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JP2012148805A - 蓋材 - Google Patents

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JP2012148805A JP2011009552A JP2011009552A JP2012148805A JP 2012148805 A JP2012148805 A JP 2012148805A JP 2011009552 A JP2011009552 A JP 2011009552A JP 2011009552 A JP2011009552 A JP 2011009552A JP 2012148805 A JP2012148805 A JP 2012148805A
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Abstract

【課題】食する際に排水または排湯が必要な蓋材に関するものであり、安定した液体排出口を露出させることができる蓋材を提供するものである。
【解決手段】紙基材からなる表面層と、プラスチックフィルムからなる中間層と、イージーピール性を有するシーラント層からなり、前記表面層と前記中間層とを接合する接合層と、を備えた蓋材において、前記接合層と前記中間層との間で界面剥離され、前記表面層と前記接合層からなる上材と、前記中間層と前記シーラント層からなる下材とに分離され、前記上材の腰強度が5.0N/15mm以上20.0N/15mm以下であり、かつ前記下材の腰強度が0.30N/15mm以上3.0N/15mm以下であることを特徴とする蓋材。
【選択図】図5

Description

本発明は、水または湯を注いで調理する即席ラーメンや即席焼きそば、またはゼリーやところてん等のように、食する際に、排水または排湯が必要な蓋材に関するものである。
従来より、水または湯を注いで調理する即席ラーメンや即席焼きそばは、食する際、排湯が必要であり、蓋の一部分を剥離して液体排出口を露出させる機構となっている。
通常、即席焼きそばの食品容器は、図1に示すような蓋材1が取り付けられた食品容器80が使用されている。食品容器80は、内部に食品が充填される容器本体70の開口した上部を覆うように蓋材1が取り付けられて構成されている。蓋材1にはハーフカット形状の切離線2が形成されており、切離線2に沿って蓋材1の除去領域部を剥離して除去することにより図2に示すように、容器本体70の内部に連通する液体排出口3が所定の部位に形成されている。
このような食品容器で、蓋の一部分を剥離して液体排出口を露出させる方法には、安定的に剥離を行うために色々改善の提案が出されている、例えば液体排出口の形状に沿って剥離ニスを部分的に塗り分ける方法が知られているが、液体排出口を形成する為にシーラント側から施すハーフカットの見当合わせが難しいという製造上の問題が解決されていない(特許文献1参照)。
それに対し、プラスチックフィルムおよびプラスチック樹脂間での界面剥離機構を用いて液体排出口を露出させる方法に関し、液体排出口の幅方向に表面材を剥離することによって液体排出口形成用のハーフカットの内側部分が大きく撓むことなく基材側から分離できるとの内容が報告されているが、実際には剥離強度のバラツキにより液体排出口形成部の脱落により、液体排出口が形成されないなどの不具合が発生することが多い(特許文献2参照)。
特開2008−290725 特許第4369713号
本発明は、水または湯を注いで調理する即席ラーメンや即席焼きそば、またはゼリーやところてん等のように、食する際に排水または排湯が必要な蓋材に関するものであり、プラスチックフィルムおよびプラスチック樹脂間での界面剥離機構を用い、安定した液体排出口を露出させることができる蓋材を提供するものである。
本発明の請求項1に係る発明は、紙基材からなる表面層と、プラスチックフィルムからなる中間層と、イージーピール性を有するシーラント層からなり、前記表面層と前記中間層とを接合する接合層と、前記シーラント層から少なくとも前記接合層まで達するように形成されたハーフカットに囲まれた液体排出口形成部と、を備えた蓋材において、
前記接合層と前記中間層との間で界面剥離され、
前記表面層と前記接合層からなる上材と、前記中間層と前記シーラント層からなる下材と
に分離され、
前記上材の腰強度が5.0N/15mm以上20.0N/15mm以下であり、
かつ前記下材の腰強度が0.30N/15mm以上3.0N/15mm以下であることを特徴とする蓋材である。
本発明の請求項2に係る発明は、前記接合層と前記中間層との剥離強度が、0.10N/15mm以上1.0N/15mm以下であることを特徴とする請求項1記載の蓋材である。
