JP2011131662A - 車両の後部荷室構造 - Google Patents
車両の後部荷室構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011131662A JP2011131662A JP2009291551A JP2009291551A JP2011131662A JP 2011131662 A JP2011131662 A JP 2011131662A JP 2009291551 A JP2009291551 A JP 2009291551A JP 2009291551 A JP2009291551 A JP 2009291551A JP 2011131662 A JP2011131662 A JP 2011131662A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- board
- cargo compartment
- luggage compartment
- vehicle
- seat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 claims abstract description 35
- 230000003014 reinforcing effect Effects 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 230000001154 acute effect Effects 0.000 description 2
- 230000006872 improvement Effects 0.000 description 2
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 2
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 1
- 230000008901 benefit Effects 0.000 description 1
- 230000008859 change Effects 0.000 description 1
- 230000004044 response Effects 0.000 description 1
- 239000000725 suspension Substances 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Seats For Vehicles (AREA)
- Vehicle Step Arrangements And Article Storage (AREA)
Abstract
【課題】シートバックと連動して荷室ボードが上方に移動し、荷室ボードを手動操作する手間が省け、使い勝手が向上し、少なくとも
1つのシートバックが着座状態の時には、荷室ボードが下方位置の状態を保持して、荷室容量、特に上下方向の容量を挟めない車両の後部荷室構造を提供する。
【解決手段】シートバック5は、乗員が着座可能な着座状態と、シートクッション4上部に前倒する前倒状態との間を回動可能に支持され、複数のシートバック5,5の全てが前倒状態の時にのみ荷室ボード19を上方に移動させる連動機構25を備えたことを特徴とする。
【選択図】図4
1つのシートバックが着座状態の時には、荷室ボードが下方位置の状態を保持して、荷室容量、特に上下方向の容量を挟めない車両の後部荷室構造を提供する。
【解決手段】シートバック5は、乗員が着座可能な着座状態と、シートクッション4上部に前倒する前倒状態との間を回動可能に支持され、複数のシートバック5,5の全てが前倒状態の時にのみ荷室ボード19を上方に移動させる連動機構25を備えたことを特徴とする。
【選択図】図4
Description
この発明は、複数に分割されたシートバックの後方に荷室を配設し、該荷室の底部に荷室ボードを備えたような車両の後部荷室構造に関する。
近年、車両のリヤ周りの剛性向上、特に、リヤサスペンションからの荷重入力によるリヤホイールハウスの内倒れ防止を目的として、左右のリヤホイールハウス間にわたって車室内に突出する大型のクロスメンバを配設することが試みられている。
また、上述の大型のクロスメンバの車幅方向外側には、リヤホイールハウスの内倒れを防止するために、ガセットが設けられ、このガセットが車両後方の荷室空間内に突出して設けられる構造が検討されている。
このように、上述の大型のクロスメンバとガセットとを用いる構造を採用した場合、車幅方向および前後方向にフラットな荷室面を形成することが困難となる。このため、リヤシートのシートバックを前倒させた状態で、例えば、家具やタイヤなどの大型の荷物を、乗員が荷室内へ積載する際には、一旦荷物をガセットの高さまで持ち上げる必要がある等、乗員に負担がかかると共に、荷物が傾いた不安定な状態で保持された場合には、車両走行中に異音が発生するという問題点があった。
このように、上述の大型のクロスメンバとガセットとを用いる構造を採用した場合、車幅方向および前後方向にフラットな荷室面を形成することが困難となる。このため、リヤシートのシートバックを前倒させた状態で、例えば、家具やタイヤなどの大型の荷物を、乗員が荷室内へ積載する際には、一旦荷物をガセットの高さまで持ち上げる必要がある等、乗員に負担がかかると共に、荷物が傾いた不安定な状態で保持された場合には、車両走行中に異音が発生するという問題点があった。
ところで、特許文献1には、車室の底面を形成するフロアパネルと、このフロアパネル上に配設されたリヤシートのシートクッションと、車幅方向に複数に分割(左右2分割)して配設されたシートバックと、該シートバックの後方に配設された荷室と、この荷室の底部に配設された荷室ボードとを備え、該荷室ボードの上方向への移動動作と、リヤシートの少なくとも左右一方のシートバックの折畳み動作とを連動機構にて連動させるように構成した車両の後部荷室構造が開示されている。
特許文献1に開示されたこの従来構造によれば、セパレート型のシートにおいて荷室側からの荷室ボードの上方向への移動と連動して、少なくとも左右何れか一方のシートバックが折畳み操作でき、折畳まれたシートバックと荷室フロアとの間の段差の解消を図ることができる利点があるが、該特許文献1には、複数に分割されたシートバックの全てが前倒状態の時にのみ荷室ボードが上方に移動するという技術思想については全く開示されていない。
そこで、この発明は、シートバックを、乗員が着座可能な着座状態と、シートクッション上部に前倒する前倒状態との間を回動可能に支持し、複数のシートバックの全てが前倒状態の時にのみ荷室ボードを上方に移動すべく構成することで、シートバックと連動して荷室ボードが上方に移動し、荷室ボードを手動操作する手間が省け、使い勝手が向上すると共に、少なくとも1つのシートバックが着座状態の場合には、荷室ボードが下方位置の状態を保持して、荷室容量、特に上下方向の容量を挟めない車両の後部荷室構造の提供を目的とする。
この発明による車両の後部荷室構造は、車室の底面を形成するフロアパネルと、上記フロアパネル上に配設されたシートクッションと、車幅方向に複数に分割して配設されたシートバックと、該シートバックの後方に配設された荷室と、該荷室の底部に配設された荷室ボードと、を備えた車両の後部荷室構造であって、上記シートバックは、乗員が着座可能な着座状態と、上記シートクッション上部に前倒する前倒状態との間を回動可能に支持され、上記複数のシートバックの全てが前倒状態の時にのみ上記荷室ボードを上方に移動させる連動機構を備えたものである。
