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JP2010208268A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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JP2010208268A
JP2010208268A JP2009059353A JP2009059353A JP2010208268A JP 2010208268 A JP2010208268 A JP 2010208268A JP 2009059353 A JP2009059353 A JP 2009059353A JP 2009059353 A JP2009059353 A JP 2009059353A JP 2010208268 A JP2010208268 A JP 2010208268A
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Hiroshi Nakai
洋志 中井
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Abstract

【課題】 記録ヘッドのワイピングによりキャリッジのワイピング方向下流側に堆積する付着物を容易に除去することができ、付着物による被記録材や装置内部の汚染を防止できるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】 クリーニング位置Hで記録ヘッド3の吐出口面13をワイピングするワイパー14と、ワイパーをクリーニングするためにワイピング方向下流側に配されたワイパークリーナ17と、を備える。クリーニング位置で吐出口面のワイピングとワイパーのクリーニングとを一連の動作で行う第1のクリーニング動作を実行する。キャリッジ2をクリーニング位置から退避させるとともにワイパーをワイピング方向下流側に停止させた後、キャリッジをクリーニング位置へ移動させてワイパーと接触させ、キャリッジのワイピング方向下流側の付着物Xを除去する第2のクリーニング動作を実行する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、キャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出して被記録材に記録を行うインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置では、記録ヘッドの吐出口面に被記録材で跳ね返ったインクや浮遊しているインクミストなどが付着することで、インク吐出性能が阻害されることがある。また、吐出口面をキャップで覆った状態で負圧を付与することにより吐出口からインクを吸引する吸引回復操作によって、吐出口面にインクが付着することがある。このような付着インクは、吐出インクのヨレや不吐出の原因となり、記録品位の低下を生じることがある。かかる不都合を解消する手段として、ゴム等の弾性部材で形成したワイパーにより吐出口面をワイピングするワイピング手段が用いられている。
ワイピング手段としては、静止させたワイパーに対して記録ヘッドを移動させて吐出口面を摺接させる方法と、静止した記録ヘッドに対してワイパーを移動させて吐出口面をワイピングする方法とがある。さらに、ワイピング性能を維持するために、ワイパーに付着したインク等を除去するためのワイパークリーナが使用されている。ワイパーを移動させて記録ヘッドをワイピングする場合は、記録ヘッドを通過した直後にワイパーをワイパークリーナに接触させる構成が採られている。
特開平11−138857号公報 特開2001−180013号公報
ところで、上述のワイピング手段においては、ワイパーが記録ヘッド(記録ヘッドを搭載したキャリッジを含む)を通過するとき、ワイパーに転写された付着物がキャリッジのワイピング方向下流側の角部や面部に付着して堆積することがある。そして、堆積量が一定限度を越えると付着物が落下して被記録材や装置内部を汚す可能性があった。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものであり、従来の装置の改良を目的とする。本発明のより具体的な目的は、記録ヘッドのワイピングによりキャリッジのワイピング方向下流側に堆積する付着物を容易に除去することができ、付着物による被記録材や装置内部の汚染を防止できるインクジェット記録装置を提供することである。
