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JP2015042411A - 缶蓋 - Google Patents

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JP2015042411A
JP2015042411A JP2013174534A JP2013174534A JP2015042411A JP 2015042411 A JP2015042411 A JP 2015042411A JP 2013174534 A JP2013174534 A JP 2013174534A JP 2013174534 A JP2013174534 A JP 2013174534A JP 2015042411 A JP2015042411 A JP 2015042411A
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正博 塩谷
Masahiro Shiotani
正博 塩谷
貝森 純
Jun Kaimori
純 貝森
輝彦 江藤
Teruhiko Eto
輝彦 江藤
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Daiwa Can Co Ltd
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Abstract

【課題】 バックリング時に缶体と缶蓋との巻き締め部分が破壊されることを低減させる缶蓋を提供することを目的とする。
【解決手段】 缶胴に巻き締められて缶胴の開口端を閉塞する缶蓋1において、チャック壁部4には、円周方向の全周に亘って環状に形成され、かつ縦断面曲線状に形成された第1湾曲壁部11および第2湾曲壁部12が設けられ、環状溝部3は、センターパネル部2の外周縁に繋がるように形成された内周側壁部6と、内周縁8aが内周側壁部6の端部6aと接する内周側湾曲部8と、外周縁9bが第1湾曲壁部11の内周縁11aと接する外周側湾曲部とを備え、第1湾曲壁部11の内周縁11aから内周側湾曲部8の外周縁8bに繋がる接続部分3bは、少なくとも内周側湾曲部8の曲率半径r1よりも大きい曲率半径に形成された部分を含むように構成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、金属製の缶体における缶蓋に関し、特に缶胴の開口端部分とともに巻き締められてその開口端を閉塞するようにして缶胴に接合される缶蓋に関するものである。
炭酸飲料やビール等の発泡性飲料を内容物とする飲料缶や、内容物の充填時に液体窒素を滴下した飲料缶など内圧の高い缶では、缶体の板厚をある程度まで薄くしても、内圧により缶体の形状を維持できることが周知である。したがって、缶体の板厚をできるだけ薄くし、缶体を構成する金属材料の使用量を削減することができる。また、省資源化に対する社会的な関心の高まりや、製缶の際の経済性を向上させるために、缶胴部分に限らず缶蓋部分についても板厚を薄くし、缶蓋に用いる素材を従来よりも削減させた缶体の開発が進んでいる。また、このように缶蓋の板厚を薄くすればその分だけ缶体の強度は低下するが、板厚を薄くしても缶蓋の強度を維持できるように、缶蓋中央のパネル部の外周に缶体内方に窪んだ環状溝を形成させた缶体が周知である。
また、そのような発泡性飲料を内容物とする缶の場合、その内容物が原因となり缶内の圧力が異常に上昇すると、缶蓋や缶底が缶体外方に膨出する変形、いわゆるバックリングが発生することがある。そして、バックリングに伴い、缶胴と缶蓋との巻き締め部分が破壊し、もしくは缶底部分に亀裂が生じ、缶体が破裂して内容物が缶体外部に飛び散る現象が起こる場合もある。よって、その環状溝が形成された缶蓋において、その内圧が上昇することにより缶蓋のパネル部が缶体外方に変形することや、巻き締め部分が破壊されることを防止もしくは抑制するために、環状溝の深さや、環状溝の側壁形状や溝底のアール半径等について、バックリングを防止するような耐圧強度を高めるための構成を備えた缶蓋が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、環状溝部の外周縁部から径方向外方へ向けて立ち上がるチャック壁部が、シーミングパネル部に連設された形状を有する缶蓋が記載されている。特に、そのチャック壁部には、環状溝部側からシーミングパネル部にかけて、径方向内方へ向けて湾曲した第1のR部と、径方向外方へ向けて湾曲した第2のR部と、径方向内方へ向けて湾曲した第3のR部とが順に設けられている。
