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JP2014170995A - 振動デバイス、電子機器及び移動体 - Google Patents

振動デバイス、電子機器及び移動体 Download PDF

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JP2014170995A
JP2014170995A JP2013040404A JP2013040404A JP2014170995A JP 2014170995 A JP2014170995 A JP 2014170995A JP 2013040404 A JP2013040404 A JP 2013040404A JP 2013040404 A JP2013040404 A JP 2013040404A JP 2014170995 A JP2014170995 A JP 2014170995A
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Akinori Yamada
明法 山田
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Abstract

【課題】小型化され優れた性能を発揮する振動デバイスの提供。
【解決手段】水晶振動子1は、第1振動腕12aの第1励振電極13から延びる第1電極パターン13aが、基部11の主面11bの第1電極パッド18に接続され、第1電極パッド18から延びる第1引き回しパターン18aが、基部11の第2端部11cの側面11dを介して基部11の主面11eに引き回され、第2振動腕12bの第2励振電極14から延びる第2電極パターン14aが、基部11の主面11eの第2電極パッド19に接続され、第2電極パッド19から延びる第2引き回しパターン19aが、基部11の第1端部11aの側面11fを介して基部11の主面11bに引き回され、第1電極パッド18が、導電性接着剤30を介して内部端子24aに固定され、第2電極パッド19の第1電極パッド18と平面視で重なる領域と、内部端子24bとが、金属ワイヤー40で接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動デバイス、この振動デバイスを備えている電子機器及び移動体に関する。
従来、振動デバイスの一例としての圧電振動子においては、一対の振動腕部と、振動腕部の基端側を一体的に固定する基部とを備え、一方のマウント電極が、基部の一方の面上に形成され、他方のマウント電極が、一方のマウント電極に対して非対向状態となるように基部の他方の面上に形成されている圧電振動片を、ケース内に収納している構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−147765号公報
上記圧電振動子は、実施の形態において、圧電振動片の一方のマウント電極がバンプによってインナーリードに固定され、他方のマウント電極がワイヤーによって円筒状のケースに内接する環状のステムに固定されている。
図10は、従来の圧電振動片の概略構成を示す模式図であり、図10(a)は、X逆相モードの屈曲振動を併せて示す模式平面図、図10(b)は、X同相モードの屈曲振動を併せて示す模式平面図である。
図10に示すように、従来の圧電振動片91は、一対の振動腕部92と、振動腕部92の基端側(根元側)を一体的に固定する基部93とを備え、音叉型形状に構成されている。
圧電振動片91は、一方の励振電極94から引き出された一方のマウント電極95が、基部93の一方の面93a上に形成され、他方の励振電極96から引き出された他方のマウント電極97が、一方のマウント電極95に対して非対向状態(平面視で重ならない状態)となるように基部93の他方の面93b上に形成されている。
そして、図10(a)に示すように、圧電振動片91は、一方のマウント電極95が、バンプ98によってインナーリード99に圧着固定されている。
近年、振動デバイスの小型化の進展に伴い、圧電振動片91の更なる小型化が要求されており、上記圧電振動子は、この圧電振動片91の小型化により一対の振動腕部92は元より、基部93のスペースが更に小さくなることになる。
これにより、上記圧電振動子は、圧電振動片91のバンプ98によるインナーリード99への固定によって基部93の強固に固定される領域と、一対の振動腕部92とが更に接近することになる。
このことから、上記圧電振動子は、図10(a)に示す一対の振動腕部92の屈曲振動における本来の振動モード(メインモード)であるX逆相モード(一対の振動腕部92が互いに離れる方向の矢印A方向と、互いに近付く方向の矢印B方向とに交互に変位する)と、図10(b)に示す不要振動モードであるX同相モード(一対の振動腕部92が互いに同方向の矢印A1方向と矢印B1方向とに交互に変位する)との共振周波数が接近する現象が生じる。
この結果、上記圧電振動子は、メインモードのX逆相モードとX同相モードとが結合して、圧電振動片91全体が回動(揺動)するような不要な振動が生じることになる。これにより、上記圧電振動子は、基部93からバンプ98を介してインナーリード99などへ振動エネルギーが漏洩する(振動漏れ)ことになる。この振動漏れにより、上記圧電振動子は、Q値が低下し、CI値が増大してしまい性能が低下することになる。
この振動漏れを低減する方策としては、図10(b)に示すように、圧電振動片91のインナーリード99への固定を、バンプ98による固定から比較的柔軟性(弾性)のある導電性接着剤30のような部材による固定に変更することが考えられる。
この際、導電性接着剤30は、X逆相モードとX同相モードとの共振周波数を接近させないようにするために、一対の振動腕部92から離れた、基部93の一対の振動腕部92側の端部93cとは反対側の端部93d寄りの領域に塗布することが必要となる。
しかしながら、導電性接着剤30を上記のように塗布した場合には、その流動性により基部93の端部93dの側面にまで、導電性接着剤30が濡れ広がる虞がある。