本発明は、キャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出して被記録材に記録を行うインクジェット記録装置において、クリーニング位置で記録ヘッドの吐出口面をワイピングするワイパーと、前記ワイパーをクリーニングするためにワイピング方向下流側に配されたワイパークリーナと、を備え、前記クリーニング位置で前記吐出口面のワイピングと前記ワイパーのクリーニングとを一連の動作で行う第1のクリーニング動作と、前記キャリッジを前記クリーニング位置から退避させた状態で前記ワイパーを前記キャリッジのワイピング方向下流側に停止させた後に前記キャリッジを前記クリーニング位置へ移動させて前記ワイパーと接触させることにより前記キャリッジのワイピング方向下流側の付着物を除去する第2のクリーニング動作と、を行うことが可能であることを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッドのワイピングによりキャリッジのワイピング方向下流側に堆積する付着物を容易に除去することができ、付着物による被記録材や装置内部の汚染を防止できるインクジェット記録装置が提供される。
インクジェット記録装置の斜視図 記録ヘッドを搭載したキャリッジを下方から見た斜視図 ワイピング手段を上方から見た斜視図 図3の4−4に沿ったワイピング手段の断面図 第1のクリーニング動作を示す断面図 第1のクリーニング動作を示す断面図 第1のクリーニング動作を示す断面図 第2のクリーニング動作を示す断面図 第2のクリーニング動作を示す断面図 第2の実施形態に係るワイピング手段のワイパーの斜視図 第2の実施形態の第2のクリーニング動作を示す断面図 第2の実施形態の第2のクリーニング動作の平面図 第3の実施形態の第2のクリーニング動作を示す断面図 キャリッジのワイピング方向下流側の付着物を検知する状態を示す断面図
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一または対応部分を示すものである。
〔第1の実施形態〕
図1はインクジェット記録装置の斜視図である。図2は記録ヘッドを搭載したキャリッジを下方から見た斜視図である。図3はインクジェット記録装置のワイピング手段を上方から見た斜視図である。図4は図3の4−4に沿ったワイピング手段の断面図である。図1ないし図3において、インクジェット記録装置1には、駆動源である駆動モータMと、記録ヘッド3を搭載して往復移動するキャリッジ2と、駆動モータMによりキャリッジ2を往復移動させる伝動機構4と、が設けられている。また、用紙等の被記録材Pを搬送する搬送機構5が設けられており、記録ヘッド3の吐出口面13と対向する位置にプラテン7が配されている。搬送機構5は、プラテン7の搬送上流側に配された搬送ローラ41および従動回転体(ピンチローラ)42からなる上流側ローラ対と、プラテン7の搬送下流側に配された排紙ローラ43および従動回転体(拍車)44からなる下流側ローラ対とを備えている。記録ヘッド3の吐出口面13はプラテン7上の被記録材Pと所定の隙間をおいて対向しており、吐出口面13には複数の吐出口が所定の配列をなして形成されている。例えば、ブラックインクを吐出するブラック吐出口列と、シアン、マゼンタおよびイエローのインクを吐出するカラー吐出口列とが配されている。
被記録材Pは不図示の給紙機構から上流側ローラ対41、42(図14)へ給送され、搬送ローラ41の駆動によりプラテン7上の記録開始位置へ搬送される。プラテン7と対向する記録ヘッド3の吐出口面13には、吐出口(列)13a、13bが配されている。記録ヘッド3を搭載したキャリッジ2は、駆動モータMにより伝動機構4の駆動ベルト11を介してガイドシャフト12に沿って往復駆動される。キャリッジ2の移動に同期しながら、画像情報に基づいて記録ヘッド3からインクを吐出することにより、プラテン7に支持された被記録材Pに対する記録が行われる。キャリッジ2には記録ヘッド3とともにインクタンク9が装着されている。キャリッジ2の同期した1ライン分の記録と搬送ローラ41による所定ピッチの紙送りとを交互に繰り返すことにより、1枚分の画像が記録される。記録された被記録材は下流側搬送ローラ対43、44(図14)を通して排出される。
