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JP2010504746A - カリクレイン8をコードするklk8遺伝子の主要選択的転写産物の検出による気管支肺癌のインビトロ診断の方法および生存予測のためのその使用 - Google Patents

カリクレイン8をコードするklk8遺伝子の主要選択的転写産物の検出による気管支肺癌のインビトロ診断の方法および生存予測のためのその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、気管支肺癌、特に非小細胞気管支癌のインビトロ診断の方法であって、前記気管支肺癌を患っていることが疑われる患者に由来する生物試料においてカリクレイン8をコードするKLK8遺伝子の主要選択的転写産物のうちの少なくとも1つを検出する工程を含むことを特徴する、方法に関する。この方法は、特に気管支肺癌を患っている患者の生存予測に役立つ。

Description

本発明は癌腫学の分野に関する。より詳しくは、本発明の目的は、ヒト患者に由来する生物試料中のカリクレイン8のKLK8遺伝子の主要転写産物の、所定の限界値を越えた存在の決定による、その患者の原発性気管支肺癌のインビトロ診断の方法である。
原発性気管支肺癌は、人の癌による死の主な原因であり、これは全ての先進諸国においてである。最近のデータは、女性でのその発生率のはっきりした増加を示す。年ごとの新規症例の数は、フランスでは25000件及び米国では160000件と推定され、フランスでは年ごとに約22000件及び米国では155000件の死亡に結果としてなっている。全世界で、気管支肺癌は毎年約900000件の死亡原因であると考えられ、これは癌による死亡の約18%に相当する。気管支肺癌の主な病因は、タバコ中毒である。男性の約90%と女性の約50%の気管支癌は、タバコに起因している。また、気管支の発癌では、他の環境要因又は職業要因も認められている。
世界保健機構(WHO)は、約20%の症例に相当する小細胞気管支癌腫(SCBC)と、約80%の症例に相当する非小細胞気管支癌腫(NSCBC)であって、とりわけ類表皮癌、腺癌及び大細胞癌を含むものとを区別する。類表皮癌と腺癌は、最も広範囲にわたる癌腫である。
現時点で、気管支肺癌の診断は、基本的に肺のX線撮影と胸部のスキャニングによってされる。そして、生検を実施することが可能な内視鏡検査により、診断を確認する。残念なことに、指標的な症状は後発性で且つあまり特異的でなく、遅い段階で診断が及び、従って、既存の治療の有効性及び実施可能性は非常に減少する。加えて、このタイプの診断は、精巧な機器と資格のあるスタッフを必要とし、高価である。
様々な治療方法、すなわち手術、化学療法及び放射線療法が、現在利用可能である。これらの治療は、分離して、又は連続して、又は組合せて、実施することができる。
肺癌の生存率は、診断時の腫瘍の転移の程度に非常に依存する。全体の5年生存率は、ほぼ15%程度である。しかしながら、この率はかなりの差異を覆い隠している。診断時に遠隔転移を伴う癌腫を有する患者の生存率は5%未満であるが、一方で「非小細胞癌」(NSCBC)がその発見時に局在化している患者は50%の近くの生存率を呈する(文献1)。これらの後者は、差し当たりはこのタイプの癌腫の唯一の治癒的解決法に相当する方法である腫瘍の外科的切除によって、基本的に治療される。しかしながら、この治療を受けることができるのは3人に1人より少ない患者であり、外科的に治療された2人に1人の患者は、手術の後の数ヶ月間に、腫瘍再発に続いて死亡する。NSCBCの現代の化学療法の分野における最近の進歩により、アジュバントまたはネオアジュバント治療が外科手術を受けた患者の平均余命を改善していると予想することができる(文献2)。しかしながら、この治療は、無視することのできない付随する死亡率に関して、些細なものではない。これに関連して、ネオアジュバント又はアジュバント化学療法を行うべきか否かの判断を容易にするために、再発による死亡の高いリスクを呈する手術可能な患者を同定できることが重要である。
腫瘍細胞と正常細胞を区別することを可能にするマーカーは、全ての癌腫、特に気管支肺癌のために、長年探し求められ研究されてきた。それらは、初期段階で疾患を診断して、その予後と治療に対する感受性を決めて、その進行を監視することを可能にする。近年、100以上の候補が、気管支肺癌の診断用分子マーカーとして提案された。従って、研究は、プロトオンコジーン、細胞周期、アポトーシスまたは脈管形成に関係する因子の診断上の役割を想定したものである。しかしながら、異なる技術によって得られた結果間にはわずかな相互関係を得ることが可能であり、患者の様々なコホート間の検証は使用する技術(免疫組織化学、免疫学的分析、さまざまなアルゴリズムを使用しているDNAチップ)及び腫瘍の大きな多様性(組織学的タイプ、ステージ、分化の程度)に依存している。
また、セリンプロテアーゼのサブファミリーに属する他のマーカーであるカリクレイン類は15あり、試験された。そして、DNAチップを使用する研究において、hKLK11遺伝子は、C2型の内分泌腺癌のマーカーとして確認された(文献3)。類似する研究は、hKLK5とhKLK10遺伝子が類表皮癌において過剰発現することを示した(文献4)。同様に、それぞれタンパク質hK5とhK7をコードするhKLK5とhKLK7遺伝子が、類表皮癌の腫瘍組織において過剰発現したことが示されたが、その一方で、腫瘍組織のhKLK7遺伝子の低発現は多くの場合、腺癌を呈している患者において観察される(文献5)。しかしながら、これらのhKLK遺伝子の発現差異と気管支肺癌を患っている患者の生存予後の何らかの関連を確かめることは可能ではなかった。
15のカリクレインの遺伝子は、それらの間に共通して、同じ遺伝子に対する複数の転写産物が存在するという特徴を呈する。また、これらの遺伝子の転写産物はマーカーとして研究された。例えば、hKLK4(文献6)とhKLK5(文献7)遺伝子の3つの選択的転写産物、及びhKLK7(文献7)遺伝子の1つの転写産物が、非癌性組織と比較すると、腫瘍においておよび/または卵巣細胞株系で過剰発現することが示された。
hKLK8遺伝子の発現プロファイルが、NT1からNT4と呼ばれている少なくとも4つの異なる転写産物を生じることは知られている。Yoshida S.等(文献8)によって同定された転写産物NT1または「ニューロプシン・タイプ1(neuropsin type1)」は、28アミノ酸の分泌シグナルペプチドを含んでなる260アミノ酸のプリプロ酵素とカリクレイン8の活性型を作用させるために離れて切断されなければならない4残基の非常に短いプロセグメントをコードする。NT1は、遺伝子の通常の発現型と考えられる。Mitsui S.等(文献9)によって同定された転写産物NT2または「ニューロプシンT2」は、45の追加のアミノ酸をコードする配列の、シグナルペプチドのカルボキシル末端領域における挿入によって、NT1型と区別される。転写産物NT3及びNT4はMagklara A.等(文献10)によって同定され、それぞれ119残基及び32残基を含むタンパク質をコードする。NT3から予測されるタンパク質形態は、カリクレイン8のシグナルペプチドの一部分のみを有し、後者の切断ゾーンを保存していない。NT4から予測されるタンパク質は、カリクレイン8のシグナルペプチドの最初の23残基とカリクレイン8と同一性のない9つの追加の残基から構成される。Magklara A.等(文献10)は、KLK8遺伝子の通常の発現型であるNT1は卵巣の癌腫において予後値がありうるにもかかわらず、NT3型とNT4型は価値がないことを示した。
出願人は、今回驚くべきことに、NT3及びNT4から選択されるカリクレイン8をコードするKLK8遺伝子の主要な選択的転写産物が、気管支肺癌腫、特に非小細胞気管支癌腫において、高レベルで、良好な診断マーカー、特に悪化の予後マーカーであることを示した。