本発明の請求項3に係る発明は、前記中間層の接合層側の面が、JIS−K6768の測定方法において、濡れ性が40ダイン以下であることを特徴とする請求項1または2記載の蓋材である。
本発明の請求項4に係る発明は、前記接合層が、溶融押出し法により製膜されるポリオレフィン系樹脂層であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の蓋材である。
本発明の請求項5に係る発明は、前記上材と前記下材とに分離後、該下材に液体排出口が露出されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の蓋材である。
本発明の請求項6に係る発明は、前記中間層と前記シーラント層の間にアルミニウム層が積層されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の蓋材である。
本発明の請求項1によれば、表面層/中間層/シーラント層が積層された蓋材で、表面層と中間層は接合層で接合されている。予めハーフカットに囲まれた液体排出口形成部を形成し、接合層と中間層との間で界面剥離させることにより、表面層と接合層からなる上材と、中間層とシーラント層からなる下材とに分離し、液体排出口形成部を上材と共に追随させ、液体排出口を下材に露出させるものである。この時の上材の腰強度が5.0N/15mm以上20.0N/15mm以下であり、かつ下材の腰強度が0.30N/15mm以上3.0N/15mm以下とすることによって、剥離時に上材の剥離角度Rが大きくなり、ハーフカットに囲まれた液体排出口形成部が上材に追随しやすくなるのである。その結果、剥離時の液体排出口形成部の脱落を防ぐことが可能であり、安定した剥離と液体排出口を得ることができる。
腰強度は、紙、フィルム、金属箔などの単体や、それら複合積層体の剛性、弾性などと同様な特性を表す一つの特性値である。腰強度は、ループスティフネス測定値である。測定方法は、幅15mm、長さ12cmの短冊状のサンプルでループを作り、押し潰し距離20mm、圧縮速度3.5mm/秒にてループを潰し、ループの反発力を測定し、ループスティフネス測定値とする。測定装置としては、ループスティフネステスター{(株)東洋精機製作所製)}が例示できる。
本発明の請求項2によれば、接合層と中間層との剥離強度が、0.10N/15mm以上1.0N/15mm以下であることを特徴とする。0.15N/15mm以上0.5N/15mm以下が好ましい。0.10N/15mm以上1.0N/15mm以下であれば、ほとんどのユーザーが除去領域部の上材を容易に剥離除去して液体排出口を露出することができる。また剥離強度が0.10N/15mm未満になると、除去領域部の上材を剥離したときに、液体排出口形成部の一部が上材に追随されないで液体排出口を形成しない場合がある。剥離強度が1.0N/15mm以上になると強度が強い面、剥離時にバラツキが生じて安定して液体排出口が形成されないこともある。
剥離強度は、引張り・圧縮試験機テンシロンRTF−1250{(株)エー・アンド・デイ製}を用い、JIS−Z1707に従って測定したものである。
本発明の請求項3によれば、中間層の接合層側の面の濡れ性が、JIS−K6768の測定方法において40ダイン以下であることを特徴とする。好ましくは20ダインから40ダイン以下がよい。濡れ性が20ダイン未満になると接合層と中間層との接合が弱くなりすぎ、除去領域部の上材を剥離したときに、液体排出口形成部の一部が上材に追随されないで液体排出口を形成しない場合がある。また40ダイン以上では、剥離強度が1.0N/15mm以上になり、剥離時に安定した剥離ができず、バラツキが生じて安定して液体排出口が形成されないこともある。
本発明の請求項4によれば、接合層が、溶融押出し法により製膜されるポリオレフィン系樹脂層であることを特徴とする。ポリエチレン樹脂を用いエクストルージョン法により押出し製膜する。即ち紙基材からなる表面層とプラスチックフィルムの中間層をラミネートする接合層として使用する。中間層の接合層側の面の濡れ性が、20ダイン以上40ダイン以下であれば、接合層と中間層とのラミネート強度が適度に緩和され、強固に接合されることが抑制される。その結果、接合層と中間層を剥離する場合、剥離強度を低く抑えることができる。よって除去領域部の上材を剥離するのに必要な力量が小さくなる。従ってユーザーは、容易に除去領域部の上材を剥離、除去して液体排出口を得ることができる。
また押出しラミネートする時には、中間層の接合面にアンカーコート剤を使用しないで接合することが望ましい。アンカーコート剤を使用すると接合強度が強くなり、安定した界面剥離が難しくなる。
また紙基材にコロナ処理、オゾン処理など施すと、紙基材と接合層との貼合わせ強度が向上し、上材の腰強度を向上させ、接合層と中間層との界面剥離を安定させることができる。
