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JP2013046466A - 回転子 - Google Patents

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JP2013046466A
JP2013046466A JP2011181754A JP2011181754A JP2013046466A JP 2013046466 A JP2013046466 A JP 2013046466A JP 2011181754 A JP2011181754 A JP 2011181754A JP 2011181754 A JP2011181754 A JP 2011181754A JP 2013046466 A JP2013046466 A JP 2013046466A
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JP2011181754A
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Yoshinari Asano
能成 浅野
Toshinari Kondo
俊成 近藤
Yoshiaki Yasuda
善紀 安田
Akio Yamagiwa
昭雄 山際
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
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Abstract

【課題】磁束漏れを増加させることなく、回転子コアの遠心力に対する強度を向上させる。
【解決手段】永久磁石回転子(10)は、駆動軸(1)の周辺部に形成される磁石開口部(18)を横断するように設けられるブリッジ(20)が形成された磁性板(15,16)を駆動軸(1)の軸方向に複数枚重ねて形成される回転子コア(11)を備え、エアギャップを有して固定子と対向するように配置されるものである。複数の磁性板(15,16)のうち、積層方向に隣り合う2枚の磁性板(15,16)が、磁性板対(23)を形成する一方、磁性板対(23)は、2枚の磁性板(15,16)同士が互いに固定されると共に、それぞれのブリッジ(20)が重ならないように形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転子に関し、特に、遠心力に対する強度の向上対策に係るものである。
従来より、永久磁石が埋め込まれた電動機として、固定子(ステータ)と、該固定子の内側で回転自在に配設された回転子(ロータ)とにより構成されたものが知られている(特許文献1参照)。回転子は、永久磁石と、該永久磁石が埋め込まれる回転子コアとにより構成されている。
回転子コアは、図11に示すように、同一形状の多数の磁性板(a)(電磁鋼板)を軸方向に積層して形成されている。各磁性板(a)には、プレス加工で打ち抜かれた開口(b)が同一箇所に形成され、これらの磁性板(a)を積層させることで上記開口(b)が積層し、永久磁石(c)の挿入される挿入孔が形成されている。また、各磁性板(a)には開口(b)を横断するようにブリッジ(d)が設けられている(図11参照)。
ところで、電動機を駆動させると回転子が高速回転するため、回転子コアには遠心力が加わっている。一方、回転子コアでは、開口の長手方向における各ブリッジ(d)の形成部分以外では遠心力に対する強度が小さくなる。このため、回転子コアは、ブリッジ(d)の形成部分以外の部分が遠心力によって半径方向の外方に向かって変形してしまうという問題があった。
このような問題に対しては、例えばブリッジの数を増やしたり、その幅を広げることにより、遠心力に対する強度を向上させるという対策が考えられる。
特開2004−96978号公報
しかしながら、上述したようにブリッジ(d)の数を増やしたり、その幅を広げると、回転子コアの強度は向上する一方、ブリッジ(d)を通じて磁束漏れが増大してしまう。つまり、磁束漏れの増加を生じさせることなく、回転子コアの遠心力に対する強度を向上させることができないという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、磁束漏れを増加させることなく、回転子コアの遠心力に対する強度を向上させることを目的とする。
第1の発明は、回転軸(1)の周辺部に形成される開口部(18,36)を横断するように設けられる薄肉部(20,38)が形成されたコアシート(15,16,34,35)を上記回転軸(1)の軸方向に複数枚重ねて形成される回転子コア(11,31)を備え、エアギャップを有して固定子と対向するように配置される回転子であって、上記複数のコアシート(15,16,34,35)のうち、積層方向に隣り合う2枚のコアシート(15,16,34,35)が、コアシート対(23,41)を形成する一方、上記コアシート対(23,41)は、2枚のコアシート(15,16,34,35)同士が互いに固定されると共に、それぞれの薄肉部(20,38)が重ならないように形成されている。
上記第1の発明では、回転子コア(11,31)は、コアシート(15,16,34,35)を回転軸(1)の軸方向に複数枚重ねて形成されている。回転子は、固定子とエアギャップを有して対向するように配置されている。コアシート(15,16,34,35)は、回転軸(1)の周辺部に開口部(18,36)が形成され、この開口部(18,36)を横断するように薄肉部(20,38)が形成されている。複数のコアシート(15,16,34,35)は、それらのうちの積層方向に隣り合う2枚のコアシート(15,16,34,35)がコアシート対(23,41)を形成している。そして、コアシート対(23,41)は、2枚のコアシート(15,16,34,35)が互いに固定され、且つそれぞれの薄肉部(20,38)が重ならないように形成されている。
