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JP2015108730A - 電子写真感光体、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ Download PDF

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JP2015108730A
JP2015108730A JP2013251585A JP2013251585A JP2015108730A JP 2015108730 A JP2015108730 A JP 2015108730A JP 2013251585 A JP2013251585 A JP 2013251585A JP 2013251585 A JP2013251585 A JP 2013251585A JP 2015108730 A JP2015108730 A JP 2015108730A
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JP2013251585A
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友晴 浅野
Tomoharu Asano
友晴 浅野
鈴木 哲郎
Tetsuo Suzuki
哲郎 鈴木
栗本 鋭司
Eiji Kurimoto
鋭司 栗本
大輔 仁井
Daisuke Nii
大輔 仁井
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

【課題】長期間使用した場合であっても安定した電気特性を得ることができ、画像形成時の残像や地汚れを抑制することができる電子写真感光体の提供。
【解決手段】支持体と、該支持体上に下引き層と感光層とをこの順に少なくとも有する電子写真感光体であって、前記下引き層が、ガリウム含有酸化亜鉛粒子と結着樹脂とを少なくとも含有し、前記下引き層の波長800nmの入射光に対する鏡面反射率が70%以上である電子写真感光体である。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真感光体、並びに前記電子写真感光体を用いた画像形成装置、及びプロセスカートリッジに関する。
画像形成装置を用いた画像形成方法において、画像は、感光体に帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程などの工程を施すことにより形成される。近年では、可とう性、熱安定性、成膜性などにおける利点から、電子写真感光体(以下、「感光体」と称することもある)として有機材料を用いた有機感光体が広く使用されている。
近年の画像形成装置におけるフルカラー化や高速化、高精細化の急速な進行に伴い、感光体に対して更なる耐久化及び高安定化が求められている中で、保護層などの表面層が改良されたことによって感光体の耐摩耗性は飛躍的に向上した。これに対し、感光層や中間層、下引き層といった感光体内部を構成する各層への電気的、化学的耐久性が求められるようになっている。
感光体を構成する有機材料は帯電と除電を繰り返すような現在の電子写真プロセスでの静電負荷によって徐々に変質する。これにより感光体の電気特性は劣化し、長期使用における電気的安定性が維持できなくなる。特に帯電性の低下は、出力画像の画質への影響が大きく、画像濃度の低下、地汚れ(以下、「地肌汚れ」、「かぶり」、「黒ポチ」と称することもある)、連続出力時の画像の均質性など重大な問題を引き起こすことが知られている。これらに大きく起因すると考えられるのが感光体の下引き層であり、下引き層の改良が今後の感光体の耐久化及び高安定化には必要である。
一般的に有機感光体はアルミニウム等からなる導電性支持体と、該支持体上に形成された下引き層と、更に下引き層上に積層された感光層とで構成される。前記下引き層は、主に結着樹脂と金属酸化物粒子などの導電性粒子を含有した導電層であり、支持体表面の隠蔽による耐リーク機能と、支持体から感光層への「電荷注入阻止機能」と、感光層で発生した電荷の支持体への「電荷輸送機能」との3つの目的で設けられており、これらの機能を向上させることが求められている。
従来の下引き層としては、酸化チタン粒子を用いた下引き層が提案されている。厚みが1μm〜数μm程度であり、支持体の隠蔽による耐リーク機能が不十分である。また、酸化チタン粒子の含有量は下引き層の約80質量%であり、酸化チタン粒子の含有量が多いために膜中で酸化チタン粒子の分散性を維持できず、下引き層は微細なクラックなどによるリーク点が生じてしまう。その結果、長期使用時には地汚れによる異常画像が発生する問題がある(特許文献1参照)。
これに対して、下引き層の上に中間層を用いることで耐リーク機能を付与する方法が提案されている(特許文献2参照)。しかし、この提案では、層界面の増加にともない電荷蓄積が増加するなど感光体機能を十分に維持できないという問題がある。
また、酸化スズ粒子や酸化亜鉛粒子を用いた下引き層が提案されている(特許文献3参照)。この提案の下引き層は、厚みが数十μm程度であり、下引き層の体積抵抗を制御しつつ厚層化することができるが、厚層化による耐リーク性向上と電気特性の安定化及びカブリなどの電子写真感光体に要求されるすべての特性値を満足しうる下引層を得ることはできない。
これに対して、酸化亜鉛を用いた下引き層に添加剤を加え、長期にわたる電気的安定性を維持する方法や、波長950nmの光における透過率が85%となるように分散性を向上させる方法が提案されている(特許文献4、特許文献5参照)。
しかし、これらの提案では、長期使用時における充分な耐リーク機能や電気特性を維持できていない。これは長期繰り返し使用時に下引層中あるいは下引層と上層との界面付近に電荷が蓄積したためと推察される。
一方、下引き層に異元素を含有した金属酸化物粒子としてアンチモンやリンを含有した酸化スズ粒子、アルミニウムやガリウムを含有した酸化亜鉛粒子を用いる方法が提案されている(特許文献6参照)。しかし、この提案では、長期使用時における十分な耐リーク機能を維持できないという課題がある。
したがって、先行技術文献では、いずれも、下引き層に必要とされる耐リーク機能と電荷注入阻止機能及び電荷輸送機能の全ての機能を満足し得る下引き層を有し、長期間使用した場合であっても安定した電気特性を得ることができ、画像形成時の残像や地汚れを抑制することができる電子写真感光体は提供されていないのが現状である。
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、長期間使用した場合であっても安定した電気特性を得ることができ、画像形成時の残像や地汚れを抑制することができる電子写真感光体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の電子写真感光体は、支持体と、該支持体上に下引き層と感光層とをこの順に少なくとも有する電子写真感光体であって、
前記下引き層が、ガリウム含有酸化亜鉛粒子と結着樹脂とを少なくとも含有し、
前記下引き層の波長800nmの入射光に対する鏡面反射率が70%以上である。
本発明によると、前記従来における諸問題を解決することができ、長期間使用した場合であっても安定した電気特性を得ることができ、画像形成時の残像や地汚れを抑制することが可能な電子写真感光体を提供することができる。
図1は、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す概略図である。 図2は、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す概略図である。 図3は、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す概略図である。 図4は、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す概略図である。 図5は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。 図6は、本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 図7は、実施例で電荷発生物質として用いたチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトル図であり、縦軸は一秒当りのカウント数(cps:counts per second)を表し、横軸は角度(2θ)を表す。
(電子写真感光体)
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体と、前記導電性支持体上に、下引き層と感光層とをこの順に少なくとも有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
本発明の電子写真感光体は、前記下引き層に本発明で規定する材料を有するものであり、前記導電性支持体、前記感光層、及び前記その他の層については、従来と同様のものを適用することができる。
<下引き層>
前記下引き層は、ガリウム含有酸化亜鉛粒子と結着樹脂とを少なくとも含有し、更に、必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記感光体の下引き層としては、導電性支持体を均質な膜で完全に隠蔽されていること(耐リーク機能)と、導電性支持体から感光層への不要な電荷(感光体の帯電極性と逆極性の電荷)の注入を抑制する機能(電荷注入阻止機能)と、感光層で形成された電荷のうち感光体の帯電極性と同極性の電荷を輸送する機能(電荷輸送機能)とを兼ね備え、長期にわたって安定な感光体を得るためにはこれらの特性が繰り返しの静電負荷によっても変化しないことが重要となる。
これに対して、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、これらの特性は、下引き層がガリウム含有酸化亜鉛粒子と結着樹脂とを少なくとも含有し、波長800nmの入射光に対する鏡面反射率が70%以上であることにより達成できることを知見した。
本発明によって、下引き層に必要な機能が全て満足される理由は明らかではないが、以下のことが考えられる。
ガリウム含有酸化亜鉛粒子は他の金属酸化物粒子に比べて非常に低抵抗な粒子であり、下引き層において優れた電気特性を示す。これにより下引き層は十分な電荷注入阻止機能及び電荷輸送機能を得ることができると考えられる。更に、ガリウム含有酸化亜鉛粒子は低抵抗なため、他の金属酸化物粒子を用いる場合に比べて少ない添加量でそれら機能を発揮することができる。これにより、下引き層は微細なクラックなどのない非常に均質な分散状態を形成することができ、十分な耐リーク機能を得ることができると考えられる。
前記下引き層は、ガリウム含有酸化亜鉛粒子が均一に分散された分散膜であることが重要である。前記下引き層中でガリウム含有酸化亜鉛粒子の凝集体が存在すると、この凝集体が局所的なリーク点となり、地汚れなどの異常画像の原因となることや、凝集体で電荷トラップが発生し残留電位が上昇することで生じる残像などの異常画像の原因となることが考えられる。
前記下引き層におけるガリウム含有酸化亜鉛粒子の分散性は、鏡面反射率で確認することができ、波長800nmの光に対する下引き層の鏡面反射率が70%以上であれば、十分に分散した状態であるといえる。前記鏡面反射率は、70%以上であり、80%以上が好ましい。
前記鏡面反射率を測定する際に、800nmよりも短波長の光を用いると、下引き層に用いる添加剤やガリウム含有酸化亜鉛粒子の表面処理剤などにより、安定した測定ができないことがある。また、800nmよりも長波長の光を用いると、小粒径粒子による散乱などが影響してくるため、安定した測定ができないことがある。前記下引き層中のガリウム含有酸化亜鉛粒子の分散性を確認するためには、波長800nmの光を用いて鏡面反射率を測定することが必要である。
前記鏡面反射率は、例えば、感光体について、電荷発生層及び電荷輸送層は溶媒を用いて溶解又は剥離し、下引き層のみが支持体に積層された状態のサンプルを準備する。各層の溶解又は剥離は、電荷発生層はテトラヒドロフランを湿らせた柔らかい布(コットン)で拭き取ることで、電荷輸送層は2−ブタノンに所定時間漬け置きすることで行える。
得られた下引き層のみが支持体に積層された状態のサンプルを、マルチパーパス大形試料室ユニットMPC−3100形(株式会社島津製作所製)を搭載した分光光度計UV−3600(株式会社島津製作所製)を用いて、入射光の波長800nm、入射光8°における下引き層の鏡面反射率を測定することができる。
何も積層していない支持体及び下引き層のみが支持体に積層された状態のサンプルを適当な大きさにカットし、まず、何も積層していない支持体を測定装置にセットしてベースライン補正を行った後、下引き層のみが支持体に積層された状態のサンプルを測定装置にセットして鏡面反射率を測定することができる。
<<ガリウム含有酸化亜鉛粒子>>
本発明におけるガリウム含有酸化亜鉛粒子は、例えば、以下のようにして製造される。
(1)酸化亜鉛とガリウム塩が添加された水性スラリーを加水分解させながら熟成させた後、生成した沈殿を分離し、得られた生成物(ケーキ)を焼成する方法。この場合、酸化亜鉛を侵食する材料(侵食剤又はエッチング剤)を併用するとよい。
