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JP2015102515A - 走行状態検出装置およびプログラム - Google Patents

走行状態検出装置およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】現在位置が予め設定された通過経路の何処に位置するかを検出して報知する走行状態検出装置において、GPS受信機器による測位データの検出精度や地磁気センサによる地磁気量データの検出精度が悪い場合でもランナーが走る曲がり角を正確に検出する。
【解決手段】一定時間毎にGPS受信部24に取得される測位データに基づいた現在方向と地磁気センサ部25に取得される地磁気量データとを各対応する基準方向と基準地磁気量とで比較し、何れかが検出閾値以上変化したと判断された場合にランナーが曲がり角を通過したと検出する。この際、測位データの精度と地磁気量データの精度とを判定しその精度に応じた重み付け値を算出する。直近3秒内に測位データと地磁気量データとの双方により曲がり角通過が検出された場合は、前記測位データの精度に応じた重み付け値と地磁気データの精度に応じた重み付け値との割合に従い当該曲がり角の通過検出時刻を算出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、現在位置が予め設定された通過経路の何処に位置するかを検出して報知するための走行状態検出装置およびその制御プログラムに関する。
近年、ジョギングを日課としたり、マラソン大会等に出場したりして、走ることを楽しむ人が増えてきている。そして、このようなランナーが身につけて走ったコースや時間を記録する小型のGPS搭載電子機器が出現している。
一般的なGPS受信機器において、GPSにより取得される位置データの精度にはバラつきがある。例えば位置データの取得対象である移動体が直線状に走っていても、一定時間毎に取得される位置データはその直線の左右に振れて取得される。
このため、一定時間毎に取得される位置データの差分を取ってランナーの移動距離を計測した場合には、その移動距離が実際よりも長く計測されてしまう。
このような計測距離の誤差を少なくする対策として、一定時間毎に取得される位置データを予め設定された時間間隔や移動距離毎に間引きして使用することで、当該位置データのバラつきを多く含まないように計測することが考えられる。
しかしながら、例えばランナーが曲がり角を通過している状況で間引きが行われると、その曲がり角の前後間で位置データのショートカットが発生してしまい、曲がりに応じた移動距離を計測できないという別の問題が発生する。
GPSセンサの検出出力により算出された自車位置を、距離センサと方位センサの検出出力に応じて補正する自車位置補正システムが考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
GPSセンサの検出出力により算出された自車位置を、地磁気センサの検出出力に応じて補正する車載用ナビゲーションシステムが考えられている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2010−008095号公報 特開平05−018773号公報
例えばマラソンコースは、そのコースに含まれる各道路上で左寄りのラインを走るのか、右寄りのラインを走るのか、あるいは中央のラインを走るのかが予め規定されており、これに従ってフルマラソン、ハーフマラソン等の所定の距離が設定されている。そして、コースに含まれる各曲がり角をチェック位置として、スタート位置から当該各チェック位置までの距離が設定されている。
一方、ランナーはそのマラソンコースにおける各道路上を必ずしも規定されたラインに正確に沿って走るとは限らず、時に蛇行したり反対のラインを走ったりするため、当該コース上での規定の距離とランナー自身の移動距離との間には自ずとずれが生じる。しかも、前述した通り、ランナーが持つGPS受信機器からの位置データに基づいて計測された移動距離は実際よりも長くなるため、これがそのままコース上の規定の距離と一致することはない。
そこで、前記GPS受信機器に基づき計測される移動距離を、ランナーが走るマラソンコースに設定された距離のデータに基づいて、その曲がり角(チェック位置)毎に補正することで、当該移動距離の計測精度を高めることができるが、そのためにはコース上の各曲がり角(曲がった位置)を正確に検出することが必要である。
前記GPS受信機器により検出される測位データと前記地磁気センサにより検出される地磁気量データとを組み合わせて、前記マラソンコース上の各曲がり角を正確に検出することが考えられるが、そもそもその測位データや地磁気量データの検出精度が悪いと、曲がり角を検出することができない。
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、GPS受信機器による測位データの検出精度や地磁気センサによる地磁気量データの検出精度が悪い場合でも、ランナーが走る曲がり角を正確に検出することが可能になる走行状態検出装置およびその制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る走行状態検出装置は、現在の位置を検出するGPS受信部と、地磁気を検出する地磁気センサと、定期的に前記GPS受信部により検出される現在の位置データと前記地磁気センサにより検出される地磁気データとを取得するデータ取得手段と、このデータ取得手段により取得された現在の位置データの精度と地磁気データの精度とを判定する精度判定手段と、前記GPS受信部により検出された位置データの変化に基づいて曲がり角の通過を判断するGPS曲がり判断手段と、前記地磁気センサにより検出された地磁気データの変化に基づいて曲がり角の通過を判断する地磁気曲がり判断手段と、前記GPS曲がり判断手段と前記地磁気曲がり判断手段とにより曲がり角の通過が判断された際に、前記精度判定手段により判定された精度に基づいて、前記GPS曲がり判断手段で曲がり角の通過が判断された時間と前記地磁気曲がり判断手段で曲がり角の通過が判断された時間に重み付けを行って、重み付けの割合に従って当該曲がり角の通過時間を算出する通過時間算出手段と、を備えたことを特徴としている。
本発明に係るプログラムは、現在の位置を検出するGPS受信部と、地磁気を検出する地磁気センサと、を有する電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、前記コンピュータを、定期的に前記GPS受信部により検出される現在の位置データと前記地磁気センサにより検出される地磁気データとを取得するデータ取得手段と、このデータ取得手段により取得された現在の位置データの精度と地磁気データの精度とを判定する精度判定手段と、前記GPS受信部により検出された位置データの変化に基づいて曲がり角の通過を判断するGPS曲がり判断手段と、前記地磁気センサにより検出された地磁気データの変化に基づいて曲がり角の通過を判断する地磁気曲がり判断手段と、前記GPS曲がり判断手段と前記地磁気曲がり判断手段とにより曲がり角の通過が判断された際に、前記精度判定手段により判定された精度に基づいて、前記GPS曲がり判断手段で曲がり角の通過が判断された時間と前記地磁気曲がり判断手段で曲がり角の通過が判断された時間に重み付けを行って、重み付けの割合に従って当該曲がり角の通過時間を算出する通過時間算出手段、として機能させることを特徴としている。
本発明によれば、GPS受信機器による測位データの検出精度や地磁気センサによる地磁気量データの検出精度が悪い場合でも、ランナーが走る曲がり角を正確に検出することが可能になる。