上述のシートクッションは、ベンチシート型またはセパレート型の何れであってもよい。
上述のシートクッションは、ベンチシート型またはセパレート型の何れであってもよい。
上記構成によれば、上記連動機構は、複数のシートバックの全てが前倒状態の時にのみ上記荷室ボードを上方に移動させるので、シートバックと連動して荷室ボードが上方に移動し、荷室ボードを手動操作する手間が省け、使い勝手が向上する。
また、複数に分割されたシートバックの少なくとも1つが着座状態(起立状態)の場合には、上記荷室ボードが下方位置の状態を保持しているので、荷室容量、特に上下方向の容量を挟めることはない。
また、複数に分割されたシートバックの少なくとも1つが着座状態(起立状態)の場合には、上記荷室ボードが下方位置の状態を保持しているので、荷室容量、特に上下方向の容量を挟めることはない。
この発明の一実施態様においては、上記連動機構は、前倒状態のシートバック背面と荷室ボードとが連続した荷室面を形成するように、該荷室ボードを上方に移動させるものである。
上記構成によれば、シートバックとの連動により荷室ボードが上方に移動した時、シートバック背面と荷室ボードとが連続して、これら両者間に段差がなくなり、荷物の積載を容易に行なうことができる。
上記構成によれば、シートバックとの連動により荷室ボードが上方に移動した時、シートバック背面と荷室ボードとが連続して、これら両者間に段差がなくなり、荷物の積載を容易に行なうことができる。
この発明の一実施態様においては、上記荷室ボードは、車両前後方向の前方に位置する前部ボードと、車両前後方向の後方に位置する後部ボードとに分割され、上記連動機構により前部ボードを上下移動可能に支持したものである。
上記構成によれば、荷室ボードを前部ボードと後部ボードとに分割し、分割された前部ボードを上下に移動させるので、上方移動時の荷室ボードのたわみを防止することができる。
上記構成によれば、荷室ボードを前部ボードと後部ボードとに分割し、分割された前部ボードを上下に移動させるので、上方移動時の荷室ボードのたわみを防止することができる。
この発明の一実施態様においては、上記連動機構は、上記フロアパネルに回動可能に支持されると共に、上記荷室ボードを上方に移動させる回動部材と、複数のシートバックの少なくとも1つのシートバックが着座状態にある時、上記回動部材の回動を規制するロック部材と、を備え、上記回動部材は、上記荷室ボードを上方に移動させる方向に付勢されて配設されたものである。
上記構成によれば、上記ロック部材の解徐により、回動部材が付勢力で自動的に荷室ボードを上方へ移動させるため、簡単な構造と成すことができる。
上記構成によれば、上記ロック部材の解徐により、回動部材が付勢力で自動的に荷室ボードを上方へ移動させるため、簡単な構造と成すことができる。
この発明の一実施態様においては、上記連動機構は、複数のシートバックの全てが前倒状態になった時、上記荷室ボードを上方に移動させるリフタを備え、該リフタは上記シートバックをフロアパネルに支持するフロアブラケットに配設されたものである。
上記構成によれば、リフタをフロアブラケットに配設したので、部品の共通化を図ることができる。つまり、フロアブラケットは、シートバックをフロアパネルに支持する機能と、リフタを配設支持する機能とを兼ねるので、部品の共通化が達成でき、部品点数の削減を図ることができる。
上記構成によれば、リフタをフロアブラケットに配設したので、部品の共通化を図ることができる。つまり、フロアブラケットは、シートバックをフロアパネルに支持する機能と、リフタを配設支持する機能とを兼ねるので、部品の共通化が達成でき、部品点数の削減を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記シートバックの後方には左右一対のリヤホイールハウスが配設されると共に、該リヤホイールハウスから車室内に突出する突出部が設けられ、上記荷室ボードは、該突出部上端と面一またはそれより上方に移動するように支持されたものである。
上述の突出部は、リヤホイールハウスの内倒れを防止するガセットに設定してもよい。
上記構成によれば、荷室ボードの上方移動時に、該荷室ボードが突出部上端と面一、または、それより上方に移動するので、車幅方向に全体的にフラットな荷室面とすることができ、荷物の積載を容易に行なうことができる。
上述の突出部は、リヤホイールハウスの内倒れを防止するガセットに設定してもよい。
上記構成によれば、荷室ボードの上方移動時に、該荷室ボードが突出部上端と面一、または、それより上方に移動するので、車幅方向に全体的にフラットな荷室面とすることができ、荷物の積載を容易に行なうことができる。
この発明の一実施態様においては、上記荷室ボードが上方に移動した時、該荷室ボードと上記突出部とが連続するように形成されたものである。
上記構成によれば、荷室ボードが上方に移動した時、荷室ボードと突出部とが連続するので、見栄えの向上と荷物等の落下防止との両立を図ることができる。
上記構成によれば、荷室ボードが上方に移動した時、荷室ボードと突出部とが連続するので、見栄えの向上と荷物等の落下防止との両立を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記荷室ボードには、該荷室ボードが上方に移動した時、該荷室ボードと上記突出部との間の隙間を埋める延長部がスライド可能に配設されたものである。
上記構成によれば、荷室ボードに延長部を配設したので、荷室ボードが上方に移動した時には、該荷室ボードと突出部との間の隙間を延長部にて埋めることができ、荷物の落下を防止することができると共に、荷室ボードが下方位置にある場合には、荷室スペースを何等犠牲にしない。
上記構成によれば、荷室ボードに延長部を配設したので、荷室ボードが上方に移動した時には、該荷室ボードと突出部との間の隙間を延長部にて埋めることができ、荷物の落下を防止することができると共に、荷室ボードが下方位置にある場合には、荷室スペースを何等犠牲にしない。
この発明によれば、シートバックを、乗員が着座可能な着座状態と、シートクッション上部に前倒する前倒状態との間を回動可能に支持し、複数のシートバックの全てが前倒状態の時にのみ荷室ボードを上方に移動すべく構成したので、シートバックと連動して荷室ボードが上方に移動し、荷室ボードを手動操作する手間が省け、使い勝手が向上すると共に、少なくとも1つのシートバックが着座状態の場合には、荷室ボードが下方位置の状態を保持して、荷室容量、特に上下方向の容量を挟めないという効果がある。
シートバックと連動して荷室ボードを上方に移動させ、荷室ボードを手動操作する手間を省いて、使い勝手の向上を図るという目的を、車室の底面を形成するフロアパネルと、上記フロアパネル上に配設されたシートクッションと、車幅方向に複数に分割して配設されたシートバックと、該シートバックの後方に配設された荷室と、該荷室の底部に配設された荷室ボードと、を備えた車両の後部荷室構造において、上記シートバックは、乗員が着座可能な着座状態と、上記シートクッション上部に前倒する前倒状態との間を回動可能に支持され、上記複数のシートバックの全てが前倒状態の時にのみ上記荷室ボードを上方に移動させる連動機構を備えるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両の後部荷室構造を示し、図1は後部荷室構造を、後方から前方を見た状態で示す斜視図、図2は図1のA−A線に沿う側面図、図3は図2のB−B線に沿う平面図である。