(2)鉛塩又は酸化亜鉛前駆体とガリウム単体あるいはガリウム塩との混合溶液を加水分解し、生成した沈殿を分離し、得られた生成物(ケーキ)を焼成する方法。本発明における酸化亜鉛としては、所謂酸化亜鉛であればどのようなものであってもよい。例えば、亜鉛を溶融及び蒸発させ、気相で酸化するフランス法、亜鉛鉱石を仮焼、コークス還元、及び酸化するアメリカ法、亜鉛塩溶液にソーダ灰を加えて塩基性炭酸亜鉛を沈殿させ、乾燥・焼成する湿式法(加熱分解法)等のいずれで製造したものでもよい。
前記ガリウム塩としては、例えば、硫酸ガリウム、塩化ガリウム、臭化ガリウム、水酸化ガリウム、硝酸ガリウムなどが挙げられる。これらはそのまま用いてもよいし、水、又は適当に希釈した酸に溶解したもの、あるいは水溶性アルコール類に溶解したものでもよい。
前記侵食剤としては、例えば、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウムなどが挙げられる。
亜鉛塩としては、例えば、亜鉛の水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、フッ化物等のハロゲン化物等の無機塩類、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、ラウリン酸塩等のカルボン酸塩、金属アルコキシド類、β−ジケトン、ヒドロキシカルボン酸、ケトエステル、ケトアルコール、アミノアルコール、グリコール、キノリン等との金属キレート化合物などが挙げられる。
上記(1)、(2)の製造方法において、以下のような水溶性有機物を共存させてもよい。ここで、水溶性有機物とはアミン酸類、アミン類、アルコール類、ポリオール類、フェノール類、ケトン類、ポリエーテル類、エステル類、カルボン酸類、ポリカルボン酸類、セルロース類、糖類、尿素類、スルホン酸類等であって、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ブタノールアミン等のヒドロキシアミン類、グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、アラニン等のアミノ酸、トリメチルアミノエチルアルキルアミド、アルキルピリジニウム硫酸塩、アルキルトリメチルアンモニウムハロゲン化物、アルキルベタイン、アルキルジエチレントリアミノ酢酸、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール等の炭素数1〜6の脂肪族アルコール、プロパンジオール、ブタンジオール、エチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等の脂肪族多価アルコール、フェノール、カテコール、クレゾール等の置換基を有しない又は炭素数1〜5の置換基をもつフェノール類或いはカテコール類、フルフリルアルコール等の複素環を有するアルコール類、アセトン、アセチルアセトン、メチルエチルケトン、ラクトン等の炭素数1〜6のケトン類、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物等のエーテル或いはポリエーテル類、酢酸エチル、アセト酢酸エチル、グリシンエチルエステル等のエステル類、ギ酸、酢酸、蓚酸、クエン酸、酒石酸、サリチル酸、安息香酸、マロン酸、アクリル酸、マレイン酸、コハク酸、プロピオン酸、グリセリン酸、エレオステアリン酸、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、アクリル酸−マレイン酸コポリマー等のカルボン酸、ポリカルボン酸或いはヒドロキシカルボン酸類又はその塩酸、カルボキシメチルセルロース類、グルコース、ガラクトース等の単糖類、庶糖、ラクトース、アミロース、キチン、セルロース等の多糖類、尿素、アセチル尿素等の尿素類、アルキルベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、アルキルスルホン酸、α−オレフィンスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキルスルホン酸、リグニンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等のスルホン酸類又はその塩類などが挙げられる。
水性スラリー又は混合溶液から沈殿を分離する方法としては、濾過・遠心分離等の固液分離手段により脱水処理する方法が挙げられる。
更に、本発明で用いるガリウム含有酸化亜鉛粒子としては、酸化亜鉛粒子表面に焼結防止効果を有する焼結防止成分を含有することがより好ましい。焼結防止成分を含有することにより、粒子製造時に極端な粒子成長の抑制が可能となり、粒径のばらつきの少ない無機微粒子とすることができると共に、比較的高温での焼成が可能であることから、無機微粒子中における含有元素の拡散を容易に均しめることができるという特徴を有する。加えて焼結防止剤として無機微粒子の主構成元素よりも焼結温度が高いものを選択することにより、無機微粒子の焼成時に無機微粒子同士の合一・凝集が生じにくくなり、本発明の用途に類するような液中分散液を使用して塗膜形成をする用途に適用する際には、無機微粒子の分散が良好な塗膜を得やすいという特徴を有する。
前記焼結防止成分としては、例えば、Si、Zr、Mg、Hf、Sn、Sr、Mo、W、Ge、Nb、V、Ca、Ta、及びBaから選ばれる少なくとも1つの元素の化合物であることが好ましく、前記焼結温度が酸化亜鉛よりも高い焼結防止剤としてはシリカであることがより好ましい。
前記焼結防止成分の含有量は、ガリウム含有酸化亜鉛粒子に対して0.5質量%〜20質量%であることが好ましい。
前記焼成工程については、窒素ガス、アルゴンガスといった還元性雰囲気下にて行い、温度は600℃乃至1,400℃の範囲を挙げることができる。
前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子におけるガリウムの含有量については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、亜鉛に対して0.01質量%以上5質量%以下の範囲であることが好ましい。前記ガリウムの含有量が少ない場合、ガリウムを含有したことによる酸化亜鉛粒子の優れた電気特性が発揮されないことがある。一方、前記ガリウムの含有量が多い場合、ガリウムが不純物として作用することによる電気的な不具合が生じることがある。
前記ガリウムの含有量については、従来公知の方法によって知ることができ、公知の元素定量分析手段であれば特に制限はなく、目的に応じて前記記載の分析手段を適宜選択することができ、例えば、X線光電子分光法(XPS)、オージェ分光分析法(AES)、エネルギー分散型X線分光法(EDX)等の一般に知られる元素分析方法により測定する方法などが挙げられる。
前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子の平均粒径は、20nm〜200nmが好ましく、50nm〜150nmがより好ましい。前記平均粒径が、20nm未満であると、良好な分散状態の下引き層を製膜することが難しくなることがあり、200nmを超えると、下引き層の優れた電気特性を維持することが難しくなることがある。
前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子の平均粒径は、下引き層中に観察される粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)にて任意に100個観察し、その投影面積を求め、得られた面積の円相当径を計算して粒径を求め、その平均値を平均粒径として求めることができる。
前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子の体積抵抗率(粉体抵抗率)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10Ω・cm〜1011Ω・cmが好ましい。
前記体積抵抗率が、10Ω・cm未満であると、前記下引き層の十分な耐リーク機能が得られず、地汚れなどの異常画像を引き起こしてしまうことがある。一方、前記体積抵抗率が、1011Ω・cmを超えると、前記感光層から前記導電性支持体への電荷輸送が十分に行われず、残留電位上昇を引き起こしてしまうことがある。
前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子の下引き層における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10質量%〜80質量%が好ましく、30質量%〜60質量%がより好ましい。前記含有量が、10質量%未満であると、下引き層の体積抵抗が高くなりすぎるため、良好な電気特性を維持できないことがある。一方、前記含有量が、80質量%を超えると、製膜後に微細なクラックなどによるリーク点が発生しやすく、良好な電気特性を維持することができないことがある。
前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子は、表面処理剤で表面処理を施すことが好ましい。
−表面処理剤−
前記表面処理剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、界面活性剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、良好な電子写真特性を与える点から、シランカップリング剤が好ましく、前記下引き層に良好なブロッキング性を与える点から、アミノ基を有するシランカップリング剤がより好ましい。
前記アミノ基を有するシランカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
その他のシランカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、前記その他のシランカップリング剤は、前記アミノ基を有するシランカップリング剤と併用してもよい。
前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子を前記表面処理剤で処理する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乾式法、湿式法などが挙げられる。
−乾式法−
前記乾式法としては、例えば、前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子をせん断力の大きなミキサー等で攪拌しながら、前記表面処理剤を直接的に滴下、又は有機溶媒に溶解させた前記表面処理剤を滴下し、乾燥空気や窒素ガスとともに噴霧させることによって均一に処理する方法が挙げられる。前記表面処理剤を滴下、噴霧する際には前記有機溶剤の沸点以下の温度で行われることが好ましい。前記有機溶剤の沸点より高い温度で噴霧すると、均一に攪拌される前に前記有機溶剤が蒸発し、前記表面処理剤が局所的に固まってしまい、均一な処理ができにくいことがある。前記表面処理剤を滴下、噴霧した後、更に100℃以上で焼き付けを行うことができる。前記焼き付けは所望の電子写真特性が得られる温度、時間であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−湿式法−
前記湿式法としては、例えば、前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子を、攪拌、超音波、サンドミルやアトライター、ボールミル等を用いて溶剤中に分散し、前記表面処理剤を添加し、攪拌あるいは分散したのち、溶剤除去することで均一に処理される。前記溶剤除去の方法としては、例えば、ろ過あるいは蒸留が挙げられる。溶剤除去後、更に100℃以上で焼き付けを行うことができる。前記焼き付けは、所望の電子写真特性が得られる温度、時間であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記湿式法においては、前記表面処理剤を添加する前に前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子の含有水分を除去することもできる。前記含有水分を除去する方法としては、例えば、表面処理に用いる溶剤中で攪拌加熱しながら除去する方法、溶剤と共沸させて除去する方法などが挙げられる。
<<結着樹脂>>
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記結着樹脂としては、後述する感光層を下引き層上に塗布することを考慮して、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い結着樹脂が好ましい。前記耐溶剤性の高い結着樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂;共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂;ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。
