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JP2010284816A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2010284816A JP2009138309A JP2009138309A JP2010284816A JP 2010284816 A JP2010284816 A JP 2010284816A JP 2009138309 A JP2009138309 A JP 2009138309A JP 2009138309 A JP2009138309 A JP 2009138309A JP 2010284816 A JP2010284816 A JP 2010284816A
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Abstract

【課題】マルチパス印字開始時の用紙先端の浮きを防止し、マルチパス印字の効果を有効に発揮できるものとする。
【解決手段】給紙装置から用紙を印字領域に間欠的に送り出す搬送手段と、印字領域に用紙を平坦に保つプラテン4と、プラテン4の下側に配置され用紙に吸引力を与える吸引ファン5と、プラテン4上の用紙にインクを吐出して画像を形成する印字ヘッド6と、印字ヘッド6を移動するキャリッジ7と、印字パターンによって印字データをマスクする画像処理手段と、搬送手段、吸引機構、印字ヘッド及びキャリッジの駆動制御を行う制御部20と、を備え、印字制御手段は、画像をN回(Nは2以上の自然数)重ねて印字を行うマルチパス印字を行うと判断したとき、初期の少なくとも1バンドをN回よりも少ない回数を重ねてマルチパス印字又は1パスのみのシングルパス印字で初期印字を行い、初期印字を行った後に、N回画像を重ねるマルチパス印字を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は画像形成装置に係り、特にマルチパス印字を行う画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像形成装置として、インクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は、インク記録ヘッドから用紙にインクを吐出して記録を行うものであり、高精細な画像を高速で記録することができ、ランニングコストが安く、騒音が少なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
インクジェット記録装置においては、記録ヘッドのノズルの吐出量や吐出方向などの吐出特性のばらつきに起因する印刷画像の濃度むらを低減するため所謂マルチパス印字が行われる。マルチパス印字は、記録ヘッドの走査ごとに行われる印刷用紙の搬送量を、例えばノズル間ピッチのノズル数分の長さの1/Nに設定するとともに、各走査において、印刷データに基づく吐出データを1/Nに間引きしたものによりそれぞれのノズルからインク吐出を行い、走査方向のそれぞれの画素列を、N個の異なるノズルから吐出されるインクで印刷するものである。以下、ヘッドが主走査方向に走査を行って印字することをパスと表現し、1度の走査で印字をすることを1パス印字と表現し、2度走査して印字した場合には2パス印字と表現する。また、1パスにて印字される印字幅のことをバンドと表現する。また、以下各図において、○印が付された数字は当該領域におけるパス(印字)の回数を表している。
図9は従来のマルチパス印字を示す模式図である。この例では、ヘッドの印字幅を16mmとし、用紙の先端部の印字を行う初期印字後の通常印字の用紙送り寸法を4mmとし、更に前記初期印字の用紙送り寸法を1mmとし、用紙先端部においても4パス印字を実現している。
まず、用紙を印字ヘッドの最下流端Eから3mm手前に搬送して、用紙の先端から4mmの領域iに印字を行う。これにより、用紙先端から4mmの領域iに1回の印字が行われたことになる(1パス:図9(a)参照)。次いで用紙を1mm搬送し、用紙先端から8mmの領域に印字を行う。これにより領域iに2回の印字、領域iiに1回の印字が行われたことになる(2パス:図9(b)参照)。以下、用紙を1mm搬送し2パスの印字を行い、同様に3パス(図9(c))、4パス(図9(d))の印字を行う。前記4パスの印字が終了すると、領域iについて4回の印刷が終了し、その後5パス(図9(e))では印字ヘッドの全域を使用して通常のマルチパス印字を行う。