これにより、上記圧電振動子は、他方のマウント電極97から引き出され、基部93の端部93dの側面などを経由して、紙面左側の振動腕部92の励振電極96に向かう引き回しパターン97aと、一方のマウント電極95とが、濡れ広がった導電性接着剤30を介して短絡する虞がある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる振動デバイスは、基部、前記基部の第1端部から延びる一対の振動腕、前記一対の振動腕のそれぞれに設けられている一対の励振電極を含む振動片と、前記振動片が固定されているベース基板と、を備え、前記一対の振動腕のうち第1振動腕の、前記一対の励振電極のうち第1励振電極から引き出されている第1電極パターンは、前記基部の一方の主面に設けられている第1電極パッドに接続され、前記第1電極パッドから引き出されている第1引き回しパターンは、平面視で前記基部の前記第1端部とは反対側の第2端部の側面を介して前記基部の他方の主面に引き回され、前記一対の振動腕のうち第2振動腕の、前記一対の励振電極のうち第2励振電極から引き出されている第2電極パターンは、前記基部の前記他方の主面に設けられている第2電極パッドに接続され、前記第2電極パッドから引き出されている第2引き回しパターンは、前記基部の前記第1端部の側面を介して前記基部の前記一方の主面に引き回され、前記第1電極パッドが、導電性接着剤を介して前記ベース基板に固定され、前記第2電極パッドにおける前記第1電極パッドと平面視で重なる領域と、前記ベース基板に設けられている端子とが、導電性の線材で接続されていることを特徴とする。
これによれば、振動デバイスは、基部の一方の主面に設けられている第1電極パッド(一方のマウント電極に相当)が、導電性接着剤を介してベース基板(インナーリードに相当)に固定され、基部の他方の主面に設けられている第2電極パッド(他方のマウント電極に相当)における第1電極パッドと平面視で重なる領域と、ベース基板に設けられている端子(ステムに相当)とが、導電性の線材(ワイヤーに相当)で接続されている。
この際、振動デバイスは、第1電極パッドから引き出されている第1引き回しパターンが、平面視で基部の第1端部とは反対側の第2端部の側面を介して基部の他方の主面に引き回され、第2電極パッドから引き出されている第2引き回しパターンが、基部の第1端部の側面を介して基部の一方の主面に引き回されている。
これにより、振動デバイスは、例えば、導電性接着剤が基部の第2端部寄りの領域に塗布され、基部の第2端部の側面に濡れ広がった場合でも、基部の第2端部の側面には、第1電極パッドから引き出されている第1引き回しパターンが設けられていることから、基部の第2端部の側面を介した第1電極パッドと第2電極パッドとの短絡を回避できる。
また、振動デバイスは、第2電極パッドにおける第1電極パッドと平面視で重なる領域に、導電性の線材が接続されていることから、例えば、線材をワイヤーボンディング法で接続する際に、第2電極パッドに熱、超音波、圧力などが伝わりやすくなり、線材を確実に固定することができる。
これらにより、振動デバイスは、小型化され信頼性が高く優れた性能を発揮する振動デバイスとしての、例えば、振動子を提供することができる。
[適用例2]上記適用例にかかる振動デバイスにおいて、前記基部の前記第1端部における前記一対の振動腕の間から、前記一対の振動腕に沿って延びる突出部を有することが好ましい。
これによれば、振動デバイスは、基部の第1端部における一対の振動腕の間から、一対の振動腕に沿って延びる突出部を有することから、基部の一方の主面における第1電極パッドと、第2電極パッドから基部の第1端部の側面を介して一方の主面に引き回されている第2引き回しパターンとの間隔を、突出部によって部分的に広くすることができる。
この結果、振動デバイスは、例えば、導電性接着剤が意図しない範囲に濡れ広がった場合でも、互いに極性が異なる第1電極パッドと第2引き回しパターンとの、導電性接着剤を介した短絡を回避しやすくなる。
[適用例3]上記適用例にかかる振動デバイスにおいて、前記基部は、前記第1端部と前記第2端部との間を通り、前記一対の振動腕が延びる第1方向に対して直交する第2方向に沿う第2方向仮想線から、前記第1端部までの前記第1方向に沿う距離が、前記一対の振動腕間の中心を通り、前記第1方向に沿う第1方向仮想線から離れるに従い短くなるように設けられている第1縮幅部を含むことが好ましい。
これによれば、振動デバイスは、基部が換言すれば基部における第1端部の両端から中心に近付くに従い第1方向に沿う領域(幅)が広くなる第1縮幅部を含むことから、基部の剛性が向上することになる。
この結果、振動デバイスは、基部における第1方向の振動が抑制され、基部を介した振動漏れを低減することができる。なお、上記構成の第1縮幅部による基部の剛性向上については、発明者らのシミュレーションを用いた解析により得られた知見に基づいている。
[適用例4]上記適用例にかかる振動デバイスにおいて、前記基部は、前記第2方向仮想線から、前記第2端部までの前記第1方向に沿う距離が、前記第1方向仮想線から離れるに従い短くなるように設けられている第2縮幅部を含むことが好ましい。
これによれば、振動デバイスは、基部が換言すれば基部における第2端部の両端から中心に近付くに従い第1方向に沿う領域(幅)が広くなる第2縮幅部を含むことから、基部の剛性が向上することになる。
この結果、振動デバイスは、基部における第1方向の振動が抑制され、基部を介した振動漏れを低減することができる。なお、上記構成の第2縮幅部による基部の剛性向上については、発明者らのシミュレーションを用いた解析により得られた知見に基づいている。
[適用例5]上記適用例にかかる振動デバイスにおいて、前記振動片を発振させる発振回路を更に備えていることが好ましい。
これによれば、振動デバイスは、振動片を発振させる発振回路を更に備えていることから、上記適用例に記載の効果が反映され優れた性能を発揮する振動デバイスとしての発振器を提供することができる。
[適用例6]本適用例にかかる電子機器は、上記適用例のいずれか一例に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする。
これによれば、本構成の電子機器は、上記適用例に記載の振動デバイスを備えていることから、上記適用例に記載の効果が反映され優れた性能を発揮する電子機器を提供することができる。
[適用例7]本適用例にかかる移動体は、上記適用例のいずれか一例に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする。
これによれば、本構成の移動体は、上記適用例に記載の振動デバイスを備えていることから、上記適用例に記載の効果が反映され優れた性能を発揮する移動体を提供することができる。
