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JP2014210753A - アスナロエキスの製造方法 - Google Patents

アスナロエキスの製造方法 Download PDF

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JP2014210753A JP2013089057A JP2013089057A JP2014210753A JP 2014210753 A JP2014210753 A JP 2014210753A JP 2013089057 A JP2013089057 A JP 2013089057A JP 2013089057 A JP2013089057 A JP 2013089057A JP 2014210753 A JP2014210753 A JP 2014210753A
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Abstract

【課題】本発明は、下記式(1)で示される化合物を高濃度で含有するアスナロエキスの製造方法を提供する。【解決手段】下記式(1):で表される化合物(A)とトタロール(B)の含有量比(A/B)が、1以上であるアスナロエキスの製造方法であって、以下の1)〜2)のいずれかの工程を含むアスナロエキスの製造方法。1)アスナロ又は上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、30容量%以上45容量%以下のエタノール水溶液で抽出する工程2)上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、疎水性溶媒と水で液−液分配した後に、水層を回収する工程【選択図】なし

Description

本発明は、医薬品、医薬部外品、化粧品等として有用なアスナロエキスの製造方法に関する。
アスナロ(翌檜、羅漢柏)は、ヒノキ科アスナロ属に属する常緑針葉樹である。アスナロの生理活性については、抗微生物作用、美白作用、骨疾患予防作用、細胞接着抑制作用、抗アレルギー作用、免疫抑制作用、抗炎症作用等が知られている。
アスナロから抽出されるリグナン類は、抗ヘルペスウイルス活性、抗サイトメガロウイルス活性や癌細胞増殖抑制活性(非特許文献1)、血小板へのPAF(Platelet activating factor)の結合阻害(非特許文献2)を有することが知られている。また上記リグナン類のうち、下記式(1)で示される化合物(以下、TD−2ともいう)は、NF−κBの活性化抑制作用を有することが知られている(特許文献1)。
Figure 2014210753
アスナロ原体からTD−2を得るために、例えば特許文献1には、アスナロの乾燥粉砕物をエタノールで抽出した後に、更にカラムクロマトグラフィーに付すアスナロエキスの製造方法が記載されている。
特許第4167733号公報
Planta Med. 59,246-249(1993) Natural ProductReport, 183-205(1995)
上記アスナロエキスの製造方法では、TD−2のみならず、他の含有成分であるトタロール等のフェノール性水酸基含有ジテルペン類を含有することが多く、更なる抽出や濾過を行う場合があった。
本発明は、上記式(1)で示される化合物(TD−2)を高濃度で含有するアスナロエキスの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、アスナロエキスの抽出法について鋭意研究を行った結果、アスナロ又は下記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、30容量%以上、45容量%以下のエタノール水溶液で抽出すること、或いは、又は下記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を疎水性溶媒と水により液−液分配し、次いで疎水性溶媒層を除去することで、安定性が高く、他の成分と分離が容易なトタロールを指標成分として、TD−2の濃度を向上させたアスナロエキスを製造できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記に係るものである。
(i)下記式(1)で表される化合物(A)とトタロール(B)の含有量比(A/B)が、1以上であるアスナロエキスの製造方法であって、以下の1)〜2)のいずれかの工程を含むアスナロエキスの製造方法。
1)アスナロ又は下記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、30容量%以上45容量%以下のエタノール水溶液で抽出する工程
2)下記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、疎水性溶媒と水で液−液分配した後に、水層を回収する工程
(ii)下記式(1)で表される化合物(A)とトタロールを含有し、トタロールの含有量が20ppm以下であるアスナロエキスの製造方法であって、以下の1)〜2)のいずれかの工程を含むアスナロエキスの製造方法。