このようなインクジェット記録装置において、記録ヘッドに対向して配置されるプラテンには搬送された用紙を吸引して、記録ヘッドからインクが吐出される際に用紙の浮き上がり等が発生しないよう、プラテンに多数の吸引孔が開設されたものがある。このような構成のインクジェット記録装置で前記マルチパス印字を行う場合には、印字開始時の用紙先端の位置がマルチパス印字を行わない通常の印字のときよりも下流側に配置されることとなる(図9に示した例では3mm)。このため、プラテン上に載置される用紙部分の面積が小さくプラテンの吸引孔の負圧による吸引力が小さくなり、用紙の先端浮きが生じてしやすくなり、用紙先端に浮きが生じると、画像の劣化や、用紙の記録ヘッドやキャリッジとの接触による異常画像やジャムの発生が懸念される。
上記の課題を解決するため、特許文献1には、用紙の先端位置を印字幅の下流端にまで搬送し、用紙の搬送を行わずに印字開始時に用紙の先端部の少なくとも1バンドについてパスごとの用紙搬送を伴わない初期マルチパス印字処理を行った後、用紙搬送を伴う通常マルチパス印字処理を行う画像形成装置が記載されている。
しかしながら、上述した特許文献1に記載のものでは、用紙先端部については用紙搬送を行わないため、マルチパス印字を実施しても、初期の印字では常に同じノズルを使用して印字することとなり、ノズルのばらつきに起因するスジやむらをなくすというマルチパス印字の利点を相殺することとなってしまう他、初期の画像のバンドが通常のバンドと同じ幅であるため大きくなってしまうという問題がある。
そこで、本発明は、マルチパス印字開始時の用紙先端の浮きを防止し、マルチパス印字の効果を有効に発揮できる画像形成装置を提供することを課題とする。
請求項1の発明は、用紙を給紙する給紙装置と、給紙された用紙を印字領域に間欠的に送り出す搬送手段と、印字領域に用紙を平坦に保つためのプラテンと、前記プラテンの下側に配置され前記プラテン上の用紙に吸引力を与える吸引機構と、前記プラテン上の用紙にインクを吐出して画像を形成する印字ヘッドと、前記印字ヘッドを保持し用紙の搬送方向に直行する方向に移動するキャリッジと、印字パターンによって印字データをマスクする画像処理手段と、前記画像処理手段、前記搬送手段、前記吸引機構、印字ヘッド及びキャリッジの駆動制御を行う印字制御手段と、を備える画像形成装置において、前記印字制御手段は、画像をN回(Nは2以上の自然数)重ねて印字を行うマルチパス印字を行うと判断したとき、初期の少なくとも1バンドをN回よりも少ない回数を重ねてマルチパス印字又は1パスのみのシングルパス印字で初期印字を行い、初期印字を行った後に、N回画像を重ねるマルチパス印字を行うことを特徴とする画像形成装置である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記印字制御手段は、用紙の先端余白の寸法が所定の長さ寸法以上ある画像データを処理する場合は、前記初期印字を行わないことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、前記印字制御手段は、用紙種類、用紙サイズによって前記先端余白の所定の長さ寸法を変更することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記印字制御手段は、用紙先端が所定の位置に達した後は前記吸引機構の吸引力を低減することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、前記印字制御手段は、前記所定の位置を前記用紙の先端がプラテンの下流端に達したときとすることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置において、前記印字制御手段は、前記初期印字時のマルチパス数が所定の回数以下の場合は、キャリッジの走査速度を所定の速度に落とすことