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JP2014197153A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

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JP2014197153A
JP2014197153A JP2013073477A JP2013073477A JP2014197153A JP 2014197153 A JP2014197153 A JP 2014197153A JP 2013073477 A JP2013073477 A JP 2013073477A JP 2013073477 A JP2013073477 A JP 2013073477A JP 2014197153 A JP2014197153 A JP 2014197153A
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photosensitive resin
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meth
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JP2013073477A
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優 酒井
Masaru Sakai
優 酒井
真友子 山下
Mayuko Yamashita
真友子 山下
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

【課題】 高感度であり、かつ優れた弾性回復特性と密着性を有する高精細なスペーサーの形成が可能な感光性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】 ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)、多官能(メタ)アクリレート(B)、アシルオキシム系光重合開始剤(C)、および2個以上の加水分解性アルコキシ基を有する化合物(D)を必須成分として含有することを特徴とする感光性樹脂組成物を用いる。アシルオキシム系光重合開始剤(C)は特定の一般式で表される化合物が好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は感光性樹脂組成物に関する。詳しくは、フォトスペーサ、カラーフィルタ保護膜、タッチパネル保護膜またはタッチパネル絶縁膜用に適した感光性樹脂組成物に関する。
近年、液晶表示装置が脚光をあびており、その製造プロセスにおいて感光性樹脂が多用されている。例えば、カラーフィルター上の画素に相当する部分には、着色顔料を分散させた感光性樹脂が用いられており、ブラックマトリックスにも感光性樹脂が用いられている。
従来、液晶表示パネルには所定の粒径を有するビーズをフォトスペーサーとして用い2枚の基板間に間隔を設けていた。しかし、これらのビーズはランダムに分散するため、色表示画素上に分布することにより光漏れ、入射光の散乱などが発生し液晶パネルのコントラストが低下するという問題があった。
これらの問題を解消するため、感光性樹脂を用い、部分的なパターン露光、現像というフォトリソグラフィー法により画素間に位置するブラックマトリックス上に、柱状の樹脂性スペーサーを形成する方法が提案されている。このフォトスペーサーは画素を避けた位置に配置することができるので、上記のような表示品質に悪影響を及ぼすことがなくなり、表示品質の向上が望める。
そして、さらなる表示品質の向上のために上記フォトスペーサーの高精細化が望まれている。しかし、高精細化に伴い高感度化が必要になるが、通常の光重合開始剤では感度が低く、さらに形成された高精細化されたフォトスペーサーの弾性回復特性の低下、さらには、基板と密着性が低下しフォトスペーサーが剥離する現象が生じていた。
高精細化の方法として、硫黄原子含有化合物を添加する方法(例えば特許文献1)が開示されているが、微細なフォトスペーサーを形成すると密着性が著しく低下する。
一方、近年、液晶ディスプレイ(LCD)製造のためのマザーガラスが大きくなるに従い、従来の液晶流入方法(真空吸引方式)に代わって、滴下方式(ODF方式)(ODF:One Drop Fill)が提案されている。このODF方式では所定量の液晶を滴下した後に2枚の基板で挟持することによって液晶を注入するため、従来の真空吸引方式に比べ、工程数および工程時間の短縮が可能である。
しかし、ODF方式においては、セルギャップから計算して見積もった所定量の液晶を滴下して狭持するため、その際にガラス基板上に配置されたフォトスペーサーに圧力変化がかかる。この圧力変化に対して、形状が塑性変形しないよう、高い弾性回復特性を有することがフォトスペーサーに対して望まれる。
このような高い弾性回復特性を得るためには、オルガノシリカゾルなどの無機微粒子をナノ分散させる方法(例えば特許文献2)や、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのような多官能モノマーの含有比率を50%以上に高めることによって高弾性を得る方法(例えば特許文献3)が知られている。
しかし、いずれの方法でも、フォトスペーサーとガラスなどの基板との密着性を低下させるため、高弾性と十分な密着性が両立し得るフォトスペーサー形成用の感光性樹脂組成物は得られていない。
特開平10−274853号公報 特開2007−10885号公報 特開2002−174812号公報
