JP2014225608A - 発光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】出射光の色ムラが防止可能であり、かつ放熱性が高い高性能な発光装置を提供する。【解決手段】発光装置は、基体と、基体に保持されている発光素子21と、基体上に配されており、発光素子からの出射光を集光するレンズ29を保持しているレンズ保持体27と、レンズにより集光された光が通過する貫通孔33を有しており、貫通孔の上部を塞ぐように形成されている透光性部材37を保持している透光性部材保持体31と、を含み、貫通孔の側面には反射面35が形成されており、レンズによって集光された光は、反射面において反射した後に透光性部材に入射する。【選択図】図1B
Description
本発明は、発光装置に関する。
近年、発光装置の光源としてレーザ光源が用いられているものがある。そのような発光装置には、例えば、レーザ光源からの出射光をレンズを用いて集光し、集光した光を、励起光として蛍光体を含む波長変換有材に入射させ、レーザ光源からの励起光と蛍光体からの蛍光を混合させることで所望の色の光を得るものがある(特許文献1)。
特許文献1に開示されているような発光装置では、レーザ光が波長変換材料を含む透光性部材において十分に波長変換されずに出射することで、出射光に色ムラが生じていた。また、透光性部材とそれを支持する支持構造との接触面積が小さく、透光性部材において発生する熱の放散を十分に行うことができないという問題があった。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、出射光の色ムラが防止可能であり、かつ放熱性が高い高性能な発光装置を提供することを目的とする。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、出射光の色ムラが防止可能であり、かつ放熱性が高い高性能な発光装置を提供することを目的とする。
本発明の発光装置は、基体と、当該基体に保持されている発光素子と、当該基体上に配されており、当該発光素子からの出射光を集光するレンズを保持しているレンズ保持体と、当該レンズにより集光された光が通過する貫通孔を有しており、当該貫通孔の上部を塞ぐように形成されている透光性部材を保持している透光性部材保持体と、を含み、当該貫通孔の内壁面には反射面が形成されており、当該レンズによって集光された光は、当該反射面において反射した後に当該透光性部材に入射することを特徴とする。
以下に、本発明の実施例1に係る発光装置10について、図1A、図1B、図2及び図3を参照しつつ説明する。図1Aは、発光装置10上面図である。図1Bは、図1Aの1B−1B線に沿った断面図である。図2は、発光装置10の後述するステム部の斜視図である。図3は、図1Bの領域Aの一部拡大図である。図1B及び図3において、発光装置10内における、後述する発光素子から出射する光の経路を実線矢印で示す。また、図1Bにおいて、発光素子の出射光の光軸をaxとしている。
発光装置10の基体であるステム部11は、基板13、ヒートシンク15及びリード17からなっている。基板13は、銅、アルミニウム、真鍮、アルミナ、窒化アルミニウム等の熱伝導性が高い材料からなる円板形状の部材である。ヒートシンク15は、基板13の上面中央に配されている高さH1の半円柱状の構造体である。ヒートシンク15は、銅、アルミニウム、真鍮、アルミナ、窒化アルミニウム等の熱伝導性が高い材料等からなっている。
ヒートシンク15の平面側面15Aには、板状の導電体であるサブマウント19を介して発光素子21が配されている。発光素子21は、レーザ光(例えば、波長380nm〜473nm程度であり、好ましくは445nm)を出射するレーザダイオード(LD)素子であり、発光装置10の光出射方向に沿った、すなわち後述する透光性部材の上面に垂直な光軸axを有し、上方に向けて光を出射するように配されている。
リード17は、基板13の中央部を下面から上面に貫通して形成されている柱状の導電体であり側面が絶縁体(図示せず)で覆われている。リード17は2つ形成されており、リード17の一方がボンディングワイヤ23によってサブマウント19に電気的に接続され、リード17の他方がボンディングワイヤ23によって発光素子21に接続されることで発光素子21に電力が供給可能になっている。