したがって、本発明の第1の対象は、気管支肺癌、特に非小細胞気管支癌のインビトロ診断の方法であって、前記気管支肺癌を患っていることが疑われる患者に由来する生物試料において、カリクレイン8のKLK8遺伝子の主要な選択的転写産物のうちの少なくとも1つの検出の工程を含むか又はそれからなることを特徴とする方法である。
従って、本発明の方法により、特に高レベルで、KLK8遺伝子の主要選択的転写産物を検出することを含む簡単な試験によって気管支肺癌において診断を確立することを可能にする。
KLK8遺伝子の選択的転写産物は、KLK8遺伝子の転写産物を意味すると理解される。例えば上記のこの転写産物は、NT1、NT2、NT3及びNT4と特に呼ばれている。後述するように、出願人は、NT5及びNT6と名付けられた2つの新規な転写産物を発見した。
主要転写産物は、主にカリクレイン8の発現のための遺伝子から産生される転写産物を意味すると理解される。ある実施態様によれば、KLK8遺伝子の主要選択的転写産物は、転写産物NT3とNT4から選択される。
主要転写産物の高レベルは、定義された限界値より大きいレベルを意味すると理解される。
一般に、検体の検出に対する検査の結果の大部分は、使用する結合パートナーの特徴に依存することが知られている。したがって、例えば、ヌクレオチドプローブとのハイブリダイゼーションによるRNAの検出の場合、特に結果がプローブのサイズ、組成及び相補性パーセンテージの特徴に依存し、これらの特徴はこれらのプローブによって測定した値に影響する。したがって、正確な限界値を与えることが可能でないことになり、使用する各々の結合パートナーに適した限界値がいずれの場合においても簡単なルーチンの実験で決定されてもよい。
離散値または不確定ゾーンに対応する値の範囲のどちらかを本願明細書において限界値と呼ぶことは明確に理解されなければならない。非常に明らかに、計測値が不確定性区間内に位置するか、または限界値にあまりに近いときは、明確な結論に達せずともよく、更なる検討が行われなければならない。
本発明の方法が実施される生物試料は、KLK8遺伝子の主要選択的転写産物を含むことが可能な任意の生物試料である。このような試料の例として、患者の転移ガン、リンパ節ガングリオン、腫瘍の生検に由来する組織などの固体試料、血液、血清、血漿及び喀出のような生体液体、及びこれらの固体又は液体試料から精製された細胞が、挙げられてもよい。
転写産物の検出、特に主要選択的転写産物は、転写産物の直接的検出、または転写産物の間接的検出、または当業者に知られている、試料中のRNAの存在の決定のための他の任意の方法を意味すると理解される。
転写産物、特に主要選択的転写産物の直接的検出は、生物試料での前記転写産物自体の検出を意味すると理解される。
生物試料の主要選択的転写産物の直接的検出は、PCRまたはNASBA技術によって増幅の後、必要に応じて、当業者に知られている任意の手段によって、例えば主要選択的転写産物の特異的な結合パートナーとのハイブリダイゼーションによって実施されてもよい。
ハイブリダイゼーションは、適切な状況下で、2つのヌクレオチド断片が二本鎖複合体を形成するために、安定で特異的な水素結合によって、共に結合する過程の方法を意味すると理解される。これらの水素結合は、相補的塩基のアデニン(A)とチミン(T)(またはウラシル(U))(A−T結合と呼ばれる)間の、又は相補的塩基のグアニン(G)とシトシン(C)(G−C結合と呼ばれる)間に生じる。2つのヌクレオチド断片のハイブリダイゼーションは完全であってもよく(従って、相補的ヌクレオチド断片または配列と呼ばれる)、言換えれば、二本鎖複合体が、AーT結合とCーG結合のみを含むこのハイブリダイゼーションで得られる。このハイブリダイゼーションは部分的あってもよく(従って、十分に相補的ヌクレオチド断片または配列と呼ばれる)、言換えれば、生じた二本鎖複合体は、二本鎖複合体の形成を可能にするAーT結合とCーG結合だけでなく、相補的な塩基に結合しない塩基もまた含む。2つのヌクレオチド断片間のハイブリダイゼーションは、使用する操作条件、特にストリンジェンシーに依存する。ストリンジェンシーは、2つのヌクレオチド断片の塩基組成の観点から、加えて2つのヌクレオチド断片間のミスマッチの程度によって、特に定められる。また、ストリンジェンシーは、ハイブリダイゼーション溶液中に存在するイオン種の濃度及びタイプ、変性化剤の性質と濃度及び/又はハイブリダイゼーション温度のような反応パラメーターの機能であってもよい。全てのこれらのデータは周知であり、当業者は適切な条件を決定することができる。一般に、ハイブリダイゼーション温度は、ハイブリダイズすることが求められるヌクレオチド断片の長さに従って、約0.5から1Mの濃度の食塩水中で、約20と70℃の間、特に35と65℃の間にある。配列、又はヌクレオチド断片、又はオリゴヌクレオチド、又はポリヌクレオチドは、リン酸エステル結合によって結びつけられるヌクレオチド単位の鎖であって、天然核酸の情報配列によって特徴づけられ、ヌクレオチド断片とハイブリダイズすることが可能であり、鎖が異なる構造のモノマーを含むこと、及び核酸の天然分子からおよび/または遺伝子組換えによっておよび/または化学合成によって得ることができる。単位は天然核酸ヌクレオチドであってもよいモノマーに由来し,その構成要素は糖、リン酸基と窒素含有塩基であり;DNAでは糖はデソキシ−2−リボースであり、RNAでは糖はリボースである;DNA又はRNAが含まれるかどうかに依存して、窒素含有塩基は、アデニン、グアニン、ウラシル、シトシン及びチミンから選択される;又は、モノマーは3つの構成要素のうちの少なくとも1つにおいて修飾されるヌクレオチドである;例えば、修飾は、塩基のレベルで、イノシン、メチル−5−デソキシシチジン、デソキシウリジン、ジメチルアミノ−5−デソキシウリジン、ジアミノ−2,6−プリン、ブロモ−5−デソキシウリジンまたはハイブリダイゼーション可能な任意の他の修飾された塩基のような修飾塩基で生じてもよく、糖のレベルで、例えば、ポリアミドによる少なくとも一つのデソキシリボースの置換(文献11)で生じてもよく、再度リン酸基のレベルで、例えば、特にジホスフェート、アルキル及びアリール・ホスホナート、及びホスホロチオネートから選択されるエステルによるその置換で生じてもよい。
主要選択的転写産物の特異的な結合パートナーは、主要選択的転写産物と結合できる任意のパートナーである。例として、核酸プローブ、増幅プライマー、主要選択的転写産物と結合できると他の任意の分子を、挙げることができる。
ハイブリダイゼーションプローブは、5から100の核酸単位、特に10から35の核酸単位を含むヌクレオチド断片であって、標的遺伝子の特異的な物質とハイブリダイゼーション複合体を形成するために、所定の条件下で、ハイブリダイゼーション特異性を有することを特徴とするものを意味すると理解される。本発明において、標的遺伝子の特異的な物質は、標的遺伝子に由来するメッセンジャーRNAに含まれるヌクレオチド配列(それ故、標的遺伝子の特異的なmRNAと呼ばれる)、前記メッセンジャーRNAの逆転写によって得られた相補DNAに含まれるヌクレオチド配列(それ故、標的遺伝子の特異的なcDNAと呼ばれる)、又は、上記のように、前記cDNAの転写によって得られた相補RNAに含まれるヌクレオチド配列(それ故、標的遺伝子の特異的なcRNAと呼ばれる)であってもよい。ハイブリダイゼーションプローブは、その検出を可能にするマーカーを含んでもよい。
本発明の意味において、増幅プライマーは、5から100核酸単位、好ましくは15から30核酸単位を含むヌクレオチド断片であって、酵素によるポリメリゼーション、特に酵素による増幅反応の開始を可能するものを意味すると理解される。酵素による増幅反応は、少なくとも一つの酵素の作用によってヌクレオチド断片の多数のコピーを生成する方法を意味すると理解される。この増幅反応は当業者にとって周知であり、以下の技術を特に挙げることができる:
