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JP2010204632A - ウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニット - Google Patents

ウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニット Download PDF

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JP2010204632A JP2009259967A JP2009259967A JP2010204632A JP 2010204632 A JP2010204632 A JP 2010204632A JP 2009259967 A JP2009259967 A JP 2009259967A JP 2009259967 A JP2009259967 A JP 2009259967A JP 2010204632 A JP2010204632 A JP 2010204632A
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Abstract

【課題】光学性能が良好で、生産性に優れるウェハレベルレンズアレイの製造方法を提供する。
【解決手段】一対の型部材の間に、複数の貫通孔が設けられた基板と前記複数の貫通孔の部位に供給されたレンズ材料とを挟み込んでエネルギーを付加することにより前記レンズ材料を成形し硬化させて、前記基板に複数のレンズを形成するウェハレベルレンズの製造方法であって、
前記レンズ材料を硬化させる工程において、前記レンズ材料の収縮が進むのに応じて前記一対の型部材の間隔を狭める。
【選択図】図7

Description

本発明は、基板に複数のレンズが配列されたウェハレベルレンズアレイの製造方法と、ウェハレベルレンズアレイを分離して得られるレンズモジュール、並びに該レンズモジュールを備えた撮像ユニットに関する。
近年、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの電子機器の携帯端末には、小型で薄型な撮像ユニットが搭載されている。このような撮像ユニットは、一般に、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの固体撮像素子と、固体撮像素子上に被写体像を形成するためのレンズと、を備えている。
携帯端末の小型化・薄型化に伴って撮像ユニットの小型化・薄型化が要請されおり、また、携帯端末のコストの低下を図るため、製造工程の効率化が望まれている。
小型かつ多数のレンズを製造する方法としては、レンズ基板に複数のレンズを形成した構成であるウェハレベルレンズアレイを製造し、該レンズ基板を切断して複数のレンズをそれぞれ分離させることでレンズモジュールを量産する方法が知られている。
また、複数のレンズが形成された基板と複数の固体撮像素子が形成された半導体ウェハとを一体に組み合わせ、レンズと固体撮像素子をセットとして含むように基板とともに半導体ウェハを切断することで撮像ユニットを量産する方法が知られている。
従来のレンズの製造方法としては、例えば下記特許文献1、2のように、ガラス等の光透過性材料で形成された平行平板の基板の表面に硬化性樹脂材料を滴下し、この樹脂材料を型にて所定の形状に成形した状態で硬化させて、多数のレンズを形成する方法が知られている。
また、他のレンズの製造方法としては、例えば下記特許文献3のように、シリコン基板に複数の貫通孔を形成し、別途形成した球体状のレンズ素材を各貫通孔に配置し、半田によりレンズ素材をシリコン基板に接合した後でレンズ素材を研磨して、多数のレンズを形成する方法が知られている。
特許第3926380号公報 国際公開第08/102648号 米国特許第6426829号明細書
特許文献1、2に開示されたレンズは、レンズ基板の表面と裏面とのそれぞれに別体として形成されるものである。また、このようなレンズでは、硬化性樹脂材料からなる部分と、該硬化性樹脂材料とは光学特性の異なる基板材料からなる部分とを含み、それらの界面で反射が生じ、フレア、ゴースト、干渉縞や、迷光による画質劣化が生じる。
特許文献3のレンズの製造方法は、複数のレンズ素材をシリコン基板とは別途に製造し、製造されたレンズ素材をシリコン基板の貫通孔に配置し、その後、半田によりシリコン基板に接合する必要がある。このため、製造工程の増大が避けられず、生産性の点で不利である。
レンズ材料である樹脂を硬化させる際に、樹脂が数%収縮してしまうことがある。すると、型部材が固定された状態であると、型部材の型面と樹脂とが離れてしまい、レンズ面を精度良く形成することができなくなる。
基板の貫通孔ごとにレンズ材料からなるレンズを成形する方法が検討されている。供給されるレンズ材料の量は、ばらつきが生じることがある。このとき、供給するレンズ材料の量が少ない場合、型とレンズ材料との間で転写不良が生じる可能性がある。また、レンズ材料が多い場合、型と基板との間からレンズ材料が溢れ出てしまい、型の転写面を汚して成形不良の原因となることが考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、光学性能が良好で、生産性に優れるウェハレベルレンズアレイの製造方法を提供することにある。
本発明は、一対の型部材の間に、複数の貫通孔が設けられた基板と前記複数の貫通孔の部位に供給されたレンズ材料とを挟み込んでエネルギーを付加することにより前記レンズ材料を成形し硬化させて、前記基板に複数のレンズを形成するウェハレベルレンズの製造方法であって、
前記レンズ材料を硬化させる工程において、前記レンズ材料の収縮が進むのに応じて前記一対の型部材の間隔を狭めるウェハレベルレンズアレイの製造方法である。
このウェハレベルレンズアレイの製造方法は、レンズ材料の収縮に応じて、一対の型によってレンズ材料にかかる圧力を調整して、レンズ材料表面に常に適正な圧力がかかるようにすることができる。レンズ材料が収縮しても、型の転写面とレンズ材料との間に隙間が生じて転写不良が生じることを防止できる。また、型からレンズ材料にかかる圧力によってレンズ材料が型から溢れ出ることがないように、レンズ材料の一部を延在部に逃がすため、供給されるレンズ材料の量のばらつきを吸収でき、型の転写面を汚すことを防止できる。
本発明によれば、光学性能が良好で、生産性に優れるウェハレベルレンズアレイの製造方法を提供できる。
ウェハレベルレンズアレイの一例を示す断面図である。 レンズモジュールの一例を示す断面図である。 撮像ユニットの一例を示す断面図である。 レンズを示す図である。 5Aは、型開き状態の成形型を示す図であり、5Bは型閉じ状態の成形型を示す図である。 6Aから6Cは、ウェハレベルレンズアレイの製造方法の手順を示す図である。 7A及び7Bは、レンズ材料を成形する手順を示す図である。 8Aから8Eは、ウェハレベルレンズアレイのレンズの変形例を示す図である。 9A及び9Bは、ウェハレベルレンズアレイをダイシングする工程を説明する図である。 10Aから10Cは、レンズモジュールの製造方法の手順を示す図である。 11A及び11Bは、レンズモジュールを製造する手順の他の例を示す図である。 12Aから12Cは、撮像ユニットを製造する手順を示す図である。 13Aから13Cは、撮像ユニットを製造する手順の他の例を示す図である。
先ず、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュールと撮像ユニットの構成について説明する。
図1は、ウェハレベルレンズアレイの一例を示す断面図である。