各コアシート(15,16,34,35)では、薄肉部(20,38)が形成された部分は遠心力に対する強度が大きい一方、薄肉部(20,38)が形成されていない部分は遠心力によって半径方向外方に変形し易くなる。つまり、2枚のコアシート(15,16,34,35)では、それぞれ遠心力による変形方向が異なっている。
また、2枚のコアシート(15,16,34,35)は、互いに固定されている。このため、一方のコアシート(15,34)の遠心力による変形が他方のコアシート(16,35)によって制限されることになる。つまり、遠心力による変形方向が互いに異なる2枚のコアシート(15,16,34,35)を固定したため、コアシート対(23,41)としての遠心力に起因する変形を抑えられる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記回転子コア(11,31)は、上記コアシート対(23,41)の一方のコアシート(15,34)が上記回転軸(1)の軸方向に複数枚重ねられると共に、互いに固定されて形成された第1の単位回転子コア(13,32)と、上記コアシート対(23,41)の他方のコアシート(16,35)が上記回転軸(1)の軸方向に複数枚重ねられると共に、互いに固定されて形成された第2の単位回転子コア(14,33)とが上記回転軸(1)の軸方向に積層されて構成されている。
上記第2の発明では、第1の単位回転子コア(13,32)と第2の単位回転子コア(14,33)とが回転軸(1)の軸方向に積層され、互いに固定されて構成されている。第1の単位回転子コア(13,32)は、コアシート対(23,41)を構成する一方のコアシート(15,34)が回転軸(1)の軸方向に複数枚積層され、各コアシート(15,34)は互いに固定されて構成されている。第2の単位回転子コア(14,33)は、コアシート対(23,41)を構成する他方のコアシート(16,35)が回転軸(1)の軸方向に複数枚積層され、各コアシート(16,35)は互いに固定されて構成されている。
さらに、両単位回転子コア(13,14,32,33)の接触部分を構成する2枚のコアシート(15,16,34,35)は、コアシート対(23,41)を構成し、この2枚のコアシート(15,16,34,35)が互いに固定されることで2つの単位回転子コア(13,14,32,33)は互いに固定されている。また、第1の単位回転子コア(13,32)と第2の単位回転子コア(14,33)は、それぞれの薄肉部(20,38)が積層方向において重ならないように形成されている。
このため、第1の単位回転子コア(13,32)の遠心力による変形が第2の単位回転子コア(14,33)によって制限されることになる一方、第2の単位回転子コア(14,33)の遠心力による変形が第1の単位回転子コア(13,32)によって制限されることになる。つまり、遠心力による変形方向が異なる2つの単位回転子コア(13,14,32,33)を互いに固定したため、回転子コア(11,31)としての遠心力に起因する変形を抑えられる。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記コアシート対(23,41)は、一のコアシート(15,34)を2枚重ねにして互いに上記回転軸(1)の周方向にずらして配置することで構成されている。
上記第3の発明では、一のコアシート(15,34)を2枚重ね、互いを回転軸(1)の周方向にてずらすことでコアシート対(23,41)を形成している。こうすることで、1種類のコアシート(15,34)によってコアシート対(23,41)を形成することができる。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記コアシート対(41)は、一のコアシート(34)において複数の磁極ごとに開口部(36)が形成される一方、一の磁極における開口部(36)の薄肉部(38)と、他の一の磁極における開口部(36)の薄肉部(38)とが互いに異なる位置に形成されている。
上記第4の発明では、一のコアシート(34)の複数の磁極毎に開口部(36)が形成されている。また、このコアシート(34)では、一の磁極における開口部(36)の薄肉部(38)と他の一の磁極における開口部(36)の薄肉部(38)とが互いに異なる位置に形成されている。こうすることで、一のコアシート(34)を2枚重ねて互いに回転軸(1)の周方向にずらして配置すると、1種類のコアシート(34)によってコアシート対(41)を形成することができる。
第5の発明は、上記第1〜第4の発明の何れか1つにおいて、上記回転子コア(11)は、積層させた上記コアシート(15,16)の開口部(18)が形成する孔部(22)と、該孔部(22)に配置される永久磁石(17)とを備えている。
上記第5の発明では、積層させたコアシート(15,16)の開口部(18)によって孔部(22)が形成され、この孔部(22)に永久磁石(17)が配置されている。
第6の発明は、上記第1〜第4の発明の何れか1つにおいて、上記回転子コア(31)は、積層させた上記コアシート(34,35)の複数の開口部(36)が形成する複数の孔部と、該複数の孔部のうちの少なくとも1つの孔部に配置される永久磁石とを備えている。
上記第6の発明では、積層させたコアシート(34,35)の複数の開口部(36)によって複数の孔部が形成され、この複数の孔部の少なくとも1つの孔部に永久磁石が配置されている。
上記第1の発明によれば、2枚のコアシート(15,16,34,35)同士を互いに固定して薄肉部(20,38)が重ならないようにしたため、遠心力による変形方向を互いに異ならせることができる。これにより、一方のコアシート(15,34)の遠心力による変形を他方のコアシート(16,35)によって抑えることができる。この結果、薄肉部(20,38)の数を増やしたり、その幅を広げることなく、回転子コア(11,31)の遠心力に対する強度を向上させることができる。
