JP2012025262A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】残存する正常なセンサ信号が一つとなった後においても、安定的に、その操舵トルク検出及びパワーアシスト制御を継続することのできる電動パワーステアリング装置を提供すること。
【解決手段】マイコン21は、トルクセンサが出力する各センサ信号Sa,Sbの何れかに異常が生じた後においても、正常なセンサ信号が残存する場合には、その残存する他方のセンサ信号に基づいて操舵トルクτ´を検出する。また、マイコン21は、その操舵トルクτ´を基礎とする継続制御の実行時において、その残存するセンサ信号の異常判定を実行する継続時異常判定部30を備える。そして、継続時異常判定部30は、トーションバーよりもステアリング側の第1回転角としての操舵角θs(θs´)とトーションバーよりも転舵輪側の第2回転角θpとの差分値Δθの符号と、上記操舵トルクτ´の符号とを比較することにより、その異常判定を実行する。
【選択図】図2
【解決手段】マイコン21は、トルクセンサが出力する各センサ信号Sa,Sbの何れかに異常が生じた後においても、正常なセンサ信号が残存する場合には、その残存する他方のセンサ信号に基づいて操舵トルクτ´を検出する。また、マイコン21は、その操舵トルクτ´を基礎とする継続制御の実行時において、その残存するセンサ信号の異常判定を実行する継続時異常判定部30を備える。そして、継続時異常判定部30は、トーションバーよりもステアリング側の第1回転角としての操舵角θs(θs´)とトーションバーよりも転舵輪側の第2回転角θpとの差分値Δθの符号と、上記操舵トルクτ´の符号とを比較することにより、その異常判定を実行する。
【選択図】図2
Description
本発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
通常、電動パワーステアリング装置(EPS)は、ステアリングシャフトの途中に設けられたトーションバーの捻れに基づき操舵系に伝達される操舵トルクを検出することにより、そのパワーアシスト制御を実行する。そして、従来、そのトルク検出手段を構成するトルクセンサには、ホールIC等の磁気検出素子をセンサ要素とすることにより、上記トーションバーの捻れに応じて、そのセンサ信号の出力レベル(出力電圧)が変化するように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
即ち、このような磁気式のトルクセンサには、トーションバーの両端に一対の巻線型レゾルバを配置する所謂ツインレゾルバのトルクセンサとの比較において、構成簡素且つ小型という利点がある。また、容易にセンサ要素を増やすことが可能であることから、そのセンサ信号の多重化により、高い検出精度を確保することができる。更に、何れかのセンサ信号に異常が発生した後においても、正常なセンサ信号が残存する限り、その残存するセンサ信号に基づいて、安定的に操舵トルクを検出することができる。尚、特定のセンサ信号についての異常判定は、例えば、その出力レベルが明らかに適正範囲を超えるものであるか否かにより行うことができる。そして、これにより、その操舵トルク検出過程(トルクセンサやその信号配線等)に異常が生じた後においてもパワーアシスト制御を継続して、運転者の利便性を高めることができる。
しかしながら、実際のトルクセンサに備えられるセンサ要素数は、多くの場合、その性能と経済合理性とのバランスから「二つ」となっている。そして、上記操舵トルク検出過程の異常判定において、その要求される判定精度を確保するためには、完全な異常値を示す場合を除けば、少なくとも二系統のセンサ信号を必要とする(例えば、特許文献2参照)。このため、従来、上記のような残存するセンサ信号を用いた操舵トルクの検出、及びパワーアシスト制御の継続もまた、その操舵系に対するアシスト付与を停止するまでの暫定的なもの留めざるを得ないのが実情であり、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、残存する正常なセンサ信号が一つとなった後においても、安定的に、その操舵トルク検出及びパワーアシスト制御を継続することのできる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、モータを駆動源として操舵系にアシスト力を付与する操舵力補助装置と、ステアリングシャフトの途中に設けられたトーションバーの捻れに応じて出力レベルが変化する複数のセンサ信号を出力するトルクセンサと、前記センサ信号に基づき操舵トルクを検出するトルク検出手段と、前記操舵トルクに基づいて前記操舵力補助装置の作動を制御する制御手段と、前記各センサ信号の異常を判定する異常判定手段とを備え、前記トルク検出手段は、前記各センサ信号の何れかに異常が生じた後においても、正常な前記センサ信号が残存する場合には、その残存するセンサ信号に基づいて前記操舵トルクを検出する電動パワーステアリング装置において、前記ステアリングシャフトにおける前記トーションバーよりもステアリング側の第1回転角を検出する第1回転角検出手段と、前記ステアリングシャフトにおける前記トーションバーよりも転舵輪側の第2回転角を検出する第2回転角検出手段と、残存する前記センサ信号が一つとなった場合に、該センサ信号に基づき検出される操舵トルクの符号と前記第1回転角及び第2回転角の差分値の符号とを比較することにより、その残存するセンサ信号の異常を判定する第2異常判定手段と、を備えること、を要旨とする。