放熱部材25は、基板13の上面に形成されており高さH2(H2≧H1)の円筒状またはリング状の部材である。放熱部材25は、発光素子21から発せられてヒートシンク15に伝導した熱を外部に放熱する際の放熱経路として機能し、また、放熱部材25上に配されるレンズ保持体の支持体としても機能する。放熱部材25は、その下面が基板13の上面にレーザ溶接等で密着するように形成され、かつその内面がヒートシンク15の曲面側面にレーザ溶接等で密着するように形成されている。放熱部材25は、熱伝導性の良好な材料、例えば、銅、アルミニウム、真鍮、アルミナ、窒化アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉄、真鍮、ステンレス鋼、ニッケル−鉄合金、鉄−ニッケル−コバルト合金等からなっており、ヒートシンク15からの熱を効率的に外部に放散させるために、ヒートシンク15と同一の材料で形成されているのが好ましい。
レンズ保持体27は、放熱部材25の上面に接して配されている円筒状の部材であり、例えば、発光装置10の上部に位置する透光性部材保持体31と下部に位置する放熱部材25の材料に比べ熱伝導性の低い材料、例えばニッケル、コバルト、鉄、真鍮、ステンレス鋼、ニッケル−鉄合金、鉄−ニッケル−コバルト合金等からなっている。レンズ保持体27は、内部にレンズ29を保持している。レンズ29は、発光素子21から出射したレーザ光を収束する、例えば凸レンズである。
放熱部材25の上面とレンズ保持体27の下面は溶接等で密着して形成されており、レンズ29はレンズ保持体27の内側面と密着して隙間が無いように形成されている。従って、ステム部11、放熱部材25、レンズ保持体27及びレンズ29によって、発光素子21及びボンディングワイヤ23が密閉封止されている。
透光性部材保持体31は、レンズ保持体27の上面に接して配されており、鍵型の断面を有する貫通孔33を有する円筒状の部材である。透光性部材保持体31は、その外側面から突出している円環状の放熱突起31Aを有している。透光性部材保持体31は、例えば、銅、アルミニウム、真鍮、アルミナ、窒化アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉄、真鍮、ステンレス鋼、ニッケル−鉄合金、鉄−ニッケル−コバルト合金等からなっている。放熱突起31Aは、発光装置10を他の構造体に搭載する場合に、当該構造体に付随している放熱治具等の当該構造体の放熱経路を形成する部材(図示せず)に接触させられる放熱部材として機能する。後述する透光性部材において発生した熱は、放熱突起31Aを経由して発光装置10から外方に放散され得る。
貫通孔33は、透光性部材保持体31の下面から上方に(光出射方向に向けて)延在している角柱状の入射孔33A、透光性部材保持体31の上面から下方に延在している角柱状の載置孔33B、及び入射孔33Aの上面と載置孔33Bの側面とを接続する三角柱状(本実施例においては、底面(図面内紙面に平行な面)が直角二等辺三角形となっている)のテーパー部33C(図3の破線で囲まれた部分)からなっている。
載置孔33Bは、例えば、高さH3が350μm、縦L1が400μm、横L2が800μmの直方体形状の凹部である。テーパー部33Cの傾斜面は、発光素子21の光軸axと45°の角度をなしており、光反射性を有する平面の反射面35を形成している。すなわち、貫通孔33の内壁面に反射面35が形成されている。反射面35は、透光性部材保持体31を形成する材料自体の表面によって形成されていてもよい。また、透光性部材保持体31を形成する材料の表面に、例えば、銀、ロジウム、アルミニウム等の薄膜を蒸着またはこれらをスパッタリングで形成することで、反射面35を形成することとしてもよい。
透光性部材37は、載置孔33B全体を充填するように設けられている、すなわち貫通孔33の上部を塞ぐように配されている矩形の底面を有する角柱状すなわち直方体の部材である。透光性部材37は、載置孔33Bと同じく高さH3が350μm、縦L1が400μm、横L2が800μmの直方体形状を有している。透光性部材37は、例えば、波長変換材料としてYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット:Y3Al5O12)に付活剤としてCe(セリウム)を導入したYAG:Ce蛍光体等からなる黄色蛍光体粒子を含んでいるガラス、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化セリウム等の透光性材料からなっている。
透光性部材37と載置孔33Bの壁面との固定には、例えば、シリコーン樹脂接着材、ガラス接着材等の透明接着材を用いてもよい。また、透光性部材37が酸化アルミニウムからなる場合に、載置孔33の表面に蒸着等で酸化銅の膜を形成し、透光性部材37を形成する酸化アルミニウムと戴置孔33表面に形成された酸化銅とを、加熱等することより直接接合することで透光性部材37を載置孔33に固定してもよい。
黄色蛍光体は、発光素子21から発せられたレーザ光、例えば、約450nmの青色励起光を吸収して、約560nmの発光ピーク波長を有する黄色光を発する。従って、発光素子21から発せられて蛍光体に吸収されなかった青色光と蛍光体から発せられる黄色光とが混ざり合うことによって白色光が得られる。
