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JP2010248540A - 一体型クランク軸およびその製造方法 - Google Patents

一体型クランク軸およびその製造方法 Download PDF

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JP2010248540A JP2009096300A JP2009096300A JP2010248540A JP 2010248540 A JP2010248540 A JP 2010248540A JP 2009096300 A JP2009096300 A JP 2009096300A JP 2009096300 A JP2009096300 A JP 2009096300A JP 2010248540 A JP2010248540 A JP 2010248540A
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Abstract

【課題】多気筒エンジン用一体型クランク軸の高強度化及び高靭性化を同時に実現する。
【解決手段】 多気筒エンジン用一体型クランク軸であって、C:0.30〜0.50%、Si:0.05〜0.4%、Mn:0.20〜1.2%、Ni:2.5〜4.0%、Cr:1.0〜3.0%、Mo:0.20〜0.70%、V:0.05〜0.25%、Al:0.2%以下(0%を含まない)を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、旧オーステナイト粒の結晶粒度をASTMによる粒度番号で6以上とし、引張強度を1000MPa以上とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、船舶用や発電機に使用されるディーゼルエンジン等に用いられる一体型クランク軸に関するものであり、殊に、多気筒エンジン用の一体型クランク軸に関するものである。
一体型クランク軸は、小型・中型用船舶のエンジンや、船舶用あるいは陸上での発電用ディーゼルエンジン等において、エンジンからの往復動力を回転動力に変換するに用いられるエンジン部品である。昨今ディーゼルエンジンのエネルギー効率向上等の要望により、一体型クランク軸に加わる負荷が大きくなり、高強度かつ高靭性化が望まれている。
厚板等の鋼材においては、強度と靭性を向上させる添加元素としてNiがよく知られており、大型鍛鋼品においても強度や靭性を確保する観点から、Niの活用が検討されてきた(特許文献1)。しかしNi濃度が1.5%を超えると鍛鋼品の結晶粒が粗大化しはじめ、2.5%を超えるとかなり粗大化の程度が大きくなるために、鋼材の靭性が却って低下するという問題があった(特許文献1の図1)。そのため、高強度・高靭性を目指す場合には、Niの添加量を高くとも2.5%とせざるを得なかった。
また、シャルピー衝撃試験における吸収エネルギー値のような靭性を示す特性値が高いことは勿論必要であるが、靭性の信頼性をより確実なものにするためには、靭性(吸収エネルギー値)と関連の深い旧オーステナイト(以下、「γ」と記載する場合がある。)粒の結晶粒径自体を小さくしておくことも望まれる。ところが、結晶粒径を微細化しようとしても、上記のようにNi濃度を増やすことに伴い、旧γ粒が粗大になってしまう。
一方、2.5%以上のNiを含有する鋼材(例えば、特許文献2、特許文献3)も知られている。しかし、これらの特許文献では、旧γ粒径については何ら記載されていない。また、特許文献2に記載されているのはプレス鍛造機用のクランクシャフトの用途であり、特許文献3に記載されているのは減速装置の減速歯車の用途であり、いずれにも本発明の多気筒エンジン用の一体型クランク軸に関するものではなく、鋼部品としての用途および必要とされる特性レベルが異なるものである。
特開2005−344149号公報 特開平5−9662号公報 特開昭55−8486号公報