本発明の走行状態検出装置の実施形態に係る腕時計型電子機器10の外観構成を示す正面図。 前記腕時計型電子機器10の電子回路の構成を示すブロック図。 前記腕時計型電子機器10の地磁気センサ部25によりサンプリングされて出力される3軸の各地磁気量データの具体例を示す図。 前記腕時計型電子機器10の記憶装置22に記憶される地図データ(コース情報)22bの項目を示す図。 前記腕時計型電子機器10の記憶装置22に地図データ(コース情報)22bとして記憶されるランニングコースの一例を示す概略図。 前記腕時計型電子機器10のGPS基準方向メモリ23eにおける基準方向データとGPS現在方向メモリ23fにおける現在方向データとの記憶状態を示す図。 前記腕時計型電子機器10の地磁気基準値(3軸)メモリ23gにおける基準地磁気量データと地磁気現在値(3軸)メモリ23hにおける現在地磁気量データとの記憶状態を示す図。 前記腕時計型電子機器10の制御プログラム22aに従い実行される走行状態検出処理を示すフローチャート。 前記腕時計型電子機器10のGPS受信部24から一定時間毎に取得される位置データを対象としたチェックフラグ設定処理を示すフローチャート。 前記腕時計型電子機器10のランナーサポートモードでの走行状態検出処理に伴う移動距離計測処理を示すフローチャート。 前記腕時計型電子機器10のランナーサポートモードでの走行状態検出処理に伴う曲がり判定処理の全体処理を示すフローチャート。 前記腕時計型電子機器10の曲がり判定処理においてGPS受信部24からの測位データに基づき曲がりを検出するGPS曲がり検出処理を示すフローチャート。 前記腕時計型電子機器10の曲がり判定処理において地磁気センサ部25からの地磁気量データに基づき曲がりを検出する地磁気曲がり検出処理を示すフローチャート。 前記腕時計型電子機器10の曲がり判定処理において前記GPS曲がり検出処理および地磁気曲がり検出処理に基づいた曲がりの有無を最終判定する統合曲がり検出処理を示すフローチャート。 前記腕時計型電子機器10の曲がり判定処理に伴いGPS基準方向メモリ23eに記憶される基準方向データと地磁気基準値(3軸)メモリ23gに記憶される基準地磁気量データとを更新する基準値更新処理を示すフローチャート。
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の走行状態検出装置の実施形態に係る腕時計型電子機器10の外観構成を示す正面図である。
なお、この走行状態検出装置は、以下に説明する腕時計型電子機器10の他、携帯電話、携帯ゲーム機、携帯PC等の携帯端末型の電子機器により実現できる。
腕時計型電子機器10の本体側面には、各種のモード設定や時刻合わせの指示、スタート/ストップの指示等を行う複数のボタンを有するキー入力部11が設けられる。またその本体正面には、設定されたモードに応じた内容の表示を行うための表示部12が設けられる。13はリストバンドである。
この腕時計型電子機器10は、ランナーによる使用に適した機能を有し、予め設定されたコースを走る際に、そのコース地図を表示する機能、当該コース上のスタートから何キロ地点に位置するかを表示する機能、経過時間を表示する機能、当該コース上の現在位置から次のチェックポイントあるいはゴールまで何キロあるかを表示する機能、単位距離当たりの通過時間(ラップタイム)を表示する機能等を有する。
図2は、前記腕時計型電子機器10の電子回路の構成を示すブロック図である。
この腕時計型電子機器10の電子回路には、コンピュータであるCPU(制御部)21が備えられる。
CPU21は、記憶装置22に予め記憶された電子機器制御プログラム22a、あるいは入出力インターフェイス28を介し外部から読み込まれて記憶装置22に記憶された電子機器制御プログラム22aに従い、RAM23を作業用メモリとして回路各部の動作を制御し各種の機能を実行するもので、このプログラム22aは、キー入力部11からのユーザ操作信号、あるいはGPS受信部24の受信に基づく現在地点の測位(緯度・経度)データ、あるいは地磁気センサ部25からの3軸(X軸,Y軸,Z軸)の各地磁気量データ、モーションセンサ部26からのユーザの動きに応じた各種センサ信号、あるいは入出力インターフェイス28を介した外部機器からの通信信号に応じて起動される。
GPS受信部24は、複数のGPS衛星からの電波信号をアンテナ24aにより受信して復調し、現在地点の緯度・経度や時刻等の情報を1秒毎に測位データとして出力する。
図3は、前記腕時計型電子機器10の地磁気センサ部25によりサンプリングされて出力される3軸の各地磁気量データの具体例を示す図である。
この実施形態の地磁気センサ部25は、3軸地磁気センサを有し、例えば0.2秒毎に計測される3軸(X軸,Y軸,Z軸)の各地磁気量データを、腕振りの影響等によるノイズ除去のため2秒間で平均化し、この2秒平均した各地磁気量データ[μT]を1秒毎に出力する。そして、この地磁気センサ部25により出力される各地磁気量データのうち、範囲Dで囲んで示すように、2軸の変化量がある閾値より大きい場合に曲がり角として検出する。
モーションセンサ部26は、加速度センサ、ジャイロセンサを有し、これらの各センサ信号に基づきユーザの移動に伴う運動の大きさ、方向の変化、歩く動作等を測定あるいは検出して出力する。
入出力インターフェイス28は、例えば外部PC等に接続され、当該外部PCとの間で直接、あるいは当該外部PCを介したインターネット上のサーバ装置との間で種々のデータを入出力する。
図4は、前記腕時計型電子機器10の記憶装置22に記憶される地図データ(コース情報)22bの項目を示す図である。
図5は、前記腕時計型電子機器10の記憶装置22に地図データ(コース情報)22bとして記憶されるランニングコースの一例を示す概略図である。
前記記憶装置22には、前記電子機器制御プログラム22aの他、複数のランニングコースの地図データ(コース情報)22b、例えばジョギングするコースやマラソン大会の練習コース等が、ユーザがランニングする前に記憶される。このデータは、例えば図4、図5に示すように、それぞれそのスタート位置から、途中の通過地点である各チェック位置(本実施形態では曲がり角)、ゴール位置までの位置データで構成され、各位置データは、各位置毎の緯度・経度データおよびスタート位置からの距離を示す距離データを有している。この地図データ(コース情報)22bは、ユーザが所定のソフトウエアによりパソコンで表示した地図から作成したり、大会の主催者等からデータとして提供され、腕時計型電子機器10の入出力インターフェイス28を介して記憶装置22に記憶される。なお、距離データは予めデータ化されているのではなく、処理の中で緯度・経度データに基づいて算出するようにしてもよい。
RAM23には、表示データメモリ23a、現在位置メモリ23b、最終チェックフラグ位置メモリ23c、総移動距離メモリ23d、GPS基準方向メモリ23e、GPS現在方向メモリ23f、地磁気基準値(3軸)メモリ23g、地磁気現在値(3軸)メモリ23h、次の曲がり角メモリ23i、歩数メモリ23j、歩幅メモリ23k、GPS精度重み付けメモリ23p、地磁気精度重み付けメモリ23q等が備えられる。
表示データメモリ23aには、前記表示部12に対する表示データがビットマップ形式の画像データに展開されて記憶される。
現在位置メモリ23bには、例えば前記地図データ(コース情報)22bから選択されたランニングコースに従ったユーザ(ランナー)の移動位置が記憶されるもので、当該移動位置は、前記GPS受信部24からの測位データに応じた位置データが記憶される。
ここで、GPS受信部24から得られる現在の位置データと前回の位置データとの差分によりその間の移動距離を算出し、差分を加算して総移動距離を算出することもできるが、個々の位置データのバラつき(誤差)が累積し、実際の総移動距離との間に誤差が生じてしまう。このため、前記GPS受信部24から1秒毎に得られる位置データには、直線的な走行中は一定期間(例えば4秒)毎にチェックフラグを設定し、当該チェックフラグが設定された位置データ同士の差分により算出された移動距離だけを有効とする。そして、前記一定期間の途中においてランナーが曲がり角を通過した場合、その期間の移動距離がショートカットされて算出されてしまうため、後述する曲がり角の通過判定があった場合は、そのときにGPS受信部24から得られた位置データにもチェックフラグを設定する。これにより、GPS受信部24により得られる誤差を含んだ位置データをなるべく直線状にしてその移動距離を算出するのと共に、コースが曲がっているところでの移動距離も精度よく算出できるようにする。
最終チェックフラグ位置メモリ23cには、前記チェックフラグの設定された最新の位置データ(現在位置)が、最終チェックフラグ位置として記憶される。
