JP2014241666A - コルゲートクランプおよびコルゲートクランプ付きワイヤーハーネス - Google Patents
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Abstract
【課題】コルゲートクランプのクリップ部と、支持体の係止孔との位置ずれ量が大きい場合でも、ワイヤーハーネスを支持体に固定する。【解決手段】コルゲートクランプは、一対の半環部材を備える外装部材と、一対の半環部材の一方から突設された支柱の先端部から外装部材側へ折り返して延出され、支柱側に弾性的に撓み可能な少なくとも1つの係止羽根を備えるとともに、支持体の係止孔に挿入されることにより当該少なくとも1つの係止羽根が係止孔に当接して支柱側に撓んだ状態で係止孔に係止可能に形成されたクリップ部とを備える。そして、当該少なくとも1つの係止羽根の先端部には、コルゲートチューブの環状の凹部に嵌合可能な突起部が設けられ、外装部材がコルゲートチューブに外装された状態でクリップ部が係止孔に係止することにより、突起部が当該環状の凹部に嵌合してコルゲートチューブをその軸方向に位置決めする。【選択図】図4
Description
本発明は、ワイヤーハーネスに外装したコルゲートチューブに取り付けてワイヤーハーネスを自動車の車体などの支持体に固定するコルゲートクランプに関する。
自動車に代表される車両に配索されるワイヤーハーネスは、コルゲートチューブが外装されるとともに、当該コルゲートチューブに外装されたコルゲートクランプのクリップ部が自動車の車体などの支持体に設けられた係止孔に係止することなどによって支持体に固定される。
特許文献1には、内側保持材と、車体の係止孔に係止されるクリップ部を備えた外側保持材との2つの保持材から形成され、内側保持材に対する外側保持材の位置をコルゲートチューブの谷部のピッチよりも小さな単位で調節できるコルゲートクランプが開示されている。
しかしながら、特許文献1のコルゲートクランプには、互いに対応するクリップ部と係止孔とのコルゲートチューブの軸方向に沿った位置ずれ量が大きい場合には、クリップ部を係止孔に係止可能なように内側保持材に対する外側保持材の位置を調整することが出来ないためワイヤーハーネスを車体に固定できないといった問題がある。
本発明は、こうした問題を解決するためになされたもので、コルゲートクランプのクリップ部と、支持体の係止孔とのコルゲートチューブの軸方向に沿った位置ずれ量が大きい場合でも、ワイヤーハーネスを支持体に固定できる技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、第1の態様に係るコルゲートクランプは、互いの一端で回動可能に接続された一対の半環部材を備え、前記一対の半環部材がワイヤーハーネスを挿通したコルゲートチューブに外装可能な環状体を形成するように前記一対の半環部材の他端同士がロック可能に形成された外装部材と、前記一対の半環部材の一方から径方向外側に突設された支柱の先端部から前記外装部材側へ折り返して延出され、前記支柱側に弾性的に撓み可能な少なくとも1つの係止羽根を備えるとともに、支持体の係止孔に挿入されることにより前記少なくとも1つの係止羽根が前記係止孔に当接して前記支柱側に撓んだ状態で前記係止孔に係止可能に形成されたクリップ部と、を備え、前記少なくとも1つの係止羽根の先端部には、前記コルゲートチューブの環状の凹部に嵌合可能な突起部が設けられ、前記外装部材が前記コルゲートチューブに外装された状態において、前記少なくとも1つの係止羽根が前記支柱側に撓んでいない状態よりも前記クリップ部が前記係止孔に係止して前記少なくとも1つの係止羽根が前記支柱側に撓んでいる状態の方が、前記少なくとも1つの係止羽根の先端部が前記コルゲートチューブの中心により近づくことにより、前記突起部が前記コルゲートチューブの環状の凹部に嵌合して前記コルゲートチューブをその軸方向に相対的に位置決めする。