第1実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た模式平面図、(b)は(a)のC−C線での模式断面図、(c)は(a)のD−D線での模式断面図。 図1中の水晶振動片の模式平面図であり、(a)は水晶振動片の一方側の模式平面図、(b)は水晶振動片の一方側から透視した他方側の模式平面図。 第1実施形態の変形例の水晶振動子の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た模式平面図、(b)は(a)のC−C線での模式断面図。 第2実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た模式平面図、(b)は(a)のC−C線での模式断面図。 図4中の水晶振動片の模式平面図であり、(a)は水晶振動片の一方側の模式平面図、(b)は水晶振動片の一方側から透視した他方側の模式平面図。 第2実施形態の変形例の水晶振動子の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た模式平面図、(b)は(a)のC−C線での模式断面図。 第3実施形態の水晶発振器の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た模式平面図、(b)は(a)のC−C線での模式断面図。 第4実施形態の携帯電話を示す模式斜視図。 第5実施形態の自動車を示す模式斜視図。 従来の圧電振動片の概略構成を示す模式図であり、(a)はX逆相モードの屈曲振動を併せて示す模式平面図、(b)はX同相モードの屈曲振動を併せて示す模式平面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
最初に、振動デバイスの一例としての水晶振動子について説明する。
図1は、第1実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図1(a)は、リッド(蓋体)側から見た模式平面図であり、図1(b)は、図1(a)のC−C線での模式断面図であり、図1(c)は、図1(a)のD−D線での模式断面図である。なお、平面図において、リッドは省略してある。
図2は、図1中の水晶振動片の模式平面図であり、図2(a)は、水晶振動片の一方側(リッド側)の模式平面図であり、図2(b)は、水晶振動片の一方側から透視した他方側(パッケージベース側)の模式平面図である。
なお、以下の各図において、分かり易くするために、各構成要素の寸法比率は実際と異なる。また、各図中のX軸、Y軸、Z軸は、互いに直交する座標軸である。
図1、図2に示すように、水晶振動子1は、振動片としての水晶振動片10と、水晶振動片10を収容(収納)するパッケージ20と、を備えている。
水晶振動片10は、略矩形平板状の基部11と、基部11の+(プラス)Y側であって、X軸方向に沿って延びる第1端部11aから、Y軸方向に沿って並んで延びる一対の振動腕(12a,12b)と、一対の振動腕(12a,12b)のそれぞれに設けられている一対の励振電極(13,14)と、を備えている。
水晶振動片10は、基部11と基部11から延びる一対の振動腕(12a,12b)とによって、その外観から音叉型振動片とも呼ばれている。
水晶振動片10は、水晶の原石(ランバード)などから所定の角度で切り出された(例えば、水晶のZ軸(光軸)を厚さ方向とするZカットなど)一枚の水晶ウエハーを、フォトリソグラフィー、エッチングなどの技術を用いて加工することによって形成される。
一対の振動腕(12a,12b)のそれぞれは、基部11に接続されている略角柱状の腕部15と、腕部15に接続され、X軸方向に沿う幅が腕部15よりも広い略矩形平板状の質量部16と、を備えている。
Z軸方向と直交する腕部15の両主面15a,15bのそれぞれには、Y軸方向に沿って延びる有底の溝部17が形成されている。
図1(c)に示すように、腕部15の溝部17を含むX軸方向に沿う断面形状は、H字状となっている。
一対の振動腕(12a,12b)のうち、第1振動腕12aの腕部15の両主面15a,15bには、互いに極性が異なる一対の励振電極(13,14)のうち、第1励振電極13が、溝部17の底面及び側面を覆うように設けられている。
そして、第1振動腕12aの腕部15の両側面15c,15dには、一対の励振電極(13,14)のうち、第2励振電極14が設けられている。なお、両側面15c,15dの第2励振電極14は、質量部16を介して繋がっている。
また、一対の振動腕(12a,12b)のうち、第2振動腕12bの腕部15の両主面15a,15bには、第2励振電極14が溝部17の底面及び側面を覆うように設けられている。
そして、第2振動腕12bの腕部15の両側面15c,15dには、第1励振電極13が設けられている。なお、両側面15c,15dの第1励振電極13は、質量部16を介して繋がっている。
第1振動腕12aの主面15bに設けられている第1励振電極13からY軸方向に沿って基部11に引き出されている第1電極パターン13aは、基部11の一方の主面11b(主面15bと同一面)の−(マイナス)Y側寄りに設けられているX軸方向に長い略矩形状の第1電極パッド18に接続されている。
第1電極パッド18から引き出されている第1引き回しパターン18aは、平面視で基部11の第1端部11aとは反対側の第2端部11cの側面11dを介して、基部11の他方の主面11e(主面15aと同一面)に引き回されている。
そして、第1引き回しパターン18aは、Y軸方向に沿って延びて第1振動腕12aの主面15aに設けられている第1励振電極13に接続されている。なお、第1引き回しパターン18aは、第2端部11cの側面11dに、べた状に設けられている必要性はなく、部分的に設けられている構成でもよい。
また、第2振動腕12bの側面15dに設けられている第1励振電極13と、第1電極パッド18とは、基部11の+X側であって、Y軸方向に沿って延びる側面11gを介して引き回しパターン18bにより接続されている。
第2振動腕12bの主面15aに設けられている第2励振電極14から引き出されている第2電極パターン14aは、基部11の他方の主面11eの若干+Y側寄りに設けられている略矩形状の第2電極パッド19に接続されている。
第2電極パッド19から引き出されている第2引き回しパターン19aは、基部11の第1端部11aの側面11fを介して基部11の一方の主面11bに引き回されている。
そして、第2引き回しパターン19aは、第2振動腕12bの側面15cから一方の主面11bに回りこんでいる第1励振電極13の端部を迂回して、第2振動腕12bの主面15bに設けられている第2励振電極14に接続されている。
