[go: up one dir, main page]

JP2015033982A - 自動二輪車用タイヤ - Google Patents

自動二輪車用タイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2015033982A
JP2015033982A JP2013166789A JP2013166789A JP2015033982A JP 2015033982 A JP2015033982 A JP 2015033982A JP 2013166789 A JP2013166789 A JP 2013166789A JP 2013166789 A JP2013166789 A JP 2013166789A JP 2015033982 A JP2015033982 A JP 2015033982A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
tread
radial direction
rubber
rubber layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013166789A
Other languages
English (en)
Inventor
英尚 高尾
Hidenao Takao
英尚 高尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2013166789A priority Critical patent/JP2015033982A/ja
Publication of JP2015033982A publication Critical patent/JP2015033982A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Abstract

【課題】旋回性能を向上させつつトレッドゴムでのクラックの発生を抑制させた自動二輪車用タイヤを提供する。
【解決手段】カーカス6及びトレッド補強層7を具えた自動二輪車用タイヤ1である。トレッド部2に配されたトレッドゴム2Gは、第1ゴム層11と第2ゴム層21とを含む。第1ゴム層11と前記第2ゴム層21との境界面13は、タイヤ側面に現れる側縁部14を有する。折り返し部6bのタイヤ半径方向の外端6eは、トレッド補強層7の外端7eよりもタイヤ半径方向内側に位置する。屈曲領域16のタイヤ半径方向の高さh1は、接地端高さh0の0.2倍以下である。屈曲領域16のタイヤ半径方向の中間位置16mと、側縁部14とのタイヤ半径方向の距離L1は、接地端高さh0の0.1倍以上である。
【選択図】図2

Description

本発明は、旋回性能を向上させつつトレッドゴムでのクラックの発生を抑制させた自動二輪車用タイヤに関する。
近年の自動二輪車の高性能化に伴い、自動二輪車用タイヤには、高い旋回性能が要求されている。特に、レース用の自動二輪車用タイヤは、トレッド接地端が接地する大きなキャンバー角での旋回時(以下、「フルバンク時」ということがある。)の接地感等を高めることが要求されている。
下記特許文献1は、トレッドゴムがキャップゴム層とベースゴム層とを含む2層であり、しかも、キャップゴム層がベースゴム層よりも小さいゴム硬度を有する自動二輪車用タイヤを提案している。このようなキャップゴム層は、優れたグリップ性能を発揮し、しかも、ベースゴム層がトレッドゴムの剛性を効果的に維持する。これにより、下記特許文献1のタイヤは、旋回時の接地感が向上するという作用効果が期待されている。
特開2007−223376号公報
上述の効果をフルバンク時でも効果的に発揮させるために、キャップゴム層及びベースゴム層が夫々タイヤ側面までのびているタイヤが考えられる。このタイヤは、キャップゴム層とベースゴム層との境界面の側縁部が、タイヤ側面に現れる。