第2の態様に係るコルゲートクランプは、第1の態様に係るコルゲートクランプであって、前記少なくとも1つの係止羽根は、前記支柱の両側に前記支柱を挟んで位置する一対の係止羽根である。
第3の態様に係るコルゲートクランプは、第1または第2の態様に係るコルゲートクランプであって、前記一対の半環部材の他方には、前記外装部材が前記コルゲートチューブに外装された状態で、前記コルゲートチューブの複数の環状の凹部のうち1つの凹部のみに嵌合可能な突起部が形成されている。
第4の態様に係るコルゲートクランプ付きワイヤーハーネスは、第1から第3の何れか1つの態様に係るコルゲートクランプと、前記ワイヤーハーネスと、前記ワイヤーハーネスを挿通した前記コルゲートチューブと、を備え、前記コルゲートクランプの前記外装部材が前記コルゲートチューブに外装されている。
第1から第4の何れの態様に係る発明によっても、少なくとも1つの係止羽根の先端部には、コルゲートチューブの環状の凹部に嵌合可能な突起部が設けられている。そして、外装部材がコルゲートチューブに外装された状態において、当該少なくとも1つの係止羽根が支柱側に撓んでいない状態よりもクリップ部が係止孔に係止して当該少なくとも1つの係止羽根が支柱側に撓んでいる状態の方が、当該少なくとも1つの係止羽根の先端部がコルゲートチューブの中心により近づく。これにより、突起部がコルゲートチューブの環状の凹部に嵌合してコルゲートチューブをその軸方向に相対的に位置決めする。従って、クリップ部が係止孔に係止していない状態では、コルゲートチューブの位置決め強度が弱いため、コルゲートクランプをコルゲートチューブの軸方向に自在に移動させ得る一方、クリップ部が係止孔に係止している状態では、コルゲートクランプをコルゲートチューブに対してその軸方向に位置決めできる。これにより、クリップ部と係止孔とのコルゲートチューブの軸方向に沿った位置ずれ量が大きい場合でも、クリップ部の位置を係止孔の位置に調整してクリップ部を係止孔に係止することによりワイヤーハーネスを支持体に固定できる。
第2の態様に係る発明によれば、少なくとも1つの係止羽根は、支柱の両側に支柱を挟んで位置する一対の係止羽根であるので、係止羽根が1つである場合に比べて、コルゲートチューブの相対的な位置決め強度をより強くできる。従って、ワイヤーハーネスを支持体により強固に固定できる。
第3の態様に係る発明によれば、コルゲートクランプのクリップ部の一対の半環部材の他方には、外装部材がコルゲートチューブに外装された状態で、コルゲートチューブの複数の環状の凹部のうち1つの凹部のみに嵌合可能な突起部が形成されている。これにより、複数の環状の凹部のうち2以上の凹部に嵌合可能な突起部が設けられる場合に比べて、外装部材とコルゲートチューブとの嵌合強度を弱めることが出来る。従って、クリップ部が係止孔に係止していない状態において、コルゲートチューブに対するコルゲートクランプの位置調整がより容易になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図面では同様な構成および機能を有する部分に同じ符号が付され、下記説明では重複説明が省略される。また、各図面は模式的に示されている。
<実施形態>
実施形態に係るコルゲートクランプ1は、環状の外装部材30と、外装部材30の外周面に設けられたクリップ部10とを備えて樹脂材料などで構成されている(図1参照)。ワイヤーハーネスWを挿通したコルゲートチューブ60の外周面にコルゲートクランプ1の外装部材30の内周面が当接するように外装部材30が取り付けられた状態、すなわちコルゲートチューブ60に外装部材30が外装されている状態(図2参照)で、車体パネル等の支持体7に設けられた係止孔2にクリップ部10が挿入されて係止することによりワイヤーハーネスWが支持体7に固定される(図3、図4参照)。なお、コルゲートチューブ60に外装されたコルゲートクランプ1と、コルゲートチューブ60と、コルゲートチューブ60に挿通されたワイヤーハーネスWとは、コルゲートクランプ付きワイヤーハーネス100である。また、コルゲートチューブ60の外周面には、環状の凸部61と環状の凹部62とが、コルゲートチューブ60の軸方向に交互に複数設けられている。
