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JP2011010641A - 低カテキン茶飲料 - Google Patents

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智 早川
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Abstract

【課題】本発明の課題は、渋味が抑えられ、旨味・コク味が強化された容器詰緑茶飲料を提供することである。
【手段】0.2μg/ml以上のグリセロ糖脂質を含有し、飲料全体に対するカテキン類の濃度が380ppm以下である容器詰茶飲料によって、渋味が抑えられ、旨味・コク味が強化された容器詰緑茶飲料が得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、容器詰茶飲料に関する。より詳細には、0.2μg/ml以上のグリセロ糖脂質を含有させることにより、香気の好ましさを変えずに、旨味、コク、飲み応えのみを増強させた茶飲料に関する。
近年、缶やペットボトル等の容器に充填された容器詰茶飲料が多く開発、市販されており、茶飲料のなかでも、特に緑茶飲料の市場が拡大している。このような茶飲料に対する消費者の嗜好は高まっており、最近は、旨味やコク味が強く、かつ、渋味の抑えられた緑茶飲料が好まれる傾向にある。そこで、渋味の多いカテキン類を抽出せずに旨味の成分だけを取り出す方法の開発が望まれている。
このような方法として、いくつかの方法が提案されている。例えば、特許文献1には、茶葉を0〜30℃の低温水で抽出した抽出液に、ポリビニルポリピロリドン(PVPP)を接触処理してカテキンを除去することを特徴とする緑茶抽出液の製造方法が開示されている。また、特許文献2には、溶存酸素が除去され且つ0〜36℃に保持されてなる静水中に茶葉を浸漬して抽出することで旨味を有するとともに渋みが少ない茶抽出液が得られることも開示されている。さらに、特許文献3には、20℃以上60℃未満(好ましくは50℃以下)で、溶存酸素濃度1ppm以下の脱気水を用い、総カテキン類濃度及び没食子酸エステル型カテキン類濃度を特定範囲になるように抽出を行うことで、常温以下に冷却された状態で販売され飲用される場合の渋味や収歛味を抑えた茶飲料が製造できることが開示されている。
特開2003−204754号公報 特開2000−50799号公報 特開平6−343389号公報
低カテキン茶飲料は、茶のもつコク味、旨味が不足し薄くて水っぽい、コク味、旨味とカテキン類の苦味、渋味とのバランスが悪いという欠点を有する。また、低カテキン茶飲料においては、レトルト殺菌等の加熱処理を行うことによって発生する不快な加熱臭が顕著で、茶類本来の良質な香気香味を阻害することがあった。
本発明の課題は、加熱殺菌及び長期保存を伴う容器詰茶飲料において、旨味やコク味が強く、かつ、渋味の抑えられた緑茶飲料を提供することにある。
本発明者らは、抹茶の抽出液にコク味、旨味を増強させる成分があることに着目し、鋭意検討を行った。その結果、茶葉の細胞壁に含まれるグリセロ糖脂質がコク味・旨味を増強するのに有用な成分であることを見出した。そして、渋味が抑制された低カテキン茶飲料において、このグリセロ糖脂質を0.2μg/ml以上となるように配合すると、顕著にコク味・旨味が増強され、飲み応えが格段に良くなり、ドリンカビリティが高まるとの知見を得た。そして、グリセロ糖脂質が安定な成分であり、高濃度に配合させても加熱殺菌時の加熱臭を伴わず、長期保存においても安定に保持されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、これに限定されるものではないが、本発明は以下を包含する。
(1) 0.2μg/ml以上のグリセロ糖脂質を含有し、飲料全体に対するカテキン類の濃度が380ppm以下である容器詰茶飲料。
