JP2014230043A - 光受信器および識別レベル制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】受信信号の信号波形にバラツキがあっても、識別器の識別レベルを最適点に設定できること。【解決手段】受信信号を識別レベルと比較して識別出力し、識別レベルの最適点を設定する対象の識別器103aと、識別器103aと並列接続され、受信信号を識別レベルと比較して識別出力する他の識別器103bと、識別器103aおよび他の識別器103bの識別レベルをそれぞれ可変制御する演算器107と、を備える。演算器107は、識別器103aを初期の所定の識別レベルに設定した状態として、他の識別器103bの識別レベルを可変走査して得た際の疑似的なエラーレートを算出し、エラーレートが変動しないフラットな領域の範囲内に識別器103aの識別レベルを設定する。【選択図】図1
Description
本発明は、受信した信号光を識別レベルを用いて識別し、受信処理する光受信器および識別レベル制御方法に関する。
光通信システムは、伝送路である光ファイバを通じて伝送されてきた信号光を、光受信器で受信する。光受信器は、伝送路を伝送されてきた信号光をAPD等の受光素子により受光して電流信号に変換し、前置増幅器で電圧信号に変換および増幅する。そして、識別器により識別および等化増幅したのち、フリップフロップ(F/F)により電圧データ信号の再生を行っている。この時、識別器では、前置増幅器からの電圧信号を、所定の識別レベルとの大小を比較して、レベル(1/0)の識別を行っている(例えば、下記特許文献1〜3参照。)。この識別レベルは、例えば想定する対向側の光送信器に合わせて調整され出荷される。
特許文献1,2では、互いに異なる識別レベルを有する3つの識別器の出力信号を、中間の識別器の出力信号と、隣接する2つのエラー側の識別器の出力信号とを比較する。比較の結果、不一致であれば、該当する識別レベルとは逆の方向、例えばレベルがより大きい方で不一致が発生した場合には、3つの識別レベルを、レベルを下降させる方向に移動させ、疑似エラーが等しい2点の中点となるように中間の識別器の識別レベルを制御する。
また、特許文献3は、固定の電位差を持つ2つの識別器を持ち、これら2つの識別器の識別点を互いの電位差を保ちながら同時にステップ的に走査し、2つの識別器の識別結果の排他的論理和の出力パルス数を一定時間計測する。そして、出力パルス数と計測時間から疑似エラーレートを求め、2つの識別点のいずれかの片方のレベルに対応するエラーレートとし、求めたエラーレートカーブから識別点を制御する。
高速、長距離光伝送において、伝送される光信号は、光源毎の伝送特性の個体バラツキ、および、光伝送路(光ファイバ、光アンプ)の特性により、波形劣化(雑音増加、波形歪み)を生じる。また、光伝送路の温度変動などに応じ、波形劣化は時間的に状態が変化する。
従来の光受信器では、識別レベルは、これら波形劣化を考慮して、いずれの条件においても、ビットエラーレート(BER:Bit Error Rate)規格を満足するよう、ある固定のレベルが設定されている。例えば、対向する同一のメーカーの光送信器を想定したレベルに調整後固定して出荷する。このように、識別レベルが1点に固定されていると、様々な波形条件に対し、最適に設定されているとは言えない。また、光信号入力の波形の差が大きく、識別器入力でのアイ開口位置にずれが生じ、それぞれの波形でBER規格を満足できる識別レベルが存在しない場合が生じる。このように、従来の光受信器では、エラーに対するマージンが低く、伝送距離や、相互接続できるシステムが制約されるという課題があった。
例えば、特許文献1〜3では、アイ開口のHigh(”1”)側、Low(”0”)側の誤り(BER)の傾斜が非対称の場合に対応できない。”1”側、”0”側の誤り(BER)の傾斜が非対称の場合、これら疑似エラーが等しい2点の中点はエラーレートの最適点ではなく、制御点が最適な設定位置からずれて設定されるという課題があった。
また、特許文献3では、実際のエラーレートは、波形の”1”側では走査時のレベルの高い方に、”0”側では走査時のレベルの低い方に漸近する。このため、エラーレートを2つの識別点のうち、高い方のレベルのエラーレートとみなした場合、エラーレートカーブのLow(”0”)側がずれてしまう。また、エラーレートを2つの識別点のうち、低い方のレベルのエラーレートとみなした場合、エラーレートカーブのHigh(”1”)側がずれてしまう。このため、実際の制御点が最適点に対してずれて設定されるという課題があった。
ところで、上記課題に対し、誤り訂正符号を利用し、誤り訂正を行う手法(FEC、Forword Error Correction)が用いられる場合がある。しかし、FECが適用されていないシステムにおいては、光送受信モジュールにFECを設けると、サイズが大きくなる。特に、XFP MSA(10 Gigabit Small Form−factor Pluggable Transceiver MultiSource Agreement)等の小型の光送受信モジュールには、サイズ上の制約によりFECを搭載できない。
一つの側面では、本発明は、受信信号の信号波形にバラツキがあっても、識別器の識別レベルを最適点に設定できることを目的とする。
一つの案では、光受信器は、受信信号を識別レベルと比較して識別出力し、当該識別レベルの最適点を設定する対象の第1の識別器と、前記第1の識別器と並列接続され、前記受信信号を識別レベルと比較して識別出力する第2の識別器と、前記第1の識別器および前記第2の識別器の識別レベルをそれぞれ可変制御する演算器と、を備え、前記演算器は、前記第1の識別器を初期の所定の識別レベルに設定した状態として、前記第2の識別器の識別レベルを可変走査して得た際の疑似的なエラーレートを算出し、当該エラーレートが変動しないフラットな領域の範囲内に前記第1の識別器の識別レベルを設定する第1の処理を行う。
一つの実施形態によれば、受信信号の信号波形にバラツキがあっても、識別器の識別レベルを最適点に設定できる。
(実施の形態1)
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は、実施の形態1にかかる光受信器を示すブロック図である。光受信器100は、受光素子101と、前置増幅器102と、識別器103と、フリップフロップ(F/F)104と、排他的論理和回路105と、カウンタ106と、演算器107と、を含む。