また、第1振動腕12aの側面15dに設けられている第2励振電極14と、第2電極パッド19とは、基部11の第1端部11aの側面11fを介して第2引き回しパターン19aにより接続されている。
これらの構成により、水晶振動片10の第1電極パッド18は、第1振動腕12a及び第2振動腕12bの第1励振電極13に接続され、第2電極パッド19は、第1振動腕12a及び第2振動腕12bの第2励振電極14に接続されていることになる。
水晶振動片10の第1励振電極13、第2励振電極14、第1電極パッド18、第2電極パッド19、第1電極パターン13a、第2電極パターン14a、第1引き回しパターン18a、第2引き回しパターン19a、引き回しパターン18bは、例えば、Cr(クロム)を下地層とし、その上にAu(金)が積層された構成の金属被膜からなる。
なお、各側面15c,15d,11d,11f,11gに設けられている上記電極及びパターン類の一部は、加工上の都合などにより、各主面11b,11e,15a,15bの外縁部分に回り込んでいる。
パッケージ20は、平面形状が略矩形で凹部22が設けられた、ベース基板としてのパッケージベース21と、パッケージベース21の凹部22を覆う平板状のリッド(蓋体)23と、を備え、略直方体形状に形成されている。
パッケージベース21には、セラミックグリーンシートを成形して積層し焼成した酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、炭化珪素質焼結体、ガラスセラミックス焼結体などのセラミックス系の絶縁性材料、水晶、ガラス、シリコン(高抵抗シリコン)などが用いられている。
リッド23には、パッケージベース21と同材料、または、コバール、42アロイなどの金属が用いられている。
パッケージベース21の凹部22の内底面22a(内側の底面)には、水晶振動片10の第1電極パッド18に対向する位置に、矩形状の内部端子24aが設けられている。また、内底面22aの、平面視で水晶振動片10の第1振動腕12aと第2振動腕12bとの間となる位置には、端子としての矩形状の内部端子24bが設けられている。
パッケージベース21の凹部22とは反対側の外底面25(外側の底面)には、矩形状の電極端子26a,26bが設けられている。
電極端子26a,26bは、図示しない内部配線により内部端子24a,24bと電気的に接続されている。詳述すると、電極端子26aは、内部端子24aと電気的に接続され、電極端子26bは、内部端子24bと電気的に接続されている。
内部端子24a,24b、電極端子26a,26bは、例えば、W(タングステン)、Mo(モリブデン)などのメタライズ層にNi(ニッケル)、Au(金)などの各被膜がメッキなどにより積層された構成の金属被膜からなる。
水晶振動子1は、水晶振動片10の基部11の一方の主面11bに設けられている第1電極パッド18が、金属フィラーなどの導電性物質が混合された、エポキシ樹脂系、シリコーン樹脂系、ポリイミド樹脂系、ビスマレイミド樹脂系などの導電性接着剤30を介して、パッケージベース21の内部端子24aに固定されている。なお、導電性接着剤30の弾性率は、50MPa〜6000MPa程度が好ましい。
そして、水晶振動子1は、水晶振動片10の基部11の他方の主面11eに設けられている第2電極パッド19における第1電極パッド18と平面視で重なる領域と、パッケージベース21の内底面22aに設けられている内部端子24bとが、ワイヤーボンディング法などを用いて、導電性の線材としてのAu(金)、Al(アルミニウム)などの金属ワイヤー40で接続されている。
これらにより、水晶振動子1は、水晶振動片10の第1電極パッド18が内部端子24aと電気的に接続され、第2電極パッド19が内部端子24bと電気的に接続されていることになる。
水晶振動子1は、水晶振動片10がパッケージベース21の内部端子24a,24bに接続された状態で、パッケージベース21の凹部22がリッド23により覆われ、パッケージベース21とリッド23とがシームリング、低融点ガラス、接着剤などの接合部材27で接合されることにより、パッケージベース21の凹部22が気密に封止されている。
なお、パッケージベース21の気密に封止された凹部22内は、水晶振動片10の屈曲振動を阻害しないように、減圧された真空状態(真空度の高い状態)となっている。
なお、パッケージ20は、平板状のパッケージベース21と凹部を有するリッド23などから構成されていてもよい。また、パッケージ20は、パッケージベース21及びリッド23の両方に凹部を有していてもよい。
水晶振動子1は、例えば、電子機器などのICチップ内に集積化された発振回路から、電極端子26a,26b、第1電極パッド18、第2電極パッド19などを経由して第1励振電極13及び第2励振電極14に印加される駆動信号によって、水晶振動片10が屈曲振動を励振されて所定の周波数で共振(発振)し、電極端子26a,26bから共振信号(発振信号)を出力する。
上述したように、水晶振動子1は、水晶振動片10の基部11の一方の主面11bに設けられている第1電極パッド18が、導電性接着剤30を介して、パッケージベース21の内部端子24aに固定され、基部11の他方の主面11eに設けられている第2電極パッド19における第1電極パッド18と平面視で重なる領域と、パッケージベース21に設けられている内部端子24bとが、金属ワイヤー40で接続されている。
この際、水晶振動子1は、第1電極パッド18から引き出されている第1引き回しパターン18aが、平面視で基部11の第1端部11aとは反対側の第2端部11cの側面11dを介して基部11の他方の主面11eに引き回されている、そして、水晶振動子1は、第2電極パッド19から引き出されている第2引き回しパターン19aが、基部11の第1端部11aの側面11fを介して基部11の一方の主面11bに引き回されている。
これにより、水晶振動子1は、基部11の第2端部11cの側面11dには、第1電極パッド18から引き出されている第1引き回しパターン18aのみが設けられていることになる。
この結果、水晶振動子1は、例えば、導電性接着剤30が基部11の第2端部11c寄りの領域に塗布され、図1(b)に示すように、基部11の第2端部11cの側面11dに濡れ広がった場合でも、従来のような、基部11の第2端部11cの側面11dを介した第1電極パッド18と第2電極パッド19との導電性接着剤30による短絡を回避できる。
また、水晶振動子1は、図2(b)に示すように、第1電極パッド18と、基部11の一方の主面11bに引き回されている第2引き回しパターン19aとの間隔が、十分に確保可能な構成である。