(2) アミノ態窒素の濃度が20ppm以上である、(1)に記載の茶飲料。
(3) グリセロ糖脂質が、茶葉由来の成分である、(1)又は(2)記載の茶飲料。
本発明によれば、特に、渋味が抑えられた低カテキン茶において、旨味・コク味を増強することができ、飲み応えを付与することができる。本発明の茶飲料に有用なグリセロ糖脂質は、熱や保存に安定であるため、香気香味に優れた茶飲料を長期間に渡って保持できるという特徴がある。
本発明は、0.2μg/ml以上のグリセロ糖脂質を含有し、飲料全体に対するカテキン類の濃度が380ppm以下である容器詰茶飲料に関する。
(グリセロ糖脂質)
グリセロ糖脂質とは、1〜3個の単糖類で構成される糖鎖がジアシルグリセロールにエステル結合した糖脂質をいう。グリセロ糖脂質に含まれる糖鎖を構成する単糖類としては、ガラクトース、グルコース、マンノース、フラクトース、キシロース、アラビノース、フコース、キノボース、ラムノース、スルフォキノボース(Sulphoquinovose)等が挙げられ、アシル基は、飽和または不飽和の炭素数6〜24個の直鎖、または分岐鎖状の脂肪酸残基が挙げられ、具体的にはリノレン酸、リノール酸、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸などが挙げられる。本発明のグリセロ糖脂質には、少なくともモノガラクトシルジアシルグリセロール(Monogalactosyl diglyceride;MGDG)、及びジガラクトシルジアシルグリセロール(Digalactosyl diglyceride;DGDG)が含まれ、本発明の茶飲料中においては、これらグリセロ糖脂質が、コロイド分散系として存在して茶葉中の他の成分と弱い会合を形成し、濃厚感を与え、コク味を付与していると推察される。
グリセロ糖脂質は、通常の茶葉の冷水又は温水抽出物にはほとんど含まれないが、茶葉のうち、玉露、釜煎り玉緑茶、深蒸し茶などの高級茶葉の温水抽出物に僅かに含まれている成分である。これらの茶葉を微粉砕するなどして細胞壁を破砕すると、茶葉の細胞壁中に含まれるグリセロ糖脂質は浸出しやすくなるものの、本発明者らの検討によると、細胞壁中には、雑味の元となる成分も含まれており、グリセロ糖脂質を多く含む抽出液には、この雑味成分も多く含まれてしまう可能性が高くなる。本発明のグリセロ糖脂質としては、茶葉由来のグリセロ糖脂質が好ましく、茶葉より単離されたグリセロ糖脂質を用いるか、前記雑味成分を含まない又は雑味成分が少なくなるように抽出された茶葉抽出液を用いることができる。
雑味成分が少なくなるように抽出された茶葉抽出液は、以下のように得ることができる。まず、原料茶葉としては、碾茶、好ましくは碾茶を粉砕して得られる抹茶を用いる。ここで、碾茶とは、収穫された生茶葉を蒸し、乾燥して製造されるもので、煎茶のような茶葉を揉む工程を経ないで製造された茶葉をいう。茶葉を揉む工程を経た煎茶は、茶葉の細胞壁に含まれる雑味成分の浸出が高められ、この雑味成分が渋味を増強したり、加熱臭を発生させたりすることがある一方、茶葉を揉む工程を経ていない碾茶は、細胞壁があまり破壊されておらず、雑味成分の浸出が少ないため、渋味がなく加熱臭も抑制される。
本発明において碾茶(好ましくは抹茶)の抽出は、冷水で行うのが好ましい。ここで、冷水とは45℃以下、好ましくは40℃以下、より好ましくは35℃以下の温度の水をいう。45℃を超える温度で抽出を行うと、雑味成分の浸出を高めることになり、抽出液の香味が悪くなり、かつ、加熱殺菌時に加熱臭の発生が顕著となる。また、高温で抽出を行うと、カテキン類等の渋味成分が溶出する他、凝集の原因となるペクチンやヘミセルロース等の高分子成分などの水溶性成分が多量に溶出し、冷却した際にこれら成分と共にグリセロ糖脂質が沈殿する可能性があり、抽出効率が低下する恐れがある。抽出温度の下限はないが、通常、10℃以上、好ましくは20℃以上がよい。
