JP2011001736A - 建設機械の旋回制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】逆旋回を防止することができ、安全性を高めることができる建設機械の旋回制御装置を提供する。
【解決手段】操作量が区間Dにあるとき、メカニカルブレーキ53が解除されるとともに、旋回速度をゼロに保持するように、速度制御を行う。このとき、外力が作用し、旋回用電動機25は操作方向と反対側に逆旋回しようとする場合がある。そのため旋回速度をゼロに保持するように、保持トルクが発生する。保持トルク演算部62は、この保持トルクT0を演算し記憶する。トルク制御区間Eに達すると、指示トルク演算部61は操作量に応じた指示トルクTindを演算し、最大値選択部63は、指示トルクTindと保持トルクT0とを比較する。操作量がトルク制御区間Eに達したばかりで指示トルクTindが微小であれば、最大値選択部63は、保持トルクT0を選択し、指令トルクTcomとして出力する。
【選択図】 図5
【解決手段】操作量が区間Dにあるとき、メカニカルブレーキ53が解除されるとともに、旋回速度をゼロに保持するように、速度制御を行う。このとき、外力が作用し、旋回用電動機25は操作方向と反対側に逆旋回しようとする場合がある。そのため旋回速度をゼロに保持するように、保持トルクが発生する。保持トルク演算部62は、この保持トルクT0を演算し記憶する。トルク制御区間Eに達すると、指示トルク演算部61は操作量に応じた指示トルクTindを演算し、最大値選択部63は、指示トルクTindと保持トルクT0とを比較する。操作量がトルク制御区間Eに達したばかりで指示トルクTindが微小であれば、最大値選択部63は、保持トルクT0を選択し、指令トルクTcomとして出力する。
【選択図】 図5
Description
本発明は、建設機械の旋回制御装置に係り、特に、電動機をトルク制御する建設機械の旋回制御装置に関する。
従来、建設機械の分野では、出力に対して機器が小型軽量にできることから、油圧アクチュエータが広く用いられている。しかしながら、油圧アクチュエータは、電動アクチュエータに比べてエネルギー効率が悪いため、近年、電動アクチュエータ(電動機)を搭載することが検討されている。特に、建設機械の上部旋回体を下部走行体に対して旋回駆動するアクチュエータは使用頻度が高く、また回転式のアクチュエータであることから電動機に置き換えることが効果的である。
このような、電動機の制御には、操作レバーの操作量に応じた指示トルクを演算するトルク制御と、操作量に応じた指示速度を演算する速度制御とがある。例えば、特許文献1では、油圧アクチュエータに近似したトルク制御をおこなう建設機械の旋回制御装置が開示されている。
特許文献1記載の旋回制御装置は、通常時であればオペレータの意図したとおりの旋回操作を可能にする。しかし、建設機械を傾斜地で使用するときの上部旋回体の自重や強風などの外力が作用する場合は、下記のような問題が生じる。
オペレータが、外力が作用する方向と反対側に旋回用電動機を旋回操作しようとすると、外力が作用して、上部旋回体は操作方向と反対側に逆旋回しようとする場合がある。このとき、操作量が少ないときは指示トルクも少なく、この指示トルクが外力による旋回トルク未満であれば、意図せぬ逆旋回のおそれがあり、安全性が低下する。
本発明の目的は、逆旋回を防止して、安全性を高めることができる建設機械の旋回制御装置を提供することである。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、旋回体を旋回駆動する電動機と、旋回指令を与える操作レバーと、この操作レバーの操作量に基づいて前記電動機を制御する制御手段と、前記電動機の旋回速度を検出する旋回速度検出手段と、機械的ブレーキ力を発生させるメカニカルブレーキとを備え、前記制御手段は、操作レバーの操作量範囲に、操作量0に相当する絶対中立点とこの絶対中立点の両側に定めた所定の微小幅からなる中立範囲を設定し、この中立範囲内の絶対中立点を含む範囲にメカニカルブレーキ制御区間を設定し、中立範囲外にトルク制御区間を設定し、旋回加速時に、操作量が中立範囲にあるときは、駆動トルクを発生させず、操作量がメカニカルブレーキ制御区間にあるときは、メカニカルブレーキを作動させ、操作量がメカニカルブレーキ制御区間にないときは、メカニカルブレーキを解除させ、操作量がトルク制御区間にあるときは、操作量に応じた指示トルクを演算する旋回制御装置において、前記制御手段は、前記トルク制御区間と連続し、前記中立範囲内の絶対中立点を含まない範囲に速度制御区間を設定し、操作量が速度制御区間にあるときは、前記旋回速度検出手段が検出する旋回速度をゼロに保持するように保持トルクを演算して、この保持トルクを記憶し、操作量が速度制御区間からトルク制御区間に移行すると、前記操作量に応じた指示トルクと前記メカニカルブレーキ解除時の保持トルクとを比較し、大きい方を指令トルクとして出力するものとする。
