JP2013043509A - 位置調整式ステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】テレスコロックの達成に際してのガタ音や振動を抑制できる位置調整式ステアリング装置を提供する。
【解決手段】操作レバーの操作に伴って、締め付け軸35及びスリーブ21が回転し、スリーブ21の外周の押圧部22が、アウターチューブ11の挿通孔11aを挿通してインナーチューブ12の外周に押圧される。インナーチューブ12から押圧部22を介して反力を受けたスリーブ21は、凸状部40で締め付け軸35の外周35aに接触し、両者の接触面積が少ないので摩擦抵抗が小さい。テレスコロックの達成に際してインナーチューブ12が微小回転するときに、スリーブ21がスムーズに追従移動する。
【選択図】図3
【解決手段】操作レバーの操作に伴って、締め付け軸35及びスリーブ21が回転し、スリーブ21の外周の押圧部22が、アウターチューブ11の挿通孔11aを挿通してインナーチューブ12の外周に押圧される。インナーチューブ12から押圧部22を介して反力を受けたスリーブ21は、凸状部40で締め付け軸35の外周35aに接触し、両者の接触面積が少ないので摩擦抵抗が小さい。テレスコロックの達成に際してインナーチューブ12が微小回転するときに、スリーブ21がスムーズに追従移動する。
【選択図】図3
Description
本発明は位置調整式ステアリング装置に関する。
運転者の体格や運転姿勢等に応じて、ステアリングホイールを筒状のステアリングコラムの軸方向に沿って位置調整する、いわゆるテレスコピック機能を備えた位置調整式ステアリング装置が提案されている。
通例、操作レバーによって締め付け機構を操作することにより、固定ブラケットの一対の側板間に、可動ブラケットの一対の側板を挟持して、いわゆるテレスコロックを達成している。可動ブラケットは、ステアリングコラムのアッパーチューブと同伴移動するようにアッパーチューブに固定されている。
通例、操作レバーによって締め付け機構を操作することにより、固定ブラケットの一対の側板間に、可動ブラケットの一対の側板を挟持して、いわゆるテレスコロックを達成している。可動ブラケットは、ステアリングコラムのアッパーチューブと同伴移動するようにアッパーチューブに固定されている。
一方、ステアリングコラムを構成するアッパーチューブ(アウターチューブ)とロアチューブ(インナーチューブ)とは、テレスコピック調整時に、軸方向に相対摺動させる必要があることから、両チューブの間には、径方向に関して若干量のクリアランスが設けられている。このため、テレスコロックを達成したにも拘らず、両チューブ間に径方向のがたつきが生ずるおそれがある。
そこで、特許文献1では、下記の構造が採用されている。すなわち、両ブラケットの側板を貫通し、操作レバーの回転操作に伴って回転する締め付け軸の外周に、スリーブが同伴回転可能に嵌合している。そして、操作レバーの回転操作に伴って、テレスコロックのために締め付け軸が回転するときに、その締め付け軸の回転に追従して回転するスリーブの外周に設けられたカム状突起が、アウターチューブの挿通孔を通してインナーチューブを押圧することにより、インナーチューブをアウターチューブに径方向に押し付けて、両チューブ間のがたつきを防止している。
しかしながら、ロアーチューブ(インナーチューブ)は、車体への取付の関係上、テレスコロックの達成に際して、周方向に僅かに回転する場合がある。この場合、その外周の突起がロアーチューブ(インナーチューブ)の外周に押し当てられているスリーブは、ロアーチューブからの力によって、締め付け軸の軸方向に移動しようとする。
しかしながら、締め付け軸とスリーブとの摩擦抵抗が比較的高いため、スリーブは、直ぐには移動できず、ロアーチューブからの力が前記摩擦抵抗を上回ったときに、スリーブが、勢いをつけて締め付け軸の軸方向に移動する。この移動のときにガタ音が生じており、また、ガタ音が生じるときに、ステアリングホイールを介して運転者に振動が伝わり、運転者が違和感を覚えるおそれがある。
しかしながら、締め付け軸とスリーブとの摩擦抵抗が比較的高いため、スリーブは、直ぐには移動できず、ロアーチューブからの力が前記摩擦抵抗を上回ったときに、スリーブが、勢いをつけて締め付け軸の軸方向に移動する。この移動のときにガタ音が生じており、また、ガタ音が生じるときに、ステアリングホイールを介して運転者に振動が伝わり、運転者が違和感を覚えるおそれがある。