また、特許文献2には、縦断面が直線形状のチャック壁が、垂線から傾斜するように構成されていることが記載されている。また、そのチャック壁とともに、ビードの外側面が、中央パネルに垂直な垂直軸に対して傾斜するように形成されている。
特許文献3には、平坦であり中心軸線に平行に形成された内壁および外壁と、湾曲底部部分とからなる環状の皿穴が形成された缶ふたが記載されている。この外壁から半径方向外方および上方に延びるアーチ状部分と、このアーチ状部分から半径方向外方に延びるステップ部分と、このステップ部分から半径方向上向きにまたは外方に延びる第1の転位部分と、この第1の転位部分から半径方向外方に延びる第2転位部分とが順に、皿穴から周辺カール部分にかけて形成されている。
特許文献4には、強化環状溝の外縁から外方に傾斜して立ち上がるように形成されたチャックウォール部において、フランジカール部の内縁曲壁部分から延長される上方壁部分と、強化環状溝の外縁に連なる下方壁部分とが、屈曲部により異なる傾斜角度となるように形成された構成が記載されている。
特開2006−69603号公報 特許第3809190号公報 特表2004−514561号公報 特開2002−178072号公報
上述した各特許文献に記載された構成によれば、缶体内の圧力が上昇した場合でも、各特許文献に記載された缶蓋の形状によりバックリングを防止できる場合がある。しかしながら、それらの缶蓋は、異常上昇した缶体内圧に抗して、通常の缶体内圧における缶蓋の形状を維持するように作用するものであった。そのため、仮に、異常上昇する缶体内圧に伴いバックリングが生じた場合、各特許文献に記載された缶蓋では、バックリングによる缶蓋の変形態様を予測することや、その変形態様が想定内に留まるように制御することが困難であった。
さらに、缶蓋による耐圧性能が、所定の変形態様に留まる範囲、例えば巻き締め部分が破壊されない範囲でバックリングによる変形が生じることを許容するように構成されている場合であっても、その変形の前後で缶体が密封され続けていることにより缶体内の圧力が上昇する可能性が残されている。したがって、この場合でも、密封された缶体内の圧力が異常上昇することにより、前述した巻き締め部分が破壊されて内容物が缶体外部に大きく飛散する現象、いわゆるブローオフが発生する可能性がある。
そこで、この発明は、上述の技術的課題に着目してなされたものであり、バックリング時に巻き締め部分が破壊されることを低減させる缶蓋を提供することを目的とする。
上記従来技術の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、円板状に形成されたセンターパネル部と、そのセンターパネル部の外周縁に沿って環状に設けられ、かつ当該センターパネル部から缶蓋と缶胴とが接合された場合の缶体内方へ窪むように形成された環状溝部と、缶蓋の最外周部分を含むように形成され、かつ缶蓋の末端部を含み折り曲げられたカール部と、前記環状溝部の外周縁と前記カール部の内周縁とに挟まれ、かつ当該環状溝部およびカール部と連なるようにして設けられたチャック壁部とを備え、前記カール部が前記缶胴に巻き締められて前記缶胴の開口端を閉塞する缶蓋において、前記チャック壁部には、円周方向の全周に亘って環状に形成され、かつ縦断面曲線状に形成された湾曲壁部が設けられ、前記湾曲壁部は、前記缶胴と前記缶蓋とが接合された場合の缶体外方に突出するように形成された第1湾曲壁部と、内周縁が前記第1湾曲壁部の外周縁に接し、かつ前記缶体内方に突出するように形成された第2湾曲壁部とを備え、前記環状溝部は、前記センターパネル部の外周縁に繋がるように形成された内周側壁部と、内周縁が前記内周側壁部における前記センターパネル部側とは反対側の端部と接し、かつ縦断面曲線状に形成された内周側湾曲部と、外周縁が前記第1湾曲壁部の内周縁と接し、かつ縦断面曲線状に形成された外周側湾曲部とを備え、前記第1湾曲壁部の内周縁から前記内周側湾曲部の外周縁に繋がる接続部分は、少なくとも前記内周側湾曲部の曲率半径よりも大きい曲率半径に形成された部分を含むように構成されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1の発明において、前記外周側湾曲部の曲率半径は、前記内周側湾曲部の曲率半径と同じ大きさに形成されていることを特徴とする缶蓋である。
