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JP2015013498A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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JP2015013498A
JP2015013498A JP2013139705A JP2013139705A JP2015013498A JP 2015013498 A JP2015013498 A JP 2015013498A JP 2013139705 A JP2013139705 A JP 2013139705A JP 2013139705 A JP2013139705 A JP 2013139705A JP 2015013498 A JP2015013498 A JP 2015013498A
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樅山 峰一
Mineichi Momiyama
峰一 樅山
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JTEKT Corp
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JTEKT Corp
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Abstract

【課題】操舵補助機構の電動モータの出力を適切に制限することで電動モータやコントロールユニット等の発熱部位の過熱を抑制し、かつ電動モータの出力制限による操舵フィーリングの低下を抑制することが可能な電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】電動パワーステアリング装置1は、車両の操舵機構に操舵補助力を付与する電動モータ40と、車両のステアリングホイール10に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサ24と、操舵トルクに基づいて電動モータ40にモータ電流を供給し、かつモータ電流の供給によって発熱する発熱部位の過熱を抑制するようにモータ電流を制限するECU5とを備え、ECU5は、車両の駐車操作時に、操舵トルクに基づいて演算した電流指令値を車両の運転者の運転技量に応じて低減補正する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の操舵機構に操舵補助力を付与する電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに加えられる操舵トルクをトルクセンサによって検出し、検出された操舵トルクに応じてコントロールユニットから操舵補助機構の電動モータに電流を供給することで、操舵機構に操舵補助力を付与する。この電動モータやコントロールユニットは、例えば駐車操作時等に運転者がステアリングホイールの切り返しを何度も行う場合に過熱しやすいため、過熱保護制御を行って電動モータへ供給する電流の電流制限を行っている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置は、温度センサが検出した電動モータの温度に基づいて電動モータへ供給する電流の比率を求めてその比率にモータ電流指令を乗算し、算出したモータ電流指令に基づいてモータ電流を制御している。この比率は、温度センサの温度が予め設定されている設定温度を超えると、1から0に向かって低下させる比率特性により求められる。このため、電動モータの温度が高温になるほど比率が小さくなり、モータ電流指令が低下して電動パワーステアリング制御系が過熱保護される。
特開2001−219861号公報
特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置では、温度センサが検出する温度が設定温度を超えると、電動モータに供給されるモータ電流が低下するように過熱保護制御されるが、過熱保護制御された状態でステアリングホイールが操舵され、電動モータやコントロールユニットの温度がさらに上昇する可能性があるので、この設定温度は、電動モータやコントロールユニットに障害が発生する温度よりも相当低めに設定する必要がある。このため、駐車等の操作が苦手ではない一般的な運転技量を有する運転者が運転する車両でも、モータ電流を低下するように制御されてしまうことがあり、その場合には運転者がステアリングホイールの操舵に違和感を感じてしまうおそれがある。