本発明の目的は、テレスコロックの達成に際してのガタ音や振動を抑制することができる位置調整式ステアリング装置を提供することである。
前記目的を達成するため、請求項1の発明は、テレスコピック調整のために軸方向(X1)に相対摺動可能に嵌合され、操舵軸(4)を回転可能に支持するアウターチューブ(11)およびインナーチューブ(12)と、一対の側板(26,27)を有し車体(14)に固定された固定ブラケット(19)と、一対の側板(23,24)を有しアウターチューブに固定された可動ブラケット(18)と、両ブラケットの側板を貫通し操作レバー(20)の回転操作に伴って回転する締め付け軸(35;35P)を含み、前記操作レバーの回転操作に伴って前記締め付け軸によって両ブラケットの側板を締め付けてテレスコロックを達成する締め付け機構(17)と、前記締め付け軸の外周(35a)に同伴回転可能に且つ前記締め付け軸の軸方向(Y1)に移動可能に嵌合されたスリーブ(21;21P)と、を備え、前記スリーブは、外周(21b)と、前記外周に設けられ、前記操作レバーの回転操作に伴って前記アウターチューブに設けられた挿通孔(11a)を通して前記インナーチューブの外周(12a)を押圧する押圧部(22)と、を含み、前記締め付け軸の外周および前記スリーブの内周の少なくとも一方は、凸状部(40;40P)を含む位置調整式ステアリング装置(1;1P)を提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
また、請求項2のように、前記凸状部の少なくとも一部、前記押圧部に対して前記締め付け軸の径方向(R1)に対向する位置に配置されていてもよい。
また、請求項2のように、前記凸状部の少なくとも一部、前記押圧部に対して前記締め付け軸の径方向(R1)に対向する位置に配置されていてもよい。
請求項1の発明によれば、テレスコロックの達成に際して、インナーチューブから押圧部を介して反力を受けたスリーブの内周と、締め付け軸の外周とは、概ね、凸状部で接触するので、締め付け軸とスリーブとの接触面積を少なくして、締め付け軸とスリーブとの摩擦抵抗を低減することができる。したがって、車両側への取付上の問題でテレスコロックの達成に際してアウターチューブに対してロアーチューブが微小回転する(両チューブ間によじれを生ずる)ときに、スリーブが、ロアーチューブの回転にスムーズに追従し、勢いをつけることなく緩やかに締め付け軸の軸方向に移動する。したがって、従来のように、ロアーチューブの回転に遅れてスリーブが勢い良く移動するときに生じていたガタ音や、ガタ音が生ずるときに操舵部材を介して運転者に伝わっていた振動を抑制することができる。
請求項2の発明によれば、凸状部の一部または全部が押圧部に対して締め付け軸の径方向に対向する位置に配置されているので、テレスコロックの達成に際してアウターチューブに対してロアーチューブが微小回転するときに、スリーブが、締め付け軸に対して傾斜するようにして締め付け軸の軸方向に移動する。したがって、スリーブが、ロアーチューブの回転に、一層スムーズに追従して移動するので、前記のガタ音やガタ音発生時に運転者が感ずる振動を一層抑制することができる。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る位置調整式ステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、位置調整式ステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2と、操舵部材2の操舵に連動して転舵輪(図示せず)を転舵するステアリング機構3とを備えている。ステアリング機構3としては、例えばラックアンドピニオン機構が用いられている。
図1は、本発明の一実施形態に係る位置調整式ステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、位置調整式ステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2と、操舵部材2の操舵に連動して転舵輪(図示せず)を転舵するステアリング機構3とを備えている。ステアリング機構3としては、例えばラックアンドピニオン機構が用いられている。
操舵部材2とステアリング機構3とは、ステアリングシャフト4(操舵軸)および中間軸5等を介して機械的に連結されている。操舵部材2の回転は、ステアリングシャフト4および中間軸5等を介してステアリング機構3に伝達されるようになっている。また、ステアリング機構3に伝達された回転は、図示しないラック軸の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪が転舵される。