本発明の請求項5によれば、上材と下材とに分離後、該下材に液体排出口が露出されることを特徴とする。本発明の蓋材は、シーラント層から接合層まで達するように形成されたハーフカットに囲まれた液体排出口形成部を有しているため、上材と下材とに分離時、上材に液体排出口形成部が追随し、下材に液体排出口を露出することができる。
本発明の請求項6によれば、中間層とシーラント層の間にアルミニウム層が積層されていることを特徴とする。アルミニウム層を積層することで下材の腰強度が向上させ、接合層と中間層との界面剥離を安定させることができる。
本発明は、蓋材の上材と下材を界面剥離して、下材に液体排出口を露出させる機構において、液体排出口形成部の脱落がない安定した剥離機構の優れた蓋材である。
蓋材が取り付けられた食品容器の一例を示す斜視図である。 蓋材の液体排出口形成部を除去した状態の一例を示す斜視図である。 本発明の蓋材の一例を示す平面図である。 図3のB−B´線における断面図である。 図4の蓋材の上材と下材とを界面剥離して液体排出口を形成する状態の一例を示す断面図である。 本発明の蓋材にアルミニウム層を積層した構成の一例を示す断面図である。 図6の蓋材の上材と下材とを界面剥離して液体排出口を形成する状態の一例を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態につき説明する。
図1は、蓋材1が取り付けられた食品容器80の一例を示す斜視図である。食品容器80は、例えば熱湯を注いで調理する即席焼きそばなどの容器として使用できるものである。蓋材1にはハーフカット形状の切離線2が形成されており、切離線2に沿って蓋材1の除去領域部Aを剥離して除去することにより、図2に示すように、容器本体70の内部に連通する液体排出口3を所定の部位に形成する。
図3は、本発明の蓋材の一例を示す平面図である。蓋材1は、平面視において略矩形に形成されている。液体排出口3が形成される部位(角部)からは舌片4が延出しており、蓋材の除去領域部Aを剥離して除去する際のつまみである。舌片4の根本付近には、舌片4の幅方向に延びて蓋材1を厚さ方向に貫通するスリット5が形成されている。舌片4が形成されている角部と対角となる角部には、舌片6が延出しており、容器本体に熱湯を注ぐ際に蓋材1を容器本体70から剥離し開口するためのつまみである。また舌片6の幅方向寸法は、スリット5の長手方向の寸法以下に設定されており、舌片6はスリット5に挿通可能にすることにより、舌片6をスリット5に挿入して留めることができるようにしたものである。
図4は、図3のB−B´線における断面図である。蓋材1は、紙基材からなる表面層10、ポリオレフィン系樹脂からなる接合層20、プラスチックフィルムからなる中間層30、イージーピール性を有するシーラント層40からなっている。ハーフカット8に囲まれた液体排出口形成部9は、接合層20、中間層30、シーラント層40の一部から形成されている。またハーフカット8は、必ずしも表面層10に達していなくてもよく、中間層30を貫通していればよい。
図5は、蓋材1の上材50と下材60とを界面剥離して、液体排出口3を形成する状態の一例を示す断面図である。蓋材1の除去領域部Aの上材50を剥離するときに、ハーフカット8に囲まれた液体排出口形成部9が上材50に追随して、下材60に液体排出口が露出され形成される。
図6は、蓋材の中間層30とシーラント層40の間にアルミニウム層32を積層した一例を示す断面図である。アルミニウム層の厚みは、通常食品用途の包装材に使用される7〜12μmが好ましい。また即席麺のように注湯が必要な場合、アルミニウム層を設けることによって、蓋材の剛性、腰強度が向上し、開封した状態を維持し易くなる。その結果の作業性が向上され、使い易い蓋材とすることができる。またアルミニウム層を設けることにより、蓋材に遮光性を付与することができるために、内容物の保存性を向上できるという利点もある。
図7は、図6に示した蓋材の上材と下材とを界面剥離して液体排出口を形成する状態の一例を示す断面図である。蓋材1の除去領域部Aの上材50を剥離するときに、ハーフカット8に囲まれた液体排出口形成部9が上材50に追随して、下材60に液体排出口が露出され形成される。この場合の液体排出口形成部9は、接合層20、中間層30、アルミニウム層32、シーラント層40の一部から形成されている。
表面層10の紙基材11としては、アート紙、コート紙、上質紙、晒クラフト紙、などが主に挙げられるが、特に限定されるものではない。紙坪量について特に規定はないが9
0〜250g/mのものが好ましく、90〜150g/mがより好ましい。また、紙基材の表面や裏面に、絵柄や遮光性を付与する印刷を付与してもよい。
