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JP2011222090A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置 Download PDF

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JP2011222090A JP2010090888A JP2010090888A JP2011222090A JP 2011222090 A JP2011222090 A JP 2011222090A JP 2010090888 A JP2010090888 A JP 2010090888A JP 2010090888 A JP2010090888 A JP 2010090888A JP 2011222090 A JP2011222090 A JP 2011222090A
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Abstract

【課題】ビット線に流れるピーク電流を抑制しつつ、動作の高速化及び消費電力の低減を実現する不揮発性半導体記憶装置を提供すること。
【解決手段】データを保持可能とされたメモリストリング11と、前記メモリストリング11に接続されたビット線BLと、前記データの読み出し及び書き込みを行うセンスアンプ5と、nチャネル型MOSトランジスタ6と、第1電流を印加する第1充電回路90と、前記第1電流よりも大きな第2電流を転送する第2充電回路100と、前記第1電流から前記第2電流へと切り替える所定のタイミングを制御する制御部9とを具備する。
【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、不揮発性半導体記憶装置に関する。
NAND型フラッシュメモリにおけるデータの書き込み・読み出しでは、まずビット線に電圧を充電する必要がある。
しかし、センスアンプによるビット線の電圧上昇に伴いこのビット線に流れる電流は高いピークを有した波形(以下、ピーク電流)となる。これにより、センスアンプと接続され、高速のクロック数でデータの入出力をしている入出力バッファ内の電圧が下がるため、外部からデータの取り込み時、または外部へのデータ出力時に動作が不安定とされる。
更には、このNANDフラッシュメモリを用いた機器にとって、ビット線に流れる電流によって発生するノイズが悪影響となり動作の信頼性が低下している。
そして、このノイズや上記電圧降下を抑制すべく、ビット線に流れる電流の上昇を緩やかにすると、動作の高速化を実現できないという問題がある。
2009−43357号公報
読み出し時及び書き込み時におけるビット線に流れるピーク電流を抑制しつつ、動作の高速化及び消費電力の低減を実現する不揮発性半導体記憶装置を提供する。
この発明の一態様に係る不揮発性半導体記憶装置は、各々が電荷蓄積層と制御ゲートを含み、2値以上のデータを保持可能とされた複数のメモリセルの電流経路が直列接続されたメモリストリングと、前記メモリストリングを構成する一番ドレイン側の前記メモリセルの電流経路の一端に接続されたビット線と、ビット線に与える電圧に応じて、前記メモリセルに前記データの読み出し及び書き込みを行うセンスアンプと、電流経路の一端に前記センスアンプが接続され、前記電流経路の他端に前記ビット線が接続されたnチャネル型MOSトランジスタと、第1電流供給能力を有し、第1ノードを介して前記nチャネル型MOSトランジスタのゲートに第1電流を転送する第1充電回路と、前記第1駆動電流力よりも高い第2電流供給能力を有し、前記第1ノードを介して前記nチャネル型MOSトランジスタのゲートに、前記第1電流よりも大きな第2電流を転送する第2充電回路と、前記第1電流から前記第2電流へと切り替える所定のタイミングを制御する制御部とを具備する。
第1の実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのブロック図。 第1の実施形態に係るメモリセルの閾値分布。 第1の実施形態に係る電圧発生回路のブロック図。 第1の実施形態に係るセンスアンプ、充電回路のブロック図。 第1の実施形態に係るBLCドライバのブロック図。 第1の実施形態に係るBLCドライバのブロック図。 第1の実施形態に係るNAND型フラッシュメモリの書き込み動作を示すタイムチャート。 第2の実施形態に係るBLCドライバのブロック図。 第2の実施形態に係るNAND型フラッシュメモリの書き込み動作を示すタイムチャート。 第2の実施形態の変形例に係るBLCドライバのブロック図。
以下、この発明の実施形態につき図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
[第1の実施形態]
この発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体メモリについて図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのブロック図である。本実施形態に係るNAND型フラッシュメモリは、データの書き込み時及び読み出し時において、ビット線クランプドライバ(以下、BLCドライバ)が、ビット線とセンスアンプとを接続するMOSトランジスタのゲートに電流供給能力の異なる電流を転送することで、ビット線充電の遅延を防止するものである。また、本実施形態では、上記電流を生成するBLCドライバに、従来よりも低い電圧(例えば、内部電圧VDD)を用いる。つまり、本実施形態に係る不揮発製版相対記憶装置は、消費電力を抑制しつつ、ビット線充電の遅延を防止するものである。
<構成例>
図1に示すように、NAND型フラッシュメモリは、メモリセルアレイ1、ロウデコーダ2、ドライバ回路3、電圧発生回路4、センスアンプ5、MOSトランジスタ6、BLCドライ7、データ入出力回路8、制御部9、及びnチャネル型MOSトランジスタ10を備える。まず、メモリセルアレイ1について説明する。
<メモリセルアレイ1の構成例>
メモリセルアレイ1は、データ保持可能な複数の不揮発性のメモリセルトランジスタMTを備えている。そしてメモリセルトランジスタMTは、例えば電荷蓄積層と制御ゲートを含む積層ゲートを備えたnチャネルMOSトランジスタである。メモリセルトランジスタMTの制御ゲートはワード線として機能し、ドレインはビット線に電気的に接続され、ソースはソース線に電気的に接続されている。そして、メモリセルアレイ1は複数の不揮発性のメモリセルトランジスタMTを含んだブロックBLK0乃至BLKsを備える(sは自然数)。
図示するようにブロックBLK0乃至BLKsの各々は、不揮発性のメモリセルトランジスタMTの電流経路が直列接続された複数のNANDストリング11を備えている。NANDストリング11の各々は、例えば64個のメモリセルトランジスタMTと、選択トランジスタST1、ST2とを含んでいる。メモリセルトランジスタMTは、半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成された電荷蓄積層(浮遊ゲート:導電層)と、浮遊ゲート上に形成された層間絶縁膜と、更に層間絶縁膜層上に形成された制御ゲート電極とを有するFG構造である。なお、このメモリセルトランジスタMTは、MONOS構造であってもよい。MONOS構造は、半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成された電荷蓄積層(例えば絶縁膜)と、電荷蓄積層上に形成され、電荷蓄積層より誘電率の高い絶縁膜(以下、ブロック層と呼ぶ)と、更にブロック層上に形成された制御ゲート電極とを有する。なお、メモリセルトランジスタMTの個数は64個に限られず、128個や256個、512個等であってもよく、その数は限定されるものではない。またメモリセルトランジスタMTは、隣接するもの同士でソース、ドレインを共有している。そして、選択トランジスタST1、ST2間に、その電流経路が直列接続されるようにして配置されている。直列接続されたメモリセルトランジスタMTの一端側のドレイン領域は選択トランジスタST1のソース領域に接続され、他端側のソース領域は選択トランジスタST2のドレイン領域に接続されている。
