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JP2012111081A - 画像記録装置、及び、画像記録方法 - Google Patents

画像記録装置、及び、画像記録方法 Download PDF

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JP2012111081A
JP2012111081A JP2010260350A JP2010260350A JP2012111081A JP 2012111081 A JP2012111081 A JP 2012111081A JP 2010260350 A JP2010260350 A JP 2010260350A JP 2010260350 A JP2010260350 A JP 2010260350A JP 2012111081 A JP2012111081 A JP 2012111081A
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Shigeki Kato
茂樹 加藤
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Seiko Epson Corp
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Abstract

【課題】画像の画質劣化を抑制すること。
【解決手段】画像記録領域において媒体を支持する媒体支持部と、媒体支持部に支持された媒体を加熱する加熱部と、搬送動作と記録動作を繰り返し実行させる制御部と、画像記録領域に供給される前の媒体の部位であって、少なくとも1回の搬送動作で搬送される媒体の長さに相当する媒体の部位を加湿する加湿部と、を備えた画像記録装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像記録装置、及び、画像記録方法に関する。
画像記録装置として、紙などの媒体に対してヘッドからインクを吐出して画像を印刷するプリンターがある。プリンターの中には、媒体を裏面から支持するプラテンを加熱し、媒体に着弾したインク中の水分を蒸発させるプリンターがある(例えば、特許文献1)。
特開2010−125830号公報
しかし、加熱されたプラテンに支持される媒体内の水分が蒸発し過ぎてしまうと、媒体が収縮してしまう。そうすると、印刷中にもかかわらず、プラテンに対する媒体の位置がずれ、媒体におけるインクの着弾位置がずれてしまう。その結果、印刷画像の画質が劣化してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、画像の画質劣化を抑制することにある。
上記課題を解決するための主たる発明は、搬送経路に沿って媒体を搬送する搬送部と、画像記録領域に位置する前記媒体に画像を記録する記録部と、前記画像記録領域において前記媒体を支持する媒体支持部と、前記媒体支持部に支持された前記媒体を加熱する加熱部と、前記搬送部による前記媒体の搬送動作と、前記記録部による画像の記録動作とを、繰り返し実行させる制御部と、前記画像記録領域に供給される前の前記媒体の部位であって、少なくとも1回の前記搬送動作で搬送される前記媒体の長さに相当する前記媒体の部位を、加湿する加湿部と、を備えたことを特徴とする画像記録装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
プリンターの全体構成ブロック図である。 プリンターの概略を示す断面図である。 ロール紙が収縮する様子を説明する図である。 図4A及び図4Bは第1実施形態における加湿方法を説明する図であり、図4Cはロール紙の加湿位置の変形例を説明する図である。 水を加熱するためのヒーターと乾燥炉のヒーターを共通化する構成を説明する図である。 図6A及び図6Bは第2実施形態の第1例における加湿方法を説明する図である。 第2実施形態の第2例における加湿方法を説明する図である。 図8A及び図8Bは第2実施形態の第3例における加湿方法を説明する図である。 図9Aは第4例で用いる媒体を説明する図であり、図9Bは剥離現象を説明する図であり、図9Cは第2実施形態の第4例における加湿方法を説明する図である。 図10A及び図10Bは第2実施形態の第5例における加湿方法を説明する図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、搬送経路に沿って媒体を搬送する搬送部と、画像記録領域に位置する前記媒体に画像を記録する記録部と、前記画像記録領域において前記媒体を支持する媒体支持部と、前記媒体支持部に支持された前記媒体を加熱する加熱部と、前記搬送部による前記媒体の搬送動作と、前記記録部による画像の記録動作とを、繰り返し実行させる制御部と、前記画像記録領域に供給される前の前記媒体の部位であって、少なくとも1回の前記搬送動作で搬送される前記媒体の長さに相当する前記媒体の部位を、加湿する加湿部と、を備えたことを特徴とする画像記録装置である。
このような画像記録装置によれば、媒体支持部において媒体が収縮してしまうことを防止でき、画像の画質劣化を抑制することができる。
かかる画像記録装置であって、前記加湿部は、前記搬送動作の期間に、前記加湿部と対向する前記媒体の部位を加湿すること。
このような画像記録装置によれば、少なくとも1回の搬送動作で搬送される媒体の長さに相当する媒体の部位を加湿することができる。
かかる画像記録装置であって、少なくとも1回の前記搬送動作で搬送される前記媒体の長さに相当する前記媒体の部位を囲う隔壁を有し、前記加湿部は、前記媒体が停止している期間に、前記隔壁内に位置する前記媒体の部位を加湿すること。
このような画像記録装置によれば、少なくとも1回の搬送動作で搬送される媒体の長さに相当する媒体の部位を加湿することができる。
かかる画像記録装置であって、前記隔壁内に前記媒体を供給する位置と前記隔壁内から前記媒体を排出する位置の少なくとも一方が、前記隔壁に対して固定されていること。
このような画像記録装置によれば、媒体の供給口と排出口を小さくすることができ、隔壁内を確実に加湿することができる。
かかる画像記録装置であって、前記媒体は、一方の面が画像の記録層であり他方の面が粘着層である記録基材と、前記粘着層を覆う剥離基材と、を有する媒体であり、前記搬送部は、複数の搬送ローラーにより前記媒体を搬送し、前記隔壁は、前記搬送径路上に連続して設けられた複数の前記搬送ローラーであり接触する前記媒体の面が交互に異なる複数の前記搬送ローラーに巻き付けられる前記媒体の部位を囲うこと。
このような画像記録装置によれば、記録基材と剥離基材の剥離現象を防止することができる。