そこで、本発明は、操舵補助機構の電動モータの出力を適切に制限することで電動モータやコントロールユニット等の発熱部位の過熱を抑制し、かつ電動モータの出力制限による操舵フィーリングの低下を抑制することが可能な電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、車両の操舵機構に操舵補助力を付与する電動モータと、前記車両のステアリングホイールに加えられた操舵トルクを検出するトルク検出部と、前記操舵トルクに応じて前記電動モータに電流を供給し、かつ前記電流の供給によって発熱する発熱部位の過熱を抑制するように前記電流を制限する制御部とを備え、前記制御部は、前記操舵トルクに基づいて演算した電流指令値を前記車両の運転者の運転技量に応じて低減補正する、電動パワーステアリング装置を提供する。
本発明によれば、操舵補助機構の電動モータの出力を適切に制限することで発熱部位の過熱を抑制し、かつ電動モータの出力制限による操舵フィーリングの低下を抑制することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング装置及びその周辺の構成例を示す模式図である。 ECUの構成例を示すブロック図である。 ECUの機能ブロック図である。 アシストマップの具体例を示すグラフである。 第1電流制限マップ,第2電流制限マップ,及び第3電流制限マップの具体例を示すグラフである。 CPUが過熱保護制御部として実行する処理を含む電動モータ制御の具体的な一例を示すフローチャートである。
[実施の形態]
本発明の実施の形態について、図1〜図6を参照して説明する。
(電動パワーステアリング装置の全体構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング装置1及びその周辺の構成例を示す模式図である。
電動パワーステアリング装置1は、車両の運転者が回転操作するステアリングホイール10に連結されたステアリングシャフト2と、ステアリングシャフト2から伝達される回転力により直線運動するラック軸3と、ステアリングシャフト2に操舵補助力を付与する操舵補助機構4と、操舵補助機構4の電動モータ40を制御する制御部としてのECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)5とを備えている。
ステアリングシャフト2は、ステアリングホイール10が一端部に固定されるコラムシャフト21と、ラック軸3と共にラックアンドピニオン機構1aを構成するピニオン軸としてのピニオンシャフト23と、コラムシャフト21とピニオンシャフト23とを連結する中間シャフト22とを有している。コラムシャフト21と中間シャフト22とは、自在継手201によって連結されている。中間シャフト22とピニオンシャフト23とは、自在継手202によって連結されている。
ラック軸3は、筒状のラックハウジング30に軸方向移動可能に収容されている。ラック軸3には、その軸方向に沿ってラック歯31が形成され、このラック歯31がピニオンシャフト23のピニオン歯231に噛み合っている。ラック軸3の両端部には、ボールジョイントソケット32が固定され、このボールジョイントソケット32に連結されたタイロッド11が、図示しないナックルアームを介して左右の転舵輪100に連結されている。また、ボールジョイントソケット32の外周側には、蛇腹状のゴムや樹脂等からなるベローズ12が配置されている。
ステアリングホイール10が回転操作されると、このステアリングホイール10にコラムシャフト21及び中間シャフト22を介して連結されたピニオンシャフト23が回転し、ピニオン歯231とラック歯31との噛み合いによってラック軸3がその軸方向に直線運動する。このラック軸3の直線運動により、タイロッド11を介して転舵輪100が転舵される。ステアリングシャフト2及びラック軸3は、操舵機構を構成する。
操舵補助機構4は、電動モータ40と、電動モータ40の出力軸に設けられたウォーム401に噛み合うウォームホイール41とを有して構成されている。本実施の形態では、ウォームホイール41がコラムシャフト21に固定されている。電動モータ40は、コントロールユニットとしてのECU(Electronic Control Unit)5からの電流の供給を受け、そのトルクによって操舵機構に操舵補助力を付与する。電動モータ40には、自身の温度を検出する温度センサ402が設けられている。
ECU5は、ステアリングシャフト2に設けられたトルクセンサ24によって検出した操舵トルクに基づいて電動モータ40を制御する。本実施の形態では、トルクセンサ24がコラムシャフト21に設けられ、運転者がステアリングホイール10に加える操舵トルクを検出する。トルクセンサ24は、コラムシャフト21に設けられたトーションバー211の捩れを磁界の変化によって検出し、操舵トルクに応じた信号をECU5に出力する。