実施形態に係るコルゲートクランプ1は、環状の外装部材30と、外装部材30の外周面に設けられたクリップ部10とを備えて樹脂材料などで構成されている(図1参照)。ワイヤーハーネスWを挿通したコルゲートチューブ60の外周面にコルゲートクランプ1の外装部材30の内周面が当接するように外装部材30が取り付けられた状態、すなわちコルゲートチューブ60に外装部材30が外装されている状態(図2参照)で、車体パネル等の支持体7に設けられた係止孔2にクリップ部10が挿入されて係止することによりワイヤーハーネスWが支持体7に固定される(図3、図4参照)。なお、コルゲートチューブ60に外装されたコルゲートクランプ1と、コルゲートチューブ60と、コルゲートチューブ60に挿通されたワイヤーハーネスWとは、コルゲートクランプ付きワイヤーハーネス100である。また、コルゲートチューブ60の外周面には、環状の凸部61と環状の凹部62とが、コルゲートチューブ60の軸方向に交互に複数設けられている。
外装部材30は、薄肉ヒンジ部39によって、互いの一端で回動可能に接続された一対の半環部材31、35を備えている。一対の半環部材31、35がワイヤーハーネスWを挿通したコルゲートチューブ60に外装可能な環状体を形成するように一対の半環部材31、35の他端同士は、互いにロック可能に形成されている。また、一対の半環部材31、35のうち一方の半環部材31の外周面には、支持体7の係止孔2に挿入されて係止するクリップ部10が一体的に設けられている。
半環部材35の一端は、薄肉ヒンジ部39と一体的に接続されて形成されている。半環部材35の他端部分には、半環部材31の他端部分をロックするためのロック片36が設けられており、ロック片36の先端にはロック爪37が設けられている。また、半環部材35のうちコルゲートチューブ60の軸方向、すなわち外装部材30の軸方向の一端側の内周面には、リブ状の突起部38が設けられている。突起部38は、外装部材30がコルゲートチューブ60に外装された状態で、コルゲートチューブ60の環状の各凹部62のうち1つの凹部62のみに嵌合可能に形成されている。これにより、例えば、半環部材35の他端側の内周面にも突起部38と同様の突起部が設けられる場合などに比べて、外装部材30では、外装部材30がコルゲートチューブ60に外装されて突起部38が1つの凹部62に嵌合した状態においても、突起部38が設けられた半環部材35の一端側はコルゲートチューブ60の径方向へより変位し易くなっている。これにより、コルゲートクランプ1の外装部材30とコルゲートチューブ60との嵌合強度を弱めることが出来る。従って、後述するように、クリップ部10が支持体7の係止孔2に係止してコルゲートチューブ60をその軸方向に位置決めしていない状態においては、コルゲートチューブ60に外装されたコルゲートクランプ1は、半環部材35の突起部38がラチェットのように間欠的に各凹部62に引っかかりつつ、コルゲートチューブ60の軸方向に沿ってに移動できる(図2、図5参照)。これにより、コルゲートチューブ60に対するコルゲートクランプ1の位置調整がより容易になる。なお、突起部38に代えて、半環部材35の周方向に沿って半環部材35の内周面に離散的に順次に設けられた複数の突起部が採用されてもよい。また、突起部38が半環部材35の軸方向に複数設けられてもよい。この場合には、半環部材35の内周面からの突起部38の突出量を小さくすれば、コルゲートクランプ1をコルゲートチューブ60の軸方向に移動させ得る。
