JP2011057922A - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性を高度に両立できるタイヤ用ゴム組成物、及びそれをタイヤのトレッドに用いた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】ゴム成分100質量部に対して、シリカを20〜150質量部含み、結合アクリロニトリル量が30〜50質量%のアクリロニトリル−ブタジエンゴムの含有量がゴム成分100質量%中10〜30質量%であるタイヤ用ゴム組成物に関する。アクリロニトリル−ブタンジエンゴムは、カルボキシル基が導入されていることが望ましい。
【選択図】なし
【解決手段】ゴム成分100質量部に対して、シリカを20〜150質量部含み、結合アクリロニトリル量が30〜50質量%のアクリロニトリル−ブタジエンゴムの含有量がゴム成分100質量%中10〜30質量%であるタイヤ用ゴム組成物に関する。アクリロニトリル−ブタンジエンゴムは、カルボキシル基が導入されていることが望ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。
従来より、タイヤの転がり抵抗を低減(低燃費性能を向上)させることにより、車の低燃費化が行なわれてきた。近年、車の低燃費化への要求がますます強くなってきており、タイヤ部材の中でもタイヤにおける占有比率の高いトレッドを製造するためのゴム組成物に対して、優れた低燃費性能が要求されている。
一般に、空気入りタイヤの低燃費性能とともにウェットグリップ性能(湿潤路面でのグリップ性能または制動距離)を向上させるためには、トレッドゴム組成物に充填剤としてシリカを用いるとともに、低温でのゴム組成物のヒステリシスを増加させる方法が知られている。低温でのヒステリシスを増加させる方法として、ガラス転移温度の高いゴム組成物を使用する方法がある。しかし、ガラス転移温度の高いゴム組成物はウェットグリップ性能を向上させることができるが、同時に高温でのヒステリシスも増加して転がり抵抗が増大する(低燃費性能が悪化する)という問題があり、耐摩耗性能も低下する傾向にある。ゴム組成物の低燃費性能を向上させる方法として、補強用充填剤の含有量を減量する方法が知られている。しかし、この場合、ゴム組成物の硬度が低下するためタイヤが軟化し、車のハンドリング性能(操縦安定性)やウェットグリップ性能が低下したり、耐摩耗性が低下したりするという問題があった。
特許文献1には、充填剤として、超微粒子粉末ゴムを配合することにより、ウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性を両立できるゴム組成物が開示されている。しかし、超微粒子粉末ゴムとして、架橋されたアクリロニトリルーブタジエンゴムが使用されているが、アクリロニトリル−ブタジエンゴムをゴム成分として使用することや、アクリロニトリル−ブタジエンゴムの結合アクリロニトリル量については、詳細に検討されておらず、ウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性の両立については、未だ改善の余地を残すものである。
本発明は、前記課題を解決し、ウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性を高度に両立できるタイヤ用ゴム組成物、及びそれをタイヤのトレッドに用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分100質量部に対して、シリカを20〜150質量部含み、結合アクリロニトリル量が30〜50質量%のアクリロニトリル−ブタジエンゴムの含有量がゴム成分100質量%中10〜30質量%であるタイヤ用ゴム組成物に関する。
上記アクリロニトリル−ブタジエンゴムにカルボキシル基が導入されていることが好ましい。
上記ゴム成分が、ガラス転移温度が−40℃以下の低極性ジエン系ゴムを含むことが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、特定のアクリロニトリル−ブタジエンゴムを所定量含むゴム成分に対して、特定量のシリカを配合しているので、ウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性を高度に両立できる空気入りタイヤを提供できる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、特定のアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)を所定量含むゴム成分に対して、シリカを特定量含む。
本発明では特定のNBRが使用される。ゴム成分として、特定のNBRを使用することにより、ウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性を改善できる。また、粉末ゴムのNBR(加硫(架橋)後のNBR)を配合した場合には、加硫後のNBRが微分散しないため、未加硫ゴムと加硫後のNBRの界面における相互作用が小さくなる。一方、本発明では、未加硫のNBRを使用しているため、NBRが微分散しやすく、界面における相互作用が大きくなり、界面での加硫がおこることもあり、好ましい。
NBRの結合アクリロニトリル量は、30質量%以上、好ましくは35質量%以上、より好ましくは40質量%以上である。30質量%未満であると、充分にウェットグリップ性能を向上できないおそれがある。また、シリカの分散性向上につながらず、ゴムの強度が低下するおそれがある。