かかる画像記録装置であって、前記加湿部は、次の前記記録動作時に前記画像記録領域に位置する前記媒体の部位の一部を少なくとも含む前記媒体の部位を加湿すること。
このような画像記録装置によれば、媒体が加湿されてから画像記録領域に供給されるまでの時間を短くすることができ、媒体が十分に加湿されている状態で媒体を画像記録領域に供給することができる。
かかる画像記録装置であって、前記加湿部は、同じ前記搬送動作で前記画像記録領域に供給される前記媒体の部位を同じ期間に加湿すること。
このような画像記録装置によれば、媒体支持部において媒体が収縮してしまうことを防止でき、また、媒体の加湿度合いの調整が容易となる。
また、搬送経路に沿って媒体を搬送する搬送部と、画像記録領域に位置する前記媒体に画像を記録する記録部と、前記画像記録領域において前記媒体を支持する媒体支持部と、前記媒体支持部に支持された前記媒体を加熱する加熱部と、前記搬送部による前記媒体の搬送動作と、前記記録部による画像の記録動作とを、繰り返し実行させる制御部と、前記画像記録領域に供給される前の前記媒体の部位であって、少なくとも1回の前記搬送動作で搬送される前記媒体の長さに相当する前記媒体の部位を、加湿する加湿部と、を備えた画像記録装置を用いて前記媒体に画像を記録することを特徴とする画像記録方法である。
このような画像記録方法によれば、媒体支持部において媒体が収縮してしまうことを防止でき、画像の画質劣化を抑制することができる。
===プリンターについて===
以下、「画像記録装置」としてインクジェットプリンター(以下、プリンター)を例に挙げて実施形態を説明する。
図1は、プリンター1の全体構成ブロック図である。図2は、プリンター1の概略を示す断面図である。本実施形態のプリンター1は、媒体として、ロール紙R(連続紙)に画像を印刷する。また、プリンター1はコンピューター2と通信可能に接続されており、コンピューター2が、プリンター1に画像を印刷させるための印刷データを作成する。なお、コンピューター2の機能がプリンター1内に内蔵されていてもよい。
コントローラー10は、プリンター1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部11はコンピューター2とプリンター1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU12はプリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー13はCPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU12はユニット制御回路14に従って各ユニットを制御する。なお、プリンター1内の状況を検出器群80が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラー10は各ユニットを制御する。
給送ユニット20は、ロール紙Rを搬送ユニット30に給送するものである。給送ユニット20は、ロール紙Rが巻かれ回転可能に支持される巻軸21と、巻軸21から繰り出されたロール紙Rを巻き付けて搬送ユニット30に導くための中継ローラー22と、を有している。なお、給送ユニット20は、プリンター1の本体部1’の外部に位置する。
搬送ユニット30(搬送部に相当)は、複数の搬送ローラーにより、予め設定された搬送経路に沿って、ロール紙Rを搬送するものである。搬送ユニット30は、複数の中継ローラー31a〜31jと、可動ローラー32と、固定ローラー33と、供給ローラー34と、排出ローラー35とを有する。給送ユニット20と印刷領域の間に可動ローラー32と固定ローラー33が設けられ、印刷領域の直ぐ上流側に供給ローラー34が設けられ、印刷領域の下流側に排出ローラー35が設けられている。ロール紙Rがこれらの搬送ローラーを順次経由して移動することにより、ロール紙Rを搬送するための搬送経路が形成されることになる。
供給ローラー34及び排出ローラー35はそれぞれ対を成すローラーから構成され、一方のローラーは不図示のモーターにより回転する駆動ローラー(34a・35a)であり、他方のローラーは駆動ローラーに連動して回転する従動ローラー(34b・35b)である。印刷領域に位置するロール紙Rに対する画像の印刷が終了すると、供給ローラー34や排出ローラー35の回転により、画像が印刷されたロール紙Rの部位は印刷領域から排出され、未だ画像が印刷されていないロール紙Rの新たな部位が印刷領域に供給される。即ち、本実施形態のプリンター1では、コントローラー10(制御部に相当)が、搬送ユニット30によるロール紙Rの搬送動作と、記録ユニット40による画像の印刷動作(記録動作)とを、交互に繰り返し実行させる。
可動ローラー32は第1の可動ローラー32aと第2の可動ローラー32bから構成される。そして、第1の可動ローラー32a及び第2の可動ローラー32bの各回転軸の両端は、ローラーが回転可能なように、1対のアーム36に取り付けられている。アーム36はプリンター1の上下方向に動く。よって、アーム36の動きに伴って第1の可動ローラー32a及び第2の可動ローラー32bも上下方向に動く。一方、固定ローラー33はプリンター1の上下方向における所定の位置に固定されている。
1回の搬送動作により、印刷領域のX方向の長さに相当するロール紙Rが所定の速度で搬送される。ただし、例えば、ロール紙Rの交換直後でロール紙Rが重く、給送ユニット20(巻軸21)からのロール紙Rの繰り出しが追いつかない場合がある。そこで、1回の搬送動作で搬送する分のロール紙Rを、可動ローラー32と固定ローラー33に巻き付けて弛ませておく。そうすることで、搬送動作時に給送ユニット20からのロール紙Rの繰り出しが遅れた場合には、可動ローラー32とアーム36が持ち上がり、弛ませておいたロール紙Rが搬送される。その結果、所定の長さのロール紙Rを所定の搬送時間で印刷領域に供給することができる。
記録ユニット40(記録部に相当)は、印刷領域に位置するロール紙Rに画像を印刷(記録)するものであり、キャリッジ41とヘッド42を有する。キャリッジ41は、ガイド軸(不図示)に案内されながら、ヘッド42をX方向(ロール紙Rが搬送される方向)及びY方向(ロール紙Rの幅方向)に移動させる。ヘッド42はロール紙Rにインクを吐出するためのものであり、ヘッド42の下面にはインク吐出部であるノズルが複数設けられている。ヘッド42がキャリッジ41と共にX方向及びY方向に移動しながらインクを吐出することで、ロール紙Rには2次元の画像が印刷される。
