JP2014148601A - ポリイミド成形体の製造方法、ポリイミド成形体、液晶配向膜、パッシベーション膜、電線被覆材、及び接着膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水性溶媒に、下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有し、且つイミド化率が0.2以下である樹脂と、脂肪族環状アミン化合物と、が溶解しているポリイミド前駆体組成物を加熱処理して成形するポリイミド成形体の製造方法である。但し、一般式(I)中、Aは4価の有機基を示し、Bは2価の有機基を示す。
【化1】
【選択図】なし
Description
ポリイミド樹脂の成形体を製造する方法として、その前駆体であるポリアミック酸を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の非プロトン系極性溶剤に溶解したポリイミド前駆体組成物を基材上に塗布して、熱処理によって、乾燥・イミド化することでポリイミド成形体を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
水性溶媒に、下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有し、且つイミド化率が0.2以下である樹脂と、脂肪族環状アミン化合物と、が溶解しているポリイミド前駆体組成物を加熱処理して成形するポリイミド成形体の製造方法。
(一般式(I)中、Aは4価の有機基を示し、Bは2価の有機基を示す。)
前記脂肪族環状アミン化合物が、モルホリン類、ピペリジン類、ピペラジン類、ピロリジン類、およびピラゾリジン類から選ばれる少なくとも一種の化合物である請求項1に記載のポリイミド成形体の製造方法。
前記脂肪族環状アミン化合物が、モルホリン類から選ばれる少なくとも一種の化合物である請求項1又は2に記載のポリイミド成形体の製造方法。
前記脂肪族環状アミン化合物が3級アミン化合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法。
前記脂肪族環状アミン化合物が、前記樹脂中に含まれるカルボキシル基に対して、50モル%以上500モル%以下で含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法。
前記樹脂が、芳香族テトラカルボン酸二無水物と、芳香族ジアミン化合物と、から合成されてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法。
前記樹脂が、ピロメリット酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、およびベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物から選ばれる少なくとも一種の芳香族テトラカルボン酸二無水物と、フェニレンジアミン、およびジアミノジフェニルエーテルから選ばれる少なくとも一種の芳香族ジアミン化合物と、から合成されてなる請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法。
前記樹脂が、末端にアミノ基を有する樹脂を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法。
前記樹脂の数平均分子量が、1000以上100000以下である請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法。
請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法により製造されたポリイミド成形体。
請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法により製造されたポリイミド成形体からなる液晶配向膜。
請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法により製造されたポリイミド成形体からなるパッシベーション膜。
請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法により製造されたポリイミド成形体からなる電線被覆材。
請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法により製造されたポリイミド成形体からなる接着膜。
請求項5に係るによれば、脂肪族環状アミン化合物の含有量が上記範囲外の場合に比べ、製膜性に優れたポリイミド成形体の製造方法が提供される。