−US特許第4683195号、US4683202、及びUS4800159に記載されているような、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)
−特許出願EP0201184の実施例に開示されている、LCR(リガーゼ連鎖反応)
−特許出願WO90/01069に記載されている、RCR(修理連鎖反応)
−特許出願WO90/06995の、3SR(自己支持配列複製(Self Sustained Sequence Replication)
−特許出願WO91/02818の、NASBA(核酸配列ベース増幅)、及び
−US特許第5399491号の、TMA(転写媒介増幅)。
酵素による増幅がPCRであるときに、特異試薬は標的遺伝子に特異的で且つ標的遺伝子の特異的な物質の増幅を可能にする、少なくとも2つの増幅プライマーを含む。そして、標的遺伝子の特異的な物質は、標的遺伝子から誘導されたメッセンジャーRNAの逆転写によって得られた相補DNA(それ故、標的遺伝子の特異的cDNAと呼ばれる)または標的遺伝子の特異的cDNAの転写によって得られた相補RNA(それ故、標的遺伝子の特異的cRNAと呼ばれる)を含むことが好ましい。酵素による増幅が逆転写反応後に実施されるPCRであるときに、それはRT−PCRと呼ばれる。
検出は、物理的方法又はSYBR(登録商標)GreenI、エチジウムブロマイドのようなインターカレーター色素による化学的方法、又はマーカーによる検出方法を意味すると理解される。多数の検出方法が、核酸の検出用に存在する(文献12、13)。
マーカーは、検出可能なシグナルを生じることができるトレーサーを意味すると理解される。これらのトレーサーの非限定的なリストは、比色法、蛍光または発光によって検出可能なシグナルを生じる酵素、例えば西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β‐ガラクトシダーゼまたはグルコース‐6‐リン酸デヒドロゲナーゼ;蛍光化合物、発光化合物、着色化合物のような発色団;電子顕微鏡法によってまたは伝導率のようなその電気的性質によって、電流測定または電圧測定(voltametry)の方法によって、またはインピーダンス計測によって、検出可能な電子密度を有する基;回折、表面プラスモン共鳴、接触角の変化のような光学的方法によって、または原子力分光学、トンネル効果などのような物理的な方法によって検出可能な基;または32P、35Sまたは125Iのような放射性分子を含む。
本発明の意味において、ハイブリダイゼーションプローブは、いわゆる検出プローブであってもよい。この場合、いわゆる検出プローブは、上記のようなマーカーで標識する。このマーカーの存在のおかげで、所与の検出プローブと検出される転写産物の間のハイブリダイゼーション反応の存在が検出できる。
検出プローブは、特に「分子ビーコン」検出プローブであってもよい(文献14)。これらの「分子ビーコン」は、ハイブリダイゼーションの間、蛍光性になる。それらは、ステムとループ型の構造を有しており、フルオロフォアとクエンチャー基を含む。特異的なループ配列とその相補的な標的核酸配列との結合によって、ステムの巻き戻しと、適切な波長での励起において蛍光シグナルの放出が生じる。
また、ハイブリダイゼーションプローブは、いわゆるキャプチャープローブであってもよい。この場合、いわゆるキャプチャープローブは、適切な手段で、言換えれば直接的に又は間接的に、例えば共有結合又は吸着によって、固体支持体上に固定されるか固定可能である。固体支持体として、合成物質または天然物質は、おそらく化学的修飾されたもの、特にセルロースを基とした物質、例えば紙、酢酸セルロース及びニトロセルロースのようなセルロースの誘導体またはデキストラン、ポリマー、コポリマー、特にスチレンタイプのモノマーを基礎としたもの、綿のような天然繊維、ナイロンのような合成繊維などの多糖類;シリカ、クォーツ、ガラスまたはセラミックのような無機物質;ラテックス;磁性粒子;金属誘導体、ゲル類などを使用することができる。固体支持体は、微量滴定プレート、特許出願WO−A−94/12670に記載されているようなメンブレン、粒子の形態であってもよい。また、複数の異なるキャプチャープローブは、各々が1つの標的転写産物に特異的である支持体に固定されてもよい。特に、多数のプローブを固定することができるバイオチップを、支持体として使用してもよい。バイオチップは、多数のキャプチャープローブが所定の位置で固定される小型の固体支持体を意味すると理解される。バイオチップまたはDNAバイオチップの発想は1990年代の初めに始まった。それは、マイクロエレクトロニクス、核酸化学、画像分析及びデータ処理を統合した集学的な技術に基づく。操作の原理は、分子生物学の基本原理であるハイブリダイゼーションの現象、言換えれば、塩基の相補性を介したDNAおよび/またはRNAの2つの配列の組合せに基づく。バイオチップ方法は、直接的にまたは間接的に蛍光色素で標識された標的ヌクレオチド断片の試料の作用を受ける固体支持体に固定されるキャプチャープローブの使用に基づく。キャプチャープローブは支持体またはチップ上に特別な方法で置かれ、各々のハイブリダイゼーションは標的ヌクレオチド断片に関連する情報の特定の部分を与える。得られた情報は累積的で、例えば標的遺伝子/転写産物のまたは複数の標的遺伝子/転写産物の発現レベルを定量化することを可能にする。ハイブリダイゼーションの後、支持体またはチップは洗浄され、標識化cDNAまたはcRNA/キャプチャープローブ複合体は例えば蛍光色素タイプのマーカーへの高親和性リガンド結合によって明らかにされる。蛍光は、例えばスキャナーで読み込まれ、蛍光の分析はデータプロセッシングによって処理される。例として、分子診断のためにAffymetrix社によって開発されたDNAチップ(「高密度DNAアレイによる遺伝情報のアクセッシング」)(文献15、16)を挙げることができる。この技術において、キャプチャープローブは通常、小型で約25ヌクレオチドである。バイオチップの他の例は、多数の出版物(文献17、18、19、20、21)又は特許US−A−4981783、US−A−5700637、US−A−5445934、US−A−5744305とUS−A−5807522に挙げられている。固体支持体の主な特徴は、検出法のために最小のバックグラウンドノイズを生じる一方で、標的ヌクレオチド断片に対するキャプチャープローブのハイブリダイゼーション特性を保存しなければならない。
支持体上のプローブの固定化のために、3つの主要な製造方法が識別される。
まず初めに、第1の技術は予め合成されたプローブの付着(deposition)を含む。プローブの固定化は、直接移動によって、マイクロピペット、マイクロポイントの手段によって、インクジェットタイプの装置によって遂行される。この技術は、わずかな塩基(5から10)から60塩基の比較的大きなサイズまで(プリンティング)、数百塩基まで(マイクロデポジション)の範囲にわたるサイズのプローブの固定化を可能にする:
・プリンティングは、インクジェットプリンターによって使用される方法の適応である。流体の非常に小さい球体の推進力(体積<1nl)と4000滴/秒に達しうる速度に基づく。プリンティングは、流体を放出するシステムと付着される表層との接触を含まない。
・マイクロデポジションは、ガラススライドの表面に数十から数百塩基長のプローブを固定することを含む。これらのプローブは、通常、データベースから引き出され、増幅され精製された産物の形態である。この技術は、4cm未満の面積にDNAの約1万のスポット、いわゆる認識ゾーンを有するマイクロアレイと呼ばれるチップを作製することを可能にする。しかしながら、PCRによる増幅産物を有するナイロンメンブランで、直径0.5から1mm、最大密度は25スポット/cmである、いわゆる「マイクロアレイ」の使用を忘れてはならない。この非常にフレキシブルな技術は、多くの研究室で使用されている。本発明において、この後者の技術は、バイオチップ型のものであると考えられる。しかしながら、特許出願WO−A−00/71750及びFR00/14896の場合のように、試料のいくらかの量をマイクロタイトレーションプレートの各ウェルの底に沈着させてもよく、または、他の特許出願FR00/14691に従って、いくらかの滴数を、単一のシャーレの底で互いに離して沈着させてもよい。