中間層30のプラスチックフィルム31としては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−66等)、ポリ塩化ビニル、ポリイミドなど、あるいはこれらの高分子の共重合体など、耐熱性を有するプラスチックフィルムが使用できる。厚みについて特に規定はないが、9〜100μmのものが好ましく、9〜25μmがより好ましい。また、例えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤などの添加剤を加えることができ、必要に応じて適宜添加できる。なお、これらのプラスチックフィルムのシーラント側の面に遮光性を付与する印刷、若しくは遮光性材質のフィルムをラミネートしたものを用いても良いし、バリア性を有するものを用いても良い。
イージーピール性を有するシーラント層40としては、低温シール性に優れたものが望ましく、シール温度の変化によらず、シール強度に変化のないものが望ましい。シーラント層40は、充填時後、容器フランジ部とシールされるが、蓋材への抜き加工自体は、充填時、充填後のいずれでもよく、限定されない。
イージーピールの特性については特に限定されず、凝集剥離タイプ、層間剥離タイプ、界面剥離タイプのいずれのタイプを用いてもよい。
凝集破壊タイプは、シーラント層自体が凝集破壊するタイプで、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなどの樹脂を混合した樹脂を用いて、フィルム化し、中間層30に積層したり、またはこの樹脂の塗工液を塗布することにより使用することができる。
層間剥離タイプは、共押出し法にて3層フィルムを作成し、中間から剥離するものである。この共押出しフィルムを中間層30に積層し使用することができる。
界面剥離タイプは、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂の酢酸ビニルの混合比率を上げた樹脂を用いて、フィルム化し、中間層30に積層して使用することができる。
プラスチックフィルム31とシーラント層40の厚みについては、蓋材の剥離後に下材となる部分である為、プラスチックフィルム31とシーラント層40の積層部分の腰強度が0.30N/15mm以上3.0N/15mm以下となるよう設計する必要がある。
接合層20のポリオレフィン系樹脂21としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられるが、取り扱いの面から低密度ポリエチレンの使用がより好ましい。この樹脂を溶融押出し法により押出し製膜するのと同時に紙基材11とプラスチックフィルム31とをラミネートする。押出し温度としては280℃〜340℃が適しており、280℃より低い場合は製膜性が劣るだけでなく、ポリエチレン自身の表面酸化が不足し、紙基材11とプラスチックフィルム31とのラミネート強度の低下を引き起こしてしまう。また、340℃よりも高い温度では樹脂の分解がすすんでしまうため、均一な加工ができないだけでなく、ラミネート強度の低下を引き起こしてしまう。即ち剥離強度の低下を引き起こす原因となる。
プラスチックフィルム31のポリオレフィン系樹脂21側の面には、アンカーコート剤を塗布しないことが好ましい。アンカーコート剤を塗布しないことによりプラスチックフィルム31とポリオレフィン系樹脂21間の剥離強度を0.10N/15mm以上1.0N/15mm以下とすることが可能となる。
ポリオレフィン系樹脂21の厚みとしては、5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。この際、蓋材が上材と下材とに界面剥離後、上材となる紙基材11とポリオレフィン系樹脂21の積層部分の腰強度が5.0N/15mm以上20.0N/15mm以下となるよう設計する必要がある。
中間層30とシーラント層40の接着方法としては、例えば、ウエットラミネーション方法、ドライラミネーション方法、ノンソルベントドライラミネーション方法、ホットメルトラミネーション方法、エクストルージョンラミネーション方法、及び該エクストルージョンラミネーション方法を利用したサンドイッチラミネーション方法などの公知の方法を使用することができる。
シーラント層40としては、容器の被着体がポリエチレン樹脂(PE)の場合は、ベース樹脂/ブレンド用の熱可塑性樹脂の組合せとしては、ポリエチレン樹脂(PE)/エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、ポリエチレン樹脂(PE)/エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリエチレン樹脂(PE)/エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、ポリエチレン樹脂(PE)/エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)の組合せが好ましい。
