JP2014150037A

JP2014150037A - コネクタ

Info

Publication number: JP2014150037A
Application number: JP2013019633A
Authority: JP
Inventors: Takahisa Naganami; 貴久長南
Original assignee: Sumitomo Wiring Systems Ltd
Current assignee: Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date: 2013-02-04
Filing date: 2013-02-04
Publication date: 2014-08-21
Anticipated expiration: 2033-02-04
Also published as: JP5999505B2

Abstract

【課題】端子金具を挿入する際の挿入抵抗を増大させることなく、端子金具のガタ付きを防止する。
【解決手段】コネクタは、第１ハウジング１０と、第１ハウジング１０と嵌合可能な第２ハウジング４０と、両ハウジング１０，４０が未嵌合の状態で第１ハウジング１０内に挿入される第１端子金具２１（端子金具）と、第２ハウジング４０に形成され、第１ハウジング１０と嵌合したときに、第１端子金具２１に対して挿入方向と交差する方向の押圧力を付与する押圧部４５とを備えている。
【選択図】図１

Description

本発明は、コネクタに関するものである。

特許文献１には、ハウジング内に端子金具を挿入する過程では、端子金具がランスを弾性的に係止解除位置へ弾性変位させ、端子金具が正規挿入されると、ランスが係止位置へ弾性復帰して端子金具に係止し、この係止作用により、端子金具を抜止めするコネクタが開示されている。このコネクタでは、挿入済みの端子金具のガタ付きを規制する手段として、ハウジングにゴム製のシール部材を取付け、このシール部材により、ランスを介して端子金具を弾性的に押圧する構造が採用されている。

特開２０１１−１５９５２７号公報

上記のコネクタでは、端子金具をハウジングに挿入する前の時点で、シール部材がランスを弾性的に押圧する構造となっている。そのため、挿入過程の端子金具がランスを係止解除位置へ弾性変位させるときに、端子金具には、ランスの弾性復元力とシール部材の弾性復元力の両方が反力として作用することになる。これらの弾性復元力は、端子金具の挿入動作に抗する挿入抵抗となるため、端子金具を挿入する際の作業性が良くないという問題がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、端子金具を挿入する際の挿入抵抗を増大させることなく、端子金具のガタ付きを防止できるようにすることを目的とする。

本発明は、
第１ハウジングと、
前記第１ハウジングと嵌合可能な第２ハウジングと、
前記第１ハウジングと前記第２ハウジングが未嵌合の状態で前記第１ハウジング内に挿入される端子金具と、
前記第２ハウジングに形成され、前記第１ハウジングと嵌合したときに、前記端子金具に対して挿入方向と交差する方向の押圧力を付与する押圧部とを備えているところに特徴を有する。

この構成によれば、第１ハウジングと第２ハウジングを嵌合した状態では、押圧部が端子金具に対して挿入方向と交差する方向の押圧力を付与するので、端子金具のガタ付きが防止される。第１ハウジングと第２ハウジングが未嵌合の状態では、押圧部が端子金具に押圧力を付与しないので、押圧部の押圧作用に起因する挿入抵抗は発生しない。本発明によれば、端子金具を挿入する際の挿入抵抗を増大させることなく、端子金具のガタ付きを防止できる。

実施例１において第１ハウジングと第２ハウジングを嵌合した状態をあらわす側断面図第１ハウジングの側断面図第２ハウジングの側断面図シール部材の正面図図４のＡ−Ａ線断面図シール部材の底面図

本発明のコネクタは、
前記第１ハウジングに取り付けられ、前記押圧部の押圧力を前記端子金具に伝達するゴム製の弾性当接部を備えていてもよい。
この構成によれば、端子金具や押圧部の寸法公差を、弾性当接部の弾性変形によって吸収できるので、端子金具のガタ付きを確実に防止できる。

本発明のコネクタは、
前記第１ハウジングに設けられ、前記第１ハウジングと前記第２ハウジングの周面間をシールするシール部材を備え、
前記弾性当接部が、前記シール部材に一体に形成されていてもよい。
この構成によれば、弾性当接部とシール部材を別体部品とした場合に比べると、部品点数を削減できる。

本発明のコネクタは、
前記第１ハウジングと前記第２ハウジングの嵌合途中では、前記押圧部が前記弾性当接部と非接触であり、前記第１ハウジングと前記第２ハウジングが嵌合終期に至ると、前記押圧部が前記弾性当接部を押圧するようにしてもよい。
この構成によれば、両ハウジングの嵌合過程において、押圧部と弾性当接部との摺接に起因する嵌合抵抗は、嵌合終期に至るまで発生しないので、嵌合時の作業性が良い。