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像形成装置において、前記印字制御手段は、前記所定の回数を通常のマルチパス印字のマルチパス回数の半分とし、前記所定の速度が通常のマルチパス印字時のキャリッジの走査速度の半分とすることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の画像形成装置において、前記印字制御手段は、前記初期印字時のマルチパス数を前記通常マルチパス印字時のマルチパス数の半分とすることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置によれば、マルチパス印字に際して印字制御手段は、初期の少なくとも1バンドをN回よりも少ない回数を重ねてマルチパス印字又は1パスのみのシングルパス印字にて初期印字を行い、初期印字を行った後に、N回画像を重ねる処理を行うよう制御するので、印字開始時の用紙先端位置をシングルパス印字のときと同じ位置まで搬送できるようになり、用紙をプラテンに十分な吸引力で保持でき、印字品質を良好なものとすることができる。
実施例に係る画像形成装置の側面模式図である。 画像形成装置の平面模式図である。 画像形成装置の印字制御部を示すブロック図である。 第1実施例における画像形成装置の作動を示す模式図である。 第1実施例における画像形成装置の作動を示す模式図である。 領域IIIの印字に使用されるノズルの範囲を示す模式図である。 第2実施例における画像形成装置の作動を示す模式図である。 第2実施例における画像形成装置の作動を示す模式図である。 従来のマルチパス印字を示す模式図である。
本発明を実施するための形態に係る画像形成装置は、用紙を給紙する給紙装置と、給紙された用紙を印字領域に間欠的に送り出す搬送手段と、印字領域に用紙を平坦に保つためのプラテンと、前記プラテンの下側に配置され前記プラテン上の用紙に吸引力を与える吸引機構と、前記プラテン上の用紙にインクを吐出して画像を形成する印字ヘッドと、前記印字ヘッドを保持し用紙の搬送方向に直行する方向に移動するキャリッジと、印字パターンによって印字データをマスクする画像処理手段と、前記画像処理手段、前記搬送手段、前記吸引機構、印字ヘッド及びキャリッジの駆動制御を行う印字制御手段と、を備える画像形成装置において、前記印字制御手段は、画像をN回(Nは2以上の自然数)重ねて印字を行うマルチパス印字を行うと判断したとき、初期の少なくとも1バンドをN回よりも少ない回数を重ねてマルチパス印字又は1パスのみのシングルパス印字で初期印字を行い、初期印字を行った後に、N回画像を重ねるマルチパス印字を行う。この画像形成装置によれば、先端部分のマルチパス数を変更することで印字開始時の用紙先端位置をシングルパス印字のときと同じ位置まで搬送できるため吸引力を十分に用紙に与えることができる。
また、本例に係る画像形成装置の印字制御手段は、用紙の先端余白の寸法が所定の長さ寸法以上ある画像データを処理する場合は、前記初期印字を行わない。この画像形成装置によれば、用紙の先端に余白が十分あり、プラテン上に用紙を十分に搬送できるときはマルチパス数を減らすことによる画像劣化を防ぐことができる。
また、本例に係る画像形成装置の印字制御手段は、用紙種類、用紙サイズによって前記先端余白の所定の長さ寸法を変更する。この画像形成装置によれば、用紙サイズによって異なるプラテンの吸引口による吸引力や用紙の種類によって異なるコシを考慮して前記所定の長さを設定することができ、マルチパス数を低減する動作を必要最小限とすることができる。
また、本例に係る画像形成装置の印字制御手段は、用紙先端が所定の位置に達した後は前記吸引機構の吸引力を低減する。この画像形成装置によれば、用紙がプラテンの所定の位置に達した場合には、用紙に必要な吸引力が付与できる程度に吸引力を低減させることができるので、騒音の低下や消費電力の低下を図ることができる。
また、本例に係る画像形成装置の前記印字制御手段は、前記所定の位置を前記用紙の先端がプラテンの下流端に達したときとする。この画像形成装置によれば、用紙先端がプラテンの端に到達した場合はプラテン上に用紙が全て乗っている状態となり十分な吸引力が付与されるとして吸引力を低減するので、予備消費電力を低減することができる。
