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JP2011099400A - 車両の冷却装置 - Google Patents

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JP2011099400A
JP2011099400A JP2009255414A JP2009255414A JP2011099400A JP 2011099400 A JP2011099400 A JP 2011099400A JP 2009255414 A JP2009255414 A JP 2009255414A JP 2009255414 A JP2009255414 A JP 2009255414A JP 2011099400 A JP2011099400 A JP 2011099400A
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Osamu Shintani
治 新谷
Shigeki Kinomura
茂樹 木野村
Taro Furukoshi
太郎 古越
Atsushi Komada
篤史 駒田
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させる弁の開度を、ポンプからの冷却水の実際の吐出流量に応じた適切な値に応答性よく且つ精度よく調整する際、その調整を簡単な構成で実現することのできる車両の冷却装置を提供する。
【解決手段】第1冷却水回路のバイパス経路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させる弁としてリリーフ弁7が用いられる。リリーフ弁7は、ばね8の弾性力により閉弁方向に付勢されるとともに自身の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差に基づく力を開弁方向に受ける弁体9を備えている。このため、閉弁しているリリーフ弁7の開弁については、同リリーフ弁7の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差に基づき弁体9に対し開弁方向に働く力がばね8の弾性力により同弁体に対し閉弁方向に作用する力よりも大きくなるよう、ウォータポンプ3の吐出流量を増大させることによって実現される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の冷却装置に関する。
従来より、エンジンを通過して冷却水を循環させる第1冷却水回路と、エンジンを通過せずに冷却水を循環させる第2冷却水回路とを備え、それら回路毎に独立して冷却水を循環させることの可能な車両の冷却装置が提案されている。こうした冷却装置において、第1冷却水回路はエンジンの冷却に用いられ、第2冷却水回路は例えば特許文献1に示されるようにエンジンの排熱の回収及び車室内の暖房のために用いられる。
図15は、上記特許文献1の冷却装置の構成を示している。同装置における第1冷却水回路内で循環する冷却水は、第1ウォータポンプ52から吐出されてエンジン50の内部を通過し、同エンジン50下流のラジエータ53で放熱された後にサーモスタット54を介して上記第1ウォータポンプ52に戻る。第1冷却水回路のサーモスタット54は、流入する冷却水の温度に感応して動作し、冷却水のラジエータ53の通過を禁止または許可するものである。また、第2冷却水回路を循環する冷却水は、第2ウォータポンプ55から吐出された後、車室内に送風される空気を上記冷却水の熱で加熱するヒータコア56、エンジン50の排ガスとの間での熱交換により同排ガスの熱を回収する排熱回収器51、冷却水の流れを制御するための三方弁57を通って再び第2ウォータポンプ55に戻る。この第2冷却水回路には、第2ウォータポンプ55の下流における冷却水の温度を検出する水温センサ60が設けられている。なお、第1冷却水回路と第2冷却水回路とは、エンジン50の下流側と三方弁57とを接続する水路58と、排熱回収器51の下流側とサーモスタット54とを接続する水路59とによって互いに接続されている。
こうした従来の車両の冷却装置において、上記サーモスタット54は、流入する冷却水の温度が低いときには閉弁し、同サーモスタット54を通じた冷却水の流れを遮断する。また、三方弁57は、上記水温センサ60の検出する温度に応じて制御され、その検出温度が低いときには上記排熱回収器51と第2ウォータポンプ55を接続し、同検出温度が高いときにはエンジン50と第2ウォータポンプ55とを接続する。更に、第1ウォータポンプ52は、上記水温センサ60の検出する温度に応じて制御され、その検出温度が低いときには動作を停止する。
図16には、水温センサ60の検出する第2ウォータポンプ55下流の冷却水の温度が低いときの冷却水の流れが矢印で示されている。このときのサーモスタット54は閉弁し、また三方弁57は排熱回収器51と第2ウォータポンプ55とを接続するように動作する。そのため、このときには第1冷却水回路と第2冷却水回路とが分離されることとなる。また、このときの第1ウォータポンプ52は停止され、第2ウォータポンプ55のみが作動している。そのため、このときの車両の冷却装置では、第2冷却水回路のみで冷却水が循環されるようになる。すなわち、このときの冷却水は、第2ウォータポンプ55から、ヒータコア56、排熱回収器51を通り、再び第2ウォータポンプ55に戻るように流される。一方、このときのエンジン50には、冷却水が循環せずにその内部に留められるため、冷却水の昇温が、ひいてはエンジン50の暖機が促進されるようになる。また、このときに車室内の暖房が行われているのであれば、排熱回収器51において排ガスの熱で加熱された冷却水がヒータコア56に送られるため、排熱回収器51の回収した排ガスの熱で送風を温めることができるようになる。
一方、図17には、水温センサ60の検出する第2ウォータポンプ55下流の冷却水の温度が高いときの冷却水の流れが矢印で示されている。このときのサーモスタット54は開弁し、三方弁57はエンジン50と第2ウォータポンプ55を接続するように動作する。また、このときの第1ウォータポンプ52及び第2ウォータポンプ55は、双方ともに作動している。そのため、このときの車両の冷却装置では、2つの冷却水の循環ループとして次の第1の循環ループ及び第2の循環ループが形成される。第1の循環ループは、第1ウォータポンプ52より、エンジン50の内部、ラジエータ53、サーモスタット54を通って第1ウォータポンプ52に戻るループである。また、第2の循環ループは、エンジン50の通過後に上記第1の循環ループから分流し、第2ウォータポンプ55、ヒータコア56、排熱回収器51を通り、サーモスタット54において上記第2の循環ループと再び合流するループである。このときには、上記第1冷却水回路の冷却水と上記第2冷却水回路の冷却水とが混合されるようになる。そのため、混合前の第2冷却水回路の冷却水が、排熱回収器51において排ガスの熱により十分に昇温されていれば、同混合によりエンジン50に流入する冷却水の温度を高めることができ、ひいてはエンジン50の暖機を促進することができるようになる。
ところで、上記従来の車両の冷却装置では、エンジン50の始動開始直後より第1冷却水回路におけるエンジン50の内部の冷却水がエンジン50の発熱で昇温される。このため、水温センサ60の検出する冷却水の温度が高くなって上記冷却水の混合を行う前に、第1冷却水回路におけるエンジン50内の冷却水の温度が第2冷却水回路の冷却水の温度よりも高くなることがある。
こうしたことを考慮して、以下の[1]及び[2]に示される状況のときには、水温センサ60によって検出される冷却水の温度が低く、三方弁57が第1冷却水回路と第2冷却水回路とを遮断するように動作しているときでも、それら冷却水回路の冷却水が混合されるよう三方弁57を動作させることが考えられる。[1]三方弁57による第1冷却水回路と第2冷却水回路との遮断に伴いエンジン50の内部に滞留する冷却水が、エンジン50の発熱により沸騰するおそれのある値まで昇温したとき。[2]三方弁57による第1冷却水回路と第2冷却水回路との遮断時に車室内を暖房する必要が大きくなり、それに応じてヒータコア56を通過する冷却水の温度を早急に高くする必要があるとき。