キャリッジ2の移動範囲であって記録領域を外れた所定位置には、記録ヘッド3の目詰まり等を防止してインク吐出性能を維持回復するための回復装置50が配されている。回復装置50には、記録ヘッド3の吐出口を覆うためのキャップ46、吐出口面13をワイピングするためのワイピング手段10、吐出口からインクを吸引するためにキャップに接続されたポンプ等の負圧発生源などが設けられている。キャップ46は、吐出口面13を保護するとともにインクの乾燥を軽減するためのものである。ワイピング手段10はワイパー14を吐出口面13に摺接することにより吐出口面13に付着したインクやほこり等を拭き取り除去するものである。負圧発生源は、吐出口又はキャップ内の不良インクを吸引除去するためのものである。負圧発生源としては、例えば、チューブをしごいて負圧を発生させるチューブポンプが使用される。
インクジェット記録装置には、CPU、メモリおよびI/O回路等を備えたコントローラからなる制御手段60が設けられている。この制御手段60は、内部メモリに予め格納された制御プログラムに従い、駆動モータや各種装置の動作を制御する。これにより、被記録材の給送および搬送の動作を制御するとともに、画像情報に基づいて記録ヘッド3を制御することにより、被記録材に画像を記録していく。また、制御手段60は、吐出口面13をワイピングするためのワイピング手段や、記録ヘッドもしくはキャップからインクを吸引するための負圧発生手段などを含む回復装置50の動作などを制御する他、装置全体の動作やそのタイミングを制御するものである。
図3および図4において、ワイピング手段10はキャップ46や負圧発生手段などとともに回復装置50を構成しており、通常では記録ヘッド3のホームポジションに対応する位置に配される。ワイピング手段10は、記録ヘッド3の吐出口面13をワイピング(払拭)するワイパー14と、ワイパー14を支持しベース18のガイド部19に沿って移動可能なワイパーホルダ15と、ワイパーホルダ15を往復作動させる作動機構16とを備えている。ワイパー14はゴム状弾性材からなるブレード状部材であり、その基部をワイパーホルダ15に取り付けられている。このワイパー14は、回復装置50を駆動するモータにより駆動される伝動機構16を介して往復移動させられ、記録ヘッド3の吐出口面13を摺擦して付着物を除去(クリーニング)するものである。つまり、記録動作の後で、記録ヘッド3をホームポジションに位置させ、ワイパーホルダ15を相対移動させてワイパー14を吐出口面13に摺擦させることにより、吐出口面13をワイピング(払拭)してインクやほこり等の付着物を除去する。
記録ヘッド3を搭載したキャリッジ2は、図1中の矢印Sで示す主走査方向に往復移動する。ワイパー14を保持したワイパーホルダ15は、ガイド部19に沿って図3中の両矢印T方向(前後方向)に往復移動可能である。本実施形態では、作動機構16は回転駆動されるリードスクリューで構成されており、ワイパーホルダ15の突起部がリードスクリューのねじ溝に摺動可能に係合している。ワイパー14は、合成ゴムやシリコンゴム等のゴム状弾性材の他、所定の弾性を有するプラスチック材料等で形成することができる。また、ワイピング手段10には、ワイパー14をクリーニングするためのワイパークリーナ17が設けられている。
図3は待機位置にあるワイパーホルダ15を示しており、ワイパーホルダ15の位置は不図示のセンサにより検知可能である。これにより、キャリッジ2がワイピング手段10の位置を移動してきたときにワイパー14を待機位置へ退避させることでキャリッジ2との接触を防いでいる。また、ワイパーホルダ15の待機位置を特定することで、リードスクリュー16を所定角度回転駆動することによりワイパーホルダ15を所定位置へ移動させることができる。リードスクリュー16の駆動伝達列にはロータリーエンコーダ等の角度センサが設けられており、これによりリードスクリューの回転量およびワイパーホルダ15の移動量を正確に制御することができる。
