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JP2013139395A - 水中油型乳化組成物 - Google Patents

水中油型乳化組成物 Download PDF

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【課題】極性油を高配合した場合でも優れた高温、低温の保存安定性を有し、延展性、肌なじみ、べたつき・ぬるつきのなさ等の使用感が良好で、かつ、保湿感の持続性に優れた水中油型乳化組成物の提供。
【解決手段】次の成分(A)〜(D)を含有することを特徴とする水中油型乳化組成物。
(A)40℃で液状のエステル油及び/又は植物油 組成物総量に対して5質量%以上
(B)ポリオキシエチレンソルビットミツロウ
(C)高級アルコール 組成物総量に対して3〜12質量%
(D)N−アシルアミノ酸及び/又はその塩 組成物総量に対して0.15〜1.8質量%
【選択図】なし

Description

本発明は、極性油を高配合した水中油型乳化組成物に関する。
エステル油や植物油などの極性油を配合した乳化組成物は、使用感触がべたつかず、肌の上でのびの良いことが知られている。しかし、高配合すると高温時又は低温時に粘度が低下するなど、経時安定性に問題があった。
そこで、極性油を配合したクリーム組成物に、高級アルコールと長鎖アシルスルホン酸塩型陰イオン性界面活性剤とを用いて製剤の粘度を高め、極性油の利用による経時安定性を抑える方法が知られている(特許文献1参照)
一方、ポリオキシエチレンソルビットミツロウ、N−アシルグルタミン酸塩、脂肪酸エステル型非イオン界面活性剤を用いた経時安定性に優れた皮膚用乳化組成物が知られている(特許文献2参照)
特開2008−44866号公報 特開2008−74784号公報
特許文献1に記載のクリーム組成物では、使用感をよくするため油相の大部分を液状の極性油になるようにすると、低温の安定性が著しく低下する、使用感が水っぽくなり、保湿効果が持続しない等の問題があり、満足できるだけの安定性及び使用感を確保することが困難であった。一方、特許文献2に記載の皮膚用乳化組成物では、極性油を高配合した場合に、低温、高温安定性が悪化する傾向があり、また、肌なじみ、製剤の延展性も十分とは言えなかった。
従って、本発明は、極性油を高配合した場合でも優れた高温、低温の保存安定性を有し、延展性、肌なじみ、べたつき・ぬるつきのなさ等の使用感が良好で、かつ、保湿感の持続性に優れた水中油型乳化組成物を提供することを課題とする。
そこで本発明者は、エステル油や植物油などの極性油による使用感と保存安定性とを両立させるべく種々検討した結果、極性油にポリオキシエチレンソルビットミツロウ、高級アルコール及びN−アシルアミノ酸系陰イオン性界面活性剤を特定量組み合わせて用いることで、極性油を高配合した場合であっても、使用感と保存安定性とを両立した水中油型乳化組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(D)を含有することを特徴とする水中油型乳化組成物である。
(A)40℃で液状のエステル油及び/又は植物油 組成物総量に対して5質量%以上
(B)ポリオキシエチレンソルビットミツロウ
(C)高級アルコール 組成物総量に対して3〜12質量%
(D)N−アシルアミノ酸及び/又はその塩 組成物総量に対して0.15〜1.8質量%
本発明の水中油型乳化組成物は、エステル油や植物油などの極性油を高配合した場合でも優れた高温、低温の保存安定性を有し、延展性、肌なじみ、べたつき・ぬるつきのなさ等の使用感が良好で、かつ、保湿感の持続性に優れたものである。
本発明に用いられる極性油は、(A)40℃で液状のエステル油及び/又は植物油である。ここで、液状とは流動性を有するもので、クリーム状やペースト状のものも含まれる。
エステル油としては、直鎖又は分岐鎖の脂肪酸と、直鎖又は分岐鎖のアルコール又は多価アルコールからなるエステルが挙げられる。具体的には、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、ナフタリンジカルボン酸ジエチルヘキシル、安息香酸(炭素数12〜15)アルキル、セテアリルイソノナノエート、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、(ジカプリル酸/カプリン酸)ブチレングリコール、トリミリスチン酸グリセリン、トリ2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジピバリン酸トリプロピレングリコール等が挙げられる。
このうち、エステルを形成する脂肪酸としては炭素数8〜22の脂肪族モノ又はジカルボン酸が好ましく、アルコールとしては炭素数3〜18のアルコール、多価アルコールとしては炭素数3〜5の2〜5価の多価アルコールが好ましい。