上記第2の発明によれば、2つの単位回転子コア(13,14,32,33)同士を互いに固定して薄肉部(20,38)が積層方向において重ならないようにしたため、遠心力による変形方向を互いに異ならせることができる。これにより、第1の単位回転子コア(13,32)の遠心力による変形を第2の単位回転子コア(14,33)によって抑えることができる一方、第2の単位回転子コア(14,33)の遠心力による変形を第1の単位回転子コア(13,32)によって抑えることができる。この結果、薄肉部(20,38)の数を増やしたり、その幅を広げたりすることなく、回転子コア(11,31)の遠心力に対する強度を向上させることができる。
上記第3の発明によれば、一のコアシート(15,34)を周方向にずらし、2枚重ねにしてコアシート対(23,41)を形成したため、一種類のコアシート(15,34)でコアシート対(23,41)を形成することができる。
上記第4の発明によれば、一のコアシート(34)における磁極毎の薄肉部(20)を磁極毎に異なる位置に形成したため、一のコアシート(34)を2枚、回転軸(1)の周方向に互いにずらしてコアシート対(41)を形成した際、2枚のコアシート(34,34)の薄肉部(38,38)が重なるのを防止することができる。
上記第5の発明によれば、開口部(18)が形成されたコアシート(15,16)を複数枚積層させて形成される孔部(22)に永久磁石(17)を配置したため、IPM型モータ用の回転子を構成することができる。
上記第6の発明によれば、複数の開口部(36)が形成されたコアシート(34,35)を複数枚積層させて形成される複数の孔部の少なくとも1つに永久磁石を配置するようにしたため、磁石補助型のリラクタンスモータ用の回転子に構成することができる。
実施形態1に係る回転子の構成を示す模式図である。 図1のII−II断面図である。 図1のIII−III断面図である。 実施形態1の変形例に係る回転子の構成を示す模式図である。 実施形態1の変形例に係る回転子コアの構成を示す図である。 実施形態2に係る回転子の構成を示す模式図である。 図6のVII−VII断面図である。 図6のVIII−VIII断面図である。 実施形態2の変形例に係る回転子の構成を示す模式図である。 実施形態2の変形例に係る回転子コアの構成を示す図である。 従来例に係る回転子コアを示す概略図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈発明の実施形態1〉
図1に示すように、本実施形態1に係るモータは、IPM型のモータに構成されている。永久磁石回転子(10)は、固定子と共にモータを構成するものである。このモータは、例えば空気調和装置の圧縮機内に配置され、圧縮機構を駆動するのに用いられる。圧縮機は、例えば密閉されたケーシングを有し、ケーシング内を高温且つ高圧の冷媒が流れるものである。
上記永久磁石回転子(10)は、図1〜3に示すように円筒状の回転子コア(11)を備えている。尚、図示はしないが、回転子コア(11)の軸方向の両端部には端板が配置されている。回転子コア(11)と端板は、図示はしないが、両者を軸方向に貫通する締結リベットあるいはかしめにより一体化されている。回転子コア(11)の中心部には、その軸方向に貫通する軸挿通孔(12)が形成され、軸挿通孔(12)には圧縮機構の駆動軸(1)が圧入されて回転一体に固定されている。上記駆動軸(1)は本発明に係る回転軸を構成している。尚、図1における上下方向が駆動軸(1)の軸方向を示している。
上記回転子コア(11)は、4つの単位回転子コア(13,14,13,14)を駆動軸(1)の軸方向に積層させて構成されている。回転子コア(11)は、2つの第1の単位回転子コア(13,13)と、2つの第2の単位回転子コア(14,14)とで構成されている。回転子コア(11)は、駆動軸(1)の軸方向の上から下に向かって第1の単位回転子コア(13)、第2の単位回転子コア(14)、第1の単位回転子コア(13)および第2の単位回転子コア(14)の順に積層されている。第1の単位回転子コア(13)と第2の単位回転子コア(14)とは、その接触部分において後述する互いのかしめ部(19)によって固定されている。
上記第1の単位回転子コア(13)は、図2に示すように、円形状の電磁鋼板に形成される第1磁性板(15)を複数枚積層させ、積層させた磁石開口部(18)に永久磁石(17)を配置することで形成されている。上記第1磁性板(15)には、磁石開口部(18)とかしめ部(19)とブリッジ(20)とが形成されている。尚、第1磁性板(15)は、本発明に係るコアシートを構成している。
上記磁石開口部(18)は、軸挿通孔(12)の周りに形成される断面長方形状の開口であって、本発明に係る開口部を構成している。各磁石開口部(18)には、長手方向の両端部には、該両端部から平面視で斜め外方に延びる2つの切欠部(21,21)が形成されている。尚、第1磁性板(15)を積層させることで、積層された磁石開口部(18)が永久磁石(17)を配置する磁石孔(22)を形成している。この磁石孔(22)は、本発明に係る孔部を構成している。
上記かしめ部(19)は、2枚の磁性板を重ね合わせるためのものである。かしめ部(19)は、略V字状の凹みによって形成されている。かしめ部(19)は、駆動軸(1)の軸中心から90度ごとに合計4つが形成されている。このかしめ部(19)によって積層された複数の第1磁性板(15)が互いに固定される。