同一行にあるメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極はワード線WL0〜WL63のいずれかに共通接続され、同一行にあるメモリセルトランジスタMTの選択トランジスタST1、ST2のゲート電極は、それぞれセレクトゲート線SGD1、SGS1に共通接続されている。なお説明の簡単化のため、以下ではワード線WL0〜WL63を区別しない場合には、単にワード線WLと呼ぶことがある。また、メモリセルアレイ1において同一列にある選択トランジスタST1のドレインは、いずれかのビット線BL0〜BLnに共通接続される。以下、ビット線BL0〜BLnについても、これらを区別しない場合には一括してビット線BLと呼ぶ(n:自然数)。選択トランジスタST2のソースはソース線SLに共通接続される。また、ブロックBLK0〜ブロックBLKsについても。これらを区別しない場合には、一括してブロックBLKと呼ぶ。
また、同一のワード線WLに接続された複数のメモリセルトランジスタMTには一括してデータが書き込まれ、この単位をページと呼ぶ。更に、複数のNANDストリング11はブロックBLK単位で一括してデータが消去される。
<メモリセルトランジスタMTの閾値分布について>
次に上記メモリセルトランジスタMTの閾値分布について図2を用いて説明する。図2は、横軸に閾値分布をとり、縦軸にメモリセルトランジスタMTの数を示したグラフである。
図示するように、各々のメモリセルトランジスタMTは、例えば2値(2-levels)のデータ(1ビットデータ)を保持できる。すなわち、メモリセルトランジスタMTは、閾値電圧Vthの低い順に‘1’、及び‘0’の2種のデータを保持できる。
メモリセルトランジスタMTにおける‘1’データの閾値電圧Vth0は、Vth0<V01である。‘0’データの閾値電圧Vth1は、V01<Vth1である。このようにメモリセルトランジスタMTは、閾値に応じて‘0’データ、及び‘1’データの1ビットデータを保持可能とされている。この閾値電圧は、電荷蓄積層に電荷を注入することによって変動する。また、上記メモリセルトランジスタMTは4値以上のデータを保持可能とされても良い。
<ロウデコーダ2について>
次に図1に戻ってロウデコーダ2について説明する。ロウデコーダ2は、ブロックデコーダ20、及びnチャネル型MOSトランジスタ21乃至23を備える。まず、ブロックデコーダ20について説明する。
ブロックデコーダ20は、データの書き込み動作時、読み出し動作時、及び消去時において、制御部9から与えられたブロックアドレスをデコードし、その結果に基づいてブロックBLKを選択する。すなわち、ブロックデコーダ20は選択されたメモリセルトランジスタMTが含まれるブロックBLKに対応するMOSトランジスタ21乃至23が接続される制御線TGを選択することで、これらMOSトランジスタ21乃至23をオン状態とする。
このとき、ブロックデコーダ20からは、ブロック選択信号が出力される。ブロック選択信号とは、データの読み出し、書き込み、消去など行う際に、ロウデコーダ2が複数あるメモリブロックBLK0乃至BLKsのうちいずれかを選択する信号である。つまりロウデコーダ2は、選択されたブロックBLKに対応するメモリセルアレイ1のロウ方向を選択する。言い換えれば、ブロックデコーダ20から与えられる選択信号に基づいて、ロウデコーダ2はセレクトゲート線SGD1、SGS1、及びワード線WL0〜WL63に対し、ドライバ回路3から与えられた電圧をそれぞれ印加する。
<ドライバ回路3について>
次にドライバ回路3について説明する。ドライバ回路3は、セレクトゲート線SGD1、SGS1毎に設けられたセレクトゲート線ドライバ31、32、及びワード線WL毎に設けられたワード線ドライバ33を備える。本実施形態では、ブロックBLK0に対応したワード線ドライバ33、セレクトゲート線ドライバ31、32のみを図示する。しかし実際では、これらワード線ドライバ33、セレクトゲート線ドライバ31、及び32は、ブロックBLK0乃至ブロックBLKsに設けられた、例えば64本のワード線WL及びセレクトゲート線SGD1、SGS1に共通接続されている。
制御部9から与えられるロウアドレス(ページアドレス)のデコード結果に応じて、ブロックBLKが選択されると、セレクトゲート線ドライバ31は、ブロックBLKに対応するセレクトゲート線SGD1を介し、それぞれ必要とする電圧を選択トランジスタST1のゲートへと転送する。この時、セレクトゲート線ドライバ31は、選択トランジスタST1のゲートに信号sgdとしてLレベルまたはHレベルのいずれかに相当する電圧を転送する。
つまり、セレクトゲート線ドライバ31は、メモリセルトランジスタMTにおけるデータの書き込み時、読み出し時、消去時、更にはベリファイ時に、セレクトゲート線SGD1を介して、例えば信号sgdとして、‘H’レベルまたは‘L’レベルいずれかに相当する電圧を選択トランジスタST1のゲートに転送する。なお、信号sgdにおいて‘L’レベルを0[V]、‘H’レベルを電圧VDD(例えば、1.8[V])する。
また、セレクトゲート線ドライバ31と同様に選択されたブロックBLKが選択されると、セレクトゲート線ドライバ32は、メモリセルトランジスタMTにおけるデータの書き込み時、読み出し時、更にはベリファイ時にセレクトゲート線SGS1を介してそれぞれ必要とする電圧を選択トランジスタST2のゲートに転送する。この時、選択トランジスタST2のゲートには信号sgsとしてLレベルまたはHレベルのいずれかに相当する電圧が転送される。なお、信号sgsにおいて‘L’レベルを0[V]、‘H’レベルを電圧VDDとする。
更に制御部9から与えられるロウアドレス(ページアドレス)のデコード結果に応じて、ブロックBLKが選択されると、ワード線ドライバ33は、該選択されたワード線WLを介し、ドライバ回路3は各動作で必要とする電圧(後述する、電圧VPGM、VPASS、VREADなど)をメモリセルトランジスタMTの制御ゲートへと転送する。
<電圧発生回路4について>
次に電圧発生回路4について説明する。図示するように電圧発生回路4は第1電圧発生回路41、第2電圧発生回路42、第3電圧発生回路43、及び第4電圧発生回路44を備える。第1電圧発生回路41乃至第4電圧発生回路44について図3を用いて説明する。
図3に示すように、第1電圧発生回路41乃至第4電圧発生回路44は、リミッタ回路50及びチャージポンプ回路51を備える。チャージポンプ51は、制御部9により例えばデータの書き込み動作、及び読み出し動作に必要な電圧を発生する。そして発生された上記各々の電圧は、ノードN1から出力され、ドライバ回路3を介してNAND型フラッシュメモリ内の例えば、ロウデコーダ2に供給される。リミッタ回路50はノードN1の電位を監視しつつ、該ノードN1の電位に応じてチャージポンプ回路51を制御する。すなわち、リミット回路50はノードN1の電位が所定の値よりも高ければ、チャージポンプ回路51のポンピングを停止し、該ノードN1の電位を降圧させる。そして、ノードN1の電位が所定の値よりも低ければ、チャージポンプ回路51にポンピングするよう命令し、該ノードN1の電位を昇圧させる。
次に上記第1電圧発生回路41乃至第5電圧発生回路45が発生する電圧について説明する。第1電圧発生回路41はデータの書き込み時に電圧VPGMを発生させ、選択ワード線WLに該電圧VPGMを転送する。電圧VPGMとは、メモリセルトランジスタMTにおけるチャネルの電荷が電荷蓄積層に注入され、該メモリセルトランジスタMTの閾値が別レベルに遷移する程度の大きさの電圧である。
そして、第2電圧発生回路42は、電圧VPASSを発生させ、非選択ワード線WLに該電圧VPASSを転送する。電圧VPASSとはメモリセルトランジスタMTがオン状態とされる電圧である。
そして、第3電圧発生回路43はデータの読み出し時に電圧VREADを発生させ、非選択ワード線に該電圧VREADを転送する。電圧VREADは、保持するデータに関わらずメモリセルトランジスタMTをオン状態とする電圧である。