請求項9に係る発明によれば、樹脂の数平均分子量が上記範囲外である場合に比べ、製膜性に優れたポリイミド成形体の製造方法が提供される。
請求項11に係る発明によれば、脂肪族環状アミン化合物が溶解しているポリイミド前駆体組成物を用いて成形されていない場合に比べ、機械的強度の高い液晶配向膜が提供される。
請求項12に係る発明によれば、脂肪族環状アミン化合物が溶解しているポリイミド前駆体組成物を用いて成形されていない場合に比べ、機械的強度の高いパッシベーション膜が提供される。
請求項13に係る発明によれば、脂肪族環状アミン化合物が溶解しているポリイミド前駆体組成物を用いて成形されていない場合に比べ、機械的強度の高い電線被覆材が提供される。
請求項14に係る発明によれば、脂肪族環状アミン化合物が溶解しているポリイミド前駆体組成物を用いて成形されていない場合に比べ、機械的強度の高い接着膜が提供される。
本実施形態に係るポリイミド成形体は、特定ポリイミド前駆体組成物を加熱して成形する。
そして、特定ポリイミド樹脂組成物は、水性溶媒に、一般式(I)で表される繰り返し単位を有し、且つイミド化率が0.2以下である樹脂(以下、「特定ポリイミド前駆体」と称する)と、脂肪族環状アミン化合物と、が溶解している組成物である。つまり、特定ポリイミド前駆体及び脂肪族環状アミン化合物は、水性溶媒に溶解した状態で組成物中に含まれる。なお、溶解とは、溶解物の残存が目視にて確認でない状態を示す。
また、ポリイミド前駆体組成物を用いたポリイミド成形体の成形のとき、脂肪族環状アミン化合物は優れたイミド化促進作用を発揮するため機械的強度に優れたポリイミド樹脂成形体が得られ、また耐熱性、電気特性、耐溶剤性などの諸特性にも優れたポリイミド樹脂成形体が得られる。更に、上記イミド化促進作用により生産性も向上する。
また、脂肪族環状アミン化合物は、特定ポリイミド前駆体(そのカルボキシル基)にアミン塩化した状態で溶媒に溶解していることから、アミン化合物特有の臭気も抑えられる。
更に、長期間に渡ってもポリイミド前駆体組成物の粘度の変化が小さく、安定な塗工加工を行い得る。
なお、非プロトン系極性溶剤とは、沸点150℃以上300℃以下で、双極子モーメントが3.0D以上5.0D以下の溶剤である。非プロトン系極性溶剤として具体的には、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチレンホスホルアミド(HMPA)、N−メチルカプロラクタム、N−アセチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
ポリイミド前駆体としての特定ポリイミド前駆体は、低分子化合物ではなく、また、一次構造に屈曲鎖や脂肪族環状構造等を導入して高分子鎖間の相互作用力を下げて、溶媒への溶解性を高めた構造ではなく、溶媒として水性溶媒を適用し、特定ポリイミド前駆体(そのカルボキシル基)は、脂肪族環状アミン化合物によりアミン塩化して溶解している。このため、従来のポリイミド前駆体樹脂において溶解性を改善するための方法に見られるポリイミド前駆体の低分子化、ポリイミド前駆体の分子構造変更により生じるポリイミド成形体の機械的強度の低下を起こさず、ポリイミド前駆体の水溶化が図られる。
また、機械的強度に加え、耐熱性、電気特性、耐溶剤性等の諸特性に優れたポリイミド成形体が得られ易い。
本実施形態に係るポリイミド成形体の製造方法は、具体的には、例えば、特定ポリイミド前駆体組成物を被塗布物上に塗布して塗膜を形成する工程(以下「塗膜形成工程」と称する)と、塗膜を加熱処理してポリイミド樹脂層を形成する工程(以下「加熱工程」称する)と、を有する。
まず、被塗布物を準備する。この被塗布物は、製造するポリイミド成形体の用途に応じて選択される。
具体的には、ポリイミド成形体として液晶配向膜を製造する場合、被塗布物としては、液晶素子に適用される各種基板が挙げられ、例えば、シリコン基板、ガラス基板又はこれら表面に金属又は合金膜が形成された基板等が挙げられる。
また、ポリイミド成形体としてパッシベーション膜を製造する場合、被塗布物としては、例えば、集積回路が形成された半導体基板、配線が形成された配線基板、電子部品及び配線が設けられたプリント基板等から選択される。
また、ポリイミド成形体として電線被覆材を製造する場合、被塗布物としては、例えば、各種の電線(軟銅、硬銅、無酸素銅、クロム鉱、アルミニウム等の金属又は合金製の線材、棒材、又は板材)が挙げられる。なお、ポリイミド成形体をテープ状に成形・加工し、これを電線に巻き付けるテープ状の電線被覆材として利用する場合、各種の平面基板又は円筒状基体が被塗布物として利用される。
また、ポリイミド成形体として接着膜を製造する場合、例えば、接着対象となる各種の成形体(例えば、半導体チップ、プリント基板等の種々の電器部品等)が挙げられる。