キャリッジ2が回復装置50の位置に設定されたクリーニング位置Hにあるときを基準として、記録ヘッド3のワイピング方向下流側には、ワイパー14に転写されて付着したインク等の付着物を除去するためのワイパークリーナ17が配されている。このワイパークリーナ17は、両端の軸部17aによりシャーシ33に回動可能に軸支されるとともに、ストッパ17bがシャーシ33の一部に当接することで一方向(図5中の時計方向)の回動を阻止されている。ワイパー14は、このワイパークリーナ17に摺擦することで付着物を除去され、払拭性能の回復が可能である。
次に、ワイピング手段10のクリーニング動作について説明する。本実施形態に係るワイピング手段10は、第1のクリーニング動作と第2のクリーニング動作を行うことができる。第1のクリーニング動作は、クリーニング位置Hでワイパー14による吐出口面13のワイピングと、ワイパークリーナ17によるワイパー14の付着物の除去と、を一連の動作で行うものである。この第1のクリーニング動作は通常のクリーニング動作と呼ぶことができる。第2のクリーニング動作は、キャリッジ2をクリーニング位置Hから退避させた状態でワイパー14をキャリッジ2のワイピング方向下流側に停止させ、次いでキャリッジ2を退避位置Jからクリーニング位置Hへ移動させてワイパー14に接触させる。これにより、キャリッジ2のワイピング方向下流側に付着したインク等の付着物を除去するものである。
図5は第1のクリーニング動作を示す断面図であり、(a)は初期状態を示し、(b)はワイピング途中の状態を示す。図6は第1のクリーニング動作を示す断面図であり、(a)はワイパークリーニングの状態を示し、(b)はワイパークリーニング後の状態を示す。図7は第1のクリーニング動作を示す断面図であり、(a)はワイパーの復帰移動中の状態を示し、(b)はクリーニング動作を終了した直後の状態を示す。図8は図3の8−8に沿った第2のクリーニング動作の断面図である。図9は図3の4−4に沿った第2のクリーニング動作の断面図である。先ず、図5ないし図7を用いて第1のクリーニング動作を説明する。図5の(a)において、ワイパー14およびワイパーホルダ15は待機位置にあり、記録ヘッド3を搭載したキャリッジ2はクリーニング位置(例えばホームポジション)Hにある。この状態から作動機構であるリードスクリュー16を回転させる(正転とする)と、ワイパー14およびワイパーホルダ15は矢印方向へ(装置前面へ)移動する。ある程度移動すると、図5の(b)に示すように、ワイパー14が記録ヘッド3に接触して撓むことで、ワイパーの自由端部が吐出口面13に摺接し、ワイピングによる吐出口面13のクリーニングが行われる。
さらにワイパーホルダ15が移動すると、図6の(a)に示すように、ワイパー14の自由端部がキャリッジ2のワイピング方向下流側の角部2aを通過する。このときワイパー14は、復元力により元の形状に戻ろうとする。しかし、キャリッジ2のワイピング方向下流側の近傍にワイパークリーナ17が配置されているため、ワイパー14はほとんど復元することなくワイパークリーナ17に当接して摺擦する。ワイパークリーナ17は、ワイピング方向からワイパー14が当接すると、軸部17aと摺接部17cの位置関係から図示時計方向に回動しようとする。しかし、この場合は、ワイパークリーナ17のストッパ17bがシャーシ33の一部に当接して回動できない。従って、ワイパークリーナ17は、所定位置に保持された状態で、ワイパー14を確実にクリーニングすることができる。ワイパー14をクリーニングした後、ワイパーホルダ15は図6の(b)に示す位置まで移動する。
ワイパーホルダ15が図6の(b)の位置まで移動した後、リードスクリュー16を逆転方向に駆動することで、ワイパーホルダ15の移動方向を反転させる。ワイパーホルダ15を戻し方向へ移動(反転移動)させるときは、図7の(a)に示すように、吐出口面13を必要以上にワイピングしないためにキャリッジ2をクリーニング位置Hから(例えば記録領域側の退避位置J)へ退避させておく。そして、ワイパーホルダ15を反転方向に移動させることで、ワイパー14は、ワイパークリーナ17に接触してこれを反時計方向へ回動させ、さらに移動して図5の(a)に示す待機位置へ戻される。この反転移動においては、ワイパークリーナ17が反時計方向に容易に回動可能であり、ワイパー14は、大きく撓むことなくワイパークリーナ17を抜ける。このため、ワイパー14の復元力を低減させることができ、ワイパー14に残留した付着物が装置内へ弾き飛ばされることが防止され、装置内の汚染を防止できる。ワイパー14およびワイパーホルダ15が待機位置へ戻されると、不図示の待機位置センサでこれを検知してクリーニング動作の終了を確認し、作動機構(リードスクリュー)16の駆動を停止して一連の第1のクリーニング動作を完了する。