半環部材31は、矩形状の断面形状で弧状に延設された一対の部材41と、半環部材35の他端をロックするためのロック枠32などを備えている。ロック枠32は、外側片32aと内側片32bとを備えている。一対の部材41のそれぞれの一端同士は、一端が薄肉ヒンジ部39に連なっている板状の連結部材43によって一体的に接続されている。また、一対の部材41のそれぞれの他端部分のうち外周側の部分同士は、板状の連結部材42によって互いに一体的に接続されており、連結部材42からは、ロック枠32の板状の外側片32aがクリップ部10側に向けて立設されている。外側片32aの内周面には、半環部材35に設けられているロック片36の端部のロック爪37が係止してロックするための被ロック爪33が形成されている。また、一対の部材41のそれぞれの内周側の他端部分のうち他端から一端側に少し戻った部分同士は、外側片32aに対向するように設けられた板状の内側片32bによって互いに一体的に接続されている。なお、一対の部材41の内周面は、一対の半環部材31、35がロックされても外装部材30がコルゲートチューブ60の軸方向に移動できるように、凹凸が設けられていない。
半環部材35が薄肉ヒンジ部39を支点にして半環部材31に近づくように回動することによって、ロック片36は、ロック枠32の外側片32aと内側片32bとのそれぞれの他端部分がなす開口部51からクリップ部10側に向けて、ロック爪37が外側片32aの被ロック爪33を越える位置まで挿入される。そして、ロック爪37が、外側片32aの内周面と内側片32bの外周面とに当接するとともに、外側片32aの一端側の面に当接して係止することにより、ロック片36がロック枠32に抜け止め固定されて一対の半環部材31、35の他端同士がロックされる。
クリップ部10は、半環部材31の外周面から径方向外側に突設された支柱13と、支柱13の先端部分から外装部材30側へ折り返して延出(より詳細には、折り返し状かつ広がり状に延出)され、支柱13側に弾性的に撓み可能な一対の係止羽根15とを備えている。クリップ部10は、支持体7の係止孔2に挿入されることにより、一対の係止羽根15が係止孔2の縁部に当接して支柱13側に撓んだ状態で係止孔2に係止可能に形成されている。
支柱13は、半環部材31の外周面の2箇所に立設された一対の柱部11と、一対の柱部11の頂部に架設された梁部12とを備えて構成されている。そして、一対の係止羽根15は、支柱13の先端部、すなわち梁部12から下方へ向かって片持ち状に延出するとともに、梁部12の両側に張り出して設けられている。これにより、一対の係止羽根15は支柱13の両側に支柱13を挟んで位置している。一対の係止羽根15は、可撓性を有し、互いに接近・離間方向(支柱13に対して接近・離間方向)に弾性変位可能に形成されている。また、一対の柱部11の間の部分は、撓み変形した一対の係止羽根15との干渉を避けるための逃げ溝を形成している。
より詳細には、一対の係止羽根15の外側面は、上端から上下方向の略中央位置よりもやや上側にかけての部分が下方に向かって互いに離れる傾斜をなし、それよりも下側の部分には、先端部18(自由端)に向かって階段状をなして互いに接近している段差部16が形成されている。梁部12の両側に張り出した一対の係止羽根15の外側面同士の間隔、すなわち、一対の係止羽根15の幅は、梁部12の近傍では、係止孔2の幅(内寸)よりも小さい幅であるが、段差部16に至る途中部分よりも先端部18側の部分では、係止孔2の幅よりも大きな幅とされている。一対の係止羽根15の外側面のうち段差部16の下側部分は、下方に向かって再び互いに離れる傾斜部21をなしており、段差部16の当該下側部分と、段差部16との境界部分は、支柱13側にくびれた窪み部17を形成している。窪み部17部分における一対の係止羽根15の幅は係止孔2の幅よりも大きい幅に形成されている。