図面は車両の後部荷室構造を示し、図1は後部荷室構造を、後方から前方を見た状態で示す斜視図、図2は図1のA−A線に沿う側面図、図3は図2のB−B線に沿う平面図である。
図2において、車室1の底面を形成するフロアパネル2を設け、このフロアパネル2上にはリヤシート3を配設している。
該リヤシート3は、図1〜図3に示すようにベンチシートタイプのシートクッション4と、車幅方向の複数に分割(この実施例では左右2分割)して配設されたシートバック5,5と、各シートバック5,5の上部中央に設けられたそれぞれのヘッドレスト6,6とを備え、上述のシートクッション4がフロアパネル2上に配置されたものである。
該リヤシート3は、図1〜図3に示すようにベンチシートタイプのシートクッション4と、車幅方向の複数に分割(この実施例では左右2分割)して配設されたシートバック5,5と、各シートバック5,5の上部中央に設けられたそれぞれのヘッドレスト6,6とを備え、上述のシートクッション4がフロアパネル2上に配置されたものである。
ここで、上述のシートクッション4は乗員(後席乗員)の着座面を形成し、シートバック5は乗員の背もたれ面を形成し、ヘッドレスト6は乗員の頭部を支持するものである。
そして、上述のシートバック5は左右独立して、乗員が着座可能な着座状態(起立状態)と、上述のシートクッション4上部に前倒する前倒状態との間を回動可能に支持されている(図2、図4参照)。
そして、上述のシートバック5は左右独立して、乗員が着座可能な着座状態(起立状態)と、上述のシートクッション4上部に前倒する前倒状態との間を回動可能に支持されている(図2、図4参照)。
また、上述のフロアパネル2は、フロントフロアパネル2aにキックアップ部2bを介して、キックアップフロア部2cを一体に連設し、このキックアップフロア部2cの後部に、デッキ部2dを介して、荷室フロア7を一体に連設したものである。
図2に示すように、上述のシートバック5の後方には荷室8が形成されると共に、図1に示すように、シートバック5の後方には左右一対のリヤホイールハウス9,9(但し、図面では車両右側のリヤホイールハウス9のみを示す)が配設されている。
上述の左右のリヤホイールハウス9,9間には、図1、図2に示すように、車室1内または荷室8内に突出する大型のクロスメンバ10が車幅方向にわたって設けられ、このクロスメンバ10でリヤホイールハウス9の内倒れを防止すべく構成している。
上述の左右のリヤホイールハウス9,9間には、図1、図2に示すように、車室1内または荷室8内に突出する大型のクロスメンバ10が車幅方向にわたって設けられ、このクロスメンバ10でリヤホイールハウス9の内倒れを防止すべく構成している。
このクロスメンバ10は、フロントパネル2、詳しくは、そのデッキ部2dとの間に車幅方向に延びる閉断面11を形成する車体強度部材である。この実施例では、図2に示すように、該クロスメンバ10と上下方向に対向するデッキ部2dの下部にもロアクロスメンバ12を接合固定しており、このロアクロスメンバ12とデッキ部2dとの間にも車幅方向に延びる閉断面13を形成して、車体剛性の向上を図るように構成している。
さらに、図1、図2に示すように、上述のリヤホイールハウス9の前後方向中央部から車室1または荷室8内に突出する突出部としてのガセット14を設けている。このガセット14はリヤホイールハウス9の車幅方向内側の縦壁部と、クロスメンバ10との間に接合固定されており、このガセット14で、リヤホイールハウス9の内倒れをより一層良好に防止すべく構成している。
また、図1、図2に示すように、荷室フロア7の上部両サイドには車両の前後方向に延びるリヤサイドフレームアッパ15を接合固定し、このリヤサイドフレームアッパ15と荷室フロア7との間には、車両の前後方向に延びる閉断面16を形成している。
同様に、図6に示すように、荷室フロア7の下部両サイドにも車両の前後方向に延びるリヤサイドフレームアンダ17を接合固定し、このリヤサイドフレームアンダ17と荷室フロア7との間にも、車両の前後方向に延びる閉断面18を形成している。
同様に、図6に示すように、荷室フロア7の下部両サイドにも車両の前後方向に延びるリヤサイドフレームアンダ17を接合固定し、このリヤサイドフレームアンダ17と荷室フロア7との間にも、車両の前後方向に延びる閉断面18を形成している。
図1、図2に示すように、荷室8の底部つまり荷室フロア7の直上部には、荷室ボード19が配設されているが、図1に示すように、この荷室ボード19は、車両前後方向の前方に位置する前部ボード20と、車両前後方向の後方に位置する後部ボード21とに前後2分割されており、前部ボード20と後部ボード21とは図示しない蝶番などのヒンジ部材にて連結されている。
一方、左右に2分割されたシートバック5,5は、図2、図3に示すように、左右のシートバック5,5間に位置するセンタフロアガセット22と、シートバック5,5の車幅方向外側部に位置するサイドフロアガセット23,23との間に、車幅方向にわたって張架した回動中心軸24に支持されており、これらのシートバック5,5は該回動中心軸24を支点として、図2に示す着座状態と、図4に示す前倒状態との間を回動可能(起伏可能)に支持されている。
図3に示すように、センタフロアガセット22の下部に一体または一体的に形成された取付けフランジ部22aはフロアパネル2に固定され、また、同図に示すように、サイドフロアガセット23に一体に折曲げ形成された取付けフランジ部23aもフロアパネル2に固定されている。
しかも、この車両の後部荷室構造は、複数のシートバック5,5の全てが前倒状態の時にのみ荷室ボード19の前部ボード20を上方に移動させる連動機構25を備えているので、以下、この連動機構25の構成について詳述する。
しかも、この車両の後部荷室構造は、複数のシートバック5,5の全てが前倒状態の時にのみ荷室ボード19の前部ボード20を上方に移動させる連動機構25を備えているので、以下、この連動機構25の構成について詳述する。
図3、図5に示すように、シートバック5,5の後部両サイドにおけるフロアパネル2には、ストッパ26aが一体形成されたL字状のブラケット26を固定し、これら左右のブラケット26,26には、支点としての支軸27を介して回動フレーム28を取付けている。
この回動フレーム28は、フロアパネル2に回動可能に支持されると共に、上述の荷室ボード19の前部ボード20を上方に移動させる回動部材である。
この回動フレーム28は、左右の脚部28a,28aと、これら左右の脚部28a,28a間を車幅方向に連結する連結部28bとを備えており、脚部28aと連結部28bとのコーナ部にはガセット29(いわゆるコーナガセット)が取付けられている。
また、上述の回動フレーム28における左右の脚部28a,28aには円弧状のカム面を有するカム30,30が一体的に接合固定されている。
