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JP2013230646A - 印刷装置及び印刷方法 - Google Patents

印刷装置及び印刷方法 Download PDF

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JP2013230646A
JP2013230646A JP2012104674A JP2012104674A JP2013230646A JP 2013230646 A JP2013230646 A JP 2013230646A JP 2012104674 A JP2012104674 A JP 2012104674A JP 2012104674 A JP2012104674 A JP 2012104674A JP 2013230646 A JP2013230646 A JP 2013230646A
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Abstract

【課題】裸眼立体視により視認される立体的画像における粒状性を改善する。
【解決手段】左右視方向に一定のピッチを有する立体視用光学部材を通して裸眼で観察されたときに立体的画像が視認される立体視用の印刷画像を印刷する。印刷画像用のハーフトーン処理で使用するディザマスクは、(1)立体視用光学部材のピッチ毎に配列されたM個の区域のうちの個々の区域の画素の集合としてそれぞれ構成されるM個の単独画素グループにおけるドット分布と、(2)M個の区域のうちから選択された少なくとも1つの区域の画素と、選択された区域と前記左右視方向に隣接する他の区域に含まれる少なくとも一部の画素と、で構成される少なくとも1つの複合画素グループにおけるドット分布と、のそれぞれが、空間周波数領域において高周波側にピークを持つノイズ特性を有するように設定される。
【選択図】図4A

Description

本発明は、裸眼立体視用の画像を印刷する装置及び方法に関する。
裸眼で立体的な画像を視認するための表示装置では、パララックスバリアやレンチキュラーレンズなどの立体視用光学部材が使用される(例えば特許文献1)。また、このような光学部材を通して立体視用の2次元的な画像を観察すると、その2次元的な画像から立体的な画像が視認される。例えばパララックスバリアを用いた立体視用の2次元画像では、パララックスバリアのピッチを、さらに視点数の区域(例えば2区域)に分割し、それぞれの区域に、1つの視線方向から撮像された1つの画像(「視点画像」又は「視差画像」と呼ぶ)を表示する。このため、1つの目のみでこの2次元画像を観察すると1つの視点画像のみが視認されるが、両眼で観察すると、視線方向が異なる2つの視点画像が見えるので、立体的な画像が視認される。
このような立体視用の2次元画像は、例えば、離散的なドットの配置で階調を再現するインクプリンターを用いて印刷することが可能である。近年のインクジェットプリンターでは、ドットがランダムに、かつ、略均等な分布で配置することによって粒状性を改善する等の種々の工夫がなされている。
しかしながら、インクジェットプリンターで印刷された立体視用の印刷画像を用いて裸眼立体視を行うと、視認される立体的画像の粒状性が悪化するという問題がある。すなわち、ドットの発生がまばらな低濃度の画像部分(明るい画像部分)において、印刷画像の一部分が立体視用光学部材(例えばパララックスバリア)によってマスクされると、その印刷画像におけるドット配置の均等性がくずれ、粒状性が大きく劣化するという問題がある。
また、立体視用の印刷画像では、いわゆるクロストーク(右目用の画像が左目に入り、左目用の画像が右目に入るためゴーストが出る現象)によって粒状性が悪化するという問題も生じる。すなわち、クロストークが生じると、右目と左目のそれぞれで視認される画像として、1つの視点画像のみでなく、それに隣接する他の視点画像の一部を含む画像が視認される可能性がある。このような場合には、隣接する視点画像の間の境界の両側の画素が1つの眼で視認されるので、その境界付近において粒状性が悪化した画像が視認されてしまう、という問題がある。
特開2010−8719号公報
本発明は、裸眼立体視により視認される立体的画像における粒状性を改善することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
左右視方向に一定のピッチを有する立体視用光学部材を通して裸眼で観察されたときに立体的画像が視認される立体視用の印刷画像を印刷する印刷装置であって、
ディザマスクを用いたハーフトーン処理を行うことによって、印刷画像上の各画素のドット形成状態を表すドットデータを生成するドットデータ生成部と、
前記ドットデータに応じて印刷媒体上にドットを形成することによって、前記印刷画像を印刷する印刷実行部と、
を備え、
前記印刷画像は、前記立体視用光学部材のピッチ毎に、前記ピッチをM等分(Mは2以上の整数)したM個の区域にM個の視点画像が前記左右視方向に沿って順に配列された画像であり、
前記ディザマスクは、
(1)前記立体視用光学部材の前記ピッチ毎に配列された前記M個の区域のうちの個々の区域の画素の集合としてそれぞれ構成されるM個の単独画素グループにおけるドット分布と、
(2)前記M個の区域のうちから選択された少なくとも1つの区域の画素と、前記選択された区域と前記左右視方向に隣接する他の区域に含まれる少なくとも一部の画素と、で構成される少なくとも1つの複合画素グループにおけるドット分布と、
のそれぞれが、空間周波数領域において高周波側にピークを持つノイズ特性を有するように設定されている、印刷装置。