このことから、水晶振動子1は、互いに極性が異なる第1電極パッド18と、第2引き回しパターン19a(第2電極パッド19)との、基部11の一方の主面11b側における導電性接着剤30を介しての短絡を回避できる。
また、水晶振動子1は、第2電極パッド19における第1電極パッド18と平面視で重なる領域に、金属ワイヤー40が接続されていることから、例えば、金属ワイヤー40をワイヤーボンディング法で接続する際に、第2電極パッド19に熱、超音波、圧力などが伝わりやすくなり、金属ワイヤー40を確実に固定することができる。
これらにより、水晶振動子1は、小型化され信頼性が高く優れた性能を発揮する振動子を提供することができる。
また、水晶振動子1は、水晶振動片10の第1振動腕12a及び第2振動腕12bのそれぞれが、基部11に接続されている腕部15と、腕部15に接続され、X軸方向に沿った幅が腕部15よりも広い質量部16と、を備えていることから、慣性質量の増加によるQ値の向上効果により、例えば、Q値を維持しながら第1振動腕12a及び第2振動腕12bを短くすることができる。
つまり、水晶振動子1は、質量部16によってQ値を維持しつつ、水晶振動片10の小型化を図ることにより、更なる小型化を実現することができる。
なお、質量部16は、X軸方向に沿った幅が先端側と腕部15側とで異なる(例えば、先端側が広く腕部15側が狭い)形状としてもよい。具体的には、質量部16のY軸方向に延びる輪郭が、先端側が広く腕部15側が狭いテーパ状や階段状となっていてもよい。
なお、前述した水晶振動片の屈曲振動におけるメインモードのX逆相モードとX同相モードとの結合を抑制するためには、X逆相モードの共振周波数をf0、X同相モードの共振周波数をf1としたときに、|f1−f0|/f0≧10%となるように設計することが好ましく、|f1−f0|/f0≧20%となるように設計することがより好ましい。
(変形例)
次に、第1実施形態の変形例について説明する。
図3は、第1実施形態の変形例の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図3(a)は、リッド側から見た模式平面図であり、図3(b)は、図3(a)のC−C線での模式断面図である。
なお、第1実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図3に示すように、変形例の水晶振動子2は、第1実施形態と比較して、水晶振動片110の形状が異なる。
水晶振動片110は、第1振動腕12aと第2振動腕12bとの間が広くなり、基部11の第1端部11aにおける第1振動腕12a及び第2振動腕12bの間から、第1振動腕12a及び第2振動腕12bに沿って略矩形状に延びる突出部111が設けられている。
突出部111の他方の主面11eには、第2電極パッド19が延在され、側面11fには、第2引き回しパターン19aが設けられている。また、突出部111の一方の主面11bには、加工上の都合などにより第2引き回しパターン19aの一部が外縁部分に回り込んでいる以外何も設けられていない。
これによれば、水晶振動子2は、基部11の第1端部11aにおける第1振動腕12aと第2振動腕12bとの間から、第1振動腕12a及び第2振動腕12bに沿って延びる突出部111を有している。
このことから、水晶振動子2は、基部11の一方の主面11bにおける第1電極パッド18と、第2電極パッド19から基部11の第1端部11aの側面11fを介して一方の主面11bに引き回されている第2引き回しパターン19aとの間隔を、突出部111によって部分的に広くすることができる。
この結果、水晶振動子2は、導電性接着剤30が意図しない範囲(例えば、+Y方向)に濡れ広がった場合でも、互いに極性が異なる第1電極パッド18と第2引き回しパターン19aとの、導電性接着剤30を介した短絡を更に回避しやすくなる。
なお、第1電極パッド18のX軸方向における中央部分は、突出部111との間隔を確保しつつ、図示の形状よりも若干+Y方向に突出させてもよい。
また、水晶振動子2は、所定の固定力が確保できる場合には、金属ワイヤー40を第2電極パッド19における突出部111上の領域に接続してもよい。これによれば、水晶振動子2は、金属ワイヤー40を短くできる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の水晶振動子について説明する。
図4は、第2実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図4(a)は、リッド側から見た模式平面図であり、図4(b)は、図4(a)のC−C線での模式断面図である。図5は、図4中の水晶振動片の模式平面図であり、図5(a)は、水晶振動片の一方側の模式平面図であり、図5(b)は、水晶振動片の一方側から透視した他方側の模式平面図である。
なお、第1実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図4、図5に示すように、第2実施形態の水晶振動子3は、第1実施形態と比較して、水晶振動片210の形状が異なる。
図5(a)に示すように、水晶振動片210は、第1振動腕12aと第2振動腕12bとの間が広くなり、基部11が、第1端部11aと第2端部11cとの間を通り、第1振動腕12a及び第2振動腕12bが延びる第1方向としてのY軸方向に対して直交する第2方向としてのX軸方向に沿う第2方向仮想線としてのX軸方向基準線X1から、第1端部11aまでのY軸方向に沿う距離L1が、第1振動腕12a及び第2振動腕12b間の中心を通り、Y軸方向に沿う第1方向仮想線としてのY軸方向基準線Y1から、X軸方向に離れるに従い短くなるように設けられている第1縮幅部211を含んで構成されている。
加えて、水晶振動片210は、基部11が、X軸方向基準線X1から第2端部11cまでのY軸方向基準線Y1に沿う距離L2が、Y軸方向基準線Y1からX軸方向に離れるに従い短くなるように設けられている第2縮幅部212を含んで構成されている。
第1縮幅部211及び第2縮幅部212の外縁(第1端部11a、第2端部11c)は、曲線状に形成されている。具体的には、第1縮幅部211及び第2縮幅部212の外縁は、Y軸方向基準線Y1上に中心が設定された曲率が一定の円弧状に形成されている。
なお、水晶のエッチング加工時には、微視的に上記外縁が短い直線の連続した形状に見えるが、このような場合も曲線状に形成されているものとする。
第2電極パッド19の第2縮幅部212側の端部は、この第2縮幅部212の外縁形状に合わせて同心の円弧状に形成されている。