<<その他の成分>>
前記下引き層には、電気特性向上、環境安定性向上、画質向上のためにその他の成分を含有させてもよい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子輸送性物質;多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料;シランカップリング剤;ジルコニウムキレート化合物;チタニウムキレート化合物;アルミニウムキレート化合物;フルオレノン化合物;チタニウムアルコキシド化合物;有機チタニウム化合物、並びに後述の酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、及びレベリング剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−電子輸送性物質−
前記電子輸送性物質としては、例えば、クロラニル、ブロモアニル等のキノン系化合物;テトラシアノキノジメタン系化合物;2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物;2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4オキサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物;キサントン系化合物;チオフェン化合物;3,3’,5,5’テトラ−t−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−シランカップリング剤−
前記シランカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記シランカップリング剤は、ガリウム含有酸化亜鉛粒子の表面処理に用いられるものとは別に、下引き層用の塗布液に添加して用いることができる。
−ジルコニウムキレート化合物−
前記ジルコニウムキレート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミン、アセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネート、オクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、ラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−チタニウムキレート化合物−
前記チタニウムキレート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−アルミニウムキレート化合物−
前記アルミニウムキレート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミニウムイソプロピレート、モノブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムブチレート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<<下引き層の形成方法>>
前記下引き層の形成方法としては、特に制限はなく、適当な溶剤及び塗工法を用いて形成することができる。前記塗工法に用いる下引き層用塗工液に前記結着樹脂を添加する時期としては、前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子の分散前後のどちらでも構わない。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピルエーテル等のエーテル系溶剤;ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ系溶剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子の下引き層塗工液中における分散方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ボールミル、サンドミル、振動ミル、3本ロールミル、アトライター、圧力式ホモジナイザー、超音波分散等を用いる分散方法などが挙げられる。
前記塗工法としては、特に制限はなく、塗工液の粘性、所望とする下引き層の厚みなどによって適宜選択することができ、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法、リングコート法などが挙げられる。
前記下引き層用塗工液を用いて塗工した後に、必要に応じてオーブン等で加熱乾燥させてもよい。下引き層の乾燥温度としては、特に制限はなく、下引き層用塗工液に含有される溶剤の種類等に応じて適宜選択することができるが、80℃〜200℃が好ましく、100℃〜150℃がより好ましい。
<<下引き層の平均厚み>>
前記下引き層の平均厚みとしては、特に制限はなく、製造したい電子写真感光体の電気特性や寿命によって適宜選択することができるが、5μm〜50μmが好ましく、10μm〜30μmがより好ましい。
前記厚みが、5μm未満であると、電子写真感光体表面の帯電極性と逆極性の電荷が導電性支持体から感光層中に流れ込むことによって、帯電性不良に起因する地汚れ状の画像欠陥が生じることがある。一方、前記厚みが、50μmを超えると、残留電位の上昇などの光減衰機能が低下したり、繰り返し安定性が低下したりするなどの欠陥が生じ易くなることがある。
<感光層>
前記感光層としては、積層型感光層であってもよく、単層型感光層であってもよい。
<<単層型感光層>>
前記単層型感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能とを同時に有する層である。
前記単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、及び結着樹脂を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−電荷発生物質−
前記電荷発生物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の物質などが挙げられる。前記電荷発生物質の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記結着樹脂100質量部に対し、5質量部〜40質量部が好ましい。
−電荷輸送物質−
前記電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の物質などが挙げられる。前記電荷輸送物質の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記結着樹脂100質量部に対して、190質量部以下が好ましく、50質量部〜150質量部がより好ましい。
−結着樹脂−
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の結着樹脂などが挙げられる。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の低分子電荷輸送物質、同様の溶媒、並びに後述の酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、レベリング剤などが挙げられる。
−単層型感光層の形成方法−
前記単層型感光層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電荷発生物質、電荷輸送物質、結着樹脂、その他の成分等を分散機を用いて適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等)に溶解乃至分散して得られた塗工液を、塗布乃至乾燥することにより形成する方法などが挙げられる。
前記塗工液を塗工する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート、ビードコート、リングコートなどが挙げられる。また、必要に応じて、可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加してもよい。
前記単層型感光層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5μm〜25μmが好ましい。
<<積層型感光層>>
前記積層型感光層は、電荷発生機能及び電荷輸送機能をそれぞれ独立した層が担うため、少なくとも電荷発生層と、電荷輸送層とをこの順に有する。なお、前記電荷発生層、及び前記電荷輸送層は、従来公知のものを使用することができる。
前記積層型感光層において、前記電荷発生層と前記電荷輸送層との積層順としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、多くの電荷発生材料は化学的安定性に乏しく、電子写真作像プロセスにおける帯電器周辺での放電生成物のような酸性ガスにさらされると電荷発生効率の低下などを引き起こす。このため、前記電荷発生層の上に前記電荷輸送層を積層することが好ましい。
−電荷発生層−
前記電荷発生層は、電荷発生物質を含み、結着樹脂を含むことが好ましく、更に必要に応じて後述の酸化防止剤等のその他の成分を含む。
−−電荷発生物質−−
前記電荷発生物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機系材料、有機系材料などが挙げられる。
−−−無機系材料−−−
前記無機系材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶セレン、アモルファス−セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物、アモルファス−シリコン(例えば、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子等でターミネートしたもの;ホウ素原子、リン原子等を含有したものなどが好適)などが挙げられる。
−−−有機系材料−−−
前記有機系材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料;アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−結着樹脂−−
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂、ポリアクリルアミド樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記結着樹脂としては、上述の結着樹脂の他に、電荷輸送機能を有する電荷輸送性高分子材料を含んでもよく、例えば、アリールアミン骨格、ベンジジン骨格、ヒドラゾン骨格、カルバゾール骨格、スチルベン骨格、ピラゾリン骨格等を有する、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリシロキサン、アクリル樹脂等の高分子材料、ポリシラン骨格を有する高分子材料などを用いることができる。
−−その他の成分−−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、低分子電荷輸送物質、溶媒、並びに後述の酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、及びレベリング剤などが挙げられる。
前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、添加する層の総質量に対して、0.01質量%〜10質量%が好ましい。
−−−低分子電荷輸送物質−−−
前記低分子電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子輸送物質、正孔輸送物質などが挙げられる。
前記電子輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ジフェノキノン誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記正孔輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−−溶媒−−−
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−電荷発生層の形成方法−−
前記電荷発生層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記電荷発生物質及び前記結着樹脂を前記溶媒等の前記その他の成分に溶解乃至分散して得られた塗工液を、前記導電性支持体上に塗布して乾燥することにより形成する方法などが挙げられる。なお、前記塗工液は、キャスティング法などにより塗布することができる。
前記電荷発生層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01μm〜5μmが好ましく、0.05μm〜2μmがより好ましい。
−電荷輸送層−