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は、実施の形態1にかかる光受信器を示すブロック図である。光受信器100は、受光素子101と、前置増幅器102と、識別器103と、フリップフロップ(F/F)104と、排他的論理和回路105と、カウンタ106と、演算器107と、を含む。
受光素子101は、伝送路を伝送されてきた信号光を受光するとともに電流信号に変換する。この受光素子101として、APD(Avalanche PhotoDiode)等が用いられる。前置増幅器102は、受光素子101からの電流信号を電圧信号に変換および増幅する。前置増幅器102が出力する電圧信号は2つに分岐され、分岐した2つの電圧信号それぞれについて、並列に識別器103(第1の識別器103a,第2の識別器103b)が設けられる。
識別器103(103a,103b)は、前置増幅器102の出力を所定の識別レベル(ref)と大小を比較して、識別および等化増幅する。インラインで使用する(電気信号として外部出力し、最終的に識別レベルの最適点を設定する)識別器103aの識別レベルをref1とし、この識別器103a以外の他の識別器103bの識別レベルをref2としている。
フリップフロップ(F/F)104(F/F1(104a),F/F2(104b))は、2つの識別器103(103a,103b)の後段にそれぞれ設けられ、識別器103(103a,103b)の出力を保持する。一方のF/F1(104a)の出力は電気信号として外部出力される。
排他的論理和回路(NOR)105には、F/F1(104a)とF/F2(104b)の出力が入力され、2つのF/F104の出力を比較(不一致を判定)する。カウンタ106は、排他的論理和回路105の出力(不一致数)のパルス数をカウントする。演算器107は、カウンタ106の出力結果に基づいて、疑似エラーレートを演算する。ここで疑似エラーレートの「疑似」とは、識別器103aの識別レベルが最適点に設定されていない状態(初期設定状態)で疑似的に(真値ではないが)算出することを意味している。
この演算器107は、回路素子だけで構成するに限らず、DSPやCPU等のプロセッサと、ROM,RAM等のメモリ等を用いて構成してもよい。例えば、CPUがROMに格納された制御プログラムを実行することにより、識別器103aに対し、識別レベルの最適点を設定する制御を行う。この制御時、演算器107は、識別器103(103a,103b)の識別レベルref1,ref2をそれぞれ可変制御する(下記処理1、処理2の実行)。
実施の形態では、BERの真値を求めるために、演算器107は、下記の処理1,2を実行する。処理1では、第1の識別器103aを初期設定の識別レベルref1に固定し、第2の識別器103bの識別レベルref2を走査(可変)して、第1の識別器103aの識別レベルをエラーフリー領域(エラーなしで変動しないフラットな領域)に設定する。次に、処理2では、第1の識別器103aの初期設定の識別レベルref1における第2の識別器103bの識別レベル対疑似BERの関係を求め、真のBERが得られるように、第1の識別器103aの識別レベルref1を最適点に設定する制御を行う。
図2は、実際のBERと、疑似BER演算結果を示す図表である。図の横軸は、識別器103の識別レベル電圧、縦軸は、BERである。
図2の(a)には、識別器103aの初期設定の識別レベルref1がエラーフリー(フラット)領域内にある場合の例である。BERは、単位計測時間あたりの識別レベルref1での識別結果と、識別レベルref2での識別結果の不一致数により求める。(a)の如く、初期設定の識別レベルref1がエラーフリー(フラット)領域内にある場合、識別レベルref1でのエラー数は0であるため、不一致数が識別器103bの識別レベルref2でのエラー数となり、真のBERを求めることができ、実際のBERと疑似BER演算結果は一致する。識別レベルref2については図示のように演算器107により識別器103bの電圧を可変させBERを走査していく。
図2の(b)は、初期設定の識別レベルref1がエラーフリー(フラット)領域内にない場合の例である。図示のように、識別レベルref1が、エラーフリー(フラット)領域より、”0”レベル側にずれた場合を例示している。この図2の(b)の如く、初期設定の識別レベルref1がエラーフリー(フラット)領域内にない場合、識別レベルref1でもエラーが生じているため、識別レベルref2が識別レベルref1より低いレベルの領域Aでは、疑似エラーは、識別レベルref1で実際にエラーしている分が相殺されて差し引かれ、実際よりもBERが低くなる。この領域Aでは、識別器103bのカウンタ値が減少していく。
また、識別レベルref2が識別レベルref1より高いレベルの領域Bでは、疑似エラーは、識別レベルref1でエラーしている分が上乗せされ、実際よりもBERが高くなる。この領域Bでは、識別器103bのカウンタ値が増加していく。識別レベルref2が識別レベルref1と同じレベルになり、同じ分だけエラーする時に疑似エラーは最小となり、疑似BERは実際のBERとずれ、識別レベルを最適点に制御できない。
ここで、図2の(b)の場合であっても、実際のエラーフリー領域では、識別レベルref2での実際のエラーが0で変化しなくなるため、疑似エラーも変化しなくなり、この領域Cがエラーフリー(フラット)領域であることが判別できる。このため、図2の(a)の如くBERの真値を求めるために、初期走査においては、識別レベルref1の最適点を疑似エラーの変化しない領域Cの中央C0に設定する。
この時、実際のBERカーブにおいては、エラーフリー領域がない場合が想定される。この場合、測定時間単位を短くし、エラーのカウント数を減らすことで、測定時間の中ではエラーをカウントすることがない、計測時間単位におけるエラーフリー領域(フラット領域)を作り出すことができる。
図3は、測定時間単位を短くしエラーカウントを減らしたBERの演算結果を示す図表である。実際のBERカーブにおいてエラーフリー領域がないBERと(実線)、測定時間単位を短くし、エラーカウントを減らして演算したBER(点線)を示す。点線上のポイントは複数ポイントさえあればBERは演算可能である。