即ち、トーションバーよりもステアリング側の第1回転角と当該トーションバーよりも転舵輪側の第2回転角との差分値は、操舵トルク検出の基礎となるトーションバーの捻れ(角)に相当する。従って、上記構成によれば、残存するセンサ信号が一つとなった後においても、精度よく、当該残存するセンサ信号の異常を判定することができる。その結果、安定的に、その残存するセンサ信号を基礎とした操舵トルク検出及びパワーアシスト制御を継続することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、前記第2回転角検出手段は、モータレゾルバにより検出されるモータ回転角を換算することにより前記第2回転角を検出し、第1回転角検出手段は、前記モータレゾルバよりも検出精度の荒いステアリングセンサにより前記第1回転角を検出するものであって、前記第2異常判定手段は、前記第1回転角の変化に基づき操舵状態の切替判定を実行するとともに、その切替タイミングにおいて該第1回転角を前記第2回転角に一致させるべく補正すること、を要旨とする。
即ち、検出精度の荒いステアリングセンサを第1回転角検出手段として用いることで、その検出精度の荒らさに起因する第1回転角検出の遅れによって、当該第1回転角と第2回転角との差分値、即ちトーションバーの捻れ角に相当する値に誤差が生ずる可能性がある。しかしながら、上記構成によれば、その検出精度の粗さに起因した第1回転角検出の立ち上がりの遅れを補正して、精度よく残存するセンサ信号の異常を判定することができる。
本発明によれば、残存する正常なセンサ信号が一つとなった後においても、安定的に、その操舵トルク検出及びパワーアシスト制御を継続することが可能な電動パワーステアリング装置を提供することにある。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動パワーステアリング装置(EPS)1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されており、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト3a、インターミディエイトシャフト3b、及びピニオンシャフト3cを連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド6を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪7の舵角、即ち車両の進行方向が変更される。
図1に示すように、本実施形態の電動パワーステアリング装置(EPS)1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されており、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト3a、インターミディエイトシャフト3b、及びピニオンシャフト3cを連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド6を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪7の舵角、即ち車両の進行方向が変更される。
また、EPS1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ10と、該EPSアクチュエータ10の作動を制御する制御手段としてのECU11とを備えている。
本実施形態のEPSアクチュエータ10は、駆動源であるモータ12が減速機構13を介してコラムシャフト3aと駆動連結された所謂コラム型のEPSアクチュエータとして構成されている。尚、本実施形態では、モータ12には、三相(U,V,W)の駆動電力の供給により回転するブラシレスモータが採用されている。そして、EPSアクチュエータ10は、モータ12の回転を減速してコラムシャフト3aに伝達することにより、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
一方、ECU11には、トルクセンサ14、車速センサ15、及びステアリングセンサ(操舵角センサ)16が接続されている。そして、ECU11は、これら各センサの出力信号に基づいて、操舵トルクτ、及び車速V、並びに第1回転角としての操舵角θsを検出する。
詳述すると、本実施形態では、コラムシャフト3aの途中、詳しくは、上記EPSアクチュエータ10を構成する減速機構13よりもステアリング2側にトーションバー17が設けられている。そして、本実施形態のトルクセンサ14は、このトーションバー17の捻れに基づいて、ステアリングシャフト3を介して伝達される操舵トルクτを検出可能なセンサ信号Sa,Sbを出力するセンサ素子14a,14bを備えて構成されている。