この回動フレーム28は、左右の脚部28a,28aと、これら左右の脚部28a,28a間を車幅方向に連結する連結部28bとを備えており、脚部28aと連結部28bとのコーナ部にはガセット29(いわゆるコーナガセット)が取付けられている。
また、上述の回動フレーム28における左右の脚部28a,28aには円弧状のカム面を有するカム30,30が一体的に接合固定されている。
一方、シートバック5の下部には、その車幅方向外側から後方に向けて延びるロック部材31を設けている。このロック部材31は回動中心軸24の高さ位置と対応する部位から後方に向けて延びると共に、該ロック部材31は図示しないシートバックフレームに固定されており、シートバック5が着座状態の時には、該ロック部材31でカム30を押圧し、回動フレーム28の上動を規制している。
このロック部材31は、複数のシートバック5,5の少なくとも1つのシートバック5が着座状態にある時、回動部材としての回動フレーム28の回動を規制するロック部材である。
このロック部材31は、複数のシートバック5,5の少なくとも1つのシートバック5が着座状態にある時、回動部材としての回動フレーム28の回動を規制するロック部材である。
また、上述の回動フレーム28は、図5に示すように、付勢手段としてのバネ32により、荷室ボード19の前部ボード20を上方に移動させる方向に付勢されて配設されたものである。
要するに、連動機構25は、フロア側の回動フレーム28と、シートバック5側のロック部材31と、付勢手段としてのバネ32と、を備えており、複数のシートバック5,5のうち少なくとも1つのシートバック5が着座状態にある場合には、図2に示すように、ロック部材31で回動フレーム28の回動を規制して、荷室ボード19を下方位置に保持し、複数のシートバック5,5の全てが前倒状態になると、左右のロック部材31,31がそれぞれカム30から前方かつ上方に離れて、回動フレーム28の回動を許容するので、この回動フレーム28はバネ32の付勢力により前部ボード20を上方に移動させる方向に回動し、図4に実線で、また図1、図5、図6に仮想線αで、それぞれ示すように、前部ボード20を上方に移動させるものである。
要するに、連動機構25は、フロア側の回動フレーム28と、シートバック5側のロック部材31と、付勢手段としてのバネ32と、を備えており、複数のシートバック5,5のうち少なくとも1つのシートバック5が着座状態にある場合には、図2に示すように、ロック部材31で回動フレーム28の回動を規制して、荷室ボード19を下方位置に保持し、複数のシートバック5,5の全てが前倒状態になると、左右のロック部材31,31がそれぞれカム30から前方かつ上方に離れて、回動フレーム28の回動を許容するので、この回動フレーム28はバネ32の付勢力により前部ボード20を上方に移動させる方向に回動し、図4に実線で、また図1、図5、図6に仮想線αで、それぞれ示すように、前部ボード20を上方に移動させるものである。
ここで、回動フレーム28が前部ボード20を上方に移動させるように回動して、その脚部28aが略立設状態になると、該脚部28aはストッパ26aに当接して、それ以上の過回動が阻止されるように構成している。また、この状態下においても回動フレーム28にはバネ32の付勢力が付勢されているので、前部ボード20上に搭載される荷物の重量により、回動フレーム28が回動変位することはなく、荷物重量を確実に受け止めることができる。
図4に示すように、各シートバック5,5の全てが前倒した時、前倒状態のシートバック5の背面と前部ボード20とが前後方向に連続した荷室面を形成するように、該荷室ボード19(前部ボード20)を上方に移動させるものである。
また、図4に示すように、荷室ボード19の前部ボード20は該ボード20が上方に移動した時、突出部としてのガセット14の上端と面一または略面一状となって、前部ボード20とがセット14とが連続するように形成されている。
さらに、図6に示すように、荷室ボード19の前部ボード20における突出部としてのガセット14と対応する該ボード20の車幅方向端部の下面には、前部ボード20が同図に仮想線αで示すように、上方に移動した時、該前部ボード20とガセット14との間の隙間を埋める延長部としてのスライダ33が車幅方向にスライド可能に配設されている。
さらに、図6に示すように、荷室ボード19の前部ボード20における突出部としてのガセット14と対応する該ボード20の車幅方向端部の下面には、前部ボード20が同図に仮想線αで示すように、上方に移動した時、該前部ボード20とガセット14との間の隙間を埋める延長部としてのスライダ33が車幅方向にスライド可能に配設されている。
このスライダ33は、前部ボード20の所定部に設けられたスライダ保持部材34内に収納されており、図示しないスプリング等の付勢手段により、ガセット14の車内側に突出した円弧面14aに沿って突没自在に形成されている。
なお、図5において、仮想線βはロック部材31の回動軌跡を示し、また、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印OUTは車両外方を示し、矢印INは車両内方を示す。
このように、図1〜図6で示した実施例の車両の後部荷室構造は、車室1の底面を形成するフロアパネル2と、上記フロアパネル2上に配設されたシートクッション4と、車幅方向に複数に分割して配設されたシートバック5,5と、該シートバック5の後方に配設された荷室8と、該荷室8の底部に配設された荷室ボード19と、を備えた車両の後部荷室構造であって、上記シートバック5は、乗員が着座可能な着座状態(図2参照)と、上記シートクッション4上部に前倒する前倒状態(図4参照)との間を回動可能に支持され、上記複数のシートバック5,5の全てが前倒状態の時にのみ上記荷室ボード19を上方に移動させる連動機構25を備えたものである(図1、図2、図4参照)。
この構成によれば、上記連動機構25は、複数のシートバック5,5の全てが前倒状態の時(図4参照)にのみ上記荷室ボード19を上方に移動させるので、シートバック5,5と連動して荷室ボード19が上方に移動し、荷室ボード19を手動操作する手間が省け、使い勝手が向上する。
また、複数に分割されたシートバック5,5の少なくとも1つが着座状態(起立状態)の場合には、上記荷室ボード19が下方位置の状態を保持しているので、荷室8の容量、特に上下方向の容量を挟めることはない。
また、複数に分割されたシートバック5,5の少なくとも1つが着座状態(起立状態)の場合には、上記荷室ボード19が下方位置の状態を保持しているので、荷室8の容量、特に上下方向の容量を挟めることはない。
さらに、上記連動機構25は、図4に示す前倒状態のシートバック5背面と荷室ボード19(特に、前部ボード20参照)とが連続した荷室面を形成するように、該荷室ボード19を上方に移動させるものである(図4参照)。
この構成によれば、シートバック5との連動により荷室ボード19が上方に移動した時、シートバック5背面と荷室ボード19とが連続して、これら両者間に段差がなくなり、荷物の積載を容易に行なうことができる。
この構成によれば、シートバック5との連動により荷室ボード19が上方に移動した時、シートバック5背面と荷室ボード19とが連続して、これら両者間に段差がなくなり、荷物の積載を容易に行なうことができる。
加えて、上記荷室ボード19は、車両前後方向の前方に位置する前部ボード20と、車両前後方向の後方に位置する後部ボード21とに分割され、上記連動機構25により前部ボード20を上下移動可能に支持したものである(図1参照)。