特定ポリイミド前駆体組成物の塗布方法は、特に制限はなく、例えば、スプレー塗布、回転塗布法、ロール塗布法、バー塗布法、スリットダイ塗布法、インクジェット塗布法等の各種の塗布法が挙げられる。
特定ポリイミド前駆体組成物は、水性溶媒に、特定ポリイミド前駆体と、脂肪族環状アミン化合物と、が溶解している組成物である。
特定ポリイミド前駆体は、一般式(I)で表される繰り返し単位を有し、且つイミド化率が0.2以下である樹脂(ポリアミック酸)である。
一方、Bが表す2価の有機基としては、原料となるジアミン化合物から2つのアミノ基を除いたその残基である。
また、2種以上を組み合わせて併用する場合、芳香族テトラカルボン酸、または脂肪族テトラカルボン酸を各々併用しても、芳香族テトラカルボン酸と脂肪族テトラカルボン酸とを組み合わせてもよい。
具体的には、特定ポリイミド前駆体としては、例えば、一般式(I−1)、一般式(I−2)及び一般式(I−3)で表される繰り返し単位を有する樹脂が挙げられる。
lは1以上の整数を示し、m及びnは、各々独立に0又は1以上の整数を示し、且つ(2n+m)/(2l+2m+2n)≦0.2の関係を満たす。
そして、l、m及びnは、(2n+m)/(2l+2m+2n)≦0.2の関係を満たすが、望ましくは(2n+m)/(2l+2m+2n)≦0.15の関係、より望ましくは(2n+m)/(2l+2m+2n)≦0.10を満たすことである。
そして、特定ポリイミド前駆体のイミド化率(「(2n+m)/(2l+2m+2n)」の値)を0.2以下(望ましくは0.15以下、より望ましくは0.10以下)とすることにより、特定ポリイミド前駆体のゲル化や析出分離を引き起こすことが抑制される。
・ポリイミド前駆体試料の作製
(i)測定対象となるポリイミド前駆体組成物を、シリコーンウェハー上に、膜厚1μm以上10μm以下の範囲で塗布して、塗膜試料を作製する。
(ii)塗膜試料をテトラヒドロフラン(THF)中に20分間浸漬させて、塗膜試料中の溶剤をテトラヒドロフラン(THF)に置換する。浸漬させる溶媒は、THFに限定されることなく、ポリイミド前駆体を溶解せず、ポリイミド前駆体組成物に含まれている溶媒成分と混和し得る溶剤より選択できる。具体的には、メタノール、エタノールなどのアルコール溶媒、ジオキサンなどのエーテル化合物が使用できる。
(iii)塗膜試料を、THF中より取り出し、塗膜試料表面に付着しているTHFにN2ガスを吹き付け、取り除く。10mmHg以下の減圧下、5℃以上25℃以下の範囲にて12時間以上処理して塗膜試料を乾燥させ、ポリイミド前駆体試料を作製する。
(iv)上記(i)と同様に、測定対象となるポリイミド前駆体組成物をシリコーンウェハー上に塗布して、塗膜試料を作製する。
(v)塗膜試料を380℃にて60分間加熱してイミド化反応を行い、100%イミド化標準試料を作製する。
(vi)フーリエ変換赤外分光光度計(堀場製作所製FT−730)を用いて、100%イミド化標準試料、ポリイミド前駆体試料の赤外吸光スペクトルを測定する。100%イミド化標準試料の1500cm−1付近の芳香環由来吸光ピーク(Ab’(1500cm−1))に対する、1780cm−1付近のイミド結合由来の吸光ピーク(Ab’(1780cm−1))の比I’(100)を求める。
(vii)同様にして、ポリイミド前駆体試料について測定を行い、1500cm−1付近の芳香環由来吸光ピーク(Ab(1500cm−1))に対する、1780cm−1付近のイミド結合由来の吸光ピーク(Ab(1780cm−1))の比I(x)を求める。
・式: ポリイミド前駆体のイミド化率=I(x)/I’(100)
・式: I’(100)=(Ab’(1780cm−1))/(Ab’(1500cm−1))
・式: I(x)=(Ab(1780cm−1))/(Ab(1500cm−1))
特定ポリイミド前駆体は、末端にアミノ基を有するポリイミド前駆体(樹脂)を含むことがよく、望ましくは全ての末端にアミノ基を有するポリイミド前駆体とすることがよい。
ポリイミド前駆体の分子末端にアミノ基を持たせるには、例えば、重合反応の際に使用するジアミン化合物のモル当量を、テトラカルボン酸二無水物のモル当量より過剰に添加することで実現される。ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物とのモル当量の比は、テトラカルボン酸のモル当量を1に対して、1.0001以上1.2以下の範囲とすることが望ましく、より望ましくは、1.001以上1.2以下の範囲である。
ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物とのモル当量の比が1.0001以上であれば、分子末端のアミノ基の効果が大きく、良好な分散性が得られる。また、モル当量の比が1.2以下であれば、得られるポリイミド前駆体の分子量が大きく、例えば、フィルム状のポリイミド成形体としたときに、十分なフィルム強度(引裂き強度、引張り強度)が得られ易い。
特定ポリイミド前駆体の数平均分子量を上記範囲とすると、特定ポリイミド前駆体の溶剤に対する溶解性の低下が抑制され、製膜性が確保され易くなる。特に、末端にアミノ基を有する樹脂を含む特定ポリイミド前駆体を適用した場合、分子量が低くなると、末端アミノ基の存在率が高まり、ポリイミド前駆体組成物中の共存する脂肪族環状アミン化合物の影響を受けて溶解性が低下し易いが、特定ポリイミド前駆体の数平均分子量の範囲を上記範囲にすることで、溶解性の低下を抑制することができる。
なお、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とのモル当量の比を、調整することで、目的とする数平均分子量の特定ポリイミド前駆体が得られる。
・カラム:東ソーTSKgelα−M(7.8mm I.D×30cm)
・溶離液:DMF(ジメチルホルムアミド)/30mMLiBr/60mMリン酸
・流速:0.6mL/min
・注入量:60μL
・検出器:RI(示差屈折率検出器)
脂肪族環状アミン化合物は、特定ポリイミド前駆体(そのカルボキシル基)をアミン塩化して、水性溶媒に対する溶解性を高めると共に、イミド化促進剤としても機能する化合物である。
なお、脂肪族環状アミン化合物は、水溶性の化合物であることがよい。ここで、水溶性とは、25℃において、対象物質が水に対して1質量%以上溶解することを意味する。
これらの中でも、脂肪族環状アミン化合物としては、3級アミン化合物がよい。脂肪族環状アミン化合物として、3級アミン化合物を適用すると、特定ポリイミド前駆体の水性溶媒に対する溶解性が高まり易くなり、製膜性が向上し易くなる。
これらの中でも、下記式(1)で表されるピペリジン類、下記式(2)で表されるピペラジン類、下記式(3)で表されるモルホリン類、下記式(4)で表されるピロリジン類、および下記式(5)で表されるピラゾリジン類が好ましい。
尚、R1およびR2としては、更に、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、またはフェニル基がよい。
脂肪族環状アミン化合物の含有量を上記範囲とすると、特定ポリイミド前駆体の水性溶媒に対する溶解性が高まり易くなり、製膜性が向上し易くなる。また、特に前記カルボキシル基に対して等量より多く含有することで、優れた溶液安定性が得られる。
本実施形態における水性溶媒は、少なくとも水を70質量%以上含有する溶媒である。水としては、例えば、蒸留水、イオン交換水、限外濾過水、純水等が挙げられる。
水溶性の有機溶剤としては、例えば、水溶性エーテル系溶剤、水溶性ケトン系溶剤、水溶性アルコール系溶剤等が挙げられる。ここで、水溶性とは、25℃において、対象物質が水に対して1質量%以上溶解することを意味する。
特定ポリイミド前駆体組成物は、これを用いて製造するポリイミド成形体に導電性や、機械強度などの各種機能を付与することを目的として、各種フィラーなどを含んでもよいし、また、イミド化反応促進のための触媒や、製膜品質向上のためのレベリング材などを含んでもよい。
導電剤としては、例えば、カーボンブラック(例えばpH5.0以下の酸性カーボンブラック)、金属(例えばアルミニウムやニッケル等)、金属酸化物(例えば酸化イットリウム、酸化錫等)、イオン導電性物質(例えばチタン酸カリウム、LiCl等)、導電性高分子(例えばポリアニリン、ポリピロール、ポリサルフォン、ポリアセチレンなど)等が挙げられる。
これら導電材料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
また、導電材料が粒子状の場合、その一次粒径が10μm未満、望ましくは1μm以下の粒子であることがよい。
特定ポリイミド前駆体組成物は、特に限定されるものではないが、水性溶媒中で、脂肪族環状アミン化合物の存在下、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを重合して樹脂(以下、「ポリイミド前駆体」と称する)を生成するとの製造方法により、簡便に行い得る。
このため、特定ポリイミド前駆体組成物の製造方法では、機械的強度の高いポリイミド成形体が得られるポリイミド前駆体組成物が製造される。
また、特定ポリイミド前駆体組成物の製造方法では、機械的強度に加え、耐熱性、電気特性、耐溶剤性等の諸特性に優れたポリイミド成形体が得られ易いポリイミド前駆体組成物が製造される。
なお、ポリイミド前駆体の重合反応時の時間は、反応温度により1時間以上24時間以下の範囲とすることがよい。