この構成によれば、M個の視点画像に対応するM個の単独画素グループにおけるドット分布と、複数種類の視点画像が混在した1つの複合画素グループにおけるドット分布と、のそれぞれが、空間周波数領域において高周波側にピークを持つノイズ特性を有するようにディザマスクが設定されているので、このディザマスクを用いた処理によって印刷される印刷画像は、個々の視点画像についても良好な粒状性を有し、また、クロストークが発生した場合における隣接する視点画像の境界付近についても良好な粒状性を有する画像となる。この結果、裸眼立体視により視認される立体的画像における粒状性を改善することが可能である。
[適用例2]
適用例1記載の印刷装置であって、
前記少なくとも1つの複合画素グループは、前記M個の区域のうちのi番目(iは1〜Mのすべての整数)の区域を構成する画素と、前記i番目の区域と境界を挟んで前記左右視方向の両側に隣接する2つの他の区域に含まれて前記境界からそれぞれN1画素(N1は1以上で、かつ、N1画素の幅は前記ピッチの1/M未満)の範囲に存在する画素と、から構成される第1種の複合画素グループを含む、印刷装置。
この構成によれば、個々の視点画像の両側にある境界のいずれについても良好な粒状性を有する画像が得られるので、裸眼立体視により視認される立体的画像における粒状性を改善することが可能である。
[適用例3]
適用例1又は2に記載の印刷装置であって、
前記少なくとも1つの複合画素グループは、前記M個の区域のうちのj番目(jは1〜Mのすべての整数)の区域を構成する画素と、前記i番目の区域と境界を挟んで前記左右視方向うちの選択された一方側のみに隣接する他の区域に含まれて前記境界からN2画素(N2は1以上で、かつ、N2画素の幅は前記ピッチの1/M未満)の範囲に存在する画素と、で構成される第2種の複合画素グループを含む、印刷装置。
この構成によれば、個々の視点画像の一方側にある境界について良好な粒状性を有する画像が得られるので、裸眼立体視により視認される立体的画像における粒状性を改善することが可能である。
[適用例4]
適用例1〜3のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
前記少なくとも1つの複合画素グループは、前記M個の区域のすべての画素を含む広域画素グループを含む、印刷装置。
この構成によれば、M個の全ての視点画像を含む広い領域において良好な粒状性を有する画像が得られるので、裸眼立体視により視認される立体的画像における粒状性を改善することが可能である。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、印刷方法及び印刷装置、ドットデータの作成方法及び装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。コンピューター読み取り可能な記録媒体としては、CD−ROMや、DVD、ハードディスクなどの一時的でない記録媒体(non-transitory storage medium)を採用可能である。
プリンターのブロック図。 印刷処理の流れを示すフローチャート。 第1実施形態における立体視用の印刷画像の配置を示す説明図。 第1実施形態の第1の単独画素グループを示す説明図。 第1実施形態の第2の単独画素グループを示す説明図。 第1実施形態の第1の複合画素グループを示す説明図。 第1実施形態の第2の複合画素グループを示す説明図。 第2実施形態の第1の複合画素グループを示す説明図。 第2実施形態の第2の複合画素グループの配置を示す説明図。 第2実施形態の第3の複合画素グループを示す説明図。 第2実施形態の第4の複合画素グループを示す説明図。 第3実施形態における立体視用の印刷画像の配置を示す説明図。 第3実施形態の第1の単独画素グループを示す説明図。 第3実施形態の第2の単独画素グループを示す説明図。 第3実施形態の第3の単独画素グループを示す説明図。 第3実施形態の第1の複合画素グループを示す説明図。 第3実施形態の第2の複合画素グループを示す説明図。 第3実施形態の第3の複合画素グループを示す説明図。 第4実施形態の第1の複合画素グループを示す説明図。 第4実施形態の第2の複合画素グループを示す説明図。 第4実施形態の第3の複合画素グループを示す説明図。 第4実施形態の第4の複合画素グループを示す説明図。 第4実施形態の第5の複合画素グループを示す説明図。 第4実施形態の第6の複合画素グループを示す説明図。 ディザマスクの生成方法の流れを示すフローチャート。 ディザマスク評価処理を示すフローチャート。
A.第1実施形態:
図1は、本発明の一実施形態としてのプリンターのブロック図である。プリンター20は、制御ユニット30と、印刷実行部40とを備えている。印刷実行部40は、紙送りモーター74によって印刷媒体Pを副走査方向に搬送する副走査駆動機構と、キャリッジモーター70によってキャリッジ80を主走査方向に往復動させる主走査駆動機構と、印刷ヘッド90を駆動してインクの吐出を行うインク吐出機構とを有する。
キャリッジ80上のホルダーには、プリンターの型式に応じて予め決められた1つ以上のインクカートリッジが搭載される。この例では、シアンインク(C)と、マゼンタインク(M)と、イエロインク(Y)と、ブラックインク(K)と、ライトシアンインク(Lc)と、ライトマゼンタインク(Lm)とをそれぞれ収容した6個のインクカートリッジ82〜87が搭載されている。但し、インクの種類としては、これ以外の種々のものを利用可能である。キャリッジ80の下面に配置された印刷ヘッド90には、個々のインクに対応する複数のノズル列が形成されている。
