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JP2012088514A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2012088514A
JP2012088514A JP2010234975A JP2010234975A JP2012088514A JP 2012088514 A JP2012088514 A JP 2012088514A JP 2010234975 A JP2010234975 A JP 2010234975A JP 2010234975 A JP2010234975 A JP 2010234975A JP 2012088514 A JP2012088514 A JP 2012088514A
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JP2010234975A
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Kan Takeda
敢 竹田
Jun Asami
順 浅見
Yusuke Nakazono
祐輔 中園
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Abstract

【課題】転写部材が像担持体に接触した状態で放置されることに起因する画像不良を、装置の複雑化やコスト増大を招くことなく抑制することのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】トナー像を担持する像担持体1と、像担持体に圧接されて像担持体との間に転写ニップを形成する転写部材5と、を有する画像形成装置100は、像担持体1に形成されたトナー像が少なくとも転写ニップNに存在する状態で像担持体を停止させる動作を行う構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリなどの画像形成装置に関し、より詳しくは感光ドラム、中間転写ベルトなどの像担持体に圧接させた転写部材を有する画像形成装置に関するものである。
電子写真方式や静電記録方式などの画像形成プロセスを利用した画像形成装置(画像記録装置)では、感光ドラム、中間転写ベルトなどの像担持体上にトナー像を形成する。また、この像担持体上のトナー像を、像担持体と転写部材とで形成される転写ニップへ到達させ、これにタイミングを合わせて転写ニップに紙などの記録材を供給するとともに、転写部材に転写バイアスを印加する。この作用よって、像担持体から記録材にトナー像を転移させる。
上述のような画像形成装置においては、転写部材が像担持体に圧接された状態で放置される。そのため、劣化した転写部材の表層の材料が像担持体の表面に転移したり、転写部材を構成するEPDM、CR、ウレタンなどから染み出すオイルや低分子成分により像担持体表面の特性が変化したりすることが知られている。そして、長期間放置された場合には、染み出したオイルや低分子成分などが、像担持体の表面の転写部材との圧接部に帯状に付着し、この圧接部での転写性が悪化してしまうことがある。その結果、像担持体の表面の上記圧接部とそれ以外の部分とにまたがってトナー像が形成された場合、白抜けなどの画像不良が発生してしまうことがある。
このため、転写部材を構成する材料としてオイルの染み出しなどが発生しない材料を使用するなどの対策が行われているが、材料が限定されるためコスト増大などの問題の原因になり得る。また、特許文献1には、必要時以外には像担持体と転写部材とを離隔して像担持体の特性変化や転写部材の劣化を防止する方法が開示されている。
特許第2981000号公報
しかしながら、上述のような離隔手段の利用は、部品点数増加による機構の複雑化やスペース確保による装置の大型化などの問題の原因になり得る。近年、画像形成装置の小型化、低コスト化が進み、装置構成の簡素化、省スペース化が必要となってきており、これを達成できる手段での課題解決が望まれる。
したがって、本発明の目的は、転写部材が像担持体に接触した状態で放置されることに起因する画像不良を、装置の複雑化やコスト増大を招くことなく抑制することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に圧接されて前記像担持体との間に転写ニップを形成する転写部材と、を有する画像形成装置において、前記像担持体に形成されたトナー像が少なくとも前記転写ニップに存在する状態で前記像担持体を停止させる動作を行うことを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、転写部材が像担持体に接触した状態で放置されることに起因する画像不良を、装置の複雑化やコスト増大を招くことなく抑制することができる。
本発明の一実施例に係る画像形成装置の概略断面構成図である。 本発明に従う画像形成装置の動作の一例の流れを示すフローチャート図である。 本発明に従う画像形成装置の動作の他の例の流れを示すフローチャート図である。 本発明の他の実施例に係る画像形成装置の概略断面構成図である。 本発明に従う画像形成装置の動作の他の例の流れを示すフローチャート図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。以下の実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
実施例1
1.画像形成装置の全体構成および動作
まず、本発明の一実施例に係る画像形成装置の全体構成および動作について説明する。図1は、本実施例における画像形成装置100の概略断面を示す。