このように、旋回加速時に、外力が作用して、旋回用電動機が操作方向と反対側に逆旋回しようとする場合に、旋回速度をゼロに保持するように、速度制御を行い、その結果発生する保持トルクを指令トルクとして出力する。これにより、旋回用電動機は停止状態を保持するため、逆旋回を防止することができ、安全性を高めることができる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記制御手段は、旋回減速時に、操作量がトルク制御区間から速度制御区間に移行すると、前記旋回速度検出手段が検出する旋回速度が第1所定速度以下である場合に、この旋回速度をゼロするように制動トルクを演算する。
これにより、旋回用電動機の旋回速度はスムーズにゼロまで減速され、旋回用電動機を安全に停止させることができる。
(3)上記(2)において、好ましくは、前記制御手段は、旋回減速時に、操作量がメカニカルブレーキ制御区間にあるときは、前記旋回速度検出手段が検出する旋回速度が第2所定速度以下である状態が一定時間継続する場合に、メカニカルブレーキを作動させる。
これにより、旋回用電動機は停止状態を保持する。このように、充分減速し、旋回用電動機が確実に停止された状態でメカニカルブレーキを作動させるため、メカニカルブレーキに衝撃がかかることがなく、メカニカルブレーキ53の故障を防止することができる。また、オペレータはメカニカルブレーキ作動時の衝撃を感じず、操作性を向上することができる。
(4)上記(2)において、好ましくは、前記制御手段は、前記速度制御区間と前記メカニカルブレーキ制御区間とが重複する併用区間を設定し、操作量が併用区間にあるときはメカニカルブレーキを作動させるとともに、旋回速度をゼロに保持するように保持トルクを演算する。
このような併用区間を設定することにより、メカニカルブレーキ制御から速度制御への移行がスムーズになる。
本発明によれば、逆旋回を防止して、安全性を高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図を用いて、説明する。
〜構成〜
図1は、本実施形態が搭載される建設機械の構成を示す側面図である。ここでは、建設機械の代表例として、油圧ショベルについて説明する。
〜構成〜
図1は、本実施形態が搭載される建設機械の構成を示す側面図である。ここでは、建設機械の代表例として、油圧ショベルについて説明する。
下部走行体10は、一対のクローラ11及びクローラフレーム12(図では片側のみを示す)で構成されている。各クローラ11は、一対の走行用油圧モータ13,14(図2)及びその減速機構等により独立して駆動制御される。
上部旋回体20は、旋回フレーム21と、エンジン22と、発電機23と、バッテリ24と、旋回用電動機25を含む旋回制御システム26(旋回制御装置)等から構成されている。駆動源としてのエンジン22は、旋回フレーム21上に設けられている。発電機23は、エンジン22 により駆動される。発電機23により発生された電力は、バッテリ24に蓄えられる。旋回用電動機25は、発電機23又はバッテリ24からの電力により駆動され、上部旋回体20を左右方向に旋回させる駆動源として用いられる。旋回制御システム26は、下部走行体10に対して上部旋回体20(旋回フレーム21)を旋回駆動させるように旋回用電動機25等を制御する。