また、ECU5は、例えばCAN(Controller Area Network)等の車載通信網により、車速センサ101によって検出された車速を示す情報や、シフトセレクタ102におけるシフトレバー103のシフトポジションを示す情報、ステアリングホイール10の操舵角度を示す情報、さらに温度センサ402によって検出された電動モータ40の温度を示す情報を取得可能である。
(ECU5の構成)
図2は、ECU5の構成例を示すブロック図である。ECU5は、CPU(中央演算処理装置)50と、ROM51と、EEPROM52と、各種のデータを一時的に格納するワークメモリとして使用されるRAM53と、モータ駆動回路54とを備えている。CPU50と、ROM51、EEPROM52、RAM53、及びモータ駆動回路54とは、内部バス500によって接続されている。
モータ駆動回路54は、例えばバッテリから供給される直流電圧をPWM制御によってスイッチングし、電動モータ40にモータ電流として供給する。電動モータ40によって供給されるモータ電流の電流値は、例えばホールICを用いた電流センサ55によって検出される。電流センサ55の出力信号は、内部バス500によってCPU50へ送られる。また、電動モータ40の回転角度を示す回転角度信号は、内部バス500によってCPU50へ送られる。
EEPROM52には、操舵トルクと電動モータ40に供給すべきモータ電流との関係を定義するアシストマップ520と、発熱部位の過熱を抑制するようにモータ電流を制限するための第1電流制限マップ521,第2電流制限マップ522,及び第3電流制限マップ523が記憶されている。第1電流制限マップ521,第2電流制限マップ522,及び第3電流制限マップ523には、発熱部位の温度と電動モータ40に供給するモータ電流の上限値との対応関係がそれぞれ定義されている。本実施の形態では、この発熱部位として、特に電動モータ40の過熱を抑制する場合について説明する。
第1電流制限マップ521は、運転者の駐車操作の運転技量が所定の範囲より低い、つまり駐車操作について低いスキルを有する運転者のためのマップである。第2電流制限マップ522は、運転者の駐車操作の運転技量が標準的な所定の範囲内、つまり一般的な駐車スキルを有する運転者のためのマップである。また、第3電流制限マップ523は、運転者の駐車操作の運転技量が所定の範囲より高い、つまり駐車操作について高いスキルを有する運転者のためのマップである。
ROM51には、電動モータ40を制御するためにCPU50が実行する処理の手順を示すモータ制御プログラム510が記憶されている。モータ制御プログラム510には、車両の駐車操作において、運転者の駐車操作スキルの判定処理、及びその駐車操作スキルに応じて第1電流制限マップ521,第2電流制限マップ522,及び第3電流制限マップ523を選択して電動モータ40に供給する電流を抑制する処理を行うための過熱保護制御プログラム511が含まれる。
内部バス500には、図略のインタフェース回路を介してトルクセンサ24,車速センサ101,シフトセレクタ102,及び温度センサ402の出力信号が供給される。
CPU50は、内部バス500を介して、車速センサ101によって検出された車速を示す情報、シフトセレクタ102におけるシフトレバー103のシフトポジションを示す情報、電動モータ40の温度を検出する温度センサ402の温度を示す情報、及び電動モータ40の回転角度を示す情報を取得可能である。
シフトレバー103のシフトポジションを示す情報は、具体的にはシフトレバー103がP(パーキング(駐車)ポジション),R(リバース(後退)ポジション),N(ニュートラル(中立)ポジション),D(ドライブ(走行)ポジション),2(2速ポジション),及び1(1速ポジション)の何れのポジションにあるかを示す情報である。電動モータ40の回転角度を示す情報は、車両の運転者がステアリングホイール10を操舵した角度に相当する情報である。
CPU50は、モータ制御プログラム510に従って動作し、車両の駐車操作において、第1電流制限マップ521〜第3電流制限マップ523の何れかを参照して電動モータ40を制御する。
図3は、ECU5の機能ブロック図である。ECU5は、CPU50がモータ制御プログラム510を実行することにより、電流指令値演算部501,駐車操作判定部502,ステアリングホイール操作技量算出部503,過熱保護制御部504、及びPI制御部505として機能する。
トルクセンサ24によって出力された信号によって検出された操舵トルク値T及び車速センサ101によって検出された車速Vは、第1電流指令値Iref1を演算する電流指令値演算部501に入力される。電流指令値演算部501は、入力された操舵トルク値T及び車速Vに基づいて、EEPROM52に記憶されたアシストマップ520を参照し、電動モータ40に供給する電流の制御目標値である第1電流指令値Iref1を算出する。
車速センサ101によって検出された車速V、及びシフトセレクタ102によって検出されたシフトポジションSPは、車両の駐車操作を判定する駐車操作判定部502に入力される。駐車操作判定部502は、入力された車速V及びシフトポジションSPに基づいて運転者による駐車操作の開始と終了を検知し、車両の運転者が駐車操作を行っているか否かを判定する。