この構成によれば、荷室ボード19を前部ボード20と後部ボード21とに分割し、分割された前部ボード20を上下に移動させるので、上方移動時の荷室ボード19のたわみを防止することができる。
この構成によれば、荷室ボード19を前部ボード20と後部ボード21とに分割し、分割された前部ボード20を上下に移動させるので、上方移動時の荷室ボード19のたわみを防止することができる。
また、上記連動機構25は、上記フロアパネル2に回動可能に支持されると共に、上記荷室ボード19を上方に移動させる回動部材(回動フレーム28参照)と、複数のシートバック5,5の少なくとも1つのシートバック5が着座状態にある時、上記回動部材(回動フレーム28参照)の回動を規制するロック部材31と、を備え、上記回動部材(回動フレーム28)は、上記荷室ボード19を上方に移動させる方向に付勢されて配設されたものである(図5参照)。
この構成によれば、上記ロック部材31の解徐により、回動部材(回動フレーム28参照)が付勢力(付勢手段としてのバネ32の付勢力参照)で自動的に荷室ボード19を上方へ移動させるため、簡単な構造と成すことができる。
この構成によれば、上記ロック部材31の解徐により、回動部材(回動フレーム28参照)が付勢力(付勢手段としてのバネ32の付勢力参照)で自動的に荷室ボード19を上方へ移動させるため、簡単な構造と成すことができる。
さらに、上記シートバック5の後方には左右一対のリヤホイールハウス9が配設されると共に、該リヤホイールハウス9から車室1内に突出する突出部(ガセット14参照)が設けられ、上記荷室ボード19は、該突出部(ガセット14)上端と面一またはそれより上方に移動するように支持されたものである(図1、図4参照)。
この構成によれば、荷室ボード19の上方移動時に、該荷室ボード19が突出部(ガセット14)上端と面一、または、それより上方に移動するので、車幅方向に全体的にフラットな荷室面とすることができ、荷物の積載を容易に行なうことができる。
この構成によれば、荷室ボード19の上方移動時に、該荷室ボード19が突出部(ガセット14)上端と面一、または、それより上方に移動するので、車幅方向に全体的にフラットな荷室面とすることができ、荷物の積載を容易に行なうことができる。
加えて、上記荷室ボード19が上方に移動した時、該荷室ボード19と上記突出部(ガセット14参照)とが連続するように形成されたものである(図6の仮想線α参照)。
この構成によれば、荷室ボード19が上方に移動した時、荷室ボード19と突出部(ガセット14)とが連続するので、見栄えの向上と荷物等の落下防止との両立を図ることができる。
この構成によれば、荷室ボード19が上方に移動した時、荷室ボード19と突出部(ガセット14)とが連続するので、見栄えの向上と荷物等の落下防止との両立を図ることができる。
また、上記荷室ボード19には、該荷室ボード19が上方に移動した時、該荷室ボード19と上記突出部(ガセット14参照)との間の隙間を埋める延長部(スライダ33参照)がスライド可能に配設されたものである(図6参照)。
この構成によれば、荷室ボード19に延長部(スライダ33)を配設したので、荷室ボード19が上方に移動した時には、該荷室ボード19と突出部(ガセット14)との間の隙間を延長部(スライダ33)にて埋めることができ、荷物の落下を防止することができると共に、荷室ボード19が下方位置にある場合には、荷室スペースを何等犠牲にしない。
この構成によれば、荷室ボード19に延長部(スライダ33)を配設したので、荷室ボード19が上方に移動した時には、該荷室ボード19と突出部(ガセット14)との間の隙間を延長部(スライダ33)にて埋めることができ、荷物の落下を防止することができると共に、荷室ボード19が下方位置にある場合には、荷室スペースを何等犠牲にしない。
図7は回動部材としての回動フレーム28の他の実施例を示し、回動フレーム28の左右の脚部28a,28a間に車幅方向に延びる補強部材28cを張架し、該回動フレーム28の強度向上、特に捩り剛性の向上を図ったものである。
このように構成すると、該回動フレーム28による前部ボード20の上下動をより一層確実に行なうことができる。なお、図7の実施例においても、その他の構成、作用、効果については、図1〜図6の実施例と同様であるので、図7において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
このように構成すると、該回動フレーム28による前部ボード20の上下動をより一層確実に行なうことができる。なお、図7の実施例においても、その他の構成、作用、効果については、図1〜図6の実施例と同様であるので、図7において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図8〜図19は車両の後部荷室構造の他の実施例を示す。なお、図8〜図19において前図と同一の部分には同一符号を付している。
図10は左右の両シートバック5,5をそれぞれ前倒させた状態下における要部の平面図、図16は図10のC−C線矢視断面図、図18は図10のD−D線矢視断面図、図8は左右の両シートバック5,5をそれぞれ着座状態に起立させた状態下における側面図である。
図10は左右の両シートバック5,5をそれぞれ前倒させた状態下における要部の平面図、図16は図10のC−C線矢視断面図、図18は図10のD−D線矢視断面図、図8は左右の両シートバック5,5をそれぞれ着座状態に起立させた状態下における側面図である。
図8、図9、図10に示すように、左右のシートバック5,5の下部両サイドにはシートバックガセット40,40がそれぞれ設けられている。
一方、左右のシートバック5,5は、図10に示すように、左右のサイドフロアガセット41,41と、シートバック5,5間に位置するセンタフロアガセット42と、で支持するように構成している。サイドフロアガセット41は取付けフランジ部41aを一体に折曲げ形成したもので、この取付けフランジ部41aがフロアパネル2に固定されている。
同様に、センタフロアガセット42にも取付けフランジ部(図示せず)を一体に折曲げ形成して、この取付けフランジ部(図示せず)もフロアパネル2に固定されている。
同様に、センタフロアガセット42にも取付けフランジ部(図示せず)を一体に折曲げ形成して、この取付けフランジ部(図示せず)もフロアパネル2に固定されている。
図10に示すように、左側のサイドフロアガセット41の縦壁部は左側のシートバック5における車幅方向外側のシートバックガセット40の外部に位置し、同様に、右側のサイドフロアガセット41の縦壁部も右側のシートバック5における車幅方向外側のシートバックガセット40の外部に位置しており、左右のサイドフロアガセット41,41間には、各シートバックガセット40,40およびセンタフロアガセット42を貫通して車幅方向に延びる補強軸43を横架している。
また、左側のサイドフロアガセット41とセンタフロアガセット42との間には、シートバックガセット40を貫通して車幅方向に延びる回転中心軸44A(以下単に左支軸と略記する)を横架し、同様に、右側のサイドフロアガセット41とセンタフロアガセット42との間には、シートバックガセット40を貫通して車幅方向に延びる回転中心軸44B(以下単に右支軸と略記する)を横架している。