本発明は高感度であり、かつ優れた弾性回復特性と密着性を有する高精細なスペーサーの形成が可能な感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)、多官能(メタ)アクリレート(B)、アシルオキシム系光重合開始剤(C)、および2個以上の加水分解性アルコキシ基を有する化合物(D)を必須成分として含有することを特徴とする感光性樹脂組成物;並びに上記の感光性樹脂組成物が硬化されて形成されたフォトスペーサー、カラーフィルター用保護膜、およびタッチパネル用保護膜もしくは絶縁膜である。
本発明の感光性樹脂組成物は高感度であり、かつ優れた弾性回復特性と密着性を有する高精細なフォトスペーサーを形成することができるという効果を奏する。
本発明の感光性樹脂組成物は、ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)、多官能(メタ)アクリレート(B)、アシルオキシム系光重合開始剤(C)、および2個以上の加水分解性アルコキシ基を有する化合物(D)を必須成分として含有することを特徴とする。また、本発明の感光性樹脂組成物は高感度であり、本組成物を硬化させて得られるフォトスペーサーは優れた弾性回復特性を有し、ガラス基板との密着性に優れ、微小な形状を形成することができる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレートまたはメタクリレート」を、「(メタ)アクリル酸」とは「アクリル酸またはメタクリル酸」を、「(メタ)アクリル樹脂」とは「アクリル樹脂またはメタクリル樹脂」を、「(メタ)アクリロイル基」とは「アクリロイル基またはメタクリロイル基」を、「(メタ)アクリロイロキシ基」とは「アクリロイロキシ基またはメタクリロイロキシ基」を意味する。
以下において、本発明の感光性樹脂組成物の必須構成成分である(A)、(B)、(C)、および(D)〔以下、(A)〜(D)と記載する。〕について順に説明する。
本発明におけるラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)における親水性の指標はHLBにより規定され、一般にこの数値が大きいほど親水性が高いことを示す。
(A)のHLB値は、好ましくは4〜19、さらに好ましくは5〜18、特に好ましくは6〜17である。4以上であればフォトスペーサーの現像を行う際に、現像性がさらに良好であり、19以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
ここでの「HLB」とは、親水性と親油性のバランスを示す指標であって、例えば「界面活性剤入門」〔2007年三洋化成工業株式会社発行、藤本武彦著〕212頁に記載されている小田法による計算値として知られているものであり、グリフィン法による計算値ではない。
HLB値は有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB=10×無機性/有機性
HLBを導き出すための有機性の値及び無機性の値については前記「界面活性剤入門」213頁に記載の表の値を用いて算出できる。
また、親水性樹脂(A)の溶解度パラメーター(以下、SP値という。)[(単位は(cal/cm31/2]は、好ましくは7〜14、さらに好ましくは8〜13、特に好ましくは9〜13である。7以上であるとさらに現像性が良好に発揮でき、14以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
なお、本発明におけるSP値は、Fedorsらが提案した下記の文献に記載の方法によって計算されるものである。
「POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE,February,1974,Vol.14,No.2,Robert F. Fedors(147〜154頁)」
SP値が近いもの同士はお互いに混ざりやすく(分散性が高い)、この数値が離れているものは混ざりにくい。
本発明の感光性樹脂組成物に用いるラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)が分子内に含有するラジカル重合性基は、光硬化性の観点から(メタ)アクリロイル基、ビニル基およびアリル基が好ましく、より好ましくは(メタ)アクリロイル基である。
また、ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)が分子内に含有する親水性の官能基は、アルカリ現像性の観点から、カルボキシル基、エポキシ基、スルホン酸基、燐酸基が好ましく、より好ましくはカルボキシル基である。
ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)の具体的な例としては、ラジカル重合性基を有する親水性エポキシ樹脂(A1)およびラジカル重合性基を有する親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)などが挙げられる。
ラジカル重合性基を有する親水性エポキシ樹脂(A1)としては市販品のエポキシ樹脂にラジカル重合性基を有する化合物を反応させ、さらに親水性の官能基を有する化合物を反応することによって合成することができる。
例えば、分子中にエポキシ基を有するノボラック型のエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、さらにフタル酸や無水フタル酸などの炭素数4〜30の多価カルボン酸や多価カルボン酸無水物を反応が挙げられる。
ラジカル重合性基を有する親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)は、既存の方法により(メタ)アクリル酸誘導体を重合させ、さらにラジカル重合性基を有する化合物を反応することで得ることができる。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)の製造方法としてはラジカル重合が好ましく、溶液重合法が分子量を調節しやすいため好ましい。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)を構成するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸(a21)、(メタ)アクリル酸エステル(a22)があげられる。