上記ブリッジ(20)は、磁石開口部(18)に設けられて第1磁性板(15)の強度を上げるものであって、本発明に係る薄肉部を構成している。第1磁性板(15)では、ブリッジ(20)は10個形成されている。ブリッジ(20)は、磁石開口部(18)を横断するように形成されている。第1磁性板(15)では、軸挿通孔(12)を挟んで互いに平行に延びる2つの磁石開口部(18,18)のブリッジ(20)は積層方向において重なる位置に形成される一方、互いが直交方向に延びる磁石開口部(18)のブリッジ(20)は、その形成位置が異なっている。
具体的には、図2における上下の磁石開口部(18,18)では、ブリッジ(20,20)が磁石開口部(18)の長手方向の両端と切欠部(21,21)の内周端とが繋がる部分の2箇所に形成されている。図2における左右の磁石開口部(18,18)では、ブリッジ(20)が磁石開口部(18)の長手方向の中央部分の1箇所と、切欠部(21,21)の外周端の2箇所に形成されている。この第1磁性板(15)を駆動軸(1)の軸方向に積層させることで磁石孔(22)が形成される。この磁石孔(22)に永久磁石(17)が配置されて第1の単位回転子コア(13)となる。尚、その長手方向の中央部分にブリッジ(20)が形成される磁石開口部(18)で構成される磁石孔(22)には、永久磁石(17)が長手方向に二分割されて挿入される。
上記第2の単位回転子コア(14)は、図3に示すように、円形状の電磁鋼板に形成される第2磁性板(16)を複数枚積層させ、積層させた磁石開口部(18)に永久磁石(17)を配置することで形成されている。上記第2磁性板(16)は、磁石開口部(18)とかしめ部(19)とブリッジ(20)とが形成されている。尚、第2磁性板(16)は、本発明に係るコアシートを構成している。
上記磁石開口部(18)は、軸挿通孔(12)の周りに形成される断面長方形状の開口であって、本発明に係る開口部を構成している。各磁石開口部(18)の長手方向の両端部には、該両端部から平面視で斜め外方に延びる2つの切欠部(21,21)が形成されている。尚、第2磁性板(16)を積層させることで、積層された磁石開口部(18)が永久磁石(17)を配置する磁石孔(22)を形成している。この磁石孔(22)は、本発明に係る孔部を構成している。
上記かしめ部(19)は、2枚の磁性板を重ね合わせるためのものである。かしめ部(19)は、略V字状の凹みによって形成されている。かしめ部(19)は、駆動軸(1)の軸中心から90度ごとに合計4つが形成されている。このかしめ部(19)によって積層された複数の第2磁性板(16)が互いに固定される。
上記ブリッジ(20)は、磁石開口部(18)に設けられて第2磁性板(16)の強度を上げるものであって、本発明に係る薄肉部を構成している。第2磁性板(16)では、ブリッジ(20)は10個のブリッジ(20)形成されている。ブリッジ(20)は、磁石開口部(18)を横断するように形成されている。第2磁性板(16)では、軸挿通孔(12)を挟んで互いに平行に延びる2つの磁石開口部(18,18)のブリッジ(20)は同位置に形成される一方、互いが直交方向に延びる磁石開口部(18)のブリッジ(20)は、その形成位置が異なっている。
具体的には、図3における左右の磁石開口部(18,18)では、ブリッジ(20)が磁石開口部(18)の長手方向の両端と切欠部(21,21)の内周端とが繋がる部分の2箇所に形成されている。また、図3における上下の磁石開口部(18,18)では、ブリッジ(20)が磁石開口部(18)の長手方向の中央部分の1箇所と、切欠部(21,21)の外周端の2箇所に形成されている。この第2磁性板(16)を駆動軸(1)の軸方向に積層させることで磁石孔(22)が形成される。この磁石孔(22)に永久磁石(17)が配置されて第2の単位回転子コア(14)となる。尚、その長手方向の中央部分にブリッジ(20)が形成される磁石開口部(18)で構成される磁石孔(22)には、永久磁石(17)が長手方向に二分割されて挿入される。
上述したように、第1の単位回転子コア(13)と第2の単位回転子コア(14)とは、積層されて互いのかしめ部(19,19)によって固定されている。つまり、第1の単位回転子コア(13)と第2の単位回転子コア(14)との間で隣り合う第1磁性板(15)と第2磁性板(16)とは、磁性板対(23)を構成している。尚、この磁性板対(23)は、本発明に係るコアシート対を構成している。
−変形モード−
次に、永久磁石回転子(10)の回転動作について説明する。永久磁石回転子(10)が回転すると、回転子コア(11)には遠心力が生じる。この遠心力は、回転子コア(11)の外周側へ向かうほど大きくなる。
まず、第1の単位回転子コア(13)は、第1磁性板(15)の図2における上下2つの磁石開口部(18,18)のそれぞれの長手方向の両端にブリッジ(20,20)が形成されている。つまり、これらの磁石開口部(18,18)の長手方向の中央付近にはブリッジ(20)が設けられていない。このため、中央部分の遠心力に対する強度が弱くなる。ここに遠心力が加わると、第1磁性板(15)における上下の磁石開口部(18,18)の長手方向の中央の近傍部分が半径方向外方に向かって延びる(図2の白矢印参照)。
一方、第1磁性板(15)の図2における左右2つの磁石開口部(18,18)は、それぞれの長手方向の中央位置にブリッジ(20)が形成されている。つまり、これらの磁石開口部(18,18)の長手方向の両端にはブリッジ(20)が設けられていない。このため、磁石開口部(18,18)の長手方向の両端の遠心力に対する強度が弱くなる。ここに遠心力が加わると、第1磁性板(15)における左右の磁石開口部(18,18)の長手方向の両端の近傍部分が半径方向外方に向かって延びる(図2の黒矢印参照)。