そして、第4電圧発生回路44はデータの読み出し時に電圧VCGRを発生させ、選択ワード線WLに該電圧VCGRを転送する。電圧VCGRとは、メモリセルトランジスタMTから読み出そうとするデータに応じた電圧である。また、この電圧VCGRは書き込みベリファイ電圧としても使用される。すなわち、電圧VCGRをある一定の値に設定することで、所望の書き込みベリファイ電圧を設定する。そして、この電圧VCGRにより、メモリセルトランジスタMTがオン状態とされれば、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧は設定した書き込みベリファイ電圧よりも低く、逆にメモリセルトランジスタMTがオフ状態とされればベリファイ電圧よりも高いことが確認できる。そして、この書き込みベリファイ電圧はリミッタ回路50により制御される。すなわち、メモリセルトランジスタMTの閾値分布に応じて、この書き込みベリファイ電圧を個々に設定できる。なお、上記第1電圧発生回路41乃至第4電圧発生回路44を区別しない場合には、単に電圧発生回路4と呼ぶ。
<センスアンプ5について>
次にセンスアンプ5について説明する。本実施形態に係るセンスアンプ5は、電圧検出型(以下、この手法を用いたセンス方式を電圧センスと呼ぶことがある)として機能する。
データの読み出し時において、センスアンプ5は読み出し対象のメモリセルトランジスタMTに接続されたビット線BL(読み出し対象のビット線BL)から読み出されたデータをセンスして増幅する。具体的には、センスアンプ5は、読み出し対象とするビット線BLを所定の電圧(例えば、電圧VDD)にプリチャージした後、ロウデコーダ2により選択されたNANDストリング11によってビット線BLを放電させ、そのビット線BLの放電状態をセンスする。つまり、センスアンプ5でビット線BLの電圧を増幅してメモリセルトランジスタMTの有するデータをセンスする。そして、読み出したデータをデータ線Dlineを介してデータ入出力回路8に転送する。なお、この際、読み出し対象とならないビット線BLは電圧VDDに固定する。
そしてデータの書き込み時には、センスアンプ5は書き込み対象のビット線BLに書き込みデータを転送する。具体的には、‘1’データ書き込みの場合には、ビット線BLに所定の電圧(例えば、電圧VDD)を転送し、‘0’データ書き込みの場合には、ビット線BLに、例えば0Vを転送する。なお、この際、読み出し対象とならないビット線BLは電圧VDDに固定する。
以上のようにデータの読み出し及び書き込みは、隣接する2本のビット線BLのうちの1本ずつ行われる。隣接する2本のビット線BLの組は、それぞれビット線BL0、ビット線BL1の組、ビット線BL2、ビット線BL3の組、ビット線BL4、ビット線BL5の組であり、以下同様である。すなわち、n本のビット線BLのうち、n/2本のビット線BLに対して、一括して読み出し及び書き込みが行われる。以下では、ビット線BLの1組のうち、読み出しまたは書き込み対象となるビット線BLを選択ビット線BLと呼び、非対象となるビット線BLを非選択ビット線BLと呼ぶ。
次に、上記説明した電圧検出型として機能するセンスアンプ5の構成及びMOSトランジスタ6について図4を用いて説明する。
<センスアンプ5及びMOSトランジスタ6の構成例について>
図4に示すように、センスアンプ5は、プライマリデータキャッシュ(PDC)、セコンダリデータキャッシュ(SDC)、ダイナミックデータキャッシュ(DDC)、テンポラリデータキャッシュ(TDC)を有している。SDC、PDC、DDCは、書き込み時に入力データを保持し、読み出し時に読み出しデータを保持し、ベリファイ時に一時的にデータを保持し、メモリセルトランジスタMTの例えば2値データ(‘0’または‘1’)を記憶する際に内部データの操作に使用される。TDCは、データの読み出し時にビット線BLのデータを増幅し、一時的に保持するとともに、例えば2値データを記憶する際に内部データの操作に使用される。
SDCは、ラッチ回路を構成するクロックドインバータ回路60、61、及びnチャネルMOSトランジスタ62、63により構成されている。MOSトランジスタ62の電流経路の一端はノードN2aにおいてクロックドインバータ回路60の出力端と接続されている。また、MOSトランジスタ62の電流経路の他端はノードN2bにおいてクロックドインバータ回路61の出力端に接続されている。またMOSトランジスタ62のゲートには信号EQ2が供給されている。MOSトランジスタ63の電流経路の一端はノードN2bにおいてクロックドインバータ回路61の出力端と接続され、電流経路の他端は接地されている。またトランジスタ63のゲートには信号PRSTが供給されている。そして、カラム選択MOSトランジスタ64の電流経路の一端はノードN2aに接続され、他端は入出力データ線Dlineに接続される。また、カラム選択トランジスタ65の電流経路の一端はノードN2bに接続され、他端は入出力データ線Dlineに接続される。そしてこれらMOSトランジスタ64及び65のゲートにはカラム選択信号CSLiが供給されている。すなわち、信号CSLiによりMOSトランジスタ64及び65がオン状態とされることで、入出力データ線Dlineとデータの入出力がされる。そして、MOSトランジスタ66の電流経路の一端はノードN2aに接続され、他端はノードN12に接続される。また、MOSトランジスタ67の電流経路の一端はノードN12に接続され、他端はPDCのノードN1aに接続される。またMOSトランジスタ66のゲートには信号BLC2が供給され、MOSトランジスタ67のゲートには信号BLC1が供給されている。
PDCは、クロックドインバータ回路68、69、及びnチャネルMOSトランジスタ70により構成されている。MOSトランジスタ70の電流経路の一端は、ノードN1bにおいてクロックドインバータ回路68の出力端と接続され、他端はノードN1aにおいてクロックドインバータ回路69の出力端と接続されている。またMOSトランジスタ70のゲートには信号EQ1が供給されている。またPDCのノードN1bはMOSトランジスタ71のゲートに接続されている。MOSトランジスタ71の電流経路の一端はMOSトランジスタ72の電流経路の一端に接続され、他端はトランスファーゲートを構成するMOSトランジスタ73及び74の電流経路の一端と接続される。また、MOSトランジスタ72の電流経路の他端は接地されている。MOSトランジスタ72のゲートには信号CHK1が供給されている。MOSトランジスタ73のゲートには信号CHK2が供給されている。また、MOSトランジスタ73及び74の電流通路の他端は信号COMiが供給されている。この信号COMiはセンスアンプ5に共通の信号であり、センスアンプ5においてベリファイが完了したかどうかを示す信号である。すなわち、ベリファイが完了すると、PDCのノードN1bが‘L’レベルとなる。この状態において、信号CHK1、CHK2を‘H’レベルとすると、ベリファイが完了している場合、信号COMiが‘H’レベルとなる。また、MOSトランジスタ74のゲートはMOSトランジスタ66の電流経路の他端とMOSトランジスタ67の電流経路の一端と接続されている。
さらに、TDCは、例えばMOSキャパシタ75により構成されている。このキャパシタ75の一方の電極は、ノードN12に接続され、他方の電極は接地されている。また、接続ノードN12には、MOSトランジスタ76の電流経路の一端が接続されている。そして、MOSトランジスタ76の電流経路の他端にはDDCが接続されている。MOSトランジスタ76のゲートには、信号REGが供給されている。
DDCは、nチャネル型MOSトランジスタ77及び78により構成されている。MOSトランジスタ77の電流通路の一端には信号VREGが供給され、他端はMOSトランジスタ76の電流経路の他端に接続されている。このMOSトランジスタ77のゲートはMOSトランジスタ78の電流経路の一端が接続され、該MOSトランジスタ78の電流経路の他端を介して上記PDCのノードN1aに接続されている。このMOSトランジスタ78のゲートには信号DTGが供給されている。
さらに、ノードN12にはMOSトランジスタ79及び80の電流経路の一端が接続されている。そしてMOSトランジスタ80の電流経路の他端にはMOSトランジスタ86の電流経路の一端が接続されている。このMOSトランジスタ86の電流経路の他端は電圧VDDが供給される。つまり、データの読み出し時及び書き込み時には、MOSトランジスタ80、ノードN12を介してビット線BLへと電圧VDDが供給される。