しかしながら、キャップゴム層とベースゴム層との境界面の側縁部がタイヤ側面に現れたタイヤは、側縁部を起点としたクラックが発生し易いという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、2層のゴム層を含むトレッドゴムを有し、かつ、ゴム層の境界面の側縁部がタイヤ側面に現れた自動二輪車用タイヤにおいて、旋回性能を向上させつつトレッドゴムでのクラックの発生を抑制させた自動二輪車用タイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部から両側のサイドウォール部を経て両側のビード部のビードコアに至る本体部と前記本体部に連なり前記ビードコアの廻りをタイヤ軸方向の内側から外側に折り返される一対の折り返し部とを含むカーカス、及び、前記カーカスのタイヤ半径方向の外側かつ前記トレッド部の内部に配されたトレッド補強層を具え、しかも、前記トレッド部の接地面がタイヤ半径方向の外側に凸で円弧状に湾曲している自動二輪車用タイヤであって、前記トレッド部に配されたトレッドゴムは、前記接地面を形成する第1ゴム層と、前記第1ゴム層の内側に配された第2ゴム層とを含み、前記第1ゴム層と前記第2ゴム層との境界面は、前記接地面の外端であるトレッド接地端からタイヤ半径方向内側にのびるタイヤ側面に現れる側縁部を有し、前記折り返し部のタイヤ半径方向の外端は、前記トレッド補強層のタイヤ軸方向の外端よりもタイヤ半径方向内側に位置し、前記折り返し部の前記外端と前記トレッド補強層の前記外端との間の領域である屈曲領域のタイヤ半径方向の高さは、ビードベースラインからトレッド接地端までのタイヤ半径方向の距離である接地端高さの0.2倍以下であり、前記屈曲領域のタイヤ半径方向の中間位置と、前記側縁部とのタイヤ半径方向の距離は、前記接地端高さの0.1倍以上であることを特徴とする。
本発明に係る前記空気入りタイヤは、前記カーカスは、前記サイドウォール部でタイヤ軸方向の外側に凸で湾曲し、しかも、タイヤ軸方向の外側に最も突出する最大幅点を有し、前記折り返し部の前記外端は、前記最大幅点よりもタイヤ半径方向の外側に配されているのが望ましい。
本発明に係る前記空気入りタイヤは、前記最大幅点において前記サイドウォール部の外面から前記カーカスまでのゴム厚さは、2.0mm以下であるのが望ましい。
本発明に係る前記空気入りタイヤは、前記トレッド補強層は、ベルトコードがタイヤ赤道に対して15〜45°の角度で傾けられたベルトプライが複数層配されたベルト層で形成され、前記ベルトコードは、芳香族ポリアミドであるのが望ましい。
本発明に係る前記空気入りタイヤは、前記第2ゴム層は、前記第1ゴム層よりも大きい複素弾性率E*を有するのが望ましい。
本発明に係る前記空気入りタイヤは、前記側縁部は、前記トレッド補強層の前記外端よりもタイヤ半径方向の外側に位置しているのが望ましい。
本発明に係る前記空気入りタイヤは、前記第2ゴム層は、前記側縁部からタイヤ半径方向内側の前記タイヤ側面を形成するように、前記トレッド部から前記両側のサイドウォール部を経て前記両側のビード部に至るトロイド状であるのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤは、トレッド部に配されたトレッドゴムが、接地面を形成する第1ゴム層と、第1ゴム層の内側に配された第2ゴム層とを含んでいる。第1ゴム層と第2ゴム層との境界面は、接地面の外端であるトレッド接地端からタイヤ半径方向内側にのびるタイヤ側面に現れる側縁部を有している。このようなトレッドゴムは、フルバンク時においても、第1ゴム層及び第2ゴム層の特性が広い範囲で発揮され、優れた旋回性能が発揮される。
カーカスの折り返し部のタイヤ半径方向の外端は、トレッド補強層のタイヤ軸方向の外端よりもタイヤ半径方向内側に位置している。これにより、折り返し部とトレッド補強層とが重ならない。このため、旋回時のタイヤの変形が、主にトレッド補強層と折り返し部との間の屈曲領域で発生する。
折り返し部の外端とトレッド補強層の外端との間の領域である屈曲領域のタイヤ半径方向の高さは、ビードベースラインからトレッド接地端までのタイヤ半径方向の距離である接地端高さの0.2倍以下である。これにより、旋回時に変形が生じ易い屈曲領域のタイヤ半径方向の高さが限定され、旋回時のタイヤの変形が小さくなる。このため、とりわけフルバンク時の接地感が向上し、ひいては旋回性能が向上する。
屈曲領域のタイヤ半径方向の中間位置と、側縁部とのタイヤ半径方向の距離は、接地端高さの0.1倍以上である。これにより、クラックの起点となり易い側縁部が、旋回時に変形し易い屈曲領域の中間位置から離れた位置に配される。このため、側縁部を起点としたクラックが効果的に抑制される。