尚、このようなトルクセンサは、例えば、上記従来文献1に示されるように、トーションバー17の捻れに基づき磁束変化を生ずるセンサコア(図示略)の外周に、二つの磁気検出素子(本実施形態ではホールIC)を上記各センサ素子14a,14bとして配置することにより形成することが可能である。
即ち、回転軸であるステアリングシャフト3に対するトルク入力によりトーションバー17が捻れることで、その各センサ素子14a,14bを通過する磁束が変化する。そして、本実施形態のトルクセンサ14は、その磁束変化に伴い変動する各センサ素子14a,14bの出力レベル(電圧)を、それぞれセンサ信号Sa,Sbとして、ECU11に出力する構成となっている。
また、本実施形態のステアリングセンサ16は、トルクセンサ14よりもステアリング2側においてコラムシャフト3aに固定された回転子18と、該回転子18の回転に伴う磁束変化を検出するセンサ素子(ホールIC)19とを備えた磁気式の回転角センサにより構成されている。
そして、ECU11は、これら検出される各状態量に基づいて目標アシスト力を演算し、当該目標アシスト力をEPSアクチュエータ10に発生させるべく、その駆動源であるモータ12への駆動電力の供給を通じて、該EPSアクチュエータ10の作動、即ち操舵系に付与するアシスト力を制御する構成となっている。
次に、本実施形態のEPSにおけるアシスト制御の態様について説明する。
図2に示すように、ECU11は、モータ制御信号を出力するマイコン21と、そのモータ制御信号に基づいてEPSアクチュエータ10の駆動源であるモータ12に駆動電力を供給する駆動回路22とを備えている。
図2に示すように、ECU11は、モータ制御信号を出力するマイコン21と、そのモータ制御信号に基づいてEPSアクチュエータ10の駆動源であるモータ12に駆動電力を供給する駆動回路22とを備えている。
本実施形態では、ECU11には、モータ12に通電される実電流値Iを検出するための電流センサ23、及びモータ回転角θmを検出するためのモータレゾルバ24(モータ回転角センサ、図1参照)が接続されている。そして、マイコン21は、上記各車両状態量、並びにこれら電流センサ23及びモータレゾルバ24により検出されるモータ12の実電流値I及びモータ回転角θmに基づいて、駆動回路22に出力するモータ制御信号を生成する。
尚、以下に示す各制御ブロックは、マイコン21が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。そして、同マイコン21は、所定のサンプリング周期で上記各状態量を検出し、所定周期毎に以下の各制御ブロックに示される各演算処理を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
詳述すると、本実施形態のマイコン21は、上記トルクセンサ14の出力する各センサ信号Sa,Sbに基づいて操舵トルクτを検出するトルク検出手段としての操舵トルク検出部25と、その操舵トルクτに基づいて、目標アシスト力に対応する電流指令値I*を演算する電流指令値演算部26と、その電流指令値I*に基づいてモータ制御信号を出力するモータ制御信号出力部27とを備えている。
本実施形態の電流指令値演算部26には、操舵トルク検出部25において検出された操舵トルクτとともに、車速センサ15により検出される車速Vが入力される。そして、同電流指令値演算部26は、その操舵トルクτ(の絶対値)が大きいほど、また車速Vが小さいほど、より大きな目標アシスト力に対応した電流指令値I*を演算するようになっている。
また、モータ制御信号出力部27には、この電流指令値演算部26が出力する電流指令値I*とともに、電流センサ23により検出された実電流値I、及びモータレゾルバ24により検出されたモータ回転角θmが入力される。そして、モータ制御信号出力部27は、この電流指令値I*に実電流値Iを追従させるべくフィードバック制御を実行することによりモータ制御信号を演算する。
具体的には、本実施形態の電流センサ23は、実電流値Iとして、その各相電流値Iu,Iv,Iwを検出する。そして、モータ制御信号出力部27は、その各相電流値Iu,Iv,Iwをd/q座標系のd,q軸電流値に変換(d/q変換)することにより、上記の電流フィードバック制御を実行する。
即ち、上記電流指令値演算部26は、電流指令値I*としてq軸電流指令値を演算し(d軸電流指令値は「0」)、モータ制御信号出力部27は、そのd/q座標系の各軸電流指令値に軸電流値を追従させるべく電流フィードバック制御を実行する。そして、モータ制御信号出力部27は、その電流フィードバック制御により得られる各軸電圧指令値を三相の交流座標系に写像(d/q逆変換)することにより得られる各相電圧指令値(Vu*,Vv*,Vw*)に基づいてモータ制御信号を生成する。
本実施形態では、このようにして生成されたモータ制御信号が、マイコン21から駆動回路22へと出力されることにより、三相の駆動電力がモータ12へと供給される。そして、これにより、その操舵トルクτに対応したアシスト力が操舵系に付与されるようになっている。