初期走査において、識別レベルref1をエラーフリー(フラット)領域Cに設定したのち、次に、ref1を最適の識別レベルに設定する制御を行う。この後、識別レベルref1の最適点導出のため、識別レベルref2の走査を繰り返し行い、繰り返しBERカーブ情報の更新を行う。この時、識別レベルref1はエラーフリー(フラット)領域に設定されているため、図2の(a)に示したように、疑似BER演算結果は実際のBERに等しい。
図4は、識別レベル最適点導出の例を示す図表である。最適な識別レベルは、BERの最適点、すなわち、BERが最小となる点である。これにより、疑似BER演算結果で求めたグラフより、”1(High)”側BERカーブ、”0(Low)”側BERカーブの交点(最適点)に識別器103aの識別レベルref1を設定することができる。この際、High側とLow側のBERカーブの傾きが異なっていても、識別レベルref1を最適点に設定できる。
また、仮に図3に示したように、実際のBERでエラーフリー領域がなく、単位計測時間を短くした制御を行った場合であっても、BERカーブは縦軸方向(BER軸方向)にオフセットされているだけなので、横軸(識別レベル電圧軸方向)には影響がなく、求まる最適の識別レベルは変わらない。
図5は、実施の形態1にかかる識別レベル設定の制御内容を示すフローチャートである。演算器107が実行する制御内容を記載してある。処理1(ステップS501〜ステップS505)が図2において説明した内容に相当する。処理2(ステップS506〜ステップS510)は、図4において説明した内容に相当する。
はじめに、演算器107は、識別器103aの識別レベルref1を所定の初期電圧に設定する(ステップS501)。次に、演算器107は、識別器103bの識別レベルref2を走査(可変)し、各電圧でのカウンタ106の出力を読み込む(ステップS502)。
次に、演算器107は、各電圧でのカウンタ106の出力から各電圧での疑似BERを算出する(ステップS503)。次に、演算器107は、各電圧での疑似BERから、疑似BERが変動しない電圧範囲(領域C)を算出する(ステップS504)。そして、演算器107は、識別器103aの識別レベルref1を疑似BERが変動しない電圧範囲(領域C)の中点電圧(C0)に設定する(ステップS505)。
この後、演算器107は、識別器103bの識別レベルref2を走査し、各電圧でのカウンタ106の出力を読み込む(ステップS506)。そして、演算器107は、各電圧でのカウンタ106の出力から、各電圧での疑似BERを算出する(ステップS507)。そして、演算器107は、識別レベルref2>識別レベルref1の電圧範囲の疑似BERからHigh(”1”)側のBERカーブを算出する。また、識別レベルref2<識別レベルref1の電圧範囲の疑似BERからLow(”0”)側のBERカーブを算出する(ステップS508)。
そして、演算器107は、High側のBERカーブとLow側のBERカーブの交点を算出し(ステップS509)、この交点に識別器103aの識別レベルref1を設定する(ステップS510)。この後、演算器107は、ステップS506〜ステップS510の処理を所定の時間経過毎に繰り返し再度実施する(ステップS511)。これにより、送信器や光伝送路の温度変動などの経時的な波形劣化の変動に対応できるようになる。
以上説明した実施の形態1によれば、入力信号の信号波形の個別バラツキや伝送路等フィールドにおける波形劣化の要因(雑音分布、波形劣化)によらず、自動的に識別器の識別レベルを制御し、最適な識別点を設定でき、良好なBER特性を得ることができるようになる。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1に比して識別レベルの制御の処理時間を短時間で行う構成である。実施の形態2では、実施の形態1において説明した識別レベルref1を最適の識別レベル(最適点)に設定する制御のための2回目以降のref2の走査(上記処理2)を高速化する。このため、第2の識別器103bの識別レベルref2を含め、さらに複数の識別器と、F/F、排他的論理和回路と、カウンタとを用いて、それぞれの識別レベルに対するBERを同時に演算する。
実施の形態2は、実施の形態1に比して識別レベルの制御の処理時間を短時間で行う構成である。実施の形態2では、実施の形態1において説明した識別レベルref1を最適の識別レベル(最適点)に設定する制御のための2回目以降のref2の走査(上記処理2)を高速化する。このため、第2の識別器103bの識別レベルref2を含め、さらに複数の識別器と、F/F、排他的論理和回路と、カウンタとを用いて、それぞれの識別レベルに対するBERを同時に演算する。
図6は、実施の形態2にかかる光受信器を示すブロック図である。2回目以降のref2の走査を行わず、識別レベルref2の識別器103bを含み、計4つの異なる識別レベルref2〜ref5の識別器103b〜103eを有して一度にBERを取得する。識別器103b〜103eの個数に対応して排他的論理和回路105(105a〜105d)と、カウンタ106(106a〜106d)を複数設け、演算器107には各カウンタ106(106a〜106d)のカウント値を出力する。
実施の形態2においても、図2に示した処理1は、実施の形態1同様に行い、識別器103aの識別レベルref1を疑似BERが変動しない電圧範囲(領域C)の中点電圧(C0)に設定する。
図7は、実施の形態2にかかる識別レベル最適点導出の例を示す図表である。実施の形態1において説明した処理2(図4)に代わる処理について説明する。実施の形態2では、演算器107は、識別レベルref1に対し、Low(”0”)側の識別レベルref2,ref3のレベルでのBERをそれぞれ求め、識別レベルref2,ref3のBERにより、Low(”0”)側のBERカーブ(近似曲線)を求める。
同様に、演算器107は、識別レベルref1に対し、High(”1”)側の識別レベルref4,ref5のレベルでのBERをそれぞれ求め、識別レベルref4,ref5のBERにより、High(”1”)側のBERカーブ(近似曲線)を求める。そして、演算器107は、Low(”0”)側のBERカーブと、High(”1”)側のBERカーブの交点に識別器103aの識別レベルref1を設定する。