次に、第2のクリーニング動作について説明する。第2のクリーニング動作は、上述の第1のクリーニング動作などによりキャリッジ2のワイピング方向下流側に付着したインク等の付着物を除去する動作であり、まず、このような付着物が堆積する原因について説明する。ワイパー14の自由端部が図6の(a)に示すようにキャリッジ2のワイピング方向下流側の角部2aを通過した後、ワイパー14は撓みをほとんど復元することなくワイパークリーナ17に摺接することがある。そのため、ワイパー14がキャリッジ2とワイパークリーナ17の対向面2d、17dに当接しないことがある。このため、図7の(b)中にX、Yで示すように、ワイピングにより掻き集められたインク等の不要物がキャリッジ2の角部2aや面部2d、さらにはワイパークリーナ17の角部17aや面部17dに付着して堆積することがある。このような状態で使用し続けると、キャリッジ2に堆積したインク等の付着物Xが記録動作中に剥がれ落ちて装置内部や被記録材を汚すことがある。以上が付着物が堆積する原因であり、第2のクリーニング動作はかかる付着物を除去するためのものである。
以下に、図7の(b)ないし図9を用いて第2のクリーニング動作を具体的に説明する。なお、図9中の破線はクリーニング位置Hから退避した退避位置Jにあるキャリッジ2および記録ヘッド3を示す。一方、図8では、退避位置Jにあるキャリッジ2を実線で示し、クリーニング位置Hにあるキャリッジ2を破線で示す。図7の(b)のようにインク等の付着物X、Yが堆積した場合は、先ず、キャリッジ2をクリーニング位置H以外の位置(例えば図1に示すような記録領域側の退避位置J)へ移動させる。その後、作動機構16を駆動してワイパー14を図9に示すようなキャリッジ2のワイピング方向下流側の角部2aおよび面部2dのワイピング方向下流側近傍へ移動させ、その位置に停止させる。ワイパー14のワイピング方向の位置決めは、例えば駆動伝達列に設けられたセンサでリードスクリュー16の回転量を検知し、その検知結果に基づいて正確に制御することができる。
図8の実線(退避位置)で示すように、ワイピングにより掻き集められた付着物は、ワイパー14の幅方向にわたって転写されることが多い。キャリッジ2を退避位置Jからクリーニング位置Hへ移動させると、キャリッジ2の角部2aに堆積した付着物Xがワイパー14の端部14cに接触する。さらに移動させると、付着物Xがワイパー14の端部14cにせき止められ、端部14c付近に溜まっていく。そして、ある量まで溜まると、その状態を維持できなくなり、付着物が剥がれ落ちることになる。キャリッジ2が破線で示すクリーニング位置Hに到達したときは、大半の付着物Xがワイパー14の端部14cで掻き落され、ワイピング方向下流側のクリ−ニングが終了する。この場合、多少の付着物がキャリッジ2の角部2aまたは面部2dに残留することはあるが、ほとんどが掻き落されるか、もしくはワイパー14の端部14c側に掻き取られるため、不都合なくクリーニングすることができる。
また、ワイパー14に移された付着物は、ワイパー14を図9に示す位置からワイピング方向へ移動させることで、ワイパークリーナ17により除去(クリーニング)することができる。さらに、ワイパークリーナ17の面部17dに堆積した付着物Yがワイパー14で押しつぶされるため、付着物Yのさらなる堆積が抑制されるとともに、ワイパー14の一層のクリーニングが可能となる。その後は、前述の第1のクリーニング動作と同様、ワイパー14を図6の(b)に示すワイピング方向下流位置へ移動させる。次いで、吐出口面13を必要以上にワイピングしないようにキャリッジ2を退避位置Jへ移動させた後、ワイパー14およびワイパーホルダ15を図7の(a)の状態(ワイパークリーナ17の回動)を経てワイピング方向上流の待機位置へ移動させる。これにより、第2のクリーニング動作を終了する。なお、第2のクリーニング動作によってもワイピング方向下流側の付着物Xを十分に除去できなかった場合は、さらに前述の第1のクリーニング動作を行うことでこれを除去することができる。以上のような第2のクリーニング動作により、キャリッジ2のワイピング方向下流側の角部2aおよび面部2dに付着または堆積したインク等の付着物も有効に除去することができ、被記録材や装置内部の汚れを防止することが可能となる。