上記[1]の状況のとき、三方弁57が第1冷却水回路の冷却水を第2冷却水回路の冷却水に混合するように動作すると、第1冷却水回路の冷却水が第2冷却水回路に流れ込むため、エンジン50内に滞留していた高温の冷却水がエンジン50外に流される。これにより、エンジン50内に滞留していた上記冷却水がエンジン50の発熱により昇温して沸騰することを抑制できるようになる。また、上記[2]の状況のとき、三方弁57が第1冷却水回路の冷却水を第2冷却水回路の冷却水に混合するように動作すると、第1冷却水回路の冷却水が第2冷却水回路に流れ込むため、エンジン50内に滞留していた高温の冷却水が2冷却水回路のヒータコア56を通過する。これにより、車室内に送風される空気をヒータコア56の冷却水で効果的に加熱し、車室内の暖房要求を満たすことができるようになる。
ここで、上記[1]もしくは[2]の状況のとき、第1冷却水回路の冷却水が第2冷却水回路の冷却水と混合されるように三方弁57を動作させる際には、ウォータポンプの冷却水の吐出流量が増大するに従って、三方弁57における第2冷却水回路側に対する第1冷却水回路側の開度を精度よく且つ精度よく徐々に大きくしてゆくことが望まれている。なお、この例での上記ウォータポンプの吐出流量は、第1ウォータポンプ52と第2ウォータポンプ55とを一つのウォータポンプとみなした場合の同ポンプの吐出流量ということになる。
上述したようにウォータポンプの吐出流量の変化に従って三方弁57の上記開度を応答性よく且つ精度よく徐々に変化させてゆくことが望まれるのは、次の理由による。すなわち、ウォータポンプの吐出流量が少ないときには、三方弁57の上記開度が小さすぎると、例えば上記[1]の状況下ではエンジン50の内部に冷却水が滞留しやすくなって同冷却水が沸騰するおそれがある。また、ウォータポンプの吐出流量が多いときには、三方弁57の上記開度が大きすぎると、例えば上記[2]の状況下ではエンジン50内に滞留した高温の冷却水が急速にエンジン50外に流され、エンジン50内部が新たに流入した冷却水により冷えすぎた状態となってエンジン50の燃費が悪化するおそれがある。更に、例えば上記[1]の状況ではエンジン50内に滞留した高温の冷却水が急速にエンジン50外に流されることにより、エンジン50内やエンジン50下流側での冷却水の温度が急変し、その冷却水の温度の急変に伴いエンジン50内部やエンジン50下流の部品に亀裂が生じるおそれもある。以上のような各種の不具合が生じないようにするためには、上記[1]もしくは[2]の状況のとき、第1冷却水回路の冷却水が第2冷却水回路の冷却水と混合されるように三方弁57を動作させる際、ウォータポンプの吐出流量の変化に従って三方弁57の上記開度を応答性よく且つ精度よく徐々に変化させてゆくことが好ましい。
そして、上記のようにウォータポンプの吐出流量の変化に従って三方弁57の上記開度を応答性よく且つ精度よく徐々に変化させてゆくことを実現するためには、三方弁57を電磁弁により形成してデューティ制御によりウォータポンプの吐出流量に基づく三方弁57の上記開度調整を行うことが考えられる。具体的には、上記ウォータポンプの吐出流量はエンジン運転状態に応じて定められる目標吐出流量となるよう調整されるため、その目標吐出流量が多くなるに従って三方弁57の上記開度が徐々に大きくなるよう同三方弁57を動作させる。このように三方弁57を動作させることにより、上記[1]もしくは[2]の状況で第1冷却水回路の冷却水を第2冷却水回路の冷却水と混合させる際、上述した各種不具合の発生の抑制が図られるようになる。
特開2008−208716公報
上述した従来の冷却装置では、ウォータポンプの目標吐出流量に基づき三方弁57の上記開度を調整する際、ウォータポンプの目標吐出流量の変化に対する実際の吐出流量の変化に応答遅れが生じることに起因して、次のような問題が生じるおそれがある。
すなわち、ウォータポンプの目標吐出流量が変化したとき、その目標吐出流量の変化に対し実際の吐出流量の変化には応答遅れが生じる一方、目標吐出流量の上記変化に基づく三方弁57の上記開度の変化は速やかに行われる。このため、上記目標吐出流量が変化するとき、ウォータポンプの実際の吐出流量に対し三方弁57の上記開度が不適切になる可能性があり、そのことが上述した各種の不具合を招く原因となるおそれがある。
例えば、ウォータポンプの実際の吐出流量が少ない状態のもとで三方弁57の上記開度が小さすぎる値となる場合、上記[1]の状況下ではエンジン50の内部に冷却水が滞留しやすくなって同冷却水が沸騰するおそれがある。また、ウォータポンプの実際の吐出流量が多い状態のもとで三方弁57の上記開度が大きすぎる値となる場合、上記[2]の状況下ではエンジン50内部が新たに流入した冷却水により冷えすぎた状態となってエンジン50の燃費が悪化するおそれがある。更に、ウォータポンプの実際の吐出流量が多い状態のもとで三方弁57の上記開度が大きすぎる値となる場合、上記[1]の状況下ではエンジン50内やエンジン50下流側での冷却水の温度が急変して部品に亀裂が生じるおそれがある。
なお、ウォータポンプの目標吐出流量に基づき三方弁57の上記開度を調整する際、目標吐出流量が変化したときのウォータポンプの実際の吐出流量の応答遅れを加味して三方弁57の上記開度が調整されるよう同三方弁57の動作を制御し、上述した各種の不具合が生じないようにすることも考えられる。しかし、このように三方弁57の動作を制御するためには、それを実施するための三方弁57の制御プログラム等の開発に多大な時間と手間を要し、冷却装置の製造コスト増大を招くこととなる。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させる弁の開度を、ポンプからの冷却水の実際の吐出流量に応じた適切な値に応答性よく且つ精度よく調整する際、その調整を簡単な構成で実現することのできる車両の冷却装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明では、ポンプの駆動によりエンジンの内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路と、上記ポンプの駆動により前記エンジンを通過させずに冷却水を循環させる第2冷却水回路との間での冷却水の流通が、弁の開閉によって許可されたり禁止されたりする。そして、上記弁の閉弁に基づき第1冷却水通路と第2冷却水通路との間での冷却水の流通が禁止されると、第1冷却水回路での冷却水の循環が禁止される。一方、上記弁の開弁に基づき第1冷却水通路と第2冷却水通路との間での冷却水の流通が許可されると、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とが混合される。
上記弁の開弁に基づく第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水との混合は、例えば、[1]上記弁の閉弁時にエンジンの内部に滞留する冷却水が同エンジンの発熱により沸騰するおそれのある値まで昇温したときや、[2]上記弁の閉弁時に車室内を暖房する必要が大きくなり、それに応じてエンジンの内部に滞留した高温の冷却水を車室内の暖房に利用しようとするときに行われる。こうした状況のもとで、第1冷却水回路の冷却水が第2冷却水回路の冷却水と混合されるように上記弁を開弁動作させる際には、ポンプの冷却水の吐出流量が増大するに従って上記弁の開度を応答性よく且つ精度よく徐々に大きくしてゆくことが望まれている。これは、ウォータポンプの実際の吐出流量の変化に応じて上述したように弁の開度を応答性よく且つ精度よく徐々に変化させてゆくことが、エンジンの内部での冷却水の沸騰の抑制、エンジンの内部及びその下流側での冷却水の温度の急変に伴う部品の亀裂の抑制、及びエンジンの燃費悪化の抑制、等々の観点から好ましいためである。
ここで、請求項1記載の発明においては、上記弁としてリリーフ弁が用いられている。このリリーフ弁は、ばねの弾性力により閉弁方向に付勢されるとともに自身の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差に基づく力を開弁方向に受ける弁体を備えている。このため、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水との混合は、ポンプの吐出流量を増量することによって実現される。詳しくは、リリーフ弁の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差に基づき弁体に対し開弁方向に働く力が、ばねの弾性力により同弁体に対し閉弁方向に作用する力よりも大きくなるよう、ポンプの吐出流量を増大させることにより、リリーフ弁が開弁し、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水との混合が実現される。