ステアリングホイール操作技量算出部503には、駐車操作判定部502からの判定結果J、及びステアリングホイール10の操作状態を示すステアリングホイール操作量Hが入力される。このステアリングホイール操作量Hには、電動モータ40の回転量から求められるステアリングホイール10の操舵角度及び操舵方向の情報が含まれる。
ステアリングホイール操作技量算出部503は、入力された駐車操作の判定結果Jが駐車操作であった場合に、入力されたステアリングホイール操作量Hに基づいて、駐車時の運転者の運転技量、つまり運転者の駐車操作スキルを表すステアリングホイール10のステアリングホイール操作技量Nを算出し、出力する。
本実施の形態では、ステアリングホイール操作技量Nは、例えば1〜100の範囲で表されるものとする。このステアリングホイール操作技量Nは、例えば操舵角度が大きいほど、また操舵方向が切り替わる回数が多いほど、大きな値となるように過熱保護制御プログラム511が構成されている。つまり、少ない切り替えし回数で、かつ操舵角度が小さいほど、ステアリングホイール操作技量Nが小さくなる。
より具体的には、例えば1回の車庫入れ(駐車操作)における操舵方向の切り替わり回数に所定の係数を乗じた第1評価指数と、操舵方向が切り替わる際の操舵角度(一方向への操舵時における最大操舵角度)に所定の係数を乗じた第2評価指数との和である評価指数を、過去の複数回(例えば10回)の駐車操作にわたって平均し、その平均値をステアリングホイール操作技量Nとすることができる。
過熱保護制御部504は、EEPROM52に記憶された第1電流制限マップ521〜第3電流制限マップ523のうち、ステアリングホイール操作技量Nに対応する電流制限マップを選択し、選択した電流制限マップを参照して電動モータ40に供給する電流を制限(補正)する。過熱保護制御部504は、例えばステアリングホイール操作技量Nが1〜30の範囲にある場合には、駐車操作スキルの高い運転者に適用される第3電流制限マップ523を選択し、ステアリングホイール操作技量Nが31〜60の範囲にある場合には、一般的な駐車操作スキルの運転者に適用される第2電流制限マップ522を選択し、ステアリングホイール操作技量Nが61〜100の範囲にある場合には、駐車操作スキルの低い運転者に適用される第1電流制限マップ521を選択する。第1電流制限マップ521〜第3電流制限マップ523の詳細については後述する。
また、過熱保護制御部504は、電流センサ55によって検出されるモータ電流値Iと、補正後の第2電流指令値Iref2との偏差ΔIを演算する。この偏差ΔIはPI制御部505に入力され、PI制御部505において偏差ΔIを比例積分処理した電圧補償量Vrefが演算される。この電圧補償量Vrefは、モータ駆動回路54に入力され、モータ駆動回路54においてPWM制御されたモータ電流が電動モータ40に供給される。電動モータ40に供給されるモータ電流のモータ電流値Iは、電流センサ55で検出されて過熱保護制御部504にフィードバックされる。
図4は、アシストマップ520の具体例を示すグラフである。このアシストマップ520には、操舵トルク値Tと第1電流指令値Iref1との関係が定義されている。
このアシストマップ520では、操舵トルク値Tが0から第1閾値Tqまでの間は第1電流指令値Irefが0であり、操舵トルク値Tが第1閾値Tqから第2閾値Tqまでの間は第1電流指令値Iref1が0から定格電流値Imaxまで徐々に増加する。操舵トルク値Tが第2閾値Tqよりも大きい場合には、第1電流指令値Iref1がImaxで一定となる。ここで、操舵トルク値Tが0から第1閾値Tqまでの間は、例えば転舵がステアリング操作に先行する所謂セルフステアを抑制するために設けられた操舵トルク値Tの不感帯に相当する。
図5(a)〜(c)は、第1電流制限マップ521,第2電流制限マップ522,及び第3電流制限マップ523の具体例を示すグラフである。これらの電流制限マップには、電動モータ40の温度Tと、第2電流指令値Iref2の上限値である電流制限値Ilimとの関係が定義されている。
第1電流制限マップ521は、電動モータ40の温度Tが第1判定温度T未満の場合には第2電流指令値Iref2の上限値を電動モータ40の定格電流値Imaxとし、温度Tが第1判定温度T以上の場合には第2電流指令値Iref2の上限値を定格電流値Imaxから徐々に低下させる。
第2電流制限マップ522は、電動モータ40の温度Tが第2判定温度T未満の場合には、第2電流指令値Iref2の上限値を電動モータ40の定格電流値Imaxとし、温度Tが第2判定温度T以上の場合には第2電流指令値Iref2の上限値を定格電流値Imaxから徐々に低下させる。この第2判定温度Tは、第1判定温度Tよりも高い温度に設定されている。