MOSトランジスタ79のゲートには信号BLCLAMPが供給され、電流経路の他端はMOSトランジスタ6aの電流経路の一端に接続されている。また、MOSトランジスタ6aの他端は、MOSトランジスタ6bの電流経路の一端とビット線BL(i+1)とにそれぞれ共通接続され、ゲートには信号BLS(i+1)が与えられる。そしてMOSトランジスタ6bの電流経路の他端には、(非選択回路として機能する)pチャネルMOSトランジスタ85の電流経路の一端が接続されている。そしてMOSトランジスタ85の電流経路の他端に電圧VDDが供給される。つまり、MOSトランジスタ6bの電流経路の他端にはMOSトランジスタ85を介して電圧VDDが供給され、ゲートには信号BlAS(i+1)が与えられる。
また、MOSトランジスタ6cの電流経路の一端は、MOSトランジスタ79の電流経路の他端と接続され、電流経路の他端はMOSトランジスタ6dの電流経路の一端とビット線BLiとにそれぞれ接続され、ゲートには信号BLSiが与えられる。そして、MOSトランジスタ6dのゲートには信号BlASiが与えられ、電流経路の他端は、MOSトランジスタ6bの電流経路の他端と共通接続されている。すなわち、MOSトランジスタ6dの電流経路の他端には電圧VDDが供給されている。
そしてMOSトランジスタ6b及び6dは、信号BlAS(i+1)及び信号BlASiに応じてMOSトランジスタ6a及び6cと相補的にオンとされ、非選択ビット線BLに電圧VDDを供給する。なお、以下では、偶数ビット線BLをビット線BLi(iは偶数であり、i=0、2、4、…、n)、奇数ビット線BLをビット線BL(i+1)とする。そして、上記MOSトランジスタ6aから6dは、図1におけるMOSトランジスタ6として機能する。つまり、BLCドライバから信号BLCとして、信号BLSi、信号BLS(i+1)、信号BIASi、及び信号BIAS(i+1)がこれらMOSトランジスタ6aから6dのそれぞれに転送される。
MOSトランジスタ6aから6dがオン状態とされる場合、信号BLSi、信号BLS(i+1)、信号BIASi、及び信号BIAS(i+1)として‘H’レベルに相当する電圧(VDD+Vth1)がBLCドライバ7から転送される。また、MOSトランジスタ6aから6dがオフ状態とされる場合、信号BLSi、信号BLS(i+1)、信号BIASi、及び信号BIAS(i+1)として‘L’レベルに相当する電圧、例えばゼロ電位が転送される。
このように、nチャネルMOSトランジスタ6aから6dの各々は、ビット線BLとセンスアンプ5とを接続する。すなわち、各々のMOSトランジスタ6aから6dの各々は、電流経路の一端が対応するビット線BLに接続され、電流経路の他端がセンスアンプ5に接続される。なお、MOSトランジスタ6の閾値をVth1とし、このMOSトランジスタ6aから6dのゲート電極とシリコン基板との間にゲート容量Cが形成される。
<BLCドライバ7について>
次にBLCドライバ7について図5を用いて説明する。図5は、BLCドライバ7のブロック図である。本実施形態に係るBLCドライ7は、前述の通り、信号BLCとしてMOSトランジスタ6のゲートに電流供給能力の異なる電流を転送することのできるドライバである。本実施形態においてBLCドライ7は、電流供給能力の異なる充電回路90及び100を備える。これら充電回路90と100との間で電流供給能力が異なれば、充電回路90及び100を構成する回路は特に限定するものではないが、ここでは一例として以下構成を示す。
まず充電回路90について説明する。充電回路90は、nチャネル型MOSトランジスタ91及び抵抗素子92を備える。MOSトランジスタ91の電流経路の一端には電圧(VDD+Vth1)が供給され、電流経路の他端は抵抗素子92の一端に接続される。そしてMOSトランジスタ6の閾値電圧はVth1であることから、センスアンプ5はビット線BLに電圧VDDを充電することができる。なお、このMOSトランジスタ91の閾値電圧をVth2とする。つまり、MOSトランジスタ91のゲートには、少なくとも電圧(VDD+Vth2)の電圧が印加される。
次に抵抗素子92について説明する。抵抗素子92の抵抗値をR1とする。この抵抗素子92の他端はノードN2を介してMOSトランジスタ6のゲートに接続される。ノードN2には、この抵抗素子92に応じた電流Iが転送される。
次に、充電回路100について説明する。充電回路100は、nチャネル型MOSトランジスタ101及び抵抗素子102を備える。MOSトランジスタ101の電流経路の一端には電圧(VDD+Vth1)が供給され、電流経路の他端は抵抗素子102の一端に接続される。これにより、センスアンプ5はビット線BLに電圧VDDを充電することが出来る。なおMOSトランジスタ101の閾値電圧をVth3とする。つまり、MOSトランジスタ101のゲートには、少なくとも電圧(VDD+Vth3)の電圧が印加される。
次に抵抗素子102について説明する。抵抗素子102の抵抗値をR2(<R1)とする。この抵抗素子102の他端はノードN2を介してMOSトランジスタ6のゲートに接続される。ノードN2には、この抵抗素子102に応じた電流I(>電流I)が転送される。以上説明したように、電流I(>電流I)であることから、充電回路100は、充電回路90よりも高い電流供給能力を有する。
このように抵抗素子92及び102の抵抗値に差異を生じさせ、電流供給能力を変化させてもよいが、これに加え、MOSトランジスタ91、101の素子特性を変化させて充電回路90、100の電流供給能力を変えてもよい。つまり、MOSトランジスタ101のゲート幅/ゲート長比をMOSトランジスタ91のそれよりも大きくすることで、このMOSトランジスタ101のチャネルを通過する電流供給能力をMOSトランジスタ91のそれよりも上げる手法を用いて、充電回路100の電流供給能力を上記充電回路90より上げてもよい(具体的には、図6の説明参照)。
更に、上記充電回路90、100は、抵抗素子92、102を廃した構成であってもよい。この様子を図6に示す。図6は、BLCドライバ7のブロック図である。図示するように、充電回路90、100は、それぞれMOSトランジスタ91、101で形成される。
この際、MOSトランジスタ91のゲート幅をw1、ゲート長をl1とすると、このゲート幅とゲート長との比率はw1/l1となる。
そして、MOSトランジスタ101のゲート幅をw2、ゲート長をl2とすると、このゲート幅とゲート長との比率はw2/l2となる。このとき、w2/l2>w1/l1の関係が成立するものとする。これにより、MOSトランジスタ91、101を備えた構成であっても充電回路100の電流供給能力を充電回路90より上げることが出来る。
なお、制御部9により、例えば充電回路90が選択されると、この制御部9によりMOSトランジスタ91がオン状態とされる。したがって、充電回路90は、ノードN2に電流Iを出力することが出来る。同様に、制御部9により、例えば充電回路100が選択されると、この制御部9によりMOSトランジスタ101がオン状態とされる。したがって、充電回路100は、ノードN2に電流Iを出力することが出来る。
<データ入出力回路8について>
再度、図1に戻ってデータ入出力回路8の説明を行う。データ入出力回路8は、図示せぬI/O端子を介してホスト(host)から供給されたアドレス及びコマンドを制御部9へ出力する。またデータ入出力回路8は、書き込みデータを、データ線Dlineを介してセンスアンプ5へと出力する。また、データをホストへ出力する際は、制御部9からの命令を受け、センスアンプ5が増幅したデータを、データ線Dlineを介して受け取った後、I/O端子を介してホストへ出力する。
<制御部9について>
制御部9の説明を行う。制御部9は、NAND型フラッシュメモリ全体の動作を制御する。すなわち、データ入出力回路8を介して、図示せぬホストから与えられた上記アドレス、及びコマンドに基づいて、データの書き込み動作、読み出し動作、及び消去動作における動作シーケンスを実行する。そして、制御部9は上記アドレス、及び動作シーケンスに基づき、ブロック選択信号/カラム選択信号を生成する。