次に、特定ポリイミド前駆体組成物の塗膜に対して、乾燥処理を行う。この乾燥処理により、乾燥膜(乾燥したイミド化前の皮膜)を形成する。
乾燥処理の加熱条件は、例えば80℃以上200℃以下の温度で10分間以上60分間以下がよく、温度が高いほど加熱時間は短くてよい。加熱の際、熱風を当てることも有効である。加熱のときは、温度を段階的に上昇させたり、速度を変化させずに上昇させてもよい。
イミド化処理の加熱条件としては、例えば150℃以上400℃以下(望ましくは200℃以上300℃以下)で、20分間以上60分間以下加熱することで、イミド化反応が起こり、ポリイミド樹脂層が形成される。加熱反応の際、加熱の最終温度に達する前に、温度を段階的、又は一定速度で徐々に上昇させて加熱することがよい。
本実施形態に係るポリイミド成形体は、上記本実施形態に係るポリイミド成形体の製造方法により得られるポリイミド成形体である。このポリイミド成形体としては、例えば、液晶配向膜、パッシベーション膜、電線被覆材、接着膜等の各種のポリイミド成形体が例示される。その他、ポリイミド成形体としては、例えば、フレキシブル電子基板フィルム、銅張積層フィルム、ラミネートフィルム、電気絶縁フィルム、燃料電池用多孔質フィルム、分離フィルム、耐熱性皮膜、ICパッケージ、レジスト膜、平坦化膜、マイクロレンズアレイ膜、光ファイバー被覆膜等も例示される。
その他のポリイミド成形体としては、ベルト部材が挙げられる。ベルト部材としては、駆動ベルト、電子写真方式の画像形成装置用のベルト(例えば、中間転写ベルト、転写ベルト、定着ベルト、搬送ベルト)等が例示される。
つまり、本実施形態に係るポリイミド成形体の製造方法は、上記例示された各種のポリイミド成形体の製造方法に適用され得る。
本実施形態にかかるポリイミド成形体に含有される水性溶媒は、ポリイミド成形体中、1ppb以上1%未満である。ポリイミド成形体中に含有される水性溶媒の量は、ポリイミド成形体を加熱して発生するガス分をガスクロマトグラフィー法により定量される。また、ポリイミド成形体中に含まれる、脂肪族環状アミン化合物の量についても、ポリイミド成形体を加熱して発生するガス分をガスクロマトグラフィー法により定量される。
[ポリイミド前駆体組成物(A−1)の作製]
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、水900gを充填した。ここに、p−フェニレンジアミン(以下、PDAと表記:分子量108.14)27.28g(252.27ミリモル)と、メチルモルホリン(以下、MMOと表記:脂肪族環状アミン化合物)51.03g(504.54ミリモル)とを添加し、20℃で10分間攪拌して分散させた。この溶液に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、BPDAと表記:分子量294.22)72.72g(247.16ミリモル)を添加し、反応温度20℃に保持しながら、24時間攪拌して溶解、反応を行い、ポリイミド前駆体組成物(A−1)を得た。
尚、生成したポリイミド前駆体のイミド化率は0.02であり、既述の末端アミノ基量の測定の結果、少なくとも末端にアミノ基を有するものを含有するものであった。
粘度は、E型粘度計を用いて下記条件で測定を行った。
・測定装置: E型回転粘度計TV−20H(東機産業株式会社)
・測定プローブ: No.3型ローター3°×R14
・測定温度: 22℃
固形分は、示唆熱熱重量同時測定装置を用いて下記条件で測定した。なお、380℃の測定値をもって、固形分はポリイミドとしての固形分率として測定した。
・測定装置: 示差熱熱重量同時測定装置TG/DTA6200(セイコーインスツルメンツ株式会社)
・測定範囲: 20℃以上400℃以下
・昇温速度: 20℃/分
得られたポリイミド前駆体組成物(A−1)を用いて製膜を行って、フィルムを作製し、その製膜性について評価した。また、得られた製膜フィルムの力学特性(引張り強度、引張り伸び)を測定した。
ポリイミド前駆体組成物(A−1)を用い、下記操作により製膜を行った。製膜フィルムについて、(1)ボイド痕、(2)表面ムラ・模様を評価した。
・塗布方法: 塗布厚100μmとなるようにスペーサーを設置した塗布ブレードを用いたバーコート法。
・塗布基材: 1.1mmtガラス板
・乾燥温度: 60℃×10分
・焼成温度: 250℃×30分
製膜フィルム表面のボイド痕の有無を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎: ボイド痕の発生が見られない。
○: 製膜フィルム表面に1個以上10個未満のボイド痕が確認できる。
△: 製膜フィルム表面に10個以上50個未満のボイド痕が点在する。