請求項3に係る発明は、請求項2の発明において、前記内周側湾曲部と前記外周側湾曲部とは、前記接続部分に含まれる前記内周側湾曲部の曲率半径よりも大きい曲率半径に形成された部分に対して径方向で縦断面形状が対称になるように構成されていることを特徴とする缶蓋である。
請求項4に係る発明は、請求項1の発明において、前記外周側湾曲部が、前記内周側湾曲部の曲率半径よりも大きい曲率半径に形成された部分を構成していることを特徴とする缶蓋である。
請求項1の発明によれば、缶体内圧が異常上昇したことにより缶蓋が缶体外方に膨出するように変形する際、環状溝部およびチャック壁部に設けられた縦断面曲線状の部分が、その変形代となることができるので、その缶体内圧を吸収することができるとともに、その膨出変形させられた部分の一部に微小な亀裂が生じることにより、缶体内圧を缶外部へ逃がすことができるので、缶蓋と缶胴との巻き締め部分が破壊されることを抑制できる。
請求項2の発明によれば、缶体内圧が異常上昇したことにより缶蓋が缶体外方に膨出するように変形する際、環状溝部およびチャック壁部に設けられた縦断面曲線状の部分が、その変形代となることができるので、その缶体内圧を吸収することができるとともに、その膨出変形させられた部分の一部に微小な亀裂が生じることにより、缶体内圧を缶外部へ逃がすことができるので、缶蓋と缶胴との巻き締め部分が破壊されることを抑制できる。
請求項3の発明によれば、缶体内圧が異常上昇したことにより缶蓋が缶体外方に膨出するように変形する際、環状溝部およびチャック壁部に設けられた縦断面曲線状の部分が、その変形代となることができるので、その缶体内圧を吸収することができるとともに、その膨出変形させられた部分の一部に微小な亀裂が生じることにより、缶体内圧を缶外部へ逃がすことができるので、缶蓋と缶胴との巻き締め部分が破壊されることを抑制できる。
請求項4の発明によれば、缶体内圧が異常上昇したことにより缶蓋が缶体外方に膨出変形し、第1湾曲壁部と外周側湾曲部との境界近傍が缶体内方に突出する頂点部分を有する形状に変形して、その頂点部分近傍に微小な亀裂が生じた際に、その亀裂が外周側湾曲部に沿って缶蓋の周方向に伝播することを抑制できる。
この発明の第1実施例における缶蓋の縦断面を部分拡大して模式的に示した縦断面図である。 第1実施例における缶蓋が缶胴とともに巻き締め構造を形成した缶体の一例を示し、その缶体の縦断面を部分的に拡大して模式的に示した縦断面図である。 第1実施例における缶蓋がバックリングにより変形した場合の変形態様の一例を模式的に示した縦断面図である。 この発明の第2実施例における缶蓋の縦断面を部分拡大して模式的に示した縦断面図である。 第2実施例における缶蓋が缶胴とともに巻き締め構造を形成した缶体の一例を示し、その缶体の縦断面を部分的に拡大して模式的に示した縦断面図である。 従来の缶蓋で構成された缶体おいてバックリングが生じた場合の変形態様の一例を模式的に示した縦断面図である。
以下、この発明の一例における缶蓋について具体的に説明する。この発明に係る缶蓋は、缶胴の開口端に接合されて金属製の缶体を形成する缶蓋であって、特に缶蓋の末端部が缶胴の開口端部とともに巻き締められてその開口端を閉塞するように構成されたものである。したがって、この発明が対象とする缶蓋は、缶胴の開口端を閉塞するものであればよく、内容物を缶体外部へ注出可能な開口部を有し有底形状の缶胴の開口端に巻き締め固着される缶蓋、例えばアルミニウム合金などからプレス成形されたステイオンタブ式の缶蓋や、いわゆるボトル型缶における底蓋などを含む。