支持体またはチップの上へのプローブの固定化のための第2の技術は、インサイツ合成と呼ばれている。この技術は、直接、チップの表層上で短いプローブの作成を生じる。オリゴヌクレオチドのインサイツ合成(特に特許出願WO89/10977とWO90/03382を参照)に基づき、及びオリゴヌクレオチドシンセサイザーの方法に基づく。それは反応チャンバーの移動を含み、ガラス表面に沿って、オリゴヌクレオチド鎖伸長反応が起こる。
最後に、第3の技術はフォトリソグラフィーと呼ばれおり、Affymetrix社によって開発されたバイオチップの背景にある方法である。また、これもインサイツ合成である。フォトリソグラフィーは、マイクロプロセッサ技術に由来する。チップの表層は、光によって作動させることができる光解離性化学基のアッタチメントによって修正される。一旦光にさらされると、これらの基はオリゴヌクレオチドの3’末端と反応することができる。決められた形状のマスクでこの表層を保護することによって、それが4つのヌクレオチドの1つ又は他のものを取り付けることが求められるチップのゾーンを選択的に照らして、作動させることができる。異なるマスクの連続した使用により、保護/反応のサイクルを交互におこない、従って約数十平方マイクロメートル(μm)のスポット上にオリゴヌクレオチドプローブを作成することを可能にする。この解像度により、数平方センチメートル(cm)の領域上に数十万までのスポットをつくることが可能である。フォトリソグラフィーは、大規模並列処理で、4×NサイクルだけでN−merのチップを作ることを可能にするという利点がある。全てのこれらの技術は、当然ながら本発明によって使用できる。
主要選択的転写産物の直接検出のために使用する生物試料であって、主要選択的転写産物を含むことができるものは、例えば、問題の患者からの腫瘍のリンパ節ガングリオンの又は転移ガンの生検に由来する体液または組織から成ってもよい。
生物試料から転写産物を検出するために、通常、抽出工程が必要である。また、インサイツハイブリダイゼーション技術によって組織切片における抽出なしに検出することができる。抽出は、当業者によく知られている核酸の抽出及び精製のための任意のプロトコルによって実施する。例として、核酸の抽出は、次の方法によって実行してもよい:
*患者の細胞に含まれる核酸を自由にするために、生物試料に存在する細胞の溶解の工程。例えば、以下の特許出願に記載されているような溶解方法が、使用されてもよい:
・WO00/05338の混合磁気及び機械機械的溶解、
・WO99/53304の電気的溶解、
・WO99/15321の機械的溶解。
当業者は、熱的な溶解、または浸透圧ショックによる溶解、またはグアニジニウム塩のようなカオトロピック試薬による化学的溶解のような他の周知の溶解方法を使用することが可能である(US5234809)。
*溶解工程において放出される他の細胞成分から核酸の分離を可能にする、精製工程。通常、この工程によって核酸を濃縮することが可能であり、RNAの精製に適応できる。例えば、磁性粒子、場合により吸着又は共有結合によってオリゴヌクレオチドでコードされたもの(この件に関しては、特許US4672040とUS5750338を参照)を使用してもよく、従ってこれらの磁性粒子に付着している核酸は、洗浄工程により精製することができる。前記核酸を増幅することがその後要求される場合、この核酸精製工程は特に有益である。これらの磁性粒子の特に有益な実施態様は、特許出願WO−A−97/45202及びWO−A−99/35500に記載されている。これらの磁性粒子の特に有益な実施態様は、特許出願に記載されているカラムの形態かまたは不活性(文献22)又は常磁性粒子の形態のシリカである(メルク:MagPrepTMSilica、プロメガ:MagneSilTMParamagnetic particles)。他の非常に広く使われている方法は、カラム又は磁性粒子形状のイオン交換樹脂に基づく(ワットマン:DEAE−Magarose)(文献23)。本発明で限定的ではないが非常に適切な他の方法は、金属酸化物支持体上の吸着の方法である(Xtrana社:Xtra−BindTM matrix)。
RNAを生物試料から抽出することが特に求められるときに、タンパク質を除去するために、フェノール、クロロホルムおよびアルコールによる抽出を実施し、100%のエチルアルコールでRNAを沈澱させることを、特に実施してもよい。それから、RNAは遠心によってスピンダウンし、洗浄し、再溶解することができる。
体液は、特別な処置を必要とする可能性がある。主要選択的転写産物は、溶液中にあるか又は循環腫瘍細胞に含まれる可能性がある。選択的転写産物のための試験が腫瘍細胞に含まれる画分を目的とする場合、そのとき、体液は前記流体に含まれる循環腫瘍細胞を分離するために前もって処理される。
循環腫瘍細胞を分離することは、循環腫瘍細胞に富む細胞分画を得ることを意味すると理解される。
循環腫瘍細胞を分離するための流体の処理は、フローサイトメータの細胞選別によって、フィコールにおける濃縮によって、特異的抗体でコートされた磁気ビーズを使用する濃縮によって、または当業者に知られている他の任意の濃縮方法にもよって遂行することができる。
循環腫瘍細胞は、磁気ビーズ(Dynal Biotech ASA,ノルウェー)に結合した抗CD45抗体を使用する血液細胞の除去と組合わされたフィコールよる細胞分離の技術によって分離することができる。
次に、主要選択的転写産物の直接的検出は、体液から分離される循環腫瘍細胞から直接、実施できる。例えば、サイトスピンによってスライド上に置かれた循環腫瘍細胞は、インサイツハイブリダイゼーションを遂行するために、主要選択的転写産物に特異的なプローブと接触させて配置してもよい。
間接的な方法の1つの例は、例えば大腸菌のような発現系によって、試料から抽出したRNAをタンパク質にインビトロで翻訳すること、そして、「サンドイッチ」試験、例えばELISAまたは競合試験のような免疫学的試験によって選択的RNAの特異的な翻訳産物を検出することを含む。これらの方法は当業者に広く知られており、特にRNAから翻訳されたペプチドの特異的な結合パートナーとして、モノクローナルおよび/またはポリクローナル抗体を使用する。
本発明の方法は、
i)生物試料の主要選択的転写産物の量を決定すること、
ii)生物試料の主要選択的転写産物の量を、使用する分析の種類及び病理学の検出限界の代表例に従い選択された所定の限界値と比較すること、及び
iii)診断を確立すること
を含む工程によって実施されてもよい。
例えば、上記のようにハイブリダイゼーション試験を使用することによって、主要選択的転写産物の濃度の定量は、生物試料のマーカーを定量するための当業者に知られている任意の方法によって実施することができる。
また、上記のように、通常、核酸検出試験の結果が、大部分は、使用する結合パートナーの特徴に依存することは知られており、その結果、明確な限界値を与えることは可能でなく、使用する各々の結合パートナーに適した限界値は個々の場合で簡単なルーチンの実験により決定できる。
また、本発明の診断方法はKLK8遺伝子の少なくとも一つの他の転写産物を検出する追加の工程を含むことによって向上させることができるものであり、それは本発明の特定の実施態様を構成する。
KLK8遺伝子の他の転写産物は、
−KLK8遺伝子の他の選択的転写産物:マイナー転写産物と呼ばれており、NT2、NT3とNT4として既知ものと、加えてNT5とNT6と呼ばれる本出願人によって新規転写産物として発見されたもの、
−また、NT1と呼ばれるカリクレインKLK8をコードする転写産物
を意味すると理解される。
それぞれ配列番号7と配列番号8の新規転写産物NT5とNT6は新規で、本発明の別の目的を構成する。