上記したように、特許文献1の大型クランク軸では、Niの添加量を2.5%以上にすると旧γ粒が粗大化してしまうという問題がある。他方、例えば自動車のエンジンに用いられる小さなクランク軸(例えば直径15mm程度)であれば、Niの添加量を2.5%以上とした鋼材(以下「高Ni材」と記載し、その他のNi材を「低Ni材」と記載する場合がある)であっても、クランク軸が細いことから、大型の鍛鋼品とは異なり、熱履歴および塑性変形量の観点から、もともと組織の微細化を図りやすい。より詳細には、大型鍛鋼品の場合、自動車用のエンジン等の小型のクランク軸に比較して、大型であるが故に、熱間塑性加工時には高温かつ長時間の加熱が必要となり、その結果オーステナイト組織は粒成長して粗大になりやすい。また加工時に導入される歪もプレスの能力の関係により大型鍛鋼品では大きくすることができず、大歪を付与することによる再結晶によっての組織微細化も望めない。
また、自動車用の小型のクランク軸と、大型クランク軸とでは、熱間塑性加工のプロセスも異なる。すなわち、自動車用等の小型のクランク軸ではクランク全体を丸棒などの鋼材から各スロー部を同時に成型していくのに対し、本発明が対象としている大型クランク軸では、各スロー部を1個ずつ成型するものであり、その過程で、隣のスロー部等に余分な熱が加わることになるため、工程的にも組織の微細化が難しい。
さらに、大型クランク軸の場合、質量効果により熱処理の際の冷却に長時間を要し、冷却過程においても粒成長が続いてしまうという問題がある。この点が、自動車用等の小型のクランク軸では存在しない課題である。
すなわち、本発明における一体型クランク軸は、自動車用等の小型のクランク軸ではなく、船舶の推進用のディーゼルエンジンや、船舶用あるいは陸上での発電用ディーゼルエンジン等に用いられる一体型クランク軸である。特に、一体型クランク軸の回転軸の部分(ジャーナル)の軸径が100mm以上の大型のものでは、組織の微細化が困難であるという特有の課題が存在しており、本発明は、これを解決しようとするものである。
また、多気筒エンジン用の一体型クランク軸は、1つの鍛鋼品からスロー部を2箇所以上形成するという複雑な鍛造工程(熱間塑性加工)を必要とする。スロー部が多くなると、鍛鋼品から一体型クランク軸の形状に鍛造加工する時間がかかるため、鍛鋼品を十分に前加熱しておく必要がある。例えば、1150℃以上で5時間以上の前加熱が必要である。このような場合、γ粒粗大化の現象は一層深刻であり、現在のところこれを解決する手段はみあたらない。
上記課題を解決し得た本発明の一体型クランク軸は、C:0.30〜0.50%(質量%の意味、以下同じ)、Si:0.05〜0.4%、Mn:0.20〜1.2%、Ni:2.5〜4.0%、Cr:1.0〜3.0%、Mo:0.20〜0.70%、V:0.05〜0.25%、Al:0.2%以下(0%を含まない)、を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、旧オーステナイト粒の結晶粒度がASTMによる粒度番号で6以上であり、引張強度が1000MPa以上であることを特徴とする多気筒エンジン用一体型クランク軸である。
本発明において、「多気筒エンジン」とは2気筒以上の機関を指すものであり、このような用途に対応できる一体型クランク軸は、2箇所以上のスロー部(クランク軸の回転軸から偏心している部分)を有するものである。
上記一体型クランク軸は、ジャーナル径が100mm以上である態様をとることができる。また上記一体型クランク軸は、ディーゼルエンジン部品に好ましく用いられる。
また、本発明の上記一体型クランク軸の好ましい製造方法は、上記化学成分を有する鋼材を1150℃以上で5時間以上加熱し、2箇所以上にスロー部を成形する熱間塑性加工した後、サブゼロ処理を施すことにより残留オーステナイトを1体積%以下とし、次に焼入れ・焼戻し処理を行うものである。また、上記サブゼロ処理は、A変態点以下の温度で加熱保持する時効処理に置き換えてもよい。
本発明によれば、従来の多気筒エンジン用一体型クランク軸において、Ni添加量を高めることにより鋼材の強度を高めつつ旧オーステナイト粒の粗大化の問題を克服するものであり、多気筒エンジン用一体型クランク軸の高強度化及び高靭性化を同時に実現できるものである。