制御ユニット30は、CPU50と、ROM54と、RAM56と、EEPROM60とを有する。CPU50は、ROM54やEEPROM60などの記録媒体に格納されたコンピュータープログラムを実行することにより、プリンター20の動作全般を制御する。CPU50は、印刷画像の各画素のドット形成状態を表すドットデータを生成するドットデータ生成部52としても機能する。
EEPROM60には、色変換ルックアップテーブル62と、ディザマスク64とが格納されている。色変換ルックアップテーブル62は、画像データの色空間変換において使用される。ディザマスク64は、組織的ディザ法によるハーフトーン処理において使用される。ディザマスク64は、複数の閾値が複数の格納要素にそれぞれ格納された構成を有する。ディザマスク64の格納要素は、印刷画像の画素に対応している。ディザマスク64の閾値の配置としては、いわゆるブルーノイズ特性を有するものが好ましい。ディザマスク64の閾値の決定方法については後述する。
図2は、印刷処理の流れを示すフローチャートである。ステップS110では、ドットデータ生成部52が、印刷対象画像の多階調画像データを取得する。この多階調画像データとしては、例えばRGBデータなどのカラー多階調画像データや、モノクロ多階調画像データを使用可能である。ステップS120では、ドットデータ生成部52が、色変換ルックアップテーブル62を用いて色変換を実行する。本実施形態では、RGBデータが、画素毎のインク量を表すCMYKLcLmデータに変換される。
ステップS130では、ドットデータ生成部52がハーフトーン処理を行うことによって、CMYKLcLmデータを、それぞれのインクドットの形成状態を示すドットデータに変換する。本実施形態において、ハーフトーン処理としては、ディザマスク64を用いたディザ法が使用される。例えば、ドットのオン/オフ(ドット形成の有無)は、入力データ(インク量データ)と、ディザマスク64の閾値との関係に応じて、以下のように判定される。
(1)閾値<入力データのとき、ドットがオン(ドット形成)
(2)入力データ≦閾値のとき、ドットがオフ(ドット不形成)
入力データが8ビットの値(0〜255)を取る場合に、通常は、閾値は0〜254の範囲の値に設定される。
なお、ハーフトーン処理としては、ドットのオン/オフを2値で表す2値ドットデータを作成する処理に限らず、サイズが異なる複数種類の異サイズドット(例えば大ドット及び小ドット)のオン/オフを表す多値ドットデータを作成する処理を利用してもよい。
ステップS140では、ドットデータ生成部52が、インターレース処理を実行する。このインターレース処理は、ドットデータを、プリンター20のノズル配置と、紙送り量などで規定されるドット記録方法とに応じて、1回の主走査で形成するドットのデータのみを含むデータに並び替える処理である。なお、プリンター20としていわゆるラインプリンターを用いる場合には、インターレース処理は不要である。ステップS150では、ドットデータ生成部52が、ステップS110〜S140の処理で作成したドットデータを印刷実行部40に供給し、印刷実行部40が、このドットデータに応じて印刷を実行する。以下で説明するように、このプリンター20では、立体視用の印刷画像を印刷することが可能である。
図3Aは、立体視用の印刷画像における複数の視点画像の配置の一例を示す説明図である。図3Aの上部には、立体視用光学部材としてのパララックスバリア100の断面が模式的に示されている。このパララックスバリア100は、開口部110と遮光部120とが、左右視方向(図の左右方向)に交互に配置されたものであり、予め設定された一定のピッチPbを有している。図3Aの下部には、立体視用の印刷画像Gtの領域が、2つの視点画像のための2つの区域Ra,Rbに区分された様子が示されている。2つの区域Ra,Rbの幅は、パララックスバリア100のピッチPbを2等分した幅に相当する。各区域Ra,Rb内の小さな矩形は、画素Pxを示す。各画素Px内に記載された文字「A」,「B」は、各画素Pxが2つの区域Ra,Rbのいずれに属するかを示す便宜的な符号である。この例では、個々の区域Ra,Rbは、左右視方向に4画素の幅を有している。第1の区域Raは、パララックスバリア100のピッチPbと同じピッチで配列されている。第2の区域Rbも同様である。なお、区域Ra,Rbの間には境界BDが太線で描かれているが、これは実際には存在しない仮想的な線である。第1の区域Raには第1の視点画像が配置され、第2の区域Rbには第2の視点画像が配置される。このような印刷画像Gtを、パララックスバリア100を通して裸眼で観察すると、立体的な画像を視認することが可能である。
図3B及び図3Cは、図3Aの印刷画像Gtを構成する第1と第2の視点画像G(1),G(2)の配置をそれぞれ示している。第1の視点画像G(1)は、複数の第1の区域Raに分かれて印刷された複数の視点画像部分G(1)1,G(1)2…に分かれている。第2の視点画像G(2)も同様に、複数の視点画像部分G(2)1,G(2)2…に分かれている。なお、「視点画像部分」という語句は、1つの視点画像の一部であることを意味している。
本明細書では、或る画素の集合を「画素グループ」と呼び、その画素グループにその画像と同じ符号を使用する。例えば、図3Aの印刷画像Gtが印刷される領域に含まれる画素の集合を「広域画素グループGt」と呼ぶ。また、図3B,図3Cの視点画像G(1),G(2)が印刷される領域に含まれる画素の集合を、「単独画素グループG(1),G(2)」とも呼ぶ。なお、「画素グループ」は、画素値が割り当てられていない単なる画素の集合を意味する。
後述した広域画素グループGtは印刷画像Gtに対応付けられており、単独画素グループG(1),G(2)は視点画像G(1),G(2)に対応付けられている。しかし、一般に、画素グループは、それに対応する画像の全体に含まれるすべての画素を含む集合でなくてもよく、その画像の全体から切り出された一部の領域を構成する画素の集合としてもよい。例えば、印刷画像Gtに対応する広域画素グループGtは、実際の印刷画像Gtの全体から切り出された一部の領域の画素で構成されていてもよい。