また、上部旋回体20には、ショベル機構30が搭載されている。ショベル機構30は、起伏可能なブーム31と、ブーム31を駆動するためのブームシリンダ32と、ブーム31の先端部近傍に回転自在に軸支されたアーム33と、アーム33を駆動するためのアームシリンダ34と、アーム33の先端に回転可能に軸支されたバケット35と、バケット35を駆動するためのバケットシリンダ36等で構成されている。さらに、上部旋回体20の旋回フレーム21上には、油圧制御機構40が搭載されている。油圧制御機構40は、ブームシリンダ32 、アームシリンダ34 、バケットシリンダ36、左走行用油圧モータ13、右走行用油圧モータ14を駆動制御するための油圧ポンプ41(図2)及び各シリンダごとに設けられた油圧制御弁42(図2)等で構成されている。
図2は、本実施形態の旋回制御システム26を含むシステムブロック図である。なお、図2において、太い実線は機械的駆動系統を、中くらいの実線は油圧駆動系統を、細い実線は電気的駆動系統を、点線は制御信号系を示している。また、図1と同一部分は同一符号を付している。
エンジン22の駆動力は、油圧ポンプ41に伝達される。油圧制御弁42は、図示しない操作手段からの動作指令に応じて、ブームシリンダ32、アームシリンダ34、バケットシリンダ36及び左走行用油圧モータ13、右走行用油圧モータ14への動作油の吐出量及び吐出方向を制御する。また、エンジン22の駆動力は、増速機構29を介して発電機23に伝達される。発電機23は所定の交流電力を発生し、発生された交流電力はコンバータ27により直流に変換され、バッテリ24に蓄えられる。
一方、コンバータ27又はバッテリ24 からの直流電力は、旋回用インバータ28により所定の電圧及び周波数のパルス信号に変換され、旋回用電動機25に入力される。また、旋回用電動機25は減速時には発電機特性で使用し、旋回用電動機25により回生された電力を直流に変換してバッテリ24に蓄える。
操作装置は、右旋回・左旋回を指示する旋回操作レバー51と、前進・後進を指示する走行操作レバーと、ブーム、アーム、バケットの回動を指示するショベル機構操作レバーとからなる。旋回操作レバー51は、通常は中立位置にあり、中立位置から右に傾けることで右旋回を指示し、左に傾けることで左旋回を指示する。中立位置から右方向若しくは左方向への傾け量(操作量)が左右旋回操作信号として制御装置54に入力される。
回転速度検出器52は、旋回用電動機25に備えられ、出力軸の回転速度を検出する。回転速度検出器52の出力信号は、制御装置54に入力される。
メカニカルブレーキ53は、旋回用電動機25に備えられ、機械的ブレーキ力を発生させ、旋回用電動機25の停止状態を保持する。
制御装置54は、旋回操作レバー51からの左右旋回操作信号に基づいて、旋回用電動機25のトルクTが所定トルクとなるように、旋回用インバータ28が出力するパルス信号の電圧及び周波数を制御する。また、制御装置54は、回転速度検出器52で検出された旋回用電動機25の回転速度に応じて、旋回用電動機25の出力トルクTを制御する。さらに、制御装置54は、メカニカルブレーキ53の作動または解除を制御する。
図3は、制御装置54が設定する、旋回操作レバー51の操作量とこの操作量に応じた指示トルクの関係を示す図である。制御装置54が設定する旋回操作レバー51の操作量範囲には、操作量0に相当する絶対中立点とこの絶対中立点の両側に定めた所定幅とからなる中立範囲Nと、中立範囲N外にトルク制御区間Eとが設定されている。制御装置54は、操作量が中立範囲Nにあるときは、操作量に応じた駆動トルクは発生させず、操作量がトルク制御区間Eにあるときは、操作量に応じた指示トルクを演算する。
図4は、中立範囲Nの詳細を示す図である。中立範囲N内には、絶対中立点を含む範囲にメカニカルブレーキ制御区間Aと、トルク制御区間Eと連続し絶対中立点を含まない範囲に速度制御区間Bとが設定されている。制御装置54は、旋回加速時に、操作量がメカニカルブレーキ制御区間Aにあるときは、メカニカルブレーキ53を作動させ、操作量がメカニカルブレーキ制御区間Aにないときは、メカニカルブレーキ54を解除させ、操作量が速度制御区間Bにあるときは、回転速度検出器52が検出する旋回速度をゼロに保持するように、速度制御を行う。
また、メカニカルブレーキ制御区間Aと速度制御区間Bとが重複する範囲には、併用区間Cが設定される。速度制御区間Bであって併用区間Cでない範囲には、区間Dが設定される。