図1B及び図3に示すように、発光素子21から出射してレンズ29によって収束された光は、貫通孔33の側面に形成された反射面35に反射されて透光性部材37に進入する。詳細には、まず、レンズ29によって収束されて光は、入射孔33Aを通過してテーパー部33Cに向かう。次に、テーパー部33Cに至った光は、テーパー部33Cの反射面35において反射され、光軸axと直角な方向に進行して載置孔33Bに達して透光性部材37に進入し、透光性部材37内で散乱及び波長変換された後に透光性部材37の上面から出射されることとなる。
発光装置10においては、レンズ29により収束されたレーザ光が、透光性部材保持体31内部の貫通孔33の側面にて反射され、発光装置10の光の出射方向とは直角な方向で透光性部材37に入射する故に、蛍光体に当たらずに透光性部材37から抜け出てしまうレーザ光が減少し、レーザ光由来の励起光(青色光)によって透光性部材37内の蛍光体が均一に効率良く励起され、かつ励起光と蛍光が良好に混合されてから透光性部材37の上面から出射するので、色ムラのない白色出射光を得ることが可能である。
また、発光装置10においては、透光性部材37の側面からレーザ光を入射させる構造をとることで、透光性部材37の底面全体と透光性部材保持体31とを接触させて、透光性部材37と透光性部材保持体との接触面積を大きくとることが可能となる。従って、透光性部材37から透光性部材保持体への熱の放散を非常に良好にして、透光性部材37の温度を低く抑えることができ、温度上昇の故の蛍光体の励起効率の低下を防止することが可能である。
また、発光装置10においては、基板13上にヒートシンク15に接して放熱部材25が形成されていることにより、発光素子21において発生してヒートシンク15に伝導した熱が、ヒートシンク15の下面から基板13へ放散されるのみならず、ヒートシンク15の側面から放熱部材25へ放散されるので、発光素子21で発生した熱を効率良く放散させることが可能である。
ここで、発光装置10の組み立てについて、図4A−4Cを用いて説明する。図4A−4Cは、発光装置10の組み立ての過程を示す断面図である。発光装置10を組み立てる際には、まず、リード17が取り付けられている基板13にヒートシンク15をろう付けしてステム部11を形成する。その後、発光素子21をサブマウント19にダイボンディングし、ヒートシンク15の平面側面15A上にサブマウント19を載置し、ボンディングワイヤ23によってリード17の一方をサブマウント19に、リード17の他方を発光素子21に電気的に接続する。
次に、放熱部材25を基板13の上面に取り付ける。この際、ヒートシンク15の曲面側面と放熱部材25の内側面とを密着させて、基板13と放熱部材25、ヒートシンク15と放熱部材25とを、例えば溶接等で固定する(図4A)。
次に、放熱部材25の上面に接するようにレンズ保持体27を配置して、放熱部材25とレンズ保持体27とを溶接等で固定する(図4B)。この固定の際、レンズ保持体27は放熱部材25の上面上において、放熱部材25の上面と平行な方向に位置調節することが可能である。
その後、透光性部材保持体31をレンズ保持体27の上面に接するように配置して、レンズ保持体27と透光性部材保持体31とを溶接等で固定し、発光素子10が完成する。この固定の際、透光性部材保持体31はレンズ保持体27の上面上において、レンズ保持体27の上面と平行な方向に位置調節することが可能である。
なお、図4Cに示すように、透光性保持部材31は、載置孔33B及びテーパー部33Cを含む上部側33Bと、入射孔33Aを含む下部側31Cとを別々に作製の上、上部側31Bと下部側31Cを溶接等して接合することで形成してもよい。
上述の様に、発光装置10においては、ヒートシンク15にリング状の放熱部材25を密着して取り付け、レンズ保持体27を放熱部材の上面に取り付ける態様となっている。従って、ヒートシンクからの熱の放散が良好に保ちつつ、レンズ保持体27と発光素子21との相対位置の調整、すなわちレンズ29と発光素子21との相対位置の調整が容易に可能である。
なお、上述の様に、レンズ保持体27は断熱性の高い材料からなっているため、発光素子21において発生した熱は、レンズ保持体27よりも上方の部材にはほとんど伝わらず、また、透光性部材37において発生した熱はレンズ保持体27よりも下方の部材にはほとんど伝わらない。すなわち、発光素子21において発生した熱と、透光性部材37において発生した熱は、それぞれ異なった放熱経路で発光素子10の外に放散される。