ハーフトーン処理に使用されるディザマスク64(図1)は、図3B及び図3Cに示す第1と第2の視点画像に対応する画素グループG(1),G(2)におけるそれぞれのドット分布が、空間周波数領域において高周波側にピークを持つノイズ特性を有するようにその閾値配列が決定されている。このようなノイズ特性の代表的なものは、いわゆるブルーノイズ特性である。本明細書において、「ブルーノイズ特性」とは、できるだけ高い周波数帯に最も大きなピークを有する特性を言い、ドット配列がまばらになるドット密度(0%や100%近辺)を除いた中間のドット密度領域(例えば10%〜90%の範囲)では、おおむね1周期が2画素から数画素の周波数帯に最も大きなピークを有する特性となる。このようなノイズ特性を有するディザマスク64を用いて印刷画像Gtを印刷すれば、第1と第2の視点画像G(1),G(2)のそれぞれが、粒状性の低い高画質な画像となる。なお、各画素グループのノイズ特性を測定又は算出する場合には、その画素グループに属さない画素を省略し、その画素グループに属する画素同士が接した状態の処理領域を想定して、その処理領域のノイズ特性を測定又は算出する。例えば、図3Bの単独画素グループG(1)については、領域Rbの画素をすべて消去して領域Ra同士が互いに接した状態の処理領域を想定し、その処理領域におけるノイズ特性を求める。他の画素グループについても同様である。他の画素グループについても同様である。
ところで、従来技術でも説明したように、立体視用の印刷画像では、いわゆるクロストークが発生する可能性がある。クロストークが生じると、右目と左目のそれぞれで視認される画像として、視点画像G(1),G(2)ではなく、隣接する視点画像の一部が混在した画像が視認される。仮に、個々の視点画像G(1),G(2)における粒状性のみを考慮したディザマスクを使用して印刷画像Gtを印刷すると、隣接する視点画像の間の境界BD付近における粒状性は、個々の視点画像の粒状性に比べてかなり悪い可能性がある。従って、クロストークが発生すると、視認される画像の粒状性が、境界BD付近でかなり悪化してしまうという問題が生じる。そこで、本実施形態では、クロストークが発生した場合にも、隣接する視点画像の間の境界BD付近における粒状性が過度に悪化しないように工夫されたディザマスク64を用いて印刷画像Gtを印刷する。
図4A及び図4Bは、クロストークを考慮した第1と第2の複合画素グループGm(1),Gm(2)を示している。第1の複合画素グループGm(1)は、第1の視点画像G(1)の区域Raと、これと境界BDを挟んで左右視方向の両側に隣接する2つの区域Rbの一部とを含んでいる。より具体的には、第2の視点画像部分G(2)の区域bのうちの1画素幅の部分が第1の複合画素グループGm(1)に含まれている。第2の複合画素グループGm(2)も同様である。
なお、本明細書では、各種の複合画素グループを表すパラメータとして、以下の2つを使用する。
a)視点画像数M:立体視用の印刷画像Gtを構成する視点画像の数。
b)隣接画素数N:或る複合画素グループにおいて、主となる1つの区域に隣接する他の区域がその複合画素グループに含まれる範囲を示す画素数。
図4Aの例では、M=2,N=1である。隣接画素数Nの値は、予想されるクロストークの大きさに応じて実験的又は経験的に決定される。また、隣接画素数Nの値は、図4Aや図4Bに示すように、主となる1つの区域に隣接する他の区域に空白が生じるように(すなわち、隣接する他の区域に、その複合画素グループに属さない画素が存在するように)設定される。通常は、隣接画素数Nとしては、1〜3の値が好ましい。
本実施形態では、クロストークを考慮した第1と第2の複合画素グループGm(1),Gm(2)についても、それぞれのドット分布が、空間周波数領域において高周波側にピークを持つノイズ特性を有するようにディザマスク64の閾値配列が決定される。従って、仮にクロストークが発生して視点画像G(1),G(2)の境界BD付近が1つの目で視認された場合にも、その境界BD付近の粒状性が十分に良好なので、視認される画像の画質劣化を抑制することが可能である。
ディザマスク64は、例えば、図3A,図3Bに示した2つの単独画素グループG(1),G(2)におけるドット分布と、図4A,図4Bに示した2つの複合画素グループGm(1),Gm(2)におけるドット分布が、それぞれ好ましいノイズ特性(例えばブルーノイズ特性)を持つように作成される。このようなディザマスク64は、ディザマスク64内の閾値配列の決定の際に、以下の(1)式で与えられる評価値E1を使用して作成することができる。
Figure 2013230646
ここで、a1,a2,b1,b2はいずれも0でない重み係数であり、関数Gr( )は、個々の画素グループに関して算出される粒状性指数を意味する。重み係数a1,a2,b1,b2は、良好な印刷画質が得られるように、実験的又は経験的に決定される。
上記(1)式で与えられる評価値E1は、4つの画素グループG(1),G(2),Gm(1),Gm(2)の粒状性指数に重みa1,a2,b1,b2を乗じて加算した値(重み付き平均)に相当する。一般に、粒状性指数は、画像の粒状性が良好なほど低い値を示す。従って、この評価値E1が十分に低くなるようにディザマスク64内の閾値配列を決定すれば、4つの画素グループG(1),G(2),Gm(1),Gm(2)における粒状性を十分に低くすることができる。なお、これらの4つの重みa1,a2,b1,b2のうち、単独画素グループG(1),G(2)に対する重みa1,a2を、複合画素グループGm(1),Gm(2)に対する重みb1,b2よりも大きな値に設定することが好ましい。この理由は、主に視認される画像はクロストークの無い視点画像G(1),G(2)であると予想されるので、これらに対応する重みa1,a2を大きくした方が、視認される画像の粒状性が良好になるからである。
