JP2011148591A - エレベータの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】火災時の避難にエレベータを利用した際、全ての人を避難階へ効率的に避難させることができるエレベータの制御装置を提供する。
【解決手段】単一の昇降路に設けられた2台のかごと、2個のゾーン及び各ゾーンでの基準階及び終端階を対応付けたゾーン情報を記憶する記憶部25と、ゾーン情報を、火災発生時、火災発生位置に基づき変更する変更手段29と、この変更手段29に火災検知信号を通知し運転階の変更を指令する火災検知手段28と、変更後のゾーン情報を読込み、2台のかごの昇降及び戸開閉を制御する運転制御部27とを備え、運転制御部27は、火災発生階よりも下方のゾーンの階を乗換階に指定しこの乗換階に避難階へ直行する下かごを待機させ、避難客を乗せた上かごを火災発生階よりも上方のゾーンの階に着床させ、この階から非常階段を介して乗換階に移動した避難客が下かごに乗車後、下かごを避難階へと移動させる。
【選択図】図3
【解決手段】単一の昇降路に設けられた2台のかごと、2個のゾーン及び各ゾーンでの基準階及び終端階を対応付けたゾーン情報を記憶する記憶部25と、ゾーン情報を、火災発生時、火災発生位置に基づき変更する変更手段29と、この変更手段29に火災検知信号を通知し運転階の変更を指令する火災検知手段28と、変更後のゾーン情報を読込み、2台のかごの昇降及び戸開閉を制御する運転制御部27とを備え、運転制御部27は、火災発生階よりも下方のゾーンの階を乗換階に指定しこの乗換階に避難階へ直行する下かごを待機させ、避難客を乗せた上かごを火災発生階よりも上方のゾーンの階に着床させ、この階から非常階段を介して乗換階に移動した避難客が下かごに乗車後、下かごを避難階へと移動させる。
【選択図】図3
Description
本発明はエレベータの制御装置に関する。
1本の昇降路に複数のかごが設けられ、これらのかごが昇降路内を上下に移動するマルチカーエレベータが知られている(例えば特許文献1参照)。
一般に、火災発生時、非常用エレベータなど特殊なエレベータを除き、一般乗客用の通常エレベータの制御装置は、エレベータ利用中の乗客を避難階へ輸送した後、エレベータを運転休止とし以後エレベータを使用出来ないように管制運転制御を行って二次災害の発生を防止するようにしている。火災発生時にエレベータを移動手段に使うと、燃えないガスが充満している階床に、突然戸開してかご室の酸素を階床へ送り込むと爆発を起こし逆気流(バックドラフト)が生じる。火災発生階へ乗客を降車させることは、かご内の人員に対して予期し得ない危険を及ぼす可能性が存在する。マルチカーエレベータは、居住者の避難の際、移動手段としては使用できないようにされる。
従来、地震管制運転時および火災管制運転時に迅速な管制運転を行うことができるようにしたエレベータの運転装置が提案されている(例えば特許文献2参照)。特許文献2は、ワンシャフトダブルカー式エレベータにおいて、下部かごの管制運転完了後、下部かごを避難階より下方の階へ移動させ、次いで上部かごの管制運転を行う点を開示する。
また、かごの故障時に、全てのかごの運転を停止することなく、他のかごで効率良く全階床に乗客を輸送することを可能とするマルチカーエレベータが提案されている(例えば特許文献3参照)。
しかしながら、火災による災害が発生した場合、火災検出装置からの信号を受けたマルチカーエレベータの制御装置は、火災が発生した特定の階床へのエレベータのサービスを停止させるため、途中階の乗客が避難階まで到達することができないという移動パターンが生じる。上述した従来技術では、避難者が避難時の移動手段としてエレベータを利用しようとしても、火災管制運転によってエレベータを利用出来ない。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑み、マルチカーエレベータシステムを用いて火災発生時の避難者救出を行う運転制御に関し、火災時の避難にエレベータを利用したとき、建物内の全ての人を避難階へ効率的に避難させることができるエレベータの制御装置を提供することを目的とする。