なお、印刷領域においてプラテン51(媒体支持部に相当)がロール紙Rを裏面側から支持する。また、ノズルからのインク吐出方式は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて圧力室を膨張・収縮させてインクを吐出させるピエゾ方式でもよいし、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ、その気泡によってインクを吐出させるサーマル方式でもよい。
乾燥ユニット50は、ロール紙Rに印刷された画像を定着させるためのものである。即ち、乾燥ユニット50は、ロール紙Rに着弾したインクを乾燥させるためのものであり、プラテン51と乾燥炉52を有する。
プラテン51内部には複数のヒーター511(例えばニクロム線・加熱部に相当)が配設されている。ヒーター511が通電されることによりプラテン51が加熱され、プラテン51に支持されたロール紙Rが加熱される。その結果、プラテン51上のロール紙Rに着弾したインクの乾燥を促進することができ、印刷画像におけるインクの滲みを抑制できる。なお、プラテン51上のロール紙Rに対して熱が均一に伝導するように、プラテン51の全域に亘ってヒーター511が配設されている。
また、プラテン51には吸引孔513が設けられ、プラテン51の下部には、圧力室512とファン514(軸流ファン)が設けられている。ファン514により圧力室512内の空気が吸引されると圧力室512内は負圧状態となり、プラテン51上のロール紙Rは吸引孔513から吸引される。その結果、プラテン51上のロール紙Rはプラテン51の上面に吸引吸着する。そうすることで、プラテン51上のロール紙Rは所定の位置に保持され、インク滴を正しい位置に着弾させることができる。また、インク滴の水分でロール紙Rが膨潤したとしてもロール紙Rを平坦な状態に保持することができる。ただし、これに限らず、例えば、ロール紙Rを静電吸着してもよい。また、プラテン51及び圧力室512は、本体部1’を上下方向に2つの空間に仕切る基台bの上に載置されている。
乾燥炉52は印刷領域よりも搬送経路の下流側に設けられ、乾燥炉52内の空気は高温となっている。よって、乾燥炉52内に供給されたロール紙Rに印刷された画像をロール紙Rに定着させることができる。その結果、印刷済みのロール紙Rを巻き取ったとしても、ロール紙Rの裏面がインクで汚れてしまうことを防止でき、高品質な印刷物を提供することができる。
巻取りユニット60は、搬送ユニット30により送られたロール紙R(印刷済みのロール紙R)を巻き取るためのものである。巻取りユニット60は、中継ローラー31jから送られてきたロール紙Rを巻き付けて搬送する中継ローラー61と、ロール紙Rを巻き取る巻取り駆動軸62とを有する。なお、巻取りユニット60は、プリンター1の本体部1’の外部に位置する。
加湿ユニット70(加湿部に相当)は、印刷領域(画像記録領域)に供給される前のロール紙Rの部位であって、少なくとも1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さに相当するロール紙Rの部位を加湿するためのものである。即ち、加湿ユニット70は、プラテン51に供給される前のロール紙Rの水分含有量を増やすためのものである。なお、図2では、第1実施形態における加湿管71を例に示す(詳細は後述)。
===ロール紙Rの収縮===
図3は、ロール紙Rが収縮する様子を説明する図である。プリンター1の本体部1’内には、ロール紙Rに印刷された画像を定着させるために、高温であるプラテン51(例えば45度)や乾燥炉52(例えば75度)が設けられている。プラテン51及び乾燥炉52の影響を受けて、プリンター1の本体部1’内は、比較的に高温であり、また、乾燥している(例えば、温度:40度、湿度:30%)。そのため、本体部1’内に供給されたロール紙Rが印刷領域に供給されるまでの間にロール紙R内の水分が蒸発し、ロール紙Rの水分含有量が少なくなってしまう。
仮に、水分含有量の少ないロール紙Rが印刷領域に供給されたとする。そうすると、高温のプラテン51によりロール紙Rは加熱され、水分含有量の少ないロール紙Rから更に水分が蒸発してしまう。ロール紙R内の水分含有量が低下し過ぎてしまうと(ロール紙Rが乾燥してしまうと)、ロール紙Rはプラテン51の中央部に向かって収縮し、ロール紙Rにシワやカールが発生してしまう。
プラテン51上のロール紙Rが収縮してしまうと、印刷動作中にもかかわらず、プラテン51に対するロール紙Rの位置がずれてしまう。言い換えれば、ヘッド42に対するロール紙Rの位置がずれてしまう。そうすると、ロール紙Rにおけるヘッド42からのインク着弾位置がずれ、印刷画像の画質が劣化してしまう。
そこで、本実施形態では、加熱されたプラテン51上でのロール紙Rの収縮を防止し、印刷画像の画質劣化を抑制することを目的とする。
なお、プラテン51上のロール紙Rだけでなく、乾燥炉52内のロール紙Rも乾燥炉52の中央部に向かって収縮する場合がある。そうすると、乾燥炉52で収縮した分だけ、プラテン51上のロール紙Rが乾燥炉52側(搬送経路の下流側)に引っ張られてしまう。この場合においても、プラテン51に対するロール紙Rの位置がずれてしまう。そうすると、ロール紙Rにおけるヘッド42からのインク着弾位置がずれ、印刷画像の画質が劣化してしまう。
===第1実施形態===
図4A及び図4Bは、第1実施形態における加湿方法を説明する図である。加熱されたプラテン51上でのロール紙Rの収縮を防止し、印刷画像の画質劣化を抑制するために、本実施形態のプリンター1には、加湿ユニット70が設けられている。加湿ユニット70は、印刷領域に供給される前のロール紙Rの部位であって、少なくとも1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さに相当するロール紙Rの部位を加湿する。
そうすることで、搬送動作により印刷領域(プラテン51上)に供給されるロール紙Rの部位は加湿されていることになる。また、通常、1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さは、プラテン51のX方向の長さ(図4Aに示す「長さL」)である。そのため、搬送動作により印刷領域(プラテン51上)に供給されるロール紙Rの部位はプラテン51のX方向の長さに亘って加湿されていることになる。言い換えると、プラテン51上に位置するロール紙Rの全領域が加湿されていることになる。よって、加熱されたプラテン51上にてロール紙Rから水分が蒸発したとしても、ロール紙Rが収縮してしまうほどに、ロール紙R内の水分含有量が低下してしまうことを防止できる。つまり、加湿ユニット70により、加熱されたプラテン51上でのロール紙Rの収縮を防止し、印刷画像の画質劣化を抑制することができる。