なお、各画素グループの粒状性指数を算出する場合には、その画素グループに属さない画素を省略し、その画素グループに属する画素同士が接した状態の処理領域を想定して、その処理領域の粒状性指数を算出することが好ましい。例えば、図3Bの単独画素グループG(1)については、領域Rbの画素をすべて消去して領域Ra同士が互いに接した状態の処理領域を想定し、その処理領域における粒状性指数を求めることが好ましい。但し、単独画素グループG(1)に属さない領域Rbの画素を空白のままで残したものを処理領域として使用してもよい。他の画素グループについても同様である。
ディザマスク64内の閾値配列の決定に使用する評価値としては、上記(1)式以外の評価値を使用することも可能である。例えば、上記(1)式の代わりに、次の(2)式で与えられる評価値E2を使用してディザマスク64を作成しても良い。
Figure 2013230646
この評価値E2は、上記(1)式の右辺に、広域画素グループGt(図3A)に関する粒状性指数の項を追加したものである。広域画素グループGtは、パララックスバリア100のピッチPbを2等分した区域Ra,Rbの両方の画素を含んでいる。この広域画素グループGtは、2つの区域Ra,Rbの境界BD付近を含んでいるので、上記評価値E2を使用すれば、クロストークの発生時における境界BD付近の粒状性を良好に保つことが可能である。
また、次の(3)式で与えられる評価値E3を使用してディザマスク64を作成しても良い。
Figure 2013230646
この(3)式は、上記(2)式の右辺第3項を省略したものである。すなわち、この評価値E3は、図4A及び図4Bの2つの複合画素グループGm(1),Gm(2)を使用せず、広域画素グループGtを唯一の複合画素グループとして使用した場合に相当する。この(3)式の評価値E3を使用しても、上記(2)式の評価値E2と同様に、クロストークの発生時における粒状性を良好に保つことが可能である。
さらに、次の(4)式で与えられる評価値E4を使用してディザマスク64を作成しても良い。
Figure 2013230646
この評価値E4は、上記(1)式の右辺第2項から第2の複合画素グループGm(2)に関する粒状性指数を省略したものである。この(4)式の右辺第2項の複合画素グループGm(1)は、図4Aに示すように、2つの区域Ra,Rbの境界の両側の画素を含んでいる。従って、図4Bに示す複合画素グループGm(2)の粒状性指数の項を含まない上記評価値E4を用いても、クロストーク発生時の粒状性を良好に維持することが可能である。この説明から理解できるように、ディザマスク64を作成する際の評価値Eとしては、複数の単独画素グループG(1),G(2)に対する粒状性指数とともに、少なくとも1つの複合画素グループに対する粒状性指数を含む評価値を使用することが可能である。
以上のように、第1実施形態では、複数の単独画素グループにおけるドット分布と、少なくとも1つの複合画素グループにおけるドット分布とのそれぞれが、空間周波数領域において高周波側にピークを持つノイズ特性を有するように印刷される。従って、クロストークの無い状態で立体的画像が視認された場合にも、また、クロストークのある状態で立体的画像が視認された場合にも、いずれも粒状性が低い高画質の画像を視認させることが可能である。
B.第2実施形態:
図5A〜図5Dは、第2実施形態で使用する複合画素グループを示す説明図である。これらの4つの複合画素グループGn(1)〜Gn(4)のパラメータは、以下の通りである。
a)視点画像数M=2
b)隣接画素数N=2(片側隣接)
ここで、「片側隣接」とは、1つの領域Raの両側にある2つの境界BDのうちから選択された一方の境界BDに隣接する領域Rb内の一部の画素のみがその複合画素グループに含まれることを意味する。例えば、図5Aの画素グループGn(1)は、1つの領域aの右側に隣接する1つの領域Rbのうちの2画素の幅の範囲に存在する画素が、その複合画素グループGn(1)に含まれている。一方、前述した図4A,4Bに示した画素グループGm(1),Gm(2)は、「両側隣接」である。例えば、図4Aの画素グループGm(1)では、1つの領域Raの両側にある2つの境界BDにそれぞれ隣接する2つの領域Rbのうちの1画素の幅の範囲に存在する画素が、その複合画素グループに含まれている。
第2実施形態では、例えば次の(5)式で与えられる評価値E5を使用してディザマスク64を作成される。
Figure 2013230646
ここで、ai,bjはいずれも0でない重み係数である。この(5)式の右辺第1項は図3B,図3Cの2つの単独画素グループG(1),G(2)に対する粒状性指数の項であり、右辺第2項は図5A〜図5Dの4つの複合画素グループGn(1)〜Gn(4)に対する粒状性指数の項である。このような評価値E5を使用しても、クロストークの発生時における粒状性を良好に保つことが可能である。
或いは、次の(6)式で与えられる評価値E6を使用してディザマスク64を作成しても良い。
Figure 2013230646
ここで、ai,bj,ckはいずれも0でない重み係数である。この(6)式の右辺第3項は、図4A,図4Bの2つの複合画素グループGm(1),Gm(2)に対する粒状性指数の項である。(6)式の右辺第1項と第2項は、上記(5)式と同じである。このような評価値E6を使用しても、クロストークの発生時における粒状性を良好に保つことが可能である。なお、評価値Eとしては、少なくとも1つの複合画素グループに対する粒状性指数を含むものを使用可能である。従って、(5)式の右辺第2項や、(6)式の右辺第2項及び第3項のうちの一部を省略するようにしてもよい。