前記電荷輸送層は、帯電電荷を保持させ、かつ、露光により電荷発生層で発生分離した電荷を移動させて保持していた帯電電荷と結合させることを目的とする層である。帯電電荷を保持させる目的を達成するためには、電気抵抗が高いことが要求される。また、保持していた帯電電荷で高い表面電位を得る目的を達成するためには、誘電率が小さく、かつ、電荷移動性がよいことが要求される。
前記電荷輸送層は、電荷輸送物質を含み、結着樹脂を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含む。
−−電荷輸送物質−−
前記電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子輸送物質、正孔輸送物質、高分子電荷輸送物質などが挙げられる。
前記電荷輸送物質の電荷輸送層全量における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20質量%〜80質量%が好ましく、30質量%〜70質量%がより好ましい。前記含有量が、20質量%未満であると、電荷輸送層の電荷輸送性が小さくなることにより所望の光減衰特性が得られないことがあり、80質量%を超えると、画像形成工程から感光体が受ける各種ハザードによって必要以上に摩耗することがある。一方、前記電荷輸送物質の電荷輸送層における含有量が、前記より好ましい範囲内であると、所望の光減衰性が得られるとともに、使用によっても摩耗量が少ない電子写真感光体を得ることができる点で有利である。
−−−電子輸送物質−−−
前記電子輸送物質(電子受容性物質)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−−−正孔輸送物質−−−
前記正孔輸送物質(電子供与性物質)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−−−高分子電荷輸送物質−−−
前記高分子電荷輸送物質は、後述する結着樹脂の機能と電荷輸送物質の機能を併せ持つ材料である。
前記高分子電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルバゾール環を有する重合体、ヒドラゾン構造を有する重合体、ポリシリレン重合体、トリアリールアミン構造を有する重合体(例えば、特許第3852812号公報、特許第3990499号公報等に記載のトリアリールアミン構造を有する重合体等)、電子供与性基を有する重合体、その他の重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよく、摩耗耐久性や製膜性の点で、後述する結着樹脂と併用してもよい。
前記高分子電荷輸送物質の電荷輸送層全質量における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記高分子電荷輸送物質と前記結着樹脂とを併用する場合、40質量%〜90質量%が好ましく、50質量%〜80質量%がより好ましい。
−−結着樹脂−−
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルカルバゾール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、フェノキシ樹脂などが用いられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、前記電荷輸送層は、架橋性の結着樹脂と架橋性の電荷輸送物質との共重合体を含むこともできる。
−−その他の成分−−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶媒、並びに後述の酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、及びレベリング剤などが挙げられる。
前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、添加する層の総質量に対して、0.01質量%〜10質量%が好ましい。
−−−溶媒−−−
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記電荷発生層と同様なものが使用できるが、前記電荷輸送物質及び前記結着樹脂を良好に溶解する溶媒が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
−−−可塑剤−−−
前記可塑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般樹脂の可塑剤などが挙げられる。
−−電荷輸送層の形成方法−−
前記電荷輸送層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記電荷輸送物質及び前記結着樹脂を前記溶媒等の前記その他の成分に溶解乃至分散して得られた塗工液を、前記電荷発生層上に塗布して加熱乃至乾燥することにより形成する方法などが挙げられる。
前記電荷輸送層形成の際に用いる前記塗工液の塗工方法としては、特に制限はなく、塗工液の粘性、所望とする電荷輸送層の厚み等の目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法、リングコート法などが挙げられる。
前記電荷輸送層は、電子写真特性や膜粘性の観点から、何らかの手段を用いて加熱を行い、前記溶媒を前記電荷輸送層中から取り除く必要がある。
前記加熱する方法としては、例えば、空気、窒素等の気体、蒸気、各種熱媒体、赤外線、電磁波等の熱エネルギーを塗工面側又は支持体側から加熱する方法などが挙げられる。
前記加熱する際の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃〜170℃が好ましい。前記温度が100℃未満であると、膜中の有機溶媒を十分取り除くことができず、電子写真特性の低下や摩耗耐久性低下が生じることがある。一方、前記温度が170℃を超えると、表面にゆず肌状の欠陥や亀裂の発生、隣接層との界面で剥離の発生などが生じるだけでなく、感光層中の揮発性成分が外部に霧散した場合、所望の電気特性が得られなくなることがある。
前記電荷輸送層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、解像度乃至応答性の点から、50μm以下が好ましく、45μm以下がより好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)により異なるが、5μm以上が好ましい。
<その他の層>
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、保護層、中間層、第2の下引き層などが挙げられる。
<<保護層>>
前記保護層(以下、表面層と称することもある)は、前記電子写真感光体の耐久性向上や他の機能の向上を目的として、前記感光層の上に設けることができる。前記保護層は、少なくとも結着樹脂、及びフィラーを含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−結着樹脂−
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル樹脂、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアリルスルホン樹脂、ポリブチレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。これらの中でも、前記フィラーの分散性、残留電位、塗膜欠陥の点から、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリレート樹脂が好ましい。
−フィラー−
前記フィラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属酸化物微粒子などが挙げられる。
前記金属酸化物微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズを含有した酸化インジウム、アンチモンやタンタルを含有した酸化スズ及びアンチモンを含有した酸化ジルコニウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
前記保護層の形成方法としては、特に制限はなく、前述の感光層の如く適当な溶剤及び塗工法を用いて形成することができ、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビートコート法、ノズルコート法、スピナーコート法、リングコート法などが挙げられる。
前記保護層の形成方法に用いる溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが挙げられる。
前記溶剤としては、結着樹脂やフィラーの分散時には粘度が高く、塗工時には揮発性が高い溶剤が好ましい。これらの条件を満たす溶剤がない場合には、各々の物性を有する溶剤を2種以上混合させて使用することが可能であり、前記フィラーの分散性や残留電位に対して大きな効果を有する場合がある。
前記保護層に前記電荷輸送層について挙げた電荷輸送物質を添加することは、残留電位の低減及び画質向上に対して有効かつ有用である。
前記保護層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、耐摩耗性の点で、1μm〜5μmが好ましい。
−中間層−
前記中間層は、前記電荷輸送層と前記表面層との間に、前記表面層への電荷輸送層成分の混入を抑える又は両層間の接着性を改善することを目的として設けることができる。
前記中間層は、結着樹脂を含み、更に必要に応じて後述の酸化防止剤等のその他の成分を含む。前記中間層としては、表面層用塗工液に対し不溶性又は難溶性であるものが好ましい。
前記中間層に含まれる結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
前記中間層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記感光層と同様の適当な溶媒及び塗工法を用いて形成する方法などが挙げられる。
前記中間層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05μm〜2μmが好ましい。
<<第2の下引き層>>
前記電子写真感光体においては、前記感光層と前記保護層との間に前記第2の下引き層を設けることも可能である。前記第2の下引き層は結着樹脂を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
前記第2の下引き層の形成方法としては、特に制限はなく、適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。
前記第2の下引き層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05μm〜2μmが好ましい。
本発明の電子写真感光体においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、前記電荷発生層、前記電荷輸送層、前記下引き層、前記保護層、前記第2の下引き層等の各層にその他の成分として、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、レベリング剤などを添加することができる。
前記酸化防止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノ−ル系化合物、パラフェニレンジアミン類、ハイドロキノン類、有機硫黄化合物、有機燐化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
前記可塑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、芳香族カルボン酸エステル系可塑剤、脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤、脂肪酸エステル系可塑剤、オキシ酸エステル系可塑剤、エポキシ可塑剤、二価アルコールエステル系可塑剤、含塩素可塑剤、ポリエステル系可塑剤、スルホン酸誘導体、クエン酸誘導体、その他の可塑剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
前記滑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭化水素系化合物、脂肪酸系化合物、脂肪酸アミド系化合物、エステル系化合物、アルコール系化合物、金属石けん、天然ワックス、その他の滑剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
前記紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サルシレート系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、クエンチャー(金属錯塩系紫外線吸収剤)、HALS(ヒンダードアミン系光安定剤)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