図1を参照して、この発明の第1実施例における缶蓋について説明する。図1に示すように、第1実施例における缶蓋1は、その缶蓋1の中央部分を含むようにして円形状に形成されたセンターパネル部2と、そのセンターパネル部2の外周縁に沿って環状に形成され、かつそのセンターパネル部2から窪むように形成された環状溝部3と、その環状溝部3を介してセンターパネル部2の外周側に設けられ、かつ複数の湾曲壁部を有するチャック壁部4とを備えている。また、缶蓋1の末端部を含む最外周部分には、その缶蓋1が円筒状に形成された缶胴20と接合される際に、巻き締められるフランジカール部5が設けられている。なお、ここでの説明では、円形状に形成された缶蓋について説明し、円中心側を内周側、相対的に径方向外側を外周側と記載して説明する。さらに、缶体内方とは、缶蓋1と缶胴20とが接合された場合における方向を示すのであって、この説明では、缶蓋1と缶胴20とが接合されているか否かに拘わらず「缶体内方」との表現を用いることとする。同様に、「缶体外方」との表現についても、それらの接合の如何に拘わらず用いることとする。
環状溝部3は、缶蓋1における耐圧強度を補強するための構成であって、センターパネル部2から窪むように形成され、すなわち缶蓋1と缶胴20とが接合された場合の缶体内方に向けて窪むようにして形成されている。その環状溝部3は、センターパネル部2に対して垂下するように形成された内周側壁部6を有し、その内周側壁部6における上端側の周縁部が、缶体外方に突出しかつ縦断面湾曲状に形成された外周縁湾曲部14を介してセンターパネル部2の外周縁と繋がるようにして形成されている。さらに、環状溝部3は、その内周側壁部6と対向しかつ内周側壁部6よりも外周側に形成された外周側壁部3aを有し、その外周側壁部3aが、環状溝部3のうちセンターパネル部2から最も窪んだ部分を形成する最深部分10を含む底部7を介してその内周側壁部6と繋がるように形成されている。つまり、内周側壁部6におけるセンターパネル部2側とは反対側の端部、すなわち下端側の周縁部6aは、底部7の内周縁に連なるようにして形成されている。
その底部7には、いずれも缶体内方に突出し、かつ縦断面湾曲状に形成された内周側湾曲部8および外周側湾曲部9が設けられ、その内周側湾曲部8と外周側湾曲部9とは、径方向で最深部分10に対して対称に配置されている。すなわち、底部7は、内周側湾曲部8と外周側湾曲部9と最深部分10とを含むように構成され、最深部分10を介して内周側湾曲部8と外周側湾曲部9とが繋がるように形成されている。
ここで底部7周辺の環状溝部3の構成について詳細に説明すると、底部7の内周縁は、内周側湾曲部8の内周縁8aにより構成され、その内周縁8aが内周側壁部6の端部6aと接するように構成されている。一方、底部の外周縁は、外周側湾曲9の外周縁9bによって構成され、その外周縁9bがチャック壁4の下端部となる内周縁11aと接するように構成されている。そして、内周側湾曲部8の外周縁8bと外周側湾曲部9とに挟まれるようにして最深部分10が形成されている。この底部7を領域分けすると、図1に示す領域Aは、環状溝部3のうち内周側湾曲部8が設けられた部分を示し、その内周側湾曲部8の内周縁8aおよび外周縁8bに挟まれた領域である。また、図1に示す領域Bは、環状溝部3のうち外周側湾曲部9が設けられた部分を示し、その外周側湾曲部9の内周縁9aおよび外周縁9bに挟まれた領域である。そして、図1に示す領域Cは、環状溝部3の外周側に設けられたチャック壁部4の内周縁11aから内周側湾曲部8の外周縁8bに繋がる接続部分3bを示している。つまり、接続部分3bは、外周側湾曲部9を含み、さらに最深部分10を含むように構成されている。
また、内周側湾曲部8の曲率半径rは、曲率中心Oaから内周側湾曲部8の外表面(缶体外方側の表面)までの距離であり、外周側湾曲部9の曲率半径rは、曲率中心Obから外周側湾曲部9のまでの距離で表される。この第1実施例では、内周側および外周側湾曲部8,9の曲率半径r,rが同じ長さに設定されており、例えば内周側湾曲部8の曲率半径rは0.3mm、外周側湾曲部9の曲率半径rは0.3mmに構成することができる。さらに、その内周側湾曲部8の内周縁8aと外周側湾曲9の外周縁9bとが同じ高さに配置されるように構成され、かつ最深部分10が平坦部によって構成されている。すなわち、内周側湾曲部8と外周側湾曲部9とが径方向で最深部分10に対して対称に形成されているとともに、その最深部分10は曲率半径無限大と表現することができるので、その最深部分10の曲率半径は内周側湾曲部8の曲率半径rよりも大きいと言い得る。したがって、前述した領域Cを構成する部分は、その最深部分10を含むので、領域Aを構成する内周側湾曲部8の曲率半径rよりも大きい曲率半径に形成された部分を含んでいる。なお、この第1実施例では、最深部分10が、径方向でセンターパネル部2と平行な水平方向に延設されているので、最深部分10の両端部に接するように設けられた内周側湾曲部8の外周縁8bおよび外周側湾曲9の内周縁9aは、環状溝部3において最も窪んだ部分を形成していると言い得る。