画像形成装置100の画像形成部(画像形成手段)P1には、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(感光体)、すなわち、感光ドラム1が配設されている。感光ドラム1は、駆動手段としての駆動モータ(図示せず)によって矢印R1方向に回転駆動される。感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って順に、次の各手段が配設されている。まず、帯電手段としての帯電部材である帯電ローラ2である。次に、露光手段としての露光装置(レーザースキャナ)3である。次に、現像手段としての現像装置4である。次に、転写手段としての転写部材である転写ローラ5である。次に、クリーニング手段としてのクリーニング装置6である。
回転駆動された感光ドラム1は、その表面が帯電ローラ2によって帯電された後、露光装置3によって静電潜像が形成される。露光装置3は、画像情報に基づいてレーザー光Lを発振し、このレーザー光Lによって感光ドラム1の表面を露光する。これにより、帯電後の感光ドラム1の表面は、露光部分の電荷が除去されて静電潜像が形成される。その後、この静電潜像は、現像装置4によって現像剤としてのトナーで現像される。本実施例では、現像装置4は、帯電処理された後に露光により電荷が除去された感光ドラム1上の部分に、感光ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーを付着させる反転現像方式により、静電潜像を現像する。転写ローラ5は、感光ドラム1の表面に圧接され、感光ドラム1と転写ローラ5との接触領域である転写部(転写ニップ)Nを形成している。転写ローラ5は、感光ドラム1が矢印R1方向に回転駆動されるのに伴って、矢印R2方向に従動回転する。感光ドラム1の表面に形成されたトナー像は、転写ニップNまたはその近傍において記録材Sに静電的に転写される。このとき、転写ローラ5には、転写電圧印加手段としての転写電源51により、トナーの正規の帯電極性(本実施例では負極性)とは逆極性の転写電圧(転写バイアス)が印加される。なお、本実施例では、後述する転写ローラ5のクリーニングなどのために、転写電源51は、正極性の電圧出力部と負極性の電圧出力部とを有し、転写ローラ5に正負両極性の電圧を印加できるようになっている。
転写時に記録材Sに転写されないで感光ドラム1の表面に残ったトナー(残留トナー)は、クリーニング装置6によって除去され、廃トナー容器に回収される。こうして表面が清掃された感光ドラム1は、帯電から始まる次の画像形成に供される。
画像形成に供される紙などの記録材Sは、給紙カセット7に収納されており、給紙ローラ8、搬送ローラ9によって転写ニップNに供給される。上述のように、転写ローラ5には、この記録材Sが転写ニップNを通過するタイミングで転写バイアスが印加される。この転写バイアスにより、感光ドラム1上のトナー像は記録材Sに転写される。その後、記録材Sは、定着装置10に搬送され、ここで加熱、加圧されることで、その上にトナー像が定着される。トナー像が定着された後の記録材Sは、排紙ローラ11により画像形成装置100の外部に排出される。
また、画像形成装置100内に、画像形成装置100の動作を統括的に制御する制御手段としての制御装置12が設けられている。制御装置12はCPUを備えており、パーソナルコンピュータなどの外部情報機器13から画像形成開始信号を受けて、駆動手段や電圧印加手段などの動作を制御する。さらに、制御装置12は、画像形成装置100内に設けられた環境検知手段としての環境センサー(温湿度センサー)14による温湿度に基づき制御にフィードバックをかける働きや、印刷積算枚数をカウントする働きも有している。
ここで、本実施例では、画像形成装置100のプロセススピード(感光ドラム1の周速度に相当)を100mm/secとしており、感光ドラム1として外径24mmのものを使用している。
また、本実施例では、転写ローラ5として、ソリッドゴムからなるローラを使用しており、このローラは導電剤によって抵抗調整されている。ソリッドゴムとしては、例えばEPDM、NBRなどが用いられる。これは、弾性層が高い復元力を有するソリッド状ゴムであるため、スポンジタイプの転写ローラに対して転写ニップNでの記録材の保持力が高いからである。これにより、給紙のバックテンションや葉書や厚紙などが搬送路にこすれて生じる搬送抵抗などに対しても影響を受けにくく、より安定した記録材Sの搬送が行えるというメリットがある。しかしながら、転写ローラ5の弾性層を形成するゴム内に存在するベースポリマの低分子成分や製造時に添加するオイル、例えばパラフィン系オイルなどは、感光ドラム1の表面と反応しやすいものが多い。そして、これらは、長時間にわたり転写ローラ5と感光ドラム1とを圧接した状態で放置すると、転写ローラ5から染み出し、感光ドラム1の表面に固着して、感光ドラム1の表面を改質してしまうことがある。特に、ソリッド状の転写ローラ5は、スポンジ状ゴムを弾性層とする転写ローラに比較して硬度が高く、転写ニップNが細くなるために、単位面積あたりの感光ドラム1に対する圧接力が高くなる傾向にある。そのため、転写ローラ5内に存在する材料ゴムの低分子成分やオイルが転写ローラ5の表面に染み出しやすい。したがって、転写ローラ5が感光ドラム1に対し固定位置で圧接した状態のまま長時間放置された場合、感光ドラム1に染み出した物質が固着して画像を乱し、更にひどくなると感光ドラム1の表面が改質されて、以降の画像を全て乱してしまう恐れがある。
本実施例では、転写ローラ5として、導電性ソリッドゴムからなるローラであり、その長手方向(回転軸線方向)の長さが216mm、外径が15mm、硬度が60°(アスカC)、抵抗が108Ωのローラを用いた。また、本実施例では、この転写ローラ5は、感光ドラム1に対して9.8N(1kgf)の圧力で圧接される。また、本実施例では、記録材Sの搬送方向における感光ドラム1と転写ローラ5とで形成される転写ニップNの幅は1.8mmである。
2.放置後の画像不良の抑制
本実施例の目的の一つは、転写部材の含有成分が染み出し、像担持体に付着することに起因する白抜けなどの画像不良を、装置の複雑化やコスト増大を招くことなく抑制することである。