NBRの結合アクリロニトリル量は、50質量%以下、好ましくは45質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。50質量%を超えると、ゴムの強度(特に、伸び)が低下するため、摩耗性能が低下するおそれがある。
なお、NBRの結合アクリロニトリル量は、JIS K6364ミルオーブン法に従い、発生した窒素量を測定してアクリロニトリル分子量からその結合量を換算し、定量した。
NBRの結合アクリロニトリル量は、50質量%以下、好ましくは45質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。50質量%を超えると、ゴムの強度(特に、伸び)が低下するため、摩耗性能が低下するおそれがある。
なお、NBRの結合アクリロニトリル量は、JIS K6364ミルオーブン法に従い、発生した窒素量を測定してアクリロニトリル分子量からその結合量を換算し、定量した。
本発明では、充分にウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性を改善できる、シリカをゴム中に微分散できるという理由から、NBRにカルボキシル基が導入されていることが好ましい。カルボキシル基が導入されているNBR(カルボキシル変性NBR(XNBR))としては、特に限定されず、NBRの末端基をカルボキシル化したもの、メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸などのカルボキシル基含有重合性単量体と、アクリロニトリルと、ブタジエンとの三元共重合ゴムなどが挙げられる。XNBRの市販品としては、例えば、日本ゼオン(株)製のNipol DN631、日本ゼオン(株)製のNipol LX1571等が挙げられる。
ゴム成分100質量%中のNBRの含有量は、10質量%以上、好ましくは15質量%以上である。10質量%未満であると、ウェットグリップ性能を充分に向上できないおそれがある。該NBRの含有量は、30質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。30質量%を超えると、摩耗性能が低下する(ゴムの引張特性が低下する)おそれがある。
本発明でNBR以外に使用できるゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合ゴム(SIBR)、エチレンープロピレンージエンゴム(EPDM)などのジエン系ゴムが挙げられる。これらジエン系ゴムは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、ゴムの加工性、ウェットグリップ性能と低燃費性能とのバランスが良好であるという理由から、SBR、NR等の低極性ジエン系ゴムを含むことが好ましい。
なお、本発明における低極性ジエン系ゴムとは、ガラス転移温度(Tg)が−40℃以下のジエン系ゴムを意味する。
なお、本発明における低極性ジエン系ゴムとは、ガラス転移温度(Tg)が−40℃以下のジエン系ゴムを意味する。
低極性ジエン系ゴムのガラス転移温度(Tg)は−40℃以下、好ましくは−45℃以下である。−40℃を超えると、ウェットグリップ性能と低燃費性能とのバランスが悪化するおそれがある。Tgの下限は、特に限定されない。なお、本発明におけるTgは、JIS−K7121に従い、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製の示差走査熱量計(Q200)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で測定した値である。
ゴム成分100質量%中の上記温度範囲のTgを有する低極性ジエン系ゴムの含有量は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは75質量%以上である。70質量%未満であると、ゴムの引張強度が低下するおそれがある。
上記低極性ジエン系ゴムの含有量は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下である。90質量%を超えると、NBRの配合量が少なくなり、ウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性を改善できなくなるおそれがある。
上記低極性ジエン系ゴムの含有量は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下である。90質量%を超えると、NBRの配合量が少なくなり、ウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性を改善できなくなるおそれがある。
上記温度範囲のTgを有する低極性ジエン系ゴムのなかでも、ゴムの加工性と強度のバランスが良好であるという理由から、SBR、NRが好ましい。
SBRとしては、上記温度範囲のTgを有するSBRであれば特に限定されず、乳化重合SBR(E−SBR)、溶液重合SBR(S−SBR)、第1級アミノ基等により変性された変性SBR等が挙げられる。なかでも、シリカの分散性向上と発熱性を低くできるという理由から、変性SBRが好ましい。
変性SBRとしては、スズやケイ素などでカップリングされたものが好ましく用いられる。変性SBRのカップリング方法としては、常法に従って、例えば、変性SBRの分子鎖末端のアルカリ金属(Liなど)やアルカリ土類金属(Mgなど)を、ハロゲン化スズやハロゲン化ケイ素などと反応させる方法などが挙げられる。