制御部9は、ブロック選択信号をロウデコーダ3に出力する。ブロック選択信号とは、データの読み出し、書き込み、消去など行う際に、ロウデコーダ3が複数あるメモリブロックBLK0乃至BLKsのうちいずれかを選択する信号である。
また、制御部9はカラム選択信号をセンスアンプ5に出力する。カラム選択信号とは、センスアンプ5のカラム方向を選択する信号である。
また、制御部9には、図示せぬメモリコントローラから供給された制御信号が与えられる。そして、供給された制御信号により、図示せぬI/O端子を介してホスト(host)からデータ入出力回路8へと供給された信号がアドレスであるのか、データであるのかを区別する。
また制御部9は、前述したBLCドライバ7の電流供給能力(電流Iまたは電流Iのいずれか)を切り替えるタイミングを制御する。このタイミングは充電回路100の電流供給能力、並びに充電回路100の抵抗素子102の抵抗値及びMOSトランジスタ6の容量Cで決定されるものである。そして、このタイミングを制御することで、例えばビット線BLに流れるピーク電流を抑制させる。具体的なタイミングとは、充電回路90と充電回路100との出力を切り替えた前後で、ビット線BLに同じ高さのピーク(山形の波形)がそれぞれ生じるようなタイミングである。
なお、BLCドライバ7の電流供給能力の切り替えは、上述したように充電回路90、100のMOSトランジスタ91、101をオン状態とすることにより行われる。
<MOSトランジスタ10について>
次にMOSトランジスタ10について説明する。MOSトランジスタ10の電流経路の一端はソース線SLに接続され、他端は接地され、ゲートには信号Clamp_Sが与えられる。すなわち、MOSトランジスタ10はそれぞれソース線SLドライバとして機能する。そして、該MOSトランジスタ10がオン状態とされると、ソース線SLの電位は0[V]とされる。なお、MOSトランジスタ10のゲートに与えられる信号Clamp_Sは制御部9により制御される。
<‘1’データの書き込み動作の一例について(その1)>
次に、上記構成における書き込み動作の一例について図7を用いて説明する。図7は、ノードN2(MOSトランジスタ6のゲート)の電位、信号sgd、選択ビット線BLのチャネルの電位、選択及び非選択ビット線の電位BL_vol及び電流Icc、センスアンプ5内の配線の電位、並びに選択及び非選択ワード線WLの電位のタイムチャートである。そして、ノードN2に与える電流I及びIの切り替え動作のタイミングは、制御部9により制御される。なお、非選択ビット線BLの動作は選択ビット線BLにおける‘1’データ書き込みと同一であるため、説明を省略する。また、書き込み対象となるメモリセルトランジスタMTの選択ワード線WLを、例えばワード線WL32とする。よって、電圧VPASSは非選択ワード線WL0〜31、WL33〜63に転送され、電圧VPGMは選択ワード線WL32に転送される。
まず、時刻t0において充電回路90が電流IをノードN2に転送する。すると時刻t1において、ノードN2における電位がVth1となる。つまりMOSトランジスタ6がオン状態とされる。従って、センスアンプ5とビット線BLとが電気的に接続される。このためセンスアンプ5により、時刻t1から選択ビット線BL及び非選択ビット線BLの電位が上昇する。
また、同時刻t1において、選択トランジスタST1のゲートに‘H’レベルの信号sgdが供給される。つまり、この信号sgdが、例えば電圧VDDにまで上昇することから、選択トランジスタST1がオン状態とされる。従って、チャネルの電位が上昇する。
この選択及び非選択ビット線BLにおける電位が上昇する際、これらビット線BLには上昇した電圧に相当する電流Iccが流れる。つまり時刻t1以降においてノードN1の電位の上昇に伴い、ビット線BLにおける電圧の上昇分に応じた電流Iccが流れ始め、時刻t2でこの電流Iccがピークを迎える。この時刻t2においてビット線BLに流れる電流がピーク値に達していることから、このビット線BLに電流を転送するセンスアンプ5内の配線の電位が降下する。この際のセンスアンプ5内の配線の電位を電圧VDD1(<電圧VDD)とする。
その後、ビット線BLの電位の上昇と共に、このビット線BLに流れる電流値が降下する。つまり、センスアンプ5内の配線の電位も元の電圧VDDに上昇し始める。
そして時刻t3になると、制御部9は、充電回路90から充電回路100に切り替える。前述したように、充電回路100の電流供給能力は充電回路90よりも大きい。つまり時刻t3において、ノードN2及びビット線BLにおいて上昇する電位の傾きが更に急になる。すなわち、時刻t3におけるビット線BLの電位から電圧VDDまでの差分に応じた電流Iccが時刻t3以降、このビット線BLに流れる。
そして、時刻t4でビット線BLに流れる電流は再度ピークを持った山形の波形になる。このピークに応じて、ビット線BLに電流を転送するセンスアンプ5内の配線の電位が再度電圧VDD1まで降下する。なお、時刻t2及びt4におけるピーク値はほぼ同じ値とする。
その後時刻t5において、ノードN2に与えられる電位は電圧(VDD+Vth1)とされる。これに伴い、選択及び非選択ビット線BL、並びに選択ビット線BLのチャネルの電位も電圧VDDに達する(飽和する)。つまり、時刻t5においてビット線BLに流れる電流はほぼゼロとされる。
時刻t6になると、信号sgdがゼロ電位に降下する。これにより、選択トランジスタST1はカットオフとされる。更に時刻t7になると、非選択ワード線WL0〜31及びWL33〜63に電圧VPASSが転送される。このため、ビット線BLの電位が電圧VDDから上昇する(これをセルフブーストと呼ぶ)。そして時刻t8において、選択ワード線WL32に電圧VPGMが転送される。この際、チャネルの電位は上述したセルフブーストにより上昇していることから、電荷蓄積層には閾値変動が生じる程度の負の電荷が注入は行われない。つまり、‘1’データが書き込まれる。
なお、上記では一例として‘1’データ書き込みについて説明したが、時刻t0からt5までの動作はデータの読み出し動作及びベリファイ動作と同一であるため説明を省略する。
すなわち、データの読み出し動作であっても、充電回路90と100との切り替えを行うとビット線BLには図7に示したような山なりの電流が生じる。なおこの際、第3、第4電圧発生回路がそれぞれワード線WLに電圧VREAD及びVCGRを転送する。
<本実施形態に係る効果>
本実施形態に係る不揮発性半導体装置であると(1)、及び(2)の効果を奏することが出来る。
(1)ピーク電流を抑制しつつ、消費電力抑制及びビット線BLの充電遅延を防止することが出来る。
本実施形態の不揮発性半導体記憶装置の奏する効果の説明を理解し易くするため、ここでは比較例を挙げる。以下、比較例に挙げる不揮発性半導体記憶装置において、本実施形態と同一の構成については同一の参照符号を付し、説明が重複する点に関しては説明を省略する。
比較例における不揮発性半導体記憶装置であると、BLCドライバ7において充電回路100を廃した構成をとる。つまり、充電回路90のみでMOSトランジスタ6を駆動している。そしてこの充電回路90を構成するMOSトランジスタ91の電流経路の一端には本実施形態よりも高い電圧、すなわち電圧(VDD+Vth1)以上の値が供給される。これは、充電回路90の電流供給能力を上げ、MOSトランジスタ6のノードN2の電位を電圧(VDD+Vth1)以上とすることで、ビット線BLの電位を電圧VDDにまで到達させるための構成である。しかし、ノードN2に供給される単位時間当たりの電流量を多くしようとすると、ビット線BLに流れる電流のピーク値が高くなる。そのため、このピーク値を抑制するためノードN2に単位時間当たり供給される電流量を調整している。ここで、比較例における充電回路90は電流Iを出力するものとする。すなわち、本実施形態に係る充電回路90と同じ電流供給能力を備える。
しかしこの比較例における構成であると電圧(VDD+Vth1)以上の電圧を昇圧するため、ポンプ回路の回路面積が大きくなるばかりか、消費電力が大きくなる。更に、抵抗素子92の抵抗値R1とMOSトランジスタ6のゲート容量Cに起因して、ビット線BLの電位が電圧VDDに近づくにつれ、ビット線BLに流れる電流は減少し、ビット線BLの電位が電圧VDDに達するにまで時間を要してしまう。すなわち、遅延の問題が生じる。