上述したようにポンプの吐出流量を増大させてリリーフ弁を開弁させる際、そのリリーフ弁の開度はポンプの実際の吐出流量の変化に対応して応答性よく調整される。すなわち、ポンプの吐出流量が変化すると、それに応じてリリーフ弁の弁体の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差、更には同圧力差に基づき上記弁体に作用する力の大きさが速やかに変化し、その変化後の力に基づいてリリーフ弁(弁体)の開度が速やかに且つ精度よく調整される。
このため、リリーフ弁を開弁状態とするためのポンプの吐出流量をエンジン運転状態等に応じて変化させる過程で、ポンプの吐出流量の変化に対しリリーフ弁の開度の変化に応答遅れが生じ、その応答遅れに起因してポンプの吐出流量が少ない状態のもとでリリーフ弁の開度が小さすぎる値になることはない。仮に、このことが上記[1]の状況下で生じた場合、エンジンの内部に冷却水が滞留しやすくなって同冷却水が沸騰するというおそれがあるが、こうした不具合が生じることを抑制できる。また、上記ポンプの吐出流量の変化に対しリリーフ弁の開度の変化に応答遅れが生じ、その応答遅れに起因してポンプの吐出流量が多い状態のもとでリリーフ弁の開度が大きすぎる値になることもない。仮に、このことが上記[2]の状況下で生じた場合にはエンジンの内部が新たに流入した冷却水により冷えすぎた状態となってエンジンの燃費が悪化するおそれがあり、上記[1]の状況下で生じた場合にはエンジンの内部や同エンジンの下流側での冷却水の温度が急変して部品に亀裂が生じるおそれがある。しかし、こうした不具合が生じることを抑制できるようになる。
以上のように、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させる弁としてリリーフ弁を用いることにより、ポンプの実際の吐出流量が変化するに従って上記弁(リリーフ弁)の開度を応答性よく且つ精度よく徐々に変化させることができ、上述した各種の不具合が生じることを抑制できる。また、ポンプの吐出流量の変化に従って上記弁の開度を応答性よく且つ精度よく徐々に変化させてゆくことを、リリーフ弁という簡単な構成で実現することができる。
請求項2記載の発明では、第1冷却水回路の冷却水や第2冷却水回路の冷却水で冷却水を循環させるポンプがポンプ制御部により駆動制御され、その駆動制御を通じて同ポンプにおける冷却水の吐出流量が調整される。上記ポンプ制御部は、エンジン運転状態等に応じてポンプの吐出流量を調整するほか、エンジン冷却要求の有無に応じてリリーフ弁を開閉させるようポンプの吐出流量を調整する。なお、上記エンジン冷却要求は、例えば、[1]リリーフ弁の閉弁時にエンジンの内部に滞留する冷却水が同エンジンの発熱により沸騰するおそれのある値まで昇温したとき等になされる。そして、上記エンジン冷却要求がないときには上記リリーフ弁が閉弁状態となるようポンプ制御部によりポンプの吐出流量が調整され、上記エンジン冷却要求があるときには上記リリーフ弁が開弁状態となるようポンプ制御部によりポンプの吐出流量が調整される。
上述したように、エンジン冷却要求があるときにリリーフ弁を開弁状態とすべくポンプの吐出流量を調整する際、そのポンプの吐出流量はエンジン運転状態等に応じて可変とされるようになる。こうした状況のもとでも、ポンプの吐出流量を増大させてリリーフ弁を開弁させる際、そのリリーフ弁の開度はエンジン運転状態に応じて可変とされるポンプの実際の吐出流量の変化に対応して応答性よく調整される。すなわち、ポンプの吐出流量がエンジン運転状態の変化に伴って変化すると、それに応じてリリーフ弁の弁体の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差、ひいては同圧力差に基づき上記弁体に作用する力の大きさが速やかに変化し、その変化後の力に基づいてリリーフ弁(弁体)の開度が速やかに且つ精度よく調整される。
このため、リリーフ弁を開弁状態とするためのポンプの吐出流量をエンジン運転状態に応じて変化させる過程で、ポンプの吐出流量の変化に対しリリーフ弁の開度の変化に応答遅れが生じ、その応答遅れに起因して上記[1]の状況下でエンジンの内部に冷却水が滞留しやすくなって同冷却水が沸騰するという不具合が生じることは抑制される。また、上記ポンプの吐出流量の変化に対しリリーフ弁の開度の変化に応答遅れが生じ、その応答遅れに起因して上記[1]の状況下でエンジンの内部や同エンジンの下流側での冷却水の温度が急変して部品に亀裂が生じるという不具合が生じることも抑制される。
このように、請求項2記載の発明によれば、リリーフ弁の採用により、ポンプの実際の吐出流量の変化に従って同弁の開度を応答性よく且つ精度よく変化させることができ、上述した各種の不具合が生じることを簡単な構成で抑制することができる。
請求項3記載の発明では、第1冷却水回路の冷却水や第2冷却水回路の冷却水で冷却水を循環させるポンプがポンプ制御部により駆動制御され、その駆動制御を通じて同ポンプにおける冷却水の吐出流量が調整される。上記ポンプ制御部は、エンジン運転状態等に応じてポンプの吐出流量を調整するほか、車室内の暖房要求の有無に応じてリリーフ弁を開閉させるようポンプの吐出流量を調整する。なお、上記暖房要求は、例えば、[2]車室内を暖房する必要が大きくなり、それに応じてエンジンの内部に滞留した高温の冷却水を車室内の暖房に利用しようとするときになされる。そして、上記暖房要求がないときには上記リリーフ弁が閉弁状態となるようポンプ制御部によりポンプの吐出流量が調整され、上記暖房要求があるときには上記リリーフ弁が開弁状態となるようポンプ制御部によりポンプの吐出流量が調整される。
上述したように、暖房要求があるときにリリーフ弁を開弁状態とすべくポンプの吐出流量を調整する際、そのポンプの吐出流量はエンジン運転状態に応じて可変とされるようになる。こうした状況のもとでも、ポンプの吐出流量を増大させてリリーフ弁を開弁させる際、そのリリーフ弁の開度はエンジン運転状態に応じて可変とされるポンプの実際の吐出流量の変化に対応して応答性よく調整される。すなわち、ポンプの吐出流量がエンジン運転状態の変化に伴って変化すると、それに応じてリリーフ弁の弁体の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差、ひいては同圧力差に基づき上記弁体に作用する力の大きさが速やかに変化し、その変化後の力に基づいてリリーフ弁(弁体)の開度が速やかに且つ精度よく調整される。
このため、リリーフ弁を開弁状態とするためのポンプの吐出流量をエンジン運転状態に応じて変化させる過程で、ポンプの吐出流量の変化に対しリリーフ弁の開度の変化に応答遅れが生じ、その応答遅れに起因して上記[2]の状況下でエンジンの内部が新たに流入した冷却水により冷えすぎた状態となって同エンジンの燃費が悪化するという不具合が生じることは抑制される。
このように、請求項3記載の発明によれば、リリーフ弁の採用により、ポンプの実際の吐出流量の変化に従って同弁の開度を応答性よく且つ精度よく変化させることができ、上述した不具合が生じることを簡単な構成で抑制することができる。
請求項4記載の発明では、ポンプの吐出流量の調整を通じてリリーフ弁が開閉され、そのリリーフ弁の開閉によって第1冷却水回路と第2冷却水回路との間での冷却水の流通が許可されたり禁止されたりする。そして、上記リリーフ弁の閉弁に基づき第1冷却水通路と第2冷却水通路との間での冷却水の流通が禁止されると、同第1冷却水回路での冷却水の循環が禁止される。また、上記リリーフ弁の開弁に基づき第1冷却水通路と第2冷却水通路との間で冷却水の流通が許可されると、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とが混合される。上記リリーフ弁の閉弁状態にあっては、例えば、エンジンの内部に滞留する冷却水が同エンジンの発熱により沸騰するおそれのある値まで昇温したときや、エンジンの内部に滞留した高温の冷却水を車室内の暖房に利用しようとするとき等に、上記リリーフ弁が開弁状態となるまでポンプの吐出流量が増大側に調整される。
ただし、第1冷却水回路の冷却水の温度がエンジンの暖機完了の判定値以上であれば、上記リリーフ弁を迂回する迂回通路での冷却水の通過を許可したり禁止したりすべく開閉するサーモ弁が開弁し、そのサーモ弁及び迂回通路を通じて第1冷却水回路での冷却水の循環が行われるようになる。このため、上述したようにリリーフ弁を開弁状態とすべくポンプの吐出流量を増大側に調整することは、第1冷却水回路の冷却水が上記判定値未満である状況下に限って行えばよく、第1冷却水回路の冷却水が上記判定値以上であるときには行う必要がない。従って、第1冷却水回路の冷却水が上記判定値以上であるとき、リリーフ弁を開弁状態とすべくポンプの吐出流量を増大側に調整することを行わなくてもよい分、そのポンプの駆動に伴うエネルギ消費を削減することができる。