以下に、本発明の実施例2について、図5A及び図5Bを用いて説明する。図5Aは、実施例2の発光装置10の断面図であり、図5Bは、図5Bの領域Bの部分拡大図である。図5A及び図5Bにおいて、発光装置10内の後述する発光素子から出射した光の経路を、実線矢印で示す。また、図5Bにおいて、発光素子の出射光の光軸をaxとしている。実施例2の発光装置10は、反射面35の形状が異なる以外は、実施例1の発光装置10と同様の構造を有している。
図5A及び図5Bに示すように、実施例2の発光装置10の反射面35は、光軸axに沿った断面において凹曲面形状になっている。このようにすることで、レンズ29によって集光された光を、透光性部材37に入射させる直前にさらに収束させることが可能となり、レンズ29を単純な回転対称な凸レンズとした場合であっても、透光性部材37への入射時のレーザ光の断面形状を調節することが可能である。すなわち、レーザ光の断面形状の変更に際して、特殊な形状のレンズ(例えば楕円型レンズ)を用いる必要が無く、例えば、異なった反射面35の形状を有する透光性部材保持体31の交換のみで、透光性部材37への入射レーザ光の断面形状を様々に変更可能である。
なお、透光性部材37への入射時のレーザ光の断面形状を所望の形状に調節するために、反射面35を光軸axに沿った断面において凸曲面としてもよい。また、反射面35を光軸axに垂直な断面において曲面としてもよい。また、反射面35をパラボラ形状、球面状もしくは楕円球面状、または鋸歯断面状にする等、入射時のレーザ光の断面形状を所望の形状に調節するために、反射面を様々な形状にすることが可能である。
以下に、本発明の実施例3について、図6を用いて説明する。図6は実施例3の発光装置10の断面図である。図6において、発光装置10内の後述する発光素子から出射した光の経路を、実線矢印で示す。実施例3の発光装置10は、リード17が基板13の上面から下面まで貫通しておらず、リードの両端が基板13の上面に露出している以外は、実施例1の発光装置10と同様の構造を有している。
図6に示すように、実施例3の発光装置において、リード17は、基板13内に埋設されており、その一端が基板13の中央部において上面から露出しており、他端が放熱部材25よりも外側面より外方の基板13上面の周縁部から露出している。すなわち、発光装置10は、基板13の下方からではなく、基板13の側方から電力を供給する構造を有している。
このように、リード23を基板13の下面から露出させないことによって、基板13の下面全体に熱伝導性の良好な金属等の導電体を密着して配置することが可能となり、発光素子21から発せられた熱を、基板13を介して効率良く放散させることが可能となる。
以下に、本発明の実施例4について、図7A及び図7Bを用いて説明する。図7Aは、実施例4の発光装置10上面図であり、図7Bは、図7Aの7B−7B線に沿った断面図である。図7Bにおいて、発光装置10内の後述する発光素子から出射し、後述する透光性部材に入射する光の経路を、実線矢印で示す。実施例4の発光装置10は、放熱部材25の外径が基板13の直径よりも大きくなり、さらに放熱部材25の、基板13の直径を越えて拡張した部分に、放熱部材25上面から下面まで貫通する放熱孔39が等間隔に8つ設けられている以外は、実施例1の発光装置10と同様の構造を有している。
このように、実施例4の発光装置10においては、放熱部材25を基板13の直径を越えて拡張させ、すなわち、上面視において放熱部材25を基板13の上面よりも外側の領域まで延在させ、放熱部材25の、基板13の直径を越えて拡張した部分に、すなわち、上面視において基板13の上面の外側の領域に、放熱部材25上面から下面まで貫通する任意の数の放熱孔39を設けている。これにより、放熱部材25の表面積を増大させ、放熱部材25から放熱部材25の周囲にある物体(例えば、空気または液体等の流体)への熱移動を増加させ、発光素子21からの熱の放熱効率をさらに高めることが可能である。
なお、本実施例においては、放熱孔39を等間隔に8つ設けることとしたが、放熱孔39を等間隔に設ける必要は無く、また、放熱孔39の個数は任意である。また、放熱孔は39が無くとも、放熱部材25の表面積の増大及び容積の増大(すなわち熱容量の増大)による放熱効率の向上効果は生ずるゆえに、放熱孔39は必ずしも必要ではない。
上記実施例において、基板13は円板形状としたが、基板13は円板以外の例えば矩形板形状等任意の形状であってもよい。また、上記実施例において、ヒートシンク15は半円柱状としたが、ヒートシンク15は他の形状、例えば角柱状等であってもよい。また、上記実施例において、放熱部材25、レンズ保持体27及び透光性部材保持体は円筒状であるとしたが、これらは他の形状、例えば、角筒状であってもよい。