また、加湿されたロール紙Rがプラテン51に供給されるため、その後、乾燥炉52にロール紙Rが供給される際にも、ロール紙Rは比較的に加湿されている状態となる。そのため、乾燥炉52でのロール紙Rの収縮を抑え、プラテン51上のロール紙Rが乾燥炉52側へ引っ張られてしまうことを抑えることができる。よって、印刷画像の画質劣化を抑制することができる。
第1実施形態では、加湿ユニット70として、プラテン51の上流側端部と供給ローラー34との間に、水蒸気を吹き出す加湿管71が設けられている。加湿管71は水蒸気の吹出口とロール紙Rの裏面が対向するように設けられている。即ち、加湿ユニット70は、ロール紙Rの裏面に水蒸気を吹き付けることで、ロール紙Rを加湿する。なお、図4Aには示さないが、加湿ユニット70は、水が設けられたタンクやヒーターを有し、ヒーターによりタンク内の水を加熱させることで水蒸気を発生させる。
そして、第1実施形態では、加湿ユニット70が、搬送動作の期間に、加湿ユニット70(ここでは加湿管71)と対向するロール紙Rの部位を加湿するようにする。そうすることで、1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さに相当するロール紙Rの部位に対して、加湿管71からの水蒸気を吹き付けることができる。つまり、1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さに相当するロール紙Rの部位を加湿することができる。そのため、プラテン51上に位置するロール紙Rの全領域が加湿されていることとなり、プラテン51上でのロール紙Rの収縮を防止することができる。
仮に、加湿ユニット70が、搬送動作の半分の期間しか、加湿管71と対向するロール紙Rの部位を加湿しなかったとする。この場合、1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さ(L)よりも短い半分の長さ(L/2)に相当するロール紙Rの部位しか加湿されないことになる。そうすると、プラテン51上に位置するロール紙Rのうち、半分の部位は加湿されているが、別の半分の部位は加湿されていないことになり、プラテン51上にてロール紙Rが収縮してしまう。
また、仮に、加湿ユニット70が、印刷動作の期間しか、加湿管71と対向するロール紙Rの部位を加湿しなかったとする。この場合、印刷動作中に加湿管71と対向するロール紙Rの部位しか加湿されない。そうすると、プラテン51上に位置するロール紙Rのうち、一部の部位しか加湿されていないことになり、プラテン51上にてロール紙Rが収縮してしまう。
そのため、第1実施形態では、加湿ユニット70が、搬送動作の期間中ずっと、加湿管71と対向するロール紙Rの部位を加湿するようにする。なお、印刷動作中(即ち、ロール紙Rが停止している期間中)は、図4Bに示すように、加湿管71からの水蒸気の吹き出しを停止すると良い。例えば、水系インクを吸収する記録紙を使用する場合、記録紙の種類により、水分吸収能力の小さいものがある。そのため、記録紙を過度に加湿してしまうと、記録紙の吸収能力を超えてインクが吐出され、印刷画像が滲んでしまう虞がある。よって、印刷動作中は加湿を停止することで、ロール紙Rの一部が過度に加湿されてしまうことを防止できる。ただし、これに限らず、加湿管71から常時水蒸気が吹き出されるようにしてもよい。
次に、具体的な加湿の流れを説明する。図4Bに示すように、まず、第1搬送動作により、ロール紙Rの地点a〜bの部位が、加湿管71からの水蒸気により加湿されつつ、印刷領域に供給される。そうすることで、図4Aに示すように、1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さ(L)に相当するロール紙Rの部位(地点a〜b)が加湿された状態でプラテン51に供給される。よって、プラテン51上に位置するロール紙R(地点a〜b)の全領域が加湿されていることになり、第1印刷動作中に、プラテン51上のロール紙Rが収縮してしまうことを防止できる。
次に、第2搬送動作により、ロール紙Rの地点b〜cの部位が、加湿管71からの水蒸気により加湿されつつ、印刷領域に供給される。よって、プラテン51上に位置するロール紙R(地点b〜c)の全領域が加湿されていることとなり、第2印刷動作中に、プラテン51上のロール紙Rが収縮してしまうことを防止できる。
このように、搬送動作と印刷動作を交互に繰り返すプリンター1において、加湿ユニット70は、搬送動作と印刷動作を合わせた期間ごとに(即ち、所定の期間ごとに)、印刷領域に供給される前のロール紙Rの部位であって、少なくとも1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さに相当するロール紙Rの部位を加湿するとも言える。
また、本体部1’内は高温であるため、加湿ユニット70により加湿されてから印刷領域に供給されるまでの時間が長いと、その間にロール紙Rから水分が蒸発してしまう。そうすると、プラテン51上に供給された際に、ロール紙Rの収縮を防止するほどにロール紙Rが十分に加湿されていない虞がある。
そこで、加湿ユニット70が、次の印刷動作時に印刷領域に位置するロール紙Rの部位の一部を少なくとも含むロール紙Rの部位を加湿するようにする。図4Aでは印刷領域の直ぐ上流側に加湿管71が設けられているため、加湿ユニット70は、次の印刷動作時に印刷領域に位置するロール紙Rの部位を、その直前の搬送動作時に加湿することができる。
そうすることで、加湿ユニット70により加湿されてから印刷領域に供給されるまでの時間を短くすることができる。よって、ロール紙Rの収縮を防止するほどに十分に加湿されているロール紙Rを印刷領域に供給することができ、より確実にロール紙Rの収縮を防止することができる。
また、加湿ユニット70が、同じ搬送動作で印刷領域に供給されるロール紙Rの部位を同じ期間に加湿するようにするとよい。第1実施形態の加湿ユニット70は、搬送動作中に加湿管71と対向するロール紙Rの部位を加湿する。よって、同じ搬送動作で印刷領域に供給されるロール紙Rの部位を、同じ搬送動作の期間に加湿するようにするとよい。図4Aの加湿ユニット70では、印刷領域の直ぐ上流側に加湿管71が設けられているため、1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さがプラテン51のX方向の長さLに固定されている場合、ある搬送動作で印刷領域に供給されるロール紙Rの部位を、その搬送動作中に加湿することができる。