総移動距離メモリ23dには、例えば前記地図データ(コース情報)22bから選択されたランニングコースに従ったユーザ(ランナー)の移動距離が記憶される。
また、この腕時計型電子機器10は、ランナーの走る方向が曲がったか否かを、GPS受信部24から1秒毎に取得される現在の位置データと前回の位置データとに応じて算出される現在方向データ[deg]の変化(基準方向データ[deg]からの閾値以上の変化)に基づき検出する機能と、地磁気センサ部25から1秒毎に取得される2秒平均された現在の3軸の各地磁気量データ[μT]の変化(少なくとも2軸の基準地磁気量データ[μT]からの閾値以上の変化)に基づき検出する機能を有する。
図6は、前記腕時計型電子機器10のGPS基準方向メモリ23eにおける基準方向データとGPS現在方向メモリ23fにおける現在方向データとの記憶状態を示す図である。
GPS基準方向メモリ23eには、GPS受信部24により取得される測位データの出力タイミング(1秒毎)に対応して、ランナーが走る方向の曲がりを検出するための前記基準方向データ[deg]が記憶されるもので、初期は現在方向データ[deg]がそのまま基準方向データ[deg]として記憶され、その後は、曲がりを検出する毎に当該曲がりを検出したときの現在方向データ[deg]に更新されて記憶される。なお、本実施形態では、方向データ[deg]は、真北を0とした時計回りの角度とする。
GPS現在方向メモリ23fには、GPS受信部24により取得される測位データの出力タイミング(1秒毎)に対応して、現在の位置データと前回の位置データとに応じて算出される現在方向データ[deg]が記憶される。
なお、本実施形態では、GPS受信部24からの測位データに基づく曲がり検出閾値が[50°]に設定されているものとし、前記基準方向データ[deg]に対して前記現在方向データ[deg]が前記曲がり検出閾値[50°]以上に変化していれば、ランナーが曲がり角を通過したと判定する。
前記図6で示した具体例では、初期の基準方向データ(=現在方向データ)が55[deg]であった場合に、55回目のサンプリングにより算出された現在方向データが108[deg]となり、その変化量が閾値[50°]以上となるので、ランナーが曲がり角を通過したとして検出される。そして、当該曲がり角が検出された際の現在方向データ108[deg]が、新たな基準方向データとして更新される。
図7は、前記腕時計型電子機器10の地磁気基準値(3軸)メモリ23gにおける基準地磁気量データと地磁気現在値(3軸)メモリ23hにおける現在地磁気量データとの記憶状態のうち1つの軸についてのデータを示す図である。
地磁気基準値(3軸)メモリ23gには、地磁気センサ部25により取得される地磁気量データ[μT]の出力タイミング(1秒)に対応して、ランナーが走る方向の曲がりを検出するための前記基準地磁気量データ[μT]が、3軸(X軸,Y軸,Z軸)の各軸毎に記憶されるもので、初期は現在地磁気量データ[μT]がそのまま基準地磁気量データ[μT]として記憶され、その後は、曲がりを検出する毎に当該曲がりを検出したときの現在地磁気量データ[μT]に更新されて記憶される。
地磁気現在値(3軸)メモリ23hには、地磁気センサ部25により取得される地磁気量データの出力タイミング(1秒毎)に対応して、3軸(X軸,Y軸,Z軸)それぞれの前記2秒平均された現在地磁気量データ[μT]が記憶される。
なお、本実施形態では、地磁気センサ部25からの3軸の各地磁気量データに基づく曲がり検出閾値が[15μT]に設定されているものとし、少なくともその2軸につき前記基準地磁気量データ[μT]に対して前記現在地磁気量データ[μT]が前記曲がり検出閾値[15μT]以上に変化していれば、ランナーが曲がり角を通過したと判断する。
前記図7で示した具体例では、初期の基準地磁気量データ(=現在地磁気量データ)が10[μT]であった場合に、55回目に出力された現在地磁気量データが27[μT]となり、その変化量が閾値[15μT]以上となるので、ランナーが曲がり角を通過したとして検出され、当該曲がり角が検出された際の現在地磁気量データ27[μT]が、新たな基準地磁気量データとして更新されることを示している。
次の曲がり角メモリ23iには、前記地図データ(コース情報)22bとして記憶された何れかのランニングコースを設定した際に、当該地図データ22bの第1チェック位置に対応した緯度・経度データと距離データがデフォルトで設定(記憶)された後、ユーザ(ランナー)の移動に伴い前記GPS受信部24から取得される測位データあるいは地磁気センサ部25からの地磁気量データに基づく曲がりの判定に応じて当該チェック位置への到達が判断される毎に、次のチェック位置に対応した緯度・経度データと距離データが設定(記憶)される。
歩数メモリ23jには、ユーザ(ランナー)の動きに応じて、前記モーションセンサ部26から出力されるセンサ信号に基づきカウントされた歩数データが記憶される。
歩幅メモリ23kには、ある地点(位置)間の移動距離と歩数に基づき算出された歩幅データが記憶される。
GPS精度重み付けメモリ23pには、前記GPS受信部24からの測位データに基づく曲がりの判定に際して算出された当該測位データの検出精度に応じた重み付けの値が記憶される。
地磁気精度重み付けメモリ23qには、前記地磁気センサ部25からの地磁気量データに基づく曲がりの判定に際して算出された当該地磁気量データの検出精度に応じた重み付けの値が記憶される。
そして、解析データ保存部27には、前記GPS受信部24からの測位データ、前記地磁気センサ部25からの3軸の各地磁気量データ、前記モーションセンサ部26からの各センサ信号、前記現在位置(23b)、総移動距離(23d)、歩数(23j)、歩幅(23k)、およびスタートからの経過時間に基づき解析されるラップタイム、ゴールまでの距離、平均速度、運動量等のデータが記憶される。
なお、この腕時計型電子機器10は、前記GPS受信部24から得られる測位データの測位精度を、PDOP(Position Dilution of Precision)に基づき判定し、この測位精度に応じて2地点間の移動に伴う方向の算出(検出)精度に重み付けをする機能を有する。前記PDOPは、衛星の幾何学的配置を指数化したもので、位置精度劣化度と呼ばれ、その値が小さければ測位精度が高く、大きければ測位精度が低いことを示す。
具体的には、前記PDOPの値は、“1.0”をミニマム値として“10.0”位まで変化し、通常“2.0”であれば「測位精度良好」として判定されるもので、例えば、第1地点から第2地点への移動で、前記PDOP“2.0”以下の測位データをこれら2点で使用していれば、これに伴う方向算出(検出)精度の重み付けの値を“5”とし、前記PDOP“4.0”以上の測位データを2点で使用していれば、これに伴う方向算出(検出)精度の重み付けの値を“1”とする。この重み付けの値は、前記GPS精度重み付けメモリ23pに記憶される。
また、この腕時計型電子機器10は、前記地磁気センサ部25から得られる3軸の各地磁気量データについて、当該各地磁気量データの値の外乱による揺らぎに応じて、その値の精度を判定し重み付けをする機能を有する。
具体的には、前記地磁気量データの検出値は略一定であるが、周辺の環境により揺らぎが生じるもので、この揺らぎが±10[μT]程度であれば精度良好と判定して重み付けの値を“5”とし、±100[μT]以上では、腕振りなど、曲がり以外の影響が現れている精度悪化と判定して重み付けの値を“1”とする。この重み付けの値は、前記地磁気精度重み付けメモリ23qに記憶される。
このように構成された腕時計型電子機器10は、CPU21が前記電子機器制御プログラム22aに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べる機能を実現する。
次に、前記構成による腕時計型電子機器10のランナーサポート機能について説明する。
図8は、前記腕時計型電子機器10の制御プログラム22aに従い実行される走行状態検出処理を示すフローチャートである。
