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JP2011252247A - 白度向上したアラミド繊維及びその製造方法 - Google Patents

白度向上したアラミド繊維及びその製造方法 Download PDF

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JP2011252247A
JP2011252247A JP2010125846A JP2010125846A JP2011252247A JP 2011252247 A JP2011252247 A JP 2011252247A JP 2010125846 A JP2010125846 A JP 2010125846A JP 2010125846 A JP2010125846 A JP 2010125846A JP 2011252247 A JP2011252247 A JP 2011252247A
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JP
Japan
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aramid fiber
dyeing
fluorescent dye
whiteness
weight
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JP2010125846A
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Hiroki Shimada
博樹 島田
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Techno Products Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】アラミド繊維の白度を顕著に向上させることができる白度向上したアラミド繊維及びその製造方法を提供する。
【解決手段】アラミド繊維が、蛍光染料と膨潤剤を用いて染色されている白度向上したアラミド繊維とする。また、アラミド繊維を、蛍光染料と膨潤剤を用いて液流染色を行う。
【選択図】なし

Description

本発明は、綿、ポリエステルなど汎用繊維に比べ黄白色生機であるアラミド繊維において、色相を改善した、白度向上したアラミド繊維及びその製造方法に関する。
アラミド繊維は、高い機械強度と耐熱性、並びに難燃性を有し、それらは特に、消防士、宇宙飛行士、及びパイロットのための服のデザインにおいて、火災又は高温と接触する事を意図した織物繊維として広く使用される。
また前記メタアラミド繊維は、結晶性が高く分子間結合力が強固な分子構造を有しており、そのため難染性を示し、たとえば染色できても洗濯などですぐに染料が脱落してしまうなど、従来の染色技術では着色することが難しいという問題があった。
このような問題を解決する方法として、下記特許文献には、分散染料及びカチオン染料等による前記メタアラミド繊維の染色方法が開示されている。たとえば、特許文献1には、パラ系アラミド繊維を70℃以上のジメチルスルフォキシドで前処理した後に染色する方法、特許文献2には、パラ系アラミド繊維をN−メチル−2−ピロリドンで前処理した後に染色する方法、特許文献3には、パラ系アラミド繊維をジメチルホルムアミドとN−メチル−2−ピロリドン及び/又はジメチルスルフォキシドとの混合液で前処理した後に染色する方法、特許文献4には、パラ系アラミド繊維を70℃以上のジメチルスルフォキシドで前処理した後に染着し、さらに150〜200℃で熱処理することで繊維の収縮をある程度回復させ染料を繊維内部に固定させる方法、特許文献5には、カチオン系染料によってパラ系アラミド繊維を染色する場合においてキャリアーを用いる方法、特許文献6には、メタ系アラミド繊維を超臨界二酸化炭素中で染色する際、極性溶剤を用いる方法が開示されている。
上記のように、従来のポリアミド繊維の染色方法は、特殊な薬品などを用いる前処理を必要としたり、超臨界二酸化炭素中での染色を必要としたりするなど、染色が煩雑であるといった問題点を有している。また、上記方法は、何れもメタアラミド繊維からなる布帛の染色において、白度向上するのに適した方法とは言えないものである。
一方、白度向上を目的にて処理(前加工)する場合、漂白処理が行われるが、アラミド繊維からなる布帛においては、当該漂白処理にて十分な漂白を行うことできず、該方法では白度を向上させることができないといった問題がある。