具体的には、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、セバシン酸ジイソプロピル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、トリ(カプリル・カプリン)酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、トリ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、トリヤシ油脂肪酸グリセリル、トリラウリン酸グリセリル等が水中油型乳化系を形成し、良好な塗布時の使用感を得る上で好ましい。
植物油としては、40℃で液状の植物油であればよく、その植物の産地や種類、抽出部位や圧搾部位、抽出方法や圧搾方法等は特に限定なく使用できる。ベタツキ・ぬるつき感のなさの点で炭素数10〜22の脂肪酸基を2個以上有する脂肪酸トリグリセリドが好ましく、特に炭素数10〜22の脂肪酸基を3個有する脂肪酸トリグリセリドが好ましい。このような植物油としては、例えばオリーブ油、マカデミアナッツ油、メドウフォーム油、ヒマシ油、紅花油、ヒマワリ油、アボカド油、キャノーラ油、キョウニン油、米胚芽油、米糠油などが挙げられる。本発明においては、これらを1種又は2種以上を選択して用いることができる。
これらのうち、オリーブ油、メドウフォーム油、マカデミアナッツ油、米糠油等が水中油型乳化系を形成し、良好な塗布時の使用感を得る上で好ましい。
本発明に用いる成分(A)としては、特に限定されるものではないが、経時安定性、使用感の点から、IOB値が0.05〜0.8であることが好ましく、0.1〜0.6であることがより好ましく、0.1〜0.5であることがさらに好ましい。
なお、IOB値とは、Inorganic/Organic Balance(無機性/有機性比)の略であって、無機性値の有機性値に対する比率を表す値であり、有機化合物の極性の度合いを示す指標となるものである。IOB値は、具体的には、「IOB値=無機性値/有機性値」として表される。ここで、「無機性値」、「有機性値」のそれぞれについては、例えば、分子中の炭素原子1個について「有機性値」が20、同水酸基1個について「無機性値」が100といったように、各種原子又は官能基に応じた「無機性値」、「有機性値」が設定されており、有機化合物中の全ての原子及び官能基の「無機性値」、「有機性値」を積算することによって、当該有機化合物のIOB値を算出することができる(例えば、藤田著、「化学の領域」第11巻、第10号、第719頁〜第725頁、1957年参照)。
成分(A)の含有量は、特に限定されるものではないが、べたつき等の使用感を改善し、延展性を高める点から、組成物総量に対して、5質量%以上必要であり、好ましくは5〜30質量%であり、さらに好ましくは5〜20質量%であり、特に好ましくは5〜15質量%である。
本発明の水中油型乳化組成物においては、成分(A)を油相中に30質量%以上高配合しても、安定性に優れた水中油型乳化組成物を得ることができる。また、肌なじみの良さ、べたつき・ヌルツキのなさの点から、成分(A)を油相中に30〜60質量%含有することが好ましく、30〜50質量%含有することがより好ましい。
なお、本発明における油相とは、水中油型乳化組成物を製造する場合に、油相として添加する成分の総体のことを意味するものであり、具体的には、極性油、無極性油、シリコーン油、フッ素油、高級アルコール、高級脂肪酸等の油分、界面活性剤(液状界面活性剤、半固形界面活性剤、固形界面活性剤)などを意味するものである。そのほか、油溶性防腐剤、紫外線吸収剤、油溶性薬剤、酸化防止剤、香料を含むことができる。
また、本発明においては、40℃で液状の非極性油を成分(A)と共に用いることができるが、肌なじみの良さ、べたつき・ヌルツキのなさ、保湿感の持続性の良さの点から、40℃で液状の非極性油と成分(A)との含有質量比(非極性油/(A))は、0〜0.8であることが好ましく、0.1〜0.5であることがより好ましい。なお、(非極性油/(A))が0とは、40℃で液状の非極性油を含まない場合である。
ここで、非極性油は、IOB値が実質的に0となる油剤であり、IOB値が0.01以下の油剤であることが好ましく、0.001以下の油剤であることがより好ましい。具体的にはα−オレフィンオリゴマー、スクワラン、流動パラフィン、ワセリン等の炭化水素油を挙げることができる。
本発明に用いられる(B)ポリオキシエチレンソルビットミツロウは公知の物質であり、具体例にはソルビトールに酸化エチレンを付加重合して得られるポリオキシエチレンソルビトールとミツロウを反応して得られる成分である。これにより、優れた乳化安定性を付与することができる。これら成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組合せて用いることもできる。尚、重合される酸化エチレンの付加モル数は特に限定されないが、市場での入手性の点から、付加モル数は4〜25が好ましく、さらに6〜20がより好ましい。
成分(B)は、一般に市販されており、例えば、酸化エチレンの付加モル数が6であるNIKKOL GBW−25、酸化エチレンの付加モル数が20であるNIKKOL GBW−125(商品名,いずれも日光ケミカルズ社製)などを例示することができる。