図8は、実施の形態2にかかる識別レベル設定の制御内容を示すフローチャートである。演算器107が実行する制御内容を記載してある。処理1(ステップS801〜ステップS805)は、実施の形態1(図5)において説明した各処理(ステップS501〜ステップS505)と同様であり、説明を省略する。なお、実施の形態2では4個のカウンタ(カウンタ1〜カウンタ4)106a〜106dのカウント値をそれぞれ演算器107に出力する点が異なる。
処理2については、はじめに、ステップS806において、演算器107は、識別器103b〜103eの識別レベルref2〜ref5について、それぞれref2<ref3<ref1<ref4<ref5となる電圧にそれぞれ設定する(ステップS806)。この後、演算器107は、カウンタ1(106a)〜カウンタ4(106d)の出力から、識別レベルref2〜ref5の各電圧での疑似BERを算出する(ステップS807)。
そして、演算器107は、識別レベルref1とref2、および識別レベルref1とref3によって求められる識別レベルref2,ref3の電圧範囲の疑似BERからLow(”0”)側のBERカーブを算出する。同様に、識別レベルref1とref4、および識別レベルref1とref5によって求められる識別レベルref4,ref5の電圧範囲の疑似BERからHigh(”1”)側のBERカーブを算出する(ステップS808)。
この後、演算器107は、High(”1”)側のBERカーブと、Low(”0”)側のBERカーブの交点を算出し(ステップS809)、この交点に識別器103aの識別レベルref1を設定する(ステップS810)。この後、演算器107は、ステップS807〜ステップS810の処理を繰り返し実施する(ステップS811)。
BERカーブを少ない識別レベルの個数設定により算出するには、図6に示すように、Low(”0”)側に2つの異なる識別レベルref2,3を設定し、High(”1”)側にも2つの異なる識別レベルref4,5を設定すればよい。より多くの識別レベル(識別点)を設定すれば、BERカーブをより精度よく算出できる。
以上説明した実施の形態2によれば、実施の形態1同様に、入力信号の信号波形の個別バラツキや伝送路等フィールドにおける劣化要因(雑音分布、波形劣化)によらず、自動的に識別器の識別レベルを制御し、最適な識別点を設定でき、良好なBER特性を得ることができるようになる。さらに、実施の形態2では、同時に複数点のBERを読み取るため、実施の形態1の如く識別レベルref2を走査する必要がなく、実施の形態1よりも短時間でBERを検出し、高速に識別レベルを最適点に制御(設定)することができる。
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態2の変形例であり、実施の形態2による4つの識別器103(103a〜103d)への信号分岐による信号振幅の減少を防止するものである。加えて、実施の形態2に比して回路規模の縮小を図るとともに、実施の形態1に比して演算器107による処理時間の高速化を図る。
実施の形態3は、実施の形態2の変形例であり、実施の形態2による4つの識別器103(103a〜103d)への信号分岐による信号振幅の減少を防止するものである。加えて、実施の形態2に比して回路規模の縮小を図るとともに、実施の形態1に比して演算器107による処理時間の高速化を図る。
図9は、実施の形態3にかかる光受信器を示すブロック図である。分岐による信号振幅の減少が許されない場合、識別レベルref2、ref3に対応する識別器103bを一つと、ref4、ref5に対応する識別器103cを一つ設け、信号分岐数を2に減らす。そして、識別器103bの識別レベルをrefAの範囲(ref2とref3間)で変動させ、識別器103cの識別レベルをrefBの範囲(ref4とref5間)で変動させ、各変動時の識別レベルに対するBERを検出する。
図10は、実施の形態3にかかる識別レベル最適点導出の例を示す図表である。実施の形態3では、演算器107は、識別器103bの識別レベルrefAをref2とref3間で交互に変化させる。また、識別器103cの識別レベルrefBをref4とref5間で交互に変化させる。識別レベルrefAでみて、最小でref2,ref3の2点でよいが、連続変化させればBERカーブの検出精度を向上できる。識別レベルBについても同様である。
そして、演算器107は、識別レベルref1とref2、ref1とref3から求まるref2、ref3のレベルでのBERからLow(”0”)側のBERカーブを求める。同様に、識別レベルref1とref4、ref1とref5から求まるref4、ref5のレベルでのBERからHigh(”1”)側のBERカーブを求める。そして、演算器107は、Low(”0”)側のBERカーブと、High(”1”)側のBERカーブの交点に識別器103aの識別レベルref1を設定する。
図11は、実施の形態3にかかる識別レベル設定の制御内容を示すフローチャートである。演算器107が実行する制御内容を記載してある。処理1(ステップS1101〜ステップS1105)は、実施の形態1(図5)において説明した各処理(ステップS501〜ステップS505)と同様であり、説明を省略する。なお、実施の形態3では、信号の分岐数を2とし、2個のカウンタ(カウンタ1,2)106a,106bのカウント値をそれぞれ演算器107に出力する点が異なる。
処理2については、はじめに、ステップS1106において、演算器107は、識別器103bの識別レベルrefAの電圧をref2,ref3に交互に繰り返し設定する。また、識別器103cの識別レベルrefBの電圧をref4,ref5に交互に繰り返し設定する(ステップS1106)。この際、各識別レベルは、ref2<ref3<ref1<ref4<ref5となる電圧にそれぞれ設定する。
次に、演算器107は、カウンタ1(106a)と、カウンタ2(106b)の出力から、識別レベルref2〜5の各電圧での疑似BERを算出する(ステップS1107)。そして、演算器107は、識別レベルref2,ref3の電圧範囲の疑似BERからLow(”0”)側のBERカーブを算出する。同様に、識別レベルref4,ref5の電圧範囲の疑似BERからHigh(”1”)側のBERカーブを算出する(ステップS1108)。
この後、演算器107は、High(”1”)側のBERカーブと、Low(”0”)側のBERカーブの交点を算出し(ステップS1109)、この交点に識別器103aの識別レベルref1を設定する(ステップS1110)。この後、演算器107は、ステップS1107〜ステップS1110の処理を繰り返し実施する(ステップS1111)。