図1〜図7で示した先の実施例においては、回転中心軸24を非分割構造と成したが図10に示すこの実施例においては、回転中心軸24を左支軸44Aと、右支軸44Bとに左右2分割している。
ここで、左右のサイドフロアガセット41,41間に車幅方向に延びて固定された補強軸43は、その位置が不変に構成されているので、シートバックガセット40には支軸44A,44Bを中心とする円弧状の長孔40aがそれぞれ形成されており、左右のシートバック5,5は左支軸44A、右支軸44Bと支点として着座状態(図8参照)と前倒状態(図16参照)との間を回動可能に支持されると共に、このシートバック5の回動時には対応する左支軸44A、右支軸44Bが一体回動するように構成している。
ここで、左右のサイドフロアガセット41,41間に車幅方向に延びて固定された補強軸43は、その位置が不変に構成されているので、シートバックガセット40には支軸44A,44Bを中心とする円弧状の長孔40aがそれぞれ形成されており、左右のシートバック5,5は左支軸44A、右支軸44Bと支点として着座状態(図8参照)と前倒状態(図16参照)との間を回動可能に支持されると共に、このシートバック5の回動時には対応する左支軸44A、右支軸44Bが一体回動するように構成している。
なお、上述の補強軸43が位置不変の固定構造であっても、シートバックガセット40には円弧状の長孔40aが形成されているので、シートバック5の起伏動と共にシートバックガセット40が一体回動しても何等支障がないものである。
また、上述の補強軸43により、シートバック5の支持剛性向上を図ることができる。
また、上述の補強軸43により、シートバック5の支持剛性向上を図ることができる。
この実施例2においても、図10に示すように、複数のシートバック5,5の全てが前倒状態の時にのみ荷室ボード19における前部ボード20を上方に移動させる連動機構Zを備えている。
この連動機構Zは、複数のシートバック5,5の全てが前倒状態になった時、上述の前部ボード20を上方に移動させる左右のリフタ45,45を備え、図9、図10に示すように、これら左右のリフタ45,45は、シートバック5をフロアパネル2に支持するフロアブラケットとしてのサイドフロアガセット41に配設されている。
この連動機構Zは、複数のシートバック5,5の全てが前倒状態になった時、上述の前部ボード20を上方に移動させる左右のリフタ45,45を備え、図9、図10に示すように、これら左右のリフタ45,45は、シートバック5をフロアパネル2に支持するフロアブラケットとしてのサイドフロアガセット41に配設されている。
また、上述の連動機構Zは、左右のシートバック5,5の車幅方向中央下部に設けられたセンタユニットUを備えている。
このセンタユニットUは、図10〜図14、図18、図19に示すように、フロアパネル2に固定された正面視凹形状のセンタブラケット46と、このセンタブラケット46の後部上側に固定された固定板47と、この固定板47の上部にシートバック5の起伏動作に対応して前後動可能に配置されたスライダ48と、上述の左支軸44Aおよび右支軸44Bに嵌合固定され、これら支軸44A,44Bと一体回転するプーリ49,49と、凹形状のセンタブラケット46の縦壁対向部に左右対称となるように設けられたワイヤガイド50,51と、左側のプーリ49に固定されて該プーリ49からワイヤガイド50の下部およびワイヤガイド51の上部を介してスライダ48の左部に取付けられたワイヤW1と、右側のプーリ49に固定されて該プーリ49からワイヤガイド50の下部およびワイヤガイド51の上部を介してスライダ48の右部に取付けられたワイヤW2と、を備えている。
このセンタユニットUは、図10〜図14、図18、図19に示すように、フロアパネル2に固定された正面視凹形状のセンタブラケット46と、このセンタブラケット46の後部上側に固定された固定板47と、この固定板47の上部にシートバック5の起伏動作に対応して前後動可能に配置されたスライダ48と、上述の左支軸44Aおよび右支軸44Bに嵌合固定され、これら支軸44A,44Bと一体回転するプーリ49,49と、凹形状のセンタブラケット46の縦壁対向部に左右対称となるように設けられたワイヤガイド50,51と、左側のプーリ49に固定されて該プーリ49からワイヤガイド50の下部およびワイヤガイド51の上部を介してスライダ48の左部に取付けられたワイヤW1と、右側のプーリ49に固定されて該プーリ49からワイヤガイド50の下部およびワイヤガイド51の上部を介してスライダ48の右部に取付けられたワイヤW2と、を備えている。
図11〜図14に示すように、上述の固定板47には、その後端下部にスプリングリテーナ52を一体的に設けると共に、該固定板47の車幅方向の中央部には、車両の前後方向に延びる長孔53を形成している。
そして、上述の固定板47の長孔53を上下方向に貫通するガイド軸54を設け、このガイド軸54を長孔53に対して前後方向に移動可能に配置すると共に、このガイド軸54の固定板47上面部には上述のスライダ48をタイト嵌合している。
そして、上述の固定板47の長孔53を上下方向に貫通するガイド軸54を設け、このガイド軸54を長孔53に対して前後方向に移動可能に配置すると共に、このガイド軸54の固定板47上面部には上述のスライダ48をタイト嵌合している。
また、上述の固定板47の下部において、ガイド軸54とスプリングリテーナ52との間には、付勢手段としてのリターンスプリング55を張架している。
さらに、上述のスライダ48の上面左右には、車幅方向に延びるガイド孔56a(図14参照)を有するガイド部材56,56をそれぞれ固定し、上述の各ワイヤW1,W2の後端を、アタッチメント57を用いて、ガイド部材56のガイド孔56aに取付けている。
さらに、上述のスライダ48の上面左右には、車幅方向に延びるガイド孔56a(図14参照)を有するガイド部材56,56をそれぞれ固定し、上述の各ワイヤW1,W2の後端を、アタッチメント57を用いて、ガイド部材56のガイド孔56aに取付けている。
加えて、上述の固定板47の上面後部には、左右一対のワイヤガイド58,58を離間配設している。
そして、ワイヤW3の左端を、図10、図13に示すように、左側のリフタ45に取付け、このワイヤW3を固定板47上の左側のワイヤガイド58と、ガイド軸54と、固定板47上の右側のワイヤガイド58と、を介して右側のリフタ45へ導びき、該ワイヤW3の右端を右側のリフタ45に取付けている。
そして、ワイヤW3の左端を、図10、図13に示すように、左側のリフタ45に取付け、このワイヤW3を固定板47上の左側のワイヤガイド58と、ガイド軸54と、固定板47上の右側のワイヤガイド58と、を介して右側のリフタ45へ導びき、該ワイヤW3の右端を右側のリフタ45に取付けている。
図10に示すように、左右のサイドフロアガセット41,41の縦壁部外面に取付けられた左右のリフタ45,45は、左右対称構造に形成されているので、次に、図9、図17を参照して、左側のリフタ45の構造について説明する。
上述のリフタ45は、図9、図17に示すように、支軸としてのピン60を用いてサイドフロアガセット41に枢支されたロアリンク61と、このロアリンク61の遊端に支点としてのピン62を用いて連結したアッパリンク63と、このアッパリンク63の上部に固定されて荷室ボード19における前部ボード20の下面に当接する当接部材64と、を備えている。