KLK8遺伝子の別の選択的転写産物の検出の追加工程を含む診断方法は、
i)同じ生物試料中の、KLK8遺伝子の主要選択的転写産物及びKLK8遺伝子の他の転写産物であって場合により選択的であるものの量を決定すること、
ii)得られた量を、使用する分析の種類及び病理学の検出限界の代表例に従い選択された所定の限界値と比較すること、及び
iii)診断を確立すること
を含む工程によって実施されてもよい。
KLK8の主要選択的転写産物及び同じKLK8遺伝子の他の転写産物であって場合により選択的であるものの量の決定は、当業者に慣習的に知られている方法によって、連続的にまたは同時に実施されてもよい。
同じ生物試料は、同じ患者から取られる同じ性質の試料、すなわち同じ試料採取からのいずれの2つの画分、又は2つの異なる試料採取に由来する2つの試料であっても、例えば癌組織の同じ性質のものでなければならないことを意味すると理解される。同じ試料採取からの2つの試料を使用することが好ましい。
また、本発明の診断方法は他のカリクレインの遺伝子の少なくとも一つの転写産物を検出する追加の工程を含んでもよく、本発明の別の実施態様を構成する。
したがって、この方法は、他のカリクレインの遺伝子の少なくとも一つの転写産物に加えて、
(a)KLK8遺伝子の少なくとも一つの主要選択的転写産物、または
(b)KLK8遺伝子の主要選択的転写産物とKLK8遺伝子の他のマイナーな転写産物であって場合により選択的であるもの、のどちらかを検出する。
この方法は、
i)生物試料Q1中の、KLK8遺伝子の主要選択的転写産物、及び場合によっては、KLK8遺伝子の他の転写産物であって場合により選択的であるものの量を決定すること、
ii)同じ試料Q2中の、他のカリクレイン遺伝子の転写産物の量を決定すること、
iii)比率Q1/Q2またはQ2/Q1を算出すること、
iv)前記比率と、使用する分析の種類及び病理学の検出限界の代表例に従い選択された所定の限界値とを比較すること、及び
v)診断を確立すること
を含む工程によって実施されてもよい。
本発明の目的に適しているカリクレインの他の遺伝子の例として、肺で発現するカリクレインの遺伝子、例えばKLK5、KLK6、KLK7、KLK10、KLK11、KLK13及びKLK14を挙げることができる。カリクレインのこれらの遺伝子は文献に広く記載されており、そのためそれらは当業者に知られている。カリクレインの遺伝子、KLK5、KLK11とKLK13が好ましく、KLK11が特に好ましい。
異なる性質の転写産物の量の決定は、上記の通りに当業者に慣習的に知られている方法によって、連続してまたは同時に行われてもよく、同じ生物試料は、同じ患者から採取された同じ性質の試料を意味すると理解される。
KLK8遺伝子の主要選択的転写産物の検出に加えて、本発明の診断方法はまた、カリクレインをコードする遺伝子と異なると理解される、肺で発現する他の遺伝子の少なくとも一つの転写産物を検出する工程を含んでもよい。
肺で発現する他の遺伝子の例として、デスモコリン2又はDsc2及びデスモグレイン2又はDsg2のようなデスモソームカドヘリンをコードする遺伝子を挙げることができる。
肺で発現する別の遺伝子の少なくとも一つの転写産物を検出する工程を更に含む方法は、
i)生物試料Q1中の、KLK8遺伝子の主要選択的転写産物の量を決定すること、
ii)同じ生物試料Q4中の、肺で発現する他の遺伝子の転写産物の量を決定すること、
iii)比率Q1/Q4またはQ2/Q4を算出すること、
iv)前記比率と、使用する分析の種類及び病理学の検出限界の代表例に従い選択された所定の限界値とを比較すること、及び
v)診断を確立すること
を含む工程によって実施されてもよい。
異なる性質の転写産物の量の決定は、上記の通りに当業者に慣習的に知られている方法によって、連続してまたは同時に行われてもよく、同じ生物試料は、同じ患者から採取された同じ性質の試料を意味すると理解される。
本発明の各々の実施態様において、最後の工程は、診断を確立することにある。
診断は、診断とこの用語の広義の両方、すなわち早期診断とスクリーニング、治療モニタリング、予後診断および再発の診断の両方を意味すると理解される。
診断の種類は、本発明の方法が実施される生物試料の性質に依存する。したがって、体液は、早期診断、スクリーニング、再発の診断、及び場合によっては治療モニタリングに関して、使用されることが好ましい。癌組織、リンパ節ガングリオンまたは転移ガンのような固体試料の場合は、癌腫は、すでに存在することがわかっている。それ故、本発明の方法は、予後診断と、場合によっては治療モニタリングにおいて有用である。
本発明の方法は、特に気管支肺癌を患っている患者の生存予測に適している。実際に、出願人は、特にNSCBCで、高いレベルのKLK8遺伝子の主要選択的転写産物、特にNT3とNT4が、癌の悪化の予後因子であることを示した。
従って、別の目的は、気管支肺癌を患っている患者の生存予測における本発明の診断方法の使用を含む。
前に記載したように、予測は、以下の工程の1つを包含することによって向上する:
−少なくとも一つの他の、場合によっては選択的である、KLK8遺伝子の転写産物を検出する工程、
−場合によってはKLK8遺伝子の少なくとも一つの他の選択的転写産物の検出と組合わせて、カリクレインの他の遺伝子の少なくとも一つの転写産物、好ましくはKLK5、KLK11及びKLK13、特に好ましくはKLK11を検出する工程、
−肺で発現する他の遺伝子の少なくとも一つの転写産物を検出する工程。
本発明の診断方法の実施のために、本発明の別の目的は、KLK8遺伝子の主要選択的転写産物の検出のために必要なツールを含む診断キットである。
KLK8遺伝子の主要選択的転写産物の検出のために必要なツールの非限定的例として、前記主要転写産物の結合パートナー、例えばハイブリダイゼーションプローブと検出プローブを挙げることができる。
また、本発明は、気管支肺癌、特に非小細胞気管支癌に関する検出方法に使用される薬剤の産生における、カリクレイン8をコードするKLK8遺伝子の少なくとも1つの主要選択的転写産物の使用であって、前記方法が前記気管支肺癌を患っていることが疑われる患者に由来する生物試料に、KLK8遺伝子の前記少なくとも一つの主要選択的転写産物を接触させることにより特徴づけられている、使用に関する。
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本発明は、例示的に及び非限定的に示される以下の実施例を用いて、添付の図1及び2を用いて、よりよく理解される。
腺癌(Ad)または類表皮癌(C.EPI)を患っている患者の癌組織から得られたKLK8遺伝子のさまざまな選択的転写産物NT1からNT6を示す電気泳動ゲルの写真。左側のレーンは分子量マーカーのレーンに対応する。 癌腫を患っている患者の血液中の転写産物NT4の存在を示す電気泳動ゲルの写真。左側のレーンは分子量マーカーのレーン(MM)に対応する。
実施例1:KLK8遺伝子の主要肺転写産物と新規転写産物の実証
全RNAは、「RNAeasy Midi kit」システム(Qiagen社、Courtaboeuf、フランス)を使用して、製造業者の推奨に従って、腺癌または類表皮癌を患っている患者の癌組織から抽出した。全RNAは、PowerScript逆転写酵素(BD Biosciences Clontech,Palo Alto,CA)によって、cDNAにレトロ転写した。
サンプルごとに、逆転写反応は、20μlの最終量で、1時間、42℃において実施した。反応媒体は、2μgの全RNA、5μMの非特異的なデカマーオリゴヌクレオチド(Random decamers RETROscript,Ambion,Cambridgeshire)、及び各1mMの濃度のdNTP、20UのRNaseインヒビター(Roche Diagnostics,Meylan)、1x濃度の反応バッファー及び1ユニットのPower Script逆転写酵素(BD Biosciences Clontech,Palo Alto,CA)から構成された。