第3電流制限マップ523は、電動モータ40の温度Tが、定格温度Tとなるまで、第2電流指令値Iref2の上限値を電動モータ40の定格電流値Imaxとする。
また、第1〜第3電流制限マップ521〜523の何れのマップにおいても、電動モータ40の温度Tが定格温度T以上である場合には、第1電流指令値Iref1の値にかかわらず第2電流指令値Iref2をゼロとし、電動モータ40にモータ電流を供給しないことで、電動モータ40の損傷を防止する。
このように、過熱保護制御部504は、運転技量に応じて、第1〜第3電流制限マップ521〜523の何れかの電流制限マップを参照し、第2電流指令値Iref2の上限値を変化させる。これにより、過熱保護制御部504は、運転者の運転技量に応じて電流指令値の低減補正を行う開始温度を変化させ、電動モータ40を過熱から保護する。
つまり、運転者の運転技量が低い場合に選択される第1電流制限マップ521では、第1判定温度Tを電流指令値の低減補正の開始温度とし、一般的な運転技量の場合に選択される第2電流制限マップ522では、第1判定温度Tよりも高い第2判定温度Tを電流指令値の低減補正の開始温度とする。また、運転者の運転技量が高い場合に選択される第3電流制限マップ523では、低減補正の開始温度が実質的に定格温度Tとなる。このように、過熱保護制御部504は、運転技量が低い運転者の場合には早期にモータ電流を制限し、運転者の運転技量が一般的なレベルであれば、運転技量が低い場合よりもモータ電流の制限の開始を遅らせる。また、運転技量が高い運転者の場合には、電動モータ40の温度Tが定格温度Tとなるまでモータ電流を制限しない。
次に、CPU50がモータ制御プログラム510を実行する処理手順の一例について詳細に説明する。
図6は、CPU50がモータ制御プログラム510を実行する処理の具体例を示すフローチャートである。このフローチャートに示す各ステップのうち、ステップS10はCPU50が電流指令値演算部501として実行する処理であり、ステップS11はCPU50が駐車操作判定部502として実行する処理である。また、ステップS12はCPU50がステアリングホイール操作技量算出部503として実行する処理であり、ステップS13〜S16はCPU50が過熱保護制御部504として実行する処置であり、ステップS17はCPU50がPI制御部505として実行する処置である。CPU50は、このフローチャートに示す処理を所定の周期毎に繰り返し実行する。
CPU50はまず、ステアリングホイール10の操舵トルク値Tに基づいて、電動モータ40に供給する電流の制御目標値である第1電流指令値Iref1を算出する(ステップS10)。詳しくは、CPU50は、EEPROM52に記憶されているアシストマップ520を参照し、操舵トルク値Tに基づいて第1電流指令値Iref1を算出する。
次に、CPU50は、車両の運転者が駐車操作を行っているか否かを判定する(ステップS11)。詳しくは、シフトセレクタ102のシフトポジションSPの情報に基づいて、例えばシフトポジションSPがR(リバース)となったときに駐車操作が開始されたと判断し、その後シフトポジションSPがP(パーキング)となったとき、あるいは車速Vがゼロである状態が所定時間継続した場合に駐車操作が終了したと判断する。そして、この駐車操作の開始から終了までの間は、駐車操作を行っていると判定する。
運転者が駐車操作を行っていると判定した場合(ステップS11:Yes)、後述するステアリングホイール操作技量Nを求めるステップS12へ進む。一方、車両が駐車操作を行っていないと判定した場合(ステップS11:No)、アシスト制御を行うステップS15へ進む。
CPU50は、運転者が駐車操作を行っていると判定した場合(S11:Yes)、上記説明した処理により、車両の運転者のステアリングホイール操作技量Nを算出する(ステップS12)。
次に、CPU50は、ステップS13で算出したステアリングホイール操作技量Nに応じて、EEPROM52に記憶されている第1〜第3電流制限マップ521〜523から1つのマップを選択する(ステップS13)。
次に、CPU50は、第1〜第3電流制限マップ521〜523のうち、ステップS13で選択した電流制限マップに基づいて、電流制限値量Ilimを算出する(ステップS14)。
次に、CPU50は、第1電流指令値Iref1が電流制限値Ilim以下となるように補正し、補正後の第2電流指令値Iref2を算出し(ステップS15)、第2電流指令値Iref2とモータ電流値Iとの差である偏差ΔIを算出する(ステップS16)。
次に、CPU50は、偏差ΔIに基づいて電動モータ40に供給するモータ電流値Iを制御する(ステップS17)。これにより、第2電流指令値Iref2に応じたモータ電流が電動モータ40に供給され、運転者の操舵を補助する操舵補助力を発揮する。
[実施の形態の効果]