本実施例では、少なくとも感光ドラム1と転写ローラ5との圧接部である転写ニップNにトナー像が存在する状態で感光ドラム1を停止させる。そして、このトナー像(以下「遮蔽用トナー像」ともいう。)によって、転写ローラ5から染み出した含有成分をブロック(遮蔽)し、これが感光ドラム1の表面に付着することを抑制する。これにより、転写ローラ5から染み出した含有成分が感光ドラム1に付着することに起因する白抜けなどの画像不良を抑制する。以下、詳述する。
図2は、本実施例における転写ローラ5から染み出した含有成分が感光ドラム1の表面に付着することに起因する白抜けなどの画像不良を抑制する動作(以下「遮蔽用トナー像供給動作」ともいう。)の流れを示す。
画像形成が終了し(S101)、制御装置12が所定時間内に次の画像形成開始信号を受信しなかった場合、後回転動作が開始される(S102)。後回転動作とは画像形成が終了してから駆動モータが停止するまでの間の動作であり、本実施例ではこの後回転動作時に遮蔽用トナー像供給動作を実施する。
後回転動作を開始した後、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4によって感光ドラム1上に転写ニップNへ供給するための遮蔽用トナー像が形成される(S103)。この遮蔽用トナー像は、記録材Sの搬送方向において少なくとも感光ドラム1と転写ローラ5との圧接部で形成される転写ニップNの領域以上の広さで形成されたパターンである。なお、感光ドラム1および転写ローラ5の長手方向(回転軸線方向)における遮蔽用トナー像の長さは、少なくとも同方向における感光ドラム1上の画像形成可能領域以上であることが必要であり、典型的には同方向における転写ローラ5の長さ以上である。そして、この遮蔽用トナー像が転写ニップNに到達したタイミングで、感光ドラム1の回転が停止される(S104)。その後、次に画像形成開始信号を受信するまで、感光ドラム1と転写ローラ5との間に遮蔽用トナー像が介在する状態で画像形成待機状態となる(S105)。
次に、画像形成開始信号を制御装置12が受信すると(S106)、前回転動作が開始される(S107)。前回転動作とは、画像形成開始信号を受信してから画像形成が開始されるまでの動作であり、本実施例ではこの前回転動作時に転写ローラ5のクリーニングが行われる。前回転動作では、画像形成開始信号を受信すると同時に駆動モータが駆動を開始し、転写ニップNに保持されていた遮蔽用トナー像は、転写ニップNから除去される。そして、転写ローラ5をクリーニングするために、転写電源51により、転写ローラ5にトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧が印加される。これにより、転写ローラ5に付着していたトナーは感光ドラム1上に転移され、その後クリーニング装置6によって感光ドラム1の表面から除去される(S108)。そして、前回転動作に引き続き、画像形成が開始される(S109)。
次に、本実施例における遮蔽用トナー像供給動作の効果を確認した結果について説明する。
感光ドラム1と転写ローラ5とを圧接した状態で放置することによって起こる転写ローラ5からの含有成分の染み出しは、高温高湿環境において助長され、かつ、放置時間が長いほど悪化する。よって、ここでは、画像形成装置100を温度40℃、湿度95%の環境において1週間放置する条件で効果確認を実施した。また、遮蔽用トナー像供給動作において転写ニップNに介在させる遮蔽用トナー像は、感光ドラム1の周方向(記録材Sの搬送方向)において3.0±0.5mm、感光ドラム1の長手方向において225mmの領域に形成した。そして、放置時に、遮蔽用トナー像は、感光ドラム1の周方向において、該遮蔽用トナー像の領域内に転写ニップNが収まるように配置した。
表1は、遮蔽用トナー像供給動作において感光ドラム1上に形成する遮蔽用トナー像の印字率を、1画素当たりのレーザー光点灯時間によって変化させたときの、画像不良発生の有無を示している。具体的には、放置後の画像形成装置100においてベタ黒パターン(全面が最高濃度レベルの画像)をプリントしたときに、画像不良が発生しない場合は「OK」と示している。また、画像不良が発生した場合、その後ベタ黒パターンのプリントをして何枚目で画像不良が見られなくなったかを示している。
Figure 2012088514
まず、本実施例における遮蔽用トナー像供給動作を実施せずに(印字率0%)、画像形成を行い、画像形成装置100を上述の環境に放置した後に、記録材SとしてXx4200(坪量75g/m2、LTRサイズ)にベタ黒パターンをプリントした。その結果、記録材Sの搬送方向において約75mmの周期の横帯状の白抜けが発生した。この周期は、感光ドラム1の周期である。すなわち、感光ドラム1の表面の、転写ローラ5との圧接部に付着した転写ローラ5からの染み出し物質によって、帯電および現像不良が起こった結果、トナー像を感光ドラム1上に現像できずに、白抜けしている状態であることがわかる。実際に、放置後のプリント前の感光ドラム1の表面を観察したところ、転写ローラ5との圧接部に付着物が確認された。この画像不良は、ベタ黒パターンをプリントすることで良化していき、10枚のベタ黒パターンをプリントしたところで、白抜けは見られなくなった。これは、感光ドラム1の表面上に付着した、転写ローラ5から染み出した物質が、紙やトナーによって感光ドラム1の表面から少しずつ剥がされ、除去されていったためであると考えられる。
一方、本実施例における遮蔽用トナー像供給動作を実施した場合、画像形成装置100を上述の環境に放置した後に、記録材Sにベタ黒パターンをプリントすると、印字率が30%以上のパターンであれば、画像不良は発生しなかった。しかし、印字率が20%では約75mmの周期の横帯状の白抜けが発生した。また、印字率30%以上であれば、放置後のプリント前の感光ドラム1の表面を観察しても、意図的に転写ニップNに供給した遮蔽用トナー像のトナー以外の付着物は見られなかった。しかし、印字率20%では少しではあるが、感光ドラム1の表面の転写ローラ5との圧接部に付着物が確認された。すなわち、印字率20%では、転写ローラ5から染み出す含有成分が、遮蔽用トナー像ではブロックしきれずに、感光ドラム1の表面に付着してしまうことがあることがわかる。この白抜けは、1枚のベタ黒パターンをプリントしたところで見られなくなった。このことより、印字率20%でも、遮蔽用トナー像供給動作を行わない場合よりは良化していることがわかる。しかし、画像不良をより効果的に抑制するためには、遮蔽用トナー像としては、印字率30%以上のパターンを用いることが好ましい。