cDNAをPCRによって増幅した。25μlの反応混合物は、以下を含んでいた:50ngの全RNAレトロ転写産物、1ユニットのFastStart Taq DNAポリメラーゼ(Roche Diagnostics,Meylan)、1x濃度の反応バッファー(50mMのTris-HCl pH8.3、10mMのKCl、5mMの(NHSO、2mMのMgCl)、0.3mMの濃度のdNTP及び0.2μMの特異的なプライマー。
これらのプライマーは、配列をコードするカリクレインKLK8(NT1)の両側に選択され、制限酵素切断部位(Not1又はEcoRV)を含む。これらのプライマーは、以下の通りであった。
−K8Not_for:TGG AGG GCG GCC GCA TGG GAC GCC CCC GAC(配列番号1)及び
−K8Eco_rev:TCC TAG ATA TCG CCC TTG CTG CCT ATG(配列番号2)。
PCR反応は、temperature gradient thermocycler(Master cycler Gradient, Eppendorf)で実施した。増幅条件は、以下の通りだった:95℃で5分間の変性サイクルに続いて、95℃20秒の変性段階、56℃20秒のハイブリダイゼーション段階及び72℃1分30秒の伸長段階を含む45サイクル。反応は、72℃で1分30秒の追加の伸長サイクルによって終了した。
反応液からの10マイクロリットルを、0.5μg/mlのエチジウムブロマイドを含む0.8%のアガロースゲルに置いた。産物を電気泳動によって分離し、UV下で調べた。使用したサイズマーカー(遺伝子定規DNAラダー混合物混合物)は、MBI-Fermentas社によって供給されている。
図1に示す電気泳動ゲルの写真は、KLK8遺伝子の肺の発現に由来するさまざまな転写産物、及びNT3とNT4の主要転写産物の特徴を示す。これらの転写産物は、ヌクレオチド配列決定(実施例2を参照)によって、ニューロプシンタイプ1から4(NT1からNT4)という名前のもとに既に記載されている転写産物として同定されたこと、2つの新しい転写産物が同定されNT5及びNT6と名付けられたことに留意する必要がある。
実施例2:KLK8遺伝子の肺の転写産物と特異的なプライマーの設計の構造的特徴付け
実施例1において得られたPCR生成物は、製造業者の推奨に従って、ベクターpcDNA5-FRT-V5-HisTOPO(Invitrogen,Cergy Pontoise)にクローニングした。プラスミドDNAの調製は、「Qiaprepミニプレップ」システム(Qiagen S.A、Courtaboeuf)を使用して、さまざまなクローンから実施した。精製したプラスミドDNAは260nmで吸光度測定法によって定量し、それからプライマー対T7とpCR3.1(BGH_rev)によって両方向において配列決定した。以下に示した得られた配列をデータベースにある配列と比較した。クローニングした転写産物の構造は、CLUSTAL Wソフトウェアを使用して、KLK8遺伝子の配列とのアライメントによって決定した(表1に示す)。

−肺のcDNA YC170310.03配列は転写産物NT1(NM_007196)と同一:配列番号3
−肺のcDNA YC140710.03配列は転写産物NT2(NM_144505)と同一:配列番号4
−肺のcDNA YC090310.03配列は転写産物NT3 (NM_144506)と同一:配列番号5
−肺のcDNA YC100310.03配列は転写産物NT4 (NM_144507)と同一:配列番号6
−肺のcDNA YC210710.03配列は新規転写産物(NT5)に相当する:配列番号7
−肺のcDNA YC050710.03配列は新規転写産物(NT6)に相当する:配列番号8
表1
Figure 2010504746
表1に示すように、肺の転写産物は同一のエキソンの異なる組合せだけによって互いに異なる。従って、個々に新規配列を利用することによって、それらを標的にすることは可能でない(エキソン2の5’に付加的な配列を有するNT2を除く)。表2に示すように、KLK8遺伝子の肺のトランスクリプトームについての知識により、各々の転写産物について、この組織に存在する他の転写産物からそれを区別するエキソンの組合せを決定することが可能である。
表2
Figure 2010504746
従って、これらの組合せに存在するエキソンの結合配列のハイブリダイゼーションプローブまたは検出プローブの使用は、特異的に及び個々に肺の転写産物を標的とする唯一の手段である。これは、この器官の主要転写産物NT3及びNT4の定量に特異性を与える増幅プライマーの作成に利用した(表3を参照)。
表3
Figure 2010504746
実施例3:肺癌を患っている患者の腫瘍組織の転写産物NT3及びNT4の定量
転写産物NT3とNT4は、iCycler iQ Detection System thermocycler (Biorad,Marnes la Coquette)で、インターカレティングフルオロフォア「SYBR Green」の存在下で、定量的リアルタイムPCRによってアッセイした。各アッセイは肺腫瘍試料に由来するcDNAの定量のための2つの測定及びDNA無しのコントロールの2つの測定を含み、クローンYC090310.03(NT3)とYC100310.03(NT4)(実施例2を参照)から単離された標準プラスミドDNAのさまざまな希釈を使用して較正曲線を構築した。各サンプルで得られた値は、リボソーム18Sサブユニットをコードする転写産物の定量において決定した値で正規化した。この後者の場合、較正曲線は、通常のPCRによって増幅し、製造業者の推奨に従ってマシュレネーゲルキットを使用して直接精製したこの遺伝子(853bp)の配列の異なる希釈から作成した。この配列を得るために使用したオリゴヌクレオチドは、以下の通りであった
−oligo18S_for:CTA CCA CAT CCA AGG AAG GCA GCA(配列番号11)、及び
−oligo18S_rev:GCT ATC AAT CTG TCA ATC CTG TCC(配列番号12)。
NT3及びNT4の定量的増幅のための反応混合物は、以下を含んでいた:100ngの全RNAレトロ転写産物(実施例1を参照)、1ユニットのFastStart Taq DNAポリメラーゼ、0.2x濃度のSYBR Green(Roche Diagnostics, Meylan)、1x濃度の反応液(50mMのTris-HCl pH8.3、10mMのKCl、5mMの(NHSO、2mMのMgCl)、各0.2mMの濃度のdNTP、及び0.2μMの調べた転写産物の各センス(表III、実施例2)とアンチセンスオリゴヌクレオチドプライマー。転写産物NT3とNT4のアンチセンスプライマーはそれぞれ、エキソン5と6の結合配列にハイブリダイズするプライマーNT3_rev(CCT CCA GAA TCG CCC T−配列番号13)、及びエキソン6に位置する標的配列プライマーNT4_rev(CAG TCC AGG TAG CGG CAG−配列番号14)であった。
リボソーム18Sサブユニットをコードするハウスキーピング遺伝子の定量のための計測は、以下の反応媒体中で実施された:0.5ngの全RNAレトロ転写産物、1ユニットのFastStart Taq DNAポリメラーゼ、2mMのMgClを添加した1x濃度の反応液(50mMのTris-HClpH8.3、10mMのKCl、5mMの(NHS0、2mMのMgCl)、各0.2mMの濃度のdNTP、及び0.56μMの各センス(CGC GGT TCT ATT TTG TTG GTT TT−配列番号15)及びアンチセンス(TTC GCT CTG GTC CGT CTT GC−配列番号16)プライマー。
さまざまな転写産物の定量的PCRの増幅条件を表4に示す。
表4
Figure 2010504746
定量は、2002年1月と2004年6月の間に、気管支肺癌の手術を受けた患者から外科的に切除された部分から採取した腫瘍組織の試料において実施した。調べたコホートは、45から83才にわたる、中央値が65才となる、60人の患者を含んでいた(表5を参照)。