本発明の自動二輪車用タイヤの一実施形態を示す断面図である。 図1の自動二輪車用タイヤの拡大断面図である。 本発明の他の実施形態を示す拡大断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態の自動二輪車用タイヤ1(以下、単に「タイヤ」ということがある。)の正規状態のタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面図である。本実施形態のタイヤ1は、トレッド部2に溝が設けられていないスリックタイプのレース用の自動二輪車用タイヤである。
「正規状態」とは、タイヤ1が正規リム(図示省略)にリム組みされ、かつ、正規内圧が充填された無負荷の状態である。本明細書では特に断りがない限り、タイヤ1の各部の寸法は、正規状態で測定された値である。
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、トレッド部2を有している。トレッド部2は、キャンバー角が大きい旋回時においても十分な接地面積が得られるように、トレッド接地端Te、Te間の接地面2sが、タイヤ半径方向外側に凸で円弧状に湾曲している。トレッド接地端Te、Te間のタイヤ軸方向距離であるトレッド幅TWがタイヤ最大幅をなす。
図2には、タイヤ1の拡大断面図が示される。図2に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、カーカス6、ビードエーペックスゴム8、トレッド補強層7、及び、トレッドゴム2Gを具えている。
カーカス6は、本体部6aと折り返し部6bとを含んでいる。本体部6aは、トレッド部2から両側のサイドウォール部3を経て両側のビード部4のビードコア5に至る。折り返し部6bは、本体部6aに連なりビードコア5の廻りをタイヤ軸方向の内側から外側に折り返されている。
カーカス6は、サイドウォール部3でタイヤ軸方向の外側に凸で湾曲し、しかも、タイヤ軸方向の外側に最も突出する最大幅点15を有している。本実施形態の折り返し部6bのタイヤ半径方向の外端6eは、最大幅点15よりもタイヤ半径方向の外側に配されている。
折り返し部6bの外端6eと最大幅点15とのタイヤ半径方向の距離L2は、例えば、2〜7mmであり、より好ましくは3〜5mmである。
カーカス6は、例えば、1枚のカーカスプライ6Aにより形成されている。カーカスプライ6Aは、タイヤ赤道Cに対して、例えば75〜90°の角度で傾けて配列されたカーカスコードを有している。カーカスコードには、例えば、ナイロン、ポリエステル又はレーヨン等の有機繊維コード等が好適に採用される。本実施形態のカーカスコードは、ナイロンが採用されている。これにより、タイヤが軽量となり、走行性能が向上する。
ビードエーペックスゴム8は、本体部6aと折り返し部6bとの間に配されている。ビードエーペックスゴム8は、例えば、ビードコア5からタイヤ半径方向外方に向かって先細状にのびる硬質のゴムで形成されている。
トレッド補強層7は、カーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されている。本実施形態のトレッド補強層7は、トレッド部2の略全域に設けられている。トレッド補強層7は、例えば、コードが配列されたプライからなる。本実施形態のトレッド補強層7は、複数のベルトプライで形成されている。ベルトプライは、ベルトコードがタイヤ赤道Cに対して15〜45°の角度で傾けられている。トレッド補強層7には、最もタイヤ半径方向外側のプライ7Cとして、例えば、小巾の帯状プライがタイヤ周方向に対して5°以下の角度で螺旋状に巻き付けられたジョイントレスプライが設けられても良い。
トレッド補強層7のコードは、例えば、ポリエステル、ナイロン、レーヨン、又は、芳香族ポリアミド等の有機繊維コードが好適である。本実施形態のコードは、芳香族ポリアミドを採用している。このようなコードは、走行時のトレッド部2の変形を抑制し、倒し込み時の接地感を向上させる。
前記カーカスプライ6Aの折り返し部6bのタイヤ半径方向の外端6eは、トレッド補強層7のタイヤ軸方向の外端7eよりもタイヤ半径方向内側に位置している。これにより、折り返し部6bとトレッド補強層7とが重ならない。このため、旋回時のタイヤの変形が、主にトレッド補強層7の外端7eと折り返し部6bの外端6eとの間の領域である屈曲領域16で発生する。
屈曲領域16のタイヤ半径方向の高さh1は、ビードベースラインBLからトレッド接地端Teまでのタイヤ半径方向の距離である接地端高さh0の0.2倍以下である。これにより、旋回時に変形が生じ易い屈曲領域16のタイヤ半径方向の高さが限定され、旋回時のタイヤの変形が小さくなる。このため、とりわけフルバンク時の接地感が向上し、ひいては旋回性能が向上する。ビードベースラインBLは、タイヤが基づく規格で定められるリム径位置を通るタイヤ軸方向線である。