また、本例に係る画像形成装置の印字制御手段は、前記初期印字時のマルチパス数が所定の回数以下の場合は、キャリッジの走査速度を所定の速度に落とす。この画像形成装置によれば、マルチパス印字による印字に際して主走査方向の解像度が通常印字よりも高い場合は、キャリッジの走査速度を落とすので、初期のマルチパス数を低減する印字領域の解像度を所定の解像度にすることができる。
また、本例に係る画像形成装置の印字制御手段は、前記所定の回数を通常のマルチパス印字のマルチパス回数の半分とし、前記所定の速度が通常のマルチパス印字時のキャリッジの走査速度の半分とする。この画像形成装置によれば、マルチパス数が半分としたとき主走査方向の解像度が半分となるため、このときキャリッジの走査速度を半分にすることで主走査方向の解像度を通常のマルチパス印字を実施した領域とそろえることができる。
また、本例に係る画像形成装置の印字制御手段は、前記初期印字時のマルチパス数を前記通常マルチパス印字時のマルチパス数の半分とする。この画像形成装置によれば、初期印字時のマルチパス数を半分にするので、ヘッド吐出タイミングを変えることなくキャリッジの走査速度を変更することで高解像度の印字が可能となる。
以下実施例に係る画像形成装置を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る画像形成装置の模式図、図2は画像形成装置の平面模式図、図3は画像形成装置の制御部を示すブロック図である。本例に係る画像形成装置はインクジェット記録装置であり、図示していない給紙装置から搬送された用紙を移送するレジストローラ1及びレジスト加圧ローラ2と、前記移送された用紙にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色インクを吐出する印字ヘッド6を主走査方向に走査するキャリッジ7と、前記移送された用紙が前記キャリッジ7に対向して配置するプラテン4と、前記プラテン4に開設された複数の吸引孔で前記用紙を吸い付けるため、プラテン4の下方に配置されたチャンバー3と、前記チャンバー3を負圧とする吸引ファン5とを備えている。
レジストローラ1とレジスト加圧ローラ2との間に挟まれてプラテン4まで移送された用紙は、プラテン4の吸引孔から吸引され、プラテン4上に密着して平面度が維持される。吸引は吸引ファン5でなされ、吸引ファン5は様々な用紙サイズ・種類に対応するためにPWM制御されており、PWM信号のDuty値を変化させることでプラテン4上に用紙を密着させる吸引力を変化させている。
プラテン4の上のキャリッジ7は図示していない主走査ステーに沿って用紙の幅方向に往復して、インクをプラテン4上の用紙に向かって吐出することで用紙に画像を形成する。
前記レジストローラ1、キャリッジ7及び吸引ファン5はそれぞれ駆動モータM1,M2,M3(図3参照)で駆動される。これらの駆動モータM1,M2,M3及び印字ヘッド6の各色インクの吐出は印字制御部20で用紙の先端部の印刷時、通常のマルチパス印字に小汀所定の動作をなすよう制御される。
印字制御部20は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などの上位装置側からの印刷データ等をケーブル或いはネットを介して受信するインターフェース(I/F)21と、CPU、ROM、RAM及びI/F等を備える主制御部22と、各種データの記憶等を行うRAM23と、各種データ処理のためのルーチン等を記憶したROM24と、印字ヘッド6への駆動波形を発生させる駆動信号発生回路25と、ドットパターンデータ(ビットマップデータ)に展開された印字データ及び駆動波形等をヘッドドライバ28に送信するためのインターフェース26、モータ駆動データをモータドライバ29に送信する信号を送信するためのインターフェース27と、を備えている。
RAM23は各種バッファ及びワークメモリ等として用いられ、ROM24は主制御部によって実行する各種制御ルーチンとフォントデータ及びグラフィック関数、各種手続きなどの固定情報(テーブル)等を記憶している。以下説明するマルチパス印字の制御はこのROM24に格納された制御ルーチンを主制御部22で実行することにより実現される。