このような課題を解決するため、本発明の一態様によれば、それぞれが単一の昇降路に設けられた複数のかごと、これらのかごが就役する運転階をかご台数分のサービスゾーンに分割して得られる複数個のゾーン、および各ゾーンでの基準階及び終端階を対応付けたゾーン情報を記憶する記憶部と、この記憶部が記憶する前記ゾーン情報を、火災発生時、火災発生位置に基づき変更する変更手段と、この変更手段に対し、火災感知器からの火災位置を含む火災検知信号を通知し、前記運転階の変更を指令する火災検知手段と、この火災検知手段からの前記火災検知信号により変更後の前記ゾーン情報を読込み、各かごのかご呼びおよび前記複数個のゾーンの各階床からのホール呼びに応じて前記複数のかごの昇降および戸開閉を制御する運転制御部と、を備え、この運転制御部は、火災発生階よりも下方のゾーンの階を乗換階に指定しこの乗換階に避難階へ直行する下かごを待機させ、避難客を乗せた上かごを前記火災発生階よりも上方のゾーンの階に着床させ、この階から非常階段を介して前記乗換階に移動した前記避難客が前記下かごに乗車後、前記下かごを避難階へと移動させることを特徴とするエレベータの制御装置が提供される。
本発明によれば、マルチカーエレベータシステムにおいて、火災発生時、建物内の全ての人をエレベータを使って避難階へ効率的に避難させることができるようになる。
以下、本発明の実施の形態に係るエレベータの制御装置について、図1乃至図6を参照しながら説明する。尚、各図において同一箇所については同一の符号を付すとともに、重複した説明は省略する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るエレベータの制御装置は、同一昇降路に複数台のエレベータかごを配置するマルチカー構成の非常用のエレベータシステムにおけるエレベータの運転制御装置である。このエレベータの制御装置は、エレベータシステムにおいて全階床を上下2つの階床ゾーンに分割し、各ゾーンにそれぞれ2つの上下エレベータかごを割当て上下独立に各ゾーンの各階にサービスを行う。この制御装置は、各階に設けられた火災感知器により、火災発生階を検出すると、火災発生階よりも上方の階での避難に上側のかごを利用出来るよう、サービス階を制限し、さらに下側のかごを火災発生階よりも下方の階での避難に利用出来るよう、サービス階を限定し、比較的エレベータを安全に利用出来ると判断された階に対してエレベータをサービスさせる。
本発明の第1の実施形態に係るエレベータの制御装置は、同一昇降路に複数台のエレベータかごを配置するマルチカー構成の非常用のエレベータシステムにおけるエレベータの運転制御装置である。このエレベータの制御装置は、エレベータシステムにおいて全階床を上下2つの階床ゾーンに分割し、各ゾーンにそれぞれ2つの上下エレベータかごを割当て上下独立に各ゾーンの各階にサービスを行う。この制御装置は、各階に設けられた火災感知器により、火災発生階を検出すると、火災発生階よりも上方の階での避難に上側のかごを利用出来るよう、サービス階を制限し、さらに下側のかごを火災発生階よりも下方の階での避難に利用出来るよう、サービス階を限定し、比較的エレベータを安全に利用出来ると判断された階に対してエレベータをサービスさせる。
図1はマルチカーエレベータの構成例を示す図である。マルチカーエレベータ1は、1本の昇降路2に2つのかご3、4が上下に亘って配置され、これらのかご3、4がそれぞれ独立して昇降路2内で図示しないガイドレールに沿って上下に走行移動する。
昇降路2の上部には、上かご用の巻上機5と、下かご用の巻上機6とが別々に設けられている。上かご用の巻上機5のトラクションシーブ7と、そらせシーブ8とにはそれぞれ上かご用のメインロープ9が巻掛けられており、下かご用の巻上機6のトラクションシーブ10には下かご用のメインロープ11が巻掛けられている。上かご用のメインロープ9の一端にはかご3が吊下げられており、このメインロープ9の他端にはカウンタウェイト12が吊下げられている。下かご用のメインロープ11の一端側にはかご4が吊下げられており、このメインロープ11の他端側にはカウンタウェイト13が吊下げられている。
また、巻上機5、6を構成する各回転モータのシャフトにはそれぞれパルスジェネレータなどから成るかご位置検出器14が取付けられており、これらのかご位置検出器14からのパルス信号が、ケーブルなどの伝送路24aにより、マルチカーエレベータ1の全体制御を行う制御盤15(本実施形態に係るエレベータの制御装置)に入力される。
