JP2014080161A - 空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 1−1構造のカーカス層を備える場合において、耐久性を損なうことなく操縦安定性の向上を可能にした空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 一対のビード部3,3間に内側カーカス層4Aと外側カーカス層4Bを含む複数層のカーカス層4を装架し、内側カーカス層4Aをビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げる一方で、外側カーカス層4Bの端部を内側カーカス層4Aの巻き上げ部の外側に配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、外側カーカス層4Bに使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2を0.30MPa以上とし、外側カーカス層4Bに使用されるカーカスコードのガーレ法に基づく曲げ硬さH2を200mg〜700mgとする。
【選択図】 図1
【解決手段】 一対のビード部3,3間に内側カーカス層4Aと外側カーカス層4Bを含む複数層のカーカス層4を装架し、内側カーカス層4Aをビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げる一方で、外側カーカス層4Bの端部を内側カーカス層4Aの巻き上げ部の外側に配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、外側カーカス層4Bに使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2を0.30MPa以上とし、外側カーカス層4Bに使用されるカーカスコードのガーレ法に基づく曲げ硬さH2を200mg〜700mgとする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、1−1構造のカーカス層を備えた空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法に関し、更に詳しくは、耐久性を損なうことなく操縦安定性を向上することを可能にした空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法に関する。
空気入りラジアルタイヤにおいて、一対のビード部間に内側カーカス層と外側カーカス層を含む複数層のカーカス層を装架し、内側カーカス層をビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げる一方で、外側カーカス層の端部を内側カーカス層の巻き上げ部の外側に配置するようにした所謂1−1構造のカーカス層を備えたタイヤが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。このような1−1構造のカーカス層を備えた空気入りラジアルタイヤは、サイドウォール部の剛性が十分に確保されるため、優れた操縦安定性を発揮することが可能である。
しかしながら、1−1構造のカーカス層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、本来タイヤ周方向に対して直角に配列されるカーカスコードが成形時や加硫時のゴム流れに起因してウェーブし、その結果として、ユニフォミティーの悪化により操縦安定性が悪化するという問題がある。
本発明の目的は、1−1構造のカーカス層を備える場合において、耐久性を損なうことなく操縦安定性を向上することを可能にした空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りラジアルタイヤは、一対のビード部間に内側カーカス層と外側カーカス層を含む複数層のカーカス層を装架し、前記内側カーカス層をビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げる一方で、前記外側カーカス層の端部を前記内側カーカス層の巻き上げ部の外側に配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、前記外側カーカス層に使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2が0.30MPa以上であり、前記外側カーカス層に使用されるカーカスコードのガーレ法に基づく曲げ硬さH2が200mg〜700mgであることを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するための本発明の空気入りラジアルタイヤの製造方法は、一対のビード部間に内側カーカス層と外側カーカス層を含む複数層のカーカス層を装架し、前記内側カーカス層をビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げる一方で、前記外側カーカス層の端部を前記内側カーカス層の巻き上げ部の外側に配置した空気入りラジアルタイヤを製造する方法において、前記外側カーカス層に使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2が0.30MPa以上であり、前記外側カーカス層に使用されるカーカスコードのガーレ法に基づく曲げ硬さH2が200mg〜700mgである未加硫タイヤを成形し、該タイヤを金型内で加硫することを特徴とするものである。
本発明者は、1−1構造のカーカス層を備えた空気入りラジアルタイヤのユニフォミティーについて鋭意研究した結果、特にビードコアの廻りに巻き上げられていない外側カーカス層のカーカスコードが成形時や加硫時のゴム流れに起因して大きく変位する傾向があり、その結果、外側カーカス層のカーカスコードにウェーブが生じ、これがユニフォミティーに悪影響を与え、更には操縦安定性に悪影響を与えていることを知見し、本発明に至ったのである。