これに対し、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置であると、上記問題を克服することが出来る。本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置であると電流供給能力の異なる充電回路90及び100を備える。そして、本実施形態においてMOSトランジスタ91の電流経路の一端には電圧(VDD+Vth1)が供給され、他端からは電流Iを出力する。つまり、比較例における充電回路90よりも消費電力を抑制しつつ、同一の電流供給能力を持つ構成を備える。このように、比較例よりも低い電圧(VDD+Vth1)としながらもノードN2に流れ込む電流量を維持させることができるのは、抵抗素子92の抵抗値を下げ電流供給能力を高めたためである。また、比較例の充電回路90と電流供給能力に差がないことから、本実施形態に係る充電回路90によってビット線BLに流れる電流のピーク値も比較例と同様に抑制することが出来る。
そして前述したように充電回路100は充電回路90よりも更に大きな電流供給能力を備える。しかし、充電回路100においてもMOSトランジスタ101の電流経路の一端に供給される電圧の値は電圧(VDD+Vth1)、すなわち充電回路90と同一の電圧が供給される。つまり、MOSトランジスタ101の電流経路の一端に供給される電圧の値が電圧(VDD+Vth1)であっても、R1よりも更に小さな抵抗素子102の抵抗値R2を設けたことで、充電回路90よりも大きな電流供給能力を有することが出来る。つまり、比較例に係る構成よりも消費電力を抑制しつつ、電流供給能力を上げることが可能となる。
そして、本実施形態であるとビット線BLに流れる電流のピーク値(図7、点(a)参照)が過ぎた時刻t3において、制御部9が充電回路90から100へと出力を切り替える。つまり、例えば時刻t3以降ビット線BLの電位が上昇することから、本来であれば減少するビット線BLの電流Icc(図7、(c)参照)が、本実施形態では、時刻t3で更に高い電流供給能力に切り替える構成を備える。従って、ビット線BLにピーク電流を流すことが可能となり素早くビット線BL充電が可能となる(図7、ビット線BLに流れる電流、電位参照)。なお、ビット線BLに充電される電圧と、このビット線BLの備える容量との積が、ビット線BLに流れる電流量(図7、時刻t1からt5までの面積)であるため、図7に示すようにピーク電流を時刻t2、t4で流すことで、Δt1を縮めることが出来る。すなわち、素早くビット線BLを電圧VDDにまで到達させることが可能となる。
(2)動作信頼性を維持することが出来る。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置であると、上記説明したように、ビット線BLに流れるピーク電流Iccを抑制することが出来る。すなわち、ビット線BLに電流を与えるセンスアンプ5内、またはこのセンスアンプ5に接続された信号線Dlineの電位が電圧VDD1にまで低下するものの(図7、時刻2、t4参照)、この電圧VDD1はNAND型フラッシュメモリが動作可能な範囲の電圧とされる。つまり、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置であると、上記(1)の効果を得つつ、いままでと変わらず、安定した動作信頼性を維持することが出来る。
[第2の実施形態]
次に本発明の第2の実施形態に係る不揮発性半導体装置について説明する。本実施形態に係る不揮発性半導体装置は、第1の実施形態において、BLCドライバ7内の充電回路90及び100を廃し、このBLCドライバ7がMOSトランジスタ6とカレントミラーを構成するものである。すなわち、BLCドライバ7内にMOSトランジスタ6と同一特性のMOSトランジスタが設けられ、且つこのMOSトランジスタのソース端にビット線BLと同じ配線容量を持ったダミービット線BL_dummy(以下、ダミービット線BLdと表記)を接続した構成をとる。これは、BLCドライバ7内に設けられるMOSトランジスタ及びMOSトランジスタ6、並びにダミービット線BLd及びビット線BLが同一工程で形成されるからである。以下、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については、同一の参照符号を付し、重複する構成については説明を省略する。
<構成例>
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のBLCドライバ7の構成について図8を用いて説明する。図8に示すように、本実施形態に係るBLCドライバ7は、オペアンプ110、nチャネル型MOSトランジスタ81、82、及び電流源113を備える。
図8に示すように、MOSトランジスタ111の電流経路の一端には、スイッチsw1を介して電流源113による電流Irefが供給される。この電流源113は電圧(VDD+Vth1)よりも大きな電圧から電流Irefを生成する。そして、MOSトランジスタ111の電流経路の他端はダミービット線BLdの一端及びMOSトランジスタ112の電流経路の一端に接続される。このMOSトランジスタ111の電流経路の一端(ドレイン端)とゲートとが共通接続、すなわちダイオード接続された構成をとる。つまり、MOSトランジスタ111の電流経路の一端(ドレイン)及び他端(ソース)の電位差、並びに該電流経路の他端(ソース)及びゲートの電位差が同値となる。このため、MOSトランジスタ111は5極管動作をする。
電流源113によりMOSトランジスタ111のゲート電圧が上昇すると、このゲートにおける電圧に応じた電流IrefがMOSトランジスタ111のチャネルに流れる。そして、このMOSトランジスタ111のチャネルを介して電流Irefがソース端に電流が流れ込み、このダミービット線BLdの電位が上昇する。これに伴い、ダミービット線BLdの電位が上昇しても、このダミービット線BLdの電圧の上昇分だけ、MOSトランジスタ111のゲート電位も上昇することから、MOSトランジスタ111のチャネル領域には安定した電流Irefが流れ続ける。これは、MOSトランジスタ111がダイオード接続した構成を備えるからである。
またこのMOSトランジスタ111におけるゲートの電圧(ノードN2とする)がオペアンプ110の正入力端子に入力される。このオペアンプ110は出力端が反転入力端子に帰還するユニティゲインバッファである。すなわち、オペアンプ110は、正入力端子と反転入力端子とに入力される電圧差が一致するように動作する。換言すれば、オペアンプ110は、正入力端子における電圧と出力端との電位が一致するように動作する。なお、本実施形態において、オペアンプ110の入力電圧範囲の最小値は0V以下とされ、また出力電圧範囲の最大値は電圧(VDD+Vth1)よりも大きな値であることが条件とされる。
通常、オペアンプの正入力端子としてnチャネル型MOSトランジスタが使用される(つまり、nチャネル型MOSトランジスタのゲートが正入力端子)。このMOSトランジスタが、例えばある閾値電圧(ここではVth4とする)を持つとすると、ノードN3の電位が電圧Vth4になって、初めてオペアンプが動作する(ノードN2に出力する)。つまり、MOSトランジスタ111のチャネルには、ノードN3の電位が閾値電圧Vth4に至る前から、ある電流が流れているのにも関わらず、MOSトランジスタ6のチャネルには電流が流れないといった現象が生じる。つまり、カレントミラーが形成されていないことになる。このようなことを防止するため、本実施形態ではオペアンプ110の正入力端子の最小値は0V以下で動作する、すなわちディプレッション(D型)のnチャネル型MOSトランジスタを使用する。