屈曲領域16の高さh1と接地端高さh0との比h1/h0は、好ましくは0.15以下、より好ましくは0.10以下である。これにより、旋回時のタイヤの変形が小さくなり、さらにフルバンク時の接地感が向上する。前記比h1/h0は、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.08以上である。前記比h1/h0が0.05より小さい場合、サイドウォール部3が屈曲領域16を中心としてせん断変形し、タイヤ1の耐久性が低下するおそれがある。
トレッド部2に配されたトレッドゴム2Gは、第1ゴム10からなる第1ゴム層11及び第2ゴム20からなる第2ゴム層21を含んでいる。
第1ゴム層11は、トレッド部2の接地面2sを形成している。本実施形態の第1ゴム層11は、両側のトレッド接地端Te、Te間の接地面全域を形成している。
第1ゴム10の複素弾性率E*1は、例えば、4.0〜6.0MPaである。第1ゴム10の損失正接tanδ1は、例えば、0.10〜0.20である。このような第1ゴム10は、走行時、適度に発熱して軟化し、優れたグリップ力を発揮する。
本明細書において、複素弾性率E*及び損失正接tanδは、JIS−K6394の規定に準拠して、次に示される条件で(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータを用いて測定された値である。
初期歪:10%
振幅:±1%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:70°C
第2ゴム層21は、第1ゴム層11の内側に配されている。第2ゴム層21は、トレッド部2においては、接地面2s及びトレッド補強層7に沿ってのびている。
第2ゴム層21は、タイヤ赤道C付近のトレッド中央部において略一定のゴム厚さを有している。第2ゴム層21のタイヤ赤道Cでのゴム厚さt2は、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1.0mm以上であり、好ましくは2.0mm以下、より好ましくは1.5mm以下である。このような第2ゴム層21は、第1ゴム層11と協働してトレッドゴム2Gの剛性をバランス良く高める。
第2ゴム20の複素弾性率E*2は、第1ゴム10の複素弾性率E*1よりも大きいのが望ましい。このような第2ゴム20は、トレッドゴム2Gの剛性を効果的に維持し、倒し込み時の接地感を向上させる。
第2ゴム20の複素弾性率E*2と第1ゴム10の複素弾性率E*1と比E*2/E*1は、好ましくは1.05以上、より好ましくは1.10以上であり、好ましくは1.20以下、より好ましくは1.25以下である。前記比E*2/E*1が1.05より小さい場合、トレッドゴム2Gの剛性が効果的に維持されないおそれがある。逆に、前記比E*2/E*1が1.25より大きい場合、第1ゴム層11と第2ゴム層21とが剥離し易くなるおそれがある。
第2ゴム20の損失正接tanδ2は、第1ゴム10の損失正接tanδ1よりも小さいのが望ましい。このような第2ゴムは、走行時のトレッドゴム2Gの発熱を抑制し、熱によるグリップ性能の低下が抑制される。
第2ゴム20の損失正接tanδ2と第1ゴム10の損失正接tanδ1との比tanδ2/tanδ1は、好ましくは0.95以下、より好ましくは0.90以下であり、好ましくは0.80以上、より好ましくは0.85以上である。これにより、走行時のトレッドゴム2Gの内部及び表面の発熱の分布が適切となり、熱による性能低下が抑制されつつ優れたグリップ性能が発揮される。
第1ゴム層11及び第2ゴム層21は、トレッド部2全域に配されている。第1ゴム層11と第2ゴム層21との境界面13は、タイヤ側面1sに現れる側縁部14を有している。タイヤ側面1sは、トレッド接地端Teからタイヤ半径方向内側にのびるタイヤ外面である。このようなトレッドゴム2Gは、トレッド接地端Teが接地するフルバンク時においても、第1ゴム層11及び第2ゴム層21の特性がトレッド幅方向で広く発揮され、優れた旋回性能が発揮される。
屈曲領域16のタイヤ半径方向の中間位置16mと、側縁部14とのタイヤ半径方向の距離L1は、接地端高さh0の0.1倍以上である。これにより、クラックの起点となり易い側縁部14が、旋回時に変形し易い屈曲領域16の中間位置16mから離れた位置に配される。このため、側縁部14を起点としたクラックが効果的に抑制される。