図1の(a)〜(c)は、熱間塑性加工後の一体型クランク軸のXRD解析結果を示すものである。 図2の(a)及び(b)は、熱間塑性加工後の一体型クランク軸のEBSP解析結果を示すものである。
上述したように、高Ni材では熱間塑性加工(クランク軸の形状への鍛造)後に旧γ粒が粗大化してしまい、旧γ粒が粗大化するとシャルピー衝撃試験の吸収エネルギー値が低下する。例えば、日本鉄鋼協会、金属学会発行、「鋼の強靭性」,Kyoto International Conference Hall,October 25,26,1971のp,60には旧オーステナイト粒径と靭性値の一つであるvTrsの関係が記載されており、また同文献のP107にはvTrsとシャルピー衝撃試験の吸収エネルギーの関係が記載されている。これらのことからも、旧γ粒が粗大化するとシャルピー衝撃試験の吸収エネルギー値が低下する。ところが、旧γ粒がどのようなメカニズムで粗大化するかについては従来明らかではなかった。本発明者らは、旧γ粒の粗大化の問題を解決するためには、まずは旧γ粒の粗大化のメカニズムを明らかにする必要があると考え、その解明に取り組んだ。
上述したように、大型の鍛鋼品では質量効果により、熱処理の際の冷却に長時間を要し、冷却過程(オーステナイト→フェライト)において粒成長が続いてしまうという問題がある。一方加熱過程に関し、本発明者らは、高Ni材と、通常の低Ni材の加熱過程における逆変態(フェライト→オーステナイト)のγ粒生成サイトを丹念に解析した。その結果、高Ni材では、低Ni材に比べて逆変態時にγ粒が大きくなることを見出した。そしてこれが高Ni材で組織が粗大化する原因であることを突き止めた。すなわち、焼入れ・焼戻し処理での加熱過程においても、通常の低Ni材では残留γは炭化物(セメンタイト)に熱分解するのであるが、2.5%を超える高Ni材においては当該加熱過程においても残留γが分解せず、これがオーステナイトの逆変態過程まで残存することが判明した。一つの原因として、Niがオーステナイト形成元素であるため、高Ni材では熱間鍛造後の組織に残留オーステナイトとして残りやすいことによるものと考えられる。逆に、低Ni材ではこのような課題は存在していない。
本発明者らは実験的なアプローチからも本発明の課題を確認している。すなわち、低Ni材と高Ni材、高Ni材の中でも、小型のものと比較的大型のものとの間で熱間塑性加工後の組織に違いがあるかどうか検証した。図1は、(a)低Ni材(Ni:0.4%、軸径:約150mm)、(b)高Ni材(Ni:3%、軸径:約80mm)、(c)高Ni材(Ni:3%、軸径:約150mm)のX線結晶構造解析(XRD:X−Ray Diffraction)の結果を示すものである。図1に示される「α」は、フェライト組織、γはオーステナイト組織、「θ」はセメンタイトを示す。図1から明らかなように、低Ni材に比べると、高Ni材では熱間塑性加工後のクランク軸の組織に残留オーステナイトが多く確認され、特に大型の高Ni材では多数の残留オーステナイトが観察されている。このような残留オーステナイトが次工程の焼入れ・焼戻し処理まで残存すると、この残留オーステナイトが逆変態時のオーステナイトの成長核として作用する。
成長核として作用するこの残留オーステナイトは、質量効果により組織が粗大化しやすい大型鍛鋼品において生成するオーステナイト(鍛造工程での加熱によるもの)に由来している。この観点から本発明者らは、図2に示すように鍛造後の残留オーステナイトの結晶方位を電子後方散乱パターン(EBSP:Electron BackScattering Pattern)による解析を行った。図2(a)は鍛鋼品の残留オーステナイト組織、(b)はフェライト組織をそれぞれ示すものであり、同一視野の解析組織である。図2(a)において黒く映っており、(b)において黒以外で映っている箇所が残留オーステナイト組織に相当する。特に、図2(a)から観察エリア内に3つの旧オーステナイト粒界が存在し、(b)より、それぞれのエリア内で残留オーステナイト粒の結晶方位が一方向に揃っていることがわかる。これら図2(a)、(b)により、粗大な旧オーステナイト粒内に残っている残留オーステナイトが概ね同一方位に揃っていることが明らかとなった。