ステアリングシャフト4は、例えばスプライン嵌合やセレーション嵌合によって相対摺動可能に嵌合された筒状のアッパーシャフト6およびロアーシャフト7を有している。操舵部材2は、アッパーシャフト6の一端に連結されている。また、ステアリングシャフト4は、その軸方向X1に伸縮可能である。ステアリングシャフト4は、筒状のステアリングコラム8内に挿通されており、複数の軸受9,10を介してステアリングコラム8によって回転可能に支持されている。
ステアリングコラム8は、アッパーチューブとしてのアウターチューブ11と、ロアーチューブとしてのインナーチューブ12とを有している。両チューブ11,12は、軸方向に相対摺動可能に嵌合されている。これにより、ステアリングコラム8は、その軸方向に伸縮可能となり、後述するテレスコピック調整が可能となっている。
アウターチューブ11は、軸受9を介してアッパーシャフト6を回転可能に支持している。また、アウターチューブ11は、軸受9を介してステアリングシャフト4の軸方向X1に同行移動可能にアッパーシャフト6に連結されている。
アウターチューブ11は、軸受9を介してアッパーシャフト6を回転可能に支持している。また、アウターチューブ11は、軸受9を介してステアリングシャフト4の軸方向X1に同行移動可能にアッパーシャフト6に連結されている。
また、インナーチューブ12の外周には、ロアーコラムブラケット13が固定されている。ロアーコラムブラケット13は、車体14に固定されたロアー固定ブラケット15に、チルト中心軸16を介して回動可能に支持されている。ステアリングコラム8およびステアリングシャフト4は、チルト中心軸16の回りに回動可能である。
チルト中心軸16の回りに、ステアリングシャフト4およびステアリングコラム8を回動させることで、操舵部材2の高さを調整できるようになっている(いわゆるチルト調整)。また、ステアリングシャフト4およびステアリングコラム8を軸方向X1に伸縮させることで、操舵部材2の高さを調整できるようになっている(いわゆるテレスコピック調整)。
チルト中心軸16の回りに、ステアリングシャフト4およびステアリングコラム8を回動させることで、操舵部材2の高さを調整できるようになっている(いわゆるチルト調整)。また、ステアリングシャフト4およびステアリングコラム8を軸方向X1に伸縮させることで、操舵部材2の高さを調整できるようになっている(いわゆるテレスコピック調整)。
位置調整式ステアリング装置1は、高さ調整された操舵部材2の位置を固定するべくチルトロックおよびテレスコロックを達成するための締め付け機構17を備えている。具体的には、アウターチューブ11には、可動ブラケットとしてのアッパーコラムブラケット18が固定されている。アッパーコラムブラケット18が、車体14に固定された固定ブラケットとしてのアッパー固定ブラケット19に、締め付け機構17によって連結されることで、チルトロックおよびテレスコロックが達成される。その結果、ステアリングコラム8の位置が車体14に対して固定されて操舵部材2の位置が固定されるようになっている。
また、締め付け機構17は、テレスコロックされた両チューブ11,12間のガタつきを抑制する機能を有している。具体的には、締め付け機構17は、操作レバー20の回転操作に伴って回転するスリーブ21と、スリーブ21の外周に同伴回転可能に設けられた、カム状突起からなる押圧部22とを備えている。操作レバー20の操作によってスリーブ21が回転することで、押圧部22がインナーチューブ12を押し上げる。これにより、インナーチューブ12がアウターチューブ11に径方向に押し付けられて、アウターチューブ11に対するインナーチューブ12の径方向のガタつきが抑制されるようになっている。
図2は、図1におけるII−II線に沿う位置調整式ステアリング装置1の図解的な断面図である。図2を参照して、可動ブラケットとしてのアッパーコラムブラケット18は、コラム側ブラケット17は、上向きに開放する溝形の部材であり、左右対称に形成されている。すなわち、アッパーコラムブラケット18は、それぞれの一端がアウターチューブ11の外周に固定された一対の側板23,24と、一対の側板23,24の他端間を連結した連結板25とを備えている。