〔第2の実施形態〕
図10は第2の実施形態に係るワイピング手段のワイパーの斜視図である。図11は第2の実施形態の図3の4−4に沿った第2のクリーニング動作の断面図である。図12は第2の実施形態の第2のクリーニング動作の平面図である。本実施形態に係るワイピング手段10では、ワイパーホルダ15に2枚(もしくは2段)のワイパー14、114が装着されている。ワイパー14は吐出口面13の全域をワイピングする全域ワイパーであり、ワイパー114吐出口を重点的にワイピングする吐出口ワイパーである。本実施形態では、全域ワイパー14がワイピング方向下流側に配され、吐出口ワイパー114がワイピング方向上流側に配されている。また、本実施形態の吐出口ワイパー114は、カラー吐出口列13aの部分114aとブラック吐出口列13bの部分114bに分割されている。本実施形態は、その他の点では、前述の第1の実施形態と同じ構成を有する。なお、図11中の破線はクリーニング位置Hから退避した位置にあるキャリッジ2および記録ヘッド3を示し、図12では、退避位置Jにあるキャリッジ2を実線で示し、クリーニング位置Hにあるキャリッジ2を破線で示す。
本実施形態における第1のクリーニング動作では、ワイパーホルダ15のワイピング方向の移動の終了時点は、ワイパークリーナ17による吐出口ワイパー114のクリーニングを終了した時点であり、全域ワイパー14のクリーニングを終了した時点ではない。本実施形態の第1のクリーニング動作は、この点で第1の実施形態の第1のクリーニング動作と相違し、その他の点では同じであるため、その詳細説明を省略する。
次に、図11および図12を用いて第2のクリーニング動作を説明する。本実施形態でも、図7の(b)のようにインク等の付着物X、Yが堆積した場合は、先ず、キャリッジ2をクリーニング位置H以外の退避位置J(図12の実線のキャリッジ2)へ移動させる。その後、作動機構16を駆動してワイパーホルダ15をワイピング方向へ図11に示す位置まで移動させて停止させる。この停止位置は、ワイピング方向上流側に配された吐出口ワイパー114がキャリッジ2のワイピング方向下流側の角部2a(または面部2d)のワイピング方向下流側の近傍に設定される。その後、キャリッジ2を退避位置Jからクリーニング位置Hへ移動させ、キャリッジ2の角部2aに堆積した付着物Xが吐出口ワイパー114の端部114cに接触する。さらに移動させると、付着物Xが端部114cにせき止められ、端部114c付近に溜まっていく。そして、ある量まで溜まると、その状態を維持できなくなり、付着物が剥がれ落ちることになる。キャリッジ2がクリーニング位置Hに到達したときは、大半の付着物Xがワイパー114の端部114cで掻き落され、ワイピング方向下流端側の角部2aおよび面部2dのクリーニングが終了する。
なお、図11および図12では、吐出口ワイパー114を上述の第2のクリーニング動作の位置に停止させた状態で全域ワイパー14とワイパークリーナ17との間に隙間がある場合を示した。ただし、この状態で全域ワイパー14とワイパークリーナ17が多少接触していても不都合はない。その理由の一つは、第2のクリーニング動作の後にワイパー14、114のクリーニング動作を行えば良いからである。以上により、複数のワイパーをワイピング方向に配置する構成であっても、第1の実施形態と同様、キャリッジ2のワイピング方向下流側に付着したり堆積したりしたインク等の付着物Xを除去することができる。
〔第3の実施形態〕
図13は第3の実施形態の図3の8−8に沿った第2のクリーニング動作の断面図である。本実施形態では、第2のクリーニング動作においてキャリッジ2を退避位置Jからクリーニング位置Hへ移動させるときに、キャリッジ2のワイパー14との接触がワイパー14の固定端側よりも自由端側で先に行われるように構成される。つまり、本実施形態は、第1の実施形態において、ワイパー14の形状を、第2のクリーニング動作のときに自由端48側が先にキャリッジ2と接触する形状にしたものである。本実施形態は、上記以外の点では、第1の実施形態と同じ構成を有する。