かご3はかご枠16と、このかご枠16の内側に配設されたかご室17と、このかご室17に設けられたかご制御装置18とを備えている。かご4もかご枠16、かご室17及びかご制御装置18を備えている。かご室17内にはかご呼び釦や戸開閉釦を配設したかご内操作盤19が設けられている。かご内操作盤19は音声アナウンス用のスピーカ、及び情報表示用の表示器を有する。それぞれのかご室17の床板の下方には、荷重を検出する荷重検出装置20が設けられており、各荷重検出装置20が生成した荷重検出信号はかご制御装置18に入力される。かご内操作盤19はかご制御装置18との間で信号を入出力可能であり、このかご制御装置18は図示しないテールコードなどの伝送路を介して制御盤15との間で信号を伝送可能である。
また、下側のかご4のかご枠16の上梁には緩衝装置21が取付けられており、上側のかご3のかご枠16の下梁にはこの緩衝装置21に対向して受板22が取付けられている。かご3、4が低速で走行時、これらのかご3、4間の距離が接近して接触すると緩衝装置21と受板22とが突き当り、緩衝装置21が弾性縮小し、かご3、4に加わる衝撃が緩和されるようになっている。
各階床のホールには、その階床にエレベータを呼ぶためのホール呼び釦を設けたホール呼び操作盤23が設けられている。ホール呼び釦より入力されたホール呼びは、壁配線等の伝送路24bにより制御盤15に入力される。制御盤15は入力されたホール呼び、かご呼び、及び各かご位置検出器14の出力に基づきかご3、4の運行を制御する。
また、制御盤15は、サービス対象の全ての階をかご台数に応じて2つのゾーンに分割し、昇降路2内の各かご3、4を、基準階と自号機の分担するゾーンとの間で往復させるようにしている。
図2は制御盤15によるゾーン分割の一例を示す図である。上かご3の専用ゾーンと下かご4の専用ゾーンとのゾーン情報を記憶する記憶部25が制御盤15に予め設けられている。制御盤15を構成する演算装置がこのゾーン情報に含まれる基準階や終端階を読出すことにより、制御盤15は上下かごを運行制御し、巻上機5、6に別個に駆動指令を与え、かご3、4をそれぞれ独立して上下に走行させるようにしている。
図2(a)は待機状態のかご位置を示す図であり、同図(b)はサービス運転中のかご位置を示す図である。待機中、上下のかご3、4はそれぞれ基準階で待機している。一例として、20階床のビルにおいて、上かご3の基準階が2F、下かご4の基準階が1Fである。この状態でかご呼びあるいはホール呼びが発生すると、図2(b)に示すように、上かご3は2Fから出発し、サービス範囲内の11Fから20Fの各階に運行サービスを行う。下かご4は1Fから出発し、サービス範囲内の3Fから10Fの階に運行サービスを行う。かご3、4が共通の昇降路2内に配置されているため、建物全体の空間の利用効率を低下させることなく、エレベータ一基分の昇降路スペースで輸送能力を向上させることが可能になっている。
また、図1の制御盤15は、各階床に設けられた火災感知器26から壁内配線等の伝送路24cを介して火災感知信号を通知されるようになっている。制御盤15は、火災発生を検知すると、かご3、4をそれぞれ予め指定された避難階に着床させ、乗客を降車させた後、戸閉し、エレベータの運転を止める。本実施形態では、避難階までかご3、4を移動させる運転を行った後、ホール呼び登録が発生した場合、制御盤15がこのホール呼びに応答してかご3、4を移動させるようにしている。
図3は制御盤15を含むエレベータシステムの構成図である。同図中、既述の符号はそれらと同じ要素を表す。CPU、ROM、RAMなどから構成される演算装置と、記憶部25とによって制御盤15は本実施形態に係るエレベータの制御装置として機能する。
制御盤15は、ゾーン番号、各ゾーンの基準階及び終端階の情報及び各ゾーン番号に対応するかご番号のそれぞれを対応づけて記憶する記憶部25と、各かご3、4の昇降制御および戸開閉制御を行う運転制御部27と、火災検知信号を火災感知器26から入力されると、火災発生階情報を出力する火災検知手段28と、火災発生階よりも上方の階へかご3を配置し、さらに火災発生階よりも下方の階へかご4を配置するよう、運転制御部27に指令を出力する運転階変更手段29(変更手段)とを備える。