主制御部22は、インターフェース21に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、この解析結果(中間コードデータ)をRAM23の所定のエリアに記憶し、記憶した解析結果からROM24に格納したフォントデータを用いて画像出力するためのドットパターンデータを生成し、RAM23の異なる所定のエリアに再び記憶する。なお、上位装置側のプリンタドライバで画像データをビットマップデータに展開してこの記録装置に転送する場合には、単にRAM23に受信したビットマップの画像データを格納する。
そして、主制御部22は、ヘッドの1行分に相当するドットパターンデータが得られると、この1行分のドットパターンデータを、発振回路からのクロック信号CLKに同期して、インターフェース26を介してヘッドドライバ28にシリアルデータで送出し、また所定のタイミングでラッチ信号をヘッドドライバ28に送出する。
駆動信号発生回路25は、駆動波形(駆動信号)のパターンデータを格納したROMと、このROMから読み出される駆動波形のデータをD/A変換するD/A変換器を含む波形生成回路及びアンプ等で構成されている。ヘッドドライバ28は、駆動波形に含まれる所要の駆動波形を選択的にヘッドに印加する。
マルチパス印字を行うモードが選択されたとき、印字制御部20は、用紙の種類及び印字モードから、マルチパス数を決定する。印字する画像から先端余白を算出し、セットされている用紙サイズ及び種類からマルチパス数低減を行うかどうかを判定する。
この際、用紙の先端余白寸法が所定値を超え十分である場合は通常のマルチパス印字を行う。一方、用紙の先端余白寸法が所定値以下であり不十分な場合は以下の印字処理を行い、初期のマルチパス数を低減して印字動作を実行する。なお、用紙がプラテン4上に搬送されるときは、吸引ファン5のPWM信号のDuty値を100%として、用紙の浮きを最小限にする。
第1の実施例について説明する。図4及び図5は画像形成装置の作動を示す模式図、図6は領域IIIの印字に使用されるノズルの範囲を示す模式図である。通常のマルチパス数がN=4回で印字ヘッド6の印字幅が16mmのときの実施例を示す。図中○中に記載した数字は重ねて印字した回数を示している。用紙の先端から画像がある場合は、ヘッドの下流端まで用紙の先端を搬送する。通常のマルチパス印字時の用紙送り量は、16mm/4回で4mmとなる。機械的な精度や制御方法の制約から決められた、用紙の最小送り量から初期のマルチパス印字幅を1mmとすると、1パス目に印字するバンドを先端から7mmと設定して、図5に示すように1パス目のバンドを領域Iから領域IVまで4分割して印字データにマスク処理を行う。
即ち、図5に示すように、領域I(先端から1mm)は1パスの印字で画像が完成するようにマスクを行い、領域II(先端から1〜2mm)は2パスで画像が完成するようにマスクを行い、領域III(2〜3mm)は3パスで画像が完成するようにマスクを行い、領域IV(残りの4mm)は4パスで画像が完成するようにマスクを行う。
キャリッジ7が走査して印字ヘッド6で1パス目の印字を行った状態(図4(a))で、先端の1mm(領域I)は1パスの印字だけで画像が完成している。次いで完成している1mm幅の画像を印字領域の外へと搬送するために用紙を1mm搬送する。2パス目は1パス目で完成していない6mm(図中領域A)と以降の4パスで印字が完成する次の4mm(図中領域B)を合わせた10mmの印字幅を印字し、印字ヘッド6の印字幅の残りの6mm(図中領域C)はマスクを行い、印字を行わない(図4(b))。
それにより、先端から1〜2mmの部分(領域II)は2パス印字を行ったこととなり、画像が完成する。更に用紙を1mmだけ搬送し(図4(c))、3パス目は、画像の完成していない9mmの領域(図中D、E)と以降の4パスで印字が完成する次の4mmの領域(図中F)を合わせた13mmの領域の印字を行う。この際に、ヘッドの上流側の3mmの領域(図中G)はマスクを施し、印字を行わない。以上で、領域III(先端から2〜3mm)の画像が3パスにて完成する。以上の動作により初期マルチパス印字が終了し、用紙先端の3mmの印字がそれぞれの領域において1パス〜3パス印字で完了することができる。