次に、容器の該被着体がポリスチレン樹脂(PS)の場合は、ベース樹脂/ブレンド用の熱可塑性樹脂の組合せとしては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)/ポリブテン樹脂(PB)、ポリエチレン樹脂(PE)+エラストマー+石油樹脂/ポリブテン樹脂(PB)の組合せが好ましい。
次に、容器の該被着体がポリプロピレン樹脂(PP)の場合は、ベース樹脂/ブレンド用の熱可塑性樹脂の組合せとしては、ポリプロピレン樹脂(PP)/ポリスチレン樹脂(PS)、ポリプロピレン樹脂(PP)/ポリエチレン樹脂(PE)の組合せが好ましい。
また、シーラント層40の厚さは、シール強度、加工性を考慮すると、15〜100μmの範囲内であることが好ましく、20〜70μmの範囲内がより好ましい。
また、蓋材に液体排出口形成部を形成するために、ハーフカット線を入れる。ハーフカット線は接合層まで達するように形成する。接合層まで達するようにすることで安定して液体排出口を形成することができる。
以下、本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
表面層10の材料として坪量が105g/mの紙基材(グラビアアート紙)を、中間層30の材料として厚み12μmのポリエステルフィルム(PET){商品名FE2001:フタムラ化学(株)製}を準備した。次にエクストルージョンラミネート法により接合層20となる低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を320℃で押出し、紙基材とPETフィルムを貼り合わせた。LDPEの厚みは20μmとした。PETフィルムの接合層側の面は、コロナ処理の施されていない面とした。さらにPET面にポリスチレン系樹脂を含む材料をエクストルージョンラミネート法により280℃で押出しイージーピール性を有するシーラント層40を形成して積層品を得た。シーラント層40の厚みは20μmとした。続いて、この積層品に対して表面層側からハーフカットを施して切離線2を形成し、シーラント層側からハーフカットを施し液体排出口形成部を設けた。最後に積層品に外形寸法に抜き加工を施して略矩形の蓋材1を得た。その後、発砲ポリスチレン容器に、135℃、20N/cm、0.5秒間の条件にてシールし、評価用サンプルを得た。
中間層の材料として片面にコロナ処理が施された厚み12μmのPETフィルム{商品名E5100:東洋紡績(株)製}を用いた。PETフィルムの接合層側の面は、コロナ処理の施されていない側の面とした。それ以外は実施例1と同様にして評価用サンプルを得た。
中間層の材料として片面にコロナ処理が施された厚み20μmのOPPフィルム{商品名FOR:フタムラ化学(株)製}を用いた。PETフィルムの接合層側の面は、コロナ処理の施されていない側の面とした。それ以外は実施例1と同様にして評価用サンプルを得た。
中間層のPETフィルムとシーラント層の間にアルミ箔7μmを積層する以外は、実施例1と同様にして評価用サンプルを得た。
以下に、本発明の比較例について説明する。
<比較例1>
中間層の材料として片面にコロナ処理が施された厚み12μmのPETフィルム{商品名エンブレット(登録商標)PET:ユニチカ(株)製}を用いた。PETフィルムの接合層側の面は、コロナ処理の施されていない側の面とした。それ以外は実施例1と同様にして評価用サンプルを得た。
<比較例2>
中間層の材料として片面にコロナ処理が施された厚み12μmのPETフィルム{商品名テトロン(登録商標)PC:帝人でデュポンフィルム(株)製}を用いた。PETフィルムの接合層側の面は、コロナ処理の施されていない側の面とした。それ以外は実施例1と同様にして評価用サンプルを得た。
<比較例3>
中間層のPETフィルムとシーラント層の間にアルミ箔15μmを積層する以外は、実施例1と同様にして評価用サンプルを得た。
<比較例4>
紙坪量を85g/mとする以外は、実施例1と同様にして評価用サンプルを得た。
<比較例5>
紙坪量を85g/m、PETを6μm{商品名ダイヤホイルPET:三菱化学(株)製}とする以外は、実施例1と同様にして評価用サンプルを得た。
主な性能評価方法を説明する。
(a)腰強度・・・蓋材の上材と下材の腰強度を測定した。ループスティフネステスター{(株)東洋精機製作所製)}にて測定した。サンプルを15mm幅にカットし、長さ12cm、の短冊状のサンプルでループを作り、押しつぶし距離20mm、圧縮速度3.5mm/secにてループを潰し、ループの反発力を測定した。n=5の平均値を示す。