表5
Figure 2010504746
38人の患者はpTNM分類(文献24)によるステージ1又は2の癌腫、24人の患者はステージ3または4の癌腫を有していた。生存率分析は、2006年1月に彼らの健康状態に関する情報を集めることによって実施した。研究期間に26症例の死亡を記録した。
任意単位(AU)で表わすNT3とNT4の正規化した値のために、χ検定によって、集団の全体の生存を最もよく予測できる限界値を決定した。限界値は、NT3では50AU(χ=7.54;P=0.006)及びNT4では1000AU(χ=7.54;P=0.006)である。第45及び第46パーセンタイルであるこれらの値は次の分析に使用した。
患者を2つのグループに分類した:1グループは、決定した限界値より低い発現量を呈する個人に対応する(弱い発現;弱NT3またはNT4と示す)、及び1グループはより高い発現レベルを有する(強い発現;弱NT3またはNT3と示す)。各グループごとに、生存曲線はカプランマイヤー方法によって構築し、カーブ間の差の有意性はログランク検定によって評価した。患者の全体の生存における転写産物の発現の影響(強い発現対弱い発現の比較)は、Coxモデル(Cox比例ハザード回帰モデル)を使用して算出したHR(死亡の相対リスク)によって評価した。分析は一変量で実施した。また、この変数は患者の生存と強い関連があるので、腫瘍ステージの補正(それは、変数「ステージ」を除外することを可能にする)の後に実施した(それ故、補正後の強NT3またはNT4と呼ばれる)。
結果を表6に示す。
表6
Figure 2010504746
カプランマイアー生存曲線は、NT3またはNT4を強く発現している患者(強NT3またはNT4)とこれらの転写産物を弱く発現している患者(弱NT3またはNT4に関して算出したP)との間に、生存について有意差を示す(ログランク検定、表6)。
Coxモデルにより、転写産物を強く発現している患者は他の患者より生存が有意に低いと結論づけることができる。
実際に、Cox分析法は、NT3の(表6、HR、3.608倍に増加)又はNT4の(表6、HR、2.860倍に増加)強い発現に関連する死亡のリスクの増加が統計学的に有意であることを示す。従って、これらの転写産物の発現レベルは、肺の癌腫に対する患者生存の予後指標を構成する。
腫瘍ステージの補正の後は(補正後の強NT3またはNT4)、「強NT3」に関連する死亡のリスクの増加は統計的有意性が減少した(P=0.0779)。これは、2つの変数(NT3の発現と腫瘍ステージ)がこの研究においてリンクしているように見えることを示す。
それにもかかわらず、「補正後の強NT3」の有意性の強い傾向は、より大きな数の事象を含んでなるより堅固な研究においては、2つの変数は独立しているという結果になるであろうことを示唆する。
腫瘍ステージの補正が死亡リスクの増加の統計的有意性を変えなかったので、変数「強NT4」で状況は異なる。この結果は、変数NT4が腫瘍ステージから独立している予後指標であるということを証明する。
実施例4:カリクレインの他の遺伝子の転写産物の分析と組合わせた転写産物NT3又はNT4の分析
肺で発現するカリクレインの他の遺伝子の転写産物(KLK5、KLK6、KLK7、KLK10、KLK11、KLK13及びKLK14)の分析のためのストラテジーは、実施例3に記載されているものと同一である。まとめると、cDNAとコントロールの増幅に由来する産物の定量は、SYBR greenの取り込みによって、各サイクルの後、決定された。標準曲線は、異なる遺伝子のcDNAのクローンに由来するプラスミドDNAを基礎として作成された。患者ごと及び遺伝子ごとに得られた値は、18Sリボソームの値で正規化し、任意単位で表した。反応条件は、NT3及びNT4のために記載したもの(実施例3)と同一だった。使用したPCRプライマーを、表7に記載した。
表7
Figure 2010504746
表8
Figure 2010504746
さまざまな遺伝子の転写産物の分析のために使用したコホートは、実施例3で調査した集団に由来する。調査したコホート内の腫瘍組織学的な種類の分布を表9に示す。
表9
Figure 2010504746
患者ごとに、異なる転写産物の発現レベルを決定し、そしてNT3又はNT4との比率を算出するために用いた(表10のNT3及び表11のNT4)。そして、比率ごとに、実施例3に記載の方法によって、集団の全体の生存を最も良く予測することを可能にする限界値を決定した。
表10
Figure 2010504746
表11
Figure 2010504746
実施例3の通りに、患者は2つのグループに分類された:1グループは、決定した限界値より低い発現レベルを呈している個体に(弱い発現)、1グループはより高い発現レベルを有するもの(強い発現)に対応する。グループごとに、生存曲線をカプランマイヤー方法によって構築し、カーブ間の差の有意性はログランク検定によって評価した。死亡の相対リスク(HR)は、Coxモデル(Cox比例ハザード回帰モデル)を使用して算出した。この変数は強く患者の生存と関連があったので、分析は腫瘍ステージの補正の後に行った。
NT3の結果を表12に示す。
表12
Figure 2010504746
表12続き
Figure 2010504746
この研究は、比率の値が限界値より低いものと比較して、限界値より大きいNT3/KLKx比率を有する患者が有意に減少した生存率を呈することを確かめる(NT3/KLK7を除く;ログランク検定)。
Cox検定の結果は、比率NT3/KLK5、NT3/KLK11及びNT3/KLK13が腫瘍ステージから独立している予後指標であることを示す(補正後変数 P<0.05)。調査した集団において、この変数は単独で変数「腫瘍ステージ」から独立しているので、したがって、KLK5、KLK11及びKLK13遺伝子の発現に対するNT3の発現の比率の作成は、NT3の予測力を向上させる(実施例3を参照)。
NT4の結果を表13に示す。
表13
Figure 2010504746
表13続き
Figure 2010504746
表13に示す通り、限界値より大きいNT4/KLKx比率を有する患者は比率の値が限界値より低いそれらと比較してかなり減少した生存率を呈する(NT3/KLK6を除く;ログランク検定)。Cox検定の結果は、NT3/KLK6比率は別にして、全ての他の比率は腫瘍ステージから独立した予後指標を構成することを示す(補正後変数P<0.05)。この研究において、NT4/KLK11比率は特に有効に見える。それは、この変数で算出した死亡の相対リスクは腫瘍ステージで得られたものよりも大きいからである。
実施例5:遺伝子KLK8の他の転写産物(NT1、NT2、NT5とNT6)と組合せた、場合によりカリクレインの他の転写産物と組合せた、転写産物NT3の定量
前の実施例において、転写産物NT3とNT4は、特異的PCRプライマーの使用で別々にアッセイした。この実施例は、それらが非特異的PCRプライマーによってアッセイするときの、これらの転写産物の予後値を評価することを意図する。エキソン5と6を標的とし、従って転写産物NT1、NT2、NT3、NT5及びNT6の全体の定量を可能にするオリゴヌクレオチドを使用した。測定する変数を「KLK8」と呼ぶ。これらのプライマーの配列は、以下の通りである
−719.K8_for:CCA GAA GAA GTG TGA GGA TG(配列番号31)と
−890.K8_rev:GGT ATA GAC GCC AGG TTT G(配列番号32)。
使用した反応混合物は、実施例3のものと同一だった。増幅条件は、95℃で5分間の1サイクル、次に95℃20秒の変性段階、60℃20秒のハイブリダイゼーション段階、72℃20秒の伸長段階及び84℃15秒の蛍光獲得段階を含む50サイクルである。
