは着色部分16dのようにインクの染み込みにより端面16cの近辺の表面及び裏面にも着色がなされた例を挙げている。
図3Dで例示する着色装置35は、図3Cで例示した着色装置35において、間欠的な着色を可能にした装置であり、インク塗布パス部46の代わりにインク塗布パス部47を備える。インク塗布パス部47は、インク塗布部44aと同様の部材で形成される6つの凸部と6つの凹部を有する柱状のローラ47aと、その回転軸を含むローラ支持部47bと、ローラ47aに上記インクを供給(注入)するインク供給部(図示せず)と、を有する。ローラ47aは、押え巻きテープ16の幅方向の一方の端部における端面16cにおいて、上記凸部で接し、上記凹部で接しないように設けられている。
そして、ローラ47aの凸部が端面16cに接し且つ凹部で接しない状態で押え巻きテープ16を矢視する進行方向に引っ張ることで、ローラ47aの位置を通過した端面16cには凸部と接する部分のみ着色がなされていくため、押え巻きテープ16における端面16cに着色部分16dのように長手方向にわたって間欠的に着色させることができる。なお、図3Dではインクの染み込みにより端面16cの着色部分の近辺の表面及び裏面にも着色がなされた例を挙げている。また、上記凸部及び上記凹部の数やローラ47aの径は、着色部分と非着色部分とをどのように配置するかによって決めておけばよい。
次に、図4A〜図4Cを参照しながらフォーミング装置36の一例を説明する。図4Aは、フォーミング装置36の一例を示す図であり、図4B、図4Cはそれぞれ、図4Aのフォーミング装置36における軸方向に垂直な方向から見た第1の目板、第2の目板の一例を示す図である。なお、フォーミング装置36は、押出成形装置37にできるだけ近接して配置されることが好ましい。
フォーミング装置36は、テーピングヘッドと言え、例えば、少なくとも2つの目板36aと36bで形成することができる。この場合、入口側の第1の目板36aには、ケーブルコア11が通される「6」の字状(以下、6字状)のガイド孔36aaが形成され、出口側の第2の目板36bには円径状のガイド孔36baが形成されている。そして、第1の目板36aと第2の目板36bとは、互いに相対移動しないように連結部材36cで連結され、またケーブルコア11の長手方向には移動しないように支持されている。
押え巻きテープ16は、第1の目板36aの6字状のガイド孔36aaを通る際に、テープ縦添えの重なり部分16a,16bを生じるようにフォーミングされる。次いで、押え巻きテープ16が、第2の目板36bの円形状のガイド孔36baを通ることにより、ケーブルコア11の外周において上層の重なり部分16aと下層の重なり部分16bが密接するようにフォーミングされる。
ここで、上層の重なり部分16aは着色された上記一方の端部に該当し、下層の重なり部分16bが上記他方の端部に該当する。そして、重なり部分16aの上記表面が上側になるように、押え巻きテープ16を縦添えでケーブルコア11の外周に連続的に巻き付けられる。
なお、目板は、2つに限らずさらに多くの目板を用いることで、よりスムーズなフォーミングを行うことができる。また、目板を長手方向には移動しないようにケーブルコア11に自己支持させることで自己調心させ、目板の中心を出しやすくすることができる。
また、この他に、押え巻きテープ16のフォーミング装置として、テーパ状の管体を用いたものであってもよい。
また、この他に、押え巻きテープ16のフォーミング装置として、テーパ状の管体を用いたものであってもよい。
次に、図5を参照しながら押出成形装置37の一例を説明する。図5は、押出成形装置37の一例を示す図である。押出成形装置37は、ニップル(ポイントとも言う)37aとダイス37dを有し、シース用樹脂材37eを押出成形してシース17を形成する。押え巻きテープ16が巻き付けられたケーブルコア11は、ニップル37aの貫通孔37bを通り、ダイス37dの成形孔で所定の外径を有するシース17で被覆される。
この例では、ニップル37aの貫通孔の入線側をテーパ孔37cとしている。上述したフォーミング装置36の目板36bを通過した押え巻きテープ16は、フォーミングにより巻き付け状態が保持されているが、押え巻きテープ16の材質が非金属の樹脂や繊維材であることから、巻き付けが解れやすい。このため、フォーミング装置36の目板36bは、ニップル37aにできるだけ近接させるとしても、ニップル37aの入線側をテーパ孔37cとすることにより、テープ巻き付けの解れを修正して、押え巻きテープ16の重ね部の重なりがスムーズになるようにする。なお、テーパ孔37cの角度θは、30°〜60°程度とするのが好ましい。