アッパー固定ブラケット19は、下向きに開放する全体として溝形の部材であり、左右対称に形成されている。すなわち、アッパー固定ブラケット19は、左右方向に相対向する一対の側板26,27と、一対の側板26,27の上端同士を連結する連結板28と、この連結板28の上面に固定され概ね上記左右方向に延びる板状の取付ステー29とを含む。
ステアリングシャフト4、ステアリングコラム8およびアッパーコラムブラケット19は、図2において、アッパー固定ブラケット19の一対の側板26,27の間に配置されている。また、アッパー固定ブラケット19は、取付ステー29に連結された一対の取付体30を介して車体14に固定されている。
各取付体30と取付ステー29とは、それぞれ取付ステー29を上下方向に貫通する破断可能な合成樹脂製のピン31によって連結されており、各取付体30は、固定ボルト32によって車体14に固定されている。
各取付体30と取付ステー29とは、それぞれ取付ステー29を上下方向に貫通する破断可能な合成樹脂製のピン31によって連結されており、各取付体30は、固定ボルト32によって車体14に固定されている。
アッパー固定ブラケット19の各側板26,27の内側面に、アッパーコラムブラケット18の対応する側板23,24の外側面が沿わされている。アッパーコラムブラケット18の一対の側板23,24には、紙面と直交する方向(軸方向X1に相当)に延びる、テレスコ用の横長孔33が形成されている。アッパー固定ブラケット19の一対の側板26,27には、チルト用の縦長孔34が形成されている。
締め付け機構17は、アッパー固定ブラケット19の側板26,27の横長孔33およびアッパーコラムブラケット18の側板23,24の縦長孔34に挿通された締め付け軸35と、締め付け軸35の一端部に形成されたねじ部に螺合するナット36と、締め付け軸35の他端部近傍の外周に嵌合された環状のカム37および環状のカムフォロワ38とを備えている。
スリーブ21は、第1端部211と、第2端部212と、第1端部211と第2端部212との間に配置された中間部213とを備えている。スリーブ21の内周21aには、締め付け軸35の軸方向の中間部に設けられたスプライン39と係合するスプライン(図示せず)が設けられている。スリーブ21および締め付け軸35はスプライン結合されているので、両者は一体回転する。また、スリーブ21の全長が、アッパーコラムブラケット18の側板23,24間の間隔よりも若干短くされているので、スリーブ21は締め付け軸35の軸方向に移動可能である。
スリーブ21の第1端部211および第2端部212は、それぞれ先端側にいくほど径が大きくなるように漸次拡径されている。また、スリーブ21の中間部213の内周21aは、その内径が軸方向の中央部にいくにしたがって漸次小さくなるように、縮径されており、これにより、スリーブ21の内周21aに凸状部40が形成されている。スリーブ21の中間部213の外周は円筒面に形成されており、スリーブ21の中間部213では、スリーブ21の肉厚が軸方向の中央部に向かうにしたがって漸次厚くされている。
スリーブ21の外周21bには、前述したようにカム状突起からなる押圧部22が設けられている。スリーブ21の内周21aの凸状部40の少なくとも一部(図3の例では凸状部40の一部)が、押圧部22に対して、スリーブ21の径方向(締め付け軸35の径方向)に対向する位置に配置されている。押圧部22は、スリーブ21の回転に伴って、アウターチューブ11に設けられた挿通孔11aを挿通して、インナーチューブ12の外周12aを押圧可能である。
カム37およびカムフォロワ38は互いの接触面にカム突起を形成している。カムおよびカムフォロワ38の相対回転に伴って、カム37が、カムフォロワ38を軸方向に移動させて、カムフォロワ38をアッパー固定ブラケット19の一方の側板26に押圧する機能を果たす。
締め付け軸35の他端部には頭部351が設けられている。締め付け軸35の頭部351およびカム37は、操作レバー20に一体回転可能に連結されている。
締め付け軸35の他端部には頭部351が設けられている。締め付け軸35の頭部351およびカム37は、操作レバー20に一体回転可能に連結されている。
カムフォロワ38は、第1部分382と第2部分382とを有している。カムフォロワ38の第1部分381は、アッパー固定ブラケット19の一方の側板26の外側面に沿わされている。カムフォロワ38の第2部分382は、アッパー固定ブラケット19の一方の側板26の縦長孔34およびアッパーコラムブラケット18の一方の側板23の横長孔33に、各長孔34,33の延びる方向に沿って移動可能に嵌合されている。また、第2部分382は、側板26の縦長孔34に嵌合する部分に二面幅等を形成することで、縦長孔34によって、その回転が規制されている。