即ち、本発明では、空気入りラジアルタイヤに1−1構造のカーカス層を採用することでサイドウォール部の剛性を確保し、優れた操縦安定性を発揮するにあたって、外側カーカス層に使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2を0.30MPa以上として通常よりも大きくすると共に、外側カーカス層に使用されるカーカスコードのガーレ法に基づく曲げ硬さH2を200mg〜700mgとして通常よりも高くすることにより、外側カーカス層のカーカスコードが成形時や加硫時のゴム流れに起因して変位するのを抑制し、カーカスコードにウェーブが生じるのを抑制するので、ユニフォミティーを向上し、更には操縦安定性を向上することができる。
また、外側カーカス層に使用されるカーカスコードのガーレ法に基づく曲げ硬さH2を過度に大きくすると、カーカスコードの耐疲労性が低下し、タイヤ耐久性が低下することになるが、その上限値を規定することにより、タイヤ耐久性を損なうことなく操縦安定性を向上することが可能になる。
外側カーカス層に使用されるカーカスコードの2.0cN/dtex荷重下における伸度E2は3.5%〜5.0%の範囲にあることが好ましい。これにより、タイヤ耐久性と操縦安定性を良好に維持することができる。
また、内側カーカス層に使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M1及び外側カーカス層に使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2はM1<M2の関係を満足することが好ましい。このように外側カーカス層のコートコンパウンドの引張応力M2を相対的に大きくすることにより、操縦安定性の改善効果を得ることができる。
本発明において、100%伸び時における引張応力は、JIS−K6251に準拠し、温度20℃の条件にてダンベル状1号形試験片を用いて測定されるものである。100%伸び時における引張応力は未加硫状態のコートコンパウンドについて測定される。
また、ガーレ法に基づく曲げ硬さは、JIS−L1096に準拠し、温度20℃の条件にてガーレ式試験機を用いて測定される曲げ硬さであり、その試験片としては引き揃えられた2本のコードが使用される。ガーレ法に基づく曲げ硬さはカーカス層を圧延する以前のディップコードについて測定される。
更に、2.0cN/dtex荷重下における伸度は、JIS−L1017に準拠し、温度20℃及び荷重2.0cN/dtexの条件にて測定されるものである。2.0cN/dtex荷重下における伸度はカーカス層を圧延する以前のディップコードについて測定される。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを示すものである。
図1に示すように、本実施形態の空気入りラジアルタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、サイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。
一対のビード部3,3間にはタイヤ径方向に延びる複数本のカーカスコードを含む複数層のカーカス層4が装架されている。カーカス層4は、トレッド部1においてタイヤ径方向内側に位置する内側カーカス層4Aと、トレッド部1においてタイヤ径方向外側に位置する外側カーカス層4Bとを包含するものである。各ビード部3には環状のビードコア5が埋設されており、そのビードコア5の外周上に断面三角形状のゴム組成物からなるビードフィラー6が配置されている。内側カーカス層4Aはビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられ、ビードコア5及びビードフィラー6を包み込むように配置されている。また、外側カーカス層4Bはその端部が内側カーカス層4Aの巻き上げ部のタイヤ幅方向外側に配置され、ビードコア5の側方位置まで延在している。これらカーカス層4A,4Bを構成するカーカスコードとしては、ナイロンやポリエステル等の有機繊維コードが使用される。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層7が埋設されている。これらベルト層7はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層7の補強コードとしては、スチールコードが好ましく使用される。ベルト層7の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルト補強層8が配置されている。ベルト補強層8は少なくとも1本の補強コードを引き揃えてゴム被覆してなるストリップ材をタイヤ周方向に連続的に巻回したジョイントレス構造とすることが望ましい。また、ベルト補強層8はベルト層7の幅方向の全域を覆うように配置しても良く、或いは、ベルト層7の幅方向外側のエッジ部のみを覆うように配置しても良い。
このように1−1構造のカーカス層4を採用した空気入りラジアルタイヤは、サイドウォール部2の剛性を十分に確保することができるため、優れた操縦安定性を発揮することが可能である。
上述した空気入りラジアルタイヤを製造する場合、カーカス層4A,4B、ビードコア5及びビードフィラー6を含む円筒状の一次グリーンタイヤを成形する一方で、ベルト層7及びベルト補強層8を含む円筒状のトレッドリングを成形し、該トレッドリングの内側で一次グリーンタイヤをトロイダル形状に膨張させることでトレッドリングに対して一次グリーンタイヤを貼り合わせて2次グリーンタイヤを成形する。その後、未加硫状態の2次グリーンタイヤを金型内に投入し、タイヤ内側からブラダーで加圧しながら加熱することにより、タイヤの加硫を行う。このような成形工程及び加硫工程においては、特に外側カーカス層4Bのカーカスコードがゴム流れに起因して変位し易い。
そこで、上記空気入りラジアルタイヤにおいては、外側カーカス層4Bに使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2を0.30MPa以上、より好ましくは、0.30MPa〜0.60MPaとしている。これにより、外側カーカス層4Bのカーカスコードが成形時や加硫時のゴム流れに起因して変位するのを抑制し、外側カーカス層4Bのカーカスコードにウェーブが生じるのを抑制するので、ユニフォミティーを向上し、更には操縦安定性を向上することができる。