(a22)としては(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等の、アルキル基またはヒドロキシアルキル基の炭素数が1〜30の(メタ)アクリル酸アルキルおよび(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルが挙げられ、好ましくは(メタ)アクリル酸メチルである。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)を構成するモノマーとしては、感光性樹脂組成物の弾性回復特性の観点から、炭素数8〜30の芳香環含有ビニル化合物(a23)を、(a21)、(a22)と併用してもよい。このような(a23)としてはスチレン等が挙げられる。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)は、さらにフォトスペーサーの弾性回復特性を向上させる目的で必要により(メタ)アクリロイル基を側鎖または末端に導入させることが好ましい。
側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入する方法としては、例えば下記の(1)及び(2)の方法が挙げられる。
(1) (a21)または(a22)のうちの少なくとも一部にイソシアネート基と反応しうる基(水酸基または1級もしくは2級アミノ基など)を有するモノマーを使用して重合体を製造し、その後(メタ)アクリロイル基とイソシアネート基を有する化合物((メタ)アクリロイロキシエチルイソシアネート等)を反応させる方法。
(2) (a21)または(a22)のうちの少なくとも一部にエポキシ基と反応しうる基(水酸基、カルボキシル基又は1級もしくは2級アミノ基など)を有するモノマーを使用して重合体を製造し、その後(メタ)アクリロイル基とエポキシ基を有する化合物(グリシジル(メタ)アクリレート等)を反応させる方法。
これらの中で好ましくはラジカル重合性基を有する親水性エポキシ樹脂(A1)であり、さらに好ましくは分子中に(メタ)アクリロイル基および/またはカルボキシル基を含有していてもよいノボラック型のエポキシ樹脂であり、特に好ましくは、現像性に優れることから、分子中に(メタ)アクリロイル基および/またはカルボキシル基を含有するノボラック型のエポキシ樹脂である。
親水性樹脂(A)のゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法による数平均分子量は、好ましくは1000〜30000、さらに好ましくは1500〜10000である。
本発明における数平均分子量は、GPC装置としてHLC−8320GPC(東ソー(株)製)を使用し、THF溶媒で、TSK標準ポリスチレン(東ソー(株)製)を基準物質として、測定温度:40℃、カラム:Alliance(ウォーターズ製)で測定したものである。また、解析ソフトとしてGPCワークステーションEcoSEC−WS(東ソー(株)製)を使用する。
本発明の感光性樹脂組成物中のラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)の含有量は、現像性の観点から、(A)〜(D)の合計重量に基づいて、好ましくは5〜80重量%、さらに好ましくは20〜70重量%である。
本発明の感光性樹脂組成物の第2の必須成分である多官能(メタ)アクリレート(B)としては、公知の多官能(メタ)アクリレートであれば、とくに限定されずに用いられる。
このような多官能(メタ)アクリレート(B)としては、2官能(メタ)アクリレート(B1)、3官能(メタ)アクリレート(B2)、4〜6官能(メタ)アクリレート(B3)及び7〜10官能(メタ)アクリレート(B4)等が挙げられる。
例えば2官能(メタ)アクリレートとは、(メタ)アクリロイル基の数が2個であることを意味し、以下同様の記載法を用いる。
2官能(メタ)アクリレート(B1)としては、炭素数2〜30の多価(好ましくは2〜8価)アルコールと(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えば、エチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、グリセリンのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのジ(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−1,5−ペンタンジオールのジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,3−プロパンジオールのジ(メタ)アクリレート];炭素数2〜30の多価(好ましくは2〜8価)アルコールのアルキレンオキサイド(アルキレン基の炭素数2〜4)1〜30モル付加物と(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、グリセリンのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート];OH基含有両末端エポキシアクリレート;および炭素数2〜30の多価アルコールと(メタ)アクリル酸と炭素数3〜30のヒドロキシカルボン酸のエステル化物[例えばヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート]等が挙げられる。