以上説明した実施の形態3によれば、実施の形態1同様に、入力信号の信号波形の個別バラツキや伝送路等フィールドにおける劣化要因(雑音分布、波形劣化)によらず、自動的に識別器の識別レベルを制御し、最適な識別点を設定でき、良好なBER特性を得ることができるようになる。さらに、実施の形態3では、また、BER算出のために1点の識別レベル(例えばref2)だけを走査するのでなく、2点(例えばref2,ref3)の走査を行うことで、実施の形態1よりも短時間でBERを検出し、高速に最適な識別レベル(識別点)を制御(設定)することができる。加えて、信号分岐を実施の形態2に比して半減でき、実施の形態2よりも小さな信号振幅にも対応できる。
図12は、光源別の光信号と識別器入力の光波形の一例を示す図である。光源例1と光源例2とでは、光信号入力(長距離伝送後)の波形に差があり、識別器入力についても差が生じる。このように送信器側の光源の種別(メーカー別を含む)や、伝送路特性等によって送信波形にはバラツキがある。
図13は、光源別の波形の差による識別器入力のBER特性例を示す図表である。横軸は識別器の識別レベル(アイ開口方向)、縦軸はBERである。図12に示した光源例1と光源例2の波形劣化を考慮して、いずれの条件においても、ビットエラーレート(BER)規格を満足するよう、固定の識別レベルを設定しようとしても、最適点は設定できない。すなわち、図13に示す光源例1と光源例2とでは、光信号入力の波形の差が大きく、識別器入力でのアイ開口位置にずれが生じ(図の例ではアイ開口が重なっていない)、それぞれの波形についていずれもBER規格を満足できる識別レベルが存在しない。加えて、アイ開口のLow(”0”)側のBERカーブの傾斜と、アイ開口のHigh(”1”)側のBERカーブの傾斜が異なる(非対称な)場合、単に一対のBERカーブの中点に識別レベルを設定しても、最適な識別点ではない場合が生じる。
これに対し、上記実施の形態では、各光源別や伝送特性別の光信号入力(長距離伝送後)に対応でき、処理1によって識別点を設定する最適な範囲(図2(b)のC)を求める。また、処理2によって、BERカーブの傾斜が異なっていても、Low(”0”)側およびHigh(”1”)側のBERカーブから最適な識別点を見つけ出し、識別器103(103a)に設定できるようになる。
このように、実施の形態によれば、入力信号の信号波形の個別バラツキやフィールドにおけるあらゆる劣化要因(雑音分布、波形劣化)に対応し、誤り訂正符号(FEC)を利用することなく、疑似誤り検出を用い、識別器の識別レベルを自動的に変化させることにより、入力信号の信号波形の変動に追従し、High(”1”)側、およびLow(”0”)側の誤り傾斜が非対称の場合でも、最適なBER特性を得ることができる。
また、図14は、光受信器を含む光送受信モジュールの構成例を示す図、図15は、光複数の送受信モジュールを有する伝送装置の構成例を示す図である。図14に示すように、光送受信モジュール1400は、上述した光受信器100と、光送信器1410を含む。光受信器100のうち識別器103、F/F(CDR:Clock Data Recovery)104、出力駆動回路1401と、光送信器1410のうちCDR1411と、CDR1411前段の識別器1412と、後段の出力駆動回路1413は、トランシーバ1420として、一体化される。
このトランシーバ1420に含まれる光受信器100のうち、受信した光信号の識別レベルを設定する識別器103は、上述した識別器103aに相当する。なお、図14には詳細は記載していないが、この光送受信モジュール1400は、実施の形態1〜3においてそれぞれ説明した、複数の識別器103(103a〜103e)、F/F104(104a〜104e)、排他的論理和回路105(105a〜105d)、カウンタ106(106a〜106d)、演算器107を含む。演算器107を構成するCPU等は、CDR104,1411の機能を有してもよい。
このような構成の光送受信モジュール1400によれば、FECを搭載する必要がなく、モジュールサイズの大型化を防ぐことができる。そして、光送受信モジュール1400をXFP等のサイズの小型モジュール内に組み込むことができる。これにより、図15に示す光伝送路1501により接続された各伝送装置1500内には、XFP等のモジュール(サイズ)規定を満たし、かつ上記最適な識別点が設定できる識別器103aを有する複数の光送受信モジュール1400を設けることができるようになる。
そして、以上説明した各実施の形態によれば、光源や伝送距離の違い等による入力信号光波形によらず、BERが最適となるよう受信器側において識別レベルを自動的に制御することが可能となる。また、誤り訂正符号を用いることなく識別レベルを最適点に設定できるため、送信器および送信器と受信器を含む光モジュールの小型化に寄与する。また、モジュール・ベンダ(各メーカー)間の送受相互対向(Interoperability)、あるいは、既存システムの他プラットフォーム・光モジュールとのInteroperabilityに対し、受信器側で柔軟に対応して、常に最適なBER特性を得ることができ、相互接続に対するシステムの制約が軽減され、システムの適用範囲の拡大が可能になる。
上述した各実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)受信信号を識別レベルと比較して識別出力し、当該識別レベルの最適点を設定する対象の第1の識別器と、
前記第1の識別器と並列接続され、前記受信信号を識別レベルと比較して識別出力する第2の識別器と、
前記第1の識別器および前記第2の識別器の識別レベルをそれぞれ可変制御する演算器と、を備え、
前記演算器は、
前記第1の識別器を初期の所定の識別レベルに設定した状態として、前記第2の識別器の識別レベルを可変走査して得た際の疑似的なエラーレートを算出し、当該エラーレートが変動しないフラットな領域の範囲内に前記第1の識別器の識別レベルを設定する第1の処理を行うこと
を特徴とする光受信器。
前記第1の識別器と並列接続され、前記受信信号を識別レベルと比較して識別出力する第2の識別器と、
前記第1の識別器および前記第2の識別器の識別レベルをそれぞれ可変制御する演算器と、を備え、
前記演算器は、