請求項5記載の発明では、第1冷却水回路の冷却水や第2冷却水回路の冷却水で冷却水を循環させるポンプがポンプ制御部により駆動制御され、その駆動制御を通じて同ポンプにおける冷却水の吐出流量が調整される。上記ポンプ制御部は、エンジン運転状態等に応じてポンプの吐出流量を調整するほか、エンジン冷却要求がないときにはリリーフ弁を閉弁状態とすべくポンプの吐出流量を調整し、第1冷却水回路の冷却水の温度が上記判定値未満である状況下に限って、エンジン冷却要求があるときにリリーフ弁を開弁させるようポンプの吐出流量を調整する。なお、上記エンジン冷却要求は、例えば、[1]リリーフ弁の閉弁時にエンジンの内部に滞留する冷却水が同エンジンの発熱により沸騰するおそれのある値まで昇温したとき等になされる。
上述したように、エンジン冷却要求があることに基づきリリーフ弁を開弁状態とすべくポンプの吐出流量を調整する際、そのポンプの吐出流量はエンジン運転状態に応じて可変とされるようになる。こうした状況のもとでも、ポンプの吐出流量を増大させてリリーフ弁を開弁させる際、そのリリーフ弁の開度はエンジン運転状態に応じて可変とされるポンプの実際の吐出流量の変化に対応して応答性よく調整される。すなわち、ポンプの吐出流量がエンジン運転状態の変化に伴って変化すると、それに応じてリリーフ弁の弁体の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差、ひいては同圧力差に基づき上記弁体に作用する力の大きさが速やかに変化し、その変化後の力に基づいてリリーフ弁(弁体)の開度が速やかに且つ精度よく調整される。
このため、リリーフ弁を開弁状態とするためのポンプの吐出流量をエンジン運転状態に応じて変化させる過程で、ポンプの吐出流量の変化に対しリリーフ弁の開度の変化に応答遅れが生じ、その応答遅れに起因して上記[1]の状況下でエンジンの内部に冷却水が滞留しやすくなって同冷却水が沸騰するという不具合が生じることは抑制される。また、上記ポンプの吐出流量の変化に対しリリーフ弁の開度の変化に応答遅れが生じ、その応答遅れに起因して上記[1]の状況下でエンジンの内部や同エンジンの下流側での冷却水の温度が急変して部品に亀裂が生じるという不具合が生じることも抑制される。
このように、請求項5記載の発明によれば、リリーフ弁の採用により、ポンプの実際の吐出流量の変化に従って同弁の開度を応答性且つ精度よくよく変化させることができ、上述した各種の不具合が生じることを簡単な構成で抑制することができる。また、請求項5記載の発明によれば、第1冷却水回路にリリーフ弁と並列に上記迂回通路及び上記サーモ弁が設けられるため、リリーフ弁を開弁状態とすべくポンプの吐出流量を増大側に調整することは、第1冷却水回路の冷却水が上記判定値未満である状況下に限って行えばよく、第1冷却水回路の冷却水が上記判定値以上であるときには行う必要がない。従って、第1冷却水回路の冷却水が上記判定値以上であるとき、リリーフ弁を開弁状態とすべくポンプの吐出流量を増大側に調整することを行わなくてもよい分、そのポンプの駆動に伴うエネルギ消費を削減することができる。
請求項6記載の発明では、第1冷却水回路の冷却水や第2冷却水回路の冷却水で冷却水を循環させるポンプがポンプ制御部により駆動制御され、その駆動制御を通じて同ポンプにおける冷却水の吐出流量が調整される。上記ポンプ制御部は、エンジン運転状態等に応じてポンプの吐出流量を調整するほか、車室内の暖房要求がないときには上記リリーフ弁が閉弁状態となるようポンプ制御部によりポンプの吐出流量を調整し、第1冷却水回路の冷却水の温度が上記判定値未満である状況下に限って、上記暖房要求があるときに上記リリーフ弁が開弁状態となるようポンプの吐出流量を調整する。なお、上記暖房要求は、例えば、[2]車室内を暖房する必要が大きくなり、それに応じてエンジンの内部に滞留した高温の冷却水を車室内の暖房に利用しようとするときになされる。
上述したように、暖房要求があることに基づいてリリーフ弁を開弁状態とすべくポンプの吐出流量を調整する際、そのポンプの吐出流量はエンジン運転状態に応じて可変とされるようになる。こうした状況のもとでも、ポンプの吐出流量を増大させてリリーフ弁を開弁させる際、そのリリーフ弁の開度はエンジン運転状態に応じて可変とされるポンプの実際の吐出流量の変化に対応して応答性よく調整される。すなわち、ポンプの吐出流量がエンジン運転状態の変化に伴って変化すると、それに応じてリリーフ弁の弁体の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差、ひいては同圧力差に基づき上記弁体に作用する力の大きさが速やかに変化し、その変化後の力に基づいてリリーフ弁(弁体)の開度が速やかに且つ精度よく調整される。
このため、リリーフ弁を開弁状態とするためのポンプの吐出流量をエンジン運転状態に応じて変化させる過程で、ポンプの吐出流量の変化に対しリリーフ弁の開度の変化に応答遅れが生じ、その応答遅れに起因して上記[2]の状況下でエンジンの内部が新たに流入した冷却水により冷えすぎた状態となって同エンジンの燃費が悪化するという不具合が生じることは抑制される。
このように、請求項6記載の発明によれば、リリーフ弁の採用により、ポンプの実際の吐出流量の変化に従って同弁の開度を応答性よく且つ精度よく変化させることができ、上述した各種の不具合が生じることを簡単な構成で抑制することができる。また、請求項5記載の発明によれば、第1冷却水回路にリリーフ弁と並列に上記迂回通路及び上記サーモ弁が設けられるため、リリーフ弁を開弁状態とすべくポンプの吐出流量を増大側に調整することは、第1冷却水回路の冷却水が上記判定値未満である状況下に限って行えばよく、第1冷却水回路の冷却水が上記判定値以上であるときには行う必要がない。従って、第1冷却水回路の冷却水が上記判定値以上であるとき、リリーフ弁を開弁状態とすべくポンプの吐出流量を増大側に調整することを行わなくてもよい分、そのポンプの駆動に伴うエネルギ消費を削減することができる。
第1実施形態の冷却装置における冷却水回路の全体構成を示す略図。 同冷却水回路におけるエンジン暖機完了前であってリリーフ弁閉弁時の冷却水の流れを示す略図。 同冷却水回路におけるエンジン暖機完了前であってリリーフ弁開弁時の冷却水の流れを示す略図。 同冷却水回路におけるエンジン暖機完了後であってリリーフ弁閉弁時の冷却水の流れを示す略図。 同冷却水回路におけるエンジン暖機完了後であってリリーフ弁開弁時の冷却水の流れを示す略図。 同冷却水回路におけるエンジン暖機完了後であって高水温時の冷却水の流れを示す略図。 第1実施形態の冷却装置におけるウォータポンプの駆動手順を示すフローチャート。 ウォータポンプの吐出流量の増大に伴うリリーフ弁の開度の変化を示すグラフ。 第2実施形態の冷却装置における冷却水回路の全体構成を示す略図。 同冷却水回路におけるエンジン暖機完了前であってリリーフ弁閉弁時の冷却水の流れを示す略図。 同冷却水回路におけるエンジン暖機完了前であってリリーフ弁開弁時の冷却水の流れを示す略図。 同冷却水回路におけるエンジン暖機完了後であってリリーフ弁閉弁時の冷却水の流れを示す略図。 同冷却水回路におけるエンジン暖機完了後であって高水温時の冷却水の流れを示す略図。 第2実施形態の冷却装置におけるウォータポンプの駆動手順を示すフローチャート。 従来の冷却装置における冷却水回路の全体構成を示す略図。 従来の冷却装置における冷却水回路の低水温時における冷却水の流れを示す略図。 従来の冷却装置における冷却水回路の高水温時における冷却水の流れを示す略図。
[第1実施形態]
以下、本発明を車両用の冷却装置に具体化した第1実施形態を図1〜図8に従って説明する。
図1は、本実施形態の車両の冷却装置の冷却水回路の構成を示している。この冷却装置は、エンジン1の内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路と、エンジン1の内部を通らずに且つ排熱回収器2を通って冷却水を循環させる第2冷却水回路とを備えている。これら冷却水回路の冷却水は、同一のウォータポンプ3により各々循環可能となっている。このウォータポンプ3は、電動式のポンプであり、外部からの指令に基づき吐出する冷却水の流量(以下、吐出流量と記載する)を可変とする。
エンジン1の内部を通らずに冷却水を循環させる第2冷却水回路では、ウォータポンプ3から吐出された冷却水が、排熱回収器2、ヒータコア6、及びサーモスタット5を通ってウォータポンプ3に戻るようになっている。この第2冷却水回路の排熱回収器2は、エンジン1の排ガスと第2冷却水回路の冷却水との熱交換を行い、排ガスの熱で冷却水を加熱する熱交換器として機能する。また、上記ヒータコア6は、空気と冷却水との熱交換を通じて車室内に送風される空気を暖める熱交換器として機能する。ちなみにヒータコア6は、排熱回収器2により排ガスから回収された熱を利用する熱利用機器でもある。なお、上記ヒータコア6の下流に位置するサーモスタット5は、そのヒータコア6を通過した後の冷却水の流通を常時許容するように形成されている。