同一方位の残留オーステナイトが逆変態時のオーステナイトの成長核として作用する場合、元々同一方位であるため、残留オーステナイトから成長したオーステナイト粒は、焼入れ・焼戻し処理等、次の加熱工程で大きく成長するとともに、その成長過程で、結晶方向が同一である隣接するオーステナイト粒と互いに合体し、粗大なオーステナイト粒となってしまう。これが高Ni材で、粗大なオーステナイトが形成する原因である。本発明者らは、この同一方位の残留オーステナイトが互いに合体する結果、前記した旧オーステナイト粒と同程度の大きさの粗大なオーステナイト粒にまで成長してしまうことを見出した。その結果、逆変態(焼入れ・焼戻し処理)の前の段階で残留オーステナイトを分解しておけば、焼入れ・焼戻し処理によって粗大なオーステナイト粒が形成されることを防止できると考え、本発明を完成させたものである。
残留オーステナイトの分解方法には大きく分けて二つあり、一つはサブゼロ処理により不安定な残留オーステナイトをマルテンサイト変態させ、残留オーステナイトを分解するものである。またもう一つは、A変態点以下の加熱を一定時間持続させることによって残留オーステナイトを炭化物に分解する時効処理である。上記の通り、焼入れ・焼戻し過程の前に、残留オーステナイトを分解することにより、残留オーステナイトの逆変態過程での成長・合体を阻止し、粗大なオーステナイト粒の生成を防止できる。
本発明は、以上のような検討のもとになされたものであり、Ni濃度が2.5%以上であり、他の化学成分も所定の範囲に制限され、引張強度が1000MPa以上である一体型クランク軸において、旧オーステナイト粒をASTMによる粒度番号で6以上となるようにしたものである。
(クランク軸の化学成分)
本発明は、以上説明したように、Ni濃度を2.5%以上とし、旧オーステナイト粒をASTMによる粒度番号で6以上としたところに特徴を有しており、鋼の基本組成は特に制限されないが、一体型クランク軸として求められる強度や靭性を満足するには、鋼材の一般的技術水準に照らして下記基本組成を満たすことが望ましい。
C:0.30〜0.50%
Cは焼き入れ性を高めると共に強度向上に寄与する元素であり、十分な強度と焼き入れ性を確保するには0.30%以上(好ましくは0.32%以上、さらに好ましくは0.34%以上)含有させる必要がある。しかしながらC含有量が過剰になると靭性を極端に低下させると共に、大型鋳塊では逆V偏析を助長するので、0.50%以下(好ましくは0.48%以下、さらに好ましくは0.46%以下)に抑えるのがよい。
Si:0.05〜0.40%
Siは強度向上元素として作用し、十分な強度を確保するために0.05%以上(好ましくは0.07%以上、さらに好ましくは0.09%以上)含有させる必要がある。しかしながら、多すぎると逆V偏析が著しくなって清浄な鋼塊が得られなくなるので、0.40%以下(好ましくは0.37%以下、さらに好ましくは0.34%以下)にする必要がある。
Mn:0.20〜1.2%
Mnも焼き入れ性を高めると共に強度向上に寄与する元素であり、十分な強度と焼き入れ性を確保するには0.20%以上(好ましくは0.25%以上、さらに好ましくは0.30%以上)含有させる必要がある。しかしながら、Mn含有量が過剰になると逆V偏析を助長するので、1.2%以下(好ましくは1.1%以下、さらに好ましくは1.0%以下)にする必要がある。
Ni:2.5〜4.0%
Niは鍛鋼品用鋼として汎用されているCr−Mo系鋼の強度や靭性を高めると共に、焼き入れ性の向上にも有効な元素であり、引張強度1000MPa以上の高級Cr−Mo系鍛造用鋼に必須な元素であり、2.5%以上(好ましくは2.6%以上、さらに好ましくは2.7%以上)含有させる必要がある。しかし、Niは高価な元素であることから、工業的な観点から4.0%以下(好ましくは3.8%以下、さらに好ましくは3.6%以下)にする。
Cr:1.0〜3.0%