チャック壁部4は、前述した外周側湾曲部9の外周縁9bから外周側に向けて、縦断面湾曲状に形成された複数の湾曲壁部が連なるように形成されている。具体的は、チャック壁部4は、底部7の外周側に円周方向の全周に亘って環状に形成されており、隣り合うように配置された第1湾曲壁部11および第2湾曲壁部12が一連に設けられている。第1湾曲壁部11は、第2湾曲壁部12の内周側に配置され、缶体外方に突出するように湾曲しているとともに、その第1湾曲壁部11の内周縁11aが外周側湾曲部9の外周縁9bと接するように形成されている。また、図1に示すように、この第1湾曲壁部11は、前述した環状溝部3の内周側壁部6と対向するように構成されている。すなわち、チャック壁部4の一部に上述した外周側壁部3aが含まれてもよく、図1に示す例では、第1湾曲壁部11に外周側壁部3aが含まれるように構成されている。また、チャック壁部4の第2湾曲壁部12は、缶体内方に突出するように湾曲しているとともに、第2湾曲壁部12の内周縁が第1湾曲壁部11の外周縁11bと接するように形成されている。
要は、チャック壁部4における隣り合う一連の縦断面湾曲状の部分(湾曲部および湾曲壁部を含む)は、一方が缶体外方に突出するのに対して、他方が缶体内方に突出するように形成され、かつそれら湾曲壁部が一連に形成されているため、それらの曲率中心が、チャック壁部4に対して反対側に配置する。図1に示すように、第1湾曲壁部11の曲率中心Oは、チャック壁4の内表面側に配置されているのに対して、第2湾曲壁部12の曲率中心Oは、その外表面側に配置されている。この第1実施例では、チャック壁部4において第1湾曲壁部11の曲率半径Rと第2湾曲壁部12の曲率半径Rとは同じ長さに設定されており、例えば、それらの曲率半径R,は3mmに構成することができる。つまり、外周側湾曲部9の曲率半径rは、第1湾曲壁部11の曲率半径Rより小さく設定されている。なお、前述した曲率中心の配置関係は、チャック壁部4に設けられた複数の湾曲壁部に限定されず、そのチャック壁部4を挟むように設けられた環状溝部3の外周側湾曲部9およびフランジカール部5を含んでも同じことが言える。
さらに、隣り合う湾曲部の外周縁と内周縁とが接するように形成されているため、湾曲部同士の境界、すなわち缶体内方に突出するように形成された部分と缶体外方に突出するように形成された部分との境目には、変曲部分が形成される。具体的には、図1に示すように、缶体内方に突出する外周側湾曲部9と缶体外方に突出する第1湾曲壁部11との境界に第1変曲部分が形成されている。言い換えれば、外周側湾曲部9の外周縁9bと第1湾曲壁部11の内周縁11aとが接する部分に第1変曲部分を構成している。同様に、第1湾曲壁部11と第2湾曲壁部12との境界に第2変曲部分が形成され、第2湾曲壁部12と缶体外方に突出するように形成されたフランジカール部5における内周側の湾曲部との境界に第3変曲部分が形成される。
そのフランジカール部5は、チャック壁部4の外周縁に繋がるようにして形成されており、缶蓋1の末端部1aを含み、全体的に縦断面曲線状となるように形成され、そのフランジカール部5の端部となる末端部1aが径方向内方側を向くように折り曲げられている。したがって、缶蓋1と缶胴20とが接合される際に、フランジカール部5が缶胴20の開口端部分に設けられたフランジ部に被せられて、図示しないロールによりフランジカール部5およびフランジ部を巻き込むように圧着されて、図2に示すような二重巻き締め構造が形成される。なお、この発明におけるフランジカール部5は、その末端部1aが、図1に示すような径方向内方に向くように折り曲げられた形状に限定されない。つまり、図1に示す形状で形成されたフランジカール部5は、図2に示すように缶蓋1と缶胴20とが接合された缶体において二重巻き締め構造を構成し、その二重巻き締め構造を維持することにより缶体の密封状態を確保するために機能する構成である。