ウェハレベルレンズアレイは、基板1と、該基板1に配列された複数のレンズ10とを備えている。レンズ10は、基板1に設けられた複数の貫通孔1aのそれぞれに埋め込まれたものである。レンズ10の形状は、特に限定されず、後述するように用途などによって適宜変形される。レンズ10には、一対のレンズ面10a,10bが設けられている。一方のレンズ面10aは、基板下側に突出するように設けられた凸面である。他方のレンズ面10bは、基板上側に設けられた凹面である。一対のレンズ面10a,10bのそれぞれの光軸は貫通孔1aを通じて一致する。
図2は、レンズモジュールの一例を示す断面図である。
レンズモジュールは、基板1と、及び該基板1に設けられたレンズ10とを含んだ構成であり、例えば図1に示すウェハレベルレンズアレイの基板1をダイシングし、レンズ10ごとに分離させたものを用いる。基板1の一方の面には、レンズ10の周囲にスペーサ2が設けられている。スペーサ2の作用及び構成については、次に説明する撮像ユニットのものと同じである。
図3は、撮像ユニットの構成の一例を示す断面図である。
撮像ユニットは、上述のレンズモジュールと、センサモジュールとを備える。レンズモジュールのレンズ10は、センサモジュール側に設けられた固体撮像素子Dに被写体像を結像させる。レンズモジュールの基板1とセンサモジュールのセンサ基板Wとが、互いに略同一となるように平面視略矩形状に成形されている。
センサモジュールは、センサ基板Wと、センサ基板Wに設けられた固体撮像素子Dを含んでいる。センサ基板Wは、例えばシリコンなどの半導体材料で形成されたウェハを平面視略矩形状に切り出して成形されている。固体撮像素子Dは、センサ基板Wの略中央部に設けられている。固体撮像素子Dは、例えばCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサである。センサモジュールは、チップ化された固体撮像素子Dを配線等が形成されたセンサ基板W上にボンディングした構成とすることができる。又は、固体撮像素子Dは、センサ基板Wに対して周知の成膜工程、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程、不純物添加工程等を繰り返し、該センサ基板Wに電極、絶縁膜、配線等を形成して構成されてもよい。
レンズモジュールは、その基板1がスペーサ2を介してセンサモジュールのセンサ基板Wの上に重ね合わされている。レンズモジュールのスペーサ2とセンサモジュールのセンサ基板Wとは、例えば接着剤などを用いて接合される。スペーサ2は、レンズモジュールのレンズ10がセンサモジュールの固体撮像素子D上で被写体像を結像させるように設計され、レンズ10がセンサモジュールに接触しないように、該レンズ10と固体撮像素子Dとの間に所定の距離を隔てる厚みで形成されている。
スペーサ2は、レンズモジュールの基板1とセンサモジュールのセンサ基板Wとを所定の距離を隔てた位置関係を保持することができる範囲で、その形状は特に限定されず適宜変形することができる。例えば、スペーサ2は、基板の4隅にそれぞれ設けられる柱状の部材であってもよい。また、スペーサ2は、センサモジュールの固体撮像素子Dの周囲を取り囲むような枠状の部材であってもよい。固体撮像素子Dを枠状のスペーサ2によって取り囲むことで外部から隔絶すれば、固体撮像素子Dにレンズを透過する光以外の光が入射しないように遮光することができる。また、固体撮像素子Dを外部から密封することで、固体撮像素子Dに塵埃が付着することを防止できる。
なお、図2に示すレンズモジュールは、レンズ10が形成された基板1を1つ備えた構成であるが、レンズ10が形成された基板1を複数備えた構成としてもよい。このとき、互いに重ね合わされる基板1同士がスペーサ2を介して組み付けられる。
また、レンズ10が形成された基板1を複数備えたレンズモジュールの最下位置の基板1にスペーサ2を介してセンサモジュールを接合して撮像ユニットを構成してもよい。レンズ10が形成された基板1を複数備えたレンズモジュール及び該レンズモジュールを備えた撮像ユニットの製造方法については後述する。
以上のように構成された撮像ユニットは、携帯端末等に内蔵される図示しない回路基板にリフロー実装される。回路基板には、撮像ユニットが実装される位置に予めペースト状の半田が適宜印刷されており、そこに撮像ユニットが載せられ、この撮像ユニットを含む回路基板に赤外線の照射や熱風の吹付けといった加熱処理が施され、撮像ユニットが回路基板に溶着される。
レンズを形成する材料としては、例えばエネルギー硬化性の樹脂組成物を好適に用いることができる。エネルギー硬化性の樹脂組成物は、熱により硬化する樹脂組成物、あるいは活性エネルギー線の照射(例えば紫外線、電子線照射)により硬化する樹脂組成物のいずれであってもよい。
レンズを形成する樹脂組成物は、モールド形状の転写適性等、成形性の観点から硬化前には適度な流動性を有していることが好ましい。具体的には常温で液体であり、粘度が1000〜50000mPa・s程度のものが好ましい。
また、レンズを形成する樹脂組成物は、硬化後にはリフロー工程を通しても熱変形しない程度の耐熱性を有していることが好ましい。該観点から、硬化物のガラス転移温度は200℃以上であることが好ましく、250℃以上であることがより好ましく、300℃以上であることが特に好ましい。樹脂組成物にこのような高い耐熱性を付与するためには、分子レベルで運動性を束縛することが必要であり、有効な手段としては、(1)単位体積あたりの架橋密度を上げる手段、(2)剛直な環構造を有する樹脂を利用する手段(例えばシクロヘキサン、ノルボルナン、テトラシクロドデカン等の脂環構造、ベンゼン、ナフタレン等の芳香環構造、9,9’-ビフェニルフルオレン等のカルド構造、スピロビインダン等のスピロ構造を有する樹脂、具体的には例えば、特開平9−137043号公報、同10−67970号公報、特開2003−55316号公報、同2007−334018号公報、同2007−238883号公報等に記載の樹脂)、(3)無機微粒子など高Tgの物質を均一に分散させる手段(例えば特開平5−209027号公報、同10−298265号公報等に記載)等が挙げられる。これらの手段は複数併用してもよく、流動性、収縮率、屈折率特性など他の特性を損なわない範囲で調整することが好ましい。
また、レンズを形成する樹脂組成物は、形状転写精度の観点からは硬化反応による体積収縮率が小さい樹脂組成物が好ましい。樹脂組成物の硬化収縮率としては10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、3%以下であることが特に好ましい。硬化収縮率の低い樹脂組成物としては、例えば(1)高分子量の硬化剤(プレポリマ−など)を含む樹脂組成物(例えば特開2001−19740号公報、同2004−302293号公報、同2007−211247号公報等に記載、高分子量硬化剤の数平均分子量は200〜100,000の範囲であることが好ましく、より好ましくは500〜50,000の範囲であり、特に好ましくは1,000〜20,000の場合である。また該硬化剤の数平均分子量/硬化反応性基の数で計算される値が、50〜10,000の範囲にあることが好ましく、100〜5,000の範囲にあることがより好ましく、200〜3,000の範囲にあることが特に好ましい。)、(2)非反応性物質(有機/無機微粒子,非反応性樹脂等)を含む樹脂組成物(例えば特開平6−298883号公報、同2001−247793号公報、同2006−225434号公報等に記載)、(3)低収縮架橋反応性基を含む樹脂組成物(例えば、開環重合性基(例えばエポキシ基(例えば、特開2004−210932号公報等に記載)、オキセタニル基(例えば、特開平8−134405号公報等に記載)、エピスルフィド基(例えば、特開2002−105110号公報等に記載)、環状カーボネート基(例えば、特開平7−62065号公報等に記載)等)、エン/チオール硬化基(例えば、特開2003−20334号公報等に記載)、ヒドロシリル化硬化基(例えば、特開2005−15666号公報等に記載)等)、(4)剛直骨格樹脂(フルオレン、アダマンタン、イソホロン等)を含む樹脂組成物(例えば、特開平9−137043号公報等に記載)、(5)重合性基の異なる2種類のモノマーを含み相互貫入網目構造(いわゆるIPN構造)が形成される樹脂組成物(例えば、特開2006−131868号公報等に記載)、(6)膨張性物質を含む樹脂組成物(例えば、特開2004−2719号公報、特開2008−238417号公報等に記載)等を挙げることができ、本発明において好適に利用することができる。また上記した複数の硬化収縮低減手段を併用すること(例えば、開環重合性基を含有するプレポリマーと微粒子を含む樹脂組成物など)が物性最適化の観点からは好ましい。