変性SBRは、スチレン及びブタジエンの共重合体で、第1級アミノ基やアルコキシシリル基を有するものが好ましい。第1級アミノ基は、重合開始末端、重合終了末端、重合体主鎖、側鎖のいずれに結合していてもよいが、重合体末端からエネルギー消失を抑制してヒステリシスロス特性を改良し得る点から、重合開始末端又は重合終了末端に導入されていることが好ましい。
変性SBRのなかでも、特に溶液重合のスチレンブタジエンゴム(SBR)を下記式(1)で表される化合物により変性したもの(変性S−SBR)が好適に用いられる。これにより、ポリマーの分子量をコントロールし易く、tanδを増大させる低分子量成分を少なくすることができ、更にシリカとポリマー鎖の結合を強め、ゴムの低発熱化や強度を向上できる。
上記式(1)で表される化合物において、R1、R2及びR3は、同一若しくは異なって、アルキル基、アルコキシ基、シリルオキシ基、アセタール基、カルボキシル基(−COOH)、メルカプト基(−SH)又はこれらの誘導体を表す。上記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基等が挙げられる。上記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜8のアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜4)等が挙げられる。なお、アルコキシ基には、シクロアルコキシ基(シクロヘキシルオキシ基等の炭素数5〜8のシクロアルコキシ基等)、アリールオキシ基(フェノキシ基、ベンジルオキシ基等の炭素数6〜8のアリールオキシ基等)も含まれる。
上記シリルオキシ基としては、例えば、炭素数1〜20の脂肪族基、芳香族基が置換したシリルオキシ基(トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、トリイソプロピルシリルオキシ基、ジエチルイソプロピルシリルオキシ基、t−ブチルジメチルシリルオキシ基、t−ブチルジフェニルシリルオキシ基、トリベンジルシリルオキシ基、トリフェニルシリルオキシ基、トリ−p−キシリルシリルオキシ基等)等が挙げられる。
上記アセタール基としては、例えば、−C(RR′)−OR″、−O−C(RR′)−OR″で表される基を挙げることができる。前者としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、イソプロポキシメチル基、t−ブトキシメチル基、ネオペンチルオキシメチル基等が挙げられ、後者としては、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、プロポキシメトキシ基、i−プロポキシメトキシ基、n−ブトキシメトキシ基、t−ブトキシメトキシ基、n−ペンチルオキシメトキシ基、n−ヘキシルオキシメトキシ基、シクロペンチルオキシメトキシ基、シクロヘキシルオキシメトキシ基等を挙げることができる。R1、R2及びR3としては、アルコキシ基が望ましい。これにより、優れたウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性を得ることができる。
R4及びR5のアルキル基としては、例えば、上記アルキル基と同様の基を挙げることができる。
n(整数)としては、1〜5が好ましい。これにより、優れたウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性を得ることができる。更には、nは2〜4がより好ましく、3が最も好ましい。nが0であるとケイ素原子と窒素原子との結合が困難であり、nが6以上であると変性剤としての効果が薄れる。
上記式(1)で表される化合物の具体例としては、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルブトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジブトキシシラン、ジメチルアミノメチルトリメトキシシラン、2−ジメチルアミノエチルトリメトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、4−ジメチルアミノブチルトリメトキシシラン、ジメチルアミノメチルジメトキシメチルシラン、2−ジメチルアミノエチルジメトキシメチルシラン、3−ジメチルアミノプロピルジメトキシメチルシラン、4−ジメチルアミノブチルジメトキシメチルシラン、ジメチルアミノメチルトリエトキシシラン、2−ジメチルアミノエチルトリエトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルトリエトキシシラン、4−ジメチルアミノブチルトリエトキシシラン、ジメチルアミノメチルジエトキシメチルシラン、2−ジメチルアミノエチルジエトキシメチルシラン、3−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、4−ジメチルアミノブチルジエトキシメチルシラン、ジエチルアミノメチルトリメトキシシラン、2−ジエチルアミノエチルトリメトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、4−ジエチルアミノブチルトリメトキシシラン、ジエチルアミノメチルジメトキシメチルシラン、2−ジエチルアミノエチルジメトキシメチルシラン、3−ジエチルアミノプロピルジメトキシメチルシラン、4−ジエチルアミノブチルジメトキシメチルシラン、ジエチルアミノメチルトリエトキシシラン、2−ジエチルアミノエチルトリエトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリエトキシシラン、4−ジエチルアミノブチルトリエトキシシラン、ジエチルアミノメチルジエトキシメチルシラン、2−ジエチルアミノエチルジエトキシメチルシラン、3−ジエチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、4−ジエチルアミノブチルジエトキシメチルシラン等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記式(1)で表される化合物(変性剤)によるスチレンブタジエンゴムの変性方法としては、特公平6−53768号公報、特公平6−57767号公報等に記載されている方法等、従来公知の手法を用いることができる。例えば、スチレンブタジエンゴムと変性剤とを接触させればよく、スチレンブタジエンゴムを重合し、該重合体ゴム溶液中に変性剤を所定量添加する方法、スチレンブタジエンゴム溶液中に変性剤を添加して反応させる方法等が挙げられる。
SBRの結合スチレン量は、好ましくは23質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは12質量%以下である。23質量%を超えると、引張強度が低下するおそれがある。また、SBRの結合スチレン量の下限は、特に限定されない。
なお、スチレン量は、H1−NMR測定により算出される。
なお、スチレン量は、H1−NMR測定により算出される。
ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上である。30質量%未満であると、ゴムの発熱性とゴムの強度のバランスが悪化するおそれがある。該SBRの含有量は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下である。90質量%を超えると、NBRの配合量が少なくなり、充分なウェットグリップ性能の向上につながらない、又は、NRを配合できなくなり、加工性が悪化するおそれがある。
NRとしては、上記温度範囲のTgを有するNRであれば特に限定されず、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。本発明のゴム組成物がNRを含有することにより、ゴム練り時の加工性が良好となる。
ゴム成分100質量%中のSBRとNRの合計含有量は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは75質量%以上である。70質量%未満であると、ゴムの加工性が悪化し、シートに形成しにくくなるおそれがある。また、ゴムの引張強度が低下するおそれがある。
上記合計含有量は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下である。90質量%を超えると、NBRの配合量が少なくなり、ウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性を改善できなくなるおそれがある。
上記合計含有量は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下である。90質量%を超えると、NBRの配合量が少なくなり、ウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性を改善できなくなるおそれがある。
本発明ではシリカが使用される。これにより、ウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性を改善できる。シリカとしては特に限定されず、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)等が挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。湿式法シリカとしては、デグッサ社製のウルトラシル(Ultrasil)VN3、日本シリカ工業(株)製のニップシールVN3 AQ等が挙げられる。シリカは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シリカの窒素吸着比表面積(N2SA)は、好ましくは50m2/g以上、より好ましくは55m2/g以上である。50m2/g未満であると、分散性改良効果や補強効果が低下する傾向がある。また、シリカのN2SAは、好ましくは300m2/g以下、より好ましくは200m2/g以下である。300m2/gを超えると、分散性が悪く、タイヤの発熱性が増大する傾向にある。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、20質量部以上、好ましくは30質量部以上、更に好ましくは45質量部以上、特に好ましくは60質量部以上、最も好ましくは80質量部以上である。10質量部未満では、ウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性の向上効果が充分に得られない傾向がある。該シリカの含有量は、150質量部以下、好ましくは120質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。150質量部を超えると、シリカのゴム組成物中での分散性が悪化し、耐摩耗性、強度などが低下する傾向がある。