ここで、外側カーカス層4Bに使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2が0.30MPa未満であると、成形時や加硫時にゴム流れが発生し易くなり、外側カーカス層4Bのカーカスコードにウェーブが生じ易くなるため、操縦安定性が低下する。逆に、外側カーカス層4Bに使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2が0.60MPaを超えると、外側カーカス層4Bの圧延作業性が悪くなる。
また、内側カーカス層4Aに使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M1は外側カーカス層4Bに使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2と同一にすることが可能であるが、ゴム流れの影響は外側カーカス層4Bにおいて顕著であるため、引張応力M1は引張応力M2よりも小さく設定すること(M1<M2)が可能である。この場合、外側カーカス層4Bのコートコンパウンドの引張応力M2を相対的に大きくすることにより、ユニフォミティーの改善効果を得ることができ、しかも内側カーカス層4Aについては良好な圧延作業性が確保されるという利点がある。M1<M2とする場合、両者の差(M2−M1)を0.02MPa〜0.26MPaとすることが望ましい。
更に、上記空気入りラジアルタイヤにおいては、外側カーカス層4Bに使用されるカーカスコードのガーレ法に基づく曲げ硬さH2を200mg〜700mg、より好ましくは、550mg〜700mgとしている。これにより、外側カーカス層4Bのカーカスコードが成形時や加硫時のゴム流れに起因して変位するのを抑制し、外側カーカス層4Bのカーカスコードにウェーブが生じるのを抑制するので、ユニフォミティーを向上し、更には操縦安定性を向上することができる。
ここで、外側カーカス層4Bに使用されるカーカスコードのガーレ法に基づく曲げ硬さH2が小さ過ぎると、成形時や加硫時にゴム流れが発生し易くなり、外側カーカス層4Bのカーカスコードにウェーブが生じ易くなるため、操縦安定性が低下する。逆に、外側カーカス層4Bに使用されるカーカスコードのガーレ法に基づく曲げ硬さH2が大き過ぎると、カーカスコードの耐疲労性が低下し、タイヤ耐久性が低下することになる。
また、内側カーカス層4Aに使用されるカーカスコードのガーレ法に基づく曲げ硬さH1は外側カーカス層4Bに使用されるカーカスコードのガーレ法に基づく曲げ硬さH2と同一にすることが可能であるが、ゴム流れの影響は外側カーカス層4Bにおいて顕著であるため、曲げ硬さH1は曲げ硬さH2よりも小さく設定すること(H1<H2)が可能である。この場合、外側カーカス層4Bのカーカスコードの曲げ硬さH2を相対的に大きくすることにより、ユニフォミティーの改善効果を得ることができる。H1<H2とする場合、両者の差(H2−H1)を150mg〜450mgとすることが望ましい。
なお、カーカスコードの曲げ硬さH1,H2を調整する方法は特に限定されるものではないが、例えば、カーカスコードをディップ処理する際のディップ成分やディップ厚さを調整したり、ディップ処理されたカーカスコードの扱き度合いを調整することにより、曲げ硬さH1,H2を所望の値に設定することができる。
上記空気入りラジアルタイヤにおいて、外側カーカス層4Bに使用されるカーカスコードの2.0cN/dtex荷重下における伸度E2は3.5%〜5.0%の範囲にあると良い。これにより、タイヤ耐久性と操縦安定性を良好に維持することができる。
ここで、カーカスコードの2.0cN/dtex荷重下における伸度E2が3.5%未満であると、カーカスコードの耐疲労性が低下し、タイヤ耐久性が低下することになる。また、カーカスコードの2.0cN/dtex荷重下における伸度E2が5.0%よりも大きいと、操縦安定性が低下することになる。
内側カーカス層4Aに使用されるカーカスコードの2.0cN/dtex荷重下における伸度E1は外側カーカス層4Bに使用されるカーカスコードの2.0cN/dtex荷重下における伸度E2と同一にすることが可能であるが、これら伸度E1,E2を互いに異ならせることも可能である。
タイヤサイズP255/70R16で、一対のビード部間に内側カーカス層と外側カーカス層を含む複数層のカーカス層を装架し、内側カーカス層をビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げる一方で、外側カーカス層の端部を内側カーカス層の巻き上げ部の外側に配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、内側カーカス層に使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M1、外側カーカス層に使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2、内側カーカス層に使用されるカーカスコードのガーレ法に基づく曲げ硬さH1、外側カーカス層に使用されるカーカスコードのガーレ法に基づく曲げ硬さH2、内側カーカス層に使用されるカーカスコードの2.0cN/dtex荷重下における伸度E1、外側カーカス層に使用されるカーカスコードの2.0cN/dtex荷重下における伸度E2を表1のように設定した従来例、比較例1〜3及び実施例1〜5のタイヤを製作した。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、カーカスコードウェーブ、操縦安定性及び耐久性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
カーカスコードウェーブ:
各試験タイヤのタイヤ周上の任意の位置で外側カーカス層のカーカスコードに生じたウェーブの振幅を測定した。カーカスコードウェーブについては、その振幅が小さいことが望まれる。
各試験タイヤのタイヤ周上の任意の位置で外側カーカス層のカーカスコードに生じたウェーブの振幅を測定した。カーカスコードウェーブについては、その振幅が小さいことが望まれる。