(センサ信号異常検出後の継続制御及び残存センサ信号の異常判定)
次に、本実施形態におけるセンサ信号異常検出後の継続制御、及び当該継続制御時における残存センサ信号の異常判定の態様について説明する。
次に、本実施形態におけるセンサ信号異常検出後の継続制御、及び当該継続制御時における残存センサ信号の異常判定の態様について説明する。
上記のように、本実施形態のトルクセンサ14には、そのセンサ素子(14a,14b)に磁気検出素子(ホールIC)を用いた磁気式のトルクセンサが採用されている。そして、本実施形態の操舵トルク検出部25は、このトルクセンサ14が出力する二系統のセンサ信号Sa,Sbを用いた補正処理(温度特性や温度特性や空間磁束密度分布の歪み等)を行なうことにより、高精度な操舵トルクτの検出が可能となっている。
また、本実施形態の操舵トルク検出部25には、上記トルクセンサ14から入力されるセンサ信号Sa,Sbの異常を判定する異常判定手段としての機能が備えられている。
具体的には、本実施形態の操舵トルク検出部25は、トルクセンサ14から入力された各センサ信号Sa,Sbについて、その値が、それぞれ正常時に取り得る値を逸脱するものであるか否かの判定、並びに両者の値及び単位時間の変化量等の比較判定を行なうことにより、これら各センサ信号Sa,Sbの異常を判定する(例えば、特許文献2参照)。
具体的には、本実施形態の操舵トルク検出部25は、トルクセンサ14から入力された各センサ信号Sa,Sbについて、その値が、それぞれ正常時に取り得る値を逸脱するものであるか否かの判定、並びに両者の値及び単位時間の変化量等の比較判定を行なうことにより、これら各センサ信号Sa,Sbの異常を判定する(例えば、特許文献2参照)。
ここで、本実施形態の操舵トルク検出部25は、これら各センサ信号Sa,Sbの何れかに異常が生じた後においても、正常なセンサ信号が残存する場合には、その残存する他方のセンサ信号に基づいて操舵トルクτ´を検出する。尚、このようなケースとしては、各センサ信号Sa,Sbの何れかが明らかな異常値を示す一方、他方の値は正常な範囲内にある場合が挙げられる。そして、本実施形態では、この残存するセンサ信号に基づき検出される操舵トルクτ´を基礎として、上記パワーアシスト制御が継続されるようになっている(継続制御)。
また、本実施形態のマイコン21は、このような継続制御の実行時において、その残存するセンサ信号の異常判定を実行する第2異常判定部としての継続時異常判定部30を備えている。
詳述すると、継続時異常判定部30には、上記ステアリングセンサ16により検出された上記トーションバー17よりもステアリング2側の第1回転角としての操舵角θsが入力される。また、継続時異常判定部30には、上記操舵トルク検出部25が実行する異常判定の結果を示す異常判定信号Str1、及び上記残存するセンサ信号に基づいて検出された操舵トルクτ´が入力される。更に、継続時異常判定部30には、モータレゾルバ24により検出されたモータ回転角θmが入力されるようになっており、同継続時異常判定部30は、このモータ回転角θmを換算することにより、上記トーションバー17よりも転舵輪7側の第2回転角θpを検出する。尚、本実施形態の継続時異常判定部30において、モータ回転角θmは、換算演算部31に入力され、同換算演算部31は、そのモータ回転角θmに対し、モータ12とともにEPSアクチュエータ10を構成する減速機構13(図1参照)のギヤ比を乗ずることにより、当該モータ回転角θmを上記第2回転角θpに換算する。そして、本実施形態の継続時異常判定部30は、これら各状態量(及び制御信号)に基づいて、その残存するセンサ信号についての異常判定を実行する(第2異常判定)。
さらに詳述すると、継続時異常判定部30において、第1回転角として入力される操舵角θs(後述する補正後の操舵角θs´)、及び上記換算演算部31において検出された第2回転角θpは、減算器32に入力される。そして、本実施形態の継続時異常判定部30には、この減算器32において演算される差分値(Δθ=θs´−θp)及び上記残存するセンサ信号に基づいて検出された操舵トルクτ´に基づいて、その残存するセンサ信号の異常を判定する異常判定部33が設けられている。
具体的には、本実施形態の異常判定部33は、その差分値Δθの符号と上記残存するセンサ信号に基づき検出された操舵トルクτ´の符号とを比較する。そして、両者の符号が異なる場合に、その残存するセンサ信号は異常であると判定するように構成されている。
即ち、トーションバー17よりもステアリング2側の第1回転角として検出される操舵角θs(θs´)と当該トーションバー17よりも転舵輪7側の第2回転角θpとの差分値Δθは、操舵トルク検出の基礎となるトーションバー17の捻れ(角)に相当する。そして、本実施形態では、正常時、その差分値Δθの符号と操舵トルクτ(τ´)の符号とが一致するようになっている。従って、両者の符号が不同であることをもって、その残存するセンサ信号は異常であると判定することができる。