キー入力部11のユーザ操作に応じて起動された電子機器制御プログラム22aに従い、その動作モードがランナーサポートモードに設定されると、RAM23内の各データメモリ23b〜23kがリセットされると共に、これからユーザ(ランナー)が走るランニングコースの設定を促すコース設定メッセージが表示部12に表示される。
このコース設定メッセージに従い、前記記憶装置22の地図データ(コース情報)22bから選択されたユーザ所望のランニングコース、あるいはマラソン大会の主催者等から提供されたランニングコースが設定されると(ステップS1)、当該設定されたコースの第1のチェック位置に対応する緯度・経度データと距離データが、次の曲がり角メモリ23iに設定(記憶)される(ステップS2)。
そして、スタート位置においてスタート釦が押下され、前記設定されたコースに応じたランニングが開始されると(ステップS3(Yes))、GPS受信部24、地磁気センサ部25、およびモーションセンサ部26の動作が開始される(ステップS4)。
すると、図9、図10を参照して後述する移動距離計測処理に従い、GPS受信部24から取得される測位データに基づきランニング開始からの移動距離が算出されて総移動距離メモリ23dに記憶されると共に(ステップSA)、経過時間が算出される(ステップS5)。
この際、前記総移動距離メモリ23dに記憶されたスタートからの移動距離、前記算出された経過時間、ラップタイム、前記次の曲がり角メモリ23iに記憶された第1のチェック位置に対応する距離データから前記総移動距離を減算した次のチェック位置(CP)までの距離、設定されたコースの距離データから前記総移動距離を減算したゴールまでの距離等が表示部12に表示される(図1参照)。
また、モーションセンサ部26から取得される加速度センサのセンサ信号に基づき、ランナーの運動(走行)動作が解析され前記ランニング開始からの歩数が計測され歩数メモリ23jに記憶される(ステップS6)。
そして、図11〜図15を参照して後述する曲がり判定処理に従い、GPS受信部24から取得される測位データ、あるいは地磁気センサ部25から取得される地磁気量データに基づき、ユーザ(ランナー)が曲がり角を曲がった否か判定される(ステップSB)。
ここで、ユーザが曲がり角を曲がったと判定されない状態で(ステップS7(No))、且つストップ釦が押下されたと判断されない状態では(ステップS8(No))、前記ランニング開始からの総移動距離の算出処理、経過時間の算出処理、歩数の計測処理が繰り返し実行され、当該総移動距離、経過時間、ラップタイム、および次のチェック位置(CP)やゴールまでの距離が順次更新されて表示される(ステップSA,S5,S6)。
この後、後述する曲がり判定処理に従い、前記GPS受信部24から取得される測位データあるいは地磁気センサ部25から取得される地磁気量データに基づき、ユーザ(ランナー)が曲がり角(ここでは第1のチェック位置)を曲がったと判断されると(ステップSB,S7(Yes))、現在位置メモリ23bに記憶されているGPS受信部24からの測位データに応じた現在位置(緯度・経度)のデータは、前記次の曲がり角メモリ23iに設定されている第1のチェック位置に対応した緯度・経度のデータに補正される(ステップS9)。これは、GPSで得られる位置は、受信状況に応じて数メートル〜数十メートルの誤差が生じることがあるため、曲がり角を通過したことを検知して正確な位置に修正するものである。
またこれと共に、前記総移動距離メモリ23dに記憶されている移動距離のデータが、前記次の曲がり角メモリ23iに設定されている第1のチェック位置に対応した距離のデータに補正される(ステップS10)。これは、GPSで得られる位置の誤差や、またモーションセンサ部26の出力から算出した距離においても誤差が生じるため、曲がり角を通過したことを検知して正確な値に修正するものである。
そして、スタート位置から前記次の曲がり角メモリ23iに設定されている第1のチェック位置までの距離が、前記歩数メモリ23jに記憶された当該第1のチェック位置までの実際の歩数で除算されることでユーザの歩幅が算出され歩幅メモリ23kに記憶される(ステップS11)。
すると、次のチェック位置(ここでは第2のチェック位置)に対応する緯度・経度データと距離データが、次の曲がり角メモリ23iに設定(記憶)される(ステップS12)。
この際、第2のチェック位置に対応する距離や設定されたコースの距離から前記第1のチェック位置に対応する距離が減算され、ユーザ操作に応じて、次のチェック位置(CP)までの距離やゴールまでの距離として表示部12に表示される。
するとこの後、前記ステップSAからの処理に戻り、前記第2のチェック位置に対応するところの曲がり角を曲がったと判定されるまで、前記GPS受信部24からの測位データに基づいた総移動距離の算出とその更新処理、経過時間の更新処理、モーションセンサ部26からのセンサ信号に基づいた歩数計測処理が繰り返し実行される(ステップSA〜S8→SA)。
この後、第2のチェック位置、第3のチェック位置、…と、次の曲がり角メモリ23iに設定された次のチェック位置に対応するところの曲がり角を曲がったと判定される(ステップS7(Yes))毎に、前記同様に、現在位置メモリ23bに記憶される現在位置の緯度・経度データを当該チェック位置の緯度・経度データに合わせて補正する処理(ステップS9)、総移動距離メモリ23dに記憶される総移動距離データを当該チェック位置の距離データに合わせて補正する処理(ステップS10)、最新の歩幅を算出する処理(ステップS11)、次のチェック位置を設定する処理(ステップS12)が繰り返し実行される。
このため、例えば図5に示すように、設定されたランニングコースに基づいたスタート後の総移動距離は、各通過地点であるチェック位置1,2,…を通過する毎に、当該ランニングコースに規定された各チェック位置までの距離に合わせて補正されるので、同チェック位置通過後の次のチェック位置までの移動距離をGPSセンサ部24から取得される測位データ(サンプリングされる位置データの差分)に基づき算出し加算したとしても十分高精度な移動距離として算出し表示させることができる。
次に、前記図8を参照して説明した走行状態検出処理に伴い、前記GPS受信部24から取得される測位データに基づきランニング開始からの移動距離を算出する移動距離計測処理(ステップSA)について詳細に説明する。
図9は、前記腕時計型電子機器10のGPS受信部24から一定時間毎に取得される位置データを対象としたチェックフラグ設定処理を示すフローチャートである。
このチェックフラグ設定処理は、前記GPS受信部24から一定時間(1秒)毎に位置データが取得されるのに応じて実行されるもので、図11〜図15を参照して後述する曲がり判定処理に従い、ユーザ(ランナー)が曲がり角を曲がったと判定された場合(ステップA11(Yes))、および当該曲がり角を曲がったとの判定が一定期間T(例えば4秒)以上ない場合(ステップA12(Yes))、前記現在位置メモリ23bに記憶される位置データにチェックフラグが設定される(ステップA13)。一方、曲がったと判定されず(ステップA11(No))、さらに一定期間T以上曲がりがなかったとは判定されない場合には(ステップA12(No))、前記現在位置メモリ23bに記憶される位置データにチェックフラグは設定されない(ステップA14)。
そして、前記GPS受信部24から取得された前回の位置データと今回の位置データとに基づく進行方向について、その直前の進行方向から変化した角度の値が判断される(ステップA15)。
ここで、前記進行方向が略直進に近い0°〜5°の範囲内で変化したと判断された場合は、前記一定期間T以上曲りがなかったとの判定によってチェックフラグを設定するための当該一定期間Tの間隔が2倍(2T)に延長される(ステップA16a)。これにより、前記進行方向が略直線であると判断されるときには、前記GPS受信部24により得られる誤差を含んだ位置データをできる限り直線状にしてその移動距離をより精度良く算出できるようにする。
また、前記進行方向が緩やかな曲線に相当する10°〜20°の範囲内で変化したと判断された場合は、前記一定期間T以上曲りがなかったとの判定によってチェックフラグを設定するための当該一定期間Tの間隔が2分の1(T/2)に短縮される(ステップA16b)。これにより、前記進行方向が曲がり角としては判定されないものの、緩やかにコースが曲がっていると判断されるときには、前記チェックフラグの設定間隔を短くしてその移動距離をより精度良く算出できるようにする。