このような構成のマルチカーエレベータ1において、通常時、運転制御部27は、各ホール呼び操作盤23及びかご内操作盤19からの呼びを受付け登録する。運転制御部27は、上側のゾーンではかご3に呼び登録された階へ移動させ、下側のゾーンではかご4に呼び登録された階へ移動させる。
次に、いずれかの階にて火災が発生する。火災検知信号が火災感知器26から火災検知手段28に入力されると、火災検知手段28は火災発生階情報を運転階変更手段29へ通知する。運転階変更手段29は運転制御部27に対して、火災発生階よりも上方の階へかご3を配置するとともに、火災発生階よりも下方の階へかご4を配置するよう巻上機5、6に指令信号を出力する。運転制御部27が上方階および下方階へかご3、4を配置する動作を完了させると、この運転制御部27は火災発生階をサービス禁止階として、この火災発生階のホール呼び操作盤23による呼び登録を禁止し、かご3、4のこの火災発生階への停止を禁止し、および火災発生階のドア開放を禁止する。
それぞれのかご3、4の状態は、火災発生階を除く各階に対し運転サービスを可能な状態にされる。この状態で、避難者がかご3、4を避難時の移動手段として用いる。
図4は本実施形態に係るエレベータの制御装置による運行制御による避難方法を説明するための図である。図4(a)は火災発生前のかご3、4のかご位置を示す図である。火災発生階30を分割の境にしてそれより上と下とでそれぞれかご3、4の1台ずつを動かすように制御盤15は指令する。サービスするゾーンが火災発生階30を起点にして制御盤15により生成される。生成された新たなゾーン情報は運転制御部27により読込まれる。
図4(b)は火災発生後、ゾーン分割された後のかご3、4のかご位置を示す図である。上側ゾーンからかご3が下降してきて、火災発生階30の一つ手前の階で一回停止させて、乗客を降ろす。制御盤15がかご内操作盤19へ指令し、かご内操作盤19は「一旦降車して下さい。非常階段を使って2階下の階へ下りて下さい。そこで待機中のかごに乗換えて下さい」と音声アナウンスし、表示も行う。これにより、かご3内の乗客は状況を察知することができ、迷わずにかご4が停止している下階へと案内される。制御盤15は、火災発生階を含む各階床のホールのホール呼び操作盤23に、避難階の位置を知らせる情報を音声アナウンス及び表示を用いて報知する。制御盤15は建物の管理あるいは警備用の端末や防災用の端末に通知して、避難の旨を報知するよう館内放送を連動させてもよい。
火災発生時の避難経路である非常階段31を使って2階床下の階のホールへ人が避難すると、そこには制御盤15によって呼び寄せられたかご4が待機している。この階が乗換階である。この階でかご4が待機中、荷重検出装置20の出力をかご制御装置18がモニタするようにしておき、かご室の荷重が増加するまでは、戸閉しない等している。上側ゾーンのかご3から避難してきた避難者が下側に位置するかご4に乗込むと、制御盤15はかご4に戸開を指令し、移動すべき方向や階を記憶部25から読出し、避難階である1階までかご4を移動させる。かご3からかご4に乗換えた乗客は避難階にて降車し、避難階のホールから建屋外へと避難する。
また、制御盤15は、非常階段31を人が移動している最中、かご4に対する下側ゾーンや上側ゾーンの各階からのホール呼びに対しては全く応答させないよう制限する。かご4内のかご内操作盤19の戸開釦に操作された押下動作に対しても応答を制限しかご4を停止させないようにする。
つまり、制御盤15は、各階に設置された火災感知器26により、火災の発生および火災発生階を検出したら、上側のかご3のゾーンと、下側のかご4のゾーンとを火災発生階30を境に分割する。
従ってこのエレベータの制御装置によれば、火災発生時においても、エレベータを避難時の移動手段として確保することができる。火災時の避難にエレベータを利用したとき、建物内の全ての人を避難階へ効率的に避難させることができるようになる。
火災発生階30の2階床上方の階を上ゾーンの最下階とし、あるいは火災発生階30の2階床下方の階を下ゾーンの最上階とするなど階床を適宜変更するようにしてもよい。