本実施形態の継続時異常判定部30は、この異常判定部33による異常判定の結果を異常判定信号Str2として、上記電流指令値演算部26に出力する。そして、本実施形態では、その異常判定信号Str2が、残存するセンサ信号の異常を示すものである場合、電流指令値演算部26が出力する電流指令値I*を漸減することにより、そのパワーアシスト制御を停止する構成となっている。
ここで、通常、ステアリングセンサ16に要求される検出精度は、モータレゾルバ24の検出精度と比較して、かなり低い(粗い)ものとなっている。このため、例えば、その回転子18(図1参照)とステアリングシャフト3(コラムシャフト3a)との間に隙間がある等、多くのステアリングセンサ16には回転ガタが存在する。
しかしながら、上記のようにステアリングセンサ16を第1回転角検出手段として用いる場合には、その回転ガタの影響により、第1回転角として検出される操舵角θsと第2回転角θpとの差分値Δθ、即ちトーションバー17の捻れ角に相当する値に誤差が生ずる可能性がある。
即ち、高い検出精度を有するモータレゾルバ24を用いて第2回転角検出手段を構成することにより、ステアリングシャフト3の回転と略同時に、そのトーションバー17よりも転舵輪7側の第2回転角θpを検出することができる。しかし、ステアリングセンサ16には上記回転ガタが存在するため、ステアリングシャフト3が回転しても、その回転ガタが詰まるまで、回転子18は回転しない。このため、当該ステアリングセンサ16が検出する操舵角θsについては、その変化の立ち上がりが、上記モータレゾルバ24により検出されるモータ回転角θmを基礎とする第2回転角θpよりも遅れることになり、その結果、トーションバー17の捻れ角に相当する両者の差分値Δθとして、実際の値よりも大きな値が演算されるおそれがある。
そこで、図2に示すように、本実施形態の継続時異常判定部30には、このようなステアリングセンサ16に存在する回転ガタの影響を排除すべく操舵角θsを補正する補正演算部34が設けられている。そして、この補正演算部34において補正された後の操舵角θs´を基礎として、その第2回転角θpとの差分値Δθを演算し、当該差分値Δθに基づく異常判定を行うことにより、高い判定精度を確保する構成となっている。
詳述すると、本実施形態の継続時異常判定部30には、ステアリング操作の状態(操舵状態)の切替判定を実行する切替判定部35が設けられており、上記補正演算部34には、この切替判定部35による判定結果が、切替信号S_cnとして入力される。そして、本実施形態の補正演算部34は、その操舵状態の切替タイミングにおいて、第1回転角である操舵角θsを第2回転角θpに一致させるべく補正する。
即ち、ステアリング操作には、舵角(の絶対値)を増加させる方向にステアリング2を操作する「切り込み」、反対に舵角を減少させる方向に操作する「切り戻し」、及びその舵角を維持する「保舵」の、大別して3つの状態がある。そして、上記回転ガタの影響は、その操舵状態が「切り込み」又は「切り戻し」に切り替わることにより顕在化する。
つまり、「切り込み」又は「切り戻し」が持続する状態にある場合、上記回転ガタは、その操舵方向において、既に詰まった状態にある。しかしながら、その操舵方向が反転、或いは「保舵」から「切り込み」又は「切り戻し」に切り替わることで、その新たな操舵方向には、上記回転ガタが存在することになる。
この点を踏まえ、本実施形態の切替判定部35は、こうした操舵状態の「切り込み」又は「切り戻し」への切替を判定する。具体的には、本実施形態の切替判定部35には、第1回転角としての操舵角θsが入力されるとともに、同切替判定部35は、前回の演算周期において入力された操舵角θsの値を前回値θs_bとして記憶領域35aに保持する。そして、各演算周期において入力される操舵角θs及びその前回値θs_bに基づいて、当該操舵角θsの変化(増減)を監視することにより、その操舵状態の切替判定を実行し、その判定結果を切替信号S_cnとして補正演算部34に出力する。
一方、補正演算部34には、第1回転角としての操舵角θs、及び上記切替信号S_cnととともに、上記換算演算部31において検出された第2回転角θpが入力される。そして、本実施形態の補正演算部34は、その切替信号S_cnに示される操舵状態の切替タイミングにおいて存在する第1回転角としての操舵角θsと第2回転角θpとの差分を、その切替タイミングにおいて操舵角θsと第2回転角θpとを一致させるオフセット値θ0として演算する(θ0=θs−θp)。
即ち、操舵角θs(の変化)に基づく切替判定により検知される操舵状態の切替タイミングは、そのステアリングセンサ16に存在する回転ガタが詰まり回転子18が回転した瞬間である。従って、この切替タイミングにおける第1回転角としての操舵角θsと第2回転角θpとの差分こそが、その回転ガタの存在による操舵角検出の遅れであり、この差分をオフセット値θ0として操舵角θsから減算することにより、その操舵状態の切替タイミングにおいて、その補正後の操舵角θs´を第2回転角θpと一致させることができる。そして、本実施形態では、これにより、その回転ガタの影響を排除して、精度よく、その異常判定を行うことが可能となっている。