一対の係止羽根15の先端部18は、傾斜部21の先端から下方向外側に延出されている。先端部18の内周面(外装部材30側の面)には、コルゲートチューブ60の環状の凹部62に嵌合可能にそれぞれ形成された2つのリブ状の突起部19が設けられている(図5、図6参照)。先端部18の内周面は、凹部62と略同じ曲率で弧状に形成されている。また、突起部19の下端面は、先端部18の内周面に沿って弧状に形成されている。先端部18の内周面と凹部62の底部との間隔と、突起部19の先端と凹部62の底部との間隔とのそれぞれが、一対の係止羽根15が支柱13側に撓んでいない状態で、傾斜部21側から先端部18(突起部19)の先端側に向かって広くなるように、傾斜部21に対して先端部18が形成されている。すなわち、一対の係止羽根15が支柱13側に撓んでいない状態では、先端部18の内周面(突起部19の下端面)の周方向と支柱13の柱部11の立設方向とがなす角度(挟角)(「第1角度」)は、凹部62のうち先端部18に対向する部分の周方向が当該立設方向となす角度(「第2角度」)よりも大きく設定されている。
クリップ部10が係止孔2に挿入される際には、一対の係止羽根15が支柱13に向かって弾性変形される。段差部16が係止孔2に達するまでは、徐々に一対の係止羽根15の撓み量が徐々に増加するため、挿入方向と反対方向にクリップ部10を押し戻そうとする付勢力も徐々に強くなる。そのままの状態で、付勢力に抗して、さらにクリップ部10を挿入すると、窪み部17が係止孔2に達するまでは、一対の係止羽根15は、互いに拡がる方向へ復帰しつつ変形し、クリップ部10を押し戻す付勢力も徐々に弱くなる。窪み部17が係止孔2を越えると再び当該付勢力が増加に転じるため、窪み部17が係止孔2の縁部に当接して引っかかった状態で、一対の係止羽根15が係止孔2の縁部に弾性的に係合する。換言すれば、係止孔2へのクリップ部10の押し込みに伴って一対の係止羽根15が支柱13側へ撓み、窪み部17が係止孔2の縁部に達した時点で一対の係止羽根15が弾性復帰して係止孔2に係合する。その結果、クリップ部10が支持体7に保持される(図4参照)。
一対の係止羽根15が係止孔2の縁部によって押されて、一対の係止羽根15同士の幅が小さくなるほど、一対の係止羽根15のそれぞれの延出方向と支柱13の柱部11の立設方向とがなす角度(挟角)は小さくなり、先端部18の内周面(突起部19の下端面)が、コルゲートチューブ60の凹部62に近づいていくとともに、上述した第1角度も第2角度に近づいていく。そして、一対の係止羽根15の窪み部17が係止孔2に係止した状態では、第1角度が第2角度に略等しくなるとともに、先端部18の内周面に形成された突起部19の下端面が、コルゲートチューブ60の環状の凹部62において、環状の凸部61の頂部よりもコルゲートチューブ60の中心側(中心軸側)に位置する。これにより、突起部19がコルゲートチューブ60の環状の凹部62に嵌合する(図6参照)。
換言すれば、外装部材30がコルゲートチューブ60に外装された状態において、一対の係止羽根15が支柱13側に撓んでいない状態よりもクリップ部10が係止孔2に係止して一対の係止羽根15が支柱13側に撓んでいる状態の方が、それぞれの先端部18がコルゲートチューブ60の中心(中心軸)により近づことによって、先端部18の突起部19がコルゲートチューブ60の環状の凹部62に嵌合してコルゲートチューブ60をその軸方向に相対的に位置決めする。
なお、一対の係止羽根15のうち一つの係止羽根のみが、支柱13の梁部12から片側に、同様に延出して設けられたとしても、本発明の有用性を損なうものではない。この場合には、例えば、柱部11のうち当該1つの係止羽根の窪み部17に対応する部分にも、窪み部を形成すれば、これらの窪み部が係止孔2にそれぞれ係合することにより、クリップ部10が支持体7に固定されて、当該1つの係止羽根の先端部18によってコルゲートチューブ60がその軸方向に相対的に位置決めされる。また、支柱13の梁部12に3以上の係止羽根が設けられてもよい。すなわち、コルゲートクランプ1は、少なくとも1つの係止羽根を備えていればよい。