C.第3実施形態:
図6Aは、第3実施形態における立体視用の印刷画像の配置の一例を示す説明図である。この例では、立体視用の印刷画像Gtの領域が、3つの視点画像のための3つの区域Ra,Rb,Rcに区分されている。3つの区域Ra,Rb,Rcの幅は、パララックスバリア100aのピッチPbを3等分した幅に相当する。各画素Px内に記載された文字「A」,「B」,「C」は、各画素Pxが3つの区域Ra,Rb,Rcのいずれに属するかを示す便宜的な符号である。図6B〜6Dは、第3実施形態における3つの単独画素グループG(1)〜G(3)を示している。
図7A〜図7Cは、第3実施形態で使用する複合画素グループを示す説明図である。これらの3つの複合画素グループGm(1)〜Gm(3)のパラメータは、以下の通りである。
a)視点画像数M=3
b)隣接画素数N=2(両側隣接)
第3実施形態では、例えば次の(7)式で与えられる評価値E7を使用してディザマスク64を作成することができる。
Figure 2013230646
ここで、ai,bjはいずれも0でない重み係数である。この(7)式の右辺第1項は、図6B〜図6Dの3つの単独画素グループG(1)〜G(3)に対する粒状性指数の項であり、右辺第2項は図7A〜図7Cの3つの複合画素グループGm(1)〜Gm(3)に対する粒状性指数の項である。このような評価値E7を使用しても、クロストークの発生時における粒状性を良好に保つことが可能である。
なお、第3実施形態においても、第1実施形態において(2)式や(3)式に関して説明したように、広域画素グループGt(図6A)に対する粒状性指数を含む評価値を使用することも可能である。
D.第4実施形態:
図8A〜図8Fは、第4実施形態で使用する複合画素グループを示す説明図である。これらの6つの複合画素グループGn(1)〜Gn(6)のパラメータは、以下の通りである。
a)視点画像数M=3
b)隣接画素数N=2(片側隣接)
第4実施形態では、例えば次の(8)式で与えられる評価値E8を使用してディザマスク64を作成することができる。
Figure 2013230646
ここで、ai,bjはいずれも0でない重み係数である。このような評価値E8を使用しても、クロストークの発生時における粒状性を良好に保つことが可能である。
なお、第4実施形態においても、上記(8)式の右辺に、図7A〜図7Cに示した3つの複合画素グループGm(1)〜Gm(3)に関する粒状性指数の項を追加した評価値を使用することも可能である。また、広域画素グループGt(図6A)に対する粒状性指数を含む評価値を使用することも可能である。一般に、ディザマスクの閾値配列を決定する際の評価値としては、M個の単独画素グループに対する粒状性指数の項と、少なくとも1つの複合画素グループに対する粒状性指数の項とを含むものを使用することが好ましい。
E.ディザマスクの生成方法:
図9は、ディザマスク64の生成方法の手順を示すフローチャートである。この処理は、図1に示したプリンター20ではなく、ディザマスク生成用のコンピューターで実行される。
ステップS210では、ディザマスク64のサイズに応じた閾値が用意される。通常は、ブルーノイズ特性を有するディザマスクは、256画素×256画素、512画素×512画素などのようにかなり大きなサイズを有する。閾値の範囲は、画素値が取りうる範囲に応じて決定される。例えば、画素値が8ビットの値(0〜255)を取る場合には、閾値は0〜254の範囲の値に設定される。1つのディザマスクに格納される個々の閾値の個数は、閾値の範囲とディザマスクのサイズとに応じて決定される。例えば、ディザマスが256×256画素のサイズを有している場合には、0〜254の範囲の個々の閾値がそれぞれ約256個ずつ用意される。なお、以下の説明では、ディザマスク内の1つの閾値を格納する位置を「格納要素」と呼ぶ。この格納要素は、印刷画像の画素に相当する。
ステップS220では、着目閾値選択処理が行なわれる。「着目閾値選択処理」とは、用意した閾値のうちで未だ格納要素に格納されていない閾値のうちから1つの閾値を着目閾値として選択する処理である。本実施形態においては、用意した閾値のうちの小さい閾値から順に、着目閾値を選択する。例えば、ディザマスクを構成する格納要素に0〜3の閾値が既に格納要素に格納されている場合には、ステップS220において選択される着目閾値は4である。
ステップS230では、ディザマスク評価処理が実行される。ディザマスク評価処理とは、閾値が未だ格納されていない格納要素(以下、空白格納要素ともいう)の1つに対して着目閾値を格納したと仮定した場合に、閾値が格納された格納要素(以下、「決定済格納要素」ともいう)の配置が表すドットの形成パターンについて、評価値Eを算出する処理である。ハーフトーン処理においては、ディザマスクの閾値が入力階調値よりも小さくなる画素でドットがオンとなるので、全ての画素の階調値が同一である均一な画像を入力する場合において、当該階調値を徐々に大きくしていけば、ディザマスク内の閾値配置に応じたドットの形成パターンが現れることとなる。本実施形態では、このようにして発生したドットの分布をドット形成パターンと呼んでいる。