抽出時間は溶媒の温度、溶媒の使用量、撹拌の程度によって変化するが、通常、30秒〜30分、好ましくは1〜10分である。なお、抽出の際又は抽出後には、L-アスコルビン酸等の酸化防止剤や、炭酸水素ナトリウム等のpH調整剤を添加してもよいが、抽出は好ましくは中性付近で、例えばpH5〜7、好ましくは5.5〜7、特に好ましくは6〜7で行う。酸性条件では、グリセロ糖脂質が溶出しにくい、グリセロ糖脂質が沈殿する、グリセロ糖脂質が分解する等の可能性から、グリセロ糖脂質の収量が低下するからである。
粉砕茶葉が抽出溶媒に懸濁された状態の溶媒抽出物に、さらに高圧ホモジナイザーで微粉砕処理を施すと、グリセロ糖脂質を含む高分子画分の溶出量が増加する。高圧ホモジナイザーを使用する場合、その圧力は高いほど可溶性画分の溶出量が増加する傾向にあるが、圧力が高過ぎると溶出したグリセロ糖脂質が分解する、他の溶出成分と共に沈殿する等の可能性から収量があることから、高圧ホモジナイザーの圧力は50〜1000kg/cm、好ましくは100〜500kg/cm以上、より好ましくは100〜300kg/cmである。
抹茶の冷水抽出液の簡便な製造は、格別な抽出処理を行わず、抹茶を上記温度帯の水(冷水)に懸濁し、必要に応じて、前記抹茶の冷水懸濁液に高圧ホモジナイザー処理を行う方法である。この場合、抹茶の冷水懸濁液(高圧ホモジナイザー処理をしたものも含む)は、遠心分離等の清澄化処理を行うのが好ましい。抹茶由来の不溶性固形分が喉越しに影響を与える他、不溶性固形分中の細胞壁成分の雑味が、茶飲料の香気香味、特に加熱殺菌処理における香気香味に影響を及ぼすためである。
このようにして得られる抹茶の冷水抽出液や単離されたグリセロ糖脂質は、液状で、又は公知の方法で粉体化して、低カテキン茶飲料におけるコク味・旨味の増強剤として配合することができる。
(容器詰茶飲料)
本発明においては、保存性に優れた容器詰茶飲料を製造するため、茶抽出液に加熱殺菌処理を行ってもよい。加熱殺菌の方法としては、公知の方法を採用することができ、例えば、レトルト殺菌法、高温短時間殺菌法(HTST法)、超高温殺菌法(UHT法)などを好適に行うことができる。容器詰飲料の容器に応じて加熱殺菌法を適宜選択することもでき、例えば、PETボトルを飲料容器として用いる場合などはUHT殺菌が好適である。また、加熱装置や加熱方式にも特に制限はなく、例えば、直接水蒸気を吹き込むスチームインジェクション式や飲料を水蒸気中に噴射して加熱するスチームインフュージョン式などの直接加熱方式、プレートやチューブなど表面熱交換器を用いる間接加熱方式など公知の方法で行うことができる。加熱殺菌の温度は目的を達することができれば特に制限されないが、90℃以上であることが好ましい。碾茶の冷水抽出して得られるグリセロ糖脂質含有液は、加熱殺菌をしても不快臭の発生が抑制されており、容器詰め飲料として特に優れている。
本発明の茶飲料は、380ppm以下、好ましくは350ppm以下、より好ましくは300ppm以下の低カテキン茶飲料に、上記のコク味・旨味増強剤としてのグリセロ糖脂質を配合することにより、コク味・旨味を増強し、茶飲料に飲み応えを付与するものである。また、グリセロ糖脂質は、カテキン類の渋味を適度にマスキングする効果も奏することから、本発明のグリセロ糖脂質を含有する茶飲料は、カテキンの渋味が抑制され、かつ、茶本来の旨味・コク味が一層強められた茶飲料となる。ここで本発明でいう「コク味」とは、口当たりの良い濃厚さを意味する。具体的には、粘度増加の目的等に使用される親水コロイドガム(高分子ガム)や水溶性澱粉のような、「ぬるぬる」や「ねばねば」などという不快な口当たりや食感を与えることのない、滑らかな口当たりの濃厚さをいう。
本発明において、カテキン類とは、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートをいい、カテキン類の含量をいうときは、これらの総量を指す。低カテキン茶飲料とは、上記のカテキン類のうちの1種以上を含有し、その総量が飲料全体に対して120〜380ppmの濃度で含まれる茶飲料をいう。