そうすることで、同程度に加湿されたロール紙Rの部位をプラテン51に供給することができ、プラテン51上に位置するロール紙Rの全領域において収縮を防止することができる。また、同じ搬送動作で印刷領域に供給されるロール紙Rにおいて、加湿されてから印刷領域に供給されるまでの時間を同じにすることができるため、ロール紙Rの加湿度合いの調整が容易となる。即ち、加湿されてから印刷領域に供給されるまでの時間に応じて、プラテン51上にてロール紙Rに収縮が起こらない程度にロール紙Rを加湿することができる。その結果、ロール紙Rを過度に加湿したり、加湿度合いが少なかったりすることを防止できる。
図4Cは、ロール紙Rの加湿位置(加湿管71の設置位置)の変形例を説明する図である。プリンター1の構造の問題により、図4Aに示すように、プラテン51の直ぐ上流側に加湿管71を設置することができない場合がある。この場合において、同じ搬送動作で印刷領域に供給されるロール紙Rの部位を、同じ搬送動作中に加湿したいとする。なお、1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さはプラテン51のX方向の長さLに固定されているとする。
その場合、図4Cに示すように、プラテン51の上流側端部から搬送経路の上流側に長さLだけずれた地点cのロール紙Rと対向するように、加湿管71を設けるとよい。そうすることで、例えば、ロール紙Rの地点c〜dの部位を、ある搬送動作で加湿し、その次の搬送動作で印刷領域に供給することができる。
図5は、水を加熱するためのヒーター73と、乾燥炉52内の空気を高温にするためのヒーター73を、共通化する構成を説明する図である。第1実施形態の加湿ユニット70は、加湿管71から水蒸気を吹き出させることによって、ロール紙Rを加湿する。そのために、加湿ユニット70は、図5に示すヒーター73によりタンク72内の水を加熱し、水蒸気を発生させ、加湿管71から水蒸気を吹き出させる。
なお、ロール紙Rが幅方向(Y方向)の全域に亘って加湿されるように、加湿管71に、Y方向に並んだ複数の吹出口を設けるとよい。また、図示しないが、加湿管71から水蒸気が吹き出されるように、ファンを設けてもよい。また、加湿管71内において水蒸気が液化(凝縮)してしまうことを防止するために、加湿管71を断熱材で被覆するとよい。また、タンク72内の水はユーザーが定期的に補充するようにしてもよいし、自動的に供給されるようにしてもよい。
そして、タンク72内の水を加熱するヒーター73(熱源)を筐体54内に設ける。筐体54内の空気はヒーター73により加熱され高温となる。そのため、乾燥炉52内のファン53が、乾燥炉52と筐体54を連通する通気路55を介して、筐体54内の加熱空気を乾燥炉52内に吸い込むようにする。そうすることで、乾燥炉52内の空気を高温にすることができ、乾燥炉52に供給されたロール紙Rに印刷された画像をロール紙Rに定着させることができる。
このように、加湿ユニット70が水を加熱して水蒸気を発生させる熱源と、画像をロール紙Rに定着させる乾燥炉52の熱源とを共通化させることで、プリンター1の部品数を減らしてコストダウンを図ることができ、また、省電力化を図ることができる。
また、図4Aでは、ロール紙Rの裏面に対して加湿管71からの水蒸気を吹き付けているが、これに限らない。例えば、ロール紙Rの上側に加湿管71を設置してロール紙Rの表面に対して水蒸気を吹き付けるようにしてもよいし、ロール紙Rの両面に対して水蒸気を吹き付けるようにしてもよい。
また、図4Aでは、加湿管71からの水蒸気により加湿されるロール紙Rの部位を露出させているが、これに限らず、加湿されるロール紙Rの部位を隔壁で囲うようにしてもよい。プリンター1の本体部1’内には金属部品や電気部品が多数存在する。そのため、隔壁を設けることで、加湿管71から吹き出された水蒸気が本体部1’内に拡散してしまうことを防止できる。そうすることで、金属部品の錆付きを防止したり、電気部品への水滴の混入を防止したりすることができる。
また、図4Aでは、加湿管71から水蒸気を吹き出させるとしているが、これに限らない。例えば、加湿管71から霧状の水を吹き出させるようにして、ロール紙Rを加湿してもよい。また、ローラーや刷毛に水分を染み込ませ、ロール紙Rに直接に水を塗布することによって、ローラーや刷毛と対向するロール紙の部位を加湿してもよい。
また、ここまで、1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さを、プラテン51のX方向の長さLに固定しているが、これに限らない。例えば、画像の大きさに応じて1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さを可変にしてもよい。1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さがプラテン15のX方向の長さよりも短くなる場合、2回の印刷動作に亘ってプラテン51上に位置するロール紙Rの部位が発生するので、ロール紙Rの加湿度合いを強くするようにしてもよい。
===第2実施形態===
<<第1例>>
図6A及び図6Bは、第2実施形態の第1例における加湿方法を説明する図である。第2実施形態の加湿ユニット70は、印刷領域に供給される前のロール紙Rの部位であって、少なくとも1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さに相当するロール紙Rの部位を囲う隔壁74(図6Aの一点鎖線部)を有する。そして、加湿ユニット70は、ロール紙Rが停止している期間に(例えば印刷動作時に)、隔壁74内に位置するロール紙Rの部位を加湿する。即ち、加湿ユニット70は、搬送動作と印刷動作を合わせた期間ごとに(所定の期間ごとに)、隔壁74内に位置するロール紙Rの部位を加湿することになる。
そうすることで、加湿ユニット70は、少なくとも1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さに相当するロール紙Rの部位を、隔壁74内にて加湿することができる。そのため、プラテン51上に位置するロール紙Rの全領域が加湿されることとなり、プラテン51上でのロール紙Rの収縮を防止することができ、印刷画像の画質劣化を抑制することができる。
仮に、隔壁74が、1回の搬送動作で搬送するロール紙Rの長さよりも短いロール紙Rの部位しか囲わなかったとする。この場合、ロール紙Rが停止している期間に隔壁74内に位置して十分に加湿されたロール紙Rの部位と、搬送動作中に隔壁74内を通過しただけで加湿が不十分であるロール紙Rの部位とが、プラテン51に供給されてしまう。そうすると、加熱されたプラテン51上にてロール紙Rが収縮してしまう。そのため、隔壁74が、少なくとも1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さに相当するロール紙Rの部位を囲うようにする。