前記レベリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類;側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー乃至オリゴマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<支持体>
前記支持体としては、体積抵抗値が1×1010Ω・cm以下の導電性を示すものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスベルト(エンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルト等)を用いてもよい。
前記支持体の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属(アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金等)又は金属酸化物(酸化スズ、酸化インジウム等)を蒸着又はスパッタリングして、支持体(フィルム状、円筒状等のプラスチック、紙等)を被覆することにより形成する方法;金属(アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等)の板を押出し、引抜き等を行い、表面処理(素管化後、切削、超仕上げ、研摩等)を施して形成する方法などが挙げられる。
前記支持体は、前記支持体上に導電性層を設けてもよい。
前記導電性層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性粉体及び結着樹脂を、必要に応じて溶媒に分散乃至溶解して得られた塗工液を前記導電性支持体上に塗布することにより形成する方法、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)等の素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブを用いて形成する方法などが挙げられる。
前記導電性粉体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素微粒子;アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀等の金属粉;導電性酸化スズ、ITO等の金属酸化物粉体などが挙げられる。
前記導電性層に用いる結着樹脂として、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などが挙げられ、具体的には、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
前記導電性層に用いる溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどが挙げられる。
[電子写真感光体の実施形態]
以下では、本発明の電子写真感光体の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
第1の実施形態に係る電子写真感光体の層構成について、図1を用いて説明する。
図1は、単層型感光層を有する構成であり、導電性支持体31上に、下引き層32及び単層型感光層33を順次積層した電子写真感光体の層構成を示した図である。
<第2の実施形態>
第2の実施形態に係る電子写真感光体の層構成について、図2を用いて説明する。
図2は、積層型感光層を有する構成であり、導電性支持体31上に、下引き層32、電荷発生層35、及び電荷輸送層37を順次積層した電子写真感光体の層構成を示した図である。なお、電荷発生層35及び電荷輸送層37が感光層に該当する。
<第3の実施形態>
第3の実施形態に係る電子写真感光体の層構成について、図3を用いて説明する。
図3は、単層型感光層を有する構成であり、導電性支持体31上に、下引き層32、感光層33、及び保護層39を順次積層した電子写真感光体の層構成を示した図である。
<第4の実施形態>
第4の実施形態に係る電子写真感光体の層構成について、図4を用いて説明する。
図4は、積層型感光層を有する構成であり、導電性支持体31上に、下引き層32、電荷発生層35、電荷輸送層37、及び保護層39を順次積層した電子写真感光体の層構成を示した図である。なお、電荷発生層35及び電荷輸送層37が感光層に該当する。
(画像形成装置及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、電子写真感光体、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、及び前記可視像を記録媒体に転写する転写手段を少なくとも有してなり、更に必要に応じて、その他の手段を有してなる。前記画像形成装置において使用する電子写真感光体が、上述の本発明の電子写真感光体である。なお、前記帯電手段と、前記露光手段とを合わせて静電潜像形成手段と称することもある。
本発明の画像形成方法は、電子写真感光体の表面を帯電手段で帯電する帯電工程、帯電された前記電子写真感光体を画像露光手段で露光して電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する露光工程、前記静電潜像が形成された前記電子写真感光体の表面に現像手段でトナー像を形成する現像工程、及び形成された前記トナー像を転写手段で記録媒体へ転写する転写工程を少なくとも含んでなり、更に必要に応じて、その他の工程を含んでなる。
なお、前記帯電工程と、前記露光工程とを合わせて静電潜像形成工程と称することもある。
前記画像形成方法は、前記画像形成装置の各手段により実施される方法である。
<帯電手段及び帯電工程>
前記帯電手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器(電子写真感光体表面と帯電器との間に100μm以下の空隙を有する近接方式の非接触帯電器を含む)などが挙げられる。
前記帯電手段は、電子写真感光体表面と接触又は近接して設けられた帯電部材を有し、直流成分に交流成分を重畳した電圧を前記帯電部材へ印加して、前記帯電部材と前記電子写真感光体表面にコロナ放電を形成し、前記電子写真感光体表面を帯電する帯電手段であることが好ましい。
前記帯電工程は、前記帯電手段により実施することができ、前記電子写真感光体表面を帯電させる工程である。
<露光手段及び露光工程>
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記電子写真感光体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、LED光学系などの各種露光器が挙げられ、前記露光器における光源としては、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの高輝度が確保できる光源などが挙げられる。なお、本発明においては、前記電子写真感光体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記露光工程は、前記露光手段により実施することができ、前記帯電された電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する工程である。
<現像手段及び現像工程>
前記現像手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記現像剤を収容し、前記静電潜像に該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好ましい。前記現像器としては、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有するものなどが好適に挙げられる。前記現像器内では、例えば、前記トナーとキャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記電子写真感光体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該電子写真感光体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該電子写真感光体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像工程は、前記現像手段により実施することができ、前記静電潜像を、トナーを用いて現像して可視像を形成する工程である。
<転写手段及び転写工程>
前記転写手段は、前記可視像を記録媒体に転写する手段であるが、前記電子写真感光体表面から記録媒体に可視像を直接転写する方法と、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する方法がある。いずれの態様も良好に使用することができるが、高画質化に際して転写による悪影響が大きいような場合には、転写回数が少ない前者(直接転写)の方法が好ましい。前記転写は、例えば、前記可視像を、転写帯電器を用いて前記電子写真感光体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。
前記転写工程は、前記転写手段により実施することができ、前記可視像を記録媒体に転写する工程である。
<その他の手段及びその他の工程>
前記その他の工程及びその他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、定着工程及び定着手段、除電工程及び除電手段、クリーニング工程及びクリーニング手段、リサイクル工程及びリサイクル手段、制御工程及び制御手段などが挙げられる。
−定着手段及び定着工程−
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好ましく、前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組み合わせなどが挙げられ、前記加熱加圧手段における加熱としては、通常80℃〜200℃が好ましい。前記定着としては、例えば、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着工程は、前記定着手段により実施することができ、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる工程である。
−除電手段及び除電工程−
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記除電工程は、前記除電手段により実施することができ、前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程である。
−クリーニング手段及びクリーニング工程−
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記電子写真感光体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング工程は、前記クリーニング手段により実施することができ、前記電子写真感光体上に残留する前記トナーを除去する工程である。
−リサイクル手段及びリサイクル工程−
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記リサイクル手段により実施することができ、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程である。
−制御手段及び制御工程−
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御できれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
前記制御工程は、前記制御手段により実施することができ、前記各工程を制御する工程である。
[画像形成装置の実施形態]
以下では、本発明の画像形成装置の実施形態について説明する。
図5は、本発明の画像形成装置を説明するための概略図であり、電子写真感光体1の周りに、帯電手段3、露光手段5、現像手段6、転写手段10などが配置される。
まず、図5に示す帯電手段3により、電子写真感光体1が平均的に帯電される。帯電手段3としては、コロトロンデバイス、スコロトロンデバイス、固体放電素子、針電極デバイス、ローラー帯電デバイス、導電性ブラシデバイス等が用いられ、公知の方式が使用可能である。
次に、図5に示す露光手段5により、均一に帯電された電子写真感光体1上に静電潜像が形成される。この光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
次に、図5に示す現像手段6により、電子写真感光体1上に形成された静電潜像が可視化される。この現像方式としては、乾式トナーを用いた一成分現像法、二成分現像法、湿式トナーを用いた湿式現像法などが挙げられる。電子写真感光体1に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。
次に、図5に示す転写手段10により、電子写真感光体1上で可視化されたトナー像が記録媒体9上に転写される。また、転写をより良好に行うために転写前チャージャ7を用いてもよい。転写手段10としては、転写チャージャ、バイアスローラー等を用いる静電転写方式;粘着転写法、圧力転写法等の機械転写方式;磁気転写方式などが利用可能である。