つぎに、図2を参照して、缶胴20と二重巻き締め構造によって接合されている缶蓋1について説明する。その二重巻き締め構造は周知の構造であって、缶蓋1のフランジカール部5と缶胴20のフランジ部とが巻き締められると、図2に示すように、そのフランジカール部5がカバーフック部5aとシーミング壁部5bとシーミングパネル部5cとを形成するとともに、そのフランジ部がボディフック部21を形成する。また、その缶蓋1と缶胴20とを接合する際に図示しないローラにより巻き締め部分を圧着することにより、図1などに示す縦断面湾曲状の一部が、縦断面直線状の平坦部5dを形成する。例えば、フランジカール部5のうち上端部分13よりも内周側の部分が、前述したように圧着されることにより湾曲状から平坦形状に変形させられる。したがって、その平坦部5dは被圧着部分であり、上述した一連の湾曲部のうちの一部に缶胴20と密着するように形成される。すなわち、缶蓋1と缶胴20とが接合された場合でも、一連の湾曲部のうち缶胴20に非接触の部分には湾曲部が形成されている。言い換えれば、缶蓋1の末端部と缶胴20の末端部とを巻き締める場合に、そのチャック壁部4のうち缶胴20に非圧着の部分に湾曲部が形成されている。例えば、図2に示すように、軸線方向で環状溝部3の最深部分10から平坦部5dの下端までの範囲内に、外周側湾曲部9と第1湾曲壁部11と第2湾曲壁部12とが形成されている。なお、フランジカール部5の内周縁が平坦部5dに含まれてもよい。すなわち、フランジカール部5の内周縁側と、第2湾曲壁部12の外周縁側の一部とが平坦部5dに含まれてもよい。
また、缶蓋1と缶胴20とが巻き締め固着されている場合において、環状溝部3の最深部分10から缶蓋1の外周側へ向けて一連に設けられた複数の湾曲部が、缶体内圧の異常上昇に伴うバックリング変形様態を制御するようにして缶体外方に変形するように構成されている。その一連に形成された複数の湾曲部のうち、特に、環状溝部3の外周縁から立ち上がるようにして形成されたチャック壁部4に相対的に曲率半径の大きな複数の湾曲部が設けられていることにより、缶体内圧が異常上昇して缶蓋1が缶体外方に膨出変形する場合、そのチャック壁部4の第1湾曲壁部11および第2湾曲壁部12が缶蓋1における変形を吸収するような変形代の機能を果たす。すなわち、圧着部分から環状溝部3の底部7までの軸方向長が相対的に長い部分に形成されたチャック壁部4は、そのチャック壁部4に複数の湾曲部が設けられていることで、チャック壁部4が直線状に形成されている場合に比べて、壁面の長さを長くすることができるため、バックリング変形を許容しやすくするように構成されている。例えば、缶体内圧が作用されて缶蓋1が変形することによる引張応力が作用することで、湾曲形状が直線形状に近づくように変形される場合に、その際の湾曲形状により円弧の長さが弦の長さよりも長いことがチャック壁部4における変形代に含まれる。
この第1実施例における缶蓋によれば、缶体内圧の異常上昇によって缶蓋がバックリング変形した場合、チャック壁部による変形代によって缶蓋の塑性変形を許容しつつ、缶蓋と缶胴との巻き締め部分がその内圧上昇によって破壊させることを抑制することができるように構成されている。
例えば、チャック壁部4におけるバックリング変形態様として、缶蓋1のセンターパネル部2が缶体外方に膨出するのに伴い環状溝部3を介して、第1湾曲壁部11ついで第2湾曲壁部12の順に大きな応力が作用され、その順に大きな塑性変形をするように制御することもできる。その変形態様の一例を図3に示してある。図3に示すように、缶体1がバックリングにより変形すると、缶体内方に突出する頂点部分Pを有する形状に変形する。この頂点部分Pは、第1湾曲壁部11と外周側湾曲部9とが連なるように形成されていることで、第1湾曲壁部11と外周側湾曲部9との境界近傍Pが変形したものである。頂点部分Pの下方部分は、第1湾曲壁部11の湾曲形状が残るように縦断面曲線状になっている。また、頂点部分Pの周方向両側に延在する部分は、頂点部分Pの上方部分を最上端としてその周方向に向かってなだらかに高さが低くなるように形成される。そのため、頂点部分Pの周方向両側に隣接する部分は、缶体内方に突出する頂点部分Pとは逆に缶体外方に突出するように縦断面曲線状になっている。