前記第1の識別器を初期の所定の識別レベルに設定した状態として、前記第2の識別器の識別レベルを可変走査して得た際の疑似的なエラーレートを算出し、当該エラーレートが変動しないフラットな領域の範囲内に前記第1の識別器の識別レベルを設定する第1の処理を行うこと
を特徴とする光受信器。
(付記2)前記演算器は、
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の中点に前記第1の識別器の識別レベルを設定することを特徴とする付記1に記載の光受信器。
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の中点に前記第1の識別器の識別レベルを設定することを特徴とする付記1に記載の光受信器。
(付記3)前記演算器は、
前記第1の識別器の識別レベルを前記フラットな領域に設定した状態として、前記第1の識別器と前記第2の識別器の出力の論理を比較し、前記エラーレートを演算することを特徴とする付記1または2に記載の光受信器。
前記第1の識別器の識別レベルを前記フラットな領域に設定した状態として、前記第1の識別器と前記第2の識別器の出力の論理を比較し、前記エラーレートを演算することを特徴とする付記1または2に記載の光受信器。
(付記4)前記演算器は、
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の中点に前記識別レベルを設定した前記第1の識別器の識別結果と、前記第2の識別器による識別レベルを可変走査した際の識別結果とに基づいて、前記受信信号のアイ開口の一対の”0”レベル側および”1”レベル側それぞれの識別レベル可変に対するエラーレートの変化を示す特性カーブを算出し、当該一対のエラーレートの特性カーブに基づいて、前記第1の識別器に設定する識別レベルの最適点を算出する第2の処理を行うことを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の光受信器。
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の中点に前記識別レベルを設定した前記第1の識別器の識別結果と、前記第2の識別器による識別レベルを可変走査した際の識別結果とに基づいて、前記受信信号のアイ開口の一対の”0”レベル側および”1”レベル側それぞれの識別レベル可変に対するエラーレートの変化を示す特性カーブを算出し、当該一対のエラーレートの特性カーブに基づいて、前記第1の識別器に設定する識別レベルの最適点を算出する第2の処理を行うことを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の光受信器。
(付記5)前記演算器は、
前記一対のエラーレートの特性カーブの交点を前記第1の識別器の識別レベルの最適点として設定することを特徴とする付記4に記載の光受信器。
前記一対のエラーレートの特性カーブの交点を前記第1の識別器の識別レベルの最適点として設定することを特徴とする付記4に記載の光受信器。
(付記6)前記第1の識別器と前記第2の識別器の出力の不一致を検出する排他的論理和回路と、
前記排他的論理和回路出力のパルス数を計測するカウンタと、を有し、
前記演算器は、
前記カウンタの出力結果に基づき、前記疑似的なエラーレートを演算し、前記第1の識別器と前記第2の識別器の識別レベルのうち、前記第2の識別器の識別レベルを電圧可変走査した結果に基づき、前記エラーレートが変動しないフラットな領域を検出することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の光受信器。
前記排他的論理和回路出力のパルス数を計測するカウンタと、を有し、
前記演算器は、
前記カウンタの出力結果に基づき、前記疑似的なエラーレートを演算し、前記第1の識別器と前記第2の識別器の識別レベルのうち、前記第2の識別器の識別レベルを電圧可変走査した結果に基づき、前記エラーレートが変動しないフラットな領域を検出することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の光受信器。
(付記7)前記第2の識別器は、それぞれが前記第1の識別器に設定した初期の識別レベルを中心として異なる所定の識別レベルに設定した複数の識別器からなり、
前記第1の識別器と、複数の前記第2の識別器との出力の不一致をそれぞれ検出する複数の排他的論理和回路と、
複数の前記排他的論理和回路出力のパルス数をそれぞれ計測する複数のカウンタと、をさらに有し、
前記演算器は、前記第1の処理の実行後、
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の中点に前記識別レベルを設定した前記第1の識別器の識別結果と、複数の前記カウンタの出力結果とに基づいて、前記受信信号のアイ開口の一対の”0”レベル側および”1”レベル側それぞれの識別レベル可変に対するエラーレートの変化を示す特性カーブを算出し、当該一対のエラーレートの特性カーブに基づいて、前記第1の識別器に設定する識別レベルの最適点を算出する第3の処理を行うことを特徴とする付記1または2に記載の光受信器。
前記第1の識別器と、複数の前記第2の識別器との出力の不一致をそれぞれ検出する複数の排他的論理和回路と、
複数の前記排他的論理和回路出力のパルス数をそれぞれ計測する複数のカウンタと、をさらに有し、
前記演算器は、前記第1の処理の実行後、
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の中点に前記識別レベルを設定した前記第1の識別器の識別結果と、複数の前記カウンタの出力結果とに基づいて、前記受信信号のアイ開口の一対の”0”レベル側および”1”レベル側それぞれの識別レベル可変に対するエラーレートの変化を示す特性カーブを算出し、当該一対のエラーレートの特性カーブに基づいて、前記第1の識別器に設定する識別レベルの最適点を算出する第3の処理を行うことを特徴とする付記1または2に記載の光受信器。
(付記8)前記第2の識別器は、それぞれが前記第1の識別器に設定した初期の識別レベルを中心として異なる所定の識別レベルに設定した複数の識別器からなり、
前記第1の識別器と、複数の前記第2の識別器との出力の不一致をそれぞれ検出する複数の排他的論理和回路と、
複数の前記排他的論理和回路出力のパルス数をそれぞれ計測する複数のカウンタと、をさらに有し、