(b)剥離強度・・・切離線に囲まれた除去領域部の表面層を除去するときの接合層と
中間層との剥離強度を測定した。サンプルを15mm幅にカットし、300mm/minにて、引張り・圧縮試験機テンシロンRTF−1250{(株)エー・アンド・デイ製}を用い、JIS−Z1707に従って測定したものである。n=5の平均値を示す。
(c)濡れ性・・・蓋材製造前の中間層のフィルムの接合層と貼りあわせる側の面の濡れ性を測定した。測定には,濡れ張力試験用混合液{和光純薬工業(株)製}を用い、JIS−6768に従って測定した。
(d)液体排出口形成部の脱落有無・・・ハーフカット部分を開封した際の液体排出口形成部の脱落有無をそれぞれ注湯前、注湯後にて評価。注湯後の評価は、容器に約90℃のお湯を注入し3分間放置した後実施確認。
表1に実施例、比較例の評価結果を示す。
Figure 2012148805
剥離強度では、実施例1〜4では、0.10N/15mm以上1.0N/15mm以下の範囲内におさまっており、平均的なユーザーが手で容易に剥離できる強度であった。また各実施例とも、5回の測定において良好に液体排出口が形成され、液体排出口形成部が脱落することは発生しなかった。比較例1、2では、いずれも剥離強度が1.0N/15mmを大きく上回り、3.8N/15mmおよび4.5N/15mmであり、平均的なユーザーが剥離するには、困難な強度であった。
腰強度では、実施例1〜4では、上材の腰強度が5.0N/15mm以上20.0N/15mm以下、下材の腰強度が0.30N/15mm以上3.0N/15mm以下の範囲におさまっており、剥離強度も上述した範囲内であり、かつ良好に液体排出口が形成された。比較例4、5では、いずれも上材の腰強度が、5.0N/15mmを下回り、4.80N/15mmであり、液体排出口形成部の脱落が注湯後に見られた。
PETフィルムの濡れ性ダインでは、実施例1〜4では、いずれも40ダイン以下であったが、比較例1,2では、42、44ダインであり、上回っていた。また剥離強度も上述のように強い値を示し、かつ液体排出口形成部の脱落も注湯後に見られた。
本発明の蓋材は、界面剥離した上材と下材の腰強度、上材と下材との剥離強度、剥離する面のプラスチックフィルムの濡れ性の3つの特性の数値範囲を設けることで、安定して液体排出口を得ることができる剥離機構の優れた蓋材を提供できた。
本発明の蓋材が取り付けられた食品容器は、例えば熱湯を注いで調理する即席焼きそばなどの容器として使用できるものである。またスパゲッティ、マカロニ、乾麺、ハルサメ、などの食材用容器にも利用できる。
1 蓋材
2 切離線
3 液体排出口
4 舌片
5 スリット
6 舌片
7 界面剥離部
8 ハーフカット
9 液体排出口形成部
10 表面層
11 紙基材
20 接合層
21 ポリオレフィン系樹脂
30 中間層
31 プラスチックフィルム
32 アルミニウム層
40 シーラント層
50 上材
60 下材
70 容器本体
80 食品容器
A 除去領域部

Claims (6)

  1. 紙基材からなる表面層と、プラスチックフィルムからなる中間層と、イージーピール性を有するシーラント層からなり、前記表面層と前記中間層とを接合する接合層と、前記シーラント層から少なくとも前記接合層まで達するように形成されたハーフカットに囲まれた液体排出口形成部と、を備えた蓋材において、
    前記接合層と前記中間層との間で界面剥離され、
    前記表面層と前記接合層からなる上材と、前記中間層と前記シーラント層からなる下材とに分離され、
    前記上材の腰強度が5.0N/15mm以上20.0N/15mm以下であり、
    かつ前記下材の腰強度が0.30N/15mm以上3.0N/15mm以下であることを特徴とする蓋材。
  2. 前記接合層と前記中間層との剥離強度が、0.10N/15mm以上1.0N/15mm以下であることを特徴とする請求項1記載の蓋材。
  3. 前記中間層の接合層側の面が、JIS−K6768の測定方法において、濡れ性が40ダイン以下であることを特徴とする請求項1または2記載の蓋材。
  4. 前記接合層が、溶融押出し法により製膜されるポリオレフィン系樹脂層であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の蓋材。
  5. 前記上材と前記下材とに分離後、該下材に液体排出口が露出されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の蓋材。
  6. 前記中間層と前記シーラント層の間にアルミニウム層が積層されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の蓋材。
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