そして、以下通常のマルチパス印字を行うために用紙を1mm搬送して(図4(d))、画像の完成していない12mmの領域(図中H)と、以降の4パスで完成する4mmの領域(図中J)を合わせて、印字ヘッド6の印字幅全域の16mmを印字する。この状態で、領域IV(先端から3〜7mm)は4パスで完成しており、完成した画像を印字領域の外へ送り出すために、用紙を4mm搬送する(図4(e))。
この画像形成装置は、プラテン4の下流端が印字ヘッド6の下流端Eより5mmのところにレイアウトされており、この時点で用紙の先端がプラテンの下流端に到達しているので吸引ファン5のPWM信号のDuty値を用紙サイズに合わせて下げる。再度キャリッジ7が主走査方向に走査を行い、ヘッド印字幅16mm全域の印字を行い、1バンド(4mm幅)の画像が完成し、用紙を4mm搬送する。以降はこの動作を繰り返す通常マルチパス印字となり、用紙全域の画像を完成させていく。
上記の方法で印字を実施することで、パスごとに異なったノズルを使用してマルチパス印字を行うこととなる。ここで、領域IIIの印字に使用されるノズル範囲についてみると、1パス目の印字ではヘッドの下流端より2〜3mmの範囲のノズルを使用し(図6(a))、2パス目の印字ではヘッドの下流端より1〜2mmの範囲のノズルを使用し(図6(b))、3パス目の印字ではヘッドの下流端より1mmの範囲のノズルを使用して(図6(c))印字を行うことになる。このように、それぞれのパスで使用するノズルが異なり、同じ領域IIIをこれらの異なるノズルで3回重ねて印字を行うことでノズル固有のばらつき等によるスジ、濃度むらを抑えた画像を得ることが可能になる。
本例によれば、印字開始時の用紙先端位置をヘッドの最下流端位置まで搬送してから印字を行うことができるので、用紙のプラテンに接する面積を大きく、用紙が塞ぐ吸引口の数を多くでき、その結果、十分な吸引力で用紙を保持して先端の浮きなどを防止できるようになり、用紙への印字品質を良好なものとすることができる。
次に第2の実施例について説明する。この例は、上記例と同一の構成の画像形成装置において、異なる印字動作を行うものである。図7は第2実施例における画像形成装置の作動を示す模式図、図8は第2実施例における画像形成装置の作動を示す模式図である。本例において、通常のマルチパス数は前記第1実施例と同様にN=4回とする。また本例では、印字ヘッド6のノズルの搬送方向の密度を300dpi、通常の主走査の速度が1000mm/secとし、主走査方向に300dpiの密度で画像を形成する。4回重ねて印字することで通常の部分は1200dpi×1200dpiの画像を形成するモードで動作する。
まず、用紙の先端位置を印字ヘッド6の下流端Eよりも1mm手前まで搬送する(図7(a))。上記実施例1の場合と同様に、通常のマルチパス印字時の用紙送り量は、16mm/4回で4mmとなり、初期のマルチパス印字幅を1mmとする。そして、1パス目に印字するバンド幅は先端から6mmと設定して、図8に示すように、領域を領域Iと領域IIとに2分割してヘッドにマスクを行う。領域I(先端から2mm)は2パスで画像が完成するように、マスクを行い、領域II(先端から2〜6mm)は4パスで画像が完成するようにマスクを行う。
キャリッジ7を走査させ、1パス目の印字を行うときに走査する速度を通常の1000mm/secの半分の500mm/secとして、2パスで画像が完成する領域I(先端から2mm)の主走査方向の印字密度を2倍の600dpiとする。これによって、2パスで印字が完了したときには主走査方向の印字密度を4パス印字した部分と同じ1200dpiとすることができる。ただし領域II(先端から2〜6mm)については4回印字を行って画像を完成させるため主走査方向の印字密度は300dpiとなるように間引いて印字を行う。
1パス目の印字が完了したら、用紙を1mm搬送して、2パス目の印字を1パス目の印字と同様にキャリッジ7の走査速度500mm/secで行う(図7(b))。これにより領域I(先端から2mm)は2パスで600dpi×1200dpiの画像が完成する。更に1mm用紙を搬送し、3パス目の印字を通常のキャリッジ7の走査速度1000mm/secで印字を行う(図7(c))。同様に1mm用紙を搬送して4パス目の印字を実施することで領域II(先端から2〜6mm)に4回印字をしたこととなり、1200dpi×1200dpiの画像が完成する(図7(d))。その後は4mm用紙を搬送して次々に4mm幅のバンドの画像を完成させて用紙全域の画像を完成させる(図7(e))。