グリセロ糖脂質の配合量は、茶飲料全体に対して0.2μg/ml以上、好ましくは0.4μg/ml以上の割合となるように配合するとよく、グリセロ糖脂質を茶抽出液(例えば抹茶の冷水懸濁液)として配合する場合には、グリセロ糖脂質が上記範囲となるように、低カテキン茶飲料に混合する。
本発明のグリセロ糖脂質を含有する低カテキン茶飲料において、さらにアミノ態窒素の濃度が20ppm以上となるようにすると、グリセロ糖脂質と相加的又は相乗的に茶飲料のコク味・旨味を増強し、飲み応えを付与することから好ましい。
上述のとおり、葉を揉む工程を経て製茶された茶葉は、抽出時に雑味成分が浸出しやすく、低カテキン茶飲料の香味を損なう可能性が高い。この観点から、本発明の低カテキン茶飲料には、碾茶の抽出液を配合するのが好ましい。碾茶の抽出液は、アミノ態窒素の含量が高いという観点からも有用である。碾茶の抽出液としては、碾茶を冷水(45℃以下、好ましくは40℃以下)で抽出して得られる碾茶の冷水抽出液を用いるのが好ましい。碾茶を45℃を超える温度で抽出すると、雑味成分の浸出が高まるからである。
本発明のカテキン類が120〜380ppmで、グリセロ糖脂質を0.2μg/ml以上含有する茶飲料は、例えば、以下のようにして製造することができる。すなわち、原料茶葉に対して10〜100重量%の碾茶を含有する原料茶葉を45℃以下の水を用いて抽出してカテキン含量の低い茶抽出液を得る工程;碾茶を粉砕して得られる抹茶を45℃以下の水を用いて抽出して抹茶の冷水抽出液(グリセロ糖脂質含有茶)を得る工程;上記碾茶含有茶葉の冷水抽出液と上記抹茶の冷水抽出液とを混合して調合液を得る工程によって茶飲料を製造することができ、必要に応じて上記調合液を加熱殺菌する工程を行ってもよい。
以下の実施例により、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書において、配合割合などは重量基準であり、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
実験1:茶飲料の製造および評価
碾茶(福寿園)の乾燥重量に対して30重量部の水を抽出溶媒として用いた。40℃の水で8分間抽出した後、茶葉を分離し、さらに遠心分離処理(6000rpm、10分)して粗大な粉砕茶組織や茶粒子などの固形分を除去して、碾茶の冷水抽出液を得た(抽出液A)。
碾茶を石臼挽きした抹茶(福寿園、粒度:10,000±2,000cm2/g)を、80倍倍量の30℃の水に懸濁し、この懸濁液を高圧ホモジナイザーにより15MPaの圧力で処理し、遠心分離処理(6000rpm、2分)して粗大な粉砕茶組織や茶粒子などの固形分を除去して、抹茶の冷水抽出液を調製した(抽出液B)。
上記抽出液Aに、抽出液B(グリセロ糖脂質:11.36μg/ml)を、グリセロ糖脂質が0μg/ml,0.1μg/ml,0.2μg/ml,0.4μg/ml,0.8μg/mlとなるように混合した。この混合茶に、重曹及びアスコルビン酸を混合しpHを6〜7に調整した後、缶容器(に充填し、加熱殺菌(130℃、2分)して容器詰茶飲料を得た。
この容器詰茶飲料について、以下の方法により、グリセロ糖脂質、カテキン類及びアミノ態窒素の含量を測定した。また、専門パネラー8名で官能評価した。評価は、抹茶の冷水抽出液を混合していない対照品を基準に、6段階(5点:対照より著しく強く感じる、4点:対照より十分感じる、3点:対照より感じる、2点:対照より少し感じる、1点:対照よりわずかに感じる、0点:対照と同等)で評価した。
<グリセロ糖脂質の測定方法>
・逆相カラム:TSK−GEL ODS−80Ts(TOSOH社、内径4.6mm×長さ150mm)
・サンプル注入量:10μl
・流量:1.0ml/min.