更に必要に応じて、図5に示す記録媒体9を電子写真感光体1より分離する手段として分離チャージャ11、分離爪12を用いてもよい。その他分離手段としては、静電吸着誘導分離、側端ベルト分離、先端グリップ搬送、曲率分離等が用いられる。分離チャージャ11としては、前記帯電手段が利用可能である。また、転写後感光体上に残されたトナーをクリーニングするために、ファーブラシ14、クリーニングブレード15等のクリーニング手段が用いられ、クリーニングをより効率的に行うためにクリーニング前チャージャ13を用いてもよい。その他のクリーニング手段としては、ウェブ方式、マグネットブラシ方式等があるが、それぞれ単独又は複数の方式を一緒に用いてもよい。また、電子写真感光体1上の潜像が取り除くために除電手段2を用いてもよい。除電手段2としては、除電ランプ、除電チャージャなどが用いられ、それぞれ前記露光光源、帯電手段が利用できる。その他、感光体に近接していない原稿読み取り、給紙、定着、排紙等のプロセスは公知のものが使用できる。
(プロセスカートリッジ)
本発明のプロセスカートリッジは、電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、及び前記可視像を記録媒体に転写する転写手段の少なくともいずれかの手段を有してなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
本発明のプロセスカートリッジにおいて使用する電子写真感光体は、上述した本発明の電子写真感光体である。
前記プロセスカートリッジは、例えば、図6に示すように、電子写真感光体101を内蔵し、他に帯電手段102、現像手段104、転写手段106、クリーニング手段107、除電手段(不図示)の少なくとも一つを具備し、画像形成装置本体に着脱可能とした装置(部品)である。図6のプロセスカートリッジによる画像形成工程について示すと、感光体101は、矢印方向に回転しながら、帯電手段102による帯電、露光手段103による露光により、その表面に露光像に対応する静電潜像が形成され、この静電潜像は、現像手段104でトナー現像され、該トナー現像は転写手段106により、記録媒体105に転写され、プリントアウトされる。次いで、像転写後の感光体表面は、クリーニング手段107によりクリーニングされ、更に除電手段(不図示)により除電されて、再び以上の操作を繰り返すものである。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、実施例中において使用する「部」は、全て質量部を表す。
(実施例1)
<電子写真感光体の作製>
以下の方法により、下引き層用塗布液A1を調製した。
−ガリウム含有酸化亜鉛粒子の作製−
ガリウム含有酸化亜鉛粒子を以下の方法で作製した。
下記の水溶液を混合・攪拌してスラリーを作製し、85℃で1時間加熱した。このスラリーを常温まで冷却し、濾過・水洗後、更にエタノールで洗浄した後、乾燥させてから水素ガス雰囲気下にて900℃で1時間焼成した。得られた焼成物を解砕し、ガリウム含有酸化亜鉛粒子を得た。得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子を蛍光X線装置にて分析を行った結果、ガリウムの含有量は亜鉛に対して0.1質量%だった。
・硫酸亜鉛水溶液(硫酸亜鉛の濃度は10質量%)・・・100部
・硫酸ガリウム水溶液(硫酸ガリウムの濃度は10質量%)・・・0.125部
・モノエタノールアミン水溶液(モノエタノールアミンの濃度は3.75質量%)・・・100部
得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子の表面処理を以下の方法で行った。
下記材料を混合して2時間攪拌した。その後、トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間)焼き付けを行い、ガリウム含有表面処理酸化亜鉛粒子を得た。
・ガリウム含有酸化亜鉛粒子:上記方法で作製したガリウム含有酸化亜鉛粒子・・・100部
・表面処理剤:アミノ基を有するシランカップリング剤(KBM573、信越化学工業社製)・・・2部
・溶媒:テトラヒドロフラン・・・500部
次に、下記材料を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズと振動ミルを用いて1,500rpmにて6時間攪拌し、下引き層用塗布液A1を調製した。
・ガリウム含有表面処理酸化亜鉛粒子:150部
・バインダー樹脂:ブロック化イソシアネート(スミジュール3175、固形分濃度75質量%、住友バイエルンウレタン社製)60部、及びブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)を2−ブタノンで溶解させた20質量%の溶解液・・・225部
・溶媒:2−ブタノン・・・105部
以下に示す方法により、電荷発生層用塗布液Bを調製した。
下記材料を混合し、直径1mmのガラスビーズとビーズミルを用いて8時間攪拌し、電荷発生層用塗布液Bを調製した。
・電荷発生物質:チタニルフタロシアニン・・・8部
・バインダー樹脂:ポリビニルブチラール(エスレックBX−1、積水化学工業社製)・・・5部
・溶媒:2−ブタノン・・・400部
図7に、前記チタニルフタロシアニンの粉末X線回折スペクトルを示す。
以下に示す方法により、電荷輸送層用塗布液Cを調製した。
下記材料を混合し、材料が全て溶解するまで攪拌することで電荷輸送層用塗布液Cを調製した。
・電荷輸送物質:下記構造式(1)に示す電荷輸送物質・・・7部
<構造式(1)>
・バインダー樹脂:ポリカーボネート(TS−2050、帝人化成社製)・・・10部
・レベリング剤:シリコーンオイル(KF−50、信越化学工業社製)・・・0.0005部
・溶媒:テトラヒドロフラン・・・100部
アルミニウムシリンダー(直径100mm、長さ380mm)上に、前記下引き層用塗布液A1を浸漬塗工法により塗布した後、170℃で30分間の乾燥を行い、平均厚みが30μmの下引き層を積層した。次に、前記電荷発生層用塗布液Bを浸漬塗工法により塗布した後、90℃で30分間の乾燥を行い、平均厚みが0.2μmの電荷発生層を積層した。更に、前記電荷輸送層用塗布液Cを浸漬塗工法により塗布した後、150℃で30分間の乾燥を行い、平均厚みが25μmの電荷輸送層を積層した。以上により、実施例1の感光体を作製した。
(実施例2)
<電子写真感光体の作製>
以下のようにして調製した下引き層用塗布液A2を用いて、下引き層の平均厚みを25μmとした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の感光体を作製した。
−ガリウム含有酸化亜鉛粒子の作製−
ガリウム含有酸化亜鉛粒子を以下の方法で作製した。
下記の水溶液を混合・攪拌しスラリーを作製し、85℃で1時間加熱した。このスラリーを常温まで冷却し、濾過・水洗後、更にエタノールで洗浄した後、乾燥させてから水素ガス雰囲気下にて900℃で1時間焼成した。得られた焼成物を解砕し、ガリウム含有酸化亜鉛粒子を得た。得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子を蛍光X線装置にて分析を行った結果、ガリウムの含有量は亜鉛に対して0.1質量%だった。
・硫酸亜鉛水溶液(硫酸亜鉛の濃度は10質量%)・・・100部
・硫酸ガリウム水溶液(硫酸ガリウムの濃度は10質量%)・・・0.125部
・モノエタノールアミン水溶液(モノエタノールアミンの濃度は3.75質量%)・・・100部
得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子の表面処理を以下の方法で行った。
下記材料を混合して2時間攪拌した。その後、トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間)焼き付けを行い、ガリウム含有表面処理酸化亜鉛粒子を得た。
・ガリウム含有酸化亜鉛粒子:上記方法で作製したガリウム含有酸化亜鉛粒子・・・100部
・表面処理剤:アミノ基を有するシランカップリング剤(KBE903、信越化学工業社製)・・・2部
・溶媒:テトラヒドロフラン・・・500部
次に、下記材料を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズと振動ミルを用いて1500rpmにて6時間攪拌し、下引き層用塗布液A2を調製した。
・ガリウム含有表面処理酸化亜鉛粒子・・・100部
・バインダー樹脂:ブロック化イソシアネート(スミジュール3175(固形分濃度75質量%)、住友バイエルンウレタン社製)60部、及びブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)を2−ブタノンで溶解させた20質量%の溶解液・・・225部
・溶媒:2−ブタノン・・・105部
(実施例3)
<電子写真感光体の作製>
以下のようにして調製した下引き層用塗布液A3を用いて、下引き層の平均厚みを20μmとした以外は、実施例1と同様にして、実施例3の感光体を作製した。
−ガリウム含有酸化亜鉛粒子の作製−
ガリウム含有酸化亜鉛粒子を以下の方法で作製した。
下記の水溶液を混合・攪拌しスラリーを作製し、85℃で1時間加熱した。このスラリーを常温まで冷却し、濾過・水洗後、更にエタノールで洗浄した後、乾燥させてから水素ガス雰囲気下にて900℃で1.5時間焼成した。得られた焼成物を解砕し、ガリウム含有酸化亜鉛粒子を得た。得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子を蛍光X線装置にて分析を行った結果、ガリウムの含有量は亜鉛に対して0.1質量%だった。
・硫酸亜鉛水溶液(硫酸亜鉛の濃度は10質量%)・・・100部
・硫酸ガリウム水溶液(硫酸ガリウムの濃度は10質量%)・・・0.125部
・モノエタノールアミン水溶液(モノエタノールアミンの濃度は3.75質量%)・・・100部
得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子の表面処理を以下の方法で行った。
下記材料を混合して2時間攪拌した。その後、トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間)焼き付けを行い、ガリウム含有表面処理酸化亜鉛粒子を得た。
・ガリウム含有酸化亜鉛粒子:上記方法で作製したガリウム含有酸化亜鉛粒子・・・100部
・表面処理剤:アミノ基を有するシランカップリング剤(KBM603、信越化学工業社製)・・・2部
・溶媒:テトラヒドロフラン・・・500部
次に、下記材料を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズと振動ミルを用いて1,500rpmにて6時間攪拌し、下引き層用塗布液A3を調製した。
・ガリウム含有表面処理酸化亜鉛粒子・・・100部
・バインダー樹脂:ブロック化イソシアネート(スミジュール3175(固形分濃度75質量%)、住友バイエルンウレタン社製)60部、及びブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)を2−ブタノンで溶解させた20質量%の溶解液・・・225部
・溶媒:2−ブタノン・・・105部
(実施例4)
<電子写真感光体の作製>
以下のようにして調製した下引き層用塗布液A4を用いて、下引き層の平均厚みを15μmとした以外は、実施例1と同様にして、実施例4の感光体を作製した。
−ガリウム含有酸化亜鉛粒子の作製−
ガリウム含有酸化亜鉛粒子を以下の方法で作製した。
下記の水溶液を混合・攪拌しスラリーを作製し、85℃で1時間加熱した。このスラリーを常温まで冷却し、濾過・水洗後、更にエタノールで洗浄した後、乾燥させてから水素ガス雰囲気下にて1,000℃で1時間焼成した。得られた焼成物を解砕し、ガリウム含有酸化亜鉛粒子を得た。得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子を蛍光X線装置にて分析を行った結果、ガリウムの含有量は亜鉛に対して0.1質量%だった。
・硫酸亜鉛水溶液(硫酸亜鉛の濃度は10質量%)・・・100部
・硫酸ガリウム水溶液(硫酸ガリウムの濃度は10質量%)・・・0.125部
・モノエタノールアミン水溶液(モノエタノールアミンの濃度は3.75質量%)・・・100部
得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子の表面処理を以下の方法で行った。
下記材料を混合して2時間攪拌した。その後、トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間)焼き付けを行い、ガリウム含有表面処理酸化亜鉛粒子を得た。
・ガリウム含有酸化亜鉛粒子:上記方法で作製したガリウム含有酸化亜鉛粒子・・・100部
・表面処理剤:アミノ基を有さないシランカップリング剤(KBM503、信越化学工業社製)・・・2部
・溶媒:テトラヒドロフラン・・・500部