3官能(メタ)アクリレート(B2)としては、炭素数3〜30の3価以上(好ましくは3〜8価)アルコールと(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばグリセリンのトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのトリ(メタ)アクリレート];および炭素数3〜30の3価以上(好ましくは3〜8価)のアルコールのアルキレンオキサイド(アルキレン基の炭素数2〜4)1〜30モル付加物と(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート]等が挙げられる。
4〜6官能(メタ)アクリレート(B3)としては、炭素数5〜30の4価以上(好ましくは4〜8価)アルコールと(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばペンタエリスリトールのテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールのヘキサ(メタ)アクリレート];および炭素数5〜30の4価以上(好ましくは4〜8価)のアルコールのアルキレンオキサイド(アルキレン基の炭素数2〜4)1〜30モル付加物と(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加物のペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド付加物のペンタ(メタ)アクリレート]等が挙げられる。
7〜10官能の(メタ)アクリレート化合物としては例えばジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応により得られる化合物など、ジイソシアネート化合物と上記の水酸基含有多官能(メタ)アクリレート化合物との反応により得ることができる。
弾性回復特性の点から、これらの中で好ましくは(B2)および(B3)であり、さらに好ましくは(B3)である。
本発明の感光性樹脂組成物中の多官能(メタ)アクリレート(B)の含有量は、弾性回復率の観点から、(A)〜(D)の合計重量に基づいて、好ましくは10〜80重量%、さらに好ましくは20〜70重量%である。
本発明の感光性樹脂組成物の第3の必須成分であるアシルオキシム系光重合開始剤(C)としては、高感度であり、フォトスペーサを垂直形状にする(上底径と下底径の比を大きくする)ことを可能とする下記一般式(1)または下記一般式(2)で表される化合物が好ましい。
Figure 2014197153
[式(1)中、X1及びX2は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜12の環状、直鎖状、もしくは分岐状のアルキル基、又はアリール基を示し、前記アルキル基及び前記アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基及びアリール基からなる群から選ばれる置換基で置換されてもよい。X3及びX4は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。p1及びp2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を示す。]
Figure 2014197153
[式(2)中、X5は、炭素数1〜20のアルキル基、又はアリール基を示す。X6は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、二重結合がカルボニル基と共役していない炭素数4〜6のアルケノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。X7は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。X8、X9及びX10は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。p3、p4及びp5は、それぞれ独立に、0〜5の整数を示す。]
上記一般式(1)で表される化合物のなかでも光硬化性の向上、高感度化および高解像度の観点から好ましくはX1がメチル基またはフェニル基である化合物が挙げられ、さらに好ましくは1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−アセチルオキシム)]等が挙げられる。
上記一般式(2)で表される化合物のなかでも光硬化性の向上、高感度化および高解像度の観点から好ましくはX5がメチル基またはフェニル基である化合物が挙げられ、さらに好ましくはエタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−ベンゾイルオキシム)等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物中のアシルオキシム系光重合開始剤(C)の含有量は、反応率の観点から、(A)〜(D)の合計重量に基づいて、好ましくは0.01〜10重量%、さらに好ましくは0.05〜5重量%である。
本発明の感光性樹脂組成物の第4の必須成分である2個以上の加水分解性アルコキシ基を有する化合物(D)としては、アルコキシチタン、アルコキシシロキサン、アルコキシアルミニウム、アルコキシジルコニア等のアルコキシ基を有する化合物の縮合物が挙げられる。
なかでもフォトスペーサーの弾性回復特性を向上させる目的で、2個以上のアルコキシ基を含有する化合物(D)は、アルコキシシロキサンが好ましく、さらに好ましくは下記一般式(3)で示される化合物を必須構成単量体とする縮合物である。
Figure 2014197153