特開平7−316990号公報 特開平10−1884号公報 特開平10−1883号公報 特開平9−87979号公報 特開平8−260362号公報 特開2006−45702号公報
本発明は、上記問題に鑑みなされたもので、アラミド繊維の白度を顕著に向上させることができる白度向上したアラミド繊維及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者が検討したところ、以下の方法により上記の課題を解決できることを見出した。すなわち本発明は、アラミド繊維が、蛍光染料と膨潤剤を用いて染色されていることを特徴とする白度向上したアラミド繊維である。また、アラミド繊維を、蛍光染料と膨潤剤を用いて液流染色を行うことを特徴とする白度向上したアラミド繊維の製造方法である。
本発明によれば、アラミド繊維において、蛍光染料と膨潤剤とを用いて、液流染色することにより白度向上が可能となり、これまで不可能であった白(ホワイトカラー)が提供できる。
以下に本発明を詳細に説明する。本発明で用いるアラミド繊維は、合成ポリアミド鎖を含み、鎖中ではアミド基の少なくとも85%が芳香族基に直接結合しているものである。また、本発明で用いるアラミド繊維は、これを含む編物、織物、不織布等いずれの形状であっても良い。またアラミド繊維は単体での使用または、羊毛、ポリエステル、セルロース、ポリアクリロニトリル、絹等と混紡、交織、交編等で用いても差し支えない。
本発明においては、上記アラミド繊維が、蛍光染料と膨潤剤とを用いて染色されていることが肝要である。一般に、アラミド繊維の白度を上げる方法として、漂白処理が採用されるが、われわれが検討したところ、アラミド繊維を漂白処理しても十分な白度が得られなかった。そこで、さらに検討を進め、アラミド繊維において、蛍光染料と膨潤剤を含む染色液で処理することで、白度向上が可能となることを見出したものである。しかも後述するように、液流染色により行うことができ、該染色方法の特徴もそのまま生し、優れた白度を有するアラミド繊維が得られることが確認された。
また、アラミド繊維の染色には通常に用いない綿用の蛍光染料を用いたところ、アラミド繊維では高い白度向上効果が得られるがことがわかった。
上記蛍光染料としては、例えば、スチルベン系、クマリン系、イミダゾール系、トリアゾール系、オキサゾール系などを例示することができ、中でもスチルベン系、特に青み付け染料を配合した2’2−(1,2−エテンジニル)ビス(5−メチルベンズオキサゾ−ル)系蛍光染料が好ましい。また、具体的な商品としては、昭和化工製の綿用蛍光染料イルミナールBGFを好ましく例示することができる。さらにかかる、2’2−(1,2−エテンジニル)ビス(5−メチルベンズオキサゾ−ル)系蛍光染料では、実用上問題のない耐光性を備えていることもわかった。
また、上記蛍光染料を用いるだけでは十分な白度向上効果が得られず、膨潤剤を用いて染色することによって、アラミド繊維の白度を向上させることができる。
上記膨潤剤としては、例えば、DL−β−エチルフェネチルアルコール、2−エトキシベンジルアルコール、3−クロロベンジルアルコール、2,5−ジメチルベンジルアルコール、2−ニトロベンジルアルコール、p−イソプロピルベンジルアルコール、2−メチルフェネチルアルコール、3−メチルフェネチルアルコール、4−メチルフェネチルアルコール、2−メトキシベンジルアルコール、3−ヨードベンジルアルコール、ケイ皮アルコール、p−アニシルアルコールおよびベンズヒドロールの中から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。また具体的な商品としては、ベンジルアルコール、ダウケミカル製ダワノールPPH、BOZZETTO製CINDYE DNKが望ましい。また、白度をより向上させる点で、ベンジルアルコール、中でも、2,5−ジメチルベンジルアルコールまたは2−ニトロベンジルアルコールを用いることが好ましい。
本発明において、蛍光染料の付着量は、アラミド繊維100重量%に対して1〜20重量部が好ましく、5〜15重量%がより好ましい。蛍光染料の付着量が、1重量%未満では十分な白度向上効果が得られない傾向にあり、一方、20重量%を越えてもさらなる白度向上効果は得られず経済的観点から好ましくない。
また、本発明においては、染色に用いる膨潤剤の量は、アラミド繊維100重量%に対して1〜15重量部が好ましく、1〜10重量%がより好ましい。膨潤剤の量が、1重量%未満では十分な白度向上効果が得られない傾向にあり、一方、15重量%を越えてもさらなる白度向上効果は得られず経済的観点から好ましくない。