また、レンズを形成する樹脂組成物は、高−低2種類以上のアッベ数の異なる樹脂の混合物が望まれる。高アッベ数側の樹脂は、アッベ数(νd)が50以上であることが好ましく、より好ましくは55以上であり特に好ましくは60以上である。屈折率(nd)は1.52以上であることが好ましく、より好ましくは1.55以上であり、特に好ましくは1.57以上である。このような樹脂としては、脂肪族の樹脂が好ましく、特に脂環構造を有する樹脂(例えば、シクロヘキサン、ノルボルナン、アダマンタン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等の環構造を有する樹脂、具体的には例えば、特開平10−152551号公報、特開2002−212500号公報、同2003−20334号公報、同2004−210932号公報、同2006−199790号公報、同2007−2144号公報、同2007−284650号公報、同2008−105999号公報等に記載の樹脂)が好ましい。低アッベ数側の樹脂は、アッベ数(νd)が30以下であることが好ましく、より好ましくは25以下であり特に好ましくは20以下である。屈折率(nd)は1.60以上であることが好ましく、より好ましくは1.63以上であり、特に好ましくは1.65以上である。このような樹脂としては芳香族構造を有する樹脂が好ましく、例えば9,9’‐ジアリールフルオレン、ナフタレン、ベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール等の構造を含む樹脂(具体的には例えば、特開昭60−38411号公報、特開平10−67977号公報、特開2002−47335号公報、同2003−238884号公報、同2004−83855号公報、同2005−325331号公報、同2007−238883号公報、国際公開2006/095610号公報、特許第2537540号公報等に記載の樹脂等)が好ましい。
また、レンズを形成する樹脂組成物には、屈折率を高めたり、アッベ数を調整したりするために、無機微粒子をマトリックス中に分散させることが好ましい。無機微粒子としては、例えば、酸化物微粒子、硫化物微粒子、セレン化物微粒子、テルル化物微粒子が挙げられる。より具体的には、例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオブ、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化ランタン、酸化イットリウム、硫化亜鉛等の微粒子を挙げることができる。特に上記高アッベ数の樹脂に対しては、酸化ランタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等の微粒子を分散させることが好ましく、低アッベ数の樹脂に対しては、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム等の微粒子を分散させることが好ましい。無機微粒子は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、複数の成分による複合物であってもよい。また、無機微粒子には光触媒活性低減、吸水率低減などの種々の目的から、異種金属をドープしたり、表面層をシリカ、アルミナ等異種金属酸化物で被覆したり、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、有機酸(カルボン酸類、スルホン酸類、リン酸類、ホスホン酸類等)又は有機酸基を持つ分散剤などで表面修飾してもよい。無機微粒子の数平均粒子サイズは通常1nm〜1000nm程度とすればよいが、小さすぎると物質の特性が変化する場合があり、大きすぎるとレイリー散乱の影響が顕著となるため、1nm〜15nmが好ましく、2nm〜10nmが更に好ましく、3nm〜7nmが特に好ましい。また、無機微粒子の粒子サイズ分布は狭いほど望ましい。このような単分散粒子の定義の仕方はさまざまであるが、例えば、特開2006−160992号に記載されるような数値規定範囲が好ましい粒径分布範囲に当てはまる。ここで上述の数平均1次粒子サイズとは、例えばX線回折(XRD)装置あるいは透過型電子顕微鏡(TEM)などで測定することができる。無機微粒子の屈折率としては、22℃、589nmの波長において、1.90〜3.00であることが好ましく、1.90〜2.70であることが更に好ましく、2.00〜2.70であることが特に好ましい。無機微粒子の樹脂に対する含有量は、透明性と高屈折率化の観点から、5質量%以上であることが好ましく、10〜70質量%が更に好ましく、30〜60質量%が特に好ましい。
樹脂組成物に微粒子を均一に分散させるためには、例えばマトリックスを形成する樹脂モノマーとの反応性を有する官能基を含む分散剤(例えば特開2007−238884号公報実施例等に記載)、疎水性セグメント及び親水性セグメントで構成されるブロック共重合体(例えば特開2007−211164号公報に記載)、あるいは高分子末端又は側鎖に無機微粒子と任意の化学結合を形成しうる官能基を有する樹脂(例えば特開2007−238929号公報、特開2007−238930号公報等に記載)等を適宜用いて微粒子を分散させることが望ましい。
また、レンズを形成する樹脂組成物には、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有化合物等の公知の離型剤やヒンダードフェノール等の酸化防止剤等の添加剤が適宜配合されていてもよい。
また、レンズを形成する樹脂組成物には、必要に応じて硬化触媒又は開始剤を配合することができる。具体的には、例えば特開2005−92099号公報(段落番号〔0063〕〜〔0070〕)等に記載の熱又は活性エネルギー線の作用により硬化反応(ラジカル重合あるいはイオン重合)を促進する化合物を挙げることができる。これらの硬化反応促進剤の添加量は、触媒や開始剤の種類、あるいは硬化反応性部位の違いなどによって異なり一概に規定することはできないが、一般的には硬化反応性樹脂組成物の全固形分に対して0.1〜15質量%程度が好ましく、0.5〜5質量%程度がより好ましい。
レンズを形成する樹脂組成物は、上記成分を適宜配合して製造することができる。この際、液状の低分子モノマー(反応性希釈剤)等に他の成分を溶解することができる場合には別途溶剤を添加する必要はないが、このケースに当てはまらない場合には溶剤を用いて各構成成分を溶解することにより硬化性樹脂組成物を製造することができる。該硬化性樹脂組成物に使用できる溶剤としては、組成物が沈殿することなく、均一に溶解又は分散されるものであれば特に制限はなく適宜選択することができ、具体的には、例えば、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール等)、芳香族炭化水素類(例えば、トルエン、キシレン等)、水等を挙げることができる。硬化性組成物が溶剤を含む場合には溶剤を乾燥させた後にモールド形状転写操作を行うことが好ましい。
図4は、ウェハレベルレンズアレイのレンズを示している。
レンズ10は、基板1の貫通孔1aに埋め込まれた状態で成形されている。レンズ10の貫通孔1a内に収容される部分の外周面は、貫通孔1aの内周面に密着しており、レンズ10と基板1との接合強度が得られる。