なお、一対の係止羽根15の窪み部17が係止孔2に係止した状態においては、先端部18の内周面がコルゲートチューブ60の凸部61の頂部、すなわちコルゲートチューブ60の外周面に当接してコルゲートチューブ60を押圧すれば、コルゲートチューブ60にその軸方向および周方向に位置決めする力がより強くなるので、より好ましい。しかしながら、窪み部17が係止孔2に係止した状態において、先端部18の内周面がコルゲートチューブ60の外周面に当接しないとしても、上述のように突起部19が凹部62に嵌合することによりコルゲートチューブ60をその軸方向に位置決めできるので本発明の有用性を損なうものではない。また、突起部19は、コルゲートチューブ60の軸方向に沿った先端部18の幅に応じて、先端部18の内周面に軸方向に2個以上並んで設けられることがより好ましいが、先端部18がコルゲートチューブ60をその軸方向に相対的に位置決め可能であれば、1つの突起部19のみが設けられてもよい。また、突起部19が、先端部18の内周面の周方向に沿って離散的に順次に設けられた複数の突起部を備えて構成されてもよい。
以上のような本実施形態に係るコルゲートクランプおよびコルゲートクランプ付きワイヤーハーネスの何れによっても、コルゲートクランプは、外装部材とクリップ部とを備えている。外装部材は、互いの一端で回動可能に接続された一対の半環部材を備え、一対の半環部材がワイヤーハーネスを挿通したコルゲートチューブに外装可能な環状体を形成するように一対の半環部材の他端同士がロック可能に形成されている。クリップ部は、一対の半環部材の一方から径方向外側に突設された支柱の先端部から外装部材側へ折り返して延出され、支柱側に弾性的に撓み可能な少なくとも1つの係止羽根を備えるとともに、支持体の係止孔に挿入されることにより少なくとも1つの係止羽根が係止孔に当接して支柱側に撓んだ状態で係止孔に係止可能に形成されている。また、少なくとも1つの係止羽根の先端部には、コルゲートチューブの環状の凹部に嵌合可能な突起部が設けられている。そして、外装部材がコルゲートチューブに外装された状態において、当該少なくとも1つの係止羽根が支柱側に撓んでいない状態よりもクリップ部が係止孔に係止して当該少なくとも1つの係止羽根が支柱側に撓んでいる状態の方が、当該少なくとも1つの係止羽根の先端部がコルゲートチューブの中心により近づく。これにより、突起部がコルゲートチューブの環状の凹部に嵌合してコルゲートチューブをその軸方向に相対的に位置決めする。従って、クリップ部が係止孔に係止していない状態では、コルゲートチューブの位置決め強度が弱いため、コルゲートクランプをコルゲートチューブの軸方向に自在に移動させ得る一方、クリップ部が係止孔に係止している状態では、コルゲートクランプをコルゲートチューブに対してその軸方向に位置決めできる。これにより、クリップ部と係止孔とのコルゲートチューブの軸方向に沿った位置ずれ量が大きい場合でも、クリップ部の位置を係止孔の位置に調整してクリップ部を係止孔に係止することによりワイヤーハーネスを支持体に固定できる。
また、以上のような本実施形態に係るコルゲートクランプおよびコルゲートクランプ付きワイヤーハーネスの何れによっても、少なくとも1つの係止羽根は、支柱の両側に支柱を挟んで位置する一対の係止羽根であるので、係止羽根が1つである場合に比べて、コルゲートチューブの相対的な位置決め強度をより強くできる。従って、ワイヤーハーネスを支持体により強固に固定できる。