図5は、制御装置54のトルク演算機能を示す機能ブロック図である。制御装置54は、指示トルク演算部61と、保持トルク演算部62と、最大値選択部63との機能を有している。指示トルク演算部61は、旋回操作レバー51の操作量を入力し、指示トルクTindを演算する。保持トルク演算部62は、操作量が速度制御区間Bにあるとき、旋回速度をゼロに保持する保持トルクT0を演算する。最大値選択部63は、指示トルクTindと保持トルクT0とを入力して比較し、大きな値を選択し、指令トルクTcomを出力する。
図4に戻り、制御装置54の旋回減速時の機能について説明する。制御装置54は、旋回減速時に、操作量がトルク制御区間Eから速度制御区間Bに移行すると、旋回速度が第1所定速度以下である場合に、この旋回速度をゼロするように速度制御を行い、制動トルクを演算し、操作量がメカニカルブレーキ制御区間Aにあるときは、旋回速度が第2所定速度以下である状態が一定時間継続する場合に、メカニカルブレーキ53を作動させる。
以上において、制御装置54、保持トルク演算部62、最大値選択部63、旋回用インバータ28は、トルク制御区間Eと連続し、中立範囲N内の絶対中立点を含まない範囲に速度制御区間Bを設定し、操作量が速度制御区間Bにあるときは、回転速度検出器52が検出する旋回速度をゼロに保持するように保持トルクT0を演算して、この保持トルクT0を記憶し、操作量が速度制御区間Bからトルク制御区間Eに移行すると、操作量に応じた指示トルクTindとメカニカルブレーキ53解除時の保持トルクT0とを比較し、大きい方を指令トルクTcomとして出力する制御手段を構成する。
〜動作〜
<旋回加速時>
通常時の動作について説明する。
<旋回加速時>
通常時の動作について説明する。
操作量がメカニカルブレーキ制御区間Aにあるときは、メカニカルブレーキ53が作動し、旋回用電動機25は停止状態にある。操作量が併用区間Cに達すると、メカニカルブレーキ53が作動するとともに、旋回速度をゼロに保持するように、速度制御を行う。このとき、メカニカルブレーキ53が作動し、旋回用電動機25は停止状態にあるため、旋回速度はゼロであり、保持トルクT0は発生しない。
なお、絶対中立点を含む範囲では、メカニカルブレーキ制御のみをおこない、速度制御を行なわない。これにより、速度制御のための電流を流す必要がなく、省エネルギーとなる。
操作量が併用区間Cを超え速度制御区間Bにあるとき、すなわち区間Dにあるとき、メカニカルブレーキ53が解除されるとともに、旋回速度をゼロに保持するように、速度制御を行う。このとき、通常時であれば、旋回用電動機25は停止状態を保持し、旋回速度はゼロであり、保持トルクT0は発生しない。保持トルク演算部62は、保持トルクT0をゼロと演算する。
さらに、操作量が中立範囲を超え、トルク制御区間Eに達すると、指示トルク演算部61は操作量に応じた指示トルクTindを演算し、最大値選択部63は、指示トルクTindを選択し、指令トルクTcomとして出力する。これにより、トルク制御に基づく旋回加速が行われる。
傾斜地でのショベル機構30の自重や強風など外力が作用する場合、外力が作用する方向と反対側に旋回用電動機25が旋回するときの動作について説明する。
操作量がメカニカルブレーキ制御区間Aにあるときは、メカニカルブレーキ53が作動し、旋回用電動機25は停止状態にある。操作量が併用区間Cに達すると、メカニカルブレーキ53が作動するとともに、旋回速度をゼロに保持するように、速度制御を行う。このとき、メカニカルブレーキ53が作動し、旋回用電動機25は停止状態にあるため、旋回速度はゼロであり、保持トルクT0は発生しない。すなわち、通常時と同様である。
操作量が併用区間Cを超え速度制御区間Bにあるとき、すなわち区間Dにあるとき、メカニカルブレーキ53が解除されるとともに、旋回速度をゼロに保持するように、速度制御を行う。このとき、外力が作用し、旋回用電動機25は操作方向と反対側に逆旋回しようとする場合がある。そのため旋回速度をゼロに保持するように、保持トルクが発生する。保持トルク演算部62は、この保持トルクT0を演算し記憶する。
さらに、操作量が中立範囲Nを超え、トルク制御区間Eに達すると、指示トルク演算部61は操作量に応じた指示トルクTindを演算し、最大値選択部63は、指示トルクTindと保持トルクT0とを比較する。
操作量がトルク制御区間Eに達したばかりで(絶対中立点に近い範囲に)あれば指示トルクTindは微小であり、保持トルクT0が指示トルクTindより大きく、最大値選択部63は、保持トルクT0を選択し、指令トルクTcomとして出力する。これにより、旋回用電動機25は停止状態を保持するため、逆旋回を防止することができる。