図10は、ディザマスク評価処理のフローチャートである。ステップS231では、グループ化処理が行われる。「グループ化処理」とは、ディザマスクを構成する複数の格納要素が、複数の画素グループのどこの位置に対応するかを決定する処理である。複数の画素グループとしては、評価値Eに含まれる粒状性指数の算出対象となるすべての画素グループが選択される。例えば、第1実施形態で説明した(1)式に従って評価値E1を算出する場合には、同じ1つのディザマスクの個々の格納要素が、図3B,図3C,図4A,図4Bに示した4つの画素グループG(1),G(2),Gm(1),Gm(2)のどの位置に対応するが決定される。なお、これらの画素グループの領域が、1つのディザマスクで覆いきれない場合には、同じディザマスクを複数回タイル状に並べた状態で、そのディザマスクの個々の格納要素が個々の画素グループのどの位置に対応するかが決定される。
ステップS232では、決定済格納要素のドットをオンにする。「決定済格納要素」とは、ディザマスク評価処理(図9のステップS230)以前にすでに閾値が格納されている格納要素を意味する。ステップS233では、候補格納要素選択処理が行われる。「候補格納要素選択処理」とは、着目閾値を格納すべき格納要素の候補である候補格納要素を選択する処理である。空白格納要素の各々には着目閾値を格納することが可能なので、ここでは、空白格納要素のうちの任意の1つを候補格納要素として選択する。ステップS234では、選択された候補格納要素のドットがオンに設定される。
ステップS236では、複数の画素グループに関して粒状性指数がそれぞれ算出される。良く知られているように、粒状性指数は、画像をフーリエ変換してパワースペクトルを求め、得られたパワースペクトルを、人間が有する視覚の空間周波数に対する感度特性(Visual Transfer Function)に相当する重みを付けて、各空間周波数で積分して求められる指標である。粒状性指数は、その値が小さいほど粒状性が低いことを示す。
ステップS238では、複数の画素グループの粒状性指数を用いて、ディザマスクの評価値Eが算出される。この評価値Eは、例えば上述した(1)式〜(8)式などの種々の式のうちから予め選択された式を用いて算出することが可能である。次のステップS239において、ディザマスク内の全ての候補格納要素(空白格納要素)について評価値Eが算出されていなければ、ステップS233に戻り、ステップS233〜S238の処理が繰り返される。こうしてステップS233〜S238を繰り返すことによって、全ての候補格納要素について評価値Eを算出すると、ディザマスク評価処理が終了する。
こうしてディザマスク評価処理が終了すると、図9のステップS240において、格納要素決定処理が行われる。「格納要素決定処理」とは、ディザマスク評価処理で算出した評価値Eに基づいて、着目閾値を格納する空白格納要素を決定する処理である。具体的には、候補格納要素(空白格納要素)ごとに算出した評価値Eのうちで、その値が最も小さい評価値Eに対応する候補格納要素を、着目閾値を格納すべき候補格納要素として決定し、当該格納要素に着目閾値を格納する。
ステップS250では、ディザマスクを構成する全ての格納要素に閾値が格納されたか否かが判断され、格納されていなければステップS220に戻ってステップS220〜S240が繰り返される。こうして、全ての格納要素に閾値が格納されると、ディザマスクが完成する。
この処理によって生成されたディザマスクは、複数の画素グループにおけるドット分布の粒状性がそれぞれ低くなるように生成されている。すなわち、複数の画素グループにおけるドット分布が、空間周波数領域において、高周波側にピークを持つノイズ特性を有することとなる。最も好ましくは、このドット分布は、ブルーノイズ特性を有するものとなる。したがって、このディザマスクを用いたハーフトーン処理によって印刷される印刷画像も、粒状性が低くドットが目立ちにくい滑らかな印刷品質を得ることができる。特に、図10の処理では、M個の視点画像に対応するM個の単独画素グループと、クロストークを考慮した少なくとも1つの複合画素グループとに関する粒状性指数の項を含む式に従って評価値Eを算出し、この評価値Eに基づいてディザマスク内の閾値の配置を決定しているので、クロストークが発生しても粒状性が過度に悪化しないような裸眼立体視用の印刷画像を印刷することが可能である。
なお、ディザマスクの生成処理としては、図9及び図10の処理に限らず、複数の画素グループにおけるドット分布のそれぞれが、空間周波数領域において高周波側にピークを持つノイズ特性を有するようなディザマスクを生成する他の種々の方法を採用可能である。例えば、本願と同じ発明者により開示された特開平2007−15359号公報に開示された方法に従ってディザマスクを作成してもよい。
・変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・変形例1:
上述の実施形態においては、各画素グループのドット分布における粒状性指数を用いてディザマスクの評価値Eを算出していたが、粒状性指数に限らず、ドット配置の分散の程度を評価できる他の指数を用いてディザマスクの評価値Eを算出してもよい。例えば、RMS粒状度を用いてディザマスクの評価値Eを算出してもよい。RMS粒状度は公知の技術であるため詳しい説明は省略するが、ドット密度値に対して、ローパスフィルターを用いてローパスフィルター処理を行うとともに、ローパスフィルター処理がなされた密度値の標準偏差を算出することによって得られる。
・変形例2:
以上の実施形態では、視点画像数Mは最大で3までの例しか示さなかったが、立体視用光学部材にレンチキュラーレンズを用いれば、視点画像数(視点数)を増やしても明るさが低下しないため、6視点や12視点など、さらに多視点化することもできる。その場合は、必ずしも全ての視線に異なる画像データを割り当てる必要はなく、例えば12視点の場合でも、実際に用意するのは3視点分の画像データだけとし、連続する4視点については、同一の画像データを割り当て、4視点ごとに異なる画像データに切り替えることとしてもよい。
20…プリンター