従って、MOSトランジスタ111のゲートの電位とMOSトランジスタ6のゲート電位とが同電位となる。そして、オペアンプ110が強制的にノードN2の電位をノードN3に一致させようとすることからMOSトランジスタ6のゲート容量Cの値に依存せず、MOSトランジスタ111のゲートの電位とMOSトランジスタ6のゲートの電位とを一致させることが出来る。つまり、MOSトランジスタ111とMOSトランジスタ6とでカレントミラー回路を形成することができる。以上から、MOSトランジスタ111のチャネルにはMOSトランジスタ6のチャネルに流れる電流と同様の電流Irefが流れる。なお、ビット線BLが、例えばn本であれば、NAND型フラッシュメモリ全体には、Iref×nの電流が流れることになる。
<‘1’データの書き込み動作の一例について(その2)>
次に、上記構成における書き込み動作の一例について図9を用いて説明する。図9は、ノードN2(MOSトランジスタ6のゲート)の電位、信号sgd、選択ビット線BLのチャネルの電位、選択及び非選択ビット線の電位BL_vol及び電流Icc(図中、BL_Iccと表記)、センスアンプ5内の配線の電位、並びに選択及び非選択ワード線WLの電位のタイムチャートである。なお、非選択ビット線BLの動作は選択ビット線BLにおける‘1’データ書き込みと同一であるため、説明を省略する。なお、また上記第1の実施形態に係る書き込み動作と同一の点については説明を省略する。本実施形態では、書き込み対象となるメモリセルトランジスタMTの選択ワード線WLを、例えばワード線WL32とする。よって、電圧VPASSは非選択ワード線WL0〜31、WL33〜63に転送され、電圧VPGMは選択ワード線WL32に転送される。
時刻t1になるとBLCドライバ7によりノードN2の電位が電圧Vth1とされる。これにより、MOSトランジスタ6がオン状態とされるためビット線BLに電流が流れ、ビット線BLの電位が上昇する。MOSトランジスタ111とMOSトランジスタ6とでカレントミラーを構成しているため、ビット線BLに流れる電流Iccは、MOSトランジスタ111と同様の電流Irefとされる。そして、ビット線BLの電位の上昇に伴いMOSトランジスタ6のゲート−ソース間(Vgs)の電位が上昇するが、前述したようにMOSトランジスタ111のゲート電位は、ダミービット線BLdの上昇分だけ上がることから、MOSトランジスタ111のチャネルにはほぼ一定の電流Irefが流れる。つまり、MOSトランジスタ6のチャネルにも安定した電流Irefが流れ続ける(図9における電流Iccは、ビット線BLがn本ある場合を想定。つまり、NAND型フラッシュメモリ全体でIref×nの電流が流れる)。つまり、時刻t2からt4において、各々のビット線BLにはそれぞれほぼ一定の電流Irefが流れる。ここで、ビット線BLに流れる電流が立ち上がり始めてから立ち下がるまでの期間をΔt2とする。ここで、Δt1>Δt2の関係が成り立つ。これは、ビット線BLに流れる電流Irefが時刻t2からt4の間においてほぼ一定の値とされ、上記第1の実施形態よりも短時間でビット線BLを電圧VDDにまで充電できるためである。
また、時刻t8以降においてメモリセルトランジスタMTへの‘1’データ書き込みがされると、ビット線BLの電位を放電すべく信号sgsにより選択トランジスタST2がオン状態とされる。またこの際、ダミービット線BLdにも電圧VDDが充電されている。このため、時刻t8以降においてビット線BLを放電すべく、MOSトランジスタ112をオン状態とする。
<本実施形態に係る効果>
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置であると、上記(2)の効果に加え下記(3)の効果を奏することが出来る。
(3)ビット線BLに流れるピーク電流を抑制しつつ、更なるビット線BL充電時間の遅延を防止することが出来る。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置であると、BLCドライバ7は、MOSトランジスタ6とカレントミラーを構成するMOSトランジスタ111を備える。更に、MOSトランジスタ111のゲートの電位とMOSトランジスタ6のゲートの電位とが一致するように動作するオペアンプ110を備える。このため、MOSトランジスタ6のゲート容量が大きい場合であっても、このMOSトランジスタ6のゲートに与えられる電流を一定の値とすることが出来、各々のビット線BLにほぼ一定の電流Icc(Iref)が流れる。つまり、ビット線BLに流れる電流が台形の形であるため(図8参照)、ビット線BLの電位は素早く電圧VDDに上昇する。換言すれば、Δt2<Δt1とされ、ビット線BLに流れる電流Irefの期間も短く済む。以上より、ビット線BLに流れる電流のピーク値を抑制しつつ、ビット線BL充電時間の遅延を防止することが出来る。
なお、もしMOSトランジスタ6のゲート容量が小さければ、このオペアンプ110を廃した構成であってもよい。以下、この場合について変形例にて説明する。
<変形例>
次に、上記第2の実施形態の変形例に係る不揮発性半導体記憶装置について説明する。変形例に係る不揮発性半導体記憶装置では、複数のBLCドライバ7でMOSトランジスタ6を制御する。つまり、例えば4つのMOSトランジスタ6に対して、1つのBLCドライバ7を設ける。つまりNAND型フラッシュメモリにおいて、ビット線BLが例えば16本設けられていれば、BLCドライバ7は4つ設けられることになる。この場合、1つのBLCドライバ7にとって並列接続されたゲート容量Cは、上記第1、第2の実施形態よりも小さくなる。したがって上記説明したように、ゲート容量Cが小さければ上記第2の実施形態において、オペアンプ110を廃した構成をとってもよい。言い換えれば、MOSトランジスタ6のゲート容量Cが小さい場合であれば、オペアンプ110によって、強制的にこのMOSトランジスタ6のゲートとMOSトランジスタ112のゲートとに与えられる電圧を一致させなくてもよい。以下、変形例に係る不揮発性半導体記憶装置の構成例について説明する。なお、同一の構成については同一の参照符号を付し、重複する構成については説明を省略する。
<構成例>
図10は、1つのBLCドライバ7に対して、MOSトランジスタ6を4つ設けた場合の一例である。つまり、n本のビット線BLが設けられていた場合、BLCドライバ7は、n/4個設けられることになる。この場合図10に示すように、BLCドライバ7におけるオペアンプ110を廃した構成であってもよい。
電流源113から供給される電流IrefはMOSトランジスタ111の電流経路の一端及びゲートに転送される。つまり、電流源113から出力される電流Irefは、MOSトランジスタ6のチャネル及びゲートに分岐して流れる(図中の矢印、I1、I2と記載)。前述したように、MOSトランジスタ6のゲート容量がMOSトランジスタ111のゲート容量よりも無視できる程度に小さければ、MOSトランジスタ6のゲートの電位がなかなか上昇しないといったことは生じない。つまり上記第2の実施形態と同様、ノードN3(ノードN2)の電位が上昇し、これに伴いMOSトランジスタ111のチャネルには電流Irefが流れる。そして、このMOSトランジスタ111とMOSトランジスタ6とでカレントミラーを形成している。よって各々のMOSトランジスタ6にもMOSトランジスタ111と同様の電流Irefが流れる。例えば、ビット線BLがn本設けられたNAND型フラッシュメモリであれば、Iref×nの電流が、NAND型フラッシュメモリ全体に流れることになる。
そして、変形例においてもMOSトランジスタ111はダイオード接続されていることから、例えビット線BLの電位が上昇した場合であっても、安定した電流Irefをビット線BLに流すことが出来る。
なお、変形例における‘1’データの書き込み動作については、上記第2の実施形態で説明した動作と同様であることから説明を省略する。
<変形例に係る効果>
変形例に係る不揮発性半導体記憶装置であっても、上記(2)及び(3)の効果を奏することが出来る。
つまり、上記第2の実施形態で説明したBLCドライバ7において、複数のBLCドライバ7を設ければ、オペアンプ110を廃した構成であってもよい。この場合であっても、MOSトランジスタ6のゲートに与えられる電流を一定の値とすることが出来、ビット線BLにほぼ一定の電流Irefが流れる。つまり、ビット線BLに流れる電流が台形の形であるため(図9参照)、ビット線BLの電位は素早く電圧VDDに上昇する。換言すれば、Δt2<Δt1とされ、ビット線BLに流れる電流Irefの期間も短く済む。以上より、ビット線BLに流れる電流のピーク値を抑制しつつ、ビット線BL充電時間の遅延を防止することが出来る。