Crは焼き入れ性を高めると共に靭性を向上させる有効な元素であり、それらの効果を発揮させるには1.0%以上(好ましくは1.2%以上、さらに好ましくは1.4%以上)含有させる。しかしながら、過剰に含有させると逆V偏析を助長して高清浄鋼の製造を困難にするので、3.0%以下(好ましくは2.8%以下、さらに好ましくは2.6%以下)とする。
Mo:0.20〜0.70%
Moは焼き入れ性、強度、靭性の向上に有効に作用する元素であり、それらの作用を有効に発揮するには0.20%以上(好ましくは0.25%以上、さらに好ましくは0.30%以上)含有させることが望ましく、これよりも少なくなると逆V偏析を助長することになるので好ましくない。しかしながら、Mo含有量が過剰になると、鋼塊中のミクロ偏析を助長することになり、またMoは重い元素であり、重量偏析が発生しやすくなるので、0.70%以下(好ましくは0.65%以下、さらに好ましくは0.60%以下)とする。
V:0.05〜0.25%
Vは少量で焼き入れ性、強度を向上させるのに有効に作用する元素であり、こうした効果を発揮させるためには0.05%以上(好ましくは0.06%以上、さらに好ましくは0.07%以上)含有させる。しかしながら、Vは平衡分配係数が低いので、過剰に含有させるとミクロ偏析(正常偏析)が発生しやすくなるので、0.25%以下(好ましくは0.22%以下、さらに好ましくは0.19%以下)とする。
Al:0.2%以下(0%を含まない)
Alは、製鋼工程における脱酸元素として用いる元素である。しかし、Alは、AlN等の形態でNを固定し、NおよびV等の配合による鋼の強化作用を阻害する他、種々の元素とも結合し、非金属介在物や金属間化合物を生成し、鋼の靭性を低下させる場合もあるので、好ましくは、例えば0.1%以下、より好ましくは0.05%以下とする。0.01〜0.03%であることが多い。
本発明で使用される一体型クランク軸の好ましい基本成分は上記の通りであり、残部成分は実質的に鉄であるが、該一体型クランク軸には微量の不可避的不純物(例えば、P,S,O,N等)の含有が許容される。
(引張強度1000MPa以上)
一体型クランク軸に要求される強度を満足するため、引張強度を1000MPa以上とする。好ましくは1020MPa以上、さらに好ましくは1040MPa以上である。このような高強度化は、基本的には、Ni濃度を2.5%以上とすることにより達成し得るが、上述したように多気筒エンジン用一体型クランク軸においては、高濃度Niの存在と相俟って旧γ粒の粗大化(靭性の低下)を招きやすくなる強度領域である。
(旧γ粒の粒度番号で6以上)
一体型クランク軸において、シャルピー衝撃試験における吸収エネルギー値が高いことは勿論必要であるが、靭性の信頼性をより高めるためには、靭性と関連の深い旧オーステナイト粒の結晶粒径を小さくしておくことが望ましい。従来の多気筒エンジン用一体型クランク軸では、上述したように、高濃度Niの存在の下ではオーステナイト粒が粗大化していた。本発明では、例えば上記したような焼入れ・焼戻し処理前の残留オーステナイト粒の分解により、一体型クランク軸における旧オーステナイト粒の結晶粒度をASTMによる粒度番号で6以上、好ましくは6.5以上、より好ましくは7以上とすることができるものである。
(製造例)
本発明に係る一体型クランク軸の製法として、例えば次の方法が説明される。まず電気炉などで上記の所定成分組成の鋼を溶製する工程→真空精錬などによりS(硫黄)等の不純元素やO(酸素)等のガス成分を除去する工程→造塊する工程→鋼塊を加熱してから素材鍛造を行なう工程→加熱して多気筒エンジン用一体型クランク軸の形状に鍛造(2箇所以上にスロー部を成形)する工程→残留オーステナイト粒を分解する工程→焼入れ・焼戻し処理して硬質化する工程→仕上げ機械加工工程を順次実施すればよい。
鋳造は、大型の鍛造用鋼の場合は主としてインゴット鋳造が採用されるが、大きさによっては連続鋳造法を採用することも可能である。