一方、エンジン1の内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路は、ウォータポンプ3、エンジン1、及びラジエータ4を通るメイン経路と、そのラジエータ4を迂回するバイパス経路とに分岐されている。第1冷却水回路のメイン経路に設けられたラジエータ4は、第1冷却水回路内の冷却水の熱を外気中に放熱させるためのものである。
上記メイン経路では、ウォータポンプ3から吐出された冷却水が、エンジン1、ラジエータ4、サーモスタット5を通った後、ウォータポンプ3に戻るようになっている。サーモスタット5は、ヒータコア6を通過した後の冷却水の温度が規定値以上となったときに開弁して、ラジエータ4を通じた冷却水の循環を許容する。また、サーモスタット5は、ヒータコア6通過後の温度が上記規定値未満のときには閉弁し、ラジエータ4を通じた冷却水の循環を禁止する。すなわち、この車両の冷却装置では、ラジエータ4は、サーモスタット5に流入する冷却水の温度が規定値以上となったときに、エンジン1の内部を通った冷却水の熱を放熱させるように能動化される。
また、第1冷却水回路の上記バイパス経路では、ウォータポンプ3から吐出された冷却水が、エンジン1、リリーフ弁7、ヒータコア6、及びサーモスタット5を通ってウォータポンプ3に戻るようになっている。このバイパス経路は、上記排熱回収器2の下流かつヒータコア6の上流で第2冷却水回路と合流される。上記リリーフ弁7は、閉弁に応じて第1冷却水回路のバイパス経路を通じての冷却水の循環を禁止するとともに、開弁に応じて第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させる。このリリーフ弁7は、ばね8の弾性力により閉弁方向に付勢されるとともに自身の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差に基づく力を開弁方向に受ける弁体9を備え、上記圧力差に基づき弁体9の開度調整を行うものである。
冷却装置において、サーモスタット5を通過する冷却水の温度が上記規定値未満であって同サーモスタット5が閉弁しており、且つリリーフ弁7が閉弁しているときには、第1冷却水回路でのエンジン1内部を通じた冷却水の循環が停止される。また、上記のように閉弁状態にあるリリーフ弁7の開弁に関しては、ウォータポンプ3の吐出流量を増量することによって実現される。詳しくは、リリーフ弁7の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差に基づき弁体9に対し開弁方向に働く力が、ばね8の弾性力により同弁体9に対し閉弁方向に作用する力よりも大きくなるよう、ウォータポンプ3の吐出流量を増大させる。これにより、リリーフ弁7が開弁し、第1冷却水回路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水との混合、及び第1冷却水回路でのエンジン1内部を通じた冷却水の循環が行われる。なお、リリーフ弁7を開弁させることの可能なウォータポンプ3の吐出流量の最小値のことを以下では開弁値と称する。リリーフ弁7の開度は、ウォータポンプ3の吐出流量を上記開弁値から増大させるに従って、応答性よく且つ精度よく徐々に大きくされてゆくこととなる。
上述した車両の冷却装置において、上記ウォータポンプ3の吐出流量は、エンジン冷却制御部11により制御される。なお、ウォータポンプ3の吐出流量を制御するときのエンジン冷却制御部11は、ポンプ制御部として機能する。
このエンジン冷却制御部11は、エンジン1の冷却制御に係る各種演算処理を実施するCPU、制御用のプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果やセンサの検出結果等を一時的に記憶するRAM、外部との信号の入出力を司るI/Oを備えた電子制御ユニットとして構成されている。なお、こうしたエンジン冷却制御部11には、第1冷却回路におけるエンジン1の出口部分の冷却水温thw1を検出する水温センサ12からの検出信号、及び、エンジン回転速度を検出するための回転速度センサ15からの検出信号、及びエンジン1の吸入空気量を検出するエアフローメータ16からの検出信号が入力される。
また、車両には、車室内の空調の制御、具体的にはヒータコア6における空気の加熱及びその加熱された空気の車室内への送風の制御を司る空調制御部13が設けられている。この空調制御部13も、エンジン冷却制御部11と同様に、CPU、ROM、RAM、I/Oを備えた電子制御ユニットとして構成されている。そして、空調制御部13とエンジン冷却制御部11とは、車内ネットワーク(CAN)を通じて互いに接続されており、相互通信により必要な情報を共有する。
図2及び図3は、冷間状態からのエンジン1の始動開始後であって、同エンジン1の暖機完了前における冷却装置での冷却水の流れを示している。通常、このときにはサーモスタット5及びリリーフ弁7が共に閉弁される。すなわち、第2冷却水回路を循環する冷却水の温度が上記規定値未満であることに基づきサーモスタット5が閉弁するとともに、リリーフ弁7が閉弁するようウォータポンプ3の吐出流量が上記開弁値未満とされる。従って、このときには図2に示されるように、第1冷却水回路での冷却水の循環が禁止されるとともに、第2冷却水回路のみにおいて冷却水が循環されるようになる。このように第1冷却水回路での冷却水の循環を禁止すると、エンジン1の内部に冷却水が滞留して同エンジン1の発熱により上記冷却水の昇温が促進され、エンジン1の暖機が早められる。また、第2冷却水回路で循環する冷却水は、排熱回収器2において排気から回収した熱により昇温される。ここで車室においてヒータがオンとなっていると、排熱回収器2において排気から回収した熱により、車室内に送風される空気が暖められる。
ところで、サーモスタット5及びリリーフ弁7が共に閉弁されており、第1冷却水回路での冷却水の循環が禁止されているとき、次の[1]及び[2]に示される状況では、第1冷却水回路の冷却水を第2冷却水回路に混合すべくウォータポンプ3の吐出流量が上記開弁値以上とされる。[1]リリーフ弁7の閉弁時にエンジン50の内部に滞留する冷却水が、エンジン50の発熱により沸騰するおそれのある値まで昇温したとき。[2]リリーフ弁7の閉弁時に車室内を暖房する必要が大きくなり、それに応じてヒータコア6を通過する冷却水の温度を早急に高くする必要があるとき。
そして、サーモスタット5及びリリーフ弁7が共に閉弁されて第1冷却水回路での冷却水の循環が禁止されているとき、上記[1]もしくは[2]の状況が生じると、ウォータポンプ3の冷却水の吐出流量が上記開弁値以上に増大されてリリーフ弁7が開弁される。これにより、第2冷却水回路における排熱回収器2上流の冷却水が第1冷却水回路に流れ込むとともに、その冷却水により第1冷却水回路内の冷却水がエンジン1及びリリーフ弁7を通って第2冷却水回路のヒータコア6上流に押し出される。こうして第1冷却水回路の冷却水が第2冷却水回路のヒータコア6上流に流されて同回路の冷却水と混合され、図3に示されるように第1冷却水回路での冷却水の循環が行われるようになる。
上記[1]の状況のとき、リリーフ弁7が開弁すると、第1冷却水回路の冷却水が第2冷却水回路に流れ込んで同回路の冷却水と混合され、それに伴いエンジン50内に滞留していた高温の冷却水がエンジン50外に流される。これにより、エンジン50内に滞留していた上記冷却水がエンジン50の発熱により昇温して沸騰することを抑制できるようになる。また、上記[2]の状況のとき、リリーフ弁7が開弁すると、上記と同様に第1冷却水回路の冷却水が第2冷却水回路に流れ込んで同回路の冷却水と混合され、エンジン50内に滞留していた高温の冷却水が2冷却水回路のヒータコア6を通過する。このため、車室内に送風される空気をヒータコア6の冷却水で効果的に加熱し、車室内の暖房要求を満たすことができるようになる。