そして、基板1の厚さ方向に関するレンズ10の両端には、所定の形状を有するレンズ面10a,10bが成形されている。図示の例では、同図中の下方のレンズ面10aには凸面が成形され、上方のレンズ面10bには凹面が成形されている。
レンズ10は、レンズ面10aが貫通孔1aより下方側へ突出し、貫通孔1aより突出する端部には、基板1の下側表面における貫通孔1aの周辺部に重なり合う延在部10cが設けられる。また、レンズ10のレンズ面10bの凹面が貫通孔1aの内部に入り込んだ形状である。該凹面の周囲には貫通孔1aより上方に突出し、かつ、基板1の上側表面における貫通孔1aの周辺部に重なり合う延在部10dが設けられる。
レンズ10の1点鎖線で示す中心軸(光軸)からレンズ10の延在部10c,10dの先端までの距離をdとし、基板1の表面における貫通孔1aの開口半径をrとしたときに、d>rを満たす。同図の構成では、レンズ10の延在部10c,10dが、互いに基板1を厚さ方向に挟んで係合するため、レンズ10が貫通孔1aからずれ、抜け落ちることを防止でき、レンズ10と基板1との接合強度が得られる。
延在部10c,10dは、貫通孔1aより突出したレンズ面10a,10bの周縁の全周から、基板1の上側表面及び下側表面に沿って貫通孔1aの外径方向に延設され、平面視略円環状に成形されている。同図のように両延在部10c,10dが略円環状に成形され、貫通孔1aの周辺の基板に全周にわたって重なり合うことにより、レンズ10と基板1との接合が強固となる。そして、両延在部10c,10dで基板1を挟むことによって、レンズ10と基板1との接合がより一層強固となる。
なお、レンズ30の延在部10c,10dの形状は、上述の延在部10c,10dのような平面視略円環状のものに限られるものではない。延在部10c,10dは、貫通孔1aの周辺の基板表面の少なくとも一部に重なり合うものであればよく、例えば、レンズ10のレンズ面10a,10bの周縁から少なくとも一部が(例えば放射状に)延びる1又は複数の片状であってもよい。また、レンズ10は、レンズ面10a,10bの少なくとも一方に延在部を設け、延在部を設けない他方のレンズ面を貫通孔1a内に設けてもよい。
ウェハレベルレンズアレイは、各レンズ10全体を均質な材料で形成されるため、光学性能に優れる。即ち、レンズ10の光軸上に、屈折率等の光学特性が互いに異なる材料同士の境界は形成されず、境界における反射、それによるフレア、ゴースト、干渉縞の発生を回避でき、迷光による画質劣化を防止できる。
次に、ウェハレベルレンズアレイの製造方法について詳細に説明する。
図5A及び5Bは、ウェハレベルレンズアレイの基板にレンズを成形するための成形型(単に型ともいう。)を示す図である。図5Aは、成形型の型開き状態を示し、図5Bは、成形型の型閉じ状態を示している。
本構成例の成形型は、一対となる上型部材12と下型部材14を備え、これら両方の型で基板1を挟み込むことで、基板1に予め形成された貫通孔1aに所定の形状のレンズを成形するための成形部Sを区画する構成である。なお、ここでいう「上」及び「下」とは、本構成例を説明する図中の位置関係を示しているのみであり、例えばその位置関係は上下に入れ替えられてもよい。つまり、成形型は、上型部材12及び下型部材14のうち一方を第1型、他方を第2型とした場合に、第1型及び第2型を型閉じ状態、型開き状態とすることが可能であればそれらの位置関係は特に限定されない。
図5Bの1点鎖線は、成形されるレンズの中心線を示している。上型部材12は、下型部材14に対向する面に、中心線と重なる位置を中心として突出する凸部12aを有する。下型部材14は、上型部材12に対向する面に、中心線と重なる位置を中心とする碗状に窪んだ凹部14aを有する。図5Bに示すように、成形型を型閉じ状態とすることで、上型部材12の凸部12aと下型部材14の凹部14aとによってレンズの表面形状が規定される。成形されるレンズの形状の変更に応じて、成形型の上型部材12及び下型部材14の種類が適宜変更される。
レンズ材料として紫外線硬化樹脂を使用する場合には、上型部材12及び下型部材14のうち、紫外線を照射する側に位置する少なくとも一方を紫外線に対して透明体とする。また、基板1が紫外線を透過する材質であってもよい。
図5Bに示すように、上型部材12には、型閉じ状態において成形部Sと連通する段差状の逃げ部12sが形成されている。逃げ部12sは、凸部12aの中心を囲みつつ、基板1と接する上型部材12表面の一部を掘り下げた形状を有する。
逃げ部12sは、図4に示すレンズ10の延在部10c,10dの表面形状を反転させた形状に一致する。
また、逃げ部12sは、レンズの成形時に、レンズ材料として樹脂を用いた場合に樹脂の滴下量がばらついても、余分なレンズ材料を収容することで、供給される樹脂のばらつきを抑える機能を有する。また、下型部材14にも同様に型閉じ状態において成形部Sと連通する段差状の逃げ部14sが形成されている。
図6Aから6Cは、ウェハレベルレンズアレイの製造方法の手順を示す図である。なお、以下の説明で用いる図では、基板に形成された複数の貫通孔に対応する位置にレンズを成形する手順において、1つのレンズに着目したときの各手順の状態を示している。ここでは、一例として一方の面が凹面で他方の面が凸面となるメニスカスレンズを基板に成形する場合を説明している。
図6Aに示すように、先ず、上型部材12及び下型部材14を型開き状態とし、下型部材14の上面に、予め貫通孔1aが形成された基板1の位置決めを行い、該基板1を配置する。このとき、下型部材14の凹部14aの上方に、基板1の貫通孔1aが位置する。
そして、図6Bに示すように、下型部材14の凹部14aに、基板1の貫通孔1aを通してレンズ材料10Rを供給する。ここで、レンズ材料10Rが液状の樹脂である場合には、所定の量だけ滴下する。レンズ材料10Rが固体状のガラスである場合には、所定の容積のガラスを凹部14aに配置する。
レンズ材料10Rを供給した後、図6Cに示すように、レンズ材料10Rを凹部14aに覆い被せる。ここで、レンズ材料10Rが液状の樹脂である場合には、滴下された樹脂が凹部14aの上部に自然に広がる。一方、レンズ材料10Rが固体状のガラスである場合には、図6Bの後で、ガラスを加熱軟化させ、上方から上型部材12を押し付けて図5Bの空間S内に行き渡らせる。
なお、上記の手順では、下型部材14に基板1を配置した後で、レンズ材料10Rを供給したが、先に下型部材14の凹部14aにレンズ材料10Rを供給し、その後、基板1を配置することも可能である。しかし、レンズ材料10Rが樹脂である場合に、先に樹脂の滴下を行うと、樹脂が基板1と下型部材14との間に入り込むことに起因して基板1が浮き上がってしまい、基板1の平行度に影響を与える可能性がある。この場合には、先に基板1を配置し、その後、レンズ材料10Rを供給することが好ましい。
図7A及び7Bは、レンズ材料を成形する手順を示す図である。
図7Aに示すように、型閉じ状態にセットするため、レンズ材料10が供給された下型部材14に対して上型部材12を位置決めし、その後、降下させる。そして、上型部材12の凸部12aをレンズ材料に当接させ、型閉じ状態とする。この状態で、上型部材12と基板1の上側表面との間に所定の隙間g1がある。
なお、下型部材14を上型部材12に対して移動させてもよく、又は、上型部材12と下型部材14の両方を相互に移動させてもよい。
型閉じ状態で、レンズ材料10Rを硬化させる。
レンズ材料10Rが紫外線硬化性樹脂の場合には、レンズ材料10Rに紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂を硬化させる。
レンズ材料10Rが熱硬化性樹脂である場合には、レンズ材料10Rに熱を加えて熱硬化性樹脂を硬化させる。例えば、型閉じ状態として上型部材12及び下型部材14の間に樹脂を挟み込み、加熱してレンズ材料を硬化させる工程を行う。この際、予め上型部材12及び下型部材14を樹脂が硬化する温度よりも少し低い温度まで加熱しておくと加熱に要する時間を短縮できる。