屈曲領域16の中間位置16mと側縁部14との距離L1は、好ましくは接地端高さh0の0.12倍以上、より好ましくは0.14倍以上であり、好ましくは0.18倍以下、より好ましくは0.16倍以下である。これにより、トレッド接地端Te付近の第1ゴム層11のゴム厚さが維持されつつ、前記距離L1が確保される。従って、旋回性能が維持されつつ、タイヤ側面1sのクラックが効果的に抑制される。
側縁部14は、トレッド補強層7の外端7eよりもタイヤ半径方向の外側に位置しているのが望ましい。これにより、屈曲領域16よりもタイヤ半径方向の外側に側縁部14が位置するため、タイヤ側面1sでのクラックがさらに効果的に抑制される。
最大幅点15においてサイドウォール部3の外面3sからカーカス6までのゴム厚さt1は、2.0mm以下であるのが望ましい。前記ゴム厚さt1が2.0mmより大きい場合、トレッド部2が撓み難くなり、しかも、タイヤ1の重量が増加するため、旋回性能が低下するおそれがある。前記ゴム厚さt1は、0.5mm以上が望ましい。前記ゴム厚さt1が0.5mmより小さい場合、サイドウォール部3の耐久性が低下するおそれがある。
第2ゴム層21は、タイヤ側面1sを形成するように、トレッド部2から両側のサイドウォール部3を経て両側のビード部4に至るトロイド状であるのが望ましい。これにより、タイヤ側面1sに現れる異なる種類のゴムの境界が、側縁部14のみとなる。従って、ゴムの境界を起点としたクラックの発生が効果的に抑制される。
図3には、本発明の他の実施形態のタイヤ1の断面図が示される。図3に示されるように、他の実施形態の境界面13は、第1部分13aと第2部分13bとを含んでいる。境界面13の第1部分13aは、トレッド部2の接地面2sに沿って略円弧状にのびている。第2部分13bは、第1部分13aのトレッド接地端Te側に連なり、タイヤ軸方向外側に向かってタイヤ半径方向外側に傾斜している。この実施形態では、第2部分13bは、第1部分13aとは逆向きに突出する円弧状に湾曲している。これにより、側縁部14と屈曲領域16の中間位置16mとの距離L1がさらに大きくなり、タイヤ側面1sのクラックが効果的に抑制される。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1の基本構造を有し、かつ、表1の仕様に基づいた自動二輪車用の前輪タイヤが製造され、それらの性能がテストされた。比較例1及び2として、側縁部がクッションゴムに覆われてタイヤ側面に現れていないタイヤがテストされた。各テストタイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
タイヤサイズ:95/70R17
リムサイズ:MT2.50
タイヤ内圧:180kPa
テスト車両:排気量125cc
<旋回時の接地感>
上記テスト車両で1周3700mのテストコースを周回し、旋回時の接地感が、運転者の官能により評価された。結果は、比較例1を100とする評点であり、数値が大きい程、旋回時の接地感が優れていることを示す。
<クラックの発生状況>
上記テスト車両で上記テストコースを一定数周回後、タイヤ側面のクラックの発生状況が、目視で確認された。結果は、以下の3段階で評価された。
A:クラックが全く発生していない。
B:クラックは発生していないが、側縁部付近にシワが発生している。
C:クラックが発生している。
テスト結果が表1に示される。
Figure 2015033982
Figure 2015033982
テストの結果、実施例の自動二輪車用タイヤは、接地感が向上しつつトレッドゴムでのクラックの発生が抑制されていることが確認できた。
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 トレッド補強層
11 第1ゴム層
13 境界面
14 側縁部
16 屈曲領域
16m 中間位置
21 第2ゴム層

Claims (7)

  1. トレッド部から両側のサイドウォール部を経て両側のビード部のビードコアに至る本体部と前記本体部に連なり前記ビードコアの廻りをタイヤ軸方向の内側から外側に折り返される一対の折り返し部とを含むカーカス、及び、
    前記カーカスのタイヤ半径方向の外側かつ前記トレッド部の内部に配されたトレッド補強層を具え、