1)アスナロ又は下記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、30容量%以上45容量%以下のエタノール水溶液で抽出する工程
2)下記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、疎水性溶媒と水で液−液分配した後に、水層を回収する工程
(iii)下記式(1)で表される化合物とトタロールを含有するアスナロの溶媒抽出残渣に、以下の1)〜2)のいずれかの工程を含む、アスナロの溶媒抽出残渣中のトタロールの低減化方法。
1)アスナロ又は下記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、30容量%以上45容量%以下のエタノール水溶液を加えて混合し、得られたエタノール水抽出液を回収する工程
2)下記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、疎水性溶媒と水で液−液分配した後に、水層を回収する工程
Figure 2014210753
本発明によれば、上記式(1)で示される化合物(TD−2)を高含量で含むアスナロエキスを収率よく得ることができる。
本発明において、アスナロは、ヒノキ科アスナロ属の植物(Thujopsis dolabrata)をいう。
本発明の製造方法で用いられるアスナロは、全草、葉、茎、芽、花、蕾、木質部、樹皮、根、種子、果実及び樹脂又はそれらの組み合わせを使用することができるが、葉部、小枝部を用いるのが好ましい。
斯かるアスナロは、そのまま又は乾燥・粉砕等して用いることができる。また、上記部位は、そのまま抽出工程に付されてもよく、又は粉砕、切断若しくは乾燥された後に抽出工程に付されてもよい。抽出を行うことで、製造されるアスナロエキスの不純物を除去することができる。
本発明において、抽出物を得る抽出手段は、具体的には、固液抽出、液液抽出、浸漬、煎出、浸出、還流抽出、超音波抽出、マイクロ波抽出、攪拌等の手段を用いることができる。抽出時間を短縮する場合には、攪拌を伴う固液抽出が望ましい。この固液抽出の好適な条件の一例としては、100〜400rpm/minで1〜30日間の攪拌が挙げられる。
酸化を防止するため、煮沸脱気や窒素ガス等の不活性ガスを通気して溶存酸素を除去しつつ、いわゆる非酸化的雰囲気下で抽出する手段を併用してもよい。
抽出のための溶剤は、TD−2を溶出し得るものであれば特に限定されないが、例えば、石油エーテル、シクロヘキサン、四塩化炭素、トルエン、ベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、エーテル、酢酸エチル、ブタノール、アセトン、プロパノール、エタノール、メタノール、ピリジン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等が挙げられ、好ましくはエタノールである。
本発明の第一の態様において、アスナロエキスは、アスナロ又は上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、30容量%以上、45容量%以下のエタノール水溶液で抽出処理することにより製造することができる。
ここで、抽出処理は、上記抽出手段と、同様の手段を用いることができる。
溶剤としてのエタノール水溶液における、エタノールの配合量は、TD−2の抽出濃度を向上させる点で30容量%以上、好ましくは35容量%以上であり、フェノール性水酸基含有ジテルペン類の抽出濃度を減少させる点で45容量%以下、好ましくは40容量%以下である。また、30〜45容量%、35〜40容量%の範囲が好ましい。
上記溶剤の使用量としては、上記アスナロ又はアスナロ抽出物(抽出物の乾燥物換算)1gに対して、好ましくは1mL以上、より好ましくは5mL以上、好ましくは100mL以下、より好ましくは50mL以下である。また、好ましくは1〜100mL、より好ましくは8〜50mLである。
抽出時間としては、好ましくは1日間以上、より好ましくは2日間以上、好ましくは30日間以下、より好ましく10日間以下である。また、好ましくは1〜30日間、より好ましくは2〜10日間である。
このときの抽出温度は、好ましくは0℃以上、より好ましくは10℃以上、更に好ましくは20℃以上、好ましくは溶媒沸点以下、より好ましくは100℃以下、更に好ましくは90℃以下である。また、好ましくは0℃〜溶媒沸点、より好ましくは10〜100℃、更に好ましくは20〜90℃である。
そして、斯くして得られるアスナロエキスにおける、上記式(1)で示される化合物(A)とトタロール(B)の含有質量比(A/B)が、1以上、好ましくは1.5以上、より好ましくは2以上である。
アスナロエキスにおける、トタロールの含有量は、TD−2の高純度化の点から20ppm以下、好ましくは10ppm以下、より好ましくは5ppm以下である。
なお、アスナロエキスにおけるTD−2及びトタロールの含有量の定量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、ガスクロマトグラフィー(GC)などにより行うことができる。