ここで、水晶振動片210の動作について説明する。
図5に示すように、水晶振動片210は、第1電極パッド18、第2電極パッド19を介して第1励振電極13、第2励振電極14に印加される駆動信号(交番電圧)により電界が生じ、水晶の圧電効果によって、第1振動腕12a及び第2振動腕12bの根元部を支点として図5(a)に示す矢印A方向(第1振動腕12a及び第2振動腕12bが互いに離れる方向)と、図5(b)に示す矢印B方向(第1振動腕12a及び第2振動腕12bが互いに近付く方向)とに交互に撓むように変位する屈曲振動が発生する。
この第1振動腕12a及び第2振動腕12bの屈曲振動により、水晶振動片210は、反作用的に基部11に図5(a)に示す矢印E方向(+Y方向)及び図5(b)に示す矢印G方向(−Y方向)の力が交互に働くことになる。
詳述すると、第1振動腕12a及び第2振動腕12bが矢印A方向に撓むと、基部11のX軸方向における中心より+X側には、第2振動腕12bの根元部を中心にして、時計回りの方向に力F1が働く。
一方、基部11の同中心より−X側には、第1振動腕12aの根元部を中心にして、反時計回りの方向に力F2が働く。
ここで、力F1及び力F2のX軸方向の成分は、力の大きさが同じで、且つ力の働く方向が逆であることから、互いに相殺される。
一方、力F1及び力F2のY軸方向の成分は、力の大きさが同じで、且つ力の働く方向が同じであることから、合成されて矢印E方向に働く力となり基部11に作用する。
同様に、第1振動腕12a及び第2振動腕12bが矢印B方向に撓むと、基部11の同中心より+X側には、第2振動腕12bの根元部を中心にして、反時計回りの方向に力F3が働く。
一方、基部11の同中心より−X側には、第1振動腕12aの根元部を中心にして、時計回りの方向に力F4が働く。
ここで、力F3及び力F4のX軸方向の成分は、力の大きさが同じで、且つ力の働く方向が逆であることから、互いに相殺される。
一方、力F3及び力F4のY軸方向の成分は、力の大きさが同じで、且つ力の働く方向が同じであることから、合成されて矢印G方向に働く力となり基部11に作用する。
ここで、水晶振動片210の基部11には、第1縮幅部211及び第2縮幅部212が設けられている。
このことから、水晶振動片210は、換言すれば基部11における第1端部11aの両端11a1,11a2から中心(Y軸方向基準線Y1)に近付くに従いY軸方向に沿う領域(幅)が広くなる第1縮幅部211、及び換言すれば基部11における第2端部11cの両端11c1,11c2からY軸方向基準線Y1に近付くに従いY軸方向に沿う領域(幅)が広くなる第2縮幅部212によって、基部11の剛性(特に中心部分の剛性)が向上することになる。
この結果、水晶振動片210は、基部11における矢印E方向及び矢印G方向の振動が抑制され、基部11を介した振動漏れを低減することができる。
なお、上記構成の第1縮幅部211及び第2縮幅部212による基部11の剛性向上については、発明者らのシミュレーションを用いた解析により得られた知見に基づいている。
上述したように、水晶振動子3は、第1縮幅部211及び第2縮幅部212によって、水晶振動片210の基部11の剛性が向上することになる。
この結果、水晶振動子3は、水晶振動片210の基部11におけるY軸方向(矢印E方向及び矢印G方向)の振動が抑制され、基部11を介したパッケージ20などへの振動漏れを低減することができる。
なお、水晶振動子3は、水晶振動片210の基部11が、第1縮幅部211及び第2縮幅部212のいずれか一方のみを含む構成であっても、基部11の剛性が向上することが、発明者らのシミュレーションを用いた解析により確認されている。
なお、第1縮幅部211の外縁は、図中のY軸方向基準線Y1との交点と第1端部11aの両端11a1,11a2とをそれぞれ直線で結んだ形状としてもよい。
同様に、第2縮幅部212の外縁は、図中のY軸方向基準線Y1との交点と第2端部11cの両端11c1,11c2とをそれぞれ直線で結んだ形状としてもよい。
(変形例)
次に、第2実施形態の変形例について説明する。
図6は、第2実施形態の変形例の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図6(a)は、リッド側から見た模式平面図であり、図6(b)は、図6(a)のC−C線での模式断面図である。
なお、第1実施形態及び第2実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第2実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図6に示すように、変形例の水晶振動子4は、第2実施形態と比較して、水晶振動片310の形状が異なる。
水晶振動片310は、基部11の第1端部11aにおける第1振動腕12aと第2振動腕12bとの間から、第1振動腕12a及び第2振動腕12bに沿って略矩形状に延びる突出部311が設けられている。
突出部311の他方の主面11eには、第2電極パッド19が延在され、側面11fには、第2引き回しパターン19aが設けられている。また、突出部311の一方の主面11bには、加工上の都合などにより第2引き回しパターン19aの一部が外縁部分に回り込んでいる以外何も設けられていない。
これによれば、水晶振動子4は、基部11の第1端部11aにおける第1振動腕12aと第2振動腕12bとの間から、第1振動腕12a及び第2振動腕12bに沿って延びる突出部311を有する。
このことから、水晶振動子4は、基部11の一方の主面11bにおける第1電極パッド18と、第2電極パッド19から基部11の第1端部11aの側面11fを介して一方の主面11bに引き回されている第2引き回しパターン19aとの間隔を、突出部311によって部分的に広くすることができる。
この結果、水晶振動子4は、導電性接着剤30が意図しない範囲(例えば、+Y方向)に濡れ広がった場合でも、互いに極性が異なる第1電極パッド18と第2引き回しパターン19aとの、導電性接着剤30を介した短絡を更に回避しやすくなる。
なお、第1電極パッド18のX軸方向における中央部分は、突出部311との間隔を確保しつつ、図示の形状よりも若干+Y方向に突出させてもよい。
また、水晶振動子4は、所定の固定力が確保できる場合には、金属ワイヤー40を第2電極パッド19における突出部311上の領域に接続してもよい。これによれば、水晶振動子4は、金属ワイヤー40を短くできる。
(第3実施形態)