このように、本実施例では、遮蔽用トナー像供給動作を実行し、非画像形成時に感光ドラム1と転写ローラ5との圧接部に遮蔽用トナー像を介在させて放置する。好ましくは、非画像形成時に感光ドラム1と転写ローラ5との圧接部に印字率30%以上のパターンの遮蔽用トナー像を介在させて放置する。これにより、転写ローラ5から染み出す含有成分の感光ドラム1の表面への付着を抑制でき、画像不良の発生を効果的に抑制することができる。
なお、本実施例では、転写ローラ5は導電性ソリッドゴムで形成されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、スポンジタイプの転写ローラ5を用いた場合でも、同様の効果を得ることができる。また、遮蔽用トナー像のパターンについても、本実施例においては1画素当たりのレーザー光点灯時間によって印字率を変化させたが、印字率の変化のさせ方はこれに限定されるものではない。すなわち、印字率(画像比率)を変更させるには、印字領域中のトナー部の面積を変更できればよく、好ましくは印字領域中のトナー部の面積が30%以上の遮蔽用トナー像を形成できればよい。例えば、遮蔽用トナー像のパターンとして、縦線、横線、あるいはディザパターンなどを用いてもよい。
以上説明したように、本実施例によれば、感光ドラム1と転写ローラ5との圧接部である転写ニップNに遮蔽用トナー像が存在する状態で感光ドラム1を停止させる動作を実行する。これにより、転写ローラ5の含有成分(オイルや低分子成分)が感光ドラム1に付着することを低減でき、これに起因する転写不良による白抜けなどの画像不良を、装置の複雑化やコスト増大を招くことなく抑制することができる。
実施例2
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成および動作は実施例1のものと同じである。したがって、実施例1の画像形成装置のものと同一またはそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
本実施例では、実施例1において説明した遮蔽用トナー像供給動作を実施する条件を限定し、トナー消費量を低減しつつ、効果的に白抜けなどの画像不良を抑制する。
すなわち、実施例1では、常に画像形成終了後の後回転動作時に、遮蔽用トナー像を感光ドラム1上に形成し、その遮蔽用トナー像を転写ニップNまで到達させ、感光ドラム1を停止させることで、白抜けなどの画像不良を抑制した。そのため、画像不良は抑制できるが、画像形成ごとにトナーが消費されていた。これによって、トナーカートリッジの寿命の低下や早期に廃トナー容器が一杯になることなどが懸念される。
しかし、転写ローラ5から含有成分が染み出し画像不良を引き起こす問題は、全ての条件下で同じように発生するわけでなく、発生しやすい条件がある。そこで、本実施例では、そのような発生しやすい条件となった場合にのみ、遮蔽用トナー像供給動作を実施するようにする。以下、詳述する。
まず、転写ローラ5からの含有成分の染み出しは、高温高湿環境において助長される。つまり、比較的低温、低湿の環境においては転写ローラ5の含有成分が染み出しにくくなり、上述した問題は発生しにくくなる。
また、転写ローラ5は使用されていくにつれて表面に記録材Sの成分、例えば紙に含まれる炭酸カルシウムなどが付着し、覆われていく。この量が多くなればなるほど、転写ローラ5から染み出す含有成分は記録材Sの成分によってブロックされ、感光ドラム1の表面に付着する量は低減する。よって、転写ローラ5の使用頻度、つまり画像形成装置100の印刷積算枚数(当該転写ローラ5を用いて行った印刷積算枚数)がある一定以上であれば上述した問題は発生しにくくなる。
これらのことに鑑みて、本実施例では、雰囲気環境の温度と湿度が所定値よりも高く、かつ、印刷積算枚数が所定枚数未満の場合にのみ、遮蔽用トナー像供給動作を実施する。なお、雰囲気環境については、温度および湿度の両方が所定値よりも高いか、或いは温度または湿度の一方が所定値よりも高い場合に条件が満たされたものとすることができる。
図3は、本実施例における遮蔽用トナー像供給動作の流れを示す。
画像形成が終了すると(S201)、後回転動作が開始される(S202)。後回転動作では、制御装置12は、まず画像形成装置100内の環境センサー14において検知された雰囲気の温度と湿度から、遮蔽用トナー像供給動作を実施するか否かを判断する(S203)。雰囲気の温度と湿度が所定値以下であった場合は、感光ドラム1の回転が停止され(S204)、画像形成待機待ち状態となる(S208)。一方、雰囲気の温度と湿度が所定値を上回った場合は、次に印刷積算枚数から、遮蔽用トナー像供給動作を実施するか否かを判断する(S205)。印刷積算枚数が所定枚数以上である場合は、感光ドラム1の回転が停止され(S204)、画像形成待機待ち状態となる(S208)。一方、印刷積算枚数が所定枚数未満であった場合は、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4によって感光ドラム1上に転写ニップNへ供給するための遮蔽用トナー像が形成される(S206)。この遮蔽用トナー像は、記録材Sの搬送方向において少なくとも感光ドラム1と転写ローラ5との圧接部で形成される転写ニップN2の領域以上の広さで形成されたパターンである。本実施例では、実施例1にて説明したのと同様の理由により、遮蔽用トナー像は、上記広さの領域における印字率が30%以上のパターンである。そして、この遮蔽用トナー像が転写ニップNに到達したタイミングで、感光ドラム1は回転が停止される(S207)。その後、次に画像形成開始信号を受信するまで、感光ドラム1と転写ローラ5との間に遮蔽用トナー像が介在する状態で画像形成待機状態となる(S208)。