多気筒エンジン用一体型クランク軸への鍛造加工法としては、自由鍛造法(クランクアームとクランクピンを一体としたブロックとして鍛造し、ガス切断および機械加工によって一体型クランク軸形状に仕上る方法)と、R.R.およびT.R.鍛造法(鋼塊の軸心が一体型クランク軸の軸心部となる様に鍛造加工し、中心偏析により特性の劣化を起こし易い部分を一体型クランク軸の全ての軸心部となる様に一体に鍛造加工する方法)が例示されるが、特に後者の鍛造法を採用すれば、シャフト表層側を清浄度の高い部分で占めさせることができ、強度や疲労特性に優れた一体型クランク軸が得られ易いので好ましい。こうして得られた一体型クランク軸は、船舶用または発電機に使用される多気筒エンジン用一体型クランク軸として有用である。
上記のように、一体型クランク軸への鍛造加工後、焼入れ・焼戻し処理前に、一体型クランク軸に含まれる残留γを分解する工程を実施することが重要なポイントであるが、残留γの分解方法には例えば次の2つが挙げられる。
1.サブゼロ処理
一体型クランク軸の形状への鍛造加工後、焼入れ・焼戻し処理前に、サブゼロ処理を施すことにより、一体型クランク軸に残存する不安定な残留オーステナイトをマルテンサイト変態させることができる。残留オーステナイトを分解することが目的であり、サブゼロ処理の温度や時間は特に制限されないが、温度は例えばマイナス50℃以下、好ましくはマイナス100℃以下、より好ましくはマイナス150℃以下である。処理時間は、例えば20分以上、好ましくは40分以上、より好ましくは1時間以上である。
2.時効処理
一体型クランク軸の形状への鍛造加工後、焼入れ・焼戻し工程前に、A変態点以下の加熱処理(時効処理)を行うことにより、残留オーステナイトをセメンタイトに分解することができる。サブゼロ処理と同様に、残留オーステナイトを分解することが目的であり、時効処理の温度や時間は特に制限されないが、例えば600℃以上、好ましくは625℃以上、より好ましくは650℃以上で、例えば20分以上、好ましくは40分以上、より好ましくは1時間以上保持する。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
実施例
下記表1に示した成分の鋼種A(高Ni材)を溶製し、クランク軸の鍛造工程を模擬して1280℃で9時間の加熱処理を行い、これを炉冷することにより多数の試料片を作製した。その後、焼入れ・焼戻し処理の前に、下記表2に示す通り一部試料については時効処理(実験番号1〜9)、他の一部試料についてはサブゼロ処理(実験番号10〜15)、残りの試料については時効処理もサブゼロ処理も行わず、そのまま焼入れ・焼戻し処理を行った(実験番号16〜18)。なお、実験番号10〜12は、液体窒素を用いてサブゼロ処理を行っており、表2の残留γの分解工程の温度を「−196℃」と表示している。
時効処理又はサブゼロ処理の後であって焼入れ・焼戻し処理の前(時効処理もサブゼロ処理も行わなかった試料片については、焼入れ・焼戻し処理の前)、X線結晶構造解析により試料内に存在する相の解析を行った。解析結果の中で、特に残留オーステナイトの有無について表2に記した。なお、X線結晶構造解析は、「X線回折ハンドブック」(株式会社リガク発行,1998年2月21日,初版)に記載された方法に従い、残留オーステナイトの検出量が1体積%超であれば残留オーステナイト「有り」と判断し、検出量が1体積%以下であれば、残留オーステナイト「無し」と判定した。
その後にクランク軸の強度を確保するための調質処理(焼入れ・焼戻し処理)を行った。焼入れ条件については、表2に併せて記している。
焼入れ・焼戻し処理の後に実験番号1〜18の試料の各々から更に一部試料については組織観察を行い、旧オーステナイト粒径をASTM(E 112)による粒度番号で評価した。
また試料の他の一部は、600℃で10時間の焼戻しの後、引張試験を行い、引張強度を測定して、強度が1000MPa以上確保されているかを評価した。試験方法は、2000年発行のJISハンドブックに記載の「JIS Z2241」に基づく。試験片形状は「JIS Z2201」の14号試験片である。