本実施形態の補正演算部34は、このようにして演算したオフセット値θ0を、その記憶領域34aに保持するとともに、演算周期毎に当該オフセット値θ0を読み出すことにより、その操舵角θsの補正を実行する。そして、補正演算部34は、その入力される切替信号S_cnが操舵状態の切替タイミングを示す毎に、新たなオフセット値θ0を演算するとともに、当該新たなオフセット値θ0により、その記憶領域34aに保持する値を更新するようになっている。
次に、上記のように構成された本実施形態の継続時異常判定部による残存センサ信号の異常判定の処理手順について説明する。
図3のフローチャートに示すように、本実施形態の継続時異常判定部30は、各状態量を取得すると(ステップ101)、先ず上記操舵トルク検出部25が出力する異常判定信号Str1に基づいて、上記トルクセンサ14が出力する各センサ信号Sa,Sbのうちの何れかに異常が生じた後の継続制御の実行中であるか否かを判定する(ステップ102)。そして、異常発生後の継続制御の実行中であると判定した場合(ステップ102:YES)には、続いてモータレゾルバ24により検出されたモータ回転角θmを換算することにより、そのステアリングシャフト3におけるトーションバー17よりも転舵輪7側の第2回転角θpを検出する(ステップ103)。尚、上記ステップ102において、異常発生後の継続制御の実行中ではないと判定した場合(ステップ102:NO)には、ステップ103以降の処理は実行しない。
図3のフローチャートに示すように、本実施形態の継続時異常判定部30は、各状態量を取得すると(ステップ101)、先ず上記操舵トルク検出部25が出力する異常判定信号Str1に基づいて、上記トルクセンサ14が出力する各センサ信号Sa,Sbのうちの何れかに異常が生じた後の継続制御の実行中であるか否かを判定する(ステップ102)。そして、異常発生後の継続制御の実行中であると判定した場合(ステップ102:YES)には、続いてモータレゾルバ24により検出されたモータ回転角θmを換算することにより、そのステアリングシャフト3におけるトーションバー17よりも転舵輪7側の第2回転角θpを検出する(ステップ103)。尚、上記ステップ102において、異常発生後の継続制御の実行中ではないと判定した場合(ステップ102:NO)には、ステップ103以降の処理は実行しない。
次に、継続時異常判定部30は、ステアリングセンサ16により検出される第1回転角としての操舵角θsの変化(増減)に基づいて操舵状態の切替判定を実行し(ステップ104)、当該操舵状態の切替タイミングであるか否かを判定する(ステップ105)。そして、操舵状態の切替タイミングであると判定した場合(ステップ105:YES)には、操舵角θsから上記第2回転角θpを減ずることにより新たなオフセット値θ0を演算し、当該新たなオフセット値θ0により、その保持する値を更新する(θ0=θs−θp、ステップ106)。そして、継続時異常判定部30は、第1回転角としての操舵角θsから上記オフセット値θ0を減ずることにより同操舵角θsを補正する(θs´=θs−θ0、ステップ107)。
尚、上記ステップ105において、切替タイミングではないと判定した場合(ステップ105:NO)には、上記ステップ106における新たなオフセット値θ0の演算及び更新は実行しない。そして、継続時異常判定部30は、その保持するオフセット値θ0を用いて、上記ステップ107の補正演算を実行する。
次に、継続時異常判定部30は、その補正後の操舵角θs´と第2回転角θpの差分値Δθを演算し(Δθ=θs´−θp、ステップ108)、更にその差分値Δθの符号と残存するセンサ信号に基づき検出された操舵トルクτ´、即ち継続制御の基礎となる操舵トルクτ´の符号とが同一であるか否かを判定する(ステップ109)。そして、その差分値Δθの符号と操舵トルクτ´の符号とが同一である場合には、当該操舵トルクτ´を検出する際に基礎とした「残存するセンサ信号」は正常であると判定し(ステップ110)、両者の符号が同一でない場合には、当該「残存するセンサ信号」に異常があると判定する(ステップ111)。
そして、本実施形態の継続時異常判定部30は、これら上記ステップ110又はステップ111における判定結果を、異常判定信号Str2として電流指令値演算部26に出力する(ステップ112)。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)マイコン21(操舵トルク検出部25)は、トルクセンサ14が出力する各センサ信号Sa,Sbの何れかに異常が生じた後においても、正常なセンサ信号が残存する場合には、その残存する他方のセンサ信号に基づいて操舵トルクτ´を検出する。また、マイコン21は、この残存するセンサ信号に基づき検出される操舵トルクτ´を基礎とする継続制御の実行時において、その残存するセンサ信号の異常判定を実行する継続時異常判定部30を備える。そして、継続時異常判定部30は、トーションバー17よりもステアリング2側の第1回転角としての操舵角θs(θs)´とトーションバー17よりも転舵輪7側の第2回転角θpとの差分値Δθの符号と、上記操舵トルクτ´の符号とを比較することにより、その異常判定を実行する。