マルチカーエレベータ1を通常時及び火災発生時の双方に使うことができるようになる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態にて火災管制運転中、火事が発生した階が最下階や最上階など建物の終端階である場合、ゾーンを上下に分割することができない。本発明の第2の実施形態に係るエレベータの制御装置は、上下2つのかご3、4のうちのいずれか一方が他方の動きに追従して動くように運転制御する機能を加えたものである。かご3、4がダブルデッキエレベータの上下2つに連結された乗りかごのように一体的に動くようにされている。本実施形態に係るエレベータの制御装置も制御盤15に設けられる。本実施形態に係るエレベータの制御装置を含むエレベータシステムの構成は、第1の実施形態の例と同じである。
第1の実施形態にて火災管制運転中、火事が発生した階が最下階や最上階など建物の終端階である場合、ゾーンを上下に分割することができない。本発明の第2の実施形態に係るエレベータの制御装置は、上下2つのかご3、4のうちのいずれか一方が他方の動きに追従して動くように運転制御する機能を加えたものである。かご3、4がダブルデッキエレベータの上下2つに連結された乗りかごのように一体的に動くようにされている。本実施形態に係るエレベータの制御装置も制御盤15に設けられる。本実施形態に係るエレベータの制御装置を含むエレベータシステムの構成は、第1の実施形態の例と同じである。
このような構成により、火災が検知された階が、最下階もしくは最上階であった場合、運転制御部27はかご3、4を近づけて接触させる。上方のかご3の下梁に取付けられた受板22と、下方のかご4の上梁に取付けられた緩衝装置21とが接触する。上下のかご3、4の各かご出入口は、それぞれ上下一階床分、分かれて位置する乗降口に対面する。例えば下方の終端階に火災が発生した場合、かご3、4が下方にともに走行し、避難者を乗せて上方の別の避難階へ輸送する。上方の終端階に火災が発生した場合、かご3、4が上方にともに走行し、避難者を乗せて下方の別の避難階へと輸送する。
このマルチカーエレベータ1のかご配置は、上下に2つ以上のかごが連結した構造を持つ多連デッキエレベータがかご間距離を一階床分、はなして保持したときのかご配置と同じにされる。多連デッキ構造のエレベータの様にかご3、4を配置した後、制御盤15は、火災発生階30以外の階をサービス階とするエレベータ運行を行う。
従って、本発明のこの実施形態に係るエレベータの制御装置によれば、終端階での火災発生時に、かご3、4のうちの一方を非火災発生階に配置することが出来ない場合であっても、複数のかご3、4を有するマルチカー構成のエレベータかごを使って有効に避難利用することが可能になる。マルチカーエレベータ1が設置される建物の最上階や、最下階において火災が発生した状況でも、このマルチカーエレベータ1を使って避難救出を行える。
(第3の実施形態)
上記第1の各実施形態において、非常階段31が火災により延焼する場合もある。上ゾーンの最下階にて人が降車後、非常階段31を迂回して避難することもできなくなる。
上記第1の各実施形態において、非常階段31が火災により延焼する場合もある。上ゾーンの最下階にて人が降車後、非常階段31を迂回して避難することもできなくなる。
本発明の第3の実施形態に係るエレベータの制御装置は、まず火災発生階30の1階床上方又は2階床上方の階を、上ゾーンの最下階として設定する。このエレベータの制御装置は、上側のゾーンからのかご3をこの上側ゾーンの最下階に着床させ、避難者が降車してエレベータホールの外に出た後、そのときだけは下側のゾーンをサービス中の下かご4を強制的に上側のゾーンの最下階にまで移動させ、エレベータホールに待っている避難者をかご4に乗車させて避難階まで輸送するというものである。
本実施形態では、各階をつなぐ非常階段31にも火災感知器26が設けられている。非常階段31での火災を火災感知器26が検知すると、非常階段31での火災検知信号および火災が発生した階間を識別する情報を、火災検知手段28に伝えるようになっている。階間とは非常階段31の踊り場など、例えば14階、15階間といった階床間を表す情報を指す。本実施形態に係るエレベータの制御装置も制御盤15に設けられる。これらの点以外については本実施形態に係るエレベータの制御装置を含むエレベータシステムの構成も第1の実施形態の例と同じである。