    しかも、前記トレッド部の接地面がタイヤ半径方向の外側に凸で円弧状に湾曲している自動二輪車用タイヤであって、
    前記トレッド部に配されたトレッドゴムは、前記接地面を形成する第1ゴム層と、前記第1ゴム層の内側に配された第2ゴム層とを含み、
    前記第1ゴム層と前記第2ゴム層との境界面は、前記接地面の外端であるトレッド接地端からタイヤ半径方向内側にのびるタイヤ側面に現れる側縁部を有し、
    前記折り返し部のタイヤ半径方向の外端は、前記トレッド補強層のタイヤ軸方向の外端よりもタイヤ半径方向内側に位置し、
    前記折り返し部の前記外端と前記トレッド補強層の前記外端との間の領域である屈曲領域のタイヤ半径方向の高さは、ビードベースラインからトレッド接地端までのタイヤ半径方向の距離である接地端高さの0.2倍以下であり、
    前記屈曲領域のタイヤ半径方向の中間位置と、前記側縁部とのタイヤ半径方向の距離は、前記接地端高さの0.1倍以上であることを特徴とする自動二輪車用タイヤ。
  2. 前記カーカスは、前記サイドウォール部でタイヤ軸方向の外側に凸で湾曲し、しかも、タイヤ軸方向の外側に最も突出する最大幅点を有し、
    前記折り返し部の前記外端は、前記最大幅点よりもタイヤ半径方向の外側に配されている請求項1記載の自動二輪車用タイヤ。
  3. 前記最大幅点において前記サイドウォール部の外面から前記カーカスまでのゴム厚さは、2.0mm以下である請求項2記載の自動二輪車用タイヤ。
  4. 前記トレッド補強層は、ベルトコードがタイヤ赤道に対して15〜45°の角度で傾けられたベルトプライが複数層配されたベルト層で形成され、
    前記ベルトコードは、芳香族ポリアミドである請求項1乃至3のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
  5. 前記第2ゴム層は、前記第1ゴム層よりも大きい複素弾性率E*を有する請求項1乃至4のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
  6. 前記側縁部は、前記トレッド補強層の前記外端よりもタイヤ半径方向の外側に位置している請求項1乃至5のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
  7. 前記第2ゴム層は、前記側縁部からタイヤ半径方向内側の前記タイヤ側面を形成するように、前記トレッド部から前記両側のサイドウォール部を経て前記両側のビード部に至るトロイド状である請求項1乃至6のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
JP2013166789A 2013-08-09 2013-08-09 自動二輪車用タイヤ Pending JP2015033982A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013166789A JP2015033982A (ja) 2013-08-09 2013-08-09 自動二輪車用タイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013166789A JP2015033982A (ja) 2013-08-09 2013-08-09 自動二輪車用タイヤ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015033982A true JP2015033982A (ja) 2015-02-19

Family

ID=52542820

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013166789A Pending JP2015033982A (ja) 2013-08-09 2013-08-09 自動二輪車用タイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015033982A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112976937A (zh) * 2019-12-17 2021-06-18 住友橡胶工业株式会社 摩托车用轮胎
CN113276604A (zh) * 2020-02-19 2021-08-20 住友橡胶工业株式会社 两轮车用斜交轮胎