(1)マイコン21(操舵トルク検出部25)は、トルクセンサ14が出力する各センサ信号Sa,Sbの何れかに異常が生じた後においても、正常なセンサ信号が残存する場合には、その残存する他方のセンサ信号に基づいて操舵トルクτ´を検出する。また、マイコン21は、この残存するセンサ信号に基づき検出される操舵トルクτ´を基礎とする継続制御の実行時において、その残存するセンサ信号の異常判定を実行する継続時異常判定部30を備える。そして、継続時異常判定部30は、トーションバー17よりもステアリング2側の第1回転角としての操舵角θs(θs)´とトーションバー17よりも転舵輪7側の第2回転角θpとの差分値Δθの符号と、上記操舵トルクτ´の符号とを比較することにより、その異常判定を実行する。
即ち、トーションバー17よりもステアリング2側の第1回転角として検出される操舵角θs(θs´)と当該トーションバー17よりも転舵輪7側の第2回転角θpとの差分値Δθは、操舵トルク検出の基礎となるトーションバー17の捻れ(角)に相当する。従って、上記構成によれば、残存するセンサ信号が一つとなった後においても、精度よく、当該残存するセンサ信号の異常を判定することができる。その結果、安定的に、その残存するセンサ信号を基礎とした操舵トルク検出及びパワーアシスト制御を継続することができるようになる。
(2)継続時異常判定部30は、ステアリングセンサ16により検出される第1回転角としての操舵角θsの変化(増減)に基づいて操舵状態の切替判定を実行する。そして、その操舵状態の切替タイミング(「切り込み」又は「切り戻し」に切り替わるタイミング)において、第1回転角である操舵角θsを第2回転角θpに一致させるべく補正する。
即ち、通常、ステアリングセンサ16に要求される検出精度は、モータレゾルバ24の検出精度と比較して、かなり低い(粗い)。それ故、多くのステアリングセンサ16には回転ガタが存在する。そして、上記のようにステアリングセンサ16を第1回転角検出手段として用いる場合には、その回転ガタの影響による操舵角検出の遅れによって、第1回転角として検出される操舵角θsと第2回転角θpとの差分値Δθ、即ちトーションバー17の捻れ角に相当する値に誤差が生ずる可能性がある。
しかしながら、上記のように、操舵角θsに基づき判定した操舵状態の切替タイミング、つまり検出精度の粗いステアリングセンサ16により検出された同操舵角θsの変化が立ち上がるタイミングで、その値をより検出精度の高い第2回転角の値に一致させることにより、回転ガタの影響を排除して、精度よく、その異常判定を行うことができる。
(3)マイコン21は、残存するセンサ信号の異常であると判定した場合には、そのパワーアシスト制御を停止すべく制御する。これにより、速やかにフェールセーフを図ることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、本発明を所謂コラム型のEPS1に具体化したが、本発明は、所謂ピニオン型やラックアシスト型のEPSに適用してもよい。
・上記実施形態では、本発明を所謂コラム型のEPS1に具体化したが、本発明は、所謂ピニオン型やラックアシスト型のEPSに適用してもよい。
・上記実施形態では、トルクセンサ14は、二系統のセンサ信号Sa,Sbを出力することとした。しかし、これに限らず、本発明は、三系統以上の独立したセンサ信号を出力するトルクセンサを備えるものにおいて、そのトルクセンサの故障後においても正常な前記センサ信号が残存する場合に適用してもよい。
・上記実施形態では、第1回転角としての操舵角θs(θs)´とトーションバー17よりも転舵輪7側の第2回転角θpとの差分値Δθの符号と、上記操舵トルクτ´の符号とを比較することにより、その異常判定を実行することとした。しかし、これに限らず、操舵トルクτ´の変化を監視し、当該操舵トルクτ´の変化量の符号と上記差分値Δθの符号との比較に基づいて、その異常判定を実行する構成としてもよい。
・上記実施形態では、トーションバー17よりも転舵輪7側の第2回転角θpは、モータレゾルバ24により検出されるモータ回転角θmを換算することにより検出することとした。しかし、これに限らず、例えば、ブラシ付き直流モータを駆動源とする場合等には、車輪速(後輪車輪速)から推定する等としてもよい。
尚、車輪速に基づく舵角推定については、次式を用いるとよい。
θt=(2×WB×(Wl−Wr))/(RW×(Wl+Wr))×(180/π)
但し、上式中、「θt」は、転舵輪の舵角、「WB」は車両のホイールベース長、「RW」は車両のトレッド長、そして「Wl」「Wr」がそれぞれ左右の車輪速(後輪車輪速)である。
θt=(2×WB×(Wl−Wr))/(RW×(Wl+Wr))×(180/π)
但し、上式中、「θt」は、転舵輪の舵角、「WB」は車両のホイールベース長、「RW」は車両のトレッド長、そして「Wl」「Wr」がそれぞれ左右の車輪速(後輪車輪速)である。