本発明においては、アラミド繊維を、蛍光染料と膨潤剤を用いて液流染色を行うことにより、白度向上したアラミド繊維を得ることができる。
上記液流染色は、蛍光染料と膨潤剤を含む水溶液を処理液として用いて染色を行うことが好ましい。
上記処理液としては、水100重量部に対して膨潤剤5〜10重量、蛍光染料5〜20重量を含有させた水溶液が好ましい。染色条件は、pH3〜7の酸性付近の範囲で行うことが好ましい。pH調整するために必要に応じて、燐酸、硫酸、塩酸等の無機酸や酢酸、蟻酸、酒石酸等の有機酸または硫安、酢酸アンモニウム、蟻酸アンモニウム等の酸性塩を単独または2種以上を混合しても良い。温度:80〜130℃、時間10〜90分の範囲で行われるが、温度110〜120℃、時間60〜80分の範囲が好ましい。
本発明においては、染色条件を均一にするため、上記乾燥後に、洗浄を行い、さらに上記と同様の条件で再度乾燥してもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例の染色性(L−b値)は、マクベス分光光度計Color−Eye3100にて測色した。また、耐光性の評価は、スガ試験機(株)製紫外線フェードメーターを用い、20時間照射で行った。耐光性は3級以上を合格とした。
[実施例1]
36番手のメタアラミド紡績糸(帝人テクノプロダクツ製コーネックス(登録商標))を製織して、秤量200g/mの平織物を得、これから織物10gをサンプルとして切り出した。さらに該織物100重量部に対し、2’2−(1,2−エテンジニル)ビス(5−メチルベンズオキサゾ−ル)系綿用蛍光染料(昭和化工製イルミナールBGF)が10重量部、2,5−ジメチルベンジルアルコールが5重量部となるよう計量し、これらを水に溶解して総量200mlの染色浴を調整した。染色浴に織物10gを投入し、液流染色機(日阪製作所製高温サーキュラー)にセットし、撹拌しながら温度を常温〜120℃まで昇温速度2℃/分で昇温し、さらに、120℃で60分間保持した。染色浴を冷却した後、織物を取り出し水洗した。また、後処理として、総量200mlの水に織物10gを投入し、上記液流染色機にセットし、撹拌しながら温度を常温にて洗浄した。その後、風乾して仕上げた。さらに加熱処理した後、水洗、乾燥する。加熱処理は、温度180℃、時間1分、乾燥は、温度105℃、時間3分行った。染色後、得られた織物は、均一かつ鮮明に染色され、白度向上していた。また、得られた織物のL−b値は80.12、耐光性は3級であった。
[実施例2]
2,5−ジメチルベンジルアルコールの量を、織物100重量部に対して10重量部から5重量部に変更した以外は実施例1と同様にした。染色後、得られた織物は、均一かつ鮮明に染色されていた。また、得られた織物のL−b値は78.92、耐光性は3級であった。
[実施例3]
染料を、2,5−ビス[5−t−ブチルベンゾオキザゾリル(2)]チオフェン系蛍光染料(長瀬産業(株)製UVITEX)に変更した以外は実施例1と同様にした。染色後、得られた織物は均一に染色されていたが、白度向上効果が実施例1と比較し高くなかった。また、得られた織物のL−b値は77.09、耐光性は2級であった。
[比較例1]
2,5−ジメチルベンジルアルコールを使用しなかった場合以外は実施例1と同様にした。染色後、得られた織物は均一に染色されてはいたが、十分な白度が得られなかった。また、得られた織物のL−b値は75.0、耐光性は2級であった。
本発明によれば、液流染色により白度向上が可能となるため、鮮明かつ白度向上されたアラミド繊維布帛を得ることができ、産業上の利用価値は極めて高いものである。

Claims (4)

  1. アラミド繊維が、蛍光染料と膨潤剤を用いて染色されていることを特徴とする白度向上したアラミド繊維。
  2. 蛍光染料が、スチルベン系蛍光染料である請求項1に記載の白度向上したアラミド繊維。
  3. アラミド繊維を、蛍光染料と膨潤剤を用いて液流染色を行うことを特徴とする白度向上したアラミド繊維の製造方法。
  4. アラミド繊維100重量部に対して、膨潤剤の量が1〜15重量部である請求項3に記載の白度向上したアラミド繊維の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014214387A (ja) * 2013-04-23 2014-11-17 帝人株式会社 布帛および衣料
JP2014221955A (ja) * 2013-05-14 2014-11-27 帝人株式会社 布帛および衣料

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