・RI検出器:SHIMADZU社 RIA−10A
・溶離液:95%メタノール
・温度:40℃
定量分析の標品としては、Lipid Products社のMGDG、DGDGを使用した。MGDGの標品を分析すると大きく二つのピークに分かれ、茶飲料中にみられるピークが保持時間が後ろのピークだったので、標品のピーク面積の比率に基づいて濃度を比例配分し、分析濃度とした。なお、本明細書におけるグリセロ糖脂質の濃度は、特に示した場合を除き、MGDG、DGDGの合計値として表した。
<カテキン類の測定方法>
カテキン類は、試料となる茶飲料をメンブレンフィルター(孔径0.45μm、十慈フィールド株式会社 水系未滅菌13A)で固形分を除去した後、HPLC分析に供して測定した。
(HPLC分析条件)
・分析装置:東ソー株式会社、TOSOH HPLCシステム LC8020 model II
[マルチステーション:LC−8020、ポンプ:CCMC−II、オートサンプラ:AS−8021、検出器:UV−8020、カラムオーブン:CO−8020、オンラインデガッサ:SD−8023]
・分析条件:[カラム:TSKgel ODS−80Ts QA(TOSOH社、内径4.6mm×長さ150mm)、溶離液A:[10%アセトニトリル/水]+0.05%TFA(トリフルオロ酢酸)、溶離液B:[80%アセトニトリル/水]+0.05%TFA、流速:1.0ml/min、温度40℃、検出:UV275nm]
・グラジエント条件:
Figure 2011010641
<アミノ酸の測定>
アミノ酸は、飲料中のアミノ態窒素を測定した。アミノ態窒素は、TNBS法(trinitro benzen sulfanic acid法)で測定した。まず、試料となる茶飲料に、リン酸緩衝溶液及び0.1% 2,4,6−Trinitro benzensulfanic acid−Na塩水溶液を混合し、45℃で90分間反応させた後、蛍光強度(OD340)を測定した。グリシン標準液から検量線を作成し、資料中のアミノ態窒素の含有量をグリシン相当として算出した。
結果を表2に示す。グリセロ糖脂質を0.2μg/ml以上含有させることで、低カテキン茶飲料のスッキリ感、雑味を変えずに、コク味・旨味・飲み応えをより一層増強できることがわかった。
Figure 2011010641
実験2
石臼挽き茶葉0.4gに200mlの温水(35℃)を加えて5分間保持した後、遠心分離により粒径の大きい固形分を分離、除去した。さらに室温にてメンブレンフィルター(孔径0.45μm、十慈フィールド株式会社 水系未滅菌13A)にて不溶性の固形分を除去した後、限外濾過膜(Millipore社 バイオマックスPBMK限外濾過ディスク、ポリエーテルスルホン、300,000 NMWL)にて加圧濾過し、膜上の成分を回収して分子量30万以上の呈味(コク味)増強組成物を得た。これを水に溶解し、HClにて酸性とした後、酢酸エチルにて液−液分配を行った。このうち酢酸エチル層をODS固相抽出カートリッジ(Waters社 セップパックプラス C18)に吸着させ、水−エタノール混合溶媒にて、エタノール濃度を順次変化させながら分画・溶出し、OSD分画の100%エタノール画分に分配されるグリセロ糖脂質を単離した。
実験1の抽出液Aに、単離したグリセロ糖脂質を0.2μg/mlとなるように添加して飲用したところ、顕著にコク味・旨味が増強され、飲み応えが付与された。

Claims (3)

  1. 0.2μg/ml以上のグリセロ糖脂質を含有し、飲料全体に対するカテキン類の濃度が380ppm以下である容器詰茶飲料。
  2. アミノ態窒素の濃度が20ppm以上である、請求項1に記載の茶飲料。
  3. グリセロ糖脂質が、茶葉由来の成分である、請求項1又は2記載の茶飲料。
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