そして、第2実施形態の加湿ユニット70では、隔壁74内に位置するロール紙Rの部位を加湿するために、隔壁74内の空気の湿度が、本体部1’内の空気の湿度(隔壁74外の空気の湿度)よりも高くなるようにする。そのために、例えば、隔壁74内に加湿管(不図示)から水蒸気を吹き出させるようにすると良い。この場合、第2実施形態の加湿ユニット70は、隔壁74、加湿管、水が設けられたタンク、ヒーター等(不図示)を有することになる。そして、加湿ユニット70は、ヒーターによりタンク内の水を加熱することで水蒸気を発生させ、加湿管から隔壁74内に水蒸気を拡散させる。なお、前述の図5と同様に、加湿ユニット70が水を加熱して水蒸気を発生させる熱源と、画像をロール紙Rに定着させる乾燥炉52の熱源とを共通化させてもよい。また、隔壁74内に加湿管から水蒸気を吹き出させるに限らず、例えば、霧状の水などを吹き出させるようにしてもよい。
このように第2実施形態の加湿ユニット70では、隔壁74内の空気だけが加湿されるため、本体部1’内の空気の湿度が高くなることを抑制できる。よって、金属部品の錆付きや、電気部品への水滴の混入を防止できる。
また、この第1例(図6A)では、印刷領域に比較的に近い位置に加湿壁74を設け、加湿ユニット70が、次の印刷動作時に印刷領域に位置するロール紙Rの部位の一部を少なくとも含むロール紙Rの部位を加湿するようにしている。例えば、図6Aの状態において、加湿ユニット70は、次の印刷動作時に印刷領域に位置するロール紙Rの部位(地点b〜c)の一部を少なくとも含むロール紙Rの部位(地点1〜2)を加湿している。
そうすることで、加湿ユニット70により加湿されてから印刷領域に供給されるまでの時間を短くすることができる。よって、ロール紙Rの収縮を防止するほどに十分に加湿されているロール紙Rを印刷領域に供給することができ、より確実にロール紙Rの収縮を防止することができる。
以下、具体的な加湿の流れを説明する。図6Bに示すように、第1印刷動作時は、ロール紙Rの地点a〜bの部位がプラテン51上に位置し、ロール紙Rの地点1〜2の部位が隔壁74内で加湿されている(図6Aの状態)。なお、1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さは、プラテン51のX方向の長さLに固定されているとし、隔壁74内に位置するロール紙Rの地点1〜2の部位の長さが、プラテン51のX方向の長さLであるとする。
次の第2搬送動作により、ロール紙Rの地点b〜cの部位がプラテン51上に供給され、ロール紙Rの地点2〜3の部位が隔壁74内に供給される。第2印刷動作時にプラテン51上に位置するロール紙Rの部位(地点b〜c)のうち、地点b〜1の部位は第1印刷動作の前の印刷動作時に隔壁内74で加湿され、地点1〜cは第1印刷動作時に隔壁74内で加湿されている。よって、第2印刷動作中に、プラテン51上に位置するロール紙Rの全領域が加湿されており、プラテン51上のロール紙Rが収縮してしまうことを防止できる。
そして、次の第3搬送動作により、ロール紙Rの地点c〜dの部位がプラテン51上に供給され、ロール紙Rの地点3〜4の部位が隔壁74内に供給される。第3印刷動作時にプラテン51上に位置するロール紙Rの部位(地点c〜d)のうち、地点c〜2の部位は第1印刷動作時に隔壁内74で加湿され、地点2〜dは第2印刷動作時に隔壁74内で加湿されている。よって、第3印刷動作時中に、プラテン51上に位置するロール紙の全領域が加湿されており、プラテン51上のロール紙Rが収縮してしまうことを防止できる。
<<第2例>>
図7は、第2実施形態の第2例における加湿方法を説明する図である。本実施形態のプリンター1の本体部1’は、図2に示すように、基台bにより上下方向に2つの空間に仕切られている。そのため、プラテン51の直ぐ上流側に位置するロール紙Rの部位(地点b)から、1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さLだけ上流側にずれたロール紙Rの部位(地点c)までを、隔壁74で囲うことは難しい。よって、第1例(図6A)のように、隔壁74が、次の印刷動作時に印刷領域に位置するロール紙Rの一部を囲うと、同じ搬送動作で印刷領域に供給されるロール紙Rの部位を同じ期間に加湿することが出来ない。
そこで、第2例では、図7に示すように、プラテン51の上流側端部(地点b)から上流側に長さLだけずれた地点cから、更に上流側に長さLだけずれた地点dまでのロール紙Rの部位を隔壁74で囲う。即ち、次の次の搬送動作時にプラテン51に供給されるロール紙Rの部位(地点c〜d)を隔壁74で囲う。そうすることで、加湿ユニット70は、同じ搬送動作で印刷領域に供給されるロール紙Rの部位を、同じ期間(同じ印刷動作時)に加湿することができる。なお、1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さは、プラテン51のX方向の長さLに固定されているとする。
この場合、加湿されてから印刷領域に供給されるまでの時間が同じであるロール紙Rの部位を(加湿度合いが一様であるロール紙Rの部位を)、プラテン51に供給することができる。よって、プラテン51上に位置するロール紙Rの全領域において収縮を防止することができ、また、ロール紙Rの加湿度合いの調整が容易となる。
<<第3例>>
図8A及び図8Bは、第2実施形態の第3例における加湿方法を説明する図である。本実施形態のプリンター1では、給送ユニット20からのロール紙Rの繰り出しが遅れた時のために、一部の搬送ローラーを上下方向に動く可動ローラー32a,32bとしている。そのため、第1例(図6A)の隔壁74内にロール紙Rを供給する位置(地点2)は、可動ローラー32a,32b及びアーム36の動きに応じて、変動してしまう。例えば、第2の可動ローラー32bが上に持ち上がると、それに応じて、隔壁74内にロール紙Rを供給する位置も、図6Aの地点2よりも上の位置に変動する。
そのため、第1例の隔壁74(図6A)では、第2の可動ローラー32bの動きによるロール紙Rの可動範囲に応じて、ロール紙Rの供給口(隙間)を上下方向に延ばす必要がある。同様に、隔壁74からロール紙Rを排出する位置が可動ローラーの動きにより変動する場合にも(不図示)、隔壁74に設けるロール紙Rの排出口(隙間)を上下方向に延ばす必要がある。このように、隔壁74にロール紙Rを供給する位置や隔壁74からロール紙Rを排出する位置が変動する場合、隔壁74に大きな隙間を設けることになる。また、第1例の隔壁74(図6A)では、アーム36の一部が隔壁74内に位置するため、アーム36が動くための隙間も隔壁74に設ける必要がある。