本発明のゴム組成物には、シリカとともに、シランカップリング剤を含有することが好ましい。シランカップリング剤としては、ゴム工業において、従来からシリカと併用される任意のシランカップリング剤を使用することができ、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシランなどのクロロ系などが挙げられる。商品名としてはSi69、Si75、Si363(デグッサ社製)やNXT、NXT−LV、NXT−ULV、NXT−Z(GE製)などがある。なかでも、シランカップリング剤の補強性効果と加工性という点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドが好ましく、さらに、加工性という点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドがより好ましい。これらのシランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、3質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましい。3質量部未満では、シリカとの反応が充分ではなく、物性向上につながらないおそれがある。また、該シランカップリング剤の含有量は、15質量部以下が好ましく、10質量部以下がより好ましく、8質量部以下が更に好ましい。15質量部を超えると、ゴムの引張強度が低下するおそれがある。また、極度に柔らかくなり、不具合が生じるおそれがある。
本発明のゴム組成物には、カーボンブラックを配合してもよい。カーボンブラックを配合することにより、補強性を高めることができる。使用できるカーボンブラックの例としては、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAFなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。
上記ゴム組成物には、前記成分の他に、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、クレー等の充填剤、軟化剤(パラフィン系、アロマ系、ナフテン系のプロセスオイル等のオイル、可塑剤等)、粘着付与剤(クマロンインデン樹脂、ロジン系樹脂、シクロペンタジエン系樹脂等)、ワックス、酸化防止剤、老化防止剤、加硫促進助剤(ステアリン酸、酸化亜鉛等)、硫黄、含硫黄化合物等の加硫剤、加硫促進剤等を含有してもよい。
加硫剤として硫黄を用いる場合、硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1.0質量部以上である。また、該含有量は、好ましくは3.0質量部以下、より好ましくは2.5質量部以下である。0.5質量部未満では、加硫速度が遅く、加硫不足になる傾向があり、3.0質量部を超えると、逆に加硫速度が速く、スコーチングする傾向がある。
加硫促進剤としては、グアニジン系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、チウラム系、ジチオカルバメート系、ザンデート系の化合物などが挙げられる。これら加硫促進剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、ゴム中への分散性、加硫物性の安定性の点から、スルフェンアミド系加硫促進剤〔N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドなど〕、グアニジン系加硫促進剤(ジフェニルグアニジン(DPG)、ジオルトトリグアニジン、トリフェニルグアニジン、オルトトリルビグアニド、ジフェニルグアニジンフタレートなど)が好ましく、CBS及びDPGを併用することが特に好ましい。
加硫促進剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1.0質量部以上、より好ましくは1.5質量部以上である。また、該配合量は、好ましくは4.0質量部以下、より好ましくは3.0質量部以下である。1.0質量部未満では、加硫速度が遅く、加硫不足になる傾向があり、4.0質量部を超えると、加硫速度が速くなり、スコーチングする傾向がある。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。例えば、最初の工程では、バンバリーミキサーを用いて、ゴム成分、シリカおよびシランカップリング剤等の加硫剤、加硫促進剤以外の配合剤が、130〜160℃の混練り温度で混練りされる。次に、例えば、オープンロールを用いて、バンバリーミキサーにより混練りされた混練り物、硫黄および加硫促進剤が、80〜120℃の混練り温度で混練りされる。混練り温度が80℃未満では各成分の分散が悪く、加硫不足になる傾向があり、120℃を超えると加硫が始まり、スコーチングする傾向がある。そして得られた未加硫ゴムは、通常は150〜190℃、さらに好ましくは160〜180℃の温度で加硫して加硫タイヤを得ることができる。
本発明のゴム組成物は、タイヤのトレッドに使用できる。トレッドはシート状にしたものを所定の形状に張り合わせる方法、又は2本以上の押出し機に装入して押出し機のヘッド出口で2層に形成する方法、等により作製できる。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造できる。すなわち、ゴム組成物を未加硫の段階でトレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