次に、第2の単位回転子コア(14)は、第2磁性板(16)の図3における上下2つの磁石開口部(18,18)のそれぞれの長手方向の中央位置にブリッジ(20)が形成されている。つまり、これらの磁石開口部(18,18)の長手方向の両端にはブリッジ(20)が設けられていない。このため、磁石開口部(18,18)の長手方向の両端の遠心力に対する強度が弱くなる。ここに遠心力が加わると、第2磁性板(16)における上下の磁石開口部(18,18)の長手方向の両端の近傍部分が半径方向外方に向かって延びる(図2の黒矢印参照)。
一方、第2磁性板(16)の図3における左右2つの磁石開口部(18,18)は、それぞれの長手方向の両端にブリッジ(20,20)が形成されている。つまり、これらの磁石開口部(18,18)の長手方向の中央付近にはブリッジ(20)が設けられていない。このため、中央付近の遠心力に対する強度が弱くなる。ここに遠心力が加わると、第2磁性板(16)における左右の磁石開口部(18,18)の長手方向の中央の近傍部分が半径方向外方に向かって延びる(図3の白矢印参照)。
このように、第1の単位回転子コア(13)と第2の単位回転子コア(14)とは、積層方向においてブリッジ(20)の形成位置が異なっているため、遠心力によって延びる部分がそれぞれ異なる。一方、2つの単位回転子コア(13,14)は、互いのかしめ部(19)によって固定されている。このため、両単位回転子コア(13,14)は遠心力が加わっても変形し難くなる。
−回転子コアの製造方法−
次に、本実施形態1に係る回転子コア(11)の製造方法について説明する。回転子コア(11)の製造では、第1の単位回転子コア(13)は、第1磁性板(15)を積層させて形成している。第2の単位回転子コア(14)は、第1磁性板(15)を90度回転させて第2磁性板(16)とし、この第2磁性板(16)を積層させて形成している。尚、第1磁性板(15)と第2磁性板(16)とを別々に形成し、第1磁性板(15)を積層させて第1の単位回転子コア(13)を形成し、第2磁性板(16)を積層させて第2の単位回転子コア(14)を形成するようにしてもよい。
−実施形態1の効果−
上記実施形態1によれば、第1および第2磁性板(15,16)を互いに固定してブリッジ(20)が重ならないようにしたため、遠心力による変形方向を互いに異ならせることができる。このため、第1磁性板(15)の遠心力による変形を第2磁性板(16)によって抑えることができる一方、第2磁性板(16)の遠心力による変形を第1磁性板(15)によって抑えることができる。これにより、ブリッジ(20)の数を増やしたり、その幅を広げたりすることなく(すなわち、磁束漏れを増加させることなく)、回転子コア(11)の遠心力に対する強度を向上させることができる。また、各磁性板(15,16)に凹凸加工したり、回転子コア(11)をモールドしたりすることなく、簡易的に回転子コア(11)の遠心力に対する強度を向上させることができる。
また、第1および第2の単位回転子コア(13,14)同士を互いに固定してブリッジ(20)が積層方向において重ならないようにしたため、遠心力による変形方向を互いに異ならせることができる。これにより、第1の単位回転子コア(13)の遠心力による変形を第2の単位回転子コア(14)によって抑えることができる一方、第2の単位回転子コア(14)の遠心力による変形を第1の単位回転子コア(13)によって抑えることができる。この結果、ブリッジ(20)の数を増やしたり、その幅を広げたり(すなわち、磁束漏れを増加させることなく)回転子コア(11)の遠心力に対する強度を向上させることができる。
また、磁石開口部(18)が形成された第1および第2磁性板(15,16)を複数枚積層させて形成される磁石孔(22)に永久磁石(17)を配置したため、IPM型モータ用の回転子を構成することができる。
−実施形態1の変形例−
次に、本実施形態1の変形例について説明する。図4および図5に示すように、本変形例に係る永久磁石回転子(10)は、上記実施形態1のものとは、回転子コア(11)の構成が異なっている。尚、変形例では、上記実施形態1と異なる部分のみ説明する。
上記本変形例に係る回転子コア(11)は、上記第1磁性板(15)と第2磁性板(16)とが一対の磁性板対(23)を構成し、それらを積層させて構成されている。つまり、回転子コア(11)は、第1磁性板(15)と第2磁性板(16)とを交互に重ねて積層させて形成されている。そして、2つの磁性板(15,16)は、互いのかしめ部(19,19)によって固定されている。つまり、本変形例に係る回転子コア(11)は、上記実施形態1に係る回転子コア(11)のように第1および第2の単位回転子コア(13,14)が形成されていないものである。尚、上記磁性板対(23)は本発明に係るコアシート対を構成している。
本変形例に係る回転子コア(11)は、第1磁性板(15)と、第1磁性板(15)を90度回転させてなる第2磁性板(16)とを交互に重ねて積層して形成されている。尚、第1磁性板(15)と第2磁性板(16)とを別々に形成し、それらを交互に積層させて回転子コア(11)を形成するようにしてもよい。
上記本変形例によれば、第1および第2磁性板(15,16)を互いに固定してブリッジ(20,20)が重ならないようにしたため、遠心力による変形方向を互いに異ならせることができる。このため、第1磁性板(15)の遠心力による変形を第2磁性板(16)によって抑えることができる一方、第2磁性板(16)の遠心力による変形を第1磁性板(15)によって抑えることができる。これにより、ブリッジ(20)の数を増やしたり、その幅を広げることなく(すなわち、磁束漏れを増加させることなく)回転子コア(11)の遠心力に対する強度を向上させることができる。
また、重ねた第1および第2磁性板(15,16)のうち、第1磁性板(15)を周方向に90度回転させて磁性板対(23)を形成したため、一種類の磁性板(15)で磁性板対(23)を形成することができる。その他の構成、作用・効果は実施形態1と同様である。