30…制御ユニット
40…印刷実行部
50…CPU
52…ドットデータ生成部
54…ROM
56…RAM
60…EEPROM
62…色変換ルックアップテーブル
64…ディザマスク
70…キャリッジモーター
74…紙送りモーター
80…キャリッジ
82〜87…インクカートリッジ
90…印刷ヘッド
100…パララックスバリア
110…開口部
120…遮光部

Claims (8)

  1. 左右視方向に一定のピッチを有する立体視用光学部材を通して裸眼で観察されたときに立体的画像が視認される立体視用の印刷画像を印刷する印刷装置であって、
    ディザマスクを用いたハーフトーン処理を行うことによって、印刷画像上の各画素のドット形成状態を表すドットデータを生成するドットデータ生成部と、
    前記ドットデータに応じて印刷媒体上にドットを形成することによって、前記印刷画像を印刷する印刷実行部と、
    を備え、
    前記印刷画像は、前記立体視用光学部材のピッチ毎に、前記ピッチをM等分(Mは2以上の整数)したM個の区域にM個の視点画像が前記左右視方向に沿って順に配列された画像であり、
    前記ディザマスクは、
    (1)前記立体視用光学部材の前記ピッチ毎に配列された前記M個の区域のうちの個々の区域の画素の集合としてそれぞれ構成されるM個の単独画素グループにおけるドット分布と、
    (2)前記M個の区域のうちから選択された少なくとも1つの区域の画素と、前記選択された区域と前記左右視方向に隣接する他の区域に含まれる少なくとも一部の画素と、で構成される少なくとも1つの複合画素グループにおけるドット分布と、
    のそれぞれが、空間周波数領域において高周波側にピークを持つノイズ特性を有するように設定されている、印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記少なくとも1つの複合画素グループは、前記M個の区域のうちのi番目(iは1〜Mのすべての整数)の区域を構成する画素と、前記i番目の区域と境界を挟んで前記左右視方向の両側に隣接する2つの他の区域に含まれて前記境界からそれぞれN1画素(N1は1以上で、かつ、N1画素の幅は前記ピッチの1/M未満)の範囲に存在する画素と、から構成される第1種の複合画素グループを含む、印刷装置。
  3. 請求項1又は2に記載の印刷装置であって、
    前記少なくとも1つの複合画素グループは、前記M個の区域のうちのj番目(jは1〜Mのすべての整数)の区域を構成する画素と、前記i番目の区域と境界を挟んで前記左右視方向うちの選択された一方側のみに隣接する他の区域に含まれて前記境界からN2画素(N2は1以上で、かつ、N2画素の幅は前記ピッチの1/M未満)の範囲に存在する画素と、で構成される第2種の複合画素グループを含む、印刷装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記少なくとも1つの複合画素グループは、前記M個の区域のすべての画素を含む広域画素グループを含む、印刷装置。
  5. 左右視方向に一定のピッチを有する立体視用光学部材を通して裸眼で観察されたときに立体的画像が視認される立体視用の印刷画像を印刷する方法であって、
    ディザマスクを用いたハーフトーン処理を行うことによって、印刷画像上の各画素のドット形成状態を表すドットデータを生成する工程と、
    前記ドットデータに応じて印刷媒体上にドットを形成することによって、前記印刷画像を印刷する工程と、
    を備え、
    前記印刷画像は、前記立体視用光学部材のピッチ毎に、前記ピッチをM等分(Mは2以上の整数)したM個の区域にM個の視点画像が前記左右視方向に沿って順に配列された画像であり、
    前記ディザマスクは、
    (1)前記立体視用光学部材の前記ピッチ毎に配列された前記M個の区域のうちの個々の区域の画素の集合としてそれぞれ構成されるM個の単独画素グループにおけるドット分布と、
    (2)前記M個の区域のうちから選択された少なくとも1つの区域の画素と、前記選択された区域と前記左右視方向に隣接する他の区域に含まれる少なくとも一部の画素と、で構成される少なくとも1つの複合画素グループにおけるドット分布と、
    のそれぞれが、空間周波数領域において高周波側にピークを持つノイズ特性を有するように設定されている、印刷方法。
  6. 請求項5記載の印刷方法であって、
    前記少なくとも1つの複合画素グループは、前記M個の区域のうちのi番目(iは1〜Mのすべての整数)の区域を構成する画素と、前記i番目の区域と境界を挟んで前記左右視方向の両側に隣接する2つの他の区域に含まれて前記境界からそれぞれN1画素(N1は1以上で、かつ、N1画素の幅は前記ピッチの1/M未満)の範囲に存在する画素と、から構成される第1種の複合画素グループを含む、印刷方法。
  7. 請求項5又は6に記載の印刷方法であって、
    前記少なくとも1つの複合画素グループは、前記M個の区域のうちのj番目(jは1〜Mのすべての整数)の区域を構成する画素と、前記i番目の区域と境界を挟んで前記左右視方向うちの選択された一方側のみに隣接する他の区域に含まれて前記境界からN2画素(N2は1以上で、かつ、N2画素の幅は前記ピッチの1/M未満)の範囲に存在する画素と、で構成される第2種の複合画素グループを含む、印刷方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項に記載の印刷方法であって、
    前記少なくとも1つの複合画素グループは、前記M個の区域のすべての画素を含む広域画素グループを含む、印刷方法。
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