ワイパー14は、図13において、キャリッジ2がクリーニング位置Hへ移動してくると、吐出口面13に摺擦する自由端48側がワイパーホルダ15に固定される固定端49側よりも先にキャリッジ2に接触する形状になっている。ワイパー14の端部14cの自由端48と固定端49との間には、図示の方向に傾斜する斜面47が形成されている。かかる構成によれば、キャリッジ2のワイピング方向下流側2a、2dに堆積したインク等の付着物Xをワイパー14の端部14cの斜面47により積極的に掻き落すことが可能となり、第2のクリーニング動作のクリーニング性能を向上させることができる。なお、図13にはワイパー14が左右非対称の形状である場合を示したが、これは左右対称の形状にしても良い。また、図示の例では、ワイパーホルダ15に取り付けられるワイパーを1枚としたが、これは複数枚であっても良く、その場合はワイピング方向上流側のワイパーの形状に本実施形態を適用することで同様の作用効果が得られる。
次に、以上の各実施形態における第2のクリーニング動作を行うタイミングについて説明する。第1には、あらかじめ設定された所定のタイミングで行う方法がある。前述の第1のクリーニング動作は、記録ヘッド3の使用状況、インクタンク9の交換時、記録画質の低下から使用者が動作命令を入力した場合など、種々ののタイミングで行われる。例えば第2のクリーニング動作を第1のクリーニング動作のタイミングに合わせて行うことが考えられ、これにより付着物の堆積を自体を防ぐことができる。しかし、これでは、毎回のクリーニング動作に要する時間が長くなり、記録装置のパフォーマンスを低下させる可能性がある。そこで、例えば10回の第1のクリーニング動作に対し1回の割合で第2のクリーニング動作を行うことにより、パフォーマンスの低下を軽減することが考えられる。
また、第2のクリーニング動作を、所定枚数の記録ごとに行ったり、所定時間の記録ごとに行うタイミングが考えられる。しかし、これではクリーニング動作の時間間隔に大きなばらつきが生じることがあり、付着物の堆積量のみならず、増粘や固着の程度に差が生じ、クリーニング性能が不安定になることがある。また、第2のクリーニング動作の回数を増やす必要が生じ、パフォーマンスの低下を招く可能性がある。そこで、ワイピング回数や画像記録の記録時間などの記録装置の使用状況から算出されるタイミングで第2のクリーニング動作を行う設定が考えられる。例えば、第1のクリーニング動作が行われた回数および間隔時間を記憶し、実験等によって得られた付着物の堆積条件から堆積の程度が進行したと思われるタイミングを算出する。この算出結果に基づいて、キャリッジ2から付着物Xが落下する前に第2のクリーニング動作を行う方法が考えられる。
さらには、第1のクリーニング動作の状況を記憶しておき、例えば吐出口の吸引回復の後のように吐出口面13に多量のインクが付着しているか否かなどの状況を判別することで、付着物の堆積状態を推測することができる。これにより、第2のクリーニング動作の回数を極力少なくすることができ、さらにパフォーマンスの低下を軽減することができる。また、第2のクリーニング動作は、PC等の外部からの動作指令によって実行するように構成しても良い。
以上のような第2のクリーニング動作のタイミングの設定方法では、インク等の付着物の堆積がある程度以上進行しないように予防的に行うものであり、実際の堆積状態を検知しているわけではないので、ある程度の誤差を生じる。また、ある程度の無駄な第2のクリーニング動作が発生することがある。そこで、センサ等によりキャリッジのワイピング方向下流側の付着物を検知したタイミングで第2のクリーニング動作を行う方法が考えられる。次に、センサ等による付着物の堆積状態の検知結果に基づいて第2のクリーニング動作のタイミングを設定する方法について具体的例を挙げて説明する。図14はキャリッジのワイピング方向下流側の付着物Xの検知手段を示す縦断面図であり、(a)は付着物がない状態を示し、(b)は付着物がある状態を示す。なお、図14の(a)および(b)は図3中の4−4に沿った断面図である。
図14において、プラテン7に、キャリッジ2のワイピング方向下流側の角部2aおよび面部2dに付着物Xが存在するか否かを検出するための反射型センサ20が設けられている。また、キャリッジ2には、反射型センサ20からの照射光を反射するための反射面2eが設けられている。キャリッジ2のワイピング方向下流側2a、2dにインク等の付着物Xが存在しない状態では、図14の(a)に示すように、キャリッジ2を反射型センサ20の上に移動させても、反射型センサ20により反射面2eからの反射光が検出される。これにより、付着物Xが堆積していないことが確認される。一方、付着物Xの堆積が進行すると、図14の(b)に示すように反射型センサ20の照射光が付着物Xに当たり、十分な反射光が反射型センサ20に当たらない。これにより、付着物Xの堆積が進んでいることを確認できる。従って、第2のクリーニング動作が必要となるタイミングを判断することができる。