また、以上のような本実施形態に係るコルゲートクランプおよびコルゲートクランプ付きワイヤーハーネスの何れによっても、コルゲートクランプのクリップ部の一対の半環部材の他方には、外装部材がコルゲートチューブに外装された状態で、コルゲートチューブの複数の環状の凹部のうち1つの凹部のみに嵌合可能な突起部が形成されている。これにより、複数の環状の凹部のうち2以上の凹部に嵌合可能な突起部が設けられる場合に比べて、外装部材とコルゲートチューブとの嵌合強度を弱めることが出来る。従って、クリップ部が係止孔に係止していない状態において、コルゲートチューブに対するコルゲートクランプの位置調整がより容易になる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1 コルゲートクランプ
10 クリップ部
100 コルゲートクランプ付きワイヤーハーネス
13 支柱
15 係止羽根
18 先端部
19 突起部
2 係止孔
30 外装部材
31,35 半環部材
32 ロック枠
36 ロック片
38 突起部
39 薄肉ヒンジ部
60 コルゲートチューブ
61 凸部
62 凹部
7 支持体
W ワイヤーハーネス
10 クリップ部
100 コルゲートクランプ付きワイヤーハーネス
13 支柱
15 係止羽根
18 先端部
19 突起部
2 係止孔
30 外装部材
31,35 半環部材
32 ロック枠
36 ロック片
38 突起部
39 薄肉ヒンジ部
60 コルゲートチューブ
61 凸部
62 凹部
7 支持体
W ワイヤーハーネス
Claims (4)
- 互いの一端で回動可能に接続された一対の半環部材を備え、前記一対の半環部材がワイヤーハーネスを挿通したコルゲートチューブに外装可能な環状体を形成するように前記一対の半環部材の他端同士がロック可能に形成された外装部材と、
前記一対の半環部材の一方から径方向外側に突設された支柱の先端部から前記外装部材側へ折り返して延出され、前記支柱側に弾性的に撓み可能な少なくとも1つの係止羽根を備えるとともに、支持体の係止孔に挿入されることにより前記少なくとも1つの係止羽根が前記係止孔に当接して前記支柱側に撓んだ状態で前記係止孔に係止可能に形成されたクリップ部と、
を備え、
前記少なくとも1つの係止羽根の先端部には、前記コルゲートチューブの環状の凹部に嵌合可能な突起部が設けられ、
前記外装部材が前記コルゲートチューブに外装された状態において、前記少なくとも1つの係止羽根が前記支柱側に撓んでいない状態よりも前記クリップ部が前記係止孔に係止して前記少なくとも1つの係止羽根が前記支柱側に撓んでいる状態の方が、前記少なくとも1つの係止羽根の先端部が前記コルゲートチューブの中心により近づくことにより、前記突起部が前記コルゲートチューブの環状の凹部に嵌合して前記コルゲートチューブをその軸方向に相対的に位置決めする、コルゲートクランプ。 - 請求項1に記載のコルゲートクランプであって、
前記少なくとも1つの係止羽根は、前記支柱の両側に前記支柱を挟んで位置する一対の係止羽根である、コルゲートクランプ。 - 請求項1または請求項2に記載のコルゲートクランプであって、
前記一対の半環部材の他方には、前記外装部材が前記コルゲートチューブに外装された状態で、前記コルゲートチューブの複数の環状の凹部のうち1つの凹部のみに嵌合可能な突起部が形成されている、コルゲートクランプ。 - 請求項1から請求項3の何れか1つの請求項に記載のコルゲートクランプと、
前記ワイヤーハーネスと、
前記ワイヤーハーネスを挿通した前記コルゲートチューブと、を備え、
前記コルゲートクランプの前記外装部材が前記コルゲートチューブに外装されている、コルゲートクランプ付きワイヤーハーネス。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2013
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