成分(B)の含有量は、特に限定されるものではないが、通常、乳化系の安定性を付与する点、べたつき等の使用感を改善する点から、組成物総量に対して、0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜5質量%である。
本発明に用いられる(C)高級アルコールは、式ROH(Rは炭素数12以上の直鎖又は分岐のアルキル又はアルケニル基)で表される炭素数12以上の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐のアルコールである。高級アルコールは、乳化製剤の安定性の向上、乳化製剤の外観、粘度ならびに塗布する際の延展性、肌おさまり、保湿効果の点から、炭素数12〜24の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐アルコールがより好ましく、炭素数14〜24の飽和直鎖アルコールがさらに好ましく、炭素数16〜22の飽和直鎖アルコールがさらに好ましい。具体的には、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナービルアルコール等が挙げられ、1種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
成分(C)の含有量は、特に限定されるものではないが、肌なじみ、べたつき・ぬるつき感を改善する点から、組成物総量に対して、3〜12質量%であり、好ましくは3〜7質量%である。
成分(D)N−アシルアミノ酸及び/又はその塩は、水溶性の陰イオン性界面活性剤である。N−アシルアミノ酸を構成するアミノ酸としては、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、アラニン、スレオニン、メチルアラニン、サルコシン、リジン、アルギニン等が挙げられる。これらのアミノ酸は、L体、D体又はDL体の何れでもよい。これらのうち1種類を使用してもよいし、上記の群から選ばれる2種以上を混合して使用してもよい。分散安定性、べたつき感のなさの点から、酸性アミノ酸又は中性アミノ酸がより好ましい。具体的には、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、アラニンが更に好ましく、グルタミン酸が特に好ましい。
N−アシルアミノ酸を構成するアシル基としては、炭素数8〜22の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸由来のアシル基が使用できる。例えば、脂肪酸としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、ベヘニン酸、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を混合して使用することができる。特に経時安定性、べたつき感のなさの点から、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸が好ましく、特にラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸が好ましい。
N−アシルアミノ酸の塩としては特に限定されず、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛などの無機塩、あるいはアンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アミンや、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸などの有機塩が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を混合して使用することができる。市場での入手の容易性から、ナトリウム、カリウム、トリエタノールアミン、アルギニンの塩が好ましい。
成分(D)の具体例としては、ヤシ油脂肪酸由来アシル化グルタミン酸、パーム油脂肪酸由来アシル化グルタミン酸、ラウロイルアスパラギン酸、ミリストイルグルタミン酸、ラウロイルグルタミン酸、ステアロイルグルタミン酸、及びこれらのアルカリ金属塩等が挙げられ、好ましくはラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ステアロイルグルタミン酸ナトリウムが挙げられる。
成分(D)の組成物総量に対する含有量は、0.15〜1.8質量%であり、好ましくは0.2〜1.2質量%である。当該範囲内であれば、延展性、肌馴染みの良さ、外観のツヤ感が向上し、好ましい。
本発明の水中油型乳化組成物には、さらに(E)高級脂肪酸を含有することにより、延展性、外観のツヤ感を向上させることができる。本発明で使用する高級脂肪酸としては、炭素数10〜30、好ましくは12〜24、特に16〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の、水酸基が置換していてもよい脂肪酸が挙げられる。