また一部の実験においてシャルピー衝撃試験を行い吸収エネルギー(vE)の測定を行った(単位はJ)。試験方法は2000年発行のJISハンドブックに記載の「JIS Z2242」に基づく。試験片形状は「JIS Z2202」の2mmVノッチである。吸収エネルギー値は、30J以上を合格の基準とした。
比較例
上記表1に示した成分の鋼種B(低Ni材)を溶製し、その後は上記実施例と同様の試験片の作製、及び特性評価を行った。但し、熱処理等の諸条件は表2の試験番号19〜21として示した通りである。
[考察]
表2から、本発明の高Ni材(実験番号1〜6,10〜12)においては、1050MPa以上の強度が確保され、しかも旧オーステナイト粒の結晶粒度がASTM粒度番号で6以上であり、多気筒エンジン用一体型クランク軸においては従来可能ではなかった組織の微細化が実現した。
一方、高Ni材でも、旧オーステナイト粒の結晶粒度がASTM粒度番号で6未満のもの(実験番号7〜9,13〜18)では、吸収エネルギー値がいずれも30J未満であり、要求される靭性特性が得られなかった。
他方、低Ni材(実験番号19〜21)では、クランク軸の強度1000MPa以上の要件がそもそも達成されなかった。そのため、シャルピー衝撃試験については実施しなかった。
表2に示したように残留オーステナイトの分解には、時効処理およびサブゼロ処理を挙げたが、残留オーステナイトを分解できればよいのであって、応力導入による応力誘起変態による残留オーステナイトの分解も、旧オーステナイト粒の微細化には効果があると考えられる。
また、時効処理において、上記実施例よりも低温であっても、その分長時間化すれば残留オーステナイトを分解させることはできる。また、仮にある条件で時効処理した際、残留オーステナイトが分解しなかったとしても、時効処理後にXRD等で、残留オーステナイトの分解の有無を評価し、分解が十分でなければ、さらに時効処理を追加して、残留オーステナイトが分解するまで熱処理を繰り返せば、その後の焼入れ・焼戻し処理によって粗大な旧オーステナイト粒の生成を防止できる。このように、時効条件については、1回に限らず多様な条件でこれを達成することができる。残留オーステナイトが分解したかどうかは、上記したように、XRDによる残留オーステナイトの検出量が1%超であれば残留オーステナイト「有り」と判断し、検出量が1%以下であれば、残留オーステナイト「無し」と判定する。サブゼロ処理についても時効処理と同様に、残留オーステナイトが「無し」と判断できる範囲で、温度或いは時間を適宜調整することができる。

Claims (5)

  1. C :0.30〜0.50%(質量%の意味、以下同じ)、
    Si:0.05〜0.4%、
    Mn:0.20〜1.2%、
    Ni:2.5〜4.0%、
    Cr:1.0〜3.0%、
    Mo:0.20〜0.70%、
    V :0.05〜0.25%、
    Al:0.2%以下(0%を含まない)、
    を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、旧オーステナイト粒の結晶粒度がASTMによる粒度番号で6以上であり、引張強度が1000MPa以上であることを特徴とする多気筒エンジン用一体型クランク軸。
  2. ジャーナル径が100mm以上である請求項1に記載の一体型クランク軸。
  3. ディーゼルエンジンに用いられる請求項1または2に記載の一体型クランク軸。
  4. 請求項1に記載の化学成分を有する鋼材を1150℃以上で5時間以上加熱し、2箇所以上にスロー部を成形する熱間塑性加工をした後、サブゼロ処理を施すことにより残留オーステナイトを1体積%以下とし、次に焼入れ・焼戻し処理を行う多気筒エンジン用一体型クランク軸の製造方法。
  5. 請求項1に記載の化学成分を有する鋼材を1150℃以上で5時間以上加熱し、2箇所以上にスロー部を成形する熱間塑性加工をした後、A変態点以下の温度で時効処理を施すことにより残留オーステナイトを1体積%以下とし、次に焼入れ・焼戻し処理を行う多気筒エンジン用一体型クランク軸の製造方法。
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