本例によれば、印字開始時の用紙先端位置をヘッドの最下流端位置から1mmのところまで搬送してから印字を行うことができるので、用紙が塞ぐ吸引口の数を多くでき、その結果、十分な吸引力で用紙を保持して先端の浮きなどを防止できるようになり、用紙への印字品質を良好なものとすることができる。
また、前記各例によれば、マルチパス低減による初期マルチパス印字の画像範囲についても、先端から実施例1では3mm、実施例2では2mmとなり、従来技術例えば特許文献1で開示された方法を使用した場合の、初期印字領域12mmに比べて小さくすることができる。
1 レジストローラ
2 レジスト加圧ローラ
3 チャンバー
4 プラテン
5 吸引ファン
6 印字ヘッド
7 キャリッジ
20 印字制御部
21 インターフェース
22 主制御部
23 RAM
24 ROM
25 駆動信号発生回路
26 インターフェース
27 インターフェース
28 ヘッドドライバ
29 モータドライバ
特許第3987759号公報

Claims (8)

  1. 用紙を給紙する給紙装置と、給紙された用紙を印字領域に間欠的に送り出す搬送手段と、印字領域に用紙を平坦に保つためのプラテンと、前記プラテンの下側に配置され前記プラテン上の用紙に吸引力を与える吸引機構と、前記プラテン上の用紙にインクを吐出して画像を形成する印字ヘッドと、前記印字ヘッドを保持し用紙の搬送方向に直行する方向に移動するキャリッジと、印字パターンによって印字データをマスクする画像処理手段と、前記画像処理手段、前記搬送手段、前記吸引機構、印字ヘッド及びキャリッジの駆動制御を行う印字制御手段と、を備える画像形成装置において、
    前記印字制御手段は、画像をN回(Nは2以上の自然数)重ねて印字を行うマルチパス印字を行うと判断したとき、初期の少なくとも1バンドをN回よりも少ない回数を重ねてマルチパス印字又は1パスのみのシングルパス印字で初期印字を行い、初期印字を行った後に、N回画像を重ねるマルチパス印字を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記印字制御手段は、用紙の先端余白の寸法が所定の長さ寸法以上ある画像データを処理する場合は、前記初期印字を行わないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記印字制御手段は、用紙種類、用紙サイズによって前記先端余白の所定の長さ寸法を変更することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記印字制御手段は、用紙先端が所定の位置に達した後は前記吸引機構の吸引力を低減することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記印字制御手段は、前記所定の位置を前記用紙の先端がプラテンの下流端に達したときとすることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記印字制御手段は、前記初期印字時のマルチパス数が所定の回数以下の場合は、キャリッジの走査速度を所定の速度に落とすことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記印字制御手段は、前記所定の回数を通常のマルチパス印字のマルチパス回数の半分とし、前記所定の速度が通常のマルチパス印字時のキャリッジの走査速度の半分とすることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記印字制御手段は、前記初期印字時のマルチパス数を前記通常マルチパス印字時のマルチパス数の半分とすることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
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