×: 製膜フィルム表面に無数のボイド痕が一様に発生している。
製膜フィルム表面に発生する表面ムラ、模様の有無を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎: 表面ムラ、模様の発生が見られない。
○: 製膜フィルム表面の一部に表面ムラ、模様が僅かに確認できる(製膜フィルム表面面積の10%未満)。
△: 製膜フィルム表面の一部に表面ムラ、模様が確認できる。
×: 製膜フィルム表面に表面ムラ、模様が一様に発生している(製膜フィルム表面面積の10%以上)。
作製した製膜フィルムより、ダンベル3号を用いて試料片を打ち抜き成形した。試料片を引張り試験機に設置し、下記条件で、試料片が引張り破断する印加荷重(引張り強度)、破断伸び(引張り伸び)を測定した。
・試験装置 : アイコーエンイジアリング社製引張り試験機1605型
・試料長さ : 30mm
・試料幅 : 5mm
・引張り速度 :10mm/min
[ポリイミド前駆体組成物(A−2)〜(A−19)の作製]
ポリイミド前駆体組成物の合成条件を、下記表1〜表2に記載の条件に変更した以外は、実施例1と同様にして、ポリイミド前駆体組成物(A−2)〜(A−19)を作製した。
そして、実施例1と同様にして、製膜フィルムを作製し、評価をした。評価結果を表1〜表2に示す。
[ポリイミド前駆体組成物(X−1)の作製]
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと表記)900gを充填した。乾燥した窒素ガスを通じながら、PDA(分子量108.14)27.28g(252.27ミリモル)を添加した。溶液温度を30℃に保ちながら攪拌を行い、BPDA(分子量294.22)72.72g(247.16ミリモル)を徐々に添加した。ジアミン化合物、テトラカルボン酸二無水物の溶解を確認後、さらに、反応温度を30℃に保持しながら、24時間反応を行った。前述の方法でポリイミド前駆体溶液(固形分10質量%)の粘度を測定したところ、50Pasであった。
得られたポリイミド前駆体溶液を、ポリイミド前駆体組成物(X−1)とした。
その結果、焼成温度を実施例1と同じく、250℃とすると、膜中にNMPが残留するため、引張り強度、引張り伸びともに、実施例1に比べて低くなってしまった。ポリイミド前駆体組成物(X−1)に含まれる高沸点のNMPが製膜フィルム中に残留することで、機械的強度低下を引き起こすことが原因の一つと考えられる。
[ポリイミド前駆体組成物(X−2)の作製]
比較例1で作製したポリイミド前駆体組成物(X−1)を、10倍容量のアセトン中に添加し、ポリイミド前駆体を再沈殿した。ろ過後、40℃/減圧(10mmHg)下で24時間乾燥した。乾燥後、ポリイミド前駆体10g(カルボキシル基49.71ミリモル当量)に、水90g、ジメチルアミノエタノール(以下、DMAEtと表記:分子量89.14)4.43g(9.71ミリモル)を加え、25℃にて6時間攪拌溶解させポリイミド前駆体組成物(X−2)を得た。
その結果、製膜性は、実施例1同様に良好であった。引張り試験の結果、実施例1に比べ、引張り強度、引張り伸びともに低いことがわかった。
ポリイミド前駆体組成物(X−2)中に残留しているNMP含有率を液体クロマトグラフィー法にて分析したところ、溶剤中6重量%であった。ポリイミド前駆体組成物(X−2)を用いた製膜試料の引張り特性の低下の原因が、比較例1と同様に成膜フィルム中のNMPが残留するためと考えられる。
[ポリイミド前駆体組成物(X−3)の作製]
比較例1の重合時に有機アミン化合物を添加し、下記に示すようにして重合を行った。
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、NMP900gを充填した。乾燥した窒素ガスを通じながら、PDA27.28g(252.27ミリモル)、DMAEt44.97g(504.54ミリモル)を添加した。溶液温度を30℃に保ちながら攪拌を行い、BPDA72.72g(247.16ミリモル)を徐々に添加した。ジアミン化合物、テトラカルボン酸二無水物の溶解を確認後、さらに、反応温度30℃に保持しながら、24時間反応を行った。前述の方法でポリイミド前駆体溶液(固形分20質量%)の粘度を測定したところ、5Pasであった。
得られたポリイミド前駆体溶液を、ポリイミド前駆体組成物(X−3)とした。
そして、得られたポリイミド前駆体組成物(X−3)を用いて、実施例1と同様にして、製膜フィルムを作製し、評価をした。評価結果を表3に示す。
[ポリイミド前駆体組成物(X−4)の作製]