更に、上記実施形態は下記の不揮発性半導体記憶装置を含む。
1.不揮発性半導体記憶装置は、電荷蓄積層と制御ゲートを含み、2値以上のデータを保持可能とされ、複数のメモリセルの電流経路が直列接続されたメモリストリングと、
前記メモリストリングを構成する一番ドレイン側の前記メモリセルの電流経路の一端に接続されたビット線と、
ビット線に与える電圧に応じて、前記メモリセルに前記データの読み出し及び書き込みを行うセンスアンプと、
電流経路の一端に前記センスアンプが接続され、前記電流経路の他端に前記ビット線が接続された第1nチャネル型MOSトランジスタと、
前記第1nチャネル型MOSトランジスタのオン/オフを制御するドライバ回路と
を備え、
前記ドライバ回路は、前記第1nチャネル型MOSトランジスタとミラー回路を形成し、且つ電流経路の一端とゲートとでダイオード接続された第2nチャネル型MOSトランジスタと、
前記第2nチャネル型MOSトランジスタの電流経路の他端に接続されたダミービット線と、
前記第2nチャネル型MOSトランジスタの電流経路の前記一端に接続された電流源と
を具備する。
2.上記1において、前記第1、第2nチャネル型MOSトランジスタに流れる電流が一致するよう、前記第1nチャネル型MOSトランジスタのゲートに印加する第1電圧と、前記第2nチャネル型MOSトランジスタのゲートに印加する第2電圧とを比較する比較器と
を更に具備する。
3.上記1において、前記第1nチャネル型MOSトランジスタと前記第2nチャネル型MOSトランジスタとは、同一工程で形成される
ことを具備する。
4.上記1において、前記ビット線と前記ダミービット線とは同一工程で形成される
ことを具備する。
5.上記1において、前記データの読み出し時及び書き込み時において前記センスアンプにより前記ビット線は第1電圧にまで充電され、
電流源は、前記第1電圧よりも大きな電圧源により前記電流を生成する。
なお、上記第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置において、制御部9は時刻t2で充電回路90と100とがそれぞれノードN2(MOSトランジスタ6のゲート)に出力する電流を電流Iから電流Iに切り替えると説明したが、ノードN2に出力する電流は、上記電流(I+I)であってもよい。この際、充電回路90、100がそれぞれ備える抵抗素子R1、R2は並列接続とされ、全体の抵抗値が下がる。言い換えれば、個々の抵抗値R1、R2よりも値が下がり、ノードN1に流れ込む電流量が増加することになる。
なおまた、上記第1、第2の実施形態でビット線BLに流れるそれぞれの電流Iccのピーク値はそれぞれほぼ同じ値である。すなわち、第1の実施形態でMOSトランジスタ6のチャネル(1本のビット線BL)に流れる電流は、上記第2の実施形態と同様の電流Irefであり、NAND型フラッシュメモリ全体として、Iref×nの電流が流れる。
そして、このピーク値の値は、周辺の機器にとって許容できる最大値である。そして、センスアンプ5にとってもホストからデータを取りこむ際の許容できる最大値でもある。つまり、たとえピーク電流が生じたとしてもビット線BLに生じるこのピーク値は許容できる範囲であることから、例え電流がピークを2回迎えたとしても、更には時刻t2からt4まで流れたとしてもなんら問題ない。つまり、上記第1、第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置は、ビット線BLに流れる電流のピーク値を抑制しつつ、消費電力抑制、及びビット線BLの充電遅延を抑制するものである。
なお、本願発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出されうる。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出されうる。
1…メモリセルアレイ、2…ロウデコーダ、3…ドライバ回路、4…電圧発生回路、5…センスアンプ、6、10、21〜23、62〜67、70〜74、76〜80、91、101、111、112…nチャネル型MOSトランジスタ、7…BLCドライバ、8…データ入出力回路、9…制御部、11…NANDストリング、31…SGDドライバ、32…SGSドライバ、33…WLドライバ、41…第1電圧発生回路、42…第2電圧発生回路、43…第3電圧発生回路、44…第4電圧発生回路、50…リミッタ回路、51…チャージポンプ、60、61、68、69…クロックドインバータ回路、75…キャパシタ、85、86…pチャネル型MOSトランジスタ、92、102…抵抗素子、110…オペアンプ、113…電流源

Claims (6)

  1. 各々が電荷蓄積層と制御ゲートを含み、2値以上のデータを保持可能とされた複数のメモリセルの電流経路が直列接続されたメモリストリングと、
    前記メモリストリングを構成する一番ドレイン側の前記メモリセルの電流経路の一端に接続されたビット線と、
    ビット線に与える電圧に応じて、前記メモリセルに前記データの読み出し及び書き込みを行うセンスアンプと、
    電流経路の一端に前記センスアンプが接続され、前記電流経路の他端に前記ビット線が接続されたnチャネル型MOSトランジスタと、
    第1電流供給能力を有し、第1ノードを介して前記nチャネル型MOSトランジスタのゲートに第1電流を転送する第1充電回路と、
    前記第1駆動電流力よりも高い第2電流供給能力を有し、前記第1ノードを介して前記nチャネル型MOSトランジスタのゲートに、前記第1電流よりも大きな第2電流を転送する第2充電回路と、
    前記第1電流から前記第2電流へと切り替える所定のタイミングを制御する制御部と
    を具備することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 前記第1充電回路は、
    第2ノードに電圧を供給する供給源と、
    前記第2ノードに一端が接続され他端から前記第1ノードに前記第1電流を供給する第1抵抗素子と
    を備え、
    前記第2充電回路は、
    第3ノードに電圧を供給する供給源と、
    前記第3ノードに一端が接続され他端から前記第1ノードに前記第2電流を供給し、前記第1抵抗素子よりも抵抗値の小さな第2抵抗素子とを
    備えることを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 前記第1充電回路は、
    前記第1ノードにドレイン電流として前記第1電流を供給し、第1のゲート長に対し第1のゲート幅が第1比率である第1MOSトランジスタと
    を備え、
    前記第2充電回路は、
    前記第1ノードにドレイン電流として前記第2電流を供給し、第2のゲート長に対し第2のゲート幅が前記第1比率よりも大きな第2比率である第2MOSトランジスタと
    を備えることを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 前記制御部が前記第1充電回路と前記第2充電回路とを切り替える前記タイミングは、
    前記第1充電回路が出力する前記第1電流により前記ビット線を充電する際、少なくとも前記ビット線に流れる電流のピーク値が発生した後であり、前記ビット線の電位が飽和する前である
    ことを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 前記第1、第2充電回路が前記第1ノードに出力する電圧は、前記nチャネル型MOSトランジスタの閾値電圧及び前記センスアンプが前記ビット線に与える電圧の和である
    ことを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 前記制御部は、前記nチャネル型MOSトランジスタのゲートの容量及び前記第2電流供給能力に応じて前記タイミングを制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
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