操作量が増える(絶対中立点から遠くなる)に従って、指示トルクTindは大きくなり、保持トルクT0より大きくなると、最大値選択部63は、指示トルクTindを選択し、指令トルクTcomとして出力する。これにより、トルク制御に基づく旋回加速が行われる。
<旋回減速時>
操作量がトルク制御区間Eにあるとき、操作量に応じたトルク制御をおこなう。操作量がゼロに近づくに従って、旋回用電動機25は減速する。
操作量がトルク制御区間Eにあるとき、操作量に応じたトルク制御をおこなう。操作量がゼロに近づくに従って、旋回用電動機25は減速する。
操作量がトルク制御区間Eから速度制御区間Bに移行すると、回転速度検出器52は旋回速度を検出し、旋回速度が第1所定速度以下である場合は、制御装置54はこの旋回速度をゼロするように制動トルクを演算する。これにより、旋回用電動機25の旋回速度は、ゼロまでスムーズに減速され、旋回用電動機25は安全に停止する。第1所定速度は、旋回フレーム21が停止したとみなされる速度である。なお、旋回フレーム21がほぼ停止したとしても、旋回用電動機25は微速度旋回している。
さらに、操作量がメカニカルブレーキ制御区間Aになると、旋回速度が第2所定速度以下である状態が一定時間継続する場合は、制御装置54は、メカニカルブレーキ53を作動させる。これにより、旋回用電動機25は停止状態を保持する。第2所定速度は、旋回用電動機25が停止したとみなされる速度であり、誤差の範囲内でゼロとみなせる速度である。
このように、充分減速し、旋回用電動機25が確実に停止された状態でメカニカルブレーキ53を作動させるため、メカニカルブレーキ53に衝撃がかかることがなく、メカニカルブレーキ53の故障を防止することができる。また、オペレータはメカニカルブレーキ53作動時の衝撃を感じず、操作性を向上することができる。
〜効果〜
以上のように構成した本実施形態は、旋回加速時に、外力が作用して、旋回用電動機25が操作方向と反対側に逆旋回しようとする場合に、旋回速度をゼロに保持するように、速度制御を行い、その結果発生する保持トルクT0を指令トルクTcomとして出力する。これにより、旋回用電動機25は停止状態を保持するため、逆旋回を防止することができ、安全性を高めることができる。
以上のように構成した本実施形態は、旋回加速時に、外力が作用して、旋回用電動機25が操作方向と反対側に逆旋回しようとする場合に、旋回速度をゼロに保持するように、速度制御を行い、その結果発生する保持トルクT0を指令トルクTcomとして出力する。これにより、旋回用電動機25は停止状態を保持するため、逆旋回を防止することができ、安全性を高めることができる。
また、旋回減速時は、充分減速した状態でメカニカルブレーキ53を作動させるため、メカニカルブレーキ53に衝撃がかかることがなく、メカニカルブレーキ53の故障を防止することができ、その結果、減速機や旋回用電動機25の故障を防止することができる。また、オペレータはメカニカルブレーキ53作動時の衝撃を感じず、操作性を向上することができる。
更に、併用区間Cを設定することにより、メカニカルブレーキ制御から速度制御への移行がスムーズになる。
〜変形例〜
本発明はこの実施の形態に制限されず、本発明の精神の範囲内で種々の変形が可能である。
本発明はこの実施の形態に制限されず、本発明の精神の範囲内で種々の変形が可能である。
たとえば、建設機械はショベルに限定されず、クレーンを含む旋回式作業機械に広く適用することができる。
また、本実施形態の旋回制御装置は、旋回用電動機を制御するものであるが、走行用電動機を制御してもよい。本実施形態では、走行装置として走行用油圧モータ13,14を用いたが、走行用電動機を用いる場合もある。このとき、坂道発進の際、自重が作用する方向と反対側に走行用電動機を走行操作しようとすると、外力が作用して、走行体は操作方向と反対側に逆走行しようとする場合がある。このとき、操作量が少ないときは指示トルクも少なく、この指示トルクが外力による走行トルク未満であれば、意図せぬ逆走行のおそれがあり、安全性が低下する。
走行加速時に、外力が作用して、走行用電動機が操作方向と反対側に逆走行しようとする場合に、走行速度をゼロに保持するように、速度制御を行い、その結果発生する保持トルクを指令トルクとして出力する。これにより、走行用電動機は停止状態を保持するため、逆走行を防止することができ、安全性を高めることができる。