SBR:JSR(株)製のHPR340(変性S−SBR、結合スチレン量:10質量%、Tg:−60℃、アルコキシシランでカップリングし末端に導入、式(1)で表される化合物により変性(式(1)中のR1、R2、R3=メチル基、R4、R5=水素原子、n=3))
NBR(1):日本ゼオン(株)製のLX550(結合アクリロニトリル量:28質量%、カルボキシル基含有NBR)
NBR(2):日本ゼオン(株)製のLX1571(結合アクリロニトリル量:45質量%、カルボキシル基含有NBR)
NBR(3):日本ゼオン(株)製のLX513(結合アクリロニトリル量:35質量%、カルボキシル基非含有NBR)
NR:RSS#3(Tg:−74℃)
カーボンブラック:東海カーボン(株)製のシーストNH(N2SA74m2/g)
シリカ:デグッサ社製のULTRASIL VN3(N2SA:175m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi75(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
アロマオイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤(1):大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤(2):大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(N,N’−ジフェニルグアニジン)
SBR:JSR(株)製のHPR340(変性S−SBR、結合スチレン量:10質量%、Tg:−60℃、アルコキシシランでカップリングし末端に導入、式(1)で表される化合物により変性(式(1)中のR1、R2、R3=メチル基、R4、R5=水素原子、n=3))
NBR(1):日本ゼオン(株)製のLX550(結合アクリロニトリル量:28質量%、カルボキシル基含有NBR)
NBR(2):日本ゼオン(株)製のLX1571(結合アクリロニトリル量:45質量%、カルボキシル基含有NBR)
NBR(3):日本ゼオン(株)製のLX513(結合アクリロニトリル量:35質量%、カルボキシル基非含有NBR)
NR:RSS#3(Tg:−74℃)
カーボンブラック:東海カーボン(株)製のシーストNH(N2SA74m2/g)
シリカ:デグッサ社製のULTRASIL VN3(N2SA:175m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi75(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
アロマオイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤(1):大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤(2):大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(N,N’−ジフェニルグアニジン)
実施例1〜8及び比較例1〜6
表1に示す配合内容に従い、バンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物をトレッド形状に成形して、他のタイヤ部材と貼り合わせ、160℃で30分間加硫することにより、試験用タイヤ(195/65R15)を作製した。
表1に示す配合内容に従い、バンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物をトレッド形状に成形して、他のタイヤ部材と貼り合わせ、160℃で30分間加硫することにより、試験用タイヤ(195/65R15)を作製した。
得られた試験用タイヤを使用して、下記の評価を行った。それぞれの試験結果を表1に示す。
(低燃費性能)
転がり抵抗試験機を用い、試験用タイヤを、リム(15×6JJ)、内圧(230kPa)、荷重(3.43kN)、速度(80km/h)で走行させたときの転がり抵抗を測定し、比較例1を100としたときの指数(転がり抵抗指数)で表示した。指数が大きい方が低燃費性能に優れることを示す。100以上を合格とした。
転がり抵抗試験機を用い、試験用タイヤを、リム(15×6JJ)、内圧(230kPa)、荷重(3.43kN)、速度(80km/h)で走行させたときの転がり抵抗を測定し、比較例1を100としたときの指数(転がり抵抗指数)で表示した。指数が大きい方が低燃費性能に優れることを示す。100以上を合格とした。
(ウェットグリップ性能)
試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着して、湿潤アスファルト路面にて初速度100km/hからの制動距離を求めた。結果は指数で表し、指数が大きいほどウェットグリップ性能が良好である。指数は次式で求めた。110以上を合格とした。
ウェットグリップ指数=(比較例1の制動距離)/(各実施例又は比較例の制動距離)×100
試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着して、湿潤アスファルト路面にて初速度100km/hからの制動距離を求めた。結果は指数で表し、指数が大きいほどウェットグリップ性能が良好である。指数は次式で求めた。110以上を合格とした。
ウェットグリップ指数=(比較例1の制動距離)/(各実施例又は比較例の制動距離)×100
(耐摩耗性)