〈発明の実施形態2〉
次に、本発明に係る実施形態2について説明する。図6に示すように、本実施形態2に係るモータは、シンクロナスリラクタンスモータに構成されている。このモータは、駆動軸(1)に固定された回転子(30)と、回転子(30)の周囲にエアギャップを有して配置される固定子(図示なし)とを備えている。
上記固定子は、図示はしないが、電磁鋼板を積層して形成される円筒状の固定子コアと、この固定子コアに巻装された3相の固定子コイルとを備えている。3相固定子コイルに正弦波の電流を流すことで回転磁界が形成される。
上記回転子(30)は、回転子コア(31)を備えている。回転子コア(31)の中心部には、その軸方向に貫通する軸挿通孔(40)が形成され、軸挿通孔(40)には圧縮機構の駆動軸(1)が圧入されて回転一体に固定されている。圧縮機構の駆動軸(1)は本発明に係る回転軸を構成している。尚、図6における上下方向が駆動軸(1)の軸方向を示している。
上記回転子コア(31)は、4つの単位回転子コア(32,33,32,33)を駆動軸(1)の軸方向に積層させて構成されている。回転子コア(31)は、2つの第1の単位回転子コア(32,32)と、2つの第2の単位回転子コア(33,33)とで構成されている。回転子コア(31)は、駆動軸(1)の軸方向の上から下に向かって第1の単位回転子コア(32)、第2の単位回転子コア(33)、第1の単位回転子コア(32)および第2の単位回転子コア(33)の順に積層されている。第1の単位回転子コア(32)と第2の単位回転子コア(33)とは、互いのかしめ部(37)によって固定されている。
上記第1の単位回転子コア(32)は、図7に示すように、円形状の電磁鋼板に形成される第1磁性板(34)を複数枚積層させて形成されている。上記第1磁性板(34)には、フラックスバリア(36)とかしめ部(37)とブリッジ(38)とが形成されている。また、第1磁性板(34)には、4極の磁極が形成され、フラックスバリア(36)の周方向の中心と駆動軸(1)の軸中心とを結ぶ方向のd軸と、d軸に対して電気角で90度回転させた方向のq軸とが交互に形成されている。この第1磁性板(34)では、4つのフラックスバリア(36,36,36,36)以外の部分が磁束の通過する磁路に形成されている。つまり、隣り合う2つのフラックスバリア(36,36)の間は磁束が通過する磁路が形成されている。尚、上記第1磁性板(34)は、本発明に係るコアシートを構成している。
上記フラックスバリア(36,36,36)は、d軸方向の磁束の流れを阻止する円弧状の溝であって、本発明に係る開口部を構成している。フラックスバリア(36)は、軸挿通孔(40)の周辺に磁極ごとに4つずつ半径方向に並んで設けられている。フラックスバリア(36)は、その一端から他端が隣り合うq軸領域に亘って延びている。こうすることで、d軸のインダクタンスLdが小さくなり、q軸のインダクタンスLqが大きくなる。このq軸は磁気突極を有している。
上記かしめ部(37)は、2枚の磁性板を重ね合わせるためものである。かしめ部(37)は、略V字状の凹みによって形成されている。かしめ部(37)は、各フラックスバリア(36)の近傍に形成されている。かしめ部(37)はd軸中心に沿って、各磁極ごとに計4つずつ形成されている。このかしめ部(37)によって積層させた第1磁性板(34)が互いに固定される。
上記ブリッジ(38)は、フラックスバリア(36)に設けられて第1磁性板(34)の強度を上げるものである。また、第1磁性板(34)には32個のブリッジ(38)が形成されている。ブリッジ(38)は、フラックスバリア(36)を横断するように形成されている。第1磁性板(34)では、軸挿通孔(40)を挟んで互いに対向する磁極において、ブリッジ(38)が円弧方向において同位置に形成されている。一方、それ以外の磁極におけるブリッジ(38)は、その形成位置が円弧方向において異なっている。
具体的には、図7における左上および右下の各磁極では、2つのブリッジ(38,38)が各フラックスバリア(36)の円弧の両端に形成されている。図7における右上および左下の各磁極では、2つのブリッジ(38,38)が各フラックスバリア(36)における軸挿通孔(40)から延びるd軸の近傍に形成されている。
上記第2の単位回転子コア(33)は、図8に示すように、円形状の電磁鋼板に形成される第2磁性板(35)を複数枚積層させて形成されている。上記第2磁性板(35)には、フラックスバリア(36)とかしめ部(37)とブリッジ(38)とが形成されている。また、第2磁性板(35)には、4極の磁極が形成され、フラックスバリア(36)の周方向の中心と駆動軸(1)の軸中心とを結ぶ方向のd軸と、d軸に対して電気角で90度回転させた方向のq軸とが交互に形成されている。第2磁性板(35)では、4つのフラックスバリア(36,36,36,36)以外の部分が磁束の通過する磁路に形成されている。つまり、隣り合う2つのフラックスバリア(36,36)の間は磁束が通過する磁路が形成されている。尚、上記第2磁性板(35)は、本発明に係るコアシートを構成している。
上記フラックスバリア(36,36,36)は、d軸方向の磁束の流れを阻止する円弧状の溝であって、本発明に係る開口部を構成している。フラックスバリア(36)は、軸挿通孔(40)の周辺に磁極ごとに4つのずつ半径方向に並んで設けられている。フラックスバリア(36)は、その一端から他端が隣り合うq軸領域に亘って延びている。こうすることで、d軸のインダクタンスLdが小さくなり、q軸のインダクタンスLqが大きくなる。このq軸は磁気突極を有している。