締め付け軸35の一端部に螺合されたナット36とアッパー固定ブラケット19の他方の側板27との間には、第1介在部材41と第2介在部材42とが介在している。第1介在部材41は、第1部分411と第2部分422とを有している。第2介在部材41の第1部分411は、アッパー固定ブラケット19の他方の側板27の外側面に沿わされている。第1介在部材41の第2部分412は、アッパー固定ブラケット19の他方の側板27の縦長孔34およびアッパーコラムブラケット18の他方の側板24の横長孔33に、各長孔34,33の延びる方向に沿って移動可能に嵌合されている。また、第2部分412は、側板27の縦長孔34に嵌合する部分に二面幅等を形成することで、縦長孔34によって、その回転が規制されている。
第2介在部材42は、第1介在部材41の第1部分411とナット36との間に介在するスラストワッシャ43と、スラストワッシャ41と第1介在部材41の第1部分411との間に介在するスラスト用の針状ころ軸受44とを備えている。針状ころ軸受44を含む第2介在部材42の働きで、ナット36が締め付け軸35とともにスムーズに回転できるようになっている。
操作レバー20の回転に伴って、カム37がカムフォロワ38に対して回転することにより、カムフォロワ38が締め付け軸35の軸方向に移動される。移動したカムフォロワ38と第1介在部材41との間で、アッパー固定ブラケット19の一対の側板26,27が挟持されて締め付けられるので、アッパー固定ブラケット19の各側板26,27が、アッパーコラムブラケット18の対応する側板23,24に圧接されて、チルトロックおよびテレスコロックが達成される。
本実施形態によれば、テレスコロックのための操作レバー20の回転操作に伴って、スリーブ21が回転することにより、押圧部22が、アウターチューブ11の挿通孔11aを挿通してインナーチューブ12の外周12aに押圧される。これにより、インナーチューブ12がアウターチューブ11に径方向に押し付けられ、インナーチューブ12の径方向のガタつきが抑制される。
一方、操作レバー20が回転操作されるテレスコロックの達成に際して、インナーチューブ12から押圧部22を介して反力を受けたスリーブ21の内周21aと、締め付け軸35の外周35aとは、概ね、凸状部40で接触するので、締め付け軸35とスリーブ21との接触面積を少なくして、締め付け軸35とスリーブ21との摩擦抵抗を低減することができる。
したがって、車両側への取付上の問題でテレスコロックの達成に際してアウターチューブ11に対してインナーチューブ12が微小回転(図3に白抜き矢符で示す)するときに、スリーブ21が、インナーチューブ12の回転にスムーズに追従し、勢いをつけることなく緩やかに締め付け軸35の軸方向Y1に移動する。したがって、従来のようにインナーチューブの回転に遅れてスリーブが勢い良く移動するときに生じていたガタ音や、そのガタ音が生ずるときに操舵部材を介して運転者に伝わっていた振動を抑制することができる。
特に、凸状部40の少なくとも一部が押圧部22に対して締め付け軸35の径方向R1に対向する位置に配置されているので、テレスコロックの達成に際してアウターチューブ11に対してロアーチューブ12が微小回転するときに、スリーブ21が、締め付け軸35に対して傾斜するようにして締め付け軸35の軸方向Y1に移動する。したがって、スリーブ21が、インナーチューブ12の回転に、よりスムーズに追従して移動するので、前記のガタ音やガタ音発生時に運転者が感ずる振動を一層抑制することができる。
図3の実施形態では、スリーブ21の内周21aに凸状部40を設けたが、これに代えて、図4に示す位置調整式ステアリング装置1Pのように、締め付け軸35Pの外周35aに凸状部40Pを設けるようにしてもよい。凸状部40Pの少なくとも一部(図4の例では、凸状部40Pの全部)が、押圧部22に対して、スリーブ21Pの径方向(締め付け軸35Pの径方向R1)に対向する位置に配置されている。
凸状部40Pは、階段状に拡径されているが、凸状部40Pの両肩部には、例えばR状の面取り45が施されている。これにより、凸状部40Pがスリーブ21Pの内周に対して、エッジ当たりせず、スリーブ21Pのスムーズな移動や傾斜を阻害しないようになっている。