図4及び図5は、エンジン1の暖機完了後における冷却装置での冷却水の流れを示している。通常、このときにはサーモスタット5が開弁されるとともにリリーフ弁7が閉弁され、図4に示されるように第2冷却水回路での冷却水の循環、及び第1冷却水回路のメイン経路を通じての冷却水の循環が行われるようになる。すなわち、サーモスタット5を通過する冷却水の温度が上記規定値以上であることに基づきサーモスタット5が開弁されるとともに、リリーフ弁7が閉弁するようウォータポンプ3の吐出流量が上記開弁値未満とされる。なお、サーモスタット5の開弁に関係する上記規定値としては、例えば、水温センサ12により検出される冷却水温thw1がエンジン1の暖機完了の判定値(この例では80℃)となったときのサーモスタット5周りの冷却水の温度に対応した値(この例では82℃)に設定されている。また、このときの第1冷却水回路のバイパス経路を通じての冷却水の循環はリリーフ弁7の閉弁によって禁止される。
エンジン1の暖機完了後、すなわちサーモスタット5の開弁後における第1冷却水回路のメイン経路を通過する冷却水の流量は、冷却水の温度に感応して開閉動作する上記サーモスタット5の開度に応じた値となる。このため、エンジン1の暖機完了直後などサーモスタット5を通過する冷却水の温度があまり高くないときには、サーモスタット5の開度が小となって第1冷却水回路のメイン経路を通過する冷却水の流量が少なくなる。また、高負荷運転時などエンジン1の発熱が多くなってサーモスタット5を通過する冷却水の温度が高くなったときには、サーモスタット5の開度が大となって第1冷却水回路のメイン経路を通過する冷却水の流量が多くなる。
このように、エンジン1の暖機完了後であってリリーフ弁7が閉弁しているとき、サーモスタット5が開弁しているとしても、エンジン1の暖機完了直後などサーモスタット5の開度が小である場合には、上述した[1]及び[2]に示される状況が生じる可能性がある。このため、エンジン1の暖機完了後であってリリーフ弁7が閉弁するとともにサーモスタット5が開弁しているとき、上記[1]もしくは[2]の状況が生じた場合にも、ウォータポンプ3の冷却水の吐出流量が上記開弁値以上に増大されてリリーフ弁7が開弁される。これにより、図5に示されるように、第1冷却水回路においてメイン経路とバイパス経路との両方を用いて冷却水が循環し、エンジン1を通過する冷却水が多くされるようになる。従って、上記[1]の状況のときには、上記リリーフ弁7の開弁により、エンジン50内に滞留していた上記冷却水の沸騰が抑制される。また、上記[2]の状況のときには、上記リリーフ弁7の開弁により、エンジン50の発熱により昇温した冷却水がヒータコア6をより多く通過するようになる。その結果、車室内に送風される空気が上記冷却水で効果的に加熱され、車室内の暖房要求を満たすことができるようになる。
ちなみに、エンジン1の暖機完了後、エンジン1の高負荷運転等に起因してサーモスタット5を通過する冷却水の温度が高くなると、上記[1]及び[2]に示される状況は生じなくなる。これは、サーモスタット5を通過する冷却水の温度が高いときには、サーモスタット5の開度が大となって第1冷却水回路のメイン経路を通過する冷却水の流量が多くなり、それに伴いエンジン1を通過する冷却水の量も多くなることから、エンジン50内に冷却水が滞留して同冷却水が沸騰するということがないためである。また、サーモスタット5を通過する冷却水の温度が高いときには、ヒータコア6を通過する冷却水の温度も高くなり、その冷却水によって車室内に送風される空気を効果的に加熱することが可能なためである。なお、図6は、冷却水の温度上昇に伴ってサーモスタット5の開度が大となったときの冷却装置での冷却水の循環態様を示している。
次に、本実施形態の冷却装置におけるウォータポンプ3の駆動手順について、ポンプ駆動ルーチンを示す図7のフローチャートを参照して説明する。このポンプ駆動ルーチンは、エンジン冷却制御部11を通じて、例えば所定時間毎の時間割り込みにて周期的に実行される。
同ルーチンにおいては、まず、エンジン冷却要求があるか否かが判断される(S101)。こうしたエンジン冷却要求は、上記[1]の状況が生じたとき、すなわちリリーフ弁7の閉弁時にエンジン1の内部に滞留する冷却水が同エンジン1の発熱により沸騰するおそれのある値まで昇温したとき等になされる。なお、エンジン1の内部の冷却水の温度は、水温センサ12によって検出される冷却水温thw1と、エンジン1の仕事量(エンジン1の発熱量に対応)を表すパラメータであるエンジン回転速度及びエンジン負荷といったエンジン運転状態とに基づき推定される。そして、こうした推定された冷却水の温度(以下、推定水温thw2)がエンジン1内部で冷却水の沸騰を招くおそれのある値まで上昇したとき、上記エンジン冷却要求がなされることとなる。なお、上記エンジン負荷は、エンジン1の1サイクル毎に同エンジン1に吸入される空気の量を表しており、回転速度センサ15に基づき検出されるエンジン回転速度、及びエアフローメータ16により検出されるエンジン1の吸入空気量に基づき求められる。
S101の処理で否定判定であれば、車室内の暖房要求があるか否かの判断が行われる(S102)。こうした車室内の暖房要求は、上記[2]の状況が生じたとき、すなわちエンジン1の温度保持よりも車室内の暖房を優先すべきほどの暖房が必要とされるとき、例えば車室内の温度が低く且つ車室内に送風される空気の量が多いときになされることとなる。そして、S102の処理で否定判定であれば、上記エンジン冷却要求も上記暖房要求もないことから、リリーフ弁7を閉弁状態とすべくウォータポンプ3の吐出流量が上記開弁値未満の値を上限として制御される(S104)。なお、このときのウォータポンプ3の吐出流量は、例えば、水温センサ12によって検出される冷却水温thw1と、エンジン1の仕事量(エンジン1の発熱量に対応)を表すパラメータであるエンジン回転速度及びエンジン負荷といったエンジン運転状態とに基づき可変とされる。また、このときのウォータポンプ3の吐出流量は、エンジン1が運転中であるか停止中であるかといったエンジン運転状態に応じても可変とされる。
一方、S101の処理とS102の処理とのいずれかで肯定判定であれば、上記エンジン冷却要求と上記暖房要求との少なくとも一方があることから、リリーフ弁7を開弁状態とすべくウォータポンプ3の吐出流量が上記開弁値以上の値を下限として制御される(S103)。なお、このときのウォータポンプ3の吐出流量も、上記と同様、冷却水温thw1、エンジン回転速度及びエンジン負荷といったエンジン運転状態、並びに、エンジン1が運転中であるか停止中であるかといったエンジン運転状態に基づき可変とされる。
ここで、上記[1]もしくは[2]の状況にあって、閉弁しているリリーフ弁7をウォータポンプ3の吐出流量の増大によって開弁させる際、そのウォータポンプ3の実際の吐出流量が上記開弁値から増大するに従って、リリーフ弁7の開度を例えば図8に実線で示されるように応答性よく且つ精度よく徐々に大きくしてゆくことが望まれている。こうしたことが望まれているのは次の理由による。
すなわち、ウォータポンプ3の吐出流量が少ないときには、リリーフ弁7の開度が小さすぎると、例えば上記[1]の状況下ではエンジン1の内部に冷却水が滞留しやすくなって同冷却水が沸騰するおそれがある。また、ウォータポンプ3の吐出流量が多いときには、リリーフ弁7の開度が大きすぎると、例えば上記[2]の状況下ではエンジン1内に滞留した高温の冷却水が急速にエンジン1外に流され、エンジン1内部が新たに流入した冷却水により冷えすぎた状態となってエンジン1の燃費が悪化するおそれがある。更に、例えば上記[1]の状況ではエンジン1内に滞留した高温の冷却水が急速にエンジン1外に流されることにより、エンジン1内やエンジン1下流側での冷却水の温度が急変し、その冷却水の温度の急変に伴いエンジン1内部やエンジン1下流の部品に亀裂が生じるおそれもある。以上のような各種の不具合が生じないようにするためには、上記[1]もしくは[2]の状況にあって、閉弁しているリリーフ弁7を開弁する際、ウォータポンプ3の吐出流量の変化に従ってリリーフ弁7の開度を上記のように応答性よく且つ精度よく徐々に変化させてゆくことが好ましい。
この点、リリーフ弁7は、ばね8の弾性力により閉弁方向に付勢されるとともに自身の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差に基づく力を開弁方向に受ける弁体9を備えている。このため、閉弁しているリリーフ弁7の開弁については、同リリーフ弁7の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差に基づき弁体9に対し開弁方向に働く力がばね8の弾性力により同弁体に対し閉弁方向に作用する力よりも大きくなるよう、ウォータポンプ3の吐出流量を増大させることによって実現される。