上記かしめ部(37)は、2枚の磁性板を重ね合わせるためのものである。かしめ部(37)は、略V字状の凹みによって形成されている。かしめ部(37)は、各フラックスバリア(36)の近傍に形成されている。かしめ部(37)はd軸中心に沿って、各磁極ごとに計4つずつ形成されている。このかしめ部(37)によって積層させた第2磁性板(35)が互いに固定される。
上記ブリッジ(38)は、フラックスバリア(36)に設けられて第2磁性板(35)の強度を上げるものである。また、第2磁性板(35)には32個のブリッジ(38)が形成されている。ブリッジ(38)は、フラックスバリア(36)を横断するように形成されている。第2磁性板(35)では、軸挿通孔(40)を挟んで互いに対向する磁極において、ブリッジ(38)が円弧方向において同位置に形成されている。一方、それ以外の磁極におけるブリッジ(38)は、その形成位置が円弧方向において異なっている。
具体的には、図8における右上および左下の各磁極では、2つのブリッジ(38,38)が各フラックスバリア(36)の円弧の両端に形成されている。図8における左上および右下の各磁極では、2つのブリッジ(38,38)が各フラックスバリア(36)における軸挿通孔(40)から延びるd軸の近傍に形成されている。
上述したように、第1の単位回転子コア(32)と第2の単位回転子コア(33)とは、積層されて互いのかしめ部(37,37)によって固定されている。つまり、第1の単位回転子コア(32)と第2の単位回転子コア(33)との間で隣り合う第1磁性板(34)と第2磁性板(35)とは、磁性板対(41)を構成している。尚、この磁性板対(41)は、本発明に係るコアシート対を構成している。
−変形モード−
次に、回転子(30)の回転動作について説明する。回転子(30)が回転すると、回転子コア(31)には遠心力が生じる。この遠心力は、回転子コア(31)の外周側へ向かうほど大きくなる。
まず、第1の単位回転子コア(32)は、第1磁性板(34)の図7における左上および右下の2つの磁極の各フラックスバリア(36)の円弧の両端にブリッジ(38,38)が形成されている。つまり、これらのフラックスバリア(36)の円弧中央付近にはブリッジ(38)が設けられていない。このため、フラックスバリア(36)の円弧中央部分の遠心力に対する強度が弱くなる。ここに遠心力が加わると、第1磁性板(34)におけるフラックスバリア(36)の円弧の中央付近の外周部が半径方向外方に向かって延びる(図7の白矢印参照)。
一方、第1の単位回転子コア(32)は、第1磁性板(34)の図7における右上および左下の2つの磁極の各フラックスバリア(36)の円弧の中央付近に、d軸を挟んでブリッジ(38,38)が2つ形成されている。これらのフラックスバリア(36)の円弧の両端にはブリッジ(38)が設けられていない。このため、フラックスバリア(36)の円弧両端の近傍の遠心力に対する強度が弱くなる。ここに遠心力が加わると、第1磁性板(34)のフラックスバリア(36)の円弧方向の両端の近傍部分が半径方向外方に向かって延びる(図7の黒矢印参照)。
次に、第2の単位回転子コア(33)は、第2磁性板(35)の図8における右上および左下の2つの磁極の各フラックスバリア(36)の円弧の両端にブリッジ(38,38)が形成されている。つまり、これらのフラックスバリア(36)の円弧中央付近にはブリッジ(38)が設けられていない。このため、フラックスバリア(36)の円弧中央部分に対応する第2磁性板(35)の遠心力に対する強度が弱くなる。ここに遠心力が加わると、第2磁性板(35)におけるフラックスバリア(36)の円弧の中央付近の近傍部分が半径方向外方に向かって延びる(図8の白矢印参照)。
一方、第2の単位回転子コア(33)は、第2磁性板(35)の図8における左上および右下の2つの磁極の各フラックスバリア(36)の円弧の中央付近に、d軸を挟んでブリッジ(38,38)が2つ形成されている。これらのフラックスバリア(36)の円弧の両端にはブリッジ(38)が設けられていない。このため、フラックスバリア(36)の円弧両端の近傍の遠心力に対する強度が弱くなる。ここに遠心力が加わると、第2磁性板(35)のフラックスバリア(36)の円弧方向の両端の近傍部分が半径方向外方に向かって延びる(図8の黒矢印参照)。
このように、第1の単位回転子コア(32)と第2の単位回転子コア(33)とは、積層方向においてブリッジ(38)の形成位置が異なっているため、遠心力によって延びる部分がそれぞれ異なる。一方、2つの単位回転子コア(32,33)は、かしめ部(37)によって互いに固定されている。このため、両単位回転子コア(32,33)は遠心力が加わっても変形し難くなる。
−回転子コアの製造方法−
次に、本実施形態2に係る回転子コア(31)の製造方法について説明する。回転子コア(31)の製造では、第1の単位回転子コア(32)は、第1磁性板(34)を積層させて形成している。そして、第2の単位回転子コア(33)は、第1磁性板(34)を90度回転させて第2磁性板(35)とし、この第2磁性板(35)を積層させて形成している。尚、第1磁性板(34)と第2磁性板(35)とを別々に形成し、第1磁性板(34)を積層させて第1の単位回転子コア(32)を形成し、第2磁性板(35)を積層させて第2の単位回転子コア(33)を形成するようにしてもよい。
−実施形態2の効果−
上記本実施形態2によれば、第1磁性板(34)にける磁極毎のブリッジ(38)を磁極毎に異なる位置に形成したため、第1磁性板(34)を2枚、駆動軸(1)の周方向に90度互いにずらして磁性板対(41)を形成した際、2枚の磁性板(34,35)のブリッジ(38)が重なるのを防止することができる。その他の構成、作用・効果は実施形態1と同様である。
−実施形態2の変形例−
次に、本実施形態2の変形例について説明する。図9および図10に示すように、本変形例に係る回転子(30)は、上記実施形態2のものとは、回転子コア(31)の構成が異なっている。尚、変形例では、上記実施形態2と異なる部分のみ説明する。