次に、画像形成開始信号を制御装置12が受信すると(S209)、前回転動作が開始される(S210)。前回転動作では、実施例1と同様に、転写ローラ5のクリーニングが行われた後(S211)、画像形成が開始される(S212)。
次に、上述の転写ローラ5からの含有成分の染み出しによって画像不良が発生する環境条件、印刷積算枚数条件について更に説明する。ここでは、転写ローラ5として、導電性ソリッドゴムからなるローラであり、その長手方向(回転軸線方向)の長さが216mm、外径が15mm、硬度が60°(アスカC)のローラを用いた場合の実験結果を示す。また、この転写ローラ5は、感光ドラム1に対して9.8N(1kgf)の圧力で圧接されるものとする。また、記録材Sの搬送方向における感光ドラム1と転写ローラ5とで形成される転写ニップNの幅は1.8mmであるものとする。
まず、画像不良が発生する環境条件について説明する。表2は、遮蔽用トナー像供給動作を実施せずに画像形成を行い、各環境において1週間放置した後にベタ黒パターンをプリントしたときの画像不良発生の有無を示している。具体的には、画像不良が発生しない場合は「OK」と示している。また、画像不良が発生した場合、その後ベタ黒パターンのプリントをして何枚目で画像不良が見られなくなったかを示している。記録材Sとしては、Xx4200(坪量75g/m2、LTRサイズ)を用いた。
Figure 2012088514
40℃、95%環境、30℃、80%環境においては、白抜けが発生し、10枚のベタ黒パターンをプリントすることによって、白抜けは見られなくなった。20℃、50%環境においては、やはり白抜けが発生したが、軽微であり、2枚のベタ黒パターンのプリントの後には、白抜けは見られなくなった。そして、15℃、25%環境、10℃、10%環境においては、白抜け発生はなかった。このことより、遮蔽用トナー像供給動作を実施する条件を設定する際には、雰囲気の温度と湿度が15℃、25%よりも高くなった場合に実施することとする閾値を設けることが適当である。
次に、画像不良が発生する印刷積算枚数条件について説明する。表3は、遮蔽用トナー像供給動作を実施せずに各枚数分画像形成を行い、温度40℃、湿度95%の環境において1週間放置させた後にベタ黒パターンをプリントしたときの画像不良発生の有無を示している。具体的には、画像不良が発生しない場合は「OK」と示している。また、画像不良が発生した場合、その後ベタ黒パターンのプリントをして何枚目で画像不良が見られなくなったかを示している。積算枚数に達するまでの画像形成は、記録材SとしてXx4200(坪量75g/m2、LTRサイズ)を用いて連続で行った。また、放置後の画像形成も、記録材SとしてXx4200(坪量75g/m2、LTRサイズ)を用いて行った。
Figure 2012088514
全く使用していない新品の転写ローラ5、10枚のプリントに使用した転写ローラ5では、白抜けが発生し、10枚のベタ黒パターンのプリントによって、白抜けは見られなくなった。印刷枚数が増えていくごとに画像不良のレベルは軽微になっていき、1000枚のプリントに使用した転写ローラ5では、画像不良は発生しなかった。このことより、遮蔽用トナー像供給動作を実施する条件を設定する際には、印刷積算枚数が1000枚未満の場合に実施することとする閾値を設けることが適当である。
次に、本実施例における遮蔽用トナー像供給動作の効果を確認した結果について説明する。
本実施例では、雰囲気環境の温度が15℃より高いかまたは湿度が25%より高く、かつ、印刷積算枚数が1000枚未満の場合に、遮蔽用トナー像供給動作を実施するように設定した。また、遮蔽用トナー像は、感光ドラム1の周方向(記録材Sの搬送方向)において3.0mm、感光ドラム1の長手方向において225mmの領域に、印字率100%で形成した。
実験中の画像形成に用いる、遮蔽用トナー像以外のトナー像は、印字率5%で形成した。また、印字率5%で印字すれば1500枚印字できるだけのトナー量を用いて、トナーが無くなるまで画像形成を行った。
実験中の画像形成は、1枚画像形成するごとに一定時間放置する1枚間欠運転で行った。そして、30℃、80%環境と10℃、10%環境の2種類の環境において、本実施例に従った場合と実施例1に従った場合とで、印字可能枚数の違いを確認した。
Figure 2012088514
画像不良は実施例1、2ともに発生しなかった。トナーが無くなるまでの印刷可能枚数は、実施例1に従った場合では、30℃、80%環境において1256枚、10℃、10%環境において1250枚であった。一方、本実施例に従った場合では、30℃、80%環境において1360枚、10℃、10%環境において1493枚であった。
このように、本実施例によれば、転写ローラ5と感光ドラム1とを圧接した状態で放置することで転写ローラ5から含有成分が染み出すことに起因する画像不良に対し、実施例1と同等の効果を発揮することができる。さらに、本実施例によれば、トナー消費量を抑え、廃トナー容器の寿命も延命することができる。
なお、本実施例では、環境検知手段として環境センサー(温湿度センサー)を用いたが、環境検知手段はこれに限定されるものではない。例えば、転写ローラの電気抵抗値の環境変動特性を利用し、環境の温湿度を検知(推定)してもよい。例えば、転写ローラに定電流を流して、そのときの転写電源の出力電圧を検出すことによって転写ローラの電気抵抗値を測定し、環境の温湿度を検知(推定)することができる。或いは、転写ローラ5に定電圧を印加して、そのときの転写電源の出力電流を検出することによって転写ローラの電気抵抗値を測定し、環境の温湿度を検知(推定)することができる。一般に、高温高湿環境において転写ローラ5の電気抵抗値は低くなり、低温低湿環境において転写ローラの電気抵抗値は高くなる。この場合、転写電源には、電圧検出手段または電流検出手段を設ける。そして、例えば本実施例における環境の温湿度についての閾値の代わりに、転写ローラの電気抵抗値(或いは電圧値または電流値)の閾値を用いる。また、本実施例では、雰囲気の温湿度と積算枚数の2つの条件を両方満足した場合のみ遮蔽用トナー像供給動作を実施したが、それぞれ単独の条件のみで遮蔽用トナー像供給動作の実施の可否を判断してもよい。