このような構成の本実施形態に係るエレベータ制御装置による運行制御による避難方法を図5を参照して述べる。既出の符号はそれらと同じ要素を表す。同図中、四角形は乗降口を模した記号を表す。
(1)図5(a)は火災発生直後のかご3、4のかご位置を示す図である。非常階段31にて火災が発生している。火災感知器26は、非常階段31での火災検知および階間の情報を、火災検知手段28に伝える。
(2)火災検知手段28は、火災発生階及び非常階段31を挟む上下2階床を運転階変更手段29に伝える。
(3)この運転階変更手段29は、火災発生階、及び火災発生した階間のいずれとも異なる下方階であり且つ非常階段31の火災が検知された階間よりも1階床分、下方の階を、下側のゾーンの最上端階と設定し、かご4をこの階へ向かわせる。この階が乗換階とされる。下方階サービス用のかご4は着床後、乗換階で待機する。
(4)運転制御部27は、上方階で避難者を乗せた上方階サービス用のかご3を、火災発生階30を通過させる。図5(b)にかご3、4の移動中のかご位置を示す。図6(a)に、上ゾーンからの人の降車時の状況を示す。上方かご3で火災発生階30より下の階で、一旦利用者を降ろす。
(5)運転制御部27は、上方階サービス用かご3を火災発生階30よりも上方階へ走行させた後、待機中の下方階サービス用かご4を上記(4)にて避難者を降車させた階まで走行させる。図5(c)に降車した人が待つ階に着床したときのかご4のかご位置を示す。図6(b)に、避難者が再び乗車する時の状況を示す。待機させていた下方かご4で、一旦降車させた避難者を救出し、かご4を避難階へ走行させる。
(2)火災検知手段28は、火災発生階及び非常階段31を挟む上下2階床を運転階変更手段29に伝える。
(3)この運転階変更手段29は、火災発生階、及び火災発生した階間のいずれとも異なる下方階であり且つ非常階段31の火災が検知された階間よりも1階床分、下方の階を、下側のゾーンの最上端階と設定し、かご4をこの階へ向かわせる。この階が乗換階とされる。下方階サービス用のかご4は着床後、乗換階で待機する。
(4)運転制御部27は、上方階で避難者を乗せた上方階サービス用のかご3を、火災発生階30を通過させる。図5(b)にかご3、4の移動中のかご位置を示す。図6(a)に、上ゾーンからの人の降車時の状況を示す。上方かご3で火災発生階30より下の階で、一旦利用者を降ろす。
(5)運転制御部27は、上方階サービス用かご3を火災発生階30よりも上方階へ走行させた後、待機中の下方階サービス用かご4を上記(4)にて避難者を降車させた階まで走行させる。図5(c)に降車した人が待つ階に着床したときのかご4のかご位置を示す。図6(b)に、避難者が再び乗車する時の状況を示す。待機させていた下方かご4で、一旦降車させた避難者を救出し、かご4を避難階へ走行させる。
これにより、非常階段31への延焼が発生した場合においても、マルチカーエレベータ1によって輸送力を極力損なうことなく、安全に避難利用が可能となる。
上ゾーンの人を、延焼階の手前の階から避難階へエレベータを使って避難階に至るまでのルートを生成し、バケツリレー方式によって順次人を輸送することができる。このルートをマルチカーエレベータ方式で確保することができる。従って効率的に人を避難させることができる。全ての人を一階まで効率的に運ぶことを効率的に行える。
ゾーンを上下に分割する場合、火事が昇降路2にまで延焼する可能性も全くない訳ではない。このエレベータの制御装置によれば、火災発生階を乗りかごを通過させずに人の救出を行える。
尚、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
なお、上記各実施形態では、上かご3と下かご4のそれぞれのゾーンの設定の仕方や、サービス範囲などは種々変更できる。
また、同一シャフト内に2台のかご3、4を有するマルチカーエレベータ1を想定して説明したが、本発明はこれに限るものではなく、同一シャフト内に3台以上のエレベータかごを有するマルチカーエレベータであっても適用可能である。