次に、上述した振動片と、振動片が固定されているベース基板と、振動片を発振させる発振回路と、を備えている振動デバイスの一例としての水晶発振器について説明する。
図7は、第3実施形態の水晶発振器の概略構成を示す模式図である。図7(a)は、リッド側から見た模式平面図であり、図7(b)は、図7(a)のC−C線での模式断面図である。なお、上記各実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、上記各実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図7に示すように、水晶発振器5は、上記各実施形態及び各変形例で述べた振動片としての水晶振動片(10,110など)のいずれか(ここでは、水晶振動片10とする)と、水晶振動片10を発振させる(駆動する)発振回路としてのICチップ50と、水晶振動片10及びICチップ50を収容するパッケージ20と、を備えている。換言すれば、水晶発振器5は、上述した水晶振動子1にICチップ50を更に備えている構成となる。
水晶振動片10が固定されているベース基板としてのパッケージベース21の凹部22の内底面22aには、ICチップ50を収容する凹状に形成された収容部22bが設けられている。発振回路を内蔵するICチップ50は、パッケージベース21の収容部22bの底面に、図示しない接着剤などを用いて固定されている。
ICチップ50は、図示しない接続パッドが、Au(金)、Al(アルミニウム)などの金属ワイヤー51により、収容部22b内の内部接続端子22cと電気的に接続されている。
内部接続端子22cは、W(タングステン)、Mo(モリブデン)などのメタライズ層に、Ni(ニッケル)、Au(金)などの各被膜がメッキなどにより積層された金属被膜からなり、図示しない内部配線を経由して、パッケージ20の外底面25の四隅に設けられている電極端子26a,26b,26c,26d及び内部端子24a,24bなどと電気的に接続されている。
なお、ICチップ50の接続パッドと内部接続端子22cとの接続には、金属ワイヤー51を用いたワイヤーボンディング法による接続方法以外に、ICチップ50を反転させて、バンプや異方性導電膜などを介してのフリップチップ実装による接続方法などを用いてもよい。
また、水晶発振器5は、パッケージ20の外底面25に収容部22bを設け、収容部22b内にICチップ50が実装され、モールド材により封止されている構成としてもよい。
水晶発振器5は、ICチップ50から内部接続端子22c、内部端子24a,24b、などを経由して印加される駆動信号によって、水晶振動片10が屈曲振動を励振されて所定の周波数で共振(発振)する。
そして、水晶発振器5は、この発振に伴って生じる発振信号をICチップ50、電極端子26a,26b(26c,26d)などを経由して外部に出力する。
上述したように、第3実施形態の水晶発振器5は、水晶振動片10と、水晶振動片10を発振させるICチップ50と、水晶振動片10及びICチップ50を収容するパッケージ20と、を備えていることから、第1実施形態に記載の効果が反映された水晶発振器を提供することができる。具体的には、小型化され信頼性が高く優れた性能を発揮する水晶発振器を提供することができる。
なお、水晶発振器5は、水晶振動片10に代えて、上述した他の水晶振動片(110など)を用いても、上記と同様の効果、及び他の水晶振動片(110など)特有の効果が反映された水晶発振器を提供することができる。
なお、水晶発振器5は、ICチップ50をパッケージ20に内蔵ではなく、外付けした構成のモジュール構造(例えば、1つの基板上に水晶振動子(1など)及びICチップ50が個別に搭載されている構造)としてもよい。
(第4実施形態)
次に、上述した振動デバイスを備えている電子機器として、携帯電話を一例に挙げて説明する。
図8は、第4実施形態の携帯電話を示す模式斜視図である。
携帯電話700は、上記各実施形態及び各変形例で述べた振動デバイスとしての水晶振動子(1〜4)及び水晶発振器5のいずれかを備えている携帯電話である。
図8に示す携帯電話700は、上述した水晶振動子(1〜4)及び水晶発振器5のいずれかを、例えば、基準クロック発振源などのタイミングデバイスの構成要素として用い、更に液晶表示装置701、複数の操作ボタン702、受話口703、及び送話口704を備えて構成されている。
これによれば、携帯電話700は、上述した水晶振動子(1〜4)及び水晶発振器5のいずれかを備えていることから、上記各実施形態及び各変形例で説明した効果が反映され、優れた性能を発揮することができる。
なお、携帯電話700の形態は、図示のタイプに限定されるものではなく、いわゆるスマートフォンタイプでもよい。
上述した水晶振動子及び水晶発振器は、上記携帯電話700のような携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピューター、テレビ、デジタルスチールカメラ、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器などのタイミングデバイスの構成要素として好適に用いることができ、いずれの場合にも上記各実施形態及び各変形例で説明した効果が反映された優れた電子機器を提供することができる。
(第5実施形態)
次に、上述した振動デバイスを備えている移動体として、自動車を一例に挙げて説明する。
図9は、第5実施形態の自動車を示す模式斜視図である。
自動車800は、上記各実施形態及び各変形例で述べた振動デバイスとしての水晶振動子(1〜4)及び水晶発振器5のいずれかを備えている自動車である。
自動車800は、上述した水晶振動子(1〜4)及び水晶発振器5のいずれかを、例えば、搭載されている各種電子制御式装置(例えば、電子制御式燃料噴射装置、電子制御式ABS装置、電子制御式一定速度走行装置など)の基準クロックを発生するタイミングデバイスの構成要素として用いている。
これによれば、自動車800は、上述した水晶振動子(1〜4)及び水晶発振器5のいずれかを備えていることから、上記各実施形態及び各変形例で説明した効果が反映され、優れた性能を発揮することができる。
上述した水晶振動子及び水晶発振器は、上記自動車800に限らず、自走式ロボット、自走式搬送機器、列車、船舶、飛行機、人工衛星などを含む移動体のタイミングデバイスの構成要素として好適に用いることができ、いずれの場合にも上記各実施形態及び各変形例で説明した効果が反映された優れた移動体を提供することができる。