上述したようにウォータポンプ3の吐出流量を増大させてリリーフ弁7を開弁させる際、そのリリーフ弁7の開度はウォータポンプ3の実際の吐出流量の変化に対応して応答性よく且つ精度よく調整される。すなわち、ウォータポンプ3の吐出流量が変化すると、それに応じてリリーフ弁7の弁体9の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差、更には同圧力差に基づき上記弁体9に作用する力の大きさが速やかに変化し、その変化後の力に基づいてリリーフ弁7(弁体9)の開度が速やかに且つ精度よく調整される。このため、リリーフ弁7を開弁状態とするためのウォータポンプ3の吐出流量をエンジン運転状態等に応じて変化させる際、ウォータポンプ3の吐出流量の変化過程で同変化に対しリリーフ弁7の開度の変化に応答遅れが生じることはない。
仮に、こうした応答遅れが生じたとすると、ウォータポンプ3の吐出流量が少ない状態のもとでリリーフ弁7の開度が適正値(図8の実線)に対し例えば点P1で示される小さすぎる値になるおそれがあり、このことが上記[1]の状況下で生じた場合には、エンジン1の内部に冷却水が滞留しやすくなって同冷却水が沸騰するというおそれがある。しかし、本実施形態では、こうした不具合の発生を抑制することができる。また、上述したようにウォータポンプ3の吐出流量の変化に対しリリーフ弁7の開度の変化に応答遅れが生じたとすると、ウォータポンプ3の吐出流量が多い状態のもとでリリーフ弁7の開度が適正値(図8の実線)に対し点P2で示される大きすぎる値になるおそれがある。このことが上記[2]の状況下で生じた場合にはエンジン1の内部が新たに流入した冷却水により冷えすぎた状態となってエンジン1の燃費が悪化するおそれがあり、上記[1]の状況下で生じた場合にはエンジン1の内部や同エンジン1の下流側での冷却水の温度が急変して部品に亀裂が生じるおそれがある。しかし、本実施形態では、これらの不具合の発生を抑制することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)第1冷却水回路のバイパス経路の冷却水と第2冷却水回路の冷却水とを混合させる弁としてリリーフ弁7を用いることにより、ウォータポンプ3の実際の吐出流量が変化するに従って上記弁(リリーフ弁7)の開度を応答性よく且つ精度よく徐々に変化させてゆくことができる。これにより、上述した各種の不具合、すなわちエンジン1の内部での冷却水の沸騰、エンジン1の内部及びその下流側での冷却水の温度の急変に伴う部品の亀裂、及びエンジン1の燃費悪化といった不具合の発生を抑制することができる。また、ウォータポンプ3の吐出流量の増大に従って上記弁の開度を応答性よく且つ精度よく徐々に大きくしてゆくことを、リリーフ弁7という簡単な構成で実現することができる。
(2)ウォータポンプ3の吐出流量に関しては、上記[1]の状況等でなされるエンジン冷却要求があるとき、上記開弁値以上の値を下限としてエンジン運転状態に基づき制御される。このため、エンジン冷却要求があることに基づき、リリーフ弁7を開弁状態とすべくウォータポンプ3の吐出流量を増大させる際、そのウォータポンプ3の吐出流量はエンジン運転状態に応じて可変とされるようになる。こうした状況のもとでも、リリーフ弁7の開度は、エンジン運転状態に応じて可変とされるウォータポンプ3の実際の吐出流量の変化に対応して、応答性よく且つ精度よく調整されるようになる。
このため、エンジン冷却要求があるときにリリーフ弁7を開弁状態とするためのウォータポンプ3の吐出流量をエンジン運転状態に応じて変化させる過程で、その吐出流量の変化に対しリリーフ弁7の開度の変化に応答遅れが生じることはない。そして、その応答遅れに起因して上記[1]の状況下でエンジンの内部に冷却水が滞留しやすくなって同冷却水が沸騰するという不具合が生じることは抑制される。また、上記ウォータポンプ3の吐出流量の変化に対しリリーフ弁7の開度の変化に応答遅れが生じ、その応答遅れに起因して上記[1]の状況下でエンジンの内部や同エンジンの下流側での冷却水の温度が急変して部品に亀裂が生じるという不具合が生じることも抑制される。このように、リリーフ弁7の採用により、ウォータポンプ3の吐出流量の変化に従って同弁7の開度を応答性よく且つ精度よく変化させることができ、上述した各種の不具合が生じることを簡単な構成で抑制することができる。
(3)また、ウォータポンプ3の吐出流量に関しては、上記[2]の状況等でなされる暖房要求があるとき、上記開弁値以上の値を下限としてエンジン運転状態に基づき制御される。このため、暖房要求があることに基づき、リリーフ弁7を開弁状態とすべくウォータポンプ3の吐出流量を増大させる際、そのウォータポンプ3の吐出流量はエンジン運転状態に応じて可変とされるようになる。こうした状況のもとでも、リリーフ弁7の開度は、エンジン運転状態に応じて可変とされるウォータポンプ3の吐出流量の変化に対応して応答性よく且つ精度よく調整されるようになる。
このため、暖房要求のあるときにリリーフ弁7を開弁状態とするためのウォータポンプ3の吐出流量をエンジン運転状態に応じて変化させる過程で、ウォータポンプ3の吐出流量の変化に対しリリーフ弁7の開度の変化に応答遅れが生じることはない。そして、その応答遅れに起因して上記[2]の状況下でエンジンの内部が新たに流入した冷却水により冷えすぎた状態となって同エンジンの燃費が悪化するという不具合が生じることは抑制される。このように、リリーフ弁7の採用により、ウォータポンプ3の吐出流量の変化に従って同弁7の開度を応答性よく且つ精度よく変化させることができ、上述した不具合が生じることを簡単な構成で抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図9〜図14に基づき説明する。
この実施形態の冷却装置は、第1実施形態の冷却装置に対し、図9に示されるようにリリーフ弁7を迂回する迂回通路21、及び同通路21の冷却水の通過を許可したり禁止したりすべく開閉するサーモ弁22が追加されている。このサーモ弁22は、第1冷却水回路におけるエンジン1の出口部分よりも高い位置に設けられており、閉弁時(迂回通路21の遮断時)であってもエンジン1の熱により昇温した冷却水の熱対流等に起因する流入を受ける。そして、サーモ弁22は、第1冷却水回路の冷却水の温度がエンジン1の暖機完了の判定値(例えば80℃)未満のときには閉弁状態となって迂回通路21での冷却水の通過を禁止し、その冷却水の温度が上記判定値以上であるときには同冷却水の熱を受けて開弁する。
図10及び図11は、冷間状態からのエンジン1の始動開始後であって、同エンジン1の暖機完了前における冷却装置での冷却水の流れを示している。通常、このときには第1実施形態と同様にサーモスタット5及びリリーフ弁7が共に閉弁され、図10に示されるように第1冷却水回路での冷却水の循環が禁止されるとともに、第2冷却水回路においてのみ冷却水が循環されるようになる。すなわち、このときの冷却水は、ウォータポンプ3から、排熱回収器2、ヒータコア6、及びサーモスタット5を通って循環される。
そして、サーモスタット5及びリリーフ弁7が共に閉弁されており、第1冷却水回路での冷却水の循環が禁止されているとき、上記[1]もしくは[2]の状況が生じると、ウォータポンプ3の冷却水の吐出流量が上記開弁値以上に増大されてリリーフ弁7が開弁される。これにより、第1冷却水回路の冷却水が第2冷却水回路のヒータコア6上流に流されて同回路の冷却水と混合され、図11に示されるように第1冷却水回路のバイパス経路を通じての同回路での冷却水の循環が行われるようになる。このとき、迂回通路21のサーモ弁22には第1冷却水回路の冷却水が熱対流等により流れ込むものの、その冷却水の温度が上記判定値未満であることから、サーモ弁22は閉弁状態とされて迂回通路21の冷却水の通過を禁止する。
図12は、エンジン1の暖機完了後における冷却装置での冷却水の流れを示している。通常、このときにはサーモスタット5が開弁されるとともにリリーフ弁7が閉弁され、第2冷却水回路での冷却水の循環、及び第1冷却水回路のメイン経路を通じての冷却水の循環が行われるようになる。すなわち、サーモスタット5を通過する冷却水の温度が上記規定値以上であることに基づきサーモスタット5が開弁されるとともに、リリーフ弁7が閉弁するようウォータポンプ3の吐出流量が上記開弁値未満とされる。ただし、このときには迂回通路21のサーモ弁22に熱対流により流れ込む第1冷却水回路の冷却水が上記判定値以上となるため、サーモ弁22が開弁状態とされて迂回通路21の冷却水の通過が許可され、第1冷却水回路のバイパス通路(迂回通路21)を通じての同回路の冷却水の循環も行われる。