操縦安定性:
各試験タイヤをリムサイズ16×7 1/2JJのホイールに組み付け、空気圧を230kPaとして車両に装着し、平坦な周回路を有するテストコースを60km/h〜100km/hの速度範囲で走行させ、レーンチェンジ時及びコーナリング時の操舵性と直進時の安定性について、専門パネラー3名による官能評価を行った。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れていることを意味する。
各試験タイヤをリムサイズ16×7 1/2JJのホイールに組み付け、空気圧を230kPaとして車両に装着し、平坦な周回路を有するテストコースを60km/h〜100km/hの速度範囲で走行させ、レーンチェンジ時及びコーナリング時の操舵性と直進時の安定性について、専門パネラー3名による官能評価を行った。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れていることを意味する。
耐久性:
各試験タイヤをリムサイズ16×7 1/2JJのホイールに組み付け、JIS−D4230に規定される耐久性能試験を実施した後、引き続き走行試験を継続し、タイヤに故障が発生するまでの走行距離を測定した。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど耐久性が優れていることを意味する。
各試験タイヤをリムサイズ16×7 1/2JJのホイールに組み付け、JIS−D4230に規定される耐久性能試験を実施した後、引き続き走行試験を継続し、タイヤに故障が発生するまでの走行距離を測定した。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど耐久性が優れていることを意味する。
表1から判るように、実施例1〜5のタイヤは、従来例との対比において、カーカスコードウェーブが小さくなっており、耐久性を良好に維持しながら操縦安定性を向上することができた。
一方、比較例1のタイヤは、外側カーカス層に使用されるカーカスコードの曲げ硬さH2が小さ過ぎるため操縦安定性の改善効果が不十分であった。比較例2のタイヤは、外側カーカス層に使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2が小さ過ぎるため操縦安定性の改善効果が不十分であった。比較例3のタイヤは、外側カーカス層に使用されるカーカスコードの曲げ硬さH2が大き過ぎるため耐久性の悪化が顕著であった。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
4A 内側カーカス層
4B 外側カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルトカバー層
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
4A 内側カーカス層
4B 外側カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルトカバー層
Claims (6)
- 一対のビード部間に内側カーカス層と外側カーカス層を含む複数層のカーカス層を装架し、前記内側カーカス層をビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げる一方で、前記外側カーカス層の端部を前記内側カーカス層の巻き上げ部の外側に配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、前記外側カーカス層に使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2が0.30MPa以上であり、前記外側カーカス層に使用されるカーカスコードのガーレ法に基づく曲げ硬さH2が200mg〜700mgであることを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
- 前記外側カーカス層に使用されるカーカスコードの2.0cN/dtex荷重下における伸度E2が3.5%〜5.0%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記内側カーカス層に使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M1及び前記外側カーカス層に使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2がM1<M2の関係を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 一対のビード部間に内側カーカス層と外側カーカス層を含む複数層のカーカス層を装架し、前記内側カーカス層をビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げる一方で、前記外側カーカス層の端部を前記内側カーカス層の巻き上げ部の外側に配置した空気入りラジアルタイヤを製造する方法において、前記外側カーカス層に使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2が0.30MPa以上であり、前記外側カーカス層に使用されるカーカスコードのガーレ法に基づく曲げ硬さH2が200mg〜700mgである未加硫タイヤを成形し、該タイヤを金型内で加硫することを特徴とする空気入りラジアルタイヤの製造方法。
- 前記外側カーカス層に使用されるカーカスコードの2.0cN/dtex荷重下における伸度E2が3.5%〜5.0%の範囲にあることを特徴とする請求項4に記載の空気入りラジアルタイヤの製造方法。
- 前記内側カーカス層に使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M1及び前記外側カーカス層に使用されるコートコンパウンドの100%伸び時における引張応力M2がM1<M2の関係を満足することを特徴とする請求項4又は5に記載の空気入りラジアルタイヤの製造方法。
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