一方、前記進行方向が前記0°〜5°および10°〜20°の範囲外で変化したと判断された場合は、前記一定期間Tの間隔は変更されない(ステップA16c)。これにより、前記進行方向が略直線であるとも緩やかな曲線であるともどちらとも判断し得ないときには、前記曲がりか否かの判定(ステップA11)に任せた処理にする。
図10は、前記腕時計型電子機器10のランナーサポートモードでの走行状態検出処理に伴う移動距離計測処理を示すフローチャートである。
GPS受信部24から一定時間(1秒)毎に位置データが取得され現在位置メモリ23bに記憶されると、前記最終チェックフラグ位置メモリ23cに記憶されている最終のチェックフラグが設定された位置データと現在位置メモリ23bに記憶された位置データとの差分に応じた移動距離が算出される(ステップA21)。
ここで、前回の移動距離計測処理に伴い総移動距離メモリ23dに記憶された総移動距離に、前記今回算出された移動距離が加算されて現在の総移動距離が算出され、当該現在の総移動距離が前回の総移動距離よりも長いことが確認されると(ステップA22(Yes))、前記総移動距離メモリ23dに記憶された総移動距離が現在の総移動距離に更新される(ステップA23)。
そして、現在位置メモリ23bに記憶された位置データにチェックフラグが設定されている場合は(ステップA24(Yes))、当該位置データが最終のチェックフラグが設定された位置データとして最終チェックフラグ位置メモリ23cに保存される(ステップA25)。
これにより、GPS受信部24により得られる誤差を含んだ位置データを、直線あるいは略直線であるところはできる限り直線状にしてその移動距離を精度良く算出できると共に、コースが緩やかに曲がっているところでの移動距離も精度良く算出できる。
なお、GPS受信部24から取得される測位データの測位精度が悪いときや測位データそのものが取得されないときには、前記モーションセンサ部26からのセンサ信号に基づき取得される歩数(23j)と歩幅(22k)により移動距離が算出され、その算出された移動距離がそれまでの総移動距離に加算されて更新される。
次に、前記図8を参照して説明した走行状態検出処理に伴い、GPS受信部24から取得される測位データあるいは地磁気センサ部25から取得される地磁気量データに基づき、ランナーが曲がり角を通過したかを判定する曲がり判定処理(ステップSB)について詳細に説明する。
図11は、前記腕時計型電子機器10のランナーサポートモードでの走行状態検出処理に伴う曲がり判定処理の全体処理を示すフローチャートである。
この曲がり判定処理は、前記GPS受信部24による測位データのサンプリング間隔(例えば1秒)に対応して実行されるもので、後述の図12を参照して説明するGPS曲がり検出処理(ステップB1)と、図13を参照して説明する地磁気曲がり検出処理(ステップB2)と、図14を参照して説明する統合曲がり検出処理(ステップB3)と、図15を参照して説明する基準値更新処理(ステップB4)とを組み合わせて構成される。
図12は、前記腕時計型電子機器10の曲がり判定処理においてGPS受信部24からの測位データに基づき曲がりを検出するGPS曲がり検出処理を示すフローチャートである。
前記GPS受信部24から一定時間(1秒)毎に測位データが取得されると、前記PDOPの値(例えば“1.0”〜“10.0”以上)に基づいて、今回の測位データと前回の測位データとに基づく方向算出精度の良し悪しを示す重み付けの値“5”〜“1”が算出され(ステップB11a)、当該重み付けの値が規定値(例えば“2”)以上あるか否か判断される(ステップB11b)。
ここで、前記方向算出精度の良し悪しを示す重み付けの値が規定値以上あると判断されると(ステップB11b(Yes))、今回の測位データから取得された現在の位置データと前回の位置データに基づいて移動ベクトル(現在方向データ[deg])が算出され、GPS現在方向メモリ23f(図6参照)に記憶される(ステップB12)。
すると、GPS基準方向メモリ23e(図6参照)に記憶されている基準方向データ[deg]と前記現在方向データ[deg]との差分(変化)が算出され(ステップB13)、当該基準方向から現在方向への変化が予め設定された曲がり検出閾値[50°]以上となったか否か判断される(ステップB14)。
ここで、前記基準方向データ[deg]から現在方向データ[deg]への変化が曲がり検出閾値[50°]以上となったと判断されると(ステップB14(Yes))、GPSにおいてランナーが曲がり角を通過したと検出され、その事を示すフラグが前記RAM23内のバッファに3秒間保存される(ステップB15)。
一方、前記ステップB11bにおいて前記方向算出精度の良し悪しを示す重み付けの値が規定値以上ないと判断された場合(ステップB11b(No))、および前記ステップB14において、基準方向データから現在方向データへの変化が閾値未満であると判断された場合(ステップB14(No))には、GPSによる曲がり非検出として処理される(ステップB16)。
なお、前記曲がり検出(GPS)処理では、GPS受信部24から取得される前回と今回の位置データから現在方向データ(移動ベクトル)を算出する構成としたが、ドップラーによる速度ベクトルを算出して現在方向データを推定する構成としてもよい。
図13は、前記腕時計型電子機器10の曲がり判定処理において地磁気センサ部25からの地磁気量データに基づき曲がりを検出する地磁気曲がり検出処理を示すフローチャートである。
地磁気センサ部25から一定時間(1秒)毎に地磁気量データが取得されると、当該地磁気量データの値の外乱による揺らぎ(例えば±0〜±100[μT]以上)に応じて、その値の精度の良し悪しを示す重み付けの値“5”〜“1”が算出され(ステップB21a)、当該重み付けの値が規定値(例えば“2”)以上あるか否か判断される(ステップB21b)。
ここで、前記地磁気量データの精度の良し悪しを示す重み付けの値が規定値以上あると判断されると(ステップB21b(Yes))、その直前2秒間の移動に伴い0.2秒毎に計測された地磁気量データの平均値(2秒平均)が算出されて、現在地磁気量データ[μT]として地磁気現在値(3軸)メモリ23h(図7参照)に記憶される(ステップB22)。
すると、地磁気基準値メモリ(3軸)23g(図7参照)に記憶されている基準地磁気量データ[μT]と前記地磁気現在値(3軸)メモリ23hに記憶された現在地磁気量データ[μT]との差分(変化)が算出され(ステップB23)、当該基準地磁気量から現在地磁気量への変化が予め設定された曲がり検出閾値[15μT]以上となったか否か判断される(ステップB24)。
ここで、3軸の各現在地磁気量データ[μT]のうち少なくとも2軸について、各対応する基準地磁気量データ[μT]から現在地磁気量データ[μT]への変化が曲がり検出閾値[15μT]以上となったと判断されると(ステップB24(Yes))、地磁気においてランナーが曲がり角を通過したと検出され、その事を示すフラグが前記RAM23内のバッファに3秒間保存される(ステップB25)。
一方、前記ステップB21bにおいて前記地磁気センサ部25から取得された地磁気量データの精度の良し悪しを示す重み付けの値が規定値以上ないと判断された場合(ステップB21b(No))、および前記ステップB24において、3軸の各地磁気のうち少なくとも2軸について、基準地磁気量データから現在地磁気量データへの変化が閾値未満であると判断された場合(ステップB24(No))には、地磁気による曲がり非検出として処理される(ステップB26)。
図14は、前記腕時計型電子機器10の曲がり判定処理において前記GPS曲がり検出処理および地磁気曲がり検出処理に基づいた曲がりの有無を最終判定する統合曲がり検出処理を示すフローチャートである。
先ず、前記GPS受信部24から取得される位置データに変化があるか否か、あるいはモーションセンサ部26から取得される各種センサ信号によりランナーの走行動作が検出されるか否かより、ランナーが移動中か停止中かが判断される(ステップB31)。