次に本発明の第二の態様において、アスナロエキスは、上記アスナロ又は上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、疎水性溶媒と水とで液−液分配した後に、疎水性溶媒層を除去して、水層から回収することにより製造することができる。
ここで、疎水性溶媒としてはヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒が挙げられ、好ましくはヘキサン、ヘプタン、オクタン、より好ましくはヘキサンである。
液−液分配は、例えば、まず上記アスナロ抽出物を、疎水性溶媒及び水に溶解させて接触混合した後、水層と疎水性溶媒層とを分離する。上層と下層との分離は、遠心分離機、静置分離機等の抽出分離手段を採用することが可能である。
疎水性溶媒と水との配合割合(容量比)としては、0.001〜100:99.999〜0が好ましく、5〜95:95〜5がより好ましく、20〜80:80〜20が更に好ましい。
溶剤の使用量としては、上記アスナロ抽出物(抽出物の乾燥物換算)1gに対して好ましくは1mL以上、より好ましくは5mL以上、好ましくは100mL以下、より好ましくは50mL以下である。また、好ましくは1〜100mL、より好ましくは8〜50mLである。
抽出時間としては、好ましくは1日間以上、より好ましくは2日間以上、好ましくは30日間以下、より好ましく10日間以下である。また好ましくは1〜30日間、より好ましくは2〜10日間である。
このときの抽出温度は、好ましくは0℃以上、より好ましくは10℃以上、更に好ましくは20℃以上、好ましくは溶媒沸点以下、より好ましくは100℃以下、更に好ましくは90℃以下である。また、好ましくは0℃〜溶媒沸点、より好ましくは10〜100℃、更に好ましくは20〜90℃である。
そして、斯くして得られるアスナロエキスにおける、上記式(1)で示される化合物(A)とトタロール(B)の含有質量比(A/B)が、1以上、好ましくは1.5以上、より好ましくは2以上である。
アスナロエキスにおける、トタロールの含有量は、20ppm以下、好ましくは10ppm以下、より好ましくは5ppm以下である。
また、上述のアスナロエキスは、上述のエタノール水溶液抽出、又は疎水性溶媒と水とでの液−液分配により得られたものを、活性炭と接触させることが可能である。この活性炭処理により、上記式(1)で示される化合物の純度をより一層向上させることが可能になる。
活性炭の原料としては、例えば、ヤシ殻、木質、石炭が挙げられる。
このような性状を有する活性炭として、例えば、ZN−50、Y−10S、GS-1、GS-B(味の素ファインテクノ製)、クラレコールGLC、クラレコールPK−D、クラレコールPW−D、クラレコールGW、クラレコールGA、クラレコールGA-D、クラレコールRP−15(クラレケミカル社製)、白鷺AW50、白鷺A、白鷺P、白鷺KL、白鷺M、白鷺C、カルボラフィン、WH2C(日本エンバイロケミカルズ製)、GM130A、CW130A、CW130AR、CW350AR、GL130A、SG、SGA、SGP(フタムラ化学製)、ヤシコール、MAS印、梅蜂印、梅蜂F印(太平化学産業製)、CPG、CAL、S80A(三菱化学カルゴン製)等の市販品を用いることができる。
活性炭の使用量は、精製効果や、アスナロエキスの回収率向上の点から、上記アスナロ抽出物蒸発残分1質量部に対して、好ましくは0.1〜2質量部、より好ましくは0.2〜1.5質量部である。
活性炭と接触させる手段としては、例えば、処理物に活性炭を添加、撹拌し吸着後、濾過操作により活性炭を回収するバッチ方法、又は活性炭を充填したカラムを用いて連続処理により接触させるカラム方法を採用することができる。また、活性炭との接触は0〜60℃で行うことが好ましい。
上述の処理液を、メンブランフィルター等を用いた濾過等通常用いられる処理を必要に応じて行うことができる。
本発明の製造方法により得られるアスナロエキスは、TD−2を高含有量で含むことができ、またトタロールをはじめ、フェルギノール、7−OHトタロール等のフェノール性水酸基含有ジテルペン類の含有量も同様に減少させることができるため、医薬品、化粧品又は医薬部外品の素材として好適に用いることができる。
上記アスナロエキスは、そのまま又は適宜な溶媒で希釈した希釈液とすること、或いは濃縮や乾燥粉末としたり、ペースト状に調製することにより得ることができる。また、凍結乾燥し、用時に、通常抽出に用いられる溶剤、例えば水、エタノール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、水・エタノール混液、水・プロピレングリコール混液、水・ブチレングリコール混液等の溶剤で希釈して用いることもできる。また、リポソーム等のベシクルやマイクロカプセル等に内包させて用いることもできる。