アスファルト路面のテストコースにて、試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着して30000km走行し、走行後タイヤの溝の深さを計測し、比較例1を100として指数表示した。数値が大きい方が耐摩耗性に優れていることを示す。95以上を合格とした。
アスファルト路面のテストコースにて、試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着して30000km走行し、走行後タイヤの溝の深さを計測し、比較例1を100として指数表示した。数値が大きい方が耐摩耗性に優れていることを示す。95以上を合格とした。
(引張試験)
JIS K 6251「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、試験用タイヤのトレッド部から切出した加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル型ゴム試験片を用いて引張試験を行い、破断強度(TB)、破断時伸びEB(%)を測定した。結果は、比較例1の結果を100とし、指数表示した。TB、EBの指数が大きいほど、ゴムの強度に優れる。
JIS K 6251「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、試験用タイヤのトレッド部から切出した加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル型ゴム試験片を用いて引張試験を行い、破断強度(TB)、破断時伸びEB(%)を測定した。結果は、比較例1の結果を100とし、指数表示した。TB、EBの指数が大きいほど、ゴムの強度に優れる。
表1により、特定のアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)を所定量含むゴム成分に対して、シリカを特定量含む実施例では、ウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性、ゴムの強度を高度に両立できた。一方、NBRを配合しなかった比較例1は、ウェットグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性、ゴムの強度を高度に両立できなかった。結合アクリロニトリル量が少ないNBRを配合した比較例2は、ウェットグリップ性能、ゴムの強度が劣っていた。
特定のNBRの配合量が5質量部と少なかった比較例3は、ウェットグリップ性能、ゴムの強度が劣っていた。特定のNBRの配合量が50質量部と多かった比較例6は、低燃費性能、耐摩耗性、ゴムの強度が劣っていた。
シリカの配合量が5質量部と少なかった比較例4は、ウェットグリップ性能、耐摩耗性、ゴムの強度が劣っていた。シリカの配合量が155質量部と多かった比較例5は、低燃費性能、ゴムの強度が劣っていた。
Claims (4)
- ゴム成分100質量部に対して、シリカを20〜150質量部含み、
結合アクリロニトリル量が30〜50質量%のアクリロニトリル−ブタジエンゴムの含有量がゴム成分100質量%中10〜30質量%であるタイヤ用ゴム組成物。 - 前記アクリロニトリル−ブタジエンゴムにカルボキシル基が導入されている請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記ゴム成分が、ガラス転移温度が−40℃以下の低極性ジエン系ゴムを含む請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤ。
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CN104448432A (zh) * | 2014-12-18 | 2015-03-25 | 山东玲珑轮胎股份有限公司 | 耐油胎面胶料及其制法和应用 |
JP2015213677A (ja) * | 2014-05-12 | 2015-12-03 | ダンロップスポーツ株式会社 | ゴルフクラブ用グリップおよびゴルフクラブ |
WO2015186781A1 (ja) * | 2014-06-04 | 2015-12-10 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤ用ゴム組成物 |
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RU2685204C2 (ru) * | 2017-10-02 | 2019-04-16 | Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Байкальский институт природопользования Сибирское отделение Российской академии наук (БИП СО РАН) | Состав композиционной резино-полимерной смеси триботехнического назначения |
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-
2009
- 2009-09-14 JP JP2009211523A patent/JP2011057922A/ja active Pending
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