＜実施例１＞
以下、本発明を具体化した実施例１を図１〜図６を参照して説明する。本実施例のコネクタは、合成樹脂製の第１ハウジング１０と、金属製の第１端子金具２１（請求項に記載の端子金具）と、ゴム製のシール部材２４と、第１ハウジング１０と嵌合可能な合成樹脂製の第２ハウジング４０と、金属製の第２端子金具４６とを備えて構成されている。

図１，２に示すように、第１ハウジング１０は、ハウジング本体１１と、ハウジング本体１１に組み付けられるフロントリテーナ１９とを備えて構成されている。ハウジング本体１１は、ブロック状をなす端子収容部１２と、端子収容部１２を包囲する筒状嵌合部１３とを一体に形成して構成されている。端子収容部１２内には、複数室（本実施例では、３室）の端子収容室１４が左右方向（端子収容室１４に対する第１端子金具２１の挿入方向と交差する方向）に並んで形成されている。

端子収容部１２には、各端子収容室１４の下壁面に沿って前方へ片持ち状に延出した形態であって弾性撓み可能なランス１５が形成されている。端子収容部１２には、その上面から各端子収容室１４の上壁面（上下方向において、ランス１５と反対側の内壁面）に連通する複数（３つ）の連通孔１６が形成されている。尚、上下方向は、端子収容室１４に対する第１端子金具２１の挿入方向と交差する方向である。

端子収容部１２の外周と筒状嵌合部１３の内周との間の空間は、第１ハウジング１０の前方（図１，２における左方）へ開放された嵌合空間１７となっている。また、筒状嵌合部１３を構成する上壁部の一部は、弾性撓み可能なロックアーム１８となっている。フロントリテーナ１９は、端子収容部１２に対し前方から組み付けられ、ランス１５の弾性撓みを許容する仮係止位置（図示省略）と、ランス１５の弾性撓みを規制する本係止位置（図１，２を参照）とに選択的に保持されるようになっている。

第１端子金具２１は、前後方向に細長い雌形の端子である。第１端子金具２１は、後方から端子収容室１４内に挿入される。第１端子金具２１の挿入過程では、第１端子金具２１がランス１５を係止解除位置（図示省略）へ弾性変位させる。第１端子金具２１が正規の挿入位置に到達すると、ランス１５が弾性復帰して第１端子金具２１に係止し、この係止作用により、第１端子金具２１が抜止めされる。第１端子金具２１の前端側領域は、角筒部２２となっている。角筒部２２の上面は、後述する弾性当接部２８からの押圧力を受ける受圧面２３として機能する。

シール部材２４は、全体として概ね角筒状をなし、端子収容室１４の外周に対し密着するように取り付けられている。図４〜６に示すように、シール部材２４は、概ね角筒状をなすシール機能部２５と、シール機能部２５の後端部に連なる複数の抜止部２７と、シール機能部２５の前端部に連なる弾性当接部２８とを一体に形成して構成されている。シール機能部２５の内周は、端子収容室１４の外周に弾性接触し、シール機能部２５の外周のリップ部２６は、後述するフード部４２の内周に弾性接触する。

抜止部２７は、シール機能部２５の後端部から突出した形態であり、周方向に間隔を空けた複数位置に配置されている。各抜止部２７は、夫々、端子収容室１４に形成した引掛け部（図示省略）に係止されている。シール部材２４は、抜止部２７と引掛け部との係止により、端子収容室１４に対して、前後方向及び周方向に位置決めされた状態で組み付けられている。

弾性当接部２８は、１つの板状支持部２９と、複数（本実施例では３つ）の突起３０とから構成されている。板状支持部２９は、シール機能部２５の前端面における上縁部から、前方へ水平に片持ち状に延出した形態である。板状支持部２９の下面（内面）は、端子収容室１４の外面（上面）に当接している。３つの突起３０は、板状支持部２９の下面における前端部から、下方へ独立して突出した形態であり、シール部材２４を端子収容室１４に組み付けた状態では、各突起３０が、夫々、連通孔１６内に収容されている。