実施例3
次に、本発明の他の実施例について説明する。実施例1、2では、本発明を白黒画像形成装置に適用した場合の例に説明した。本実施例では、本発明を中間転写方式のカラー画像形成装置の二次転写部に関して適用した場合を説明する。
1.画像形成装置の全体構成および動作
図4は、本実施例に係る画像形成装置101の概略断面を示す。画像形成装置101は、画像形成部(画像形成手段)P2として第1、第2、第3、第4の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを備えている。これらの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、この順にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を形成するものである。
各画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、実施例1の画像形成装置100における画像形成部P1と同様の構成を有する。実施例1の画像形成装置100のものと同一またはそれに相当する機能、構成を有する要素には、同一の符号を付している。ただし、第1〜第4の画像形成部にそれぞれ設けられる同一の機能、構成を有する要素には、第1〜第4の画像形成部のいずれかについて設けられた要素であることを表すための添え字a、b、c、dを付している。
各画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdには、第1の像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(感光体)、すなわち、感光ドラム1a、1b、1c、1dが配設されている。感光ドラム1a、1b、1c、1dは、駆動手段としての駆動モータ(図示せず)によって矢印R1方向に回転駆動される。感光ドラム1a、1b、1c、1dの周囲には、その回転方向に沿って順に、次の各手段が配設されている。先ず、帯電手段としての帯電部材である帯電ローラ2a、2b、2c、2dである。次に、露光手段としての露光装置(レーザースキャナ)3a、3b、3c、3dである。次に、現像手段としての現像装置4a、4b、4c、4dである。次に、一次転写手段としての一次転写部材である一次転写ローラ5a、5b、5c、5dである。次に、感光体クリーニング手段としてのクリーニング装置6a、6b、6c、6dである。
各画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdの各感光ドラム1a、1b、1c、1dに対向するように、第2の像担持体としての無端ベルト状の中間転写体である中間転写ベルト21が配置されている。中間転写ベルト21は、誘電体樹脂、例えば、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレートなどによって無端状に構成されている。また、中間転写ベルト21は、3個のローラ、すなわち、駆動ローラ22、従動ローラ23、二次転写対向ローラ24に掛け渡されており、駆動ローラ22の矢印R3方向の回転に伴って矢印R4方向に回転(周回移動)する。中間転写ベルト21の内周面側において、各感光ドラム1a、1b、1c、1dに対向するように、各一次転写ローラ5a、5b、5c、5dが配置されている。各一次転写ローラ5a、5b、5c、5dは、中間転写ベルト21を介して各感光ドラム1a、1b、1c、1dに向けて押圧されている。これにより、各感光ドラム1a、1b、1c、1dと中間転写ベルト21との接触領域である一次転写部(一次転写ニップ)N1a、N1b、N1c、N1dが形成されている。また、中間転写ベルト21の外周面(表面)側における二次転写対向ローラ24に対応する位置には、二次転写手段としての二次転写部材である二次転写ローラ25が圧接されている。そして、この二次転写ローラ25と中間転写ベルト21との間には、両者の接触領域である二次転写部(二次転写ニップ)N2が形成されている。
各画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdにおいては、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が各感光ドラム1a、1b、1c、1d上に形成される。斯かるトナー像の形成方法は、実施例1の画像形成装置100の画像形成部P1と同様であるので詳しい説明は省略する。
例えばフルカラー画像の形成時には、各画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdの各感光ドラム1a、1b、1c、1d上に形成されたトナー像は、各一次転写ニップN1a、N1b、N1c、N1dにおいて中間転写ベルト21上に順次重ね合わせて一次転写される。このとき、各一次転写ローラ5a、5b、5c、5dには、一次転写電圧印加手段としての一次転写電源51a、51b、51c、51dにより、トナーの正規の帯電極性(本実施例では負極性)とは逆極性の一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加される。
そして、中間転写ベルト21に一次転写された4色のトナー像は、二次転写ローラ25によって二次転写ニップN2またはその近傍において記録材Sに静電的に二次転写される。このとき、二次転写ローラ25には、二次転写電圧印加手段としての二次転写電源52により、トナーの正規の帯電極性(本実施例では負極性)とは逆極性の二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加される。なお、本実施例では、後述する二次転写ローラ25のクリーニングなどのために、二次転写電源52は、正極性の電圧出力部と負極性の電圧出力部とを有し、二次転写ローラ25に正負両極性の電圧を印加できるようになっている。