上記実施例において、透光性部材37は直方体形状であるとしたが、他の実施例の発光装置10の透光性部材37周辺の部分拡大断面図である図8に示すように、透光性部材37の断面を上方に向けて広がる、すなわち光出射方向に向けて広がる台形断面としてもよい。なお、図8において、発光装置10内の後述する発光素子から出射し、後述する透光性部材に入射する光の経路を、実線矢印で示す。
このようにすることで、透光性部材37内で拡散された光が透光性部材37の側面に反射されて上方に向かうことで、透光性部材37の上面から出射しやすくなり、発光装置10の光取り出し効率を向上させることが可能である。また、透光性部材37の断面を台形断面とすることで、透光性部材37へのレーザ光の入射角αを好ましくは1°〜15°、さらに好ましくは5°〜10°にするのがよい。このように、透光性部材37へのレーザ光の入射角度を0°よりも大きくすることで、透光性部材37の表面で反射されて発光素子21へ戻る光の量を抑え、発光素子21に対する悪影響を抑制することが可能である。なお、透光性部材37のレーザ光が入射する側の側面にAR(anti-reflective)コートを施し、それ以外の側面及び底面にHR(high-reflective)コートを施すことで、発光装置10の光取り出し効率をさらに向上させることも可能である。
また、実施例1、3及び4においては、反射面35の傾斜角度を、発光素子21の出射レーザ光の光軸axに対して45°としたが、レーザ光の透光性部材37への入射角度を変更すべく反射面35の傾斜角度を45°以外の所望の角度に変更することも可能である。
上記実施例において、レーザ光は、発光装置10の光出射方向と平行な方向に出射することとしたが、他の実施例の発光装置10の断面図である図9に示すように、発光素子21のから出射する光の光軸axを傾けて、レーザ光を発光装置10の光出射方向に対して角度を付けて、すなわち透光性部材37の上面(光出射面)と垂直な軸に対して角度を付けて反射面35に向けて出射することとしてもよい。このように光軸axの角度を変化させることで、反射面35におけるビーム光のスポット形状を変化させ、透光性部材37への入射ビームの断面形状を変化させることができる。それにより、透光性部材37内におけるビーム光の散乱状態等を調節し、出射光の発光色及び発光装置10の光取り出し効率等を変化させることが可能である。なお、光軸axを傾ける場合、レンズ29及びレンズ保持体27は、光軸axの傾き角度に基づいて、例えば、レンズ29の中心を光軸axが通過するように位置調整され得る。
また、上記実施例において、放熱部材25はリング状であるとしたが、他の実施例の発光装置10のステム部の斜視図である図10に示すようにヒートシンク15の高さH1を放熱部材25の高さH2と同一とし、放熱部材25を半リング状とし、ヒートシンク15と放熱部材25とで発光素子21を囲むリング状構造を形成することとしてもよい。
また、上記実施例において、入射孔33Aは四角柱状であるとしたが、入射孔33Aを多角形柱状、円柱状または楕円柱状としてもよい。また、他の実施例の発光装置10の断面図である図11に示すように、入射孔33Aの形状を、例えば、円錐台状、楕円錐台、角錐台状等の錐台状等のレーザ光の通過の支障とならない任意の形状としてもよい。
また、透光性部材37周辺の断面図である図12に示すように、透光性部材37の下部に光散乱領域37Aを配し、透光性部材37の上部に波長変換領域37Bを配することしてもよい。この場合、光散乱領域37Aは、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア等からなる光散乱粒子を含んでいる透光性セラミック材(ガラス、石英、アルミナ等)、またはシリコーン樹脂もしくはエポキシ樹脂等の透光性材料からなっていてもよい。また、波長変換領域37Bは、波長変換材料としてYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット:Y3Al5O12)に付活剤としてCe(セリウム)を導入したYAG:Ce蛍光体等からなる黄色蛍光体粒子を含んでいるガラス、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化セリウム、シリコーン樹脂またはエポキシ樹脂等の透光性材料からなっていてもよい。なお、光散乱領域37Aは、光散乱粒子を含んでいるものとしたが、セラミック、透光性樹脂、またはガラス等の透光性材料の表面に粗し加工したものからなっていてもよい。
また、上記実施例においては、透光性部材保持体31をレンズ保持体27の上面上に配置する場合を例にして説明したが、透光性部材保持体31とレンズ保持体27との間に光ファイバを配置し、レンズ保持体27の上部から放出されるレンズ29によって集光された光を、光ファイバを通じて透光性部材保持体31の貫通孔33まで導く構成としてもよい。例えば、図13に示すように、レンズ保持体の上部に光ファイバ取付具41等を用いて光ファイバ43の一端を取り付け、光ファイバ43の他端を貫通孔33の下部に挿入等して取り付けることとしてもよい。この場合、透光性部材保持体31と発光素子21等を空間的に離れた状態で配置可能となり、他の機器に組み込む際のレイアウトの自由度が高くなる利点がある。