連通孔１６内に収容された各突起３０の下端（突出端）は、夫々、対応する端子収容室１４内の第１端子金具２１の受圧面２３と対向するように配置されている。しかし、突起３０の形成母体である板状支持部２９は、端子収容室１４の上面に当接して上下に位置決めされているので、突起３０も上下方向において位置決めされている。したがって、第１ハウジング１０と第２ハウジング４０が未嵌合の状態では、突起３０の下端は、第１端子金具２１の受圧面２３に対し、隙間を空けて対向する状態、または受圧面２３に対して殆ど弾性変形せずに軽く当接する状態に保持される。

フロントリテーナ１９が本係止位置にある状態では、フロントリテーナ１９の外壁部２０が端子収容室１４の前端部に外嵌され、その外壁部２０の後端部が、板状支持部２９の前端に対して前方から対向するように位置する。そして、図２に示すように、板状支持部２９の前端部（前後方向において突起３０と対応する部分）の上面（外面）は、外壁部２０の上面よりも上方（外方）に位置している。

第２ハウジング４０は、図１，３に示すように、端子保持部４１と、端子保持部４１の前面から前方（図１，３における右方）へ概ね角筒状に突出した形態のフード部４２とを一体に形成して構成されている。第２ハウジング４０には、複数（本実施例では３つ）の第２端子金具４６が取り付けられている。第２端子金具４６は、前端部にタブ４７を有する雄形の端子である。第２端子金具４６は、フード部４２内にタブ４７を突出させた状態で端子保持部４１に保持されている。

フード部４２を構成する上板部４３（周壁部）には、その上面（外面）から突出した形態のロック部４４が形成されている。第１ハウジング１０と第２ハウジング４０が正規嵌合すると、ロックアーム１８がロック部４４に係止しすることにより、両ハウジング１０，４０が嵌合状態にロックされる。

フード部４２の上板部４３には、その下面（内面）から突出する押圧部４５が形成されている。押圧部４５は、両ハウジング１０，４０が正規嵌合した状態において、板状支持部２９の前端部を上から（外面側から）押圧するように位置に配置されている。この押圧部４５は、複数の突起３０と対応するように左右方向に分割配置されて個別に突出する形態でもよく、複数の突起３０の全てと対応するように左右方向に連続してリブ状に突出する形態でもよい。

次に、本実施例の作用を説明する。第１ハウジング１０に対する第１端子金具２１の挿入は、第１ハウジング１０と第２ハウジング４０を嵌合する前に行われる。また、第１端子金具２１の挿入の際には、予め、シール部材２４を端子収容室１４の外壁に取り付けておくとともに、フロントリテーナ１９を仮係止位置に保持しておく。第１端子金具２１の挿入過程でランス１５が係止解除位置へ弾性変位させられるとき、フロントリテーナ１９は、ランス１５と非干渉の仮係止位置に退避しているので、ランス１５の弾性撓みに支障を来すことはない。

第１端子金具２１が端子収容室１４に挿入される間、シール部材２４の弾性当接部２８の突起３０の下端（突出端）は、端子収容室１４内に直接、臨むように位置しているが、挿入途中の第１端子金具２１と接触することはない。したがって、突起３０と第１端子金具２１が摺接することに起因する摩擦抵抗が発生することはないのであり、第１端子金具２１の挿入過程では、突起３０（弾性当接部２８）の存在に起因する挿入抵抗が発生しないので、挿入作業性が良い。全ての第１端子金具２１が正規挿入された後は、フロントリテーナ１９を本係止位置へ移動させる。すると、フロントリテーナ１９の規制部３１がランス１５の撓み空間３２に進入してランス１５を弾性変位を規制するので、端子金具は確実に抜止めされる。以上により、第１端子金具２１の挿入工程が完了する。

第１端子金具２１の挿入工程が完了した後、第１ハウジング１０と第２ハウジング４０の嵌合を行う。嵌合の際には、フード部４２を嵌合空間１７に進入させる。嵌合の過程では、フード部４２の内周がリップ部２６に摺接することによって、嵌合抵抗が発生するが、押圧部４５は、嵌合の終期に至るまで、シール部材２４（弾性当接部２８）とは非接触の状態を維持する。

嵌合過程が終期に至ると、押圧部４５が、弾性当接部２８の前端部に当接し、板状支持部２９のうち突起３０が形成されている前端部を、上（外面側）から押圧する。すると、板状支持部２９の前端部と突起３０が下方（内周側）へ弾性変位し、突起３０の下端部が第１端子金具２１の受圧面２３に対して弾性的に当接する。この弾性的な当接作用により、押圧部４５からの押圧力が、弾性当接部２８を介すことによって、第１端子金具２１に対し挿入方向と交差する方向（下向き）に付与される。