上記アスナロエキスを、医薬品、医薬部外品又は化粧品として用いる場合は、皮膚外用剤、洗浄剤、メイクアップ化粧料等の態様とすることができ、使用方法に応じて、ローション、乳液、ゲル、クリーム、軟膏剤、粉末、顆粒等の種々の剤型で提供することができる。このような種々の剤型は、上記アスナロエキスを単独で、又は、その効果に影響を与えない範囲で、医薬品、医薬部外品、皮膚化粧料、洗浄料等に配合されうる各種成分、薬効成分等を配合して調整することができる。例えば各種油剤、樹脂、界面活性剤、ゲル化剤、防腐剤、酸化防止剤、溶剤、アルコール、水、キレート剤、増粘剤、紫外線吸収剤、乳化安定剤、pH調整剤、色素、粉体、香料、可溶化剤、洗浄剤、植物抽出物、ヒアルロン酸ナトリウム等の保湿成分、皮膚老化防止剤、美白剤等を適宜組み合わせることにより調製することができる。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の製造方法、組成物を開示する。
<1>上記式(1)で表される化合物(A)とトタロール(B)の含有量比(A/B)が、1以上であるアスナロエキスの製造方法であって、以下の1)〜2)のいずれかの工程を含むアスナロエキスの製造方法。
1)アスナロ又は上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、30容量%以上45容量%以下のエタノール水溶液で抽出する工程
2)上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、疎水性溶媒と水で液−液分配した後に、水層を回収する工程
<2>アスナロエキスにおける、上記AとBの含有質量比(A/B)が、好ましくは1.5以上、より好ましくは2以上である<1>に記載のアスナロエキスの製造方法。
<3>上記式(1)で表される化合物(A)とトタロールを含有し、トタロールの含有量が20ppm以下であるアスナロエキスの製造方法であって、以下の1)〜2)のいずれかの工程を含むアスナロエキスの製造方法。
1)アスナロ又は上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、30容量%以上45容量%以下のエタノール水溶液で抽出する工程
2)上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、疎水性溶媒と水で液−液分配した後に、水層を回収する工程
<4>アスナロエキスにおける、トタロールの含有量が、好ましくは10以下、より好ましくは5以下である<3>に記載のアスナロエキスの製造方法。
<5>更に活性炭処理をする<1>〜<4>のいずれかに記載のアスナロエキスの製造方法。
<6><1>〜<5>のいずれかに記載の製造方法によって製造されたアスナロエキス。
<7><1>〜<5>のいずれかに記載の製造方法によって製造されたアスナロエキスを配合した皮膚外用剤。
<8>上記式(1)で表される化合物とトタロールを含有するアスナロの溶媒抽出残渣に、以下の1)〜2)のいずれかの工程を含む、アスナロの溶媒抽出残渣中のトタロールの低減化方法。
1)アスナロ又は上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、30容量%以上、45容量%以下のエタノール水溶液を加えて混合し、得られたエタノール水抽出液を回収する工程
2)上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、疎水性溶媒と水で液−液分配した後に、水層を回収する工程
<9>疎水性溶媒がヘキサンである<1>〜<7>のいずれかに記載のアスナロエキスの製造方法、又は<8>に記載のトタロールの低減化方法。
次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
製造例1:エタノール−水抽出
アスナロの枝葉(新和物産:SB−3627、SB−3770)粉砕物90gに、表1に記載の濃度のエタノール水溶液900mLを加え、常温で10日間抽出した。得られた抽出物を濾過して、表1記載の濃度のエタノール水で抽出したアスナロエキスを得た。得られたアスナロエキスを、HPLCで分析した。その結果を表1に示す。
<蒸発残分の算出>
上記抽出液1mLを105℃で8時間乾燥させたところの(乾燥機:DRY Thermo Unit DTU-1C(TAITEC CORPORATION社製)使用)、乾燥物重量を測定し、この乾燥物重量を、当該抽出物の蒸発残分として(w/v)%で算出した。なお、下記の例においても、各抽出物の蒸発残分は同様にして算出したものである。
<TD−2量>
TD−2量は、HPLC(島津製作所社製 Shim−pack XR−ODSIII(内径2.0mm、長さ50mm、粒子径1.6μm);溶離液A液(0.1%トリフルオロ酢酸水溶液)とB液(アセトニトリル)の混合溶液;カラム温度40度;検出UV220nm)で定量した。
<トタロール量>
トタロール量は、HPLC(島津製作所社製 Shim−pack XR−ODSIII(内径2.0mm、長さ50mm、粒子径1.6μm);溶離液A液(0.1%トリフルオロ酢酸水溶液)とB液(アセトニトリル)の混合溶液;カラム温度40度;検出UV220nm)で定量した。
Figure 2014210753
表1の結果より、40容量%エタノール水溶液で抽出して得られたアスナロエキスは、99.5容量%エタノール水溶液で抽出したものに比べ、エキス中のTD−2/トタロール比を格段に向上させることができた。