図2等で例示した製造ライン(製造装置)3と製造方法によれば、ケーブルコア11上に縦添えされた押え巻きテープ16に対して押え巻きを施すことなくシース17を形成することが可能となり、押え巻きテープ16の外周に押え巻きを有しない光ケーブル1を製造することができる。この結果、光ケーブル1の中間後分岐等での押え巻きテープ16の除去をより容易にし、その作業性を高めることができる。
最後に、図6を参照して押え巻きテープ16の除去手順について説明する。図6は、光ケーブル1における押え巻きテープ16の除去手順を説明するための図である。押え巻きテープ16が縦添えで巻かれた光ケーブル1において押え巻きテープ16を除去する手順は、次のような手順となる。
まず、シース17を除去して押え巻きテープ16が露出した状態にする。次に、押え巻きテープ16の重なり部分16aを見つけ、その重なり部分16aの上層の端面16cを手で摘んで必要な長さ分だけ開いていき、刃物等で切断して除去する。また、押え巻きテープ16の種類によっては、刃物等を用いることなく、手で摘むことで切断できるものもある。
以上、本実施形態に係る光ケーブルについて、光ケーブル1,2を例に挙げて説明したが、ケーブルコアの構造はこれに限ったものではない。
さらに、本実施形態に係る光ケーブルにおける押え巻きテープは、電線ケーブルにおける押え巻きテープとして利用することができる。また、このような電線ケーブルの製造方法として本実施形態に係る製造方法における着色方法を援用することができる。
さらに、本実施形態に係る光ケーブルにおける押え巻きテープは、電線ケーブルにおける押え巻きテープとして利用することができる。また、このような電線ケーブルの製造方法として本実施形態に係る製造方法における着色方法を援用することができる。
以上、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は、上述した例に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図されている。
1,2…光ケーブル、3…製造ライン(製造装置)、11,21…ケーブルコア、12,22…光ファイバ心線、13…スロットロッド、13a…溝、14,24…テンションメンバ、15…粗巻き紐、16,26…押え巻きテープ、16a,26a…上層側の重なり部分、16b,26b…下層側の重なり部分、16c,26c…端面、16d,26d…着色部分、17,27…シース、23…光ファイバ線束、25…緩衝材、30…スロットキャプスタン、31…光ファイバ供給ボビン、32…集線装置、33…粗巻き紐供給ボビン、34…押え巻きテープ供給ボビン、35…着色装置、36…フォーミング装置、36a…第1の目板、36aa…6字状のガイド孔、36b…第2の目板、36ba…円形状のガイド孔、36c…連結部材、37…押出成形装置、37a…ニップル、37b…貫通孔、37c…テーパ孔、37d…ダイス、37e…シース用樹脂材、38…冷却装置、39…ケーブルキャプスタン、41,42…抑え板、43…ピン、44,45,46,47…インク塗布パス部、44a,44b…インク塗布部、45a,46a,47a…ローラ、45b,46b,47b…ローラ支持部。
Claims (2)
- 複数の光ファイバ心線を収納したケーブルコアと、該ケーブルコアの外周に縦添えで巻き付けられた押え巻きテープと、を備えた光ケーブルであって、
前記押え巻きテープの重なり部分のうち上層側の表面の少なくとも一部及び/又は該上層側の端面が長手方向にわたって連続的に又は間欠的に着色されている光ケーブル。 - 複数の光ファイバ心線を収納したケーブルコアの外周に押え巻きテープが縦添えで巻き付けられた光ケーブルを製造する製造方法であって、
前記押え巻きテープの幅方向の一方の端部における表面の少なくとも一部及び/又は端面に、長手方向にわたって連続的に又は間欠的に着色する着色工程と、
該着色工程により着色された前記一方の端部が他方の端部より上側で且つ前記表面が上側になるように、前記押え巻きテープを縦添えで前記ケーブルコアの外周に巻き付ける巻き付け工程と、
を有する、光ケーブルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013254838A JP2015114412A (ja) | 2013-12-10 | 2013-12-10 | 光ケーブル及びその製造方法 |
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JP2019159078A (ja) * | 2018-03-13 | 2019-09-19 | 株式会社フジクラ | 光ファイバケーブル |
-
2013
- 2013-12-10 JP JP2013254838A patent/JP2015114412A/ja active Pending
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