以上、本発明の振動デバイス、電子機器及び移動体について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、上記のように、本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、いうまでもない。従って、このような変形例は、すべて本発明の範囲に含まれる。
例えば、上記各実施形態及び各変形例では、振動片の主要材料として水晶を用いて説明したが、水晶以外の材料を用いることができる。
例えば、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、四ホウ酸リチウム(Li247)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)、ランガサイト(La3Ga5SiO14)などの酸化物基板(圧電体材料)や、ガラス基板上に窒化アルミニウム(AlN)や五酸化タンタル(Ta25)などの圧電体材料を積層させて構成された積層圧電基板、圧電セラミック、またはシリコン(Si)などの半導体材料を用いることができる。
また、振動片の駆動方式は、上述した圧電体の圧電効果による圧電駆動方式の他に、クーロン力による静電駆動方式や、磁力を利用したローレンツ駆動方式であってもよい。
更に、本発明にかかる振動デバイスは、例えば、角速度、加速度、圧力などの物理量の作用により周波数を変化させ得る振動片の特性を利用して、ジャイロセンサー、加速度センサー、圧力センサー、傾斜センサーなどの各種センサーに適用することができる。
1,2,3,4…振動デバイスとしての水晶振動子、5…振動デバイスとしての水晶発振器、10…振動片としての水晶振動片、11…基部、11a…第1端部、11a1,11a2…第1端部の両端、11b…一方の主面、11c…第2端部、11c1,11c2…第2端部の両端、11d…第2端部の側面、11e…他方の主面、11f…第1端部の側面、11g…側面、12a…第1振動腕、12b…第2振動腕、13…第1励振電極、13a…第1電極パターン、14…第2励振電極、14a…第2電極パターン、15…腕部、15a,15b…主面、15c,15d…側面、16…質量部、17…溝部、18…第1電極パッド、18a…第1引き回しパターン、18b…引き回しパターン、19…第2電極パッド、19a…第2引き回しパターン、20…パッケージ、21…ベース基板としてのパッケージベース、22…凹部、22a…内底面、22b…収容部、22c…内部接続端子、23…リッド(蓋体)、24a…内部端子、24b…端子としての内部端子、25…外底面、26a,26b,26c,26d…電極端子、27…接合部材、30…導電性接着剤、40…導電性の線材としての金属ワイヤー、50…発振回路としてのICチップ、51…金属ワイヤー、91…圧電振動片、92…振動腕部、93…基部、93a…一方の面、93b…他方の面、93c,93d…端部、94…一方の励振電極、95…一方のマウント電極、96…他方の励振電極、97…他方のマウント電極、97a…引き回しパターン、98…バンプ、99…インナーリード、110…水晶振動片、111…突出部、210…水晶振動片、211…第1縮幅部、212…第2縮幅部、310…水晶振動片、311…突出部、700…電子機器としての携帯電話、701…液晶表示装置、702…操作ボタン、703…受話口、704…送話口、800…移動体としての自動車。

Claims (7)

  1. 基部、前記基部の第1端部から延びる一対の振動腕、前記一対の振動腕のそれぞれに設けられている一対の励振電極を含む振動片と、
    前記振動片が固定されているベース基板と、を備え、
    前記一対の振動腕のうち第1振動腕の、前記一対の励振電極のうち第1励振電極から引き出されている第1電極パターンは、前記基部の一方の主面に設けられている第1電極パッドに接続され、
    前記第1電極パッドから引き出されている第1引き回しパターンは、平面視で前記基部の前記第1端部とは反対側の第2端部の側面を介して前記基部の他方の主面に引き回され、
    前記一対の振動腕のうち第2振動腕の、前記一対の励振電極のうち第2励振電極から引き出されている第2電極パターンは、前記基部の前記他方の主面に設けられている第2電極パッドに接続され、
    前記第2電極パッドから引き出されている第2引き回しパターンは、前記基部の前記第1端部の側面を介して前記基部の前記一方の主面に引き回され、
    前記第1電極パッドが、導電性接着剤を介して前記ベース基板に固定され、
    前記第2電極パッドにおける前記第1電極パッドと平面視で重なる領域と、前記ベース基板に設けられている端子とが、導電性の線材で接続されていることを特徴とする振動デバイス。
  2. 請求項1において、
    前記基部の前記第1端部における前記一対の振動腕の間から、前記一対の振動腕に沿って延びる突出部を有することを特徴とする振動デバイス。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記基部は、前記第1端部と前記第2端部との間を通り、前記一対の振動腕が延びる第1方向に対して直交する第2方向に沿う第2方向仮想線から、前記第1端部までの前記第1方向に沿う距離が、前記一対の振動腕間の中心を通り、前記第1方向に沿う第1方向仮想線から離れるに従い短くなるように設けられている第1縮幅部を含むことを特徴とする振動デバイス。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項において、
    前記基部は、前記第2方向仮想線から、前記第2端部までの前記第1方向に沿う距離が、前記第1方向仮想線から離れるに従い短くなるように設けられている第2縮幅部を含むことを特徴とする振動デバイス。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項において、
    前記振動片を発振させる発振回路を更に備えていることを特徴とする振動デバイス。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする電子機器。
  7. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする移動体。
JP2013040404A 2013-03-01 2013-03-01 振動デバイス、電子機器及び移動体 Pending JP2014170995A (ja)

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