ここで、ランナー停止中ではなく移動中であると判断されると(ステップB31(No))、前記GPS曲がり検出処理あるいは前記地磁気曲がり検出処理によりランナーの曲がり角の通過が検出されたか否か判断される(ステップB32,B33)。
前記GPS曲がり検出処理によりランナーの曲がり角の通過が検出されたと判断されると(ステップB32(Yes))、前記地磁気曲がり検出処理によって前記RAM23内のバッファに地磁気による曲がり角の検出を示すフラグが保存されているか否か、つまり過去3秒以内に地磁気によっても曲がり角の通過が検出されたか否かが判断される(ステップB34a)。
ここで、前記RAM23内のバッファに地磁気による曲がり角の検出を示すフラグは保存されてなく、過去3秒以内に地磁気による曲がり角の通過検出はされていないと判断された場合は(ステップB34a(No))、前記GPS検出によってランナーが曲がり角を通過したと判定される(ステップB36)。
一方、前記RAM23内のバッファに地磁気による曲がり角の検出を示すフラグが保存されており、過去3秒以内に地磁気によっても曲がり角の通過が検出されていると判断された場合は(ステップB34a(Yes))、前記GPSによる曲がり角の通過検出に際して算出された方向算出精度の良し悪しを示す重み付けの値と前記地磁気による曲がり角の通過検出に際して算出された地磁気量データの精度の良し悪しを示す重み付けの値との割合に応じて当該曲がり角の通過を検出した時刻を補正する(ステップB35)。
具体的には、例えば前記GPSによる曲がり角の通過検出時刻が[0時0分3秒]であってその方向算出精度の重み付けの値が“1”であり、前記地磁気による曲がり角の通過検出時刻が3秒前の[0時0分0秒]であってその地磁気量データの精度の重み付けの値が“2”である場合、今回の曲がり角の通過検出時刻はその重み付けの値の割合“1:2”に応じて[0時0分1秒]に補正される。
そして、前記補正された通過検出時刻において、ランナーが曲がり角を通過したと最終的に判定される(ステップB36)。
また、前記GPS曲がり検出処理ではなく、前記地磁気曲がり検出処理によりランナーの曲がり角の通過が検出されたと判断されると(ステップB33(Yes))、前記GPS曲がり検出処理によって前記RAM23内のバッファにGPSによる曲がり角の検出を示すフラグが保存されているか否か、つまり過去3秒以内にGPSによっても曲がり角の通過が検出されたか否かが判断される(ステップB34b)。
ここで、前記RAM23内のバッファにGPSによる曲がり角の検出を示すフラグは保存されてなく、過去3秒以内にGPSによる曲がり角の通過検出はされていないと判断された場合は(ステップB34b(No))、前記地磁気検出によってランナーが曲がり角を通過したと判定される(ステップB36)。
一方、前記RAM23内のバッファにGPSによる曲がり角の検出を示すフラグが保存されており、過去3秒以内にGPSによっても曲がり角の通過が検出されていると判断された場合は(ステップB34b(Yes))、前記地磁気による曲がり角の通過検出に際して算出された地磁気量データ精度の良し悪しを示す重み付けの値と前記GPSによる曲がり角の通過検出に際して算出された方向算出精度の良し悪しを示す重み付けの値との割合に応じて当該曲がり角の通過を検出した時刻を補正する(ステップB35)。
具体的には、前記同様に、例えば前記地磁気による曲がり角の通過検出時刻が[0時0分3秒]であってその地磁気データ精度の重み付けの値が“2”であり、前記GPSによる曲がり角の通過検出時刻が3秒前の[0時0分0秒]であってその方向算出精度の重み付けの値が“1”である場合、今回の曲がり角の通過検出時刻はその重み付けの値の割合“2:1”に応じて[0時0分2秒]に補正される。
そして、前記補正された通過検出時刻において、ランナーが曲がり角を通過したと最終的に判定される(ステップB36)。
一方、前記ステップB31において、ランナー停止中であると判断された場合(ステップB31(Yes))、また、前記GPS曲がり検出処理あるいは前記地磁気曲がり検出処理の何れでもランナーの曲がり角の通過が検出されていないと判断されると(ステップB32,B33(No))、曲がり非判定として処理される(ステップB37)。
このような統合曲がり検出処理によって、GPSと地磁気の双方により3秒以内に曲がり角の通過が検出された場合は、そのそれぞれの検出精度の重み付けの割合に応じて前記曲がり角の通過検出時刻を補正し、この補正された時刻に対応して、設定されたランニングコースに基づいたスタート後の総移動距離を、当該ランニングコースに規定された距離に合わせて補正するようにしたので、前記GPSと地磁気の双方の検出精度が悪い場合であっても、ランナーが走る曲がり角を正確に検出して十分高精度な移動距離として表示させることができる。
図15は、前記腕時計型電子機器10の曲がり判定処理に伴いGPS基準方向メモリ23eに記憶される基準方向データと地磁気基準値(3軸)メモリ23gに記憶される基準地磁気量データとを更新する基準値更新処理を示すフローチャートである。
この基準値更新処理では、先ず、前記GPS曲がり検出処理あるいは前記地磁気曲がり検出処理の何れかによりランナーの曲がり角の通過が検出されたと判断された場合に(ステップB41(Yes)又はB42(Yes))、GPS現在方向メモリ23fに記憶された現在方向データ[deg]がそのままGPS基準方向メモリ23eの基準方向データ[deg]として記憶更新されると共に、地磁気現在値(3軸)メモリ23hに記憶された現在地磁気量データ[μT]がそのまま地磁気基準値(3軸)メモリ23gの基準地磁気量データ[μT]として記憶更新される(ステップB43)。
また、前記GPS曲がり検出処理(図12参照)でのステップB11a,B11bにおいて、GPS受信部24から取得される測位データに基づく方向算出精度の重み付けの値が規定値未満から規定値以上に復帰したと判断された場合は(ステップB44(Yes))、当該測位精度の復帰に伴い前記GPS現在方向メモリ23fに記憶された現在方向データ[deg]がそのままGPS基準方向メモリ23eの基準方向データ[deg]として更新されて記憶される(ステップB45)。
また、前記地磁気曲がり検出処理(図13参照)でのステップB21a,B21bにおいて、地磁気センサ部25から取得される3軸の各地磁気量データの精度の重み付けの値が規定値未満から規定値以上に復帰したと判断された場合も(ステップB44(Yes))、当該地磁気量データ精度の復帰に伴い前記地磁気現在値(3軸)メモリ23hに記憶された現在地磁気量データ[μT]がそのまま地磁気基準値(3軸)メモリ23gの基準地磁気量データ[μT]として更新されて記憶される(ステップB45)。
したがって、前記構成の腕時計型電子機器10のランナーサポートモードでの走行状態検出機能によれば、一定時間(例えば1秒)毎に、GPS受信部24により取得される測位データに基づいた現在方向データと地磁気センサ部25により取得される地磁気量データとを、それぞれ対応する基準方向データと基準地磁気量データとで比較し、その何れかが予め設定された検出閾値以上変化したと判断された場合に、ランナーが曲がり角を通過したとして検出する。この際、前記測位データの精度と前記地磁気量データの精度とを判定し、それぞれその精度に応じた重み付けの値を算出する。そして、直近3秒の範囲内に前記測位データと地磁気量データとの双方によってランナーが曲がり角を通過したことが検出された場合は、前記測位データの精度に応じた重み付けの値と前記地磁気量データの精度に応じた重み付けの値との割合に従って当該曲がり角の通過検出時刻を補正する。
このため、ユーザ任意に設定されたランニングコースにおいて、前記測位データや地磁気量データの検出精度が悪い場合でも、ランナーがそのコース上の曲がり角を通過した時間を正確に得ることができ、当該曲がり角に対応したチェック位置での位置データと距離データとを正確な値に補正することができる。