脂肪酸としては、具体的にはラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、イソステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸、リシノール酸、12-ヒドロキシステアリン酸が挙げられる。
成分(E)の水中油型乳化組成物中における含有量は、0.1〜5質量%であり、好ましくは0.3〜3質量%、更に好ましくは0.5〜2質量%である。当該範囲内であれば、延展性、外観のツヤ感が向上し、好ましい。
また、本発明の水中油型乳化組成物には、上記成分の他に、目的に応じて本発明の効果を損なわない範囲内で、他の界面活性剤、低級アルコール、水溶性高分子、植物エキス、ビタミン類、酸化防止剤、防菌防腐剤、消炎剤、昆虫忌避剤、生理活性成分、塩類、キレート剤、中和剤、水、pH調整剤、香料等を配合することができる。
本発明の水中油型乳化組成物の用途としては、化粧料、医薬部外品、医薬品等に特に制限なく用いることができるが、使用感の良さから化粧料、医薬部外品として好適に用いることが出来る。具体的にはシャンプー、リンス、コンディショナーなどの毛髪化粧料、洗顔料、クレンジング化粧料、ローション、乳液、クリーム、美容液、日焼け止め化粧料、パック、マッサージ化粧料などの皮膚化粧料として好適に利用できる。これらのうち、特に乳液、クリーム、美容液等のスキンケア化粧料として適用するのが好ましい。
次に本発明の実施態様を列挙する。
[1]次の成分(A)〜(D)を含有することを特徴とする水中油型乳化組成物。
(A)40℃で液状のエステル油及び/又は植物油 組成物総量に対して25質量%以上
(B)ポリオキシエチレンソルビットミツロウ
(C)高級アルコール 組成物総量に対して3〜12質量%
(D)N−アシルアミノ酸及び/又はその塩 組成物総量に対して0.15〜1.8質量%。
[2]成分(A)が、IOB値0.05〜0.8のエステル油及び植物油から選ばれる1種又は2種以上である[1]記載の水中油型乳化組成物。
[3]成分(A)が、炭素数8〜22の脂肪族モノ又はジカルボン酸と、炭素数3〜18のアルコール又は炭素数3〜5の多価アルコールとのエステル油、及び植物油から選ばれる1種又は2種以上である[1]又は[2]記載の水中油型乳化組成物。
[4]成分(A)が、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、セバシン酸ジイソプロピル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、トリ(カプリル・カプリン)酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、トリ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、トリヤシ油脂肪酸グリセリル、トリラウリン酸グリセリル、オリーブ油、マカデミアナッツ油、メドウフォーム油、ヒマシ油、紅花油、ヒマワリ油、アボカド油、キャノーラ油、キョウニン油、米胚芽油、米糠油から選ばれる1種又は2種以上である[1]〜[3]のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
[5]成分(A)の含有量が、組成物総量に対して5〜30質量%、好ましくは5〜20質量%、より好ましくは5〜15質量%である[1]〜[4]のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
[6]非極性油と成分(A)の含有質量比が、0〜0.8、好ましくは0.1〜0.5である[1]〜[5]のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
[7]油相中の成分(A)の含有量が、30〜60質量%、好ましくは30〜50質量%である[1]〜[6]のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
[8]成分(B)のポリオキシエチレン付加モル数が4〜25、好ましくは6〜20である[1]〜[7]のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
[9]成分(B)の含有量が、組成物総量に対して0.1〜5質量%、好ましくは0.5〜5質量%である[1]〜[8]のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
[10]成分(C)が、炭素数12〜24の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐アルコールであり、好ましくは炭素数14〜24の飽和直鎖アルコールであり、より好ましくは炭素数16〜22の飽和直鎖アルコールである[1]〜[9]のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
[11]成分(C)の含有量が、組成物総量に対して3〜12質量%、好ましくは3〜7質量%である[1]〜[10]のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