・上記実施形態では、第1回転角検出手段を構成するステアリングセンサ16が回転ガタを有するものとして、その影響を排除すべく、第1回転角として検出される操舵角θsを補正することとした。しかし、これに限らず、ステアリングセンサ16が顕著な回転ガタを有していない場合であっても、同ステアリングセンサ16の検出精度が第2回転角検出手段を構成するモータレゾルバ24の検出精度よりも荒いものについては、同様の補正を行う。即ち、操舵角θsに基づき操舵状態の切替判定を実行しその切替タイミングにおいて、第1回転角である操舵角θsを第2回転角θpに一致させるべく補正すればよい。これにより、その検出精度の粗さに起因した第1回転角検出の立ち上がりの遅れを補正して、精度よく残存するセンサ信号の異常を判定することができる。
・また、ステアリングセンサ16がモータレゾルバ24と同等の検出精度を有する場合には、上記のような第1回転角としての操舵角θsの補正は行わなくともよい。
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想を効果とともに記載する。
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想を効果とともに記載する。
(イ)前記制御手段は、残存する一のセンサ信号が異常と判定された場合には、アシスト力の付与を停止すべく制御すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。これにより、速やかにフェールセーフを図ることができる。
(ロ)前記制御手段は、前記アシスト力の停止制御においては、該アシスト力を漸次低減すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。これにより、トルク変動を抑えて良好な操舵フィーリングを実現することができる。
(ハ)前記トルクセンサは、二系統の前記センサ信号を出力すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。このような構成に適用することで、より顕著な効果を得ることができる。
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、2…ステアリング、3…ステアリングシャフト、3a…コラムシャフト、7…転舵輪、10…EPSアクチュエータ、11…ECU、12…モータ、14…トルクセンサ、14a,14b…センサ素子、16…ステアリングセンサ、17…トーションバー、18…回転子、21…マイコン、22…駆動回路、24…モータレゾルバ、25…操舵トルク検出部、26…電流指令値演算部、27…モータ制御信号出力部、30…継続時異常判定部、31…換算演算部、32…減算器、33…異常判定部、34…補正演算部、34a…記憶領域、35…切替判定部、35a…記憶領域、I*…電流指令値、I…実電流値、τ,τ´…操舵トルク、Sa,Sb…センサ信号、θs,θs´…操舵角(第1回転角)、θs_b…前回値、θp…第2回転角、θm…モータ回転角、Δθ…差分値、S_cn…切替信号、θ0…オフセット値、Str1,Str2…異常判定信号。
Claims (2)
- モータを駆動源として操舵系にアシスト力を付与する操舵力補助装置と、ステアリングシャフトの途中に設けられたトーションバーの捻れに応じて出力レベルが変化する複数のセンサ信号を出力するトルクセンサと、前記センサ信号に基づき操舵トルクを検出するトルク検出手段と、前記操舵トルクに基づいて前記操舵力補助装置の作動を制御する制御手段と、前記各センサ信号の異常を判定する異常判定手段とを備え、前記トルク検出手段は、前記各センサ信号の何れかに異常が生じた後においても、正常な前記センサ信号が残存する場合には、その残存するセンサ信号に基づいて前記操舵トルクを検出する電動パワーステアリング装置において、
前記ステアリングシャフトにおける前記トーションバーよりもステアリング側の第1回転角を検出する第1回転角検出手段と、
前記ステアリングシャフトにおける前記トーションバーよりも転舵輪側の第2回転角を検出する第2回転角検出手段と、
残存する前記センサ信号が一つとなった場合に、該センサ信号に基づき検出される操舵トルクの符号と前記第1回転角及び第2回転角の差分値の符号とを比較することにより、その残存するセンサ信号の異常を判定する第2異常判定手段と、を備えること、
を特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、
前記第2回転角検出手段は、モータレゾルバにより検出されるモータ回転角を換算することにより前記第2回転角を検出し、第1回転角検出手段は、前記モータレゾルバよりも検出精度の荒いステアリングセンサにより前記第1回転角を検出するものであって、
前記第2異常判定手段は、前記第1回転角の変化に基づき操舵状態の切替判定を実行するとともに、その切替タイミングにおいて該第1回転角を前記第2回転角に一致させるべく補正すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
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-
2010
- 2010-07-22 JP JP2010165233A patent/JP2012025262A/ja active Pending
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