JP2021130380A (ja) * 2020-02-19 2021-09-09 住友ゴム工業株式会社 二輪車用バイアスタイヤ
JP2022025228A (ja) * 2020-07-29 2022-02-10 住友ゴム工業株式会社 自動二輪車用タイヤ
WO2022030253A1 (ja) * 2020-08-04 2022-02-10 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7371482B2 (ja) 2019-12-17 2023-10-31 住友ゴム工業株式会社 二輪車用タイヤ
JP2021095003A (ja) * 2019-12-17 2021-06-24 住友ゴム工業株式会社 二輪車用タイヤ
CN112976937A (zh) * 2019-12-17 2021-06-18 住友橡胶工业株式会社 摩托车用轮胎
CN112976937B (zh) * 2019-12-17 2023-12-26 住友橡胶工业株式会社 摩托车用轮胎
JP7472526B2 (ja) 2020-02-19 2024-04-23 住友ゴム工業株式会社 二輪車用バイアスタイヤ
JP2021130380A (ja) * 2020-02-19 2021-09-09 住友ゴム工業株式会社 二輪車用バイアスタイヤ
CN113276604A (zh) * 2020-02-19 2021-08-20 住友橡胶工业株式会社 两轮车用斜交轮胎
CN113276604B (zh) * 2020-02-19 2025-02-25 住友橡胶工业株式会社 两轮车用斜交轮胎
JP2022025228A (ja) * 2020-07-29 2022-02-10 住友ゴム工業株式会社 自動二輪車用タイヤ
JP7543759B2 (ja) 2020-07-29 2024-09-03 住友ゴム工業株式会社 自動二輪車用タイヤ
WO2022030253A1 (ja) * 2020-08-04 2022-02-10 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2022029210A (ja) * 2020-08-04 2022-02-17 住友ゴム工業株式会社 乗用車用空気入りタイヤ
US12257866B2 (en) 2020-08-04 2025-03-25 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Pneumatic tire

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6312543B2 (ja) ランフラットタイヤ
JP5827631B2 (ja) 自動二輪車用タイヤ
JP6398722B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5986513B2 (ja) 重荷重用タイヤ
JP6319415B1 (ja) ランフラットタイヤ
JP2011121408A (ja) 自動二輪車用タイヤ
JP2008307948A (ja) 空気入りタイヤ
JP5858181B1 (ja) 空気入りタイヤ
JP5412503B2 (ja) 自動二輪車用タイヤ
JP2015174594A (ja) 空気入りタイヤ
JP2015033982A (ja) 自動二輪車用タイヤ
JP2018135023A (ja) 二輪自動車用タイヤ
JP2014156231A (ja) 自動二輪車用タイヤ
JP6018788B2 (ja) 自動二輪車用タイヤ
JP5545890B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6235891B2 (ja) 自動二輪車用タイヤ
JP7615633B2 (ja) 自動二輪車用タイヤ
JP6798273B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6144991B2 (ja) 自動二輪車用タイヤ
JPWO2012141149A1 (ja) 自動二輪車用空気入りタイヤ
JP2013177066A (ja) 空気入りタイヤ
JP5865109B2 (ja) 自動二輪車用空気入りラジアルタイヤ
JP2012140068A (ja) 空気入りタイヤ
JP2022114289A (ja) 自動二輪車用タイヤ
JP2010247780A (ja) 空気入りタイヤ