なお、従来の缶蓋200では、図6に示すようにバックリング変形し、この発明における缶蓋が変形するような頂点部分Pが形成されない。そのため、缶蓋200が直線状に変形されてしまい、その変形による応力が巻き締め部分に作用して、巻き締め部分の構造を破壊する可能性がある。しかしながら、この発明における缶蓋の変形態様において、その頂点部分Pの周辺部分では、その頂点部分Pを介して折れ曲がるように変形し、その頂点部分Pの上方部分が延びるように変形する。一方、頂点部分Pの下方部分において、第1湾曲壁部11がその湾曲形状を維持するように変形する。このため、頂点部分Pの上方部分は十分に延びるように変形するのに対して、頂点部分Pの下方部分は第1湾曲壁部11がその湾曲形状を維持することでその延びが制限されることによって、頂点部分Pに対してその上下方向に引っ張る力が作用する。また、頂点部分Pの周方向両側に隣接する部分では、缶体内方に突出する頂点部分Pとは逆に缶体外方に突出するように変形するため、頂点部分Pに対してその周方向両側に引っ張る力が作用する。これらの力によって、頂点部分Pの近傍に縦方向の微小な亀裂が生じる。この亀裂の大きさは微小であって、缶体の内圧を缶体外部に逃がすことができ、さらには巻き締め部分に到るように亀裂が生じないので、そのバックリングの発生により巻き締め部分が破壊されることを抑制することができるようになる。なお、この具体例における一連の複数の湾曲部が設けられている範囲には、例えば直線形状同士を結ぶ屈曲形状の屈曲部が形成されていないので、そのような屈曲部を含む構成に比べて、この具体例におけるチャック壁部4は、缶蓋1におけるチャック壁部4以外の部分に応力集中を抑制させることもできる。
要するに、第1および第2湾曲壁部11,12が設けられているチャック壁部4は、缶体の耐圧性能を向上させ、缶体の内圧が異常に上昇してバックリングが発生し缶蓋1が缶体外方に変形する場合、その異常上昇した内圧により缶蓋1に作用する応力を吸収するように機能する構成である。すなわち、その応力をチャック壁部4に集中させるように構成されている。したがって、チャック壁部4は、縦断面湾曲状に形成された湾曲部を複数備え、内圧の異常上昇によりバックリングが生じた際の変形様態を制御するようにして缶体外方に変形し、フランジカール部5による二重巻き締め構造が破壊され、もしくは缶蓋1が大きく破断するのを抑制するように機能するものである。言い換えれば、それら湾曲部が変形代となって、バックリング変形態様を好ましい変形態様に制御することができるようになる。
つぎに、この発明の第2実施例における缶蓋について説明する。なお、第2実施例の説明において、第1実施例と同様の構成については説明を省略し、その参照符号を引用して説明する。図4には第2実施例における缶蓋100を示してあり、その缶蓋100では、缶蓋100に設けられた環状溝部103の構成が、前述した第1実施例における環状溝部3の構成とは相違する。具体的には、環状溝部103は、底部107を構成する外周側湾曲部109の曲率半径rが、内周側湾曲部8の曲率半径rよりも大きい値に設定されている。さらに、外周側湾曲部109は、環状溝部103における最深部分110を含むように構成され、その外周側湾曲部109を含む接続部分103bが、第1湾曲壁部11の内周縁11aから内周側湾曲部8の外周縁8bに繋がる部分を構成している。すなわち、つまり、この第2実施例では、外周側湾曲部109の曲率半径rが前述した第1実施例における外周側湾曲部9の曲率半径rよりも大きく設定され、要は内周側湾曲部8の曲率半径rと外周側湾曲部109の曲率半径rとが異なる大きさに設定されている。したがって、第2実施例における接続部分103bは、全域に亘って外周側湾曲部109によって形成されている。
また、この第2実施例において、外周側湾曲部109の曲率半径rは、内周側湾曲部8の曲率半径rの1.5倍以上の大きさに設定されることが望ましい。例えば、内周側湾曲部8の曲率半径rは0.3mm、外周側湾曲部109の曲率半径rは0.6mmに設定することができる。加えて、この第2実施例における第1湾曲壁部11の曲率半径Rは3mm、第2湾曲壁部12の曲率半径Rは3mmに設定することができる。なお、このように構成された第2実施例における缶蓋100が缶胴20に巻き締められて缶体を構成している状態を図5に示してある。