また、前記構成の腕時計型電子機器10のランナーサポートモードでの走行状態検出機能によれば、予め設定された一定期間T以上、前記ランナーが曲がり角を通過したと検出されない場合は、前記GPS受信部24により取得される測位データに応じた現在位置にチェックフラグを設定し、前記曲がり角に対応したチェック位置での距離データに当該現在位置に対応したチェック位置までの距離データを加算して走行距離を算出する。そして、前記測位データに応じた前回の位置データと今回の位置データとに基づく進行方向について、その直前の進行方向からの変化が略直進であると判断される0〜5°の範囲である場合は、前記一定期間Tを2倍の間隔(2T)に延長して設定し、緩やかな曲線であると判断される10〜20°の範囲である場合は、前記一定期間Tを2分の1の間隔(T/2)に短縮して設定する。
このため、前記進行方向が略直線であると判断されるときには、前記チェック位置の設定間隔を長くすることで、前記GPS受信部24により得られる誤差を含んだ位置データをできる限り直線状にしてその移動距離をより精度良く算出でき、また、前記進行方向が緩やかに曲がっていると判断されるときには、前記チェック位置の設定間隔を短くしてその曲線上での移動距離をより精度良く算出できる。
さらに、前記地磁気センサ部25により一定時間(例えば1秒)毎に取得される地磁気量データは、当該一定時間より短い所定時間(例えば0.2秒)毎に計測された地磁気量データを当該一定時間より長い所定期間(例えば2秒)で平均化した値として取得するので、腕振りの影響等によるノイズを効果的に除去できる。よって、前記地磁気センサ部25により取得される地磁気量データに基づいてランナーが曲がり角を通過したか否かをより正確に判定できる。
なお、前記実施形態では、前記GPS受信部24から得られる測位データの測位精度を、衛星の幾何学的配置を指数化したPDOPの値に基づき判定したが、当該GPS受信部24での測定中に、反射されたGPS衛星からの電波が混じると、前記PDOPの値の判断を誤ることがあるため、走行速度、衛星数、受信信号レベルといった別のデータパラメータも含めて精度判定の指標を定めてもよい。
また、前記実施形態では、前記地磁気センサ部25から得られる3軸の各地磁気量データについて、当該各地磁気量データの値の外乱による揺らぎに応じて、その値の精度を判定し重み付けの値を決定する構成とした。具体的には、前記地磁気量データの検出値の揺らぎが±10[μT]程度であれば精度良好と判定して重み付けの値を“5”とし、±100[μT]以上では、精度悪化と判定して重み付けの値を“1”とした。
これに対し、以下に説明するように、前記地磁気センサ部25から得られる地磁気量データの精度について、他のセンサ情報、例えば、前記GPS受信部24から得られる測位データを組み合わせて判定し、前記重み付けの値を決定する構成としてもよい。
例えば、必要な地域の緯度・経度毎に、地磁気ベクトルの向き(角度)とその大きさのデータを予めテーブルとして記憶させる。そして、前記地磁気センサ部25から得られる地磁気量データのベクトルの向き(角度)と大きさを、前記GPS受信部24から得られる測位データの緯度・経度に対応して前記テーブルから読み出された地磁気ベクトルの向きと大きさと比較する。そして、当該比較された地磁気ベクトルの大きさが±20[μT]以下のずれであって向き(角度)が±10°以下のずれである場合には、精度良好と判定して前記重み付けの値を“5”とし、同比較された地磁気ベクトルの大きさが±300[μT]以上のずれである場合には、精度悪化と判定して重み付けの値を“1”と決定する。
なお、前記実施形態では、図8〜図15を参照して説明した移動距離計測処理や曲り判定処理を含む走行状態検出機能による全ての処理について、腕時計型電子機器10の内部でその電子機器制御プログラム22aに従い実行する構成とした。
これに対し、前記各機能(22a)およびデータベース(22b)をネットワーク上のサーバ装置に持たせ、腕時計型電子機器10のキー入力部11によるユーザ操作信号やGPS受信部24により取得される測位データ、地磁気センサ部25により取得される3軸の各地磁気量データ、モーションセンサ部26により取得される各センサ信号を入出力インターフェイス28から前記サーバ装置へ送信することで、当該サーバ装置での処理の実行により解析された高精度な現在位置や総移動距離等のデータを腕時計型電子機器10で受信して表示させる構成としてもよい。
前記各実施形態において記載した腕時計型電子機器10による各処理の手法およびデータベース、すなわち、図8のフローチャートに示す走行状態検出処理、図9のフローチャートに示すチェックフラグ設定処理、図10のフローチャートに示す前記走行状態検出処理に伴う移動距離計測処理、図11〜図15のフローチャートに示す前記走行状態検出処理に伴う曲り判定処理などの各手法および地図データ(コース情報)22bを含むデータベースは、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリ・カード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録媒体(図示せず)に格納して配布することができる。そして、GPS受信部24、地磁気センサ部25、およびモーションセンサ部26を備えた携帯型電子機器のコンピュータは、この外部記録媒体に記録されたプログラムを記憶装置22に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記実施形態において説明した高精度な走行状態検出機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態としてネットワークN上を伝送させることができ、このプログラムデータを、GPS受信部24、地磁気センサ部25、およびモーションセンサ部26を備えた携帯型電子機器のコンピュータに通信によって取り込むことで、前述した高精度な走行状態検出機能を実現することもできる。
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
現在の位置を検出するGPS受信部と、
地磁気を検出する地磁気センサと、
定期的に前記GPS受信部により検出される現在の位置データと前記地磁気センサにより検出される地磁気データとを取得するデータ取得手段と、
このデータ取得手段により取得された現在の位置データの精度と地磁気データの精度とを判定する精度判定手段と、
前記GPS受信部により検出された位置データの変化に基づいて曲がり角の通過を判断するGPS曲がり判断手段と、
前記地磁気センサにより検出された地磁気データの変化に基づいて曲がり角の通過を判断する地磁気曲がり判断手段と、
前記GPS曲がり判断手段と前記地磁気曲がり判断手段とにより曲がり角の通過が判断された際に、前記精度判定手段により判定された精度に基づいて、前記GPS曲がり判断手段で曲がり角の通過が判断された時間と前記地磁気曲がり判断手段で曲がり角の通過が判断された時間に重み付けを行って、重み付けの割合に従って当該曲がり角の通過時間を算出する通過時間算出手段と、
を備えたことを特徴とする走行状態検出装置。
[2]
スタートからの距離が予め対応付けられた複数の曲がり角を含むコースを設定するコース設定手段と、
このコース設定手段により設定されたコースを移動する際に、そのスタートからの総移動距離を算出する総移動距離算出手段と、
この総移動距離算出手段により算出されるスタートからの移動距離を、前記GPS曲がり判断手段により曲がり角の通過が判断された時間か、または前記地磁気曲がり判断手段により曲がり角の通過が判断された時間か、または前記通過時間算出手段により算出された曲がり角の通過時間毎に、当該曲がり角に対応付けられて前記コース設定手段により設定されたコース上の距離に補正する総移動距離補正手段と、
を備えたことを特徴とする[1]に記載の走行状態検出装置。
[3]
前記GPS曲がり判断手段と前記地磁気曲がり判断手段により一定期間曲がり角の通過が判断されない場合に、前記データ取得手段により取得された現在の位置データをチェック位置として記憶するチェック位置記憶手段と、
前記GPS受信部により検出される現在の位置データと前記チェック位置記憶手段に記憶されたチェック位置に基づいて走行途中の移動距離を算出する移動距離算出手段と、
前記GPS受信部により定期的に検出される現在の位置データとそれ以前の位置データとに基づき進行方向の曲がりの状況を判断する曲がり状況判断手段と、