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…マルチカーエレベータ、2…昇降路、3,4…かご、5,6…巻上機、7,10…トラクションシーブ、8…そらせシーブ、9,11…メインロープ、12,13…カウンタウェイト、14…かご位置検出器、15…制御盤(エレベータの制御装置)、16…かご枠、17…かご室、18…かご制御装置、19…かご内操作盤、20…荷重検出装置、21…緩衝装置、22…受板、23…ホール呼び操作盤、24a,24b,24c…伝送路、25…記憶部、26…火災感知器、27…運転制御部、28…火災検知手段、29…運転階変更手段(変更手段)、30…火災発生階、31…非常階段。
Claims (6)
- それぞれが単一の昇降路に設けられた複数のかごと、
これらのかごが就役する運転階をかご台数分のサービスゾーンに分割して得られる複数個のゾーン、および各ゾーンでの基準階及び終端階を対応付けたゾーン情報を記憶する記憶部と、
この記憶部が記憶する前記ゾーン情報を、火災発生時、火災発生位置に基づき変更する変更手段と、
この変更手段に対し、火災感知器からの火災位置を含む火災検知信号を通知し、前記運転階の変更を指令する火災検知手段と、
この火災検知手段からの前記火災検知信号により変更後の前記ゾーン情報を読込み、各かごのかご呼びおよび前記複数個のゾーンの各階床からのホール呼びに応じて前記複数のかごの昇降および戸開閉を制御する運転制御部と、を備え、
この運転制御部は、火災発生階よりも下方のゾーンの階を乗換階に指定しこの乗換階に避難階へ直行する下かごを待機させ、避難客を乗せた上かごを前記火災発生階よりも上方のゾーンの階に着床させ、この階から非常階段を介して前記乗換階に移動した前記避難客が前記下かごに乗車後、前記下かごを避難階へと移動させることを特徴とするエレベータの制御装置。 - 前記変更手段は、前記火災発生階を境界に前記火災発生階よりも上方の階に1台以上の前記かごを配置し、前記火災発生階よりも下方の階に1台以上の前記かごを配置するよう前記ゾーン情報を変更することを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
- 前記運転制御部は、前記火災発生階が建物の終端階である場合、前記複数のかごのうち、前記上かごおよび前記下かごを接近させ、これらの上かごおよび下かごのうちの一方が他方の動きに追従するように走行制御することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエレベータの制御装置。
- 階床間をつなぐ避難経路として設けられた非常階段と、それぞれ各非常階段に設けられた複数の火災感知器と、を更に備え、
前記運転制御部は、これらの火災感知器のいずれかより火災発生および火災位置を含む信号を受信すると、前記下かごを火災が発生した階間よりも下方の階を乗換階として指定し、避難客を乗せた上かごが前記火災発生階を通過してから前記乗換階にて前記避難客を降車させ、待ち中の前記避難客を、前記下かごを使って前記避難階へ移動させることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエレベータの制御装置。 - 前記運転制御部は前記火災発生階への運行サービスを制限し、前記かご呼びおよび前記ホール呼びへの応答を制限することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のエレベータの制御装置。
- 前記運転制御部は、前記避難客が前記上かごから降車する際、乗換階の避難誘導情報を、前記上かご内に設けられた報知手段に報知させることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のエレベータの制御装置。
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-
2010
- 2010-01-21 JP JP2010011072A patent/JP2011148591A/ja active Pending
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