上述のアッパリンク63には、その長手方向に沿って長孔63aが形成される一方、ロアリンク61の中間部には枢支点としてのピン65を用いて、センタリンク66を取付け、このセンタリンク66の上部に設けたピン67を上記長孔63a内に摺動可能に挿入し、さらに、該センタリンク66の上下方向の中間部にワイヤW3の端部を連結固定している。
上述のアッパリンク63には、その長手方向に沿って長孔63aが形成される一方、ロアリンク61の中間部には枢支点としてのピン65を用いて、センタリンク66を取付け、このセンタリンク66の上部に設けたピン67を上記長孔63a内に摺動可能に挿入し、さらに、該センタリンク66の上下方向の中間部にワイヤW3の端部を連結固定している。
而して、左右のシートバック5,5の両方が図8に示すように、着座状態(起立状態)にある場合には、センタユニットUのワイヤW3は図11に示す状態(緩んだ状態)となり、リフタ45は図9に示すように、ロアリンク61とアッパリンク63とがピン62を支点として鋭角状に屈折した状態となるので、荷室ボード19の前部ボード20は上方へ移動することなく、下方位置を保持する。
図15に示すように、左側のシートバック5のみを前倒させ、右側のシートバック5を起立状態のままにすると、左側のシートバック5の前倒時に、左支軸44Aと左側のプーリ49とが一体に回転し、ワイヤW1が図12の矢印a方向つまり前方へ引張られ、スライダ48を介してガイド軸54が前方に引張られて、ワイヤW3を矢印b方向に引張るが、この場合には、緩んだワイヤW3が、そのテンションが張った状態に変化するのみで、リフタ45は図15に示すように、ロアリンク61とアッパリンク63とがピン62を支点として鋭角状に屈折した状態を維持するので、前部ボード20は上方に移動することなく、下方位置に保持されたままとなる。
図15に示す状態から図16に示すように、左側のシートバック5の前倒後に右側のシートバック5を前倒し、全てのシートバック5,5をシートクッション4上に倒すと、右側のシートバック5の前倒時に、右支軸44Bと右側のプーリ49とが一体に回転し、ワイヤW2が図13の矢印c方向つまり前方へ引張られ、スライダ48を介してガイド軸54が前方に引張られて、ワイヤW3を矢印d方向(車両前方)に引張る。
このため、ワイヤW3の後端部によりセンタリンク66が前方へ牽引されて、図16、図17に示すように、ロアリンク61がピン60を支点として前方へ回動しつつ、センタリンク66上部のピン67がアッパリンク63の長孔63aに沿って摺動するので、これらロアリンク61、アッパリンク63が同図に示すように一直線状になって、荷室ボード19における前部ボード20をリフタ45の当接部材64にて上方に移動させるものである。
この前部ボード20の上方移動時には、図16に示すように、前倒状態のシートバック5の背面と前部ボード20とが車両の前後方向に連続した荷室面を形成するものである。要するに、上記連動機構25は、前倒状態のシートバック5背面と荷室ボード19とが連続した荷室面を形成するように、該荷室ボード19の前部ボード20を上方に移動させるものである。
このように、図8〜図19で示した実施例2の車両の後部荷室構造においても、車室1の底面を形成するフロアパネル2と、上記フロアパネル2上に配設されたシートクッション14と、車幅方向に複数に分割して配設されたシートバック5,5と、該シートバック5の後方に配設された荷室8と、該荷室8の底部に配設された荷室ボード19と、を備えた車両の後部荷室構造であって、上記シートバック5は、乗員が着座可能な着座状態(図8参照)と、上記シートクッション4上部に前倒する前倒状態(図16参照)との間を回動可能に支持され、上記複数のシートバック5,5の全てが前倒状態の時にのみ上記荷室ボード19を上方に移動させる連動機構Zを備えたものである(図8、図16参照)。
この構成によれば、上記連動機構Zは、複数のシートバック5,5の全てが前倒状態の時(図16参照)にのみ上記荷室ボード19を上方に移動させるので、シートバック5と連動して荷室ボード19が上方に移動し、荷室ボード19を手動操作する手間が省け、使い勝手が向上する。
また、複数に分割されたシートバック5,5の少なくとも1つが着座状態(起立状態)の場合(図15参照)には、上記荷室ボード19が下方位置の状態を保持しているので、荷室容量、特に上下方向の容量を挟めることはない。
また、複数に分割されたシートバック5,5の少なくとも1つが着座状態(起立状態)の場合(図15参照)には、上記荷室ボード19が下方位置の状態を保持しているので、荷室容量、特に上下方向の容量を挟めることはない。
さらに、上記連動機構Zは、複数のシートバック5,5の全てが前倒状態になった時(図16参照)、上記荷室ボード19を上方に移動させるリフタ45を備え、該リフタ45は上記シートバック5をフロアパネル2に支持するフロアブラケット(サイドフロアガセット41参照)に配設されたものである(図17参照)。
この構成によれば、リフタ45をフロアブラケット(サイドフロアガセット41)に配設したので、部品の共通化を図ることができる。つまり、フロアブラケット(サイドフロアガセット41)は、シートバック5をフロアパネル2に支持する機能と、リフタ45を配設支持する機能とを兼ねるので、部品の共通化が達成でき、部品点数の削減を図ることができる。
この構成によれば、リフタ45をフロアブラケット(サイドフロアガセット41)に配設したので、部品の共通化を図ることができる。つまり、フロアブラケット(サイドフロアガセット41)は、シートバック5をフロアパネル2に支持する機能と、リフタ45を配設支持する機能とを兼ねるので、部品の共通化が達成でき、部品点数の削減を図ることができる。
図8〜図19で示したこの実施例2においても、その他の構成、作用、効果については、図1〜図7で示した先の実施例1とほぼ同様であるから、図8〜図19において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の突出部は、実施例のガセット14に対応し、
以下同様に、
回動部材は、回動フレーム28に対応し、
延長部は、スライダ33に対応し、
フロアブラケットは、サイドフロアガセット41に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
この発明の突出部は、実施例のガセット14に対応し、
以下同様に、
回動部材は、回動フレーム28に対応し、
延長部は、スライダ33に対応し、
フロアブラケットは、サイドフロアガセット41に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
1…車室
2…フロアパネル
4…シートクッション
5…シートバック
8…荷室
9…リヤホイールハウス
14…ガセット(突出部)
19…荷室ボード
20…前部ボード
21…後部ボード
25…連動機構
28…回動フレーム(回動部材)
31…ロック部材
33…スライダ(延長部)
41…サイドフロアガセット(フロアブラケット)
45…リフタ
Z…連動機構
2…フロアパネル
4…シートクッション
5…シートバック
8…荷室
9…リヤホイールハウス
14…ガセット(突出部)
19…荷室ボード
20…前部ボード
21…後部ボード
25…連動機構
28…回動フレーム(回動部材)