この押圧部４５からの押圧力により、第１端子金具２１は、端子収容室１４の下壁面に押し付けられる。この押し付け力により、第１端子金具２１は、上下方向（挿入方向と交差する方向）におけるガタ付きが防止される。また、押し付けに起因する摩擦抵抗により、第１端子金具２１は、左右方向（挿入方向と交差する方向）においても移動（ガタ付き）が規制される。

上述のように本実施例のコネクタは、第１ハウジング１０と、第１ハウジング１０と嵌合可能な第２ハウジング４０と、両ハウジング１０，４０が未嵌合の状態で第１ハウジング１０内に挿入される第１端子金具２１と、第２ハウジング４０に形成され、第１ハウジング１０と嵌合したときに、第１端子金具２１に対して挿入方向と交差する方向の押圧力を付与する押圧部４５とを備えている。

この構成によれば、両ハウジング１０，４０を嵌合した状態では、押圧部４５が第１端子金具２１に対して挿入方向と交差する方向の押圧力を付与するので、第１端子金具２１のガタ付きが防止される。両ハウジング１０，４０が未嵌合の状態では、押圧部４５が第１端子金具２１に押圧力を付与しないので、押圧部４５の押圧作用に起因する挿入抵抗は発生しない。したがって、本実施例によれば、第１端子金具２１を挿入する際の挿入抵抗を増大させることなく、第１端子金具２１のガタ付きを防止できる。

また、第１ハウジング１０には、押圧部４５の押圧力を第１端子金具２１に伝達するゴム製の弾性当接部２８が設けられている。この構成によれば、第１端子金具２１や押圧部４５の寸法公差を、弾性当接部２８の弾性変形によって吸収できるので、第１端子金具２１のガタ付きを確実に防止できる。また、第１ハウジング１０には、両ハウジング１０，４０の周面間をシールするシール部材２４が取り付けられ、弾性当接部２８がシール部材２４に一体に形成されている。この構成によれば、弾性当接部２８とシール部材２４を別体部品とした場合に比べると、部品点数を削減できる。

また、両ハウジング１０，４０の嵌合途中では、押圧部４５が弾性当接部２８と非接触であり、両ハウジング１０，４０が嵌合終期に至ると、押圧部４５が弾性当接部２８を押圧するようになっている。この構成によれば、両ハウジング１０，４０の嵌合過程において、押圧部４５と弾性当接部２８との摺接に起因する嵌合抵抗は、嵌合終期に至るまで発生しないので、嵌合時の作業性が良い。

＜他の実施例＞
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
（１）上記実施例では、押圧部の押圧力を、弾性当接部を介して端子金具に付与したが、押圧部を直接、端子金具に当接させて押圧力を付与してもよい。
（２）上記実施例では、弾性当接部をシール部材に一体に形成したが、弾性当接部は、シール部材とは別体の部材であってもよい。
（３）上記実施例では、両ハウジングが嵌合終期に到達するまでは、押圧部が弾性当接部と非接触となるようにしたが、両ハウジングが嵌合終期に至るより前から、押圧部が弾性当接部を押圧し続けるようにしてもよい。

１０…第１ハウジング
２１…第１端子金具（端子金具）
２４…シール部材
２８…弾性当接部
４０…第２ハウジング
４５…押圧部

Claims

第１ハウジングと、
前記第１ハウジングと嵌合可能な第２ハウジングと、
前記第１ハウジングと前記第２ハウジングが未嵌合の状態で前記第１ハウジング内に挿入される端子金具と、
前記第２ハウジングに形成され、前記第１ハウジングと嵌合したときに、前記端子金具に対して挿入方向と交差する方向の押圧力を付与する押圧部とを備えていることを特徴とするコネクタ。
前記第１ハウジングに取り付けられ、前記押圧部の押圧力を前記端子金具に伝達するゴム製の弾性当接部を備えていることを特徴とする請求項１記載のコネクタ。
前記第１ハウジングに設けられ、前記第１ハウジングと前記第２ハウジングの周面間をシールするシール部材を備え、
前記弾性当接部が、前記シール部材に一体に形成されていることを特徴とする請求項１又は請求項２記載のコネクタ。
前記第１ハウジングと前記第２ハウジングの嵌合途中では、前記押圧部が前記弾性当接部と非接触であり、前記第１ハウジングと前記第２ハウジングが嵌合終期に至ると、前記押圧部が前記弾性当接部を押圧することを特徴とする請求項２又は請求項３に記載のコネクタ。