製造例2:エタノール抽出後、エタノール−水抽出
アスナロの枝葉(新和物産:SB−3627、SB−3770)粉砕物90gにエタノール900mLを加え、常温で10日間抽出した。得られた抽出物を濾過して、エタノール抽出物を得た。得られたエタノール抽出物の蒸発残分は0.69%。TD−2含有量は79ppm、トタロールの含有量は168ppm、TD−2/トタロール比は0.5であった。
次に、上記エタノール抽出物100mLを採取し、ロータリーエバポレーターで減圧濃縮を行った。残渣に、表2に記載の濃度のエタノール水溶液を加えて混合液を得た。この混合液1mLを採取し、ディスクフィルターで濾過し、アスナロエキスを得た。そのエキスを、各々HPLCで分析した。その結果を表2に示す。
Figure 2014210753
表2の結果より、30容量%、40容量%エタノール水溶液で処理したアスナロエキスは、50容量%、99.5容量%エタノール水溶液で処理したものに比べ、抽出液中のTD−2/トタロール比を向上させることができた。
製造例3:エタノール抽出後、エタノール−水抽出活性炭処理
製造例2で得られた40容量%、99.5容量%エタノール水溶液で処理した処理液に、蒸発残分に対して0.2重量倍のカルボラフィンを加え、室温で約3時間攪拌し、メンブランフィルター濾過を行うことで、活性炭処理したアスナロエキスを得た。そのエキスを、各々HPLCで分析した。その結果を表3に示す。
Figure 2014210753
表3の結果より、40容量%エタノール水溶液で処理した後、活性炭処理したアスナロエキスは、99.5容量%エタノール水溶液で活性炭処理したものに比べ、抽出液中のTD−2/トタロール比を向上させることができた。
製造例4:エタノール抽出後、液−液分配
製造例2で得られたエタノール抽出物10mLを採取し、それに水20mL、ヘキサン10mLを加え、液−液分配を行った。分配後、ヘキサン層を除去し、液−液分配処理液を得た。得られた液−液分配処理液をロータリーエバポレーターで濃縮後、99.5容量%エタノール10mLに溶かして、HPLC分析をした。その結果を表4に示す。
Figure 2014210753
表4の結果より、エタノール抽出後、ヘキサンによる液−液分配処理することで、抽出液中のTD−2/トタロール比が高い値を示した。

Claims (8)

  1. 下記式(1):
    Figure 2014210753
    で表される化合物(A)とトタロール(B)の含有量比(A/B)が、1以上であるアスナロエキスの製造方法であって、以下の1)〜2)のいずれかの工程を含むアスナロエキスの製造方法。
    1)アスナロ又は上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、30容量%以上45容量%以下のエタノール水溶液で抽出する工程
    2)上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、疎水性溶媒と水で液−液分配した後に、水層を回収する工程
  2. 下記式(1):
    Figure 2014210753
    で表される化合物(A)とトタロールを含有し、トタロールの含有量が20ppm以下であるアスナロエキスの製造方法であって、以下の1)〜2)のいずれかの工程を含むアスナロエキスの製造方法。
    1)アスナロ又は上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、30容量%以上45容量%以下のエタノール水溶液で抽出する工程
    2)上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、疎水性溶媒と水で液−液分配した後に、水層を回収する工程
  3. 更に活性炭処理をする請求項1又は2に記載のアスナロエキスの製造方法。
  4. 疎水性溶媒がヘキサンである請求項1〜3のいずれかに記載のアスナロエキスの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法によって製造されたアスナロエキス。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法によって製造されたアスナロエキスを配合した皮膚外用剤。
  7. 下記式(1):
    Figure 2014210753
    で表される化合物とトタロールを含有するアスナロの溶媒抽出残渣に、以下の1)〜2)のいずれかの工程を含む、アスナロの溶媒抽出残渣中のトタロールの低減化方法。
    1)アスナロ又は上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、30容量%以上45容量%以下のエタノール水溶液を加えて混合し、得られたエタノール水抽出液を回収する工程
    2)上記式(1)で表される化合物を含有するアスナロ抽出物を、疎水性溶媒と水で液−液分配した後に、水層を回収する工程
  8. 疎水性溶媒がヘキサンである請求項7に記載のトタロールの低減化方法。
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