31…ロック部材
33…スライダ(延長部)
41…サイドフロアガセット(フロアブラケット)
45…リフタ
Z…連動機構
Claims (8)
- 車室の底面を形成するフロアパネルと、
上記フロアパネル上に配設されたシートクッションと、
車幅方向に複数に分割して配設されたシートバックと、
該シートバックの後方に配設された荷室と、
該荷室の底部に配設された荷室ボードと、を備えた車両の後部荷室構造であって、
上記シートバックは、乗員が着座可能な着座状態と、上記シートクッション上部に前倒する前倒状態との間を回動可能に支持され、
上記複数のシートバックの全てが前倒状態の時にのみ上記荷室ボードを上方に移動させる連動機構を備えた
車両の後部荷室構造。 - 上記連動機構は、前倒状態のシートバック背面と荷室ボードとが連続した荷室面を形成するように、該荷室ボードを上方に移動させる
請求項1記載の車両の後部荷室構造。 - 上記荷室ボードは、車両前後方向の前方に位置する前部ボードと、車両前後方向の後方に位置する後部ボードとに分割され、
上記連動機構により前部ボードを上下移動可能に支持した
請求項1または2に記載の車両の後部荷室構造。 - 上記連動機構は、上記フロアパネルに回動可能に支持されると共に、上記荷室ボードを上方に移動させる回動部材と、
複数のシートバックの少なくとも1つのシートバックが着座状態にある時、上記回動部材の回動を規制するロック部材と、を備え、
上記回動部材は、上記荷室ボードを上方に移動させる方向に付勢されて配設された
請求項1〜3の何れか1に記載の車両の後部荷室構造。 - 上記連動機構は、複数のシートバックの全てが前倒状態になった時、上記荷室ボードを上方に移動させるリフタを備え、
該リフタは上記シートバックをフロアパネルに支持するフロアブラケットに配設された
請求項1〜3の何れか1に記載の車両の後部荷室構造。 - 上記シートバックの後方には左右一対のリヤホイールハウスが配設されると共に、
該リヤホイールハウスから車室内に突出する突出部が設けられ、
上記荷室ボードは、該突出部上端と面一またはそれより上方に移動するように支持された
請求項1〜5の何れか1に記載の車両の後部荷室構造。 - 上記荷室ボードが上方に移動した時、該荷室ボードと上記突出部とが連続するように形成された
請求項6記載の車両の後部荷室構造。 - 上記荷室ボードには、該荷室ボードが上方に移動した時、該荷室ボードと上記突出部との間の隙間を埋める延長部がスライド可能に配設された
請求項7記載の車両の後部荷室構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009291551A JP2011131662A (ja) | 2009-12-23 | 2009-12-23 | 車両の後部荷室構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009291551A JP2011131662A (ja) | 2009-12-23 | 2009-12-23 | 車両の後部荷室構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011131662A true JP2011131662A (ja) | 2011-07-07 |
Family
ID=44344888
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009291551A Pending JP2011131662A (ja) | 2009-12-23 | 2009-12-23 | 車両の後部荷室構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011131662A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015229485A (ja) * | 2014-06-09 | 2015-12-21 | テイ・エス テック株式会社 | 乗物用シート |
KR20200121422A (ko) * | 2019-04-15 | 2020-10-26 | 현대자동차주식회사 | 차량용 러기지보드 장치 |
CN112009339A (zh) * | 2020-08-13 | 2020-12-01 | 重庆长安汽车股份有限公司 | 一种汽车行李箱地毯升降结构及汽车 |
-
2009
- 2009-12-23 JP JP2009291551A patent/JP2011131662A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015229485A (ja) * | 2014-06-09 | 2015-12-21 | テイ・エス テック株式会社 | 乗物用シート |
KR20200121422A (ko) * | 2019-04-15 | 2020-10-26 | 현대자동차주식회사 | 차량용 러기지보드 장치 |
KR102687176B1 (ko) | 2019-04-15 | 2024-07-22 | 현대자동차주식회사 | 차량용 러기지보드 장치 |
CN112009339A (zh) * | 2020-08-13 | 2020-12-01 | 重庆长安汽车股份有限公司 | 一种汽车行李箱地毯升降结构及汽车 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4206274B2 (ja) | 車両座席 | |
JP6230590B2 (ja) | 車両用シート | |
WO2010098196A1 (ja) | 車両用シート装置 | |
JP2004249782A (ja) | 車両のシート装置 | |
JP2008120334A (ja) | 車両用シート | |
JP2011131662A (ja) | 車両の後部荷室構造 | |
JP7709081B2 (ja) | 乗り物用シート | |
JP4556498B2 (ja) | 車両用シート装置 | |
JP5589833B2 (ja) | 車両用シート | |
JP6912722B2 (ja) | 乗物用シート | |
JP2008155724A (ja) | 車両のシート構造 | |
JP6139652B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5781812B2 (ja) | 車両用シートの跳ね上げ機構 | |
JP7352084B2 (ja) | 乗り物用シート | |
JP2011213154A (ja) | 車両のシート装置 | |
JP7239803B2 (ja) | 乗物用シート | |
JP7389329B2 (ja) | 乗物用シート | |
JP7216272B2 (ja) | シート収納構造 | |
JP4165200B2 (ja) | 車両の補助シート装置 | |
JP4192694B2 (ja) | 車両のシート構造 | |
JP2019155964A (ja) | 車両用ステップ構造 | |
JP3768494B2 (ja) | 車両用シート装置 | |
JP6691308B2 (ja) | 車両用シート | |
JP4200826B2 (ja) | 車両のシート構造 | |
JP4192693B2 (ja) | 車両のシート構造 |