次に、下記材料を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズと振動ミルを用いて1,500rpmにて6時間攪拌し、下引き層用塗布液A4を調製した。
・ガリウム含有表面処理酸化亜鉛粒子・・・70部
・バインダー樹脂:ブロック化イソシアネート(スミジュール3175(固形分濃度75質量%)、住友バイエルンウレタン社製)60部、及びブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)を2−ブタノンで溶解させた20質量%の溶解液・・・225部
・溶媒:2−ブタノン・・・105部
(実施例5)
<電子写真感光体の作製>
以下のようにして調製した下引き層用塗布液A5を用いて、下引き層の平均厚みを10μmとした以外は、実施例1と同様にして、実施例5の感光体を作製した。
−ガリウム含有酸化亜鉛粒子の作製−
ガリウム含有酸化亜鉛粒子を以下の方法で作製した。
下記の水溶液を混合・攪拌しスラリーを作製し、95℃で1時間加熱した。このスラリーを常温まで冷却し、濾過・水洗後、更にエタノールで洗浄した後、乾燥させてから水素ガス雰囲気下にて800℃で1時間焼成した。得られた焼成物を解砕し、ガリウム含有酸化亜鉛粒子を得た。得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子を蛍光X線装置にて分析を行った結果、ガリウムの含有量は亜鉛に対して4.0質量%だった。
・硫酸亜鉛水溶液(硫酸亜鉛の濃度は10質量%)・・・100部
・硫酸ガリウム水溶液(硫酸ガリウムの濃度は10質量%)・・・2部
・モノエタノールアミン水溶液(モノエタノールアミンの濃度は3.75質量%)・・・100部
次に、下記材料を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズと振動ミルを用いて1,500rpmにて6時間攪拌し、下引き層用塗布液A5を調製した。
・ガリウム含有酸化亜鉛粒子・・・50部
・バインダー樹脂:ブロック化イソシアネート(スミジュール3175(固形分濃度75質量%)、住友バイエルンウレタン社製)60部、及びブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)を2−ブタノンで溶解させた20質量%の溶解液・・・225部
・溶媒:2−ブタノン・・・105部
(実施例6)
<電子写真感光体の作製>
以下のようにして調製した下引き層用塗布液A6を用いて、下引き層の平均厚みを15μmとした以外は、実施例1と同様にして、実施例6の感光体を得た。
−ガリウム含有酸化亜鉛粒子の作製−
ガリウム含有酸化亜鉛粒子を以下の方法で作製した。
下記の水溶液を混合・攪拌しスラリーを作製し、95℃で1時間加熱した。このスラリーを常温まで冷却し、濾過・水洗後、更にエタノールで洗浄した後、乾燥させてから水素ガス雰囲気下にて800℃で1.5時間焼成した。得られた焼成物を解砕し、ガリウム含有酸化亜鉛粒子を得た。得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子を蛍光X線装置にて分析を行った結果、ガリウムの含有量は亜鉛に対して4.0質量%だった。
・硫酸亜鉛水溶液(硫酸亜鉛の濃度は10質量%)・・・100部
・硫酸ガリウム水溶液(硫酸ガリウムの濃度は10質量%)・・・2部
・モノエタノールアミン水溶液(モノエタノールアミンの濃度は3.75質量%)・・・100部
次に、下記材料を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズと振動ミルを用いて1,500rpmにて6時間攪拌し、下引き層用塗布液A6を調製した。
・ガリウム含有酸化亜鉛粒子・・・70部
・バインダー樹脂:ブロック化イソシアネート(スミジュール3175(固形分濃度75質量%)、住友バイエルンウレタン社製)60部、及びブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)を2−ブタノンで溶解させた20質量%の溶解液・・・225部
・溶媒:2−ブタノン・・・105部
(実施例7)
<電子写真感光体の作製>
以下のようにして調製した下引き層用塗布液A7を用いて、下引き層の平均厚みを5μmとした以外は、実施例1と同様にして、実施例7の感光体を作製した。
−ガリウム含有酸化亜鉛粒子の作製−
ガリウム含有酸化亜鉛粒子を以下の方法で作製した。
下記の水溶液を混合・攪拌しスラリーを作製し、95℃で1時間加熱した。このスラリーを常温まで冷却し、濾過・水洗後、更にエタノールで洗浄した後、乾燥させてから水素ガス雰囲気下にて900℃で1時間焼成した。得られた焼成物を解砕し、ガリウム含有酸化亜鉛粒子を得た。得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子を蛍光X線装置にて分析を行った結果、ガリウムの含有量は亜鉛に対して0.02質量%だった。
・硫酸亜鉛水溶液(硫酸亜鉛の濃度は10質量%)・・・100部
・硫酸ガリウム水溶液(硫酸ガリウムの濃度は10質量%)・・・0.02部
・モノエタノールアミン水溶液(モノエタノールアミンの濃度は3.75質量%)・・・100部
次に、下記材料を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズと振動ミルを用いて1500rpmにて6時間攪拌し、下引き層用塗布液A7を調製した。
・ガリウム含有酸化亜鉛粒子・・・100部
・バインダー樹脂:ブロック化イソシアネート(スミジュール3175(固形分濃度75質量%)、住友バイエルンウレタン社製)60部、及びブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)を2−ブタノンで溶解させた20質量%の溶解液・・・225部
・溶媒:2−ブタノン・・・105部
(実施例8)
<電子写真感光体の作製>
以下のようにして調製した下引き層用塗布液A8を用いて、下引き層の平均厚みを15μmとした以外は、実施例1と同様にして、実施例8の感光体を作製した。
−ガリウム含有酸化亜鉛粒子の作製−
ガリウム含有酸化亜鉛粒子を以下の方法で作製した。
下記の水溶液を混合・攪拌しスラリーを作製し、85℃で1時間加熱した。このスラリーを常温まで冷却し、濾過・水洗後、更にエタノールで洗浄した後、乾燥させてから水素ガス雰囲気下にて700℃で1時間焼成した。得られた焼成物を解砕し、ガリウム含有酸化亜鉛粒子を得た。得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子を蛍光X線装置にて分析を行った結果、ガリウムの含有量は亜鉛に対して0.1質量%だった。
・硫酸亜鉛水溶液(硫酸亜鉛の濃度は10質量%)・・・100部
・硫酸ガリウム水溶液(硫酸ガリウムの濃度は10質量%)・・・0.125部
・モノエタノールアミン水溶液(モノエタノールアミンの濃度は3.75質量%)・・・100部
次に、下記材料を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズと振動ミルを用いて1500rpmにて6時間攪拌し、下引き層用塗布液A8を調製した。
・ガリウム含有酸化亜鉛粒子・・・100部
・バインダー樹脂:ブロック化イソシアネート(スミジュール3175(固形分濃度75質量%)、住友バイエルンウレタン社製)60部、及びブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)を2−ブタノンで溶解させた20質量%の溶解液・・・225部
・溶媒:2−ブタノン・・・105部
(実施例9)
<電子写真感光体の作製>
以下のようにして調製した下引き層用塗布液A9を用いて、下引き層の平均厚みを35μmとした以外は、実施例1と同様にして、実施例9の感光体を作製した。
−ガリウム含有酸化亜鉛粒子の作製−
ガリウム含有酸化亜鉛粒子を以下の方法で作製した。
下記の水溶液を混合・攪拌しスラリーを作製し、95℃で1時間加熱した。このスラリーを常温まで冷却し、濾過・水洗後、更にエタノールで洗浄した後、乾燥させてから水素ガス雰囲気下にて900℃で1時間焼成した。得られた焼成物を解砕し、ガリウム含有酸化亜鉛粒子を得た。得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子を蛍光X線装置にて分析を行った結果、ガリウムの含有量は亜鉛に対して0.02質量%だった。
・硫酸亜鉛水溶液(硫酸亜鉛の濃度は10質量%)・・・100部
・硫酸ガリウム水溶液(硫酸ガリウムの濃度は10質量%)・・・0.02部
・モノエタノールアミン水溶液(モノエタノールアミンの濃度は3.75質量%)・・・100部
次に、下記材料を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズと振動ミルを用いて1,500rpmにて6時間攪拌し、下引き層用塗布液A9を調製した。
・ガリウム含有酸化亜鉛粒子・・・300部
・バインダー樹脂:ブロック化イソシアネート(スミジュール3175(固形分濃度75質量%)、住友バイエルンウレタン社製)60部、及びブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)を2−ブタノンで溶解させた20質量%の溶解液・・・225部
・溶媒:2−ブタノン・・・105部
(実施例10)
<電子写真感光体の作製>
以下のようにして調製した下引き層用塗布液A10を用いて、下引き層の平均厚みを35μmとした以外は、実施例1と同様にして、実施例10の感光体を作製した。
−ガリウム含有酸化亜鉛粒子の作製−
ガリウム含有酸化亜鉛粒子を以下の方法で作製した。
下記の水溶液を混合・攪拌しスラリーを作製し、95℃で1時間加熱した。このスラリーを常温まで冷却し、濾過・水洗後、更にエタノールで洗浄した後、乾燥させてから水素ガス雰囲気下にて1,000℃で1.5時間焼成した。得られた焼成物を解砕し、ガリウム含有酸化亜鉛粒子を得た。得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子を蛍光X線装置にて分析を行った結果、ガリウムの含有量は亜鉛に対して4.0質量%だった。
・硫酸亜鉛水溶液(硫酸亜鉛の濃度は10質量%)・・・100部
・硫酸ガリウム水溶液(硫酸ガリウムの濃度は10質量%)・・・2部
・モノエタノールアミン水溶液(モノエタノールアミンの濃度は3.75質量%)・・・100部
次に、下記材料を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズと振動ミルを用いて1500rpmにて6時間攪拌し、下引き層用塗布液A10を調製した。
・ガリウム含有酸化亜鉛粒子・・・300部
・バインダー樹脂:ブロック化イソシアネート(スミジュール3175(固形分濃度75質量%)、住友バイエルンウレタン社製)60部、及びブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)を2−ブタノンで溶解させた20質量%の溶解液・・・225部
・溶媒:2−ブタノン・・・105部
(比較例1)
<電子写真感光体の作製>
以下のようにして調製した下引き層用塗布液A11を用いて、下引き層の平均厚みを15μmとした以外は、実施例1と同様にして、比較例1の感光体を作製した。
−ガリウム含有酸化亜鉛粒子の作製−
ガリウム含有酸化亜鉛粒子を以下の方法で作製した。
下記の水溶液を混合・攪拌しスラリーを作製し、85℃で1時間加熱した。このスラリーを常温まで冷却し、濾過・水洗後、更にエタノールで洗浄した後、乾燥させてから水素ガス雰囲気下にて900℃で1時間焼成した。得られた焼成物を解砕し、ガリウム含有酸化亜鉛粒子を得た。得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子を蛍光X線装置にて分析を行った結果、ガリウムの含有量は亜鉛に対して0.1質量%だった。
・硫酸亜鉛水溶液(硫酸亜鉛の濃度は10質量%)・・・100部
・硫酸ガリウム水溶液(硫酸ガリウムの濃度は10質量%)・・・0.125部
・モノエタノールアミン水溶液(モノエタノールアミンの濃度は3.75質量%)・・・100部
得られたガリウム含有酸化亜鉛粒子の表面処理を以下の方法で行った。
下記材料を混合して2時間攪拌した。その後、トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間)焼き付けを行い、ガリウム含有表面処理酸化亜鉛粒子を得た。
・ガリウム含有酸化亜鉛粒子:上記方法で作製したガリウム含有酸化亜鉛粒子・・・100部
・表面処理剤:アミノ基を有するシランカップリング剤(KBM603、信越化学工業社製)・・・2部
・溶媒:テトラヒドロフラン・・・500部
次に、下記材料を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズと振動ミルを用いて1500rpmにて1時間攪拌し、下引き層用塗布液A11を調製した。
・ガリウム含有表面処理酸化亜鉛粒子・・・100部
・バインダー樹脂:ブロック化イソシアネート(スミジュール3175(固形分濃度75質量%)、住友バイエルンウレタン社製)60部、及びブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)を2−ブタノンで溶解させた20質量%の溶解液・・・225部