式(3)中、R1は、アルキル基の炭素数が1〜6の(メタ)アクリロイロキシアルキル基、グリシドキシアルキル基、メルカプトアルキル基及びアミノアルキル基からなる群から選ばれる1種以上の有機基、R2は炭素数1〜12の脂肪族飽和炭化水素基または炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、R3は炭素数1〜4のアルキル基、mは0または1である。
2のうち、脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖アルキル基、分岐アルキル基および脂環式飽和炭化水素基が挙げられる。
直鎖アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−オクチルおよびn−ドデシル基およびこれらの重水素置換体、分岐アルキル基としてはイソプロピル、イソブチル、sec−ブチルおよび2−エチルヘキシル基など、並びに環式飽和炭化水素基としてはシクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基およびメチルシクロヘキシル基などが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、アリール基、アラルキル基およびアルキルアリール基が挙げられる。
アリール基としてはフェニル、ビフェニル、ナフチル基およびこれらの重水素、フッ素もしくは塩素の各置換体;アラルキル基としてはトリル、キシリル、メシチルおよびこれらの重水素、フッ素もしくは塩化物;並びに、アルキルアリール基としてはメチルフェニルおよびエチルフェニル基などが挙げられる。
2のうち好ましいのは硬化反応性の観点から直鎖アルキル基、分岐アルキル基およびアリール基、さらに好ましいのは直鎖アルキル基およびアリール基、特に好ましいのはメチル基、エチル基、フェニル基およびこれらの併用である。
3としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基およびsec−ブチル基などが挙げられ、好ましいのは熱硬化反応性の観点からメチル基およびエチル基である。
一般式(3)において、R1として(メタ)アクリロイロキシアルキル基を有するシラン化合物としては、以下の化合物等が挙げられる。
mが0、すなわちアルコキシ基を3個有する3官能シラン化合物・・・3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン等
mが1、すなわちアルコキシ基を2個有する3官能シラン化合物・・・3−メタクリロイロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロイロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロイロキシプロピルメチルジエトキシシラン等
1としてグリシドキシアルキル基を有するシラン化合物としては、以下の化合物等が挙げられる。
mが0、すなわちアルコキシ基を3個有する3官能シラン化合物・・・3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等
mが1、すなわちアルコキシ基を2個有する3官能シラン化合物・・・3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等
1としてメルカプトアルキル基を有するシラン化合物としては、以下の化合物等が挙げられる。
mが0、すなわちアルコキシ基を3個有する3官能シラン化合物・・・3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等
mが1、すなわちアルコキシ基を2個有する3官能シラン化合物・・・3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等
1としてアミノアルキル基を有するシラン化合物としては、以下の化合物等が挙げられる。
mが0、すなわちアルコキシ基を3個有する3官能シラン化合物・・・N−2アミノエチルγ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2アミノエチルγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等
mが1、すなわちアルコキシ基を2個有する3官能シラン化合物・・・N−2アミノエチルγ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2アミノエチルγ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン等
2個以上の加水分解性アルコキシ基を有する化合物(D)のうち好ましいのは、アルコキシ基を3個有する(メタ)アクリロイロキシアルキル基含有3官能シラン化合物を必須構成単量体とする縮合物、およびアルコキシ基を3個有するグリシドキシアルキル基含有3官能シラン化合物を必須構成単量体とする縮合物であり、さらに好ましいのは、3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシシランを必須構成単量体とする縮合物、および3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを必須構成単量体とする縮合物である。
本発明の感光性樹脂組成物中の2個以上の加水分解性アルコキシ基を有する化合物(D)の含有量は、弾性回復率および密着性の観点から、(A)〜(D)の合計重量に基づいて、好ましくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは1〜15重量%である。
本発明の感光性樹脂組成物は、光重合開始剤としてアシルオキシム系光重合開始剤(C)以外の光重合開始剤(E)を含有してもよく、硬化性の点から(E)を含有することが好ましい。