手順は、前の実施例のものと同一だった。すなわち、(1)標準曲線による変数の定量、(2)発現レベルまたは18SリボソームRNAによる正規化、(3)任意単位の形での表示、場合により他の遺伝子の発現との比較、(4)カイ二乗検定による限界値の定義(表14)、(5)集団の2値化(強い発現>限界値;弱い発現<限界値)、(6)統計的検定(表15)である。
調査したコホートは、変数「KLK8」に対しては実施例3に記載したものと同じであり、他のカリクレイン遺伝子に対する比率の形での表示のためには実施例4に記載したものと同じであった。
表14
Figure 2010504746
表15
Figure 2010504746
表15続き
Figure 2010504746
変数「KLK8」の高い値を有する患者は、他の患者より生存が低い(ログランク検定、P=0.0353);しかしながら、補正後の変数の非有意性Pによって示されているように、この変数は変数「腫瘍ステージ」にリンクする(表17)。
他のカリクレイン遺伝子の発現レベルの比率の形と組合わされるときに、変数「KLK8」は独立となる(P<0.05;表17)。これは、比率KLK8/KLK10、KLK8/KLK11及びKLK8/KLK13を有する場合である。したがって、これらの変数は、肺の癌腫のための悪化の及び独立の予後指標を構成する。
実施例6:肺の癌腫を患っている患者の血液中の転写産物NT4の存在の実証
癌腫を有する患者の末しょう血液を基にした潜在的な癌腫の検出の感度の高さは、重要な予後または治療的な意味を有するはずである。従って、血液中のNT4転写産物の存在の検出が可能であること及びその検出が肺の癌腫とリンクすることを確認するために、この実験を実施した。
健康者と肺癌を患っている患者からの血液は「PAXgeneTM Blood RNA」チューブ(Europe BD)中に採取し、そして全RNAは供給元の推奨に従ってPAXgeneTM Blood RNAシステム(Qiagen、フランス)によって調製した。実施例1に記載されている手順に従って、これらの全RNAをcDNAにレトロ転写した。NT4転写産物のためのテストは、「nested PCR」(2つの連続的なPCR)によって実施した。第1のPCRにおいて、実施例1に記載されているプライマーK8Not_forとK8Eco_revを使用した。反応媒体はその実施例のものと同一であり、PCR条件も同一であった。しかしながら、増幅サイクルは30回だけ実施した。第2のPCRでは、それぞれ実施例2と3に記載されているプライマーNT4-2/6とNT4_revを使用した。反応媒体(1μlの第1PCRを含む)及び増幅プログラムは、プライマーハイブリダイゼーション段階を62℃で実施したことは別にして、実施例1と同一であった。50サイクルを実施し、PCR媒体の10μlをエチジウムブロマイドで染色したアガロースゲル上へ置いた。
結果を図2に示す。したがって、それは癌を患っている2人の患者及び2人の正常患者から得られた電気泳動ゲルの写真である。
図2で示すように、正常患者の血液中に転写産物NT4を検出することは可能でない。この所見は、正常な血液細胞における転写産物の欠如を示す。転写産物NT4は、肺の癌腫を患っている患者のうちの1人に認められた。したがって、この方法により、肺の癌腫を有するある程度の患者で循環腫瘍細胞の存在を検出することができる。

Claims (16)

  1. 気管支肺癌、特に非小細胞気管支癌のインビトロ診断の方法であって、前記気管支肺癌を患っていることが疑われる患者に由来する生物試料においてカリクレイン8をコードするKLK8遺伝子の主要選択的転写産物のうちの少なくとも1つを検出する工程を含むことを特徴する、方法。
  2. 1KLK8遺伝子の主要選択的転写産物が転写産物NT3及びNT4から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. i)生物試料中の主要選択的転写産物の量を決定すること、
    ii)生物試料中の主要選択的転写産物の量を、使用する分析の種類及び病理学の検出限界の代表例に従い選択された所定の限界値と比較すること、及び
    iii)診断を確立すること
    を含む工程によって実施されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. KLK8遺伝子の少なくとも一つの他の転写産物を検出する工程を含むこともまた特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  5. KLK8遺伝子の少なくとも一つの他の転写産物がNT1とも呼ばれるカリクレインKLK8をコードする転写産物であることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. KLK8遺伝子の少なくとも一つの他の転写産物が選択的転写産物であることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  7. 選択的転写産物または転写産物がNT2、NT3、NT4、NT5及びNT6から選択されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. i)同じ生物試料中の、KLK8遺伝子の主要選択的転写産物の量及びKLK8遺伝子の他の転写産物の量を決定すること、
    ii)得られた量を、使用する分析の種類及び病理学の検出限界の代表例に従い選択された所定の限界値と比較すること、及び
    iii)診断を確立すること
    を含む工程によって実施されることを特徴とする、請求項4から7に記載の方法。
  9. 他のカリクレインをコードする遺伝子の少なくとも一つの転写産物を検出する工程を含むこともまた特徴とする、請求項1または4に記載の方法。
  10. i)生物試料Q1中の、KLK8遺伝子の主要選択的転写産物、及び場合によってはKLK8遺伝子の他の転写産物の量を決定すること、
    ii)同じ試料Q2中の、他のカリクレインをコードする遺伝子の転写産物の量を決定すること、
    iii)比率Q1/Q2またはQ2/Q1を算出すること、
    iv)前記比率と、使用する分析の種類及び病理学の検出限界の代表例に従い選択された所定の限界値とを比較すること、及び
    v)診断を確立すること
    を含む工程によって実施されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. カリクレインをコードする遺伝子ではない、肺で発現する他の遺伝子の少なくとも一つの転写産物を検出する工程もまた含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  12. i)生物試料Q1中の、KLK8遺伝子の主要選択的転写産物の量を決定すること、
    ii)同じ試料Q3中の、肺で発現する他の遺伝子の転写産物の量を決定すること、
    iii)比率Q1/Q3またはQ3/Q1を算出すること、
    iv)前記比率と、使用する分析の種類及び病理学の検出限界の代表例に従い選択された所定の限界値とを比較すること、及び
    v)診断を確立すること、
    を含む工程によって実施されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 気管支肺癌を患っている患者の生存予測における、請求項1から11の何れか一項に記載の方法の使用。
  14. 請求項1から12の何れか一項に記載の方法の実施のための、KLK8遺伝子の主要選択的転写産物の結合パートナー、好ましくは核酸プローブ又は増幅プライマーを含む診断キットの使用。
  15. 配列番号7に記載の配列を有することを特徴とする、カリクレイン8をコードするKLK8遺伝子の選択的転写産物NT5。
  16. 配列番号8に記載の配列を有することを特徴とする、カリクレイン8をコードするKLK8遺伝子の選択的転写産物NT6。
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