この実施例2のように構成された場合であっても、前述した第1実施例と同様に、缶蓋100と缶胴20とが巻き締め固着された缶体において、バックリングが生じた場合、図3を参照して前述した効果を得ることができる。すなわち、外周側湾曲部109の曲率半径が、内周側湾曲部8の曲率半径よりも大きい構成であっても、湾曲部が変形代となって、缶蓋の塑性変形を許容しつつ、バックリングの変形態様において頂点部分Pが生じ、その頂点部分Pの近傍に微小な亀裂が生じ、缶体内圧を缶外部へ逃すことができるので、缶蓋と缶胴との巻き締め部分が破壊されることを抑制できる。さらに、この第2実施例における缶蓋では、外周側湾曲部109の曲率半径が内周側湾曲部8の曲率半径が内周側湾曲部8の曲率半径よりも大きいことにより、頂点部分P近傍に生じた亀裂が外周側湾曲部109に沿って周方向に伝播することを抑制することができる。すなわち、外周側湾曲部109の湾曲が緩やかになっていることで、外周側湾曲部109における応力の集中が緩和され、外周側湾曲部109を起点とする亀裂の伝播を抑制することができる。
なお、この発明に係る缶蓋は、周知の金属製素材や板厚により形成されていればよい。さらに、この発明におけるセンターパネル部には、スコア線によって区画された開口部や、その開口部を開口するためのタブなど周知のステイオンタブ式缶蓋の構成要素が形成されていてもよい。
1…缶蓋、 2…センターパネル部、 3…環状溝部、 3a…外周側壁部、 3b…接続部分、 4…チャック壁部、 5…フランジカール部、 6…内周側壁部、 8…内周側湾曲部、 9…外周側湾曲部、 10…最深部分、 11…第1湾曲壁部、 12…第2湾曲壁部。

Claims (4)

  1. 円板状に形成されたセンターパネル部と、
    そのセンターパネル部の外周縁に沿って環状に設けられ、かつ当該センターパネル部から缶蓋と缶胴とが接合された場合の缶体内方へ窪むように形成された環状溝部と、
    缶蓋の最外周部分を含むように形成され、かつ缶蓋の末端部を含み折り曲げられたカール部と、
    前記環状溝部の外周縁と前記カール部の内周縁とに挟まれ、かつ当該環状溝部およびカール部と連なるようにして設けられたチャック壁部とを備え、
    前記カール部が前記缶胴に巻き締められて前記缶胴の開口端を閉塞する缶蓋において、
    前記チャック壁部には、円周方向の全周に亘って環状に形成され、かつ縦断面曲線状に形成された湾曲壁部が設けられ、
    前記湾曲壁部は、
    前記缶胴と前記缶蓋とが接合された場合の缶体外方に突出するように形成された第1湾曲壁部と、
    内周縁が前記第1湾曲壁部の外周縁に接し、かつ前記缶体内方に突出するように形成された第2湾曲壁部とを備え、
    前記環状溝部は、
    前記センターパネル部の外周縁に繋がるように形成された内周側壁部と、
    内周縁が前記内周側壁部における前記センターパネル部側とは反対側の端部と接し、かつ縦断面曲線状に形成された内周側湾曲部と、
    外周縁が前記第1湾曲壁部の内周縁と接し、かつ縦断面曲線状に形成された外周側湾曲部とを備え、
    前記第1湾曲壁部の内周縁から前記内周側湾曲部の外周縁に繋がる接続部分は、少なくとも前記内周側湾曲部の曲率半径よりも大きい曲率半径に形成された部分を含むように構成されていることを特徴とする缶蓋。
  2. 前記外周側湾曲部の曲率半径は、前記内周側湾曲部の曲率半径と同じ大きさに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の缶蓋。
  3. 前記内周側湾曲部と前記外周側湾曲部とは、前記接続部分に含まれる前記内周側湾曲部の曲率半径よりも大きい曲率半径に形成された部分に対して径方向で縦断面形状が対称になるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の缶蓋。
  4. 前記外周側湾曲部が、前記内周側湾曲部の曲率半径よりも大きい曲率半径に形成された部分を構成していることを特徴とする請求項1に記載の缶蓋。
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