以上説明した実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
(1)ECU5は、車両の駐車操作において、運転者のステアリングホイール操作技量Nに応じて選択した電流制限マップに基づいて電動モータ40に供給するための第1電流指令値Iref1を補正し、補正した第2電流指令値Iref2に基づいてモータ電流を供給する。つまり、車両の運転者の駐車操作スキルに応じて過熱保護の電流制限マップを選択することができるので、駐車操作スキルの高い運転者は、電流制限によるアシスト量の低下を感じることなく駐車操作を行うことができる。これにより、ステアリングホイール10の操舵フィーリングをより向上させることができる。
(2)ステアリングホイール操作技量算出部503は、運転者の運転技量を駐車操作時におけるステアリングホイール10の操作状態に基づいて算出するので、例えば運転者が操作パネル等の操作によって自らの運転技量を設定するような作業を要することなく、運転技量を適切に演算することができる。
(3)過熱保護制御部504は、運転者の運転技量に応じて電流指令値の低減補正を行う開始温度を変化させるので、運転技量が低い運転者の場合には早期にモータ電流を制限して電動モータ40の過熱を未然に防止し、運転技量が高い運転者の場合にはモータ電流の制限を抑制して操舵フィーリングの低下を防止することが可能となる。
以上、本発明の電動パワーステアリング装置を実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
例えば、本実施の形態では、温度センサ402によって検出し電動モータ40の温度に基づいて電流指令値を低減補正する場合について説明したが、これに限らず、電動モータ40以外の発熱部位の温度を温度センサによって検出し、当該発熱部位の過熱を抑制するように、モータ電流を低減してもよい。この発熱部位としては、例えばECU5のモータ駆動回路54が挙げられる。また、発熱部位の温度は、温度センサによって検出する場合に限らず、例えばモータ電流の積算値に基づく推定演算によって求めてもよい。
1…電動パワーステアリング装置、1a…ラックアンドピニオン機構、2…ステアリングシャフト、3…ラック軸、4…操舵補助機構、10…ステアリングホイール、11…タイロッド、12…ベローズ、21…コラムシャフト、22…中間シャフト、23…ピニオンシャフト、24…トルクセンサ、30…ラックハウジング、31…ラック歯、32…ボールジョイントソケット、40…電動モータ、41…ウォームホイール、54…モータ駆動回路、55…電流センサ、100…転舵輪、101…車速センサ、102…シフト装置、102…シフトセレクタ、103…シフトレバー、201,202…自在継手、211…トーションバー、231…ピニオン歯、401…ウォーム、402…温度センサ、500…内部バス、501…電流指令値演算部、502…駐車操作判定部、503…ステアリングホイール操作技量算出部、504…過熱保護制御部、505…PI制御部、510…モータ制御プログラム、511…過熱保護制御プログラム、520…アシストマップ、521…第1電流制限マップ、522…第2電流制限マップ、523…第3電流制限マップ、H…ステアリングホイール操作量、Ilim…電流制限値、I…モータ電流値、Imax…定格電流値、Iref1…第1電流指令値、Iref2…第2電流指令値、J…判定結果、N…ステアリングホイール操作技量、SP…シフトポジション、T…操舵トルク値、T…第1判定温度、T…第2判定温度、T…定格温度、T…温度、Tq…第1閾値、Tq…第2閾値、V…車速、Vref…電圧補償量、ΔI…偏差

Claims (3)

  1. 車両の操舵機構に操舵補助力を付与する電動モータと、
    前記車両のステアリングホイールに加えられた操舵トルクを検出するトルク検出部と、
    前記操舵トルクに基づいて前記電動モータに電流を供給し、かつ前記電流の供給によって発熱する発熱部位の過熱を抑制するように前記電流を制限する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記車両の駐車操作時に、前記操舵トルクに基づいて演算した電流指令値を前記車両の運転者の運転技量に応じて低減補正する、
    電動パワーステアリング装置。
  2. 前記制御部は、前記駐車操作時における前記ステアリングホイールの操作状態に基づいて前記運転技量を演算する、
    請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記制御部は、前記運転技量に応じて、前記低減補正を行う開始温度を変化させる、
    請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
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