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JP2010201829A - 液体供給装置及び液体噴射装置 - Google Patents

液体供給装置及び液体噴射装置 Download PDF

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JP2010201829A JP2009051240A JP2009051240A JP2010201829A JP 2010201829 A JP2010201829 A JP 2010201829A JP 2009051240 A JP2009051240 A JP 2009051240A JP 2009051240 A JP2009051240 A JP 2009051240A JP 2010201829 A JP2010201829 A JP 2010201829A
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Seiko Epson Corp
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Abstract

【課題】フィルター室よりも上流側からフィルター室を加圧することにより気泡をフィルター室内から排出できる液体供給装置及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】インクカートリッジ側から記録ヘッド24側にインクを供給するインク供給通路の途中にフィルター室40を備えたインク供給装置20において、インク供給通路には、フィルター室40よりも上流側に圧力室37が設けられ、圧力室37は、圧力室37内の圧力を受けて変位可能な第1可撓性薄膜36によって区画され、フィルター室40は、第1可撓性薄膜36の変位に応じて力が伝達されるとともに変位可能に構成された第2可撓性薄膜39によって区画され、圧力室37よりも上流側から圧力室37及びフィルター室40が加圧された状態において、第2可撓性薄膜39は、第1可撓性薄膜36から伝達された力によってフィルター室40の容積を減少させる側へ変位する。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体供給装置及び液体噴射装置に関する。
一般に、記録ヘッド(液体噴射ヘッド)のノズルからターゲットにインク(液体)を噴射する液体噴射装置として、インクジェット式プリンター(以下、単に「プリンター」という。)が広く知られている。このようなプリンターでは、記録ヘッドから噴射されるインク中に気泡が存在すると、ドット抜けなどの印刷不良を招くことがある。そのため、従来、プリンターには、記録ヘッドの圧力室よりも上流側のインク供給通路にフィルターが設けられ、そのフィルターによってインク中の異物及び気泡をトラップしていた。そして、プリンターでは、記録ヘッドのノズル形成面にノズルを囲うようにキャップ部材を当接させた状態で、キャップ部材に接続した吸引ポンプを駆動することでインク供給通路内のインクを強制的に吸引し、インク流に気泡を乗せてフィルターを通過させて排出するというメンテナンスを行っていた。
ここで、例えば、記録ヘッド側から吸引ポンプで強制的にインクを吸引して気泡を排出するプリンターとしては、インク供給通路の途中にフィルターが設けられたフィルター室を備え、フィルター室の側壁の内面に、弾性体としての可動膜が添設されたプリンターが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のプリンターでは、インクの高速吸引時にフィルター室には負圧が作用するため、可動膜が内側へ変形してインク供給通路は縮小することになる。そのため、インクの流速がインク噴射時よりも高速化することで、インク流に気泡を乗せてフィルターを通過させていた。
特開2000−296622号公報
ところで、記録ヘッド側から吸引を行って気泡を排出する場合、記録ヘッド内に負圧を作用させるために、吸引ポンプと記録ヘッドとの間には高いシール性が求められる。そのため、記録ヘッド側から吸引を行って気泡を排出する方法よりも、フィルター室よりも上流側からフィルター室を加圧して、インクが強制的に下流側へ流れるようにして気泡にフィルターを通過させて排出する方が、クリーニング方法としては実施が容易である。
しかしながら、この方法では、フィルター室が加圧されることにより、フィルター室内の気泡が小さくなってしまい、その結果、気泡がインクの流れに乗れずにフィルター室内で滞留し、フィルター室内から排出されなくなることがあった。とくに、フィルター室をより高圧に加圧して多くの気泡を排出しようとするほど、フィルター室内の気泡は小さくなるため、気泡はフィルター室内から更に排出され難くなるという不都合が生じていた。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フィルター室よりも上流側からフィルター室を加圧することにより気泡をフィルター室内から排出できる液体供給装置及び液体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、液体供給源側となる上流側から液体が消費される下流側に向けて前記液体を供給する液体供給路と、前記液体供給路の途中に設けられるとともに、前記液体中に含まれる気泡を捕捉するフィルターを有するフィルター室と、を備えた液体供給装置において、前記液体供給路には、前記フィルター室よりも上流側に圧力室が設けられ、前記圧力室は、前記圧力室内の圧力を受けて変位可能な第1可動壁によって区画され、前記フィルター室は、前記第1可動壁の変位に応じて前記第1可動壁から力が伝達されるとともに変位可能に構成された第2可動壁によって区画され、前記圧力室よりも上流側から前記圧力室及び前記フィルター室が加圧された状態において、前記第2可動壁は、前記第1可動壁から伝達された力によって前記フィルター室の容積を減少させる側へ変位する。
この発明によれば、圧力室よりも上流側から圧力室及びフィルター室を加圧すると、第1可動壁は圧力室からの圧力を受けて変位するとともに、第2可動壁に力を伝達する。そして、第2可動壁はフィルター室の容積を減少させる側に変位して、フィルター室の容積は減少する。したがって、圧力室よりも上流側から圧力室及びフィルター室を加圧した状態では、フィルター室内において気泡が滞留するスペースは減少し、その状態で、液体はフィルター室を経由して下流側に流れるため、気泡は加圧されて小さくなっても液体と共にフィルターを通過するようになる。その結果、圧力室よりも上流側から圧力室及びフィルター室を加圧する場合であっても、気泡をフィルター室から排出できるようになる。
本発明の液体供給装置においては、前記フィルター室よりも下流側から前記圧力室及び前記フィルター室が減圧された状態において、前記第2可動壁は、前記第1可動壁から伝達された力によって前記フィルター室の容積を増加させる側へ変位することが好ましい。
この発明によれば、フィルター室よりも下流側において液体が消費されると、圧力室及びフィルター室は減圧された状態になり、それによって、第1可動壁は変位するとともに第2可動壁に力を伝達する。そして、第2可動壁は、フィルター室の容積を増加させる側に変位して、フィルター室の容積は増加する。したがって、下流側において液体が消費される場合、気泡が滞留するフィルター室のスペースは増加するため、液体消費時にフィルターを封止する気泡を低減することができる。
本発明の液体供給装置においては、前記第1可動壁が変位したときに前記第2可動壁に力を伝達するための伝達部材が設けられたことが好ましい。
この発明によれば、フィルター室及び圧力室の位置関係に拘わらず、第1可動壁が変位したときには伝達部材を介して力を第2可動壁に伝達することができる。
本発明の液体供給装置においては、前記伝達部材は、回動可能に保持されたシーソー部材であり、前記シーソー部材は、前記第1可動壁に連結された第1端部と、前記第2可動壁に連結された第2端部とを有し、前記シーソー部材の回動中心から前記第1端部までの距離は、前記シーソー部材の回動中心から前記第2端部までの距離よりも長いことが好ましい。
この発明によれば、第1可動壁が変位すると、シーソー部材の第1端部が第1可動壁から力を受けて、シーソー部材は回動し、シーソー部材の第2端部は第2可動壁に力を伝える。したがって、てこの原理を用いて、第2可動壁に対して第1可動壁から受けた力を伝達することができるため、第1可動壁が変位して第1可動壁が第2可動壁に直