一方、スリーブ21Pの中間部213は円筒状に形成されている。スリーブ21Pの第1端部211は、先端に向かうにしたがって次第に拡径されている。スリーブ21Pの第2端部212は、その外周が円筒状であるとともに、その内周が円筒状に拡径されることにより、第2端部212が薄肉に形成されている。本実施形態の構成要素において、図3の実施形態と同じ構成要素には、図3の実施形態と同じ参照符号を付してある。
一方、スリーブ21Pの中間部213は円筒状に形成されている。スリーブ21Pの第1端部211は、先端に向かうにしたがって次第に拡径されている。スリーブ21Pの第2端部212は、その外周が円筒状であるとともに、その内周が円筒状に拡径されることにより、第2端部212が薄肉に形成されている。本実施形態の構成要素において、図3の実施形態と同じ構成要素には、図3の実施形態と同じ参照符号を付してある。
本実施形態においても、テレスコロックの達成に際して、インナーチューブ12から押圧部22を介して反力を受けたスリーブ21Pの内周21aと、締め付け軸35Pの外周35aとは、概ね、凸状部40Pで接触するので、締め付け軸35Pとスリーブ21Pとの接触面積を少なくして、締め付け軸35Pとスリーブ21Pとの摩擦抵抗を低減することができる。
したがって、テレスコロックの達成に際してアウターチューブ11に対してインナーチューブ12が微小回転するときに、スリーブ21Pが、インナーチューブ12の回転にスムーズに追従し、勢いをつけることなく緩やかに締め付け軸35の軸方向Y1に移動する。したがって、テレスコロックの達成に際して、従来生じていたガタ音や、ガタ音が生ずるときに操舵部材を介して運転者に伝わっていた振動を抑制することができる。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、図2の実施形態においてスリーブ21の内周に設けられる凸状部40が、階段状に拡径され、その肩部にR状の面取りが施されていてもよい。また、図4の実施形態において、締め付け軸35Pの外周に設けられる凸状部40Pが、軸方向の中央部に向かうにしたがって漸次拡径されていてもよい。
また、各実施形態における押圧部22,22Pは、軸方向Y1に離隔して複数設けられていてもよい。また、押圧部22,22Pは、側板23,24間の中央位置から離れた位置に配置されていてもよい。その他、本発明の請求項記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1,1P…位置調整式ステアリング装置、2…操舵部材、3…ステアリング機構、4…ステアリングシャフト(操舵軸)、6…アッパーシャフト、7…ロアーシャフト、8…ステアリングコラム、11…アウターチューブ、11a…挿通孔、12…インナーチューブ、12a…外周、14…車体、17…締め付け機構、18…アッパー固定ブラケット(固定ブラケット)19…アッパーコラムブラケット(可動ブラケット)、20…操作レバー、21;21P…スリーブ、21a…内周、21b…外周、22…押圧部、23,24…(可動ブラケットの)側板、26,27…(固定ブラケットの)側板、35;35P…締め付け軸、35a…外周、36…ナット、37…カム、38…カムフォロワ、39…スプライン、40;40A…凸状部、41…第1介在部材、X1…(操舵軸の)軸方向、Y1…(締め付け軸の)軸方向、R1…径方向
Claims (2)
- テレスコピック調整のために軸方向に相対摺動可能に嵌合され、操舵軸を回転可能に支持するアウターチューブおよびインナーチューブと、
一対の側板を有し車体に固定された固定ブラケットと、
一対の側板を有しアウターチューブに固定された可動ブラケットと、
両ブラケットの側板を貫通し操作レバーの回転操作に伴って回転する締め付け軸を含み、前記操作レバーの回転操作に伴って前記締め付け軸によって両ブラケットの側板を締め付けてテレスコロックを達成する締め付け機構と、
前記締め付け軸の外周に同伴回転可能に且つ前記締め付け軸の軸方向に移動可能に嵌合されたスリーブと、を備え、
前記スリーブは、外周と、前記外周に設けられ、前記操作レバーの回転操作に伴って前記アウターチューブに設けられた挿通孔を通して前記インナーチューブの外周を押圧する押圧部と、を含み、
前記締め付け軸の外周および前記スリーブの内周の少なくとも一方は、凸状部を含む位置調整式ステアリング装置。 - 請求項1において、前記凸状部の少なくとも一部が、前記押圧部に対して前記締め付け軸の径方向に対向する位置に配置されている調整式ステアリング装置。
Priority Applications (1)
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