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、水450gを充填した。ここに、p−フェニレンジアミン(PDA)13.44g(124ミリモル)と、1,2−ジメチルイミダゾ−ル(1,2−DMZ:分子量96.13)29.87g(310.73ミリモル)とを添加し、25℃で1時間攪拌して溶解した。この溶液に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)36.56g(124ミリモル)を添加し、ジアミン化合物、テトラカルボン酸二無水物の溶解を確認後、さらに、反応温度25℃に保持しながら、12時間攪拌して反応を行い、ポリイミド前駆体組成物(X−4)を得た。
尚、生成したポリイミド前駆体のイミド化率は0.05であり、既述の末端アミノ基量の測定の結果、ほぼ芳香族ジアミン化合物由来のアミノ基は検出されなかった。
そして、得られたポリイミド前駆体組成物(X−4)を用いて、実施例1と同様にして、製膜フィルムを作製し、評価をした。評価結果を表3に示す。
[ポリイミド前駆体組成物(X−5)の作製]
実施例1においてポリイミド前駆体組成物(A−1)に添加するアミン化合物を、メチルモルホリン(MMO/脂肪族環状アミン、504.54ミリモル)に変えて、トリエタノールアミン(以下、TEAと表記:脂肪族鎖状アミン、504.54ミリモル)とした以外、実施例1と同様にして重合を行ったが、モノマーが溶解せず、重合が行えなかった。
・ジアミン化合物:「PDA」(p−フェニレンジアミン)、「ODA」(4,4’−ジアミノジフェニルエーテル)
・アミン化合物:MMO(メチルモルホリン)、DMAEt(ジメチルアミノエタノール)、1−メチルピペリジン(分子量Mw99.17)、N,N−ジメチルピペラジン(分子量Mw114.19)、ピロリジン(分子量Mw71.12)、1,2−DMZ(1,2−ジメチルイミダゾ−ル)
・溶媒:NMP(N−メチル−2−ピロリドン)
ポリイミド前駆体組成物(A−1)をITO電極付きガラス基板の電極面にスピンコートし、60℃×10分で乾燥後、250℃×30分で焼成を行って、厚み70nmのポリイミド膜を形成し、その表面にラビング処理を施した。これにより、ITO電極付きガラス基板の電極面に、ポリイミド膜からなる液晶配向膜を形成した。
この液晶配向膜が形成されたITO電極付き基板を一対作製し、互いのラビング方向が直交し、スペーサを介して互いの液晶配向膜が対向するように一対の基板を重ね合わせた。そして、互いの液晶配向膜の間隙に液晶「WLC−2003(メルク社製)」を注入した後、一対の基板の周囲を封止して、液晶セルを作製した。
偏光顕微鏡により、得られた液晶セルの配向状態を観察したところ、液晶が配向していることが確認された。
なお、ポリイミド前駆体組成物(A−1)に代えて、ポリイミド前駆体組成物(A−2)〜(A−19)を用いて、各々、同様にして、液晶セルを作製したところ、得られた液晶セルでは液晶が配向していることが確認された。
ポリイミド樹脂基板上に、銅箔の配線パターンが形成されたフレキシブル配線基板を準備した。
このフレキシブル配線基板の配線面に、ポリイミド前駆体組成物(A−1)を印刷塗布し、60℃×10分で乾燥後、250℃×30分で焼成を行って、厚み5μmのポリイミド膜を形成した。これにより、フレキシブル配線基板の配線面に、ポリイミド膜からなるパッシベーション膜(層間絶縁膜)を形成した。
このパッシベーション膜付きフレキシブル配線基板の配線パターンとパッシベーション膜の間で、導通試験を行ったところ、導通せず、パッシベーション膜が絶縁被覆膜として機能していることが確認された。
なお、ポリイミド前駆体組成物(A−1)に代えて、ポリイミド前駆体組成物(A−2)〜(A−19)を用いて、各々、同様にして、パッシベーション膜付きフレキシブル配線基板を作製したこところ、パッシベーション膜が絶縁被覆膜として機能していることが確認された。
ポリイミド前駆体組成物(A−1)をアルミ箔の表面に厚さ350μmで流延塗布した後、形成された塗膜を60℃×10分で乾燥した。得られた乾燥膜をアルミ箔から剥離し、フレームに固定した状態で、250℃×30分で焼成を行って、厚み25μmのポリイミドフィルムを作製した。
得られたポリイミドフィルムの両面に、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体水性塗料(EPA水性ディスパージョン)を塗布し、150℃1分間乾燥、415℃15秒間焼成して、厚み25μmのフッ素樹脂層(熱融着層)を形成した。このフッ素樹脂層が形成されたポリイミドフィルム積層体をテープ状に加工して、電線被覆テープを作製した。得られた電線被覆テープを銅製の電線に巻き付け、加熱処理を施して、電線被覆テープのフッ素樹脂層(熱融着層)を溶融させ、電線被覆テープを電線に熱融着した。