光重合開始剤(E)としては、α−ヒドロキシアルキルフェノン(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等)、α−アミノアルキルフェノン(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等)、チオキサントン化合物(イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等)、ベンゾフェノン(ベンゾフェノン等)、リン酸エステル化合物(2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド等)、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
これらのうち硬化物の硬化性の観点から好ましいのはα−アミノアルキルフェノンおよびリン酸エステル化合物であり、さらに好ましいのは2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドである。
本発明の感光性樹脂組成物中の、アシルオキシム系光重合開始剤(C)以外の光重合開始剤(E)の使用量は、(A)〜(D)の合計重量に基づいて、硬化性および硬化物の着色の観点から、好ましくは0〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜6重量%である。
本発明の感光性樹脂組成物は、必要によりさらにその他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、レベリング剤(F)、無機微粒子、光増感剤、重合禁止剤、溶剤、増粘剤、およびその他の添加剤(例えば、シランカップリング剤、蛍光増白剤、黄変防止剤、酸化防止剤、消泡剤および消臭剤等)が挙げられる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
製造例1 [ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)の製造]
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製フラスコに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「EOCN―102S」(日本化薬(株)製 エポキシ当量200)200部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート245部を仕込み、110℃まで加熱して均一に溶解させた。続いて、アクリル酸76部(1.07モル部)、トリフェニルホスフィン2部及びp−メトキシフェノール0.2部を仕込み、110℃にて10時間反応させた。
反応物にさらにテトラヒドロ無水フタル酸91部(0.60モル部)を仕込み、90℃にて5時間反応させ、その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで親水性樹脂含有量が50重量%となるように希釈して、アクリロイル基とカルボキシル基を有する親水性樹脂として、アクリロイル基、カルボキシル基含有クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の50%溶液(A−1)を得た。
この樹脂の固形分換算した酸価は88.4であった。GPCによる数平均分子量(Mn)は2,200であった。なお、SP値は11.3、HLB値は9.8であった。
製造例2 [2個以上の加水分解性アルコキシ基を有する化合物(D)の製造]
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたガラス製フラスコに、3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン46部(0.2モル部)、ジフェニルジメトキシシラン160部(0.65モル部)とイオン交換水45g(2.5モル部)と、シュウ酸0.1部(0.001モル部)を仕込み、60℃、6時間の条件で加熱撹拌し、さらにエバポレーターを用いて、加水分解により副生したメタノールを減圧下で2時間かけて除去し、アクリル変性アルコキシポリシロキサン(D−1)(Mn:2,100)を得た。
実施例1〜6および比較例1〜4
表1の配合部数に従い、ガラス製の容器に製造例1で製造した親水性樹脂の溶液(A−1)、(B−1)、(C−1)、さらに製造例2で製造したアクリル変性アルコキシポリシロキサン(D−1)を仕込み、均一になるまで攪拌し、さらに追加の溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を添加して、実施例1の感光性樹脂組成物を得た。また同様の装置を用いて、表1の配合部数の原料を用いて、同様に〔ただし、(E)および(F)は、(A)〜(D)と同時に仕込む。〕実施例2〜6、および比較例1〜4の感光性樹脂組成物を得た。
Figure 2014197153
なお、表1中の略称の化学品の詳細は以下の通りである。
(B−1):「ネオマーDA−600」(ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:三洋化成工業(株)社製)
(B−2):「ネオマーEA−300」(ペンタエリスリトールテトラアクリレート:三洋化成工業(株)社製)
(C−1):「イルガキュアOXE02」(エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム):BASF社製)
(C−2):「イルガキュアOXE01」(1,2−オクタンジオン,1−[4-(フェニルチオ)−、2−(O−ベンゾイルオキシム)]):BASF社製)
(D−2):「KR−513」〔アクリル基およびメチル基含有メトキシシロキサン(アクリル変性アルコキシポリシロキサン):信越化学(株)製〕