レンズ材料10Rがガラスである場合には、型閉じ状態にする前にガラスを加熱軟化する工程を行い、型閉じ状態にした後でガラスを常温又は所定の温度まで冷却することで、ガラスを硬化させる工程を行う。ここで、ガラスを加熱軟化する工程では、ガラスを屈伏点温度(At)近くまで加熱して軟化させる。型閉じ状態にする工程では、軟化したガラスを変形させうる圧力で押圧しながら上型部材12及び下型部材14を近づけて、ガラスを変形させて型面の形状を転写させる。その後、上型部材12及び下型部材14を閉じたまま、ガラスが割れたり、ひびが入ったりしない速さでゆっくりと冷却(徐冷)して、ガラス転移点温度(Tg)以下にする。更に徐冷よりも速い速度で冷却してハンドリング可能な温度になったら成形されたレンズを取り出す。
また、レンズ材料10Rがガラスの場合、加熱軟化されたレンズ材料10Rに第1の圧力をかけて該レンズ材料を変形させる主加圧工程を行い、その後、レンズ10を冷却する際に、第2の圧力をかける硬化時加圧工程を行ってもよい。
レンズ材料10Rを硬化させる工程時に、図7Bに示すように、上型部材12を基板1の上面に更に近接する位置まで移動させ、レンズ材料10Rに圧力(第2の圧力)をかける。このとき、上型部材12と基板1の上側表面との隙間g2は、圧力をかける前の隙間g1より小さくなる。硬化に伴って樹脂に収縮が生じても、上型部材12のレンズ転写部である凸部12aが、収縮するレンズ材料10Rに追従する。レンズ材料が樹脂やガラスである場合には、硬化させる工程の際に、収縮に起因して、レンズ材料の一部が型の形状が適正に転写しない現象、所謂、ひけによる転写不良が発生することがある。しかし、上記手順のようにレンズ材料の収縮に応じて、上型部材12及び下型部材14の間に挟まれるレンズ材料10Rにかかる圧力(第2の圧力)を調整することで、ひけによる転写不良を防止できる。また、レンズ材料10Rの収縮に応じて、上型部材12及び下型部材14の間隔を調整してもよい。
レンズ材料を硬化させる工程時にかける圧力を、上型部材12の自重としてもよい。
レンズ材料10Rに圧力をかけることで、貫通孔1aの内部に収まりきらないレンズ材料10Rが貫通孔1aから押し出され、上型部材12と基板1との間、及び、下型部材14と基板1との間へ移動する。このとき、レンズ材料10Rの一部を型12の逃げ部12s,14s(図7Bでは、型12の逃げ部12sのみ示している。)に収容させることによって逃がすことができる。このため、レンズ材料10Rが基板1と上型部材12及び下型部材14との接合面に入り込むことを防止できる。
レンズ材料10Rを硬化させることで、図4に示すレンズ10が成形される。上型部材12の凸部12aによってレンズの凹状のレンズ面10bが成形され、下型部材14の凹部14aによって凸状のレンズ面10aが成形される。また、レンズ材料10Rの一部が逃げ部12s,14sに入り込む。逃げ部12s,14sの内部で硬化したレンズ材料10Rが、それぞれレンズ10の延在部10c,10dとなる。このように、逃げ部12s,14sは、上型部材12及び下型部材14に設けられ、延在部10c,10dを成形するとともに、レンズ材料10Rの一部を収容することができる凹部である。
なお、凹部14aにレンズ材料10Rが保持された下型部材14に対して上型部材12の凸部12aを押し下げる構成とすれば、レンズ材料10Rにエアが混入することを抑えることができる。また、凹部14aが形成された下型部材14を下方位置とすることで、凸部の型を下方位置にする場合に比べて、レンズ材料を凹部14aに保持させやすい。
上型部材12及び下型部材14に逃げ部12s,14sを設けることで、硬化時に収縮するレンズ材料10Rを用いるときには、レンズ材料10Rの供給時に予め多めの量を供給することができる。レンズ材料10Rが熱硬化性樹脂の場合は硬化による収縮(ひけ)を見込んだ多めの量の樹脂を予め供給し、図7Aのように隙間g1を残した位置まで押圧する(主加圧工程)。その後、加熱して樹脂を硬化させる。硬化時には、樹脂の硬化に伴う収縮に追従して隙間g1をg2まで小さくするように型を移動させる(硬化時加圧工程)。加熱によって型から伝わる熱によって樹脂が硬化し、収縮するのに応じて上型部材12が下降して行き、樹脂の収縮中も型面がレンズ材料に当接しているので、型面の形状が適正にレンズ材料10Rに転写される。型12及び基板1を隙間g2まで近づけた後、更に近づけて基板1と型12とを完全に当接させてもよい。
同様に、レンズ材料10Rが紫外線硬化性樹脂の場合も硬化による収縮(ひけ)を見込んだ多めの量の樹脂を予め供給し、図7Aの隙間g1を残した状態まで押圧する(主加圧工程)。次に、樹脂を硬化させるための紫外線を照射する。紫外線を照射すると同時に、樹脂の硬化に伴う収縮に追従して隙間g1をg2まで小さくするように型を移動させる(硬化時加圧工程)。これにより、樹脂が硬化し、収縮するのに応じて上型部材12が下降して行き、樹脂の収縮中も型面がレンズ材料10Rに当接しているので、型面の形状が適正に樹脂に転写される。型12及び基板1を隙間g2まで近づけた後、更に近づけて基板1と型12とを完全に当接させてもよい。
同様に、レンズ材料10Rがガラスの場合は、軟化した材料を押圧(主加圧工程)して変形させた後、徐冷する工程が硬化させる工程に相当し、この工程で収縮(ひけ)が発生する。徐冷の工程に入るときに隙間g1を残しておき、この隙間g1をg2まで小さくするように押圧力(硬化時加圧工程)をかけながら徐冷する。これにより、ガラスが硬化し、収縮するのに応じて上型部材が下降して行き、ガラスの収縮中も型面がレンズ材料に当接しているので、型面の形状が適正にガラスに転写される。ガラスの場合は、最初に供給したレンズ材料の体積は、加熱・冷却しても変化しないので供給するレンズ材料を多めにする必要はないが、徐冷工程でレンズ材料を押圧するために上型部材12が移動するストロークを残しておくために隙間g1が設定される。なお、ガラスの場合には、主加圧工程及び硬化時加圧工程で加える圧力は、設定値に従って変化させてもよい。ここで、硬化時加圧工程でかける圧力としては、例えば、上型部材12の自重による圧力としてもよい。型12及び基板1を隙間g2まで近づけた後、更に近づけて基板1と型12とを完全に当接させてもよい。
レンズ材料10Rの成形が終了すると、上型部材12と下型部材14を再び型開き状態とし、基板1に形成された複数の貫通孔1aそれぞれにレンズ10が成形された構成であるウェハレベルレンズアレイを取り出す。
レンズ材料10Rとして熱硬化性樹脂を用いた場合には、熱硬化性樹脂を硬化させる工程の後、ウェハレベルレンズアレイを取り出す前に該熱硬化性樹脂を冷却する工程を行う。
レンズ材料10Rとしてガラスを用いた場合には、ウェハレベルレンズアレイを取り出す前にレンズを冷却する工程を行う。
図8Aから8Eは、ウェハレベルレンズアレイのレンズの他の変形例を示す図である。
図8Aに示す変形例のレンズ10は、その両方のレンズ面10a,10bが、いずれも貫通孔1aより突出し、レンズ面10a,10bには延在部10c,10dが形成されている。そして、レンズ面10a,10b両方とも球面状又は非球面状の凸面となっている。
図8Bに示す変形例のレンズ10は、その両方のレンズ面10a,10bがいずれも貫通孔1aより突出し、レンズ面10a,10bそれぞれの周縁には延在部10c,10dが形成されている。そして、一方のレンズ面10bは、光軸を通る断面が変曲点を持つ面(凹凸を含むうねりのある面)であり、その中央部が貫通孔1a内に進入している。また、他方のレンズ面10aは球面状又は非球面状の凸面となっている。
図8Cに示す変形例のレンズ10は、その両方のレンズ面10a,10bが、いずれも貫通孔1aより突出し、レンズ面10a,10bそれぞれの周縁には延在部10c,10dが形成されている。そして、一方のレンズ面10aは球面状又は非球面状の凸面であり、他方のレンズ面10bは光軸を通る断面が変曲点を持つ面となっている。
図8Dに示す変形例のレンズ10は、その両方のレンズ面10a,10bが、いずれも貫通孔1aより突出し、レンズ面10a,10bそれぞれの周縁には延在部10c,10dが形成されている。そして、両方のレンズ面10a,10bは、いずれも光軸を通る断面が変曲点を持つ面となっている。
図8Eに示す変形例のレンズ10は、その両方のレンズ面10a,10bが、いずれも貫通孔1aより突出し、レンズ面10a,10bそれぞれの周縁には延在部10c,10dが形成されている。そして、両方のレンズ面10a,10bは、いずれも球面状又は非球面状の凹面となっている。
いずれの構成においても、基板1に貫通孔1aが形成され、レンズ10は貫通孔1aを埋めて設けられ、また、各レンズ面10a,10bに設けられる延在部10c,10dによって基板1を挟み込むことにより、レンズ10と基板1との接合強度が確保される。
また、上記の変形例ように、レンズ10のレンズ面10a及びレンズ面10bのうち少なくとも一方を、光軸と交差する断面が変曲点を持つ面とすることができ、球状のレンズ面以外のレンズに適用することで、レンズの設計の自由度が向上する。
図9A及び9Bは、ウェハレベルレンズアレイをダイシングする工程を説明する図である。図9Aに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板1の一方の表面(同図では下方の面)にスペーサ2が接合される。そして、図9Bに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板1と、該基板1と同様にウェハ状に形成されたセンサ基板Wとの位置合わせが行われる。センサ基板Wの一方の面(同図では上側の面)には、基板1設けられた複数のレンズ10の配列と同じ配列で固体撮像素子Dが設けられている。そして、ウェハレベルレンズアレイの基板1がスペーサ2を介して、該基板1と同様にウェハ状に形成されたセンサ基板Wに重ね合わされ、一体に接合される。その後、一体とされたウェハレベルレンズアレイ及びセンサ基板W並びにスペーサ2は、レンズ10及び固体撮像素子Dそれぞれの配列の列間に規定される切断ラインに沿って、ブレードC等の切断手段を用いて切断され、複数の撮像ユニット1に分離される。切断ラインは、例えば基板1の平面視において格子状である。
なお、同図では、撮像ユニット1を製造する際のダイジングを例に説明している。レンズモジュールを製造する際のダイジングは、ウェハレベルレンズアレイの基板1にスペーサ2を接合した後、センサ基板Wに接合させないで、レンズ10の配列に応じて切断し、複数のレンズモジュールに分離する。
次に、ウェハレベルレンズアレイを用いて、更に、レンズモジュール及び撮像ユニットを製造する手順を説明する。
図10Aから10Cは、レンズモジュールの製造方法の手順を示す図である。この手順では、1つの基板1と該基板1の複数の貫通孔1aにレンズ10が成形されたウェハレベルレンズアレイをダイジングして複数のレンズモジュールに分離する例を説明する。
先ず、図10Aに示すように、ウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。
次に、図10Bに示すように、基板1の下側の面にスペーサ2を接着剤などによって接合する。
そして、図10Cに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板1を、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数のレンズモジュールに分離する。このとき、各切断ライン上に重なり合って接合されているスペーサ2も同時に切断され、スペーサ2は、各切断ラインを境界として分割され、各切断ラインに隣接するレンズモジュールにそれぞれ付属する。こうして、レンズモジュールが完成する。
なお、分離されたレンズモジュールは、スペーサ2を介して図示しないセンサモジュールやその他の光学素子を備えた基板に組み付けられてもよい。
このように、ウェハレベルレンズアレイに予めスペーサ2を接合しておき、その後に、スペーサ2ごとウェハレベルレンズアレイの基板1をダイシング工程で切断すれば、分離されたレンズモジュールにそれぞれスペーサ2を接合する場合に比べて効率良くレンズモジュールを量産することができ、生産性を向上することができる。
図11A及び11Bは、図10Cとは別の構成のレンズモジュールを製造する手順を示す図である。この手順では、2つの基板1と、各基板1の複数の貫通孔1aにレンズ10が成形されたウェハレベルレンズアレイをダイジングし、複数のレンズモジュールに分離する例を説明する。
先ず、図11Aに示すように、複数のウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。複数のウェハレベルレンズアレイの各基板1の一方の面にスペーサ2を接着剤などによって接合する。そして、重ね合わせるウェハレベルレンズアレイの基板1同士の位置合わせを行い、下方に配置するウェハレベルレンズアレイの基板1の上面に、上方に配置するウェハレベルレンズアレイの基板1の下面を、スペーサ2を介して接合する。ウェハレベルレンズアレイ同士を重ね合わせた状態で、各基板1に対してスペーサ2が接合された位置が、各基板1で同じになるようにする。
そして、図11Bに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板1を、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数のレンズモジュールに分離する。このとき、各切断ライン上に重なり合って接合されているスペーサ2も同時に切断され、各切断ラインを境界として分割されたスペーサ2が、各切断ラインに隣接するレンズモジュールにそれぞれ付属する。こうして、複数のレンズ10を備えたレンズモジュールが完成する。この手順では、重ね合わされるそれぞれの基板1に対するレンズ10及びスペーサ2の位置が同じであるため、分離された複数のレンズモジュールの構成はいずれも同じになる。また、重ね合わされるそれぞれの基板1のうち、最上部の基板1を基準に切断ラインの位置を決定し、切断すればよい。
なお、分離されたレンズモジュールは、スペーサ2を介して図示しないセンサモジュールやその他の光学素子を備えた基板に組み付けられてもよい。
このように、複数のウェハレベルレンズアレイ同士をスペーサを介して重ね合わせ、その後に、ウェハレベルレンズアレイの基板1をスペーサ2ごとダイシング工程で切断すれば、分離されたレンズモジュールを個別に重ね合わせる場合に比べて、効率よくレンズモジュールを量産することができ、生産性が向上する。
図12Aから12Cは、撮像ユニットを製造する手順を示す図である。この手順では、1つの基板1と該基板1の複数の貫通孔1aにレンズ10が成形されたレンズモジュールをセンサモジュールに接合してダイジングし、複数の撮像ユニットに分離する例を説明する。
先ず、図12Aに示すように、ウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。そして、基板1の下側の面にスペーサ2を接着剤などによって接合する。
次に、図12Bに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板1と、センサ基板Wとの位置合わせを行った後、該基板1をスペーサ2を介してセンサ基板Wの上側の面に接合する。このとき、基板1に設けられた各レンズ1の光軸の延長が固体撮像素子Dの中央部とそれぞれ交わるようにする。
そして、図12Cに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板1とセンサ基板Wとを接合した後、基板1を、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数の撮像ユニットに分離する。このとき、各切断ライン上に重なり合って接合されているスペーサ2も同時に切断され、スペーサ2は、各切断ラインを境界として分割され、各切断ラインに隣接する撮像ユニットにそれぞれ付属する。こうして、撮像ユニットが完成する。