なお、キャリッジ2の移動方向(主走査方向)における反射型センサ20の位置は適宜選定することができる。また、キャリッジ2を反射型センサ20に対して移動させることにより、キャリッジ2の幅方向全域における付着物Xの検出も可能である。一方、このようなタイミングで第2のクリーニング動作を行う場合でも、記録装置の利用状況によっては、キャリッジ2に堆積した付着物Xの落下を完全に防止することが困難な場合がある。そのような場合は、記録装置の使用者が被記録材Pのインク汚れを確認したタイミングで、使用者自身により第2のクリーニング動作の指令を与え、それ以上の不都合を発生させないように操作することも可能である。また、以上のように種々のタイミングで第2のクリーニング動作を行うことが可能であるが、これらの種々のタイミングを適宜組み合わせたタイミングで行うことも可能である。なお、ここで説明したタイミングが全てではなく、他の方法であっても良く、あるいは、それらを適宜組み合わせたタイミングであっても良い。
2 キャリッジ
2a キャリッジのワイピング方向下流側の角部
2d キャリッジのワイピング方向下流側の面部
3 記録ヘッド
10 ワイピング手段
13 吐出口面
14 ワイパー
114 ワイパー
15 ワイパーホルダ
16 作動機構
17 ワイパークリーナ
P 被記録材
H キャリッジのクリーニング位置
J キャリッジの退避位置

Claims (7)

  1. キャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出して被記録材に記録を行うインクジェット記録装置において、
    クリーニング位置で記録ヘッドの吐出口面をワイピングするワイパーと、前記ワイパーをクリーニングするためにワイピング方向下流側に配されたワイパークリーナと、を備え、
    前記クリーニング位置で前記吐出口面のワイピングと前記ワイパーのクリーニングとを一連の動作で行う第1のクリーニング動作と、前記キャリッジを前記クリーニング位置から退避させた状態で前記ワイパーを前記キャリッジのワイピング方向下流側に停止させた後に前記キャリッジを前記クリーニング位置へ移動させて前記ワイパーと接触させることにより前記キャリッジのワイピング方向下流側の付着物を除去する第2のクリーニング動作と、を行うことが可能であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第2のクリーニング動作において、前記ワイパーが複数である場合は、前記ワイピング方向上流側のワイパーを前記キャリッジのワイピング方向下流側に停止させることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第2のクリーニング動作において前記キャリッジを前記クリーニング位置へ移動させるとき、前記ワイパーの自由端側が固定端側より先に接触することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第2のクリーニング動作は、ワイピング回数または記録時間から算出したタイミングで行われることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記第2のクリーニング動作は、あらかじめ設定されたタイミングで行われることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記第2のクリーニング動作は、前記キャリッジのワイピング方向下流側の付着物を検出したタイミングで行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記第2のクリーニング動作は、外部からの動作指令により行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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