隔壁74に設ける隙間が大きいと、本体部1’内に水蒸気(湿った空気)が漏れ、隔壁74内の空気を確実に加湿することが出来なくなってしまう。そうすると、ロール紙Rがプラテン51上で収縮しない程に、ロール紙Rを十分に加湿することが出来なくなってしまう。また、本体部1’内に水蒸気が漏れると、本体部1’内の金属部品が錆付いたり、電気部品に水滴が浸入したりしてしまう。
そこで、第3例の加湿ユニット70では、隔壁74内にロール紙Rを供給する位置と隔壁74内からロール紙Rを排出する位置の少なくとも一方が、隔壁74に対して固定されているようにする。
そのために、例えば、図8Aに示すように、第2の可動ローラー32bと中継ローラー31bの間に、固定の搬送ローラー37a,37bを設けるとよい。そうすることで、固定の搬送ローラー37bに巻き付けられた後に隔壁74内に供給されるロール紙Rの位置を、隔壁74に対して固定にすることができ、隔壁74におけるロール紙Rの供給口を小さくすることができる。
また、ここまで、2つの可動ローラー32a,32bにロール紙Rを巻き付けて弛ませておくとしているが、図8Bに示すように、可動ローラーを1つにしてもよい。即ち、第2の可動ローラー32bを固定の搬送ローラー37cにしてもよい。そうすることで、固定の搬送ローラー37cに巻き付けられた後に隔壁74内に供給されるロール紙Rの位置を、隔壁74に対して固定することができ、隔壁74におけるロール紙Rの供給口を小さくすることができる。
このように、隔壁74内にロール紙Rを供給する位置と、隔壁74内からロール紙Rを排出する位置を、隔壁74に対して固定することで、ロール紙Rの供給口および排出口を小さくすることができる。そうすることで、隔壁74からの水蒸気の漏れを抑え、隔壁74内の空気を確実に加湿することができる。その結果、ロール紙Rがプラテン51上で収縮しない程に、ロール紙Rを十分に加湿することができる。また、本体部1’内の金属部品の錆付きや、電気部品への水滴浸入を防止することができる。
<<第4例>>
図9Aは、第4例で用いる媒体を説明する図であり、図9Bは、剥離現象を説明する図であり、図9Cは、第2実施形態の第4例における加湿方法を説明する図である。第4例では、画像を記録する媒体(ロール紙R)として、一方の面が画像の記録層であり、他方の面が粘着層である記録紙(記録基材に相当)と、記録紙の粘着層を覆うセパレーター(剥離基材に相当)と、を有するシール紙を使用する。記録紙とセパレーターは剥離可能となっている。なお、記録紙は、紙に限らず、例えばフィルムなどでも良い。図2に示すプリンター1では、記録紙(記録層)がヘッド42と対向し、セパレーターがプラテン51と接触するように、シール紙がセットされる。
プリンター1の本体部1’内は、加熱されたプラテン51及び乾燥炉52により、高温であり、乾燥している。そのため、印刷動作やメンテナンス動作等のために長い時間に亘ってシール紙が搬送されないと、シール紙の同じ部位が搬送ローラーに巻き付けられた状態でシール紙から水分が蒸発してしまう。
通常、記録紙やセパレーターから水分が蒸発すると、記録紙やセパレーターは硬化し、また、粘着層を構成する粘着剤から水分が蒸発すると、粘着剤の粘着力は低下する。そのため、シール紙の同じ部位が搬送ローラーに巻き付けられた状態でシール紙から水分が蒸発すると、シール紙に搬送ローラーの巻き付け癖が付き、且つ、粘着層の粘着力が低下してしまう。
例えば、シール紙が長い時間に亘って図9Bの左図のように搬送ローラーrに巻き付けられた状態が続くと、セパレーターを内側として湾曲する癖がシール紙に付き、粘着層の粘着力は低下してしまう。その後、図9Bの中央図のように搬送ローラーrと記録紙が接触するように、シール紙が搬送ローラーrに逆方向に巻き付けられたとする。そうすると、図9Bの右図のように、シール紙の一部分において記録紙とセパレーターが剥離し、記録紙とセパレーターの間に空気層が発生してしまう(以下、この現象を「剥離現象」と呼ぶ)。
つまり、搬送径路上に連続して設けられ、接触するシール紙の面が交互に異なる複数の搬送ローラーに巻き付けられるシール紙の部位において、剥離現象が発生し易い。シール紙に剥離現象が発生してしまうと、製品として不良品になってしまう。また、印刷領域に位置するシール紙に剥離現象が発生していると、シール紙とヘッド42が接触してしまう。そうすると、ヘッド42のノズル面によりシール紙が汚れたり、ヘッド42が故障したり、ヘッド42から吐出されたインクが正しい位置に着弾しなかったりしてしまう。
そこで、第4例の加湿ユニット70では、隔壁74が、搬送径路上に連続して設けられた複数の搬送ローラーであり接触するシール紙の面が交互に異なる複数の搬送ローラーに巻き付けられるシール紙の部位を囲うようにする。
ただし、加熱されたプラテン51上でのシール紙Rの収縮を防止するために、隔壁74が囲うシール紙Rの部位は、印刷領域に供給される前のシール紙であり、少なくとも1回の搬送動作で搬送されるシール紙Rの長さ以上であるとする。
図2に示すプリンター1では、第1の可動ローラー32aは記録紙と接触し、その次の固定ローラー33はセパレーターと接触し、その次の第2の可動ローラー32bは記録紙と接触する。よって、この2つの可動ローラー32及び固定ローラー33の部分において、シール紙Rの水分が蒸発して乾燥してしまうと、剥離現象が発生し易くなる。
そこで、図9Cに示すように、隔壁74が、第1の可動ローラー32aに巻き付けられるシール紙Rの部位から、第2の可動ローラー32bに巻き付けられるシール紙Rの部位までを含んで囲うようにする。そうすることで、可動ローラー32a,32b及び固定ローラー33に巻き付けられるシール紙Rの部位にて、巻き付け癖が付いたり、粘着剤の粘着力が低下したりすることを防止できる。よって、剥離現象の発生を防止することができる。
<<第5例>>
図10A及び図10Bは、第2実施形態の第5例における加湿方法を説明する図である。ここまで、本体部1’内に隔壁74を設ける例を示したが、第5例では、本体部1’外に隔壁74を設け、本体部1’に供給される前のロール紙Rを加湿する。
例えば、図10Aのように、巻軸21から繰り出されたロール紙Rが巻き付けられる中継ローラー22と、その次の中継ローラー31aとの間に、X方向に延びた隔壁74を設けるとよい。そして、隔壁74のX方向の長さを、少なくとも1回の搬送動作で搬送されるロール紙Rの長さ以上とする(ここではプラテン51のX方向の長さLとする)。そうすることで、ロール紙Rは加湿された状態で本体部1’内に供給され、その後、印刷領域に供給されるので、加熱されたプラテン51上でのロール紙Rの収縮を防止することができ、印刷画像の画質劣化を抑制することができる。