このように、エンジン1の暖機完了後、すなわち第1冷却水回路の冷却水の温度が上記判定値以上であれば、サーモ弁22及び迂回通路21を通じて第1冷却水回路での冷却水の循環が行われるため、その循環を行うためのリリーフ弁7の開弁を目的としてウォータポンプ3の吐出流量を上記開弁値以上に調整する必要はない。従って、第1冷却水回路の冷却水が上記判定値以上であるとき、リリーフ弁7を開弁状態とすべくウォータポンプ3の吐出流量を上記開弁値以上に調整することを行わなくてもよい分、そのウォータポンプ3の駆動に用いられる電気エネルギを削減することができる。
なお、エンジン1の暖機完了後、エンジン1の高負荷運転等に起因してサーモスタット5を通過する冷却水の温度が高くなり、同サーモスタット5の開度が大となると、上記[1]及び[2]に示される状況は生じなくなる。なお、図13は、冷却水の温度上昇に伴って上記のようにサーモスタット5の開度が大となったときの冷却装置での冷却水の循環態様を示している。
次に、本実施形態の冷却装置におけるウォータポンプ3の駆動手順について、ポンプ駆動ルーチンを示す図14のフローチャートを参照して説明する。このポンプ駆動ルーチンは、第1実施形態のポンプ駆動ルーチンに対しS201の処理が追加されており、同ルーチンと同様にエンジン冷却制御部11を通じて所定時間毎の時間割り込みにて周期的に実行される。
図14のポンプ駆動ルーチンにおいては、まず、水温センサ12によって検出される冷却水温thw1が上記判定値未満であるか否か、言い換えればエンジン1の暖機完了前であるか否かが判断される(S201)。ここで肯定判定であれば、エンジン冷却要求と暖房要求との一方があり、S202とS203との一方での肯定判定に基づき、ウォータポンプ3の吐出流量が上記開弁値以上の値を下限としてエンジン運転状態に基づき制御される(S204)。また、エンジン冷却要求も暖房要求もなく、S202とS203とで共に否定判定された場合には、ウォータポンプ3の吐出流量が上記開弁値未満の値を上限としてエンジン運転状態に基づき制御される(S205)。一方、S201で冷却水温thw1が上記判定値以上であり、エンジン1の暖機完了後である旨判断された場合も、S205の処理が行われてウォータポンプ3の吐出流量が上記開弁値未満の値を上限としてエンジン運転状態に基づき制御される。
本実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(3)の効果に加え、以下に示す効果が得られる。
(4)第1冷却水回路の冷却水の温度がエンジン1の暖機完了の判定値以上であれば、上記リリーフ弁7を迂回する迂回通路21での冷却水の通過を許可したり禁止したりすべく開閉するサーモ弁22が開弁し、そのサーモ弁22及び迂回通路21を通じて第1冷却水回路での冷却水の循環が行われる。このため、リリーフ弁7を開弁状態とすべくウォータポンプ3の吐出流量を上記開弁値以上に調整することは、第1冷却水回路の冷却水が上記判定値未満である状況下に限って行えばよく、第1冷却水回路の冷却水が上記判定値以上であるときには行う必要がない。そして、リリーフ弁7を開弁状態とすべくウォータポンプ3の吐出流量を上記開弁値以上に調整することは、図14のポンプ駆動ルーチンから分かるように、第1冷却水回路の冷却水が上記判定値未満である状況下に限って行われる。従って、第1冷却水回路の冷却水が上記判定値以上であるとき、リリーフ弁7を開弁状態とすべくウォータポンプ3の吐出流量を上記開弁値以上となるよう増大側に調整することを行わない分、そのウォータポンプ3の駆動に用いられる電気エネルギ(消費電力)を削減することができる。
[その他の実施形態]
なお、上記各実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・第1及び第2実施形態において、リリーフ弁7を開弁状態とすることを目的としたウォータポンプ3の制御(図7のS103、図14のS204)に関しては、エンジン冷却要求があるときに限って行うようにしたり、或いは暖房要求があるときに限って行うようにしたりしてもよい。
・第2冷却水回路におけるヒータコア6の上流側にEGRクーラを設けてもよい。こうしたEGRクーラは、EGRガスを第2冷却水回路の冷却水により冷却するためのものであり、その冷却の際にエンジン1の排ガスの熱と第2冷却水回路の冷却水との熱交換を行って排ガスの熱で冷却水を加熱する熱交換器として機能する。
・第2実施形態において、サーモ弁22を第1冷却水回路におけるエンジン1の出口部分よりも低い位置に設けてもよい。この場合、第1冷却水回路の熱対流を利用しないサーモ弁22の開弁手法として、リリーフ弁7の閉弁時に迂回通路21を僅かに冷却水が流れるようサーモ弁22を形成し、その冷却水の熱によりサーモ弁22を開弁できるようにすることが考えられる。
1…エンジン、2…排熱回収器、3…ウォータポンプ、4…ラジエータ、5…サーモスタット、6…ヒータコア、7…リリーフ弁、8…ばね、9…弁体、11…エンジン冷却制御部、12…水温センサ、13…空調制御部、15…回転速度センサ、16…エアフローメータ、21…迂回通路、22…サーモ弁。

Claims (6)

  1. ポンプの駆動によりエンジンの内部を通って冷却水を循環させる第1冷却水回路と、前記ポンプの駆動により前記エンジンを通過させずに冷却水を循環させる第2冷却水回路と、閉弁に応じて前記第1冷却水回路での冷却水の循環を禁止するとともに、開弁に応じて前記第1冷却水回路の冷却水と前記第2冷却水回路の冷却水とを混合させる弁とを備える車両の冷却装置において、
    前記弁は、ばねの弾性力により閉弁方向に付勢されるとともに自身の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差に基づく力を開弁方向に受ける弁体を備え、前記圧力差に基づき前記弁体の開度調整を行うリリーフ弁とされている
    ことを特徴とする車両の冷却装置。
  2. 請求項1記載の車両の冷却装置において、
    前記ポンプの吐出流量を調整すべく同ポンプを駆動制御するポンプ制御部を備え、
    前記ポンプ制御部は、エンジン冷却要求がないときには前記リリーフ弁を閉弁状態とすべく前記ポンプの吐出流量を調整し、エンジン冷却要求があるときには前記リリーフ弁を開弁状態とすべく前記ポンプの吐出流量を調整する
    ことを特徴とする車両の冷却装置。
  3. 請求項1記載の車両の冷却装置において、
    前記ポンプの吐出流量を調整すべく同ポンプを駆動制御するポンプ制御部を備え、
    前記第2冷却水回路には、エンジンの排気と同第2冷却水回路の冷却水との熱交換により同冷却水を加熱する排熱回収器と、その冷却水と車室内に送風される空気との熱交換により同空気を暖めるヒータコアとが設けられており、
    前記ポンプ制御部は、前記車室内の暖房要求がないときには前記リリーフ弁を閉弁状態とすべく前記ポンプの吐出流量を調整し、暖房要求があるときには前記リリーフ弁を開弁状態とすべく前記ポンプの吐出流量を調整する
    ことを特徴とする車両の冷却装置。
  4. 前記第1冷却水回路は、前記リリーフ弁を迂回する迂回通路と、その迂回通路の冷却水の通過を許可したり禁止したりすべく開閉するサーモ弁とを備え、
    前記サーモ弁は、前記第1冷却水回路の冷却水の温度がエンジンの暖機完了の判定値未満のときには閉弁状態となって前記迂回通路での冷却水の通過を禁止し、前記冷却水の温度が前記判定値以上であるときには同冷却水の熱を受けて開弁する
    請求項1記載の車両の冷却装置。
  5. 請求項4記載の車両の冷却装置において、
    前記ポンプの吐出流量を調整すべく同ポンプを駆動制御するポンプ制御部を備え、
    前記ポンプ制御部は、エンジン冷却要求がないときには前記リリーフ弁を閉弁状態とすべく前記ポンプの吐出流量を調整し、前記第1冷却水回路の冷却水の温度が前記判定値未満である状況下に限って、エンジン冷却要求があるときに前記リリーフ弁を開弁状態とすべく前記ポンプの吐出流量を調整する
    ことを特徴とする車両の冷却装置。
  6. 請求項4記載の車両の冷却装置において、
    前記ポンプの吐出流量を調整すべく同ポンプを駆動制御するポンプ制御部を備え、
    前記第2冷却水回路には、エンジンの排気と同第2冷却水回路の冷却水との熱交換により同冷却水を加熱する排熱回収器と、その冷却水と車室内に送風される空気との熱交換により同空気を暖めるヒータコアとが設けられており、
    前記ポンプ制御部は、前記車室内の暖房要求がないときには前記リリーフ弁を閉弁状態とすべく前記ポンプの吐出流量を調整し、前記第1冷却水回路の冷却水の温度が前記判定値未満である状況下に限って、暖房要求があるときに前記リリーフ弁を開弁状態とすべく前記ポンプの吐出流量を調整する
    ことを特徴とする車両の冷却装置。
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