(E−1):「イルガキュア819」(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド:BASF社製)
(E−2):「イルガキュア907」(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:BASF社製)
(E−3):「カヤキュアーDETX−S」(2,4−ジエチルチオキサントン:日本化薬(株)製)
(F−1):「KF−352A」(ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン:信越化学(株)社製)
(F−2):「メガファックTF−2066」(ポリエーテル変性フッ素化合物:DIC(株)社製)
以下に性能評価の方法を説明する。
[フォトスペーサーの作製]
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコーターにより感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥し、乾燥膜厚5μmの塗膜を形成した。この塗膜をホットプレート上で80℃、3分間加熱した。
得られた塗膜に対し、1cm2あたり10,000個、直径7、8、9および10μmの開口部を有する複数のフォトスペーサー形成用のマスクを通して超高圧水銀灯の光を60mJ/cm2照射した(i線換算で照度22mW/cm2)。
なお、マスクと基板の間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。
その後0.05%KOH水溶液を用いてアルカリ現像した。水洗したのち、230℃で30分間ポストベークを行い、ガラス基板上に1cm2あたり10,000個フォトスペーサーを形成した。
なお、マスク開口径を調整することにより所望の下底径を有するフォトスペーサーを形成することができる。
[密着性の評価]
LCDの小型化・高精細化に伴い、基板上に作製されるフォトスペーサーのサイズに10μmあるいはそれ以下のサイズが要求されるようになってきた。ところが、基板とフォトスペーサーとの接地面積が小さいほど、高い密着性が必要となる。
すなわち密着性が高いフォトスペーサーほど、スペーサーの下底径が小さくなっても、擦りなどによって剥がれにくくなる性能に優れる。
そこで密着性は、スペーサーの下底径を直径8μmに設定し、以下の綿棒こすり試験によって評価することとした。
上記の直径7、8、9および10μmの開口部を有する複数のフォトスペーサー形成用のマスクを用いて作製したフォトスペーサーから下底径が直径8μmとなったマスクだけを選定し、下記の密着性試験を行った。
(1)フォトスペーサーを形成したガラス基板の裏側に油性ペンで縦1cm、横1cmの十文字の印を付ける。
(2)アセトンをしみ込ませた綿棒で、十文字の印の付いたガラス基板の表側の表面を、まず縦線の上から下方向に毎秒2cmの速度で10回擦りつける。
次に横線の左から右方向に毎秒2cmの速度で10回擦りつける。
(3)上記(2)において擦った部分が交差する点を光学顕微鏡で剥離せずに残存するフォトスペーサーの数を数える。
なお、1個も剥がれがない場合はガラス基板上には1mm2あたり100個(10個×10個)のスペーサーが存在する。
判定基準は以下の通りである。
◎:剥がれたスペーサーの個数5個以下
○:剥がれたスペーサーの個数6〜9個
×:剥がれたスペーサーの個数10個以上
[弾性回復特性の評価]
フォトスペーサーの弾性回復特性は、下記数式(1)で定義された一定の圧力がかかった時の「弾性回復率」によって評価することができる。弾性回復率(%)の値の高い方が弾性回復特性に優れる。
弾性回復特性は0.5mN/μm2の圧力条件下での弾性回復率を測定して評価した。
(1)ガラス基板上に形成したフォトスペーサーのうち任意に選択した1個のフォトスペーサーに対し、微小硬度計(フィッシャーインストルメンツ社製;「フィッシャースコープH−100」)と断面が正方形の平面圧子(50μm×50μm)を用いて、荷重をかけたときと戻したときの変形量を測定した。
この際に、0.017mN/μm2・秒の負荷速度で、30秒かけて0.5mN/μm2まで荷重をかけ、5秒間保持した。
荷重がかかった状態でのフォトスペーサーの初期位置からの変形量を測定した。このときの変化量を総変形量T0(μm)とする。
(2)次に、0.017mN/μm2・秒の除荷速度で30秒かけて荷重を0まで解除し、その状態で5秒間保持した。この時のフォトスペーサーの変形量を塑性変形量T1(μm)とする。
(3)上記のようにして測定したT0とT1から、下記数式(1)を用いて弾性回復率を算出した。
弾性回復率(%)=[(T0−T1)/T0]×100 (1)
弾性回復率の値から下記の判定基準により、弾性回復特性を以下のように判定した。
◎:75%以上
○:70%以上75%未満
×:70%未満
[解像度の評価]
LCDの小型化・高精細化が進み、画素サイズが小さくなってきたことから、微細なフォトスペーサーを形成することができる、すなわち解像度として、10μmあるいはそれ以下のサイズでのパターニングが要求されるようになってきた。
すなわち解像度が高いスペーサーほど、マスクの開口径が小さくなっても、マスクの開口径と同じ大きさのフォトスペーサーを形成できる性能に優れる。
そこで解像度は、マスクの開口径を10μmに設定し、上記の方法によりフォトスペーサーを形成したときのフォトスペーサーの下底径を測定することで評価した。
上記のフォトスペーサーの作製において、フォトマスクとして、直径9μmの代わりに直径10μmの開口径を有するパターンのフォトマスクを使用した以外は上記と同様の方法によりガラス基板上にフォトスペーサーを形成した。
レーザー顕微鏡にてフォトスペーサーの下底径を測定し、これを解像度の評価とした。下底径が小さいほど解像度が高いといえる。
スペーサーの下底径による判定基準は以下の通りである。