本体部1’外は本体部1’内に比べて、ロール紙Rの搬送経路が複雑になっていない。そのため、本体部1’外に隔壁74を設けることで、隔壁74の構造を簡素化することができる。ただし、本体部1’外に隔壁74を設ける場合、本体部1’内に隔壁74を設ける場合に比べて、ロール紙Rが加湿されてから印刷領域に供給されるまでの時間が長くなる。そのため、プラテン51上においてロール紙Rが収縮しない程にロール紙Rを十分に加湿する必要がある。
また、図10Aに示すようにX方向に沿って延びた隔壁74を設けると、プリンター1の全体のX方向の長さが長くなり、プリンター1が大型化してしまう。そこで、例えば、図10Bに示すように、2つの中継ローラー22,31aの間であり下方の位置に搬送ローラー38を設け、ロール紙Rを中継ローラー22の後に搬送ローラー38に巻き付けるようにするとよい。そうすることで、隔壁74及びプリンター1のX方向の長さを短くすることができる。
===その他の実施の形態===
本実施形態は、主として画像記録装置について記載されているが、画像記録方法等の開示も含まれる。また、本実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<プリンターについて>
前述の実施形態では、印刷領域に位置するロール紙に対して、ヘッド42をX方向及びY方向に移動させながら画像を印刷するプリンター1を例に挙げているが、これに限らない。例えば、固定されたヘッドの下をロール紙が通過する際に画像を印刷するプリンターでもよい。また、画像を記録する媒体はロール紙に限らず単票紙でもよいし、ノズルからインク以外の他の流体を吐出することで媒体に画像を記録する画像記録装置であってもよい。
また、画像記録装置はプリンターに限らず、例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、気体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の装置に、上述の実施形態と同様の技術を適用してもよい。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
1 プリンター、2 コンピューター、
10 コントローラー、11 インターフェース部、12 CPU、
13 メモリー、14 ユニット制御回路、20 給送ユニット、
21 巻軸、22 中継ローラー、30 搬送ユニット、31 中継ローラー、
32 可動ローラー、33 固定ローラー、34 供給ローラー、
35 排出ローラー、36 アーム、37 固定の搬送ローラー、
38 搬送ローラー、40 記録ユニット、41 キャリッジ、42 ヘッド、
50 乾燥ユニット、51 プラテン、511 ヒーター、
512 圧力室、513 吸引孔、514 ファン、52 乾燥炉、
53 ファン、54 筐体、55 通気路、
60 巻取りユニット、61 中継ローラー、62 巻取り駆動軸、
70 加湿ユニット、71 加湿管、72 タンク、73 ヒーター、
74 隔壁、80 検出器群

Claims (8)

  1. 搬送経路に沿って媒体を搬送する搬送部と、
    画像記録領域に位置する前記媒体に画像を記録する記録部と、
    前記画像記録領域において前記媒体を支持する媒体支持部と、
    前記媒体支持部に支持された前記媒体を加熱する加熱部と、
    前記搬送部による前記媒体の搬送動作と、前記記録部による画像の記録動作とを、繰り返し実行させる制御部と、
    前記画像記録領域に供給される前の前記媒体の部位であって、少なくとも1回の前記搬送動作で搬送される前記媒体の長さに相当する前記媒体の部位を、加湿する加湿部と、
    を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  2. 請求項1に記載の画像記録装置であって、
    前記加湿部は、前記搬送動作の期間に、前記加湿部と対向する前記媒体の部位を加湿する、
    画像記録装置。
  3. 請求項1に記載の画像記録装置であって、
    少なくとも1回の前記搬送動作で搬送される前記媒体の長さに相当する前記媒体の部位を囲う隔壁を有し、
    前記加湿部は、前記媒体が停止している期間に、前記隔壁内に位置する前記媒体の部位を加湿する、
    画像記録装置。
  4. 請求項3に記載の画像記録装置であって、
    前記隔壁内に前記媒体を供給する位置と前記隔壁内から前記媒体を排出する位置の少なくとも一方が、前記隔壁に対して固定されている、
    画像記録装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の画像記録装置であって、
    前記媒体は、一方の面が画像の記録層であり他方の面が粘着層である記録基材と、前記粘着層を覆う剥離基材と、を有する媒体であり、
    前記搬送部は、複数の搬送ローラーにより前記媒体を搬送し、
    前記隔壁は、前記搬送径路上に連続して設けられた複数の前記搬送ローラーであり接触する前記媒体の面が交互に異なる複数の前記搬送ローラーに巻き付けられる前記媒体の部位を囲う、
    画像記録装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の画像記録装置であって、
    前記加湿部は、次の前記記録動作時に前記画像記録領域に位置する前記媒体の部位の一部を少なくとも含む前記媒体の部位を加湿する、
    画像記録装置。
  7. 請求項1から請求項6の何れか1項に記載の画像記録装置であって、
    前記加湿部は、同じ前記搬送動作で前記画像記録領域に供給される前記媒体の部位を同じ期間に加湿する、
    画像記録装置。
  8. 搬送経路に沿って媒体を搬送する搬送部と、
    画像記録領域に位置する前記媒体に画像を記録する記録部と、
    前記画像記録領域において前記媒体を支持する媒体支持部と、
    前記媒体支持部に支持された前記媒体を加熱する加熱部と、
    前記搬送部による前記媒体の搬送動作と、前記記録部による画像の記録動作とを、繰り返し実行させる制御部と、
    前記画像記録領域に供給される前の前記媒体の部位であって、少なくとも1回の前記搬送動作で搬送される前記媒体の長さに相当する前記媒体の部位を、加湿する加湿部と、
    を備えた画像記録装置を用いて前記媒体に画像を記録することを特徴とする画像記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018061547A1 (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 株式会社Screenホールディングス インクジェット印刷装置及びそのフラッシング方法

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