この電線被覆テープ付き電線の電線と電線被覆テープとの間で、導通試験を行ったところ、導通せず、電線被覆テープが絶縁被覆膜として機能していることが確認された。
なお、ポリイミド前駆体組成物(A−1)に代えて、ポリイミド前駆体組成物(A−2)〜(A−19)を用いて、各々、同様にして、電線被覆テープ付き電線を作製したところ、電線被覆テープが絶縁被覆膜として機能していることが確認された。
ポリイミド前駆体組成物(A−1)をポリイミドフィルムの表面にスピンコートした。次に、ポリイミドフィルムの塗膜形成面に別のポリイミドフィルムを重ね合わせた。そして、この状態で、ポリイミド前駆体組成物(A−1)の塗膜に対して、60℃×10分で乾燥後、250℃×30分で焼成を行って、厚み70μmのポリイミド膜を形成した。
得られたポリイミドフィルムの積層体から一方のポリイミドフィルムを引き剥がそうとしたところ、容易には剥がれず、2つのポリイミドフィルム間に形成したポリイミド膜が接着膜として機能していることが確認された。
なお、ポリイミド前駆体組成物(A−1)に代えて、ポリイミド前駆体組成物(A−2)〜(A−19)を用いて、各々、同様にして、ポリイミドフィルムの積層体を作製したところ、2つのポリイミドフィルム間に形成したポリイミド膜が接着膜として機能していることが確認された。
Claims (14)
- 水性溶媒に、下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有し、且つイミド化率が0.2以下である樹脂と、脂肪族環状アミン化合物と、が溶解しているポリイミド前駆体組成物を加熱処理して成形するポリイミド成形体の製造方法。
(一般式(I)中、Aは4価の有機基を示し、Bは2価の有機基を示す。) - 前記脂肪族環状アミン化合物が、モルホリン類、ピペリジン類、ピペラジン類、ピロリジン類、およびピラゾリジン類から選ばれる少なくとも一種の化合物である請求項1に記載のポリイミド成形体の製造方法。
- 前記脂肪族環状アミン化合物が、モルホリン類から選ばれる少なくとも一種の化合物である請求項1又は2に記載のポリイミド成形体の製造方法。
- 前記脂肪族環状アミン化合物が3級アミン化合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法。
- 前記脂肪族環状アミン化合物が、前記樹脂中に含まれるカルボキシル基に対して、50モル%以上500モル%以下で含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法。
- 前記樹脂が、芳香族テトラカルボン酸二無水物と、芳香族ジアミン化合物と、から合成されてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法。
- 前記樹脂が、ピロメリット酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、およびベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物から選ばれる少なくとも一種の芳香族テトラカルボン酸二無水物と、フェニレンジアミン、およびジアミノジフェニルエーテルから選ばれる少なくとも一種の芳香族ジアミン化合物と、から合成されてなる請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法。
- 前記樹脂が、末端にアミノ基を有する樹脂を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法。
- 前記樹脂の数平均分子量が、1000以上100000以下である請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法により製造されたポリイミド成形体。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法により製造されたポリイミド成形体からなる液晶配向膜。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法により製造されたポリイミド成形体からなるパッシベーション膜。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法により製造されたポリイミド成形体からなる電線被覆材。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリイミド成形体の製造方法により製造されたポリイミド成形体からなる接着膜。
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