10 下部走行体
11 クローラ
12 クローラフレーム
13,14 走行用油圧モータ
20上 部旋回体
21 旋回フレーム
22 エンジン
23 発電機
24 バッテリ
25 旋回用電動機
26 旋回制御システム
27 コンバータ
28 旋回用インバータ
29 増速機構
30 ショベル機構
31 ブーム
32 ブームシリンダ
33 アーム
34 アームシリンダ
35 バケット
36 バケットシリンダ
40 油圧制御機構
41 油圧ポンプ
42 油圧制御弁
51 旋回操作レバー
52 回転速度検出器
53 メカニカルブレーキ
54 制御装置
61 指示トルク演算部
62 保持トルク演算部
63 最大値選択部
11 クローラ
12 クローラフレーム
13,14 走行用油圧モータ
20上 部旋回体
21 旋回フレーム
22 エンジン
23 発電機
24 バッテリ
25 旋回用電動機
26 旋回制御システム
27 コンバータ
28 旋回用インバータ
29 増速機構
30 ショベル機構
31 ブーム
32 ブームシリンダ
33 アーム
34 アームシリンダ
35 バケット
36 バケットシリンダ
40 油圧制御機構
41 油圧ポンプ
42 油圧制御弁
51 旋回操作レバー
52 回転速度検出器
53 メカニカルブレーキ
54 制御装置
61 指示トルク演算部
62 保持トルク演算部
63 最大値選択部
Claims (4)
- 旋回体を旋回駆動する電動機と、旋回指令を与える操作レバーと、この操作レバーの操作量に基づいて前記電動機を制御する制御手段と、前記電動機の旋回速度を検出する旋回速度検出手段と、機械的ブレーキ力を発生させるメカニカルブレーキとを備え、
前記制御手段は、
操作レバーの操作量範囲に、操作量0に相当する絶対中立点とこの絶対中立点の両側に定めた所定の微小幅からなる中立範囲を設定し、この中立範囲内の絶対中立点を含む範囲にメカニカルブレーキ制御区間を設定し、中立範囲外にトルク制御区間を設定し、
旋回加速時に、
操作量が中立範囲にあるときは、駆動トルクを発生させず、
操作量がメカニカルブレーキ制御区間にあるときは、メカニカルブレーキを作動させ、操作量がメカニカルブレーキ制御区間にないときは、メカニカルブレーキを解除させ、
操作量がトルク制御区間にあるときは、操作量に応じた指示トルクを演算する旋回制御装置において、
前記制御手段は、
前記トルク制御区間と連続し、前記中立範囲内の絶対中立点を含まない範囲に速度制御区間を設定し、
操作量が速度制御区間にあるときは、前記旋回速度検出手段が検出する旋回速度をゼロに保持するように保持トルクを演算して、この保持トルクを記憶し、
操作量が速度制御区間からトルク制御区間に移行すると、前記操作量に応じた指示トルクと前記メカニカルブレーキ解除時の保持トルクとを比較し、大きい方を指令トルクとして出力することを特徴とする旋回制御装置。 - 請求項1記載の旋回制御装置において、
前記制御手段は、
旋回減速時に、
操作量がトルク制御区間から速度制御区間に移行すると、前記旋回速度検出手段が検出する旋回速度が第1所定速度以下である場合に、この旋回速度をゼロするように制動トルクを演算することを特徴とする旋回制御装置。 - 請求項2記載の旋回制御装置において、
前記制御手段は、
旋回減速時に、
操作量がメカニカルブレーキ制御区間にあるときは、前記旋回速度検出手段が検出する旋回速度が第2所定速度以下である状態が一定時間継続する場合に、メカニカルブレーキを作動させることを特徴とする旋回制御装置。 - 請求項1記載の旋回制御装置において、
前記制御手段は、
前記速度制御区間と前記メカニカルブレーキ制御区間とが重複する併用区間を設定し、
操作量が併用区間にあるときはメカニカルブレーキを作動させるとともに、旋回速度をゼロに保持するように保持トルクを演算することを特徴とする旋回制御装置。
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2009
- 2009-06-18 JP JP2009145110A patent/JP2011001736A/ja active Pending
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