[12]成分(D)が、炭素数8〜22の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸由来のアシル基を有するN−アシルアミノ酸及び/又はその塩である[1]〜[11]のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
[13]成分(D)が、N−アシルアミノ酸を構成するアミノ酸が、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、アラニン、メチルアラニン、サルコシン、リジン又はアルギニンである[1]〜[12]のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
[14]成分(D)の含有量が、組成物総量に対して0.15〜1.8質量%、好ましくは0.2〜1.2質量%である[1]〜[13]のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
[15]さらに(E)高級脂肪酸を含有する[1]〜[14]のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
[16](E)高級脂肪酸が、炭素数10〜30、好ましくは12〜24、より好ましくは16〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪酸である[15]記載の水中油型乳化組成物。
[17](E)高級脂肪酸の含有量が、組成物総量に対して0.1〜5質量%、好ましくは0.3〜3質量%、より好ましくは0.5〜2質量%である[15]又は[16]記載の水中油型乳化組成物。
実施例1〜10、及び比較例1〜7
表1に示した処方に従い、水中油型乳化組成物を調製した。これらを用いて、下記の(1)経時安定性試験(高温及び低温)、(2)官能性試験を実施し、それぞれ評価した。結果は表1に併せて示した。
(1)経時安定性試験
表1に示した水中油型乳化組成物をガラス瓶に入れ、それぞれの試料を45℃及び−10℃の恒温槽に3ヶ月間保管した。調製直後の状態を基準として、3ヶ月後の外観の変化を目視により下記基準に基づいて判定した。
(経時安定性(45℃、3ヶ月)評価基準)
○:問題なし
△:極めて軽微な分離が見られる
×:分離、離油が見られる
(経時安定性(−10℃、3ヶ月)評価基準)
○:問題なし
△:軽微な製剤の過剰固化又は固形分の析出が見られる
×:製剤の過剰固化又は固形分の析出が見られる
(2)官能性試験
10名の評価パネラーに各試料を使用してもらい、塗布時の「延展性の良さ」、「肌なじみの良さ」、「べたつき・ヌルツキ」、「保湿感の持続性」について、下記評価基準に基づき、それぞれ評価した。各評価結果は、10名の評価パネラーの平均点を示した。
また、べたつき・ヌツルキとは、肌に製剤を塗布した後、一定時間経過し、肌状態が落ち着いた後の肌のべたつき又はヌルツキ感を評価するものとする。
(延展性の良さ評価基準)
5;塗り広げることが容易
4:塗り広げることが比較的容易
3:どちらとも言えない
2:塗り広げることがやや難しい
1:塗り広げることが難しい
(肌なじみの良さ評価基準)
5;良い
4:やや良い
3:どちらとも言えない
2:やや悪い
1:悪い
(ベタツキ・ヌルツキ評価基準)
5:ベタツキ・ヌルツキを感じない
4:僅かにベタツキ・ヌルツキを感じる
3:どちらとも言えない
2:ベタツキ・ヌルツキを感じる
1:ベタツキ・ヌルツキを強く感じる
(保湿感の持続性評価基準)
5:5時間程度又はそれ以上の時間保湿感を感じた
4:4時間程度保湿感を感じた
3:3時間程度保湿感を感じた
2:2時間程度保湿感を感じた
1:保湿感を感じない又は1時間程度保湿感を感じた
Figure 2013139395
本発明の水中油型乳化組成物は、極性油である成分(A)を高配合していても、保湿感の持続性に優れ、かつ経時安定性が良好であるとともに、使用感が極めて良好である。これに対し、比較例の水中油型乳化組成物は、経時安定性と感触の両立のいずれにおいても劣っていた。特に成分(C)3〜12質量%、及び成分(D)0.15〜1.8質量%の範囲外(比較例3〜6)では、経時安定性、使用感ともに十分でなかった。

Claims (3)

  1. 次の成分(A)〜(D)を含有することを特徴とする水中油型乳化組成物。
    (A)40℃で液状のエステル油及び/又は植物油 組成物総量に対して5質量%以上
    (B)ポリオキシエチレンソルビットミツロウ
    (C)高級アルコール 組成物総量に対して3〜12質量%
    (D)N−アシルアミノ酸及び/又はその塩 組成物総量に対して0.15〜1.8質量%
  2. 40℃で液状の非極性油と成分(A)との含有質量比(非極性油/(A))が、0〜0.8である請求項1に記載の水中油型乳化組成物。
  3. 成分(A)を油相中に30〜60質量%含む請求項1又は2に記載の水中油型乳化組成物。
JP2011289642A 2011-12-28 2011-12-28 水中油型乳化組成物 Active JP5923302B2 (ja)

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