この曲り状況判断手段により判断された進行方向の曲がりの状況に応じて前記一定期間の時間間隔を変化させる一定期間変化手段と、
を備えたことを特徴とする[1]または[2]に記載の走行状態検出装置。
[4]
前記一定期間変化手段は、前記曲り状況判断手段により判断された進行方向の曲がりの状況が第1の角度範囲以下である場合に前記一定期間の時間間隔を延長して変化させ、前記第1の角度範囲より大きい第2の角度範囲内である場合に前記一定期間の時間間隔を短縮して変化させる、
ことを特徴とする[3]に記載の走行状態検出装置。
[5]
前記地磁気センサにより検出される地磁気データを所定期間で平均化したデータとして取得する平均化データ取得手段を備え、
前記データ取得手段は、定期的に、前記GPS受信部により検出される現在の位置データと前記平均化データ取得手段により所定期間で平均化したデータとして取得された地磁気データとを取得する、
ことを特徴とする[1]ないし[4]の何れかに記載の走行状態検出装置。
[6]
現在の位置を検出するGPS受信部と、地磁気を検出する地磁気センサと、を有する電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
定期的に前記GPS受信部により検出される現在の位置データと前記地磁気センサにより検出される地磁気データとを取得するデータ取得手段と、
このデータ取得手段により取得された現在の位置データの精度と地磁気データの精度とを判定する精度判定手段と、
前記GPS受信部により検出された位置データの変化に基づいて曲がり角の通過を判断するGPS曲がり判断手段と、
前記地磁気センサにより検出された地磁気データの変化に基づいて曲がり角の通過を判断する地磁気曲がり判断手段と、
前記GPS曲がり判断手段と前記地磁気曲がり判断手段とにより曲がり角の通過が判断された際に、前記精度判定手段により判定された精度に基づいて、前記GPS曲がり判断手段で曲がり角の通過が判断された時間と前記地磁気曲がり判断手段で曲がり角の通過が判断された時間に重み付けを行って、重み付けの割合に従って当該曲がり角の通過時間を算出する通過時間算出手段、
として機能させるためのコンピュータ読み込み可能なプログラム。
10 …腕時計型電子機器
11 …キー入力部
12 …表示部
13 …リストバンド
21 …CPU(制御部)
22 …記憶装置
22a…電子機器制御プログラム
22b…地図データ(コース情報)
23 …RAM
23a…表示データメモリ
23b…現在位置メモリ
23c…最終チェックフラグ位置メモリ
23d…総移動距離メモリ
23e…GPS基準方向メモリ
23f…GPS現在方向メモリ
23g…地磁気基準値(3軸)メモリ
23h…地磁気現在値(3軸)メモリ
23i…歩数メモリ
23j…歩幅メモリ
23p…GPS精度重み付けメモリ
23q…地磁気精度重み付けメモリ
24 …GPS受信部
25 …地磁気センサ部
26 …モーションセンサ部(加速度センサ/ジャイロセンサ)
27 …解析データ保存部
28 …入出力インターフェイス

Claims (6)

  1. 現在の位置を検出するGPS受信部と、
    地磁気を検出する地磁気センサと、
    定期的に前記GPS受信部により検出される現在の位置データと前記地磁気センサにより検出される地磁気データとを取得するデータ取得手段と、
    このデータ取得手段により取得された現在の位置データの精度と地磁気データの精度とを判定する精度判定手段と、
    前記GPS受信部により検出された位置データの変化に基づいて曲がり角の通過を判断するGPS曲がり判断手段と、
    前記地磁気センサにより検出された地磁気データの変化に基づいて曲がり角の通過を判断する地磁気曲がり判断手段と、
    前記GPS曲がり判断手段と前記地磁気曲がり判断手段とにより曲がり角の通過が判断された際に、前記精度判定手段により判定された精度に基づいて、前記GPS曲がり判断手段で曲がり角の通過が判断された時間と前記地磁気曲がり判断手段で曲がり角の通過が判断された時間に重み付けを行って、重み付けの割合に従って当該曲がり角の通過時間を算出する通過時間算出手段と、
    を備えたことを特徴とする走行状態検出装置。
  2. スタートからの距離が予め対応付けられた複数の曲がり角を含むコースを設定するコース設定手段と、
    このコース設定手段により設定されたコースを移動する際に、そのスタートからの総移動距離を算出する総移動距離算出手段と、
    この総移動距離算出手段により算出されるスタートからの移動距離を、前記GPS曲がり判断手段により曲がり角の通過が判断された時間か、または前記地磁気曲がり判断手段により曲がり角の通過が判断された時間か、または前記通過時間算出手段により算出された曲がり角の通過時間毎に、当該曲がり角に対応付けられて前記コース設定手段により設定されたコース上の距離に補正する総移動距離補正手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の走行状態検出装置。
  3. 前記GPS曲がり判断手段と前記地磁気曲がり判断手段により一定期間曲がり角の通過が判断されない場合に、前記データ取得手段により取得された現在の位置データをチェック位置として記憶するチェック位置記憶手段と、
    前記GPS受信部により検出される現在の位置データと前記チェック位置記憶手段に記憶されたチェック位置に基づいて走行途中の移動距離を算出する移動距離算出手段と、
    前記GPS受信部により定期的に検出される現在の位置データとそれ以前の位置データとに基づき進行方向の曲がりの状況を判断する曲がり状況判断手段と、
    この曲り状況判断手段により判断された進行方向の曲がりの状況に応じて前記一定期間の時間間隔を変化させる一定期間変化手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の走行状態検出装置。
  4. 前記一定期間変化手段は、前記曲り状況判断手段により判断された進行方向の曲がりの状況が第1の角度範囲以下である場合に前記一定期間の時間間隔を延長して変化させ、前記第1の角度範囲より大きい第2の角度範囲内である場合に前記一定期間の時間間隔を短縮して変化させる、
    ことを特徴とする請求項3に記載の走行状態検出装置。
  5. 前記地磁気センサにより検出される地磁気データを所定期間で平均化したデータとして取得する平均化データ取得手段を備え、
    前記データ取得手段は、定期的に、前記GPS受信部により検出される現在の位置データと前記平均化データ取得手段により所定期間で平均化したデータとして取得された地磁気データとを取得する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の走行状態検出装置。
  6. 現在の位置を検出するGPS受信部と、地磁気を検出する地磁気センサと、を有する電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    定期的に前記GPS受信部により検出される現在の位置データと前記地磁気センサにより検出される地磁気データとを取得するデータ取得手段と、
    このデータ取得手段により取得された現在の位置データの精度と地磁気データの精度とを判定する精度判定手段と、
    前記GPS受信部により検出された位置データの変化に基づいて曲がり角の通過を判断するGPS曲がり判断手段と、
    前記地磁気センサにより検出された地磁気データの変化に基づいて曲がり角の通過を判断する地磁気曲がり判断手段と、
    前記GPS曲がり判断手段と前記地磁気曲がり判断手段とにより曲がり角の通過が判断された際に、前記精度判定手段により判定された精度に基づいて、前記GPS曲がり判断手段で曲がり角の通過が判断された時間と前記地磁気曲がり判断手段で曲がり角の通過が判断された時間に重み付けを行って、重み付けの割合に従って当該曲がり角の通過時間を算出する通過時間算出手段、
    として機能させるためのコンピュータ読み込み可能なプログラム。
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