上記本変形例に係る回転子コア(31)は、上記第1磁性板(34)と第2磁性板(35)とが一対の磁性板対を構成し、それらを積層させて構成されている。つまり、回転子コア(31)は、第1磁性板(34)と第2磁性板(35)とを交互に重ねて積層させて形成されている。そして、2つの磁性板(34,35)は、互いのかしめ部(37,37)によって固定されている。つまり、本変形例に係る回転子コア(31)は、上記実施形態2に係る回転子コア(31)のように第1および第2の単位回転子コア(32,33)が形成されていないものである。尚、第1磁性板(34)と第2磁性板(35)とが、本発明に係るコアシート対を構成している。
本変形例に係る回転子コア(31)は、第1磁性板(34)と、第1磁性板(34)を90度回転させてなる第2磁性板(35)とを交互に重ねて積層して形成されている。尚、第1磁性板(34)と第2磁性板(35)とを別々に形成し、それらを交互に積層させて回転子コア(31)を形成するようにしてもよい。その他の構成、作用・効果は実施形態2と同様である。
〈その他の実施形態〉
本発明は、上記実施形態1又は2について、以下のような構成としてもよい。
上記本実施形態1又は2では、積層方向に隣り合う2枚の磁性板同士をかしめ部(19,37)によって固定するようにしたが、本発明はこれに限られず、かしめ部の他に溶接、接着又はワニスによって固定するようにしてもよい。
また、上記実施形態1又は2では、かしめ部(19,37)の形状を略V字状の窪みとしたが、本発明はこれに限られず、さまざまなかしめ形状によって構成するようにしてもよい。
上記実施形態2では、永久磁石を設けないリラクタンスモータの回転子に本発明を適用したが、本発明はこれに限られず、一部のフラックスバリアの代わりに磁石溝を形成し、そこに永久磁石を埋設させる、いわゆる磁石補助型のリラクタンスモータの回転子に適用するようにしてもよい。
本形態では、複数のフラックスバリア(36)が形成された磁性板(34,35)を複数枚積層させて形成される複数の孔部の少なくとも1つに永久磁石を配置するようにしたため、リラクタンスモータ用の回転子に構成することができる。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、モータの回転子について有用である。
1 駆動軸
11 回転子コア
13 第1の単位回転子コア(実施形態1)
14 第2の単位回転子コア(実施形態1)
15 第1磁性板(実施形態1)
16 第2磁性板(実施形態1)
17 永久磁石(実施形態1)
18 磁石開口部(実施形態1)
20 ブリッジ(実施形態1)
22 磁石孔(実施形態1)
23 磁性板対(実施形態1)
31 回転子コア(実施形態2)
32 第1の単位回転子コア(実施形態2)
33 第2の単位回転子コア(実施形態2)
34 第1磁性板(実施形態2)
35 第2磁性板(実施形態2)
36 フラックスバリア(実施形態2)
38 ブリッジ(実施形態2)
41 磁性板対(実施形態2)

Claims (6)

  1. 回転軸(1)の周辺部に形成される開口部(18,36)を横断するように設けられる薄肉部(20,38)が形成されたコアシート(15,16,34,35)を上記回転軸(1)の軸方向に複数枚重ねて形成される回転子コア(11,31)を備え、エアギャップを有して固定子と対向するように配置される回転子であって、
    上記複数のコアシート(15,16,34,35)のうち、積層方向に隣り合う2枚のコアシート(15,16,34,35)が、コアシート対(23,41)を形成する一方、
    上記コアシート対(23,41)は、2枚のコアシート(15,16,34,35)同士が互いに固定されると共に、それぞれの薄肉部(20,38)が重ならないように形成されている
    ことを特徴とする回転子。
  2. 請求項1において、
    上記回転子コア(11,31)は、コアシート対(23,41)の一方のコアシート(15,34)が上記回転軸(1)の軸方向に複数枚重ねられると共に、互いが固定されて形成された第1の単位回転子コア(13,32)と、
    上記コアシート対(23,41)の他方のコアシート(16,35)が上記回転軸(1)の軸方向に複数枚重ねられると共に、互いが固定されて形成された第2の単位回転子コア(14,33)とが上記回転軸(1)の軸方向に積層されて構成されている
    ことを特徴とする回転子。
  3. 請求項1又は2において、
    上記コアシート対(23,41)は、一のコアシート(15,34)を2枚重ねにして互いに上記回転軸(1)の周方向にずらして配置することで構成されている
    ことを特徴とする回転子。
  4. 請求項3において、
    上記コアシート対(41)は、一のコアシート(34)において複数の磁極ごとに開口部(36)が形成される一方、一の磁極における開口部(36)の薄肉部(38)と、他の一の磁極における開口部(36)の薄肉部(38)とが互いに異なる位置に形成されている
    ことを特徴とする回転子。
  5. 請求項1〜4の何れか1つにおいて、
    上記回転子コア(11)は、積層させた上記コアシート(15,16)の開口部(18)が形成する孔部(22)と、該孔部(22)に配置される永久磁石(17)とを備えている
    ことを特徴とする回転子。
  6. 請求項1〜4の何れか1つにおいて、
    上記回転子コア(31)は、積層させた上記コアシート(34,35)の複数の開口部(36)が形成する複数の孔部と、該複数の孔部のうちの少なくとも1つの孔部に配置される永久磁石とを備えている
    ことを特徴とする回転子。
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