なお、発光装置10のうちの透光性部材保持体31及び透光性部材37以外の部分(すなわち、発光素子を有する部分)を複数用意し、図14に示すように複数の発光素子21からの出射光を光ファイバ43によってまとめて貫通孔33内に入射させる構造としてもよい。また、図15に示すように、透光性部材保持体31に入射孔及びテーパー部を複数形成し、複数の発光素子21からの出射光を透光性部材37のそれぞれ別の側面から入射するようにしてもよい。
また、上記実施例においては、発光素子としてLD素子を用いる場合を例にして説明したが、LED素子等他の発光素子を用いることとしてもよい。
上述した実施例における種々の数値、寸法、材料等は、例示に過ぎず、用途及び使用される発光素子等に応じて、適宜選択することができる。
10 発光素子
11 ステム部
13 基板
15 ヒートシンク
17 リード
19 サブマウント
21 発光素子
23 ボンディングワイヤ
25 放熱部材
27 レンズ保持体
29 レンズ
31 透光性部材保持体
31A 放熱突起
31B 上部側
31C 下部側
33 貫通孔
33A 入射孔
33B 載置孔
33C テーパー部
35 反射面
37 透光性部材
39 放熱孔
41 光ファイバ取付具
43 光ファイバ
11 ステム部
13 基板
15 ヒートシンク
17 リード
19 サブマウント
21 発光素子
23 ボンディングワイヤ
25 放熱部材
27 レンズ保持体
29 レンズ
31 透光性部材保持体
31A 放熱突起
31B 上部側
31C 下部側
33 貫通孔
33A 入射孔
33B 載置孔
33C テーパー部
35 反射面
37 透光性部材
39 放熱孔
41 光ファイバ取付具
43 光ファイバ
Claims (10)
- 基体と、
前記基体に保持されている発光素子と、
前記基体上に配されており、前記発光素子からの出射光を集光するレンズを保持しているレンズ保持体と、
前記レンズにより集光された光が通過する貫通孔を有しており、前記貫通孔の上部を塞ぐように形成されている透光性部材を保持している透光性部材保持体と、を含み、
前記貫通孔の内壁面には反射面が形成されており、前記レンズによって集光された光は、前記反射面において反射した後に前記透光性部材に入射することを特徴とする発光装置。 - 前記レンズによって集光された光は、前記透光性部材に前記透光性部材の側面から入射することを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
- 前記透光性部材は、光出射方向に向けて広がっている台形断面を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
- 前記反射面は凹面形状を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の発光装置。
- 前記発光素子からの出射光の光軸は、前記透光性部材の光出射面に垂直な方向に対して傾いていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の発光装置。
- 前記基体は、
平板状の基板と、
前記基体の上面に配され、側面に前記発光素子を保持している柱状体と、
前記柱状体の前記側面に接し、前記柱状体と前記発光素子とを囲繞するように前記基体上配されている支持部と、を有し、
前記レンズ保持体は前記支持部上に配されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の発光装置。 - 前記支持部は、上面視において前記基板の上面の外側にまで延在していることを特徴とする請求項6に記載の発光装置。
- 前記支持部は、上面視において前記基板上面の外側の領域に、前記支持部の上面から下面まで貫通している孔部を有していることを特徴とする請求項7に記載の発光装置。
- 前記透光性部材保持体は、前記レンズ保持体上に配されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1に記載の発光装置。
- 前記透光西部材保持体と前記レンズ保持体との間には光ファイバが配され、前記レンズによって集光された光は、前記光ファイバ中を通って前記貫通孔に達することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1に記載の発光装置。
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