前記演算器は、前記第1の処理の実行後、
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の中点に前記識別レベルを設定した前記第1の識別器の識別結果と、前記第2の識別器による識別レベルを所定の範囲で可変走査した際の識別結果とに基づいて、前記受信信号のアイ開口の一対の”0”レベル側および”1”レベル側それぞれの識別レベル可変に対するエラーレートの変化を示す特性カーブを算出し、当該一対のエラーレートの特性カーブに基づいて、前記第1の識別器に設定する識別レベルの最適点を算出する第4の処理を行うことを特徴とする付記1または2に記載の光受信器。
前記第1の識別器と、複数の前記第2の識別器との出力の不一致をそれぞれ検出する複数の排他的論理和回路と、
複数の前記排他的論理和回路出力のパルス数をそれぞれ計測する複数のカウンタと、をさらに有し、
前記演算器は、前記第1の処理の実行後、
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の中点に前記識別レベルを設定した前記第1の識別器の識別結果と、前記第2の識別器による識別レベルを所定の範囲で可変走査した際の識別結果とに基づいて、前記受信信号のアイ開口の一対の”0”レベル側および”1”レベル側それぞれの識別レベル可変に対するエラーレートの変化を示す特性カーブを算出し、当該一対のエラーレートの特性カーブに基づいて、前記第1の識別器に設定する識別レベルの最適点を算出する第4の処理を行うことを特徴とする付記1または2に記載の光受信器。
(付記9)伝送路上を伝送された光信号を前記受信信号に光電変換する受光素子と、
前記受光素子の受信信号を増幅する前置増幅器と、
をさらに含むことを特徴とする付記1〜8のいずれか一つに記載の光受信器。
前記受光素子の受信信号を増幅する前置増幅器と、
をさらに含むことを特徴とする付記1〜8のいずれか一つに記載の光受信器。
(付記10)付記1〜9のいずれか一つに記載の前記光受信器と、光送信器と、を有することを特徴とする光送受信モジュール。
(付記11)前記光送受信モジュールは、所定のモジュール規格を有することを特徴とする付記10に記載の光送受信モジュール。
(付記12)付記11に記載の所定のモジュール規格を有する前記光送受信モジュールを複数収容したことを特徴とする伝送装置。
(付記13)受信信号を識別レベルと比較して識別出力する第1の識別器と、前記第1の識別器と並列接続され、前記受信信号を識別レベルと比較して識別出力する第2の識別器と、前記第1の識別器および前記第2の識別器の識別レベルをそれぞれ可変制御する演算器と、を備えた光受信器の前記第1の識別器に対する識別レベルの最適点を設定する識別レベル制御方法において、
前記演算器は、第1の処理として、
前記第1の識別器を初期の所定の識別レベルに設定した状態として、前記第2の識別器の識別レベルを可変走査して得た際の疑似的なエラーレートを算出する処理と、
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の範囲内に前記第1の識別器の識別レベルを設定する処理と、
を含み実行することを特徴とする識別レベル制御方法。
前記演算器は、第1の処理として、
前記第1の識別器を初期の所定の識別レベルに設定した状態として、前記第2の識別器の識別レベルを可変走査して得た際の疑似的なエラーレートを算出する処理と、
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の範囲内に前記第1の識別器の識別レベルを設定する処理と、
を含み実行することを特徴とする識別レベル制御方法。
(付記14)前記演算器は、前記第1の処理の実行後、第2の処理として、
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の中点に前記識別レベルを設定した前記第1の識別器の識別結果と、前記第2の識別器による識別レベルを可変走査した際の識別結果とに基づいて、前記受信信号のアイ開口の一対の”0”レベル側および”1”レベル側それぞれの識別レベル可変に対するエラーレートの変化を示す特性カーブを算出する処理と、
前記一対のエラーレートの特性カーブに基づいて、前記第1の識別器に設定する識別レベルの最適点を算出する処理と、
を含み実行することを特徴とする付記13に記載の識別レベル制御方法。
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の中点に前記識別レベルを設定した前記第1の識別器の識別結果と、前記第2の識別器による識別レベルを可変走査した際の識別結果とに基づいて、前記受信信号のアイ開口の一対の”0”レベル側および”1”レベル側それぞれの識別レベル可変に対するエラーレートの変化を示す特性カーブを算出する処理と、
前記一対のエラーレートの特性カーブに基づいて、前記第1の識別器に設定する識別レベルの最適点を算出する処理と、
を含み実行することを特徴とする付記13に記載の識別レベル制御方法。
(付記15)前記演算器は、前記第2の処理を所定の時間経過毎に繰り返し再度実行することを特徴とする付記14に記載の識別レベル制御方法。
100 光受信器
101 受光素子
102 前置増幅器
103(103a〜103e) 識別器
105(105a〜105d) 排他的論理和回路
106(106a〜106d) カウンタ
107 演算器
1400 光送受信モジュール
1410 光送信器
1420 トランシーバ
1500 伝送装置
101 受光素子
102 前置増幅器
103(103a〜103e) 識別器
105(105a〜105d) 排他的論理和回路
106(106a〜106d) カウンタ
107 演算器
1400 光送受信モジュール
1410 光送信器
1420 トランシーバ
1500 伝送装置
Claims (12)
- 受信信号を識別レベルと比較して識別出力し、当該識別レベルの最適点を設定する対象の第1の識別器と、
前記第1の識別器と並列接続され、前記受信信号を識別レベルと比較して識別出力する第2の識別器と、
前記第1の識別器および前記第2の識別器の識別レベルをそれぞれ可変制御する演算器と、を備え、
前記演算器は、
前記第1の識別器を初期の所定の識別レベルに設定した状態として、前記第2の識別器の識別レベルを可変走査して得た際の疑似的なエラーレートを算出し、当該エラーレートが変動しないフラットな領域の範囲内に前記第1の識別器の識別レベルを設定する第1の処理を行うこと