・溶媒:2−ブタノン・・・105部
(比較例2)
<電子写真感光体の作製>
以下のようにして調製した下引き層用塗布液A12を用いて、下引き層の平均厚みを15μmとした以外は、実施例1と同様にして、比較例2の感光体を得た。
−アルミニウム含有酸化亜鉛粒子の作製−
アルミニウム含有酸化亜鉛粒子を以下の方法で作製した。
下記の水溶液を混合・攪拌しスラリーを作製し、95℃で1時間加熱した。このスラリーを常温まで冷却し、濾過・水洗後、更にエタノールで洗浄した後、乾燥させてから水素ガス雰囲気下にて900℃で1時間焼成した。得られた焼成物を解砕し、アルミニウム含有酸化亜鉛粒子を得た。
得られたアルミニウム含有酸化亜鉛粒子を蛍光X線装置にて分析を行った結果、アルミニウムの含有量は亜鉛に対して0.1質量%だった。
・硫酸亜鉛の水溶液(硫酸亜鉛の濃度10質量%)・・・100部
・硫酸アルミニウムの水溶液(硫酸アルミニウムの濃度10質量%)・・・0.26部
・モノエタノールアミンの水溶液(モノエタノールアミンの濃度3.75質量%)・・・100部
得られたアルミニウム含有酸化亜鉛粒子の表面処理を以下の方法で行った。
下記材料を混合して2時間攪拌した。その後、トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間)焼き付けを行い、アルミニウム含有表面処理酸化亜鉛粒子を得た。
・アルミニウム含有酸化亜鉛粒子:上記方法で作製したアルミニウム含有酸化亜鉛粒子・・・100部
・表面処理剤:アミノ基を有するシランカップリング剤(KBM603、信越化学工業社製)・・・2部
・溶媒:テトラヒドロフラン・・・500部
次に、下記材料を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズと振動ミルを用いて1,500rpmにて6時間攪拌し、下引き層用塗布液A12を調製した。
・アルミニウム含有表面処理酸化亜鉛粒子・・・100部
・バインダー樹脂:ブロック化イソシアネート(スミジュール3175(固形分濃度75質量%)、住友バイエルンウレタン社製)60部、及びブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)を2−ブタノンで溶解させた20質量%の溶解液・・・225部
・溶媒:2−ブタノン・・・105部
(比較例3)
<電子写真感光体の作製>
以下のようにして調製した下引き層用塗布液A13を用いて、下引き層の平均厚みを15μmとした以外は、実施例1と同様にして、比較例3の感光体を作製した。
−酸化亜鉛粒子の作製−
酸化亜鉛粒子を以下の方法で作製した。
下記の水溶液を混合・攪拌しスラリーを作製し、95℃で1時間加熱した。このスラリーを常温まで冷却し、濾過・水洗後、更にエタノールで洗浄した後、乾燥させてから水素ガス雰囲気下にて900℃で1時間焼成した。得られた焼成物を解砕し、酸化亜鉛粒子を得た。
・硫酸亜鉛の水溶液(硫酸亜鉛の濃度10質量%)・・・100部
・モノエタノールアミンの水溶液(モノエタノールアミンの濃度3.75質量%)・・・100部
得られた酸化亜鉛粒子の表面処理を以下の方法で行った。
下記材料を混合して2時間攪拌した。その後、トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間)焼き付けを行い、表面処理酸化亜鉛粒子を得た。
・酸化亜鉛粒子:上記方法で作製した酸化亜鉛粒子・・・100部
・表面処理剤:アミノ基を有するシランカップリング剤(KBM603、信越化学工業社製)・・・2部
・溶媒:テトラヒドロフラン・・・500部
次に、下記材料を混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズと振動ミルを用いて1,500rpmにて6時間攪拌し、下引き層用塗布液A13を調製した。
・表面処理酸化亜鉛粒子・・・100部
・バインダー樹脂:ブロック化イソシアネート(スミジュール3175(固形分濃度75質量%)、住友バイエルンウレタン社製)60部、及びブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)を2−ブタノンで溶解させた20質量%の溶解液・・・225部
・溶媒:2−ブタノン・・・105部
次に、作製した各感光体について、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表1及び表2に示した。
<酸化亜鉛粒子の平均粒径>
酸化亜鉛粒子の平均粒径は、各感光体の下引き層中に観察される粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)にて任意に100個観察し、その投影面積を求め、得られた面積の円相当径を計算して粒径を求め、その平均値を平均粒径とした。
<下引き層の鏡面反射率の測定>
各感光体について、電荷発生層及び電荷輸送層は溶媒を用いて溶解又は剥離し、下引き層のみが支持体に積層された状態のサンプルを準備した。各層の溶解又は剥離は、電荷発生層はテトラヒドロフランを湿らせた柔らかい布(コットン)で拭き取ることで、電荷輸送層は2−ブタノンに所定時間漬け置きすることで行った。
得られた下引き層のみが支持体に積層された状態のサンプルを、マルチパーパス大形試料室ユニットMPC−3100形(株式会社島津製作所製)を搭載した分光光度計UV−3600(株式会社島津製作所製)を用いて、入射光の波長800nm、入射光8°における各下引き層の鏡面反射率を測定した。
何も積層していない支持体及び下引き層のみが支持体に積層された状態のサンプルを適当な大きさにカットし、まず、何も積層していない支持体を測定装置にセットしてベースライン補正を行った後、下引き層のみが支持体に積層された状態のサンプルを測定装置にセットして鏡面反射率の測定を行い、以下の評価基準により評価した。
[評価基準]
◎:下引き層の鏡面反射率が80%以上
○:下引き層の鏡面反射率が70%以上80%未満
×:下引き層の鏡面反射率が70%未満
<感光体特性>
<<評価装置>>
株式会社リコー製デジタル複写機(RICOH ProC900)の改造機を用い、帯電部材としてスコロトロン方式の帯電部材(放電ワイヤーは直径50μmの金メッキを施したタングステン−モリブデン合金)を用い、画像露光光源として780nmのLD光(ポリゴンミラーによる画像書き込み、解像度1,200dpi)を用い、現像は黒色トナーを用いた2成分現像を行い、転写部材として転写ベルトを用い、除電は除電ランプを用いた。
<<感光体劣化試験>>
感光体劣化試験として、23℃で55%RHの常温常湿環境下でブラック単色のテストチャート(画像面積率5%)を25万枚連続出力した。
<<電気特性評価(帯電性及び残留電位)>>
感光体劣化試験前後で、感光体の表面電位測定を行った。電位測定は、評価装置の現像ユニットを改造した電位センサーを取り付け、このユニットを評価装置にセットして以下の方法で行った。
ワイヤーへの印加電圧を−1,800μA、グリッド電圧を−800Vとし、A3サイズの紙を縦方向で全ベタ画像を10枚印刷した時の10枚目の帯電電位(VD)及び露光後電位(VL)を測定した。測定には表面電位計(MODEL344表面電位計、トレックジャパン株式会社製)を用い、表面電位計の数値はオシロスコープで毎秒100シグナル以上の条件で記録し、下記基準で評価した。
[帯電性]
◎:感光体劣化試験前後の帯電電位差(ΔVD)が10V未満
○:感光体劣化試験前後の帯電電位差(ΔVD)が10V以上、30V未満
×:感光体劣化試験前後の帯電電位差(ΔVD)が30V以上
[残留電位]
◎:感光体劣化試験前後の露光後電位差(ΔVL)が10V未満
○:感光体劣化試験前後の露光後電位差(ΔVL)が10V以上、30V未満
×:感光体劣化試験前後の露光後電位差(ΔVL)が30V以上
<画像評価>
感光体劣化試験前後で画像を出力し、残像評価及び地汚れ評価を行った。
残像評価に関しては、3cm×3cmの×形状パターンを有する画像を3枚連続で出力した後に、ハーフトーン出力を3枚連続で行い、残像発生の有無を目視で確認した。
地汚れ評価に関しては、グロスコート紙を用いて全面白地画像を5枚連続出力し、地汚れの有無の評価を行った。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 支持体と、該支持体上に下引き層と感光層とをこの順に少なくとも有する電子写真感光体であって、
前記下引き層が、ガリウム含有酸化亜鉛粒子と結着樹脂とを少なくとも含有し、
前記下引き層の波長800nmの入射光に対する鏡面反射率が70%以上であることを特徴とする電子写真感光体である。
<2> 前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子の平均粒径が、20nm〜200nmである前記<1>に記載の電子写真感光体である。
<3> 前記下引き層の平均厚みが、10μm〜30μmである前記<1>から<2>のいずれかに記載の電子写真感光体である。
<4> 前記下引き層におけるガリウム含有酸化亜鉛粒子の含有量が、30質量%〜60質量%である前記<1>から<3>のいずれかに記載の電子写真感光体である。
<5> 前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子が、シランカップリング剤で表面処理されてなる前記<1>から<4>のいずれかに記載の電子写真感光体である。
<6> シランカップリング剤がアミノ基を有する前記<5>に記載の電子写真感光体である。
<7> 電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、
前記電子写真感光体が、前記<1>から<6>のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置である。
<8> 電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、及び前記可視像を記録媒体に転写する転写手段から選択される少なくともいずれかの手段とを有するプロセスカートリッジであって、
前記電子写真感光体が、前記<1>から<6>のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
<9> 電子写真感光体の表面を帯電させる帯電工程と、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程とを少なくとも含む画像形成方法であって、
前記電子写真感光体が、前記<1>から<6>のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成方法である。
31 支持体
32 下引き層
33 単層型感光層
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
39 保護層
特開2003−98705号公報 特開2007−047467号公報 特開2003−084472号公報 特開2006−30700号公報 特開2007−322669号公報 特開2012−18370号公報

Claims (8)

  1. 支持体と、該支持体上に下引き層と感光層とをこの順に少なくとも有する電子写真感光体であって、
    前記下引き層が、ガリウム含有酸化亜鉛粒子と結着樹脂とを少なくとも含有し、
    前記下引き層の波長800nmの入射光に対する鏡面反射率が70%以上であることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子の平均粒径が、20nm〜200nmである請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記下引き層の平均厚みが、10μm〜30μmである請求項1から2のいずれかに記載の電子写真感光体。
  4. 前記下引き層におけるガリウム含有酸化亜鉛粒子の含有量が、30質量%〜60質量%である請求項1から3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 前記ガリウム含有酸化亜鉛粒子が、シランカップリング剤で表面処理されてなる請求項1から4のいずれかに記載の電子写真感光体。
  6. シランカップリング剤がアミノ基を有する請求項5に記載の電子写真感光体。
  7. 電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、
    前記電子写真感光体が、請求項1から6のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
  8. 電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、及び前記可視像を記録媒体に転写する転写手段から選択される少なくともいずれかの手段とを有するプロセスカートリッジであって、
    前記電子写真感光体が、請求項1から6のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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