このように、ウェハレベルレンズアレイに予めスペーサ2を接合しておき、その後に、ウェハレベルレンズアレイの基板と固体撮像素子Dを備えたセンサ基板Wを重ね合わせて、基板1及びセンサ基板Wをダイシング工程で一緒に切断すれば、分離されたレンズモジュールにそれぞれスペーサ2を介してセンサモジュールを接合して撮像ユニットを製造する場合に比べて、効率良く撮像ユニットを量産することができ、生産性を向上することができる。
図13Aから13Cは、図12Aから12Cに示す構成とは別の撮像ユニットを製造する手順を示す図である。この手順では、2つの基板1と各基板1の複数の貫通孔1aにレンズ10が成形されたウェハレベルレンズアレイを、固体撮像素子が備えられたセンサ基板に接合してダイジングし、それぞれ2つのレンズを備えた複数の撮像ユニットに分離する例を説明する。
先ず、図13Aに示すように、2つのウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。そして、重ね合わせる2つの基板1それぞれの下側の面にスペーサ2を接着剤などによって接合する。そして、重ね合わせるウェハレベルレンズアレイの基板1同士の位置合わせを行い、下方に配置するウェハレベルレンズアレイの基板1の上面に、上方に配置するウェハレベルレンズアレイの基板1の下面を、スペーサ2を介して接合する。ウェハレベルレンズアレイ同士を重ね合わせた状態で、各基板1に対してスペーサ2が接合された位置が、各基板1で同じになるようにする。
次に、図13Bに示すように、重ね合わされた状態の複数のウェハレベルレンズアレイの基板1と、センサ基板Wとの位置合わせを行う。その後、最下部に位置する該基板1を、スペーサ2を介してセンサ基板Wの上側の面に接合する。このとき、基板1に設けられた各レンズ1の光軸の延長が固体撮像素子Dの中央部とそれぞれ交わるようにする。
そして、図13Cに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板1とセンサ基板Wとを接合した後、基板1及びセンサ基板Wを、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数の撮像ユニットに分離する。このとき、各切断ライン上に重なり合って接合されているスペーサ2も同時に切断され、スペーサ2は、各切断ラインを境界として分割され、各切断ラインに隣接する撮像ユニットにそれぞれ付属する。こうして、複数のレンズ10を備えた撮像ユニットが完成する。
このように、複数のウェハレベルレンズアレイ同士を、それぞれの間にスペーサ2が挟まれた状態で接合させ、その後、最下部のウェハレベルレンズアレイの基板1と固体撮像素子Dを備えたセンサ基板Wを重ね合わせて、基板1及びセンサ基板Wをダイシング工程で一緒に切断している。このような手順によれば、分離されたレンズモジュール同士を重ね合わせ、更に、各レンズモジュールとセンサモジュールとを接合していくことで各撮像ユニットを製造する場合に比べて、効率良く撮像ユニットを量産することができ、生産性を向上することができる。
本明細書は以下の内容を開示する。
(1)一対の型部材の間に、複数の貫通孔が設けられた基板と前記複数の貫通孔の部位に供給されたレンズ材料とを挟み込んでエネルギーを付加することにより前記レンズ材料を成形し硬化させて、前記基板に複数のレンズを形成するウェハレベルレンズの製造方法であって、
前記レンズ材料を硬化させる工程において、前記レンズ材料の収縮が進むのに応じて前記一対の型部材の間隔を狭めるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(2)上記(1)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、前記レンズの少なくとも一方の面において、該レンズの周辺部に前記貫通孔から突出して前記基板の表面における前記貫通孔の周辺部に重なり合う延在部が設けられ、
前記貫通孔に前記レンズを成形する際に、前記レンズ材料を挟み込むように圧力をかけた際に前記貫通孔から溢れ出る前記レンズ材料の一部を、前記一対の型部材に設けられた、前記延在部を成形するための凹部に逃がすウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(3)上記(1)又は(2)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記エネルギーの付加を開始する状態で、前記一対の型部材のうち一方と前記基板との間に隙間があるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(4)上記(1)から(3)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記レンズ材料がガラスであるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(5)上記(1)から(3)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記レンズ材料が樹脂であるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(6)上記(5)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記樹脂が紫外線硬化性樹脂であり、型閉じ状態とした後、前記レンズ材料に紫外線を照射して前記紫外線硬化性樹脂を硬化させる工程を有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(7)上記(5)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記樹脂が熱硬化性樹脂であり、予め加熱した前記一対の型を型閉じ状態とすることで前記レンズ材料に熱を加えて前記熱硬化性樹脂を硬化させるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(8)上記(5)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記樹脂を硬化させる工程時に、前記一対の型部材の間隔を狭めるように圧力をかけるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(9)上記(8)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記樹脂を硬化させる工程時にかける前記圧力を前記一対の型の一方の自重とするウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(10)上記(7)から(9)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記熱硬化性樹脂を硬化させた後、該熱硬化性樹脂を冷却する工程を有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(11)上記(4)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記複数の貫通孔のそれぞれにガラスを供給した後、型閉じ状態とする前に、前記ガラスを加熱軟化する工程を有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(12)上記(10)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記レンズが成形された前記基板を取り出す前に、前記レンズを冷却する工程を有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(13)上記(8)から(12)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