を特徴とする光受信器。 - 前記演算器は、
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の中点に前記第1の識別器の識別レベルを設定することを特徴とする請求項1に記載の光受信器。 - 前記演算器は、
前記第1の識別器の識別レベルを前記フラットな領域に設定した状態として、前記第1の識別器と前記第2の識別器の出力の論理を比較し、前記エラーレートを演算することを特徴とする請求項1または2に記載の光受信器。 - 前記演算器は、
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の中点に前記識別レベルを設定した前記第1の識別器の識別結果と、前記第2の識別器による識別レベルを可変走査した際の識別結果とに基づいて、前記受信信号のアイ開口の一対の”0”レベル側および”1”レベル側それぞれの識別レベル可変に対するエラーレートの変化を示す特性カーブを算出し、当該一対のエラーレートの特性カーブに基づいて、前記第1の識別器に設定する識別レベルの最適点を算出する第2の処理を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の光受信器。 - 前記演算器は、
前記一対のエラーレートの特性カーブの交点を前記第1の識別器の識別レベルの最適点として設定することを特徴とする請求項4に記載の光受信器。 - 前記第1の識別器と前記第2の識別器の出力の不一致を検出する排他的論理和回路と、
前記排他的論理和回路出力のパルス数を計測するカウンタと、を有し、
前記演算器は、
前記カウンタの出力結果に基づき、前記疑似的なエラーレートを演算し、前記第1の識別器と前記第2の識別器の識別レベルのうち、前記第2の識別器の識別レベルを電圧可変走査した結果に基づき、前記エラーレートが変動しないフラットな領域を検出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の光受信器。 - 前記第2の識別器は、それぞれが前記第1の識別器に設定した初期の識別レベルを中心として異なる所定の識別レベルに設定した複数の識別器からなり、
前記第1の識別器と、複数の前記第2の識別器との出力の不一致をそれぞれ検出する複数の排他的論理和回路と、
複数の前記排他的論理和回路出力のパルス数をそれぞれ計測する複数のカウンタと、をさらに有し、
前記演算器は、前記第1の処理の実行後、
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の中点に前記識別レベルを設定した前記第1の識別器の識別結果と、複数の前記カウンタの出力結果とに基づいて、前記受信信号のアイ開口の一対の”0”レベル側および”1”レベル側それぞれの識別レベル可変に対するエラーレートの変化を示す特性カーブを算出し、当該一対のエラーレートの特性カーブに基づいて、前記第1の識別器に設定する識別レベルの最適点を算出する第3の処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の光受信器。 - 前記第2の識別器は、それぞれが前記第1の識別器に設定した初期の識別レベルを中心として異なる所定の識別レベルに設定した複数の識別器からなり、
前記第1の識別器と、複数の前記第2の識別器との出力の不一致をそれぞれ検出する複数の排他的論理和回路と、
複数の前記排他的論理和回路出力のパルス数をそれぞれ計測する複数のカウンタと、をさらに有し、
前記演算器は、前記第1の処理の実行後、
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の中点に前記識別レベルを設定した前記第1の識別器の識別結果と、前記第2の識別器による識別レベルを所定の範囲で可変走査した際の識別結果とに基づいて、前記受信信号のアイ開口の一対の”0”レベル側および”1”レベル側それぞれの識別レベル可変に対するエラーレートの変化を示す特性カーブを算出し、当該一対のエラーレートの特性カーブに基づいて、前記第1の識別器に設定する識別レベルの最適点を算出する第4の処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の光受信器。 - 伝送路上を伝送された光信号を前記受信信号に光電変換する受光素子と、
前記受光素子の受信信号を増幅する前置増幅器と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の光受信器。 - 受信信号を識別レベルと比較して識別出力する第1の識別器と、前記第1の識別器と並列接続され、前記受信信号を識別レベルと比較して識別出力する第2の識別器と、前記第1の識別器および前記第2の識別器の識別レベルをそれぞれ可変制御する演算器と、を備えた光受信器の前記第1の識別器に対する識別レベルの最適点を設定する識別レベル制御方法において、
前記演算器は、第1の処理として、
前記第1の識別器を初期の所定の識別レベルに設定した状態として、前記第2の識別器の識別レベルを可変走査して得た際の疑似的なエラーレートを算出する処理と、
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の範囲内に前記第1の識別器の識別レベルを設定する処理と、
を含み実行することを特徴とする識別レベル制御方法。 - 前記演算器は、前記第1の処理の実行後、第2の処理として、
前記エラーレートが変動しないフラットな領域の中点に前記識別レベルを設定した前記第1の識別器の識別結果と、前記第2の識別器による識別レベルを可変走査した際の識別結果とに基づいて、前記受信信号のアイ開口の一対の”0”レベル側および”1”レベル側それぞれの識別レベル可変に対するエラーレートの変化を示す特性カーブを算出する処理と、
前記一対のエラーレートの特性カーブに基づいて、前記第1の識別器に設定する識別レベルの最適点を算出する処理と、
を含み実行することを特徴とする請求項10に記載の識別レベル制御方法。 - 前記演算器は、前記第2の処理を所定の時間経過毎に繰り返し再度実行することを特徴とする請求項11に記載の識別レベル制御方法。
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