○:11μm未満
×:11μm以上
実施例1〜6の本発明の感光性樹脂組成物は、表1に示す通り密着性、弾性回復特性および解像度のすべての点で優れている。
その一方で、ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)を含有しない比較例1は、密着性および解像度を満足しない。多官能(メタ)アクリレート(B)を含有しない比較例2は、弾性回復特性を満足しない。アシルオキシム系光重合開始剤(C)を含有しない比較例3は、解像度を満足しない。また、2個以上の加水分解性アルコキシ基を有する化合物(D)を含有しない比較例4は、密着性を満足しない。
本発明の感光性樹脂組成物は、硬化後の弾性回復特性とガラス基板に対する密着性に優れるため、表示素子用フォトスペーサーまたはタッチパネル用絶縁膜形成レジストとして好適に使用できる。さらに、その他にも各種のレジスト材料、例えば、フォトソルダーレジスト、感光性レジストフィルム、感光性樹脂凸版、スクリーン版、光接着剤又はハードコート材などの用途の感光性樹脂組成物として好適である。
本発明の感光性樹脂組成物は、硬化後の弾性回復特性とガラス基板に対する密着性に優れるため、表示素子用フォトスペーサー、カラーフィルター用保護層、タッチパネル用保護層またはタッチパネル用絶縁膜形成レジストとして好適に使用できる。さらに、その他にも各種のレジスト材料、例えば、フォトソルダーレジスト、感光性レジストフィルム、感光性樹脂凸版、スクリーン版、光接着剤又はハードコート材などの用途の感光性樹脂組成物として好適である。

Claims (10)

  1. ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)、多官能(メタ)アクリレート(B)、アシルオキシム系光重合開始剤(C)、および2個以上の加水分解性アルコキシ基を有する化合物(D)を必須成分として含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 該アシルオキシム系光重合開始剤(C)が下記一般式(1)もしくは一般式(2)で表される化合物である請求項1記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2014197153
    [式(1)中、X1及びX2は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜12の環状、直鎖状、もしくは分岐状のアルキル基、又はアリール基を示し、前記アルキル基及び前記アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基及びアリール基からなる群から選ばれる置換基で置換されてもよい。X3及びX4は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。p1及びp2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を示す。]
    Figure 2014197153
    [式(2)中、X5は、炭素数1〜20のアルキル基、又はアリール基を示す。X6は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、二重結合がカルボニル基と共役していない炭素数4〜6のアルケノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。X7は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。X8、X9及びX10は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。p3、p4及びp5は、それぞれ独立に、0〜5の整数を示す。]
  3. 該2個以上の加水分解性アルコキシ基を有する化合物(D)がポリシロキサンである請求項1または2記載の感光性樹脂組成物。
  4. 該2個以上の加水分解性アルコキシ基を有する化合物(D)が下記一般式(3)で表される化合物を必須構成単量体とする縮合物である請求項1〜3いずれか記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2014197153
    [式中、R1は、アルキレン基部分の炭素数が1〜6である(メタ)アクリロイロキシアルキル基、グリシドアルキル基、メルカプトアルキル基及びアミノアルキル基からなる群から選ばれる1種以上の有機基を表す。R2は、アルキル基、脂環式飽和炭化水素基、または芳香族炭化水素基を表す。R3は炭素数が1〜4のアルキル基を表す。mは0または1の整数である。]
  5. 感光性樹脂組成物中の(A)、(B)、(C)、および(D)の合計重量に基づいて、該アシルオキシム系光重合開始剤(C)を0.01〜10重量%含有する請求項1〜4いずれか記載の感光性樹脂組成物。
  6. 感光性樹脂組成物中の(A)、(B)、(C)、および(D)の合計重量に基づいて、該2個以上の加水分解性アルコキシ基を有する化合物(D)を0.5〜20重量%含有する請求項1〜5いずれか記載の感光性樹脂組成物。
  7. さらに、アシルオキシム系光重合開始剤(C)以外の光重合開始剤(E)を含有する請求項1〜6いずれか記載の感光性樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか記載の感光性樹脂組成物が硬化されて形成されたフォトスペーサ。
  9. 請求項1〜7のいずれか記載の感光性樹脂組成物が硬化されて形成されたカラーフィルター用保護膜。
  10. 請求項1〜7のいずれか記載の感光性樹脂組成物が硬化されて形成されたタッチパネル用保護膜もしくは絶縁膜。
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