二次転写時に記録材Sに転写されないで中間転写ベルト21に残ったトナー(残留トナー)は、二次転写ニップN2よりも中間転写ベルト21の回転方向下流側に配置されたクリーニング用帯電装置26により一様に帯電される。その後、このトナーは、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdの一次転写ニップN1において一次転写バイアスが印加されることにより感光ドラム1a、1b、1c、1dに転移する。そして、このトナーは、クリーニング装置6a、6b、6c、6dによって、感光ドラム1a、1b、1c、1d上から除去される。
2.放置後の画像不良の抑制
本実施例では、少なくとも中間転写ベルト21と二次転写ローラ25との圧接部である二次転写ニップN2にトナー像が存在する状態で中間転写ベルト21を停止させる。そして、このトナー(遮蔽用トナー像)によって、二次転写ローラ25から染み出したオイルや低分子成分などをブロック(遮蔽)し、これが中間転写ベルト21の表面に付着することを抑制する。これにより、二次転写ローラ25から染み出した含有成分が中間転写ベルト21に付着することに起因する白抜けなどの画像不良を抑制する。以下、詳述する。
図5は、本実施例における二次転写ローラ25から染み出した含有成分が中間転写ベルト21の表面に付着することに起因する白抜けなどの画像不良を抑制する動作(遮蔽用トナー像供給動作)の流れを示す。
画像形成が終了すると(S301)、後回転動作が開始される(S302)。後回転動作とは画像形成が終了してから駆動モータが停止するまでの間の動作であり、本実施例ではこの後回転動作時に遮蔽用トナー像供給動作を実施する。
後回転動作を開始した後、ブラック用である第4の画像形成部Pdの感光ドラム1d上に、帯電ローラ2d、露光装置3d、現像装置4dによって遮蔽用トナー像が形成される(S303)。この遮蔽用トナー像は、記録材Sの搬送方向において少なくとも中間転写ベルト21と二次転写ローラ25との圧接部で形成される二次転写ニップN2の領域以上の広さで形成されたパターンである。本実施例では、実施例1にて説明したのと同様の理由により、遮蔽用トナー像は、上記広さの領域における印字率が30%以上のパターンである。なお、二次転写ローラ25の長手方向(回転軸線方向)における遮蔽用トナー像の長さは、少なくとも同方向における中間転写ベルト21上の画像形成可能領域以上であることが必要であり、典型的には同方向における二次転写ローラ25の長さ以上である。感光ドラム1dに形成されたこの遮蔽用トナー像は、一次転写ローラ5dによって中間転写ベルト21に静電的に転写される(S304)。そして、中間転写ベルト21上に転写されたこの遮蔽用トナー像が二次転写ニップN2に到達したタイミングで、中間転写ベルト21を駆動する駆動ローラ22の回転が停止される(S305)。その後、次に画像形成開始信号を受信するまで、中間転写ベルト21と二次転写ローラ25との間に遮蔽用トナー像が介在する状態で画像形成待機状態となる(S306)。
次に、画像形成開始信号を制御装置12が受信すると(S307)、前回転動作が開始される(S308)。前回転動作とは、画像形成開始信号を受信してから画像形成が開始されるまでの動作であり、本実施例ではこの前回転動作時に二次転写ローラ25のクリーニングが行われる。前回転動作では、画像形成開始信号を受信すると同時に駆動モータが駆動を開始し、二次転写ニップN2に保持されていた遮蔽用トナー像は、二次転写ニップN2から除去される。そして、中間転写ベルト21と二次転写ローラ25が同時にクリーニングされる(S309)。クリーニング動作は、二次転写電源52により、二次転写ローラ25にトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧が印加されることによって実行される。これにより、二次転写ローラ25に付着していたトナーは中間転写ベルト21に転移し、その後クリーニング用帯電装置26によって一様に帯電される。そして、このトナーは、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdの感光ドラム1a、1b、1c、1dに転移し、クリーニング装置6a、6b、6c、6dで回収される。そして、前回転動作に引き続き、画像形成が開始される(S310)。
本実施例では、画像形成装置101のプロセススピード(感光ドラム1と中間転写ベルト21の周速度に相当)を100mm/secとしており、中間転写ベルト21として周長600mmのものを使用している。
また、本実施例では、二次転写ローラ25としては、実施例1で転写ローラ5として用いたものと同じ、導電性ソリッドゴムからなるローラを使用している。ただし、例えば4色のトナーでフルカラーの画像を形成する画像形成装置の場合、二次転写時に転写するトナー量が多い。このことより、二次転写ローラ25は、中間転写ベルト21に対して、実施例1の転写ローラ5よりも高い68.6N(7kgf)の圧力で圧接されている。また、二次転写ローラ25の外径は24mmとなっており、記録材Sの搬送方向における中間転写ベルト21と二次転写ローラ25とで形成される二次転写ニップN2の幅は2.4mmである。
次に、本実施例における遮蔽用トナー像供給動作の効果を確認した結果について説明する。
実験方法は実施例1と同様である。すなわち、画像形成装置101を温度40℃、湿度95%の環境において1週間放置する条件で効果確認を実施した。また、遮蔽用トナー像供給動作において二次転写ニップN2に介在させる遮蔽用トナー像は、中間転写ベルト21の周方向(記録材Sの搬送方向)において3.0±0.5mm、二次転写ローラ25の長手方向において225mmの領域に形成した。そして、放置時に、遮蔽用トナー像は、中間転写ベルト21の周方向において、該遮蔽用トナー像の領域内に二次転写ニップN2が収まるように配置した。