加熱軟化された前記レンズ材料に第1の圧力をかけて該レンズ材料を変形させる主加圧工程と、前記レンズを硬化させる際に、第2の圧力をかける硬化時加圧工程とを有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(14)上記(1)から(13)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法によって得られたウェハレベルレンズアレイ。
(15)上記(1)から(14)のいずれか1つの前記ウェハレベルレンズアレイの前記基板をダイシングして、前記レンズごとに分断してなるレンズモジュール。
(16)上記(15)に記載のレンズモジュールであって、
前記基板の前記レンズの周囲にスペーサが設けられたレンズモジュール。
(17)上記(16)に記載のレンズモジュールであって、
前記レンズが形成された前記基板を複数備え、複数の前記基板同士がそれら間に前記スペーサを挟んで重ね合わされるレンズモジュール。
(18)上記(16)又は(17)に記載のレンズモジュールを備えた撮像ユニットであって、
撮像素子と、
前記撮像素子が設けられたセンサ基板とを備え、
前記基板と前記センサ基板とが、前記スペーサを介して一体に接合された撮像ユニット。
レンズモジュール及び撮像ユニットは、携帯電話やPDA等の携帯端末だけでなく、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置、内視鏡装置の撮像部、その他の撮像機構を備えた装置に適用することができる。
1 基板
1a 貫通孔
10 レンズ
12 上型部材
12s,14s 逃げ部
14 下型部材
D 固体撮像素子

Claims (18)

  1. 一対の型部材の間に、複数の貫通孔が設けられた基板と前記複数の貫通孔の部位に供給されたレンズ材料とを挟み込んでエネルギーを付加することにより前記レンズ材料を成形し硬化させて、前記基板に複数のレンズを形成するウェハレベルレンズの製造方法であって、
    前記レンズ材料を硬化させる工程において、前記レンズ材料の収縮が進むのに応じて前記一対の型部材の間隔を狭めるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  2. 請求項1に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、前記レンズの少なくとも一方の面において、該レンズの周辺部に前記貫通孔から突出して前記基板の表面における前記貫通孔の周辺部に重なり合う延在部が設けられ、
    前記貫通孔に前記レンズを成形する際に、前記レンズ材料を挟み込むように圧力をかけた際に前記貫通孔から溢れ出る前記レンズ材料の一部を、前記一対の型部材に設けられた、前記延在部を成形するための凹部に逃がすウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記エネルギーの付加を開始する状態で、前記一対の型部材のうち一方と前記基板との間に隙間があるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記レンズ材料がガラスであるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  5. 請求項1から3のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記レンズ材料が樹脂であるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  6. 請求項5に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記樹脂が紫外線硬化性樹脂であり、型閉じ状態とした後、前記レンズ材料に紫外線を照射して前記紫外線硬化性樹脂を硬化させる工程を有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  7. 請求項5に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記樹脂が熱硬化性樹脂であり、予め加熱した前記一対の型を型閉じ状態とすることで前記レンズ材料に熱を加えて前記熱硬化性樹脂を硬化させるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  8. 請求項5に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記樹脂を硬化させる工程時に、前記一対の型部材の間隔を狭めるように圧力をかけるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  9. 請求項8に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記樹脂を硬化させる工程時にかける前記圧力を前記一対の型の一方の自重とするウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  10. 請求項7から9のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記熱硬化性樹脂を硬化させた後、該熱硬化性樹脂を冷却する工程を有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  11. 請求項4に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記複数の貫通孔のそれぞれにガラスを供給した後、型閉じ状態とする前に、前記ガラスを加熱軟化する工程を有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  12. 請求項10に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記レンズが成形された前記基板を取り出す前に、前記レンズを冷却する工程を有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  13. 請求項8から12のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    加熱軟化された前記レンズ材料に第1の圧力をかけて該レンズ材料を変形させる主加圧工程と、前記レンズを硬化させる際に、第2の圧力をかける硬化時加圧工程とを有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  14. 請求項1から13のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法によって得られたウェハレベルレンズアレイ。
  15. 請求項1から14のいずれか1つの前記ウェハレベルレンズアレイの前記基板をダイシングして、前記レンズごとに分断してなるレンズモジュール。
  16. 請求項15に記載のレンズモジュールであって、
    前記基板の前記レンズの周囲にスペーサが設けられたレンズモジュール。
  17. 請求項16に記載のレンズモジュールであって、
    前記レンズが形成された前記基板を複数備え、複数の前記基板同士がそれら間に前記スペーサを挟んで重ね合わされるレンズモジュール。
  18. 請求項16又は17に記載のレンズモジュールを備えた撮像ユニットであって、
    撮像素子と、
    前記撮像素子が設けられたセンサ基板とを備え、
    前記基板と前記センサ基板とが、前記スペーサを介して一体に接合された撮像ユニット。
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