表5は、遮蔽用トナー像供給動作において中間転写ベルト21上に形成する遮蔽用トナー像の印字率を、1画素当たりのレーザー光点灯時間によって変化させたときの、画像不良発生の有無を示している。具体的には、放置後の画像形成装置101においてベタ黒パターンをプリントしたときに、画像不良が発生しない場合は「OK」と示している。また、画像不良が発生した場合、その後ベタ黒パターンのプリントをして何枚目で画像不良が見られなくなったかを示している。
なお、本実施例においては中間転写ベルト21の周長が600mmである。そのため、記録材SとしてLTRサイズのXx4200(紙長276mm)にプリントしても、放置時における中間転写ベルト21と二次転写ローラ25との圧接部がプリントの1枚目に来ない可能性がある。よって、確実に1枚目に圧接部が来るように調整を行ってプリントした。
Figure 2012088514
まず、本実施例における遮蔽用トナー像供給動作を実施せずに(印字率0%)、画像形成を行い、画像形成装置101を上述の環境に放置した後に、記録材SとしてXx4200(坪量75g/m2、LTRサイズ)にベタ黒パターンをプリントした。その結果、横帯状の白抜けが発生した。そして、13枚のベタ黒パターンをプリントしたところで、白抜けは見られなくなった。
一方、本実施例における遮蔽用トナー像供給動作を実施した場合、画像形成装置100を上述の環境に放置した後に、記録材Sにベタ黒パターンをプリントすると、印字率が30%以上のパターンであれば、画像不良は発生しなかった。
このように、本実施例では、中間転写方式の画像形成装置において、遮蔽用トナー像供給動作を実行し、非画像形成時に中間転写ベルト21と二次転写ローラ25との圧接部に遮蔽用トナー像を介在させて放置する。好ましくは、非画像形成時に中間転写ベルト21と二次転写ローラ25との圧接部に印字率30%以上のパターンの遮蔽用トナー像を介在させて放置する。これにより、二次転写ローラ25から染み出す含有成分の中間転写ベルト21の表面への付着を抑制でき、画像不良の発生を効果的に抑制することができる。
なお、本実施例では、二次転写ニップN2に供給する遮蔽用トナー像をブラック(K)の画像形成部Pdで形成したが、これに限定されるものではない。遮蔽用トナー像は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の画像形成部Pa、Pb、Pcなどその他の画像形成部で形成してもよい。
また、本実施例のような中間転写方式の画像形成装置においても、実施例2で説明したように、遮蔽用トナー像供給動作を実施する条件を限定してもよい。
さらに、本実施例では、像担持体としての中間転写ベルト21と転写部材としての二次転写ローラ25とで形成される二次転写ニップN2に遮蔽用トナー像を介在させて停止させる動作を説明した。別法として、像担持体としての感光ドラムと転写部材としての中間転写ベルトとで形成される一次転写ニップN1に遮蔽用トナー像を介在させて停止することもできる。この場合には、中間転写ベルトを構成する樹脂の含有成分が染み出し、感光ドラムに付着することで発生する白抜けなどの画像不良を抑制できる。
1 感光ドラム
5 転写ローラ
14 環境検知手段
21 中間転写ベルト
25 二次転写ローラ

Claims (8)

  1. トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に圧接されて前記像担持体との間に転写ニップを形成する転写部材と、を有する画像形成装置において、
    前記像担持体に形成されたトナー像が少なくとも前記転写ニップに存在する状態で前記像担持体を停止させる動作を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記動作において前記像担持体に形成されるトナー像は印字率30%以上のパターンのトナー像であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置
  3. 雰囲気の温湿度を検知する手段を有し、前記動作は、雰囲気の温度および/または湿度が所定値より高い場合に実行されることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置
  4. 前記転写部材を用いて行った印刷積算枚数をカウントする手段を有し、前記動作は、印刷積算枚数が所定枚数未満の場合に実行されることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  5. 雰囲気の温湿度を検知する手段と、前記転写部材を用いて行った印刷積算枚数をカウントする手段と、を有し、前記動作は、雰囲気の温度および/または湿度が所定値より高い場合、かつ、印刷積算枚数が所定枚数未満の場合に実行されることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  6. 前記像担持体は感光体であり、前記転写部材は該感光体から記録材にトナー像を転写させる転写ローラであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記像担持体は中間転写体であり、前記転写部材は該中間転写体から記録材にトナー像を転写させる転写ローラであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記像担持体は感光体であり、前記転写部材は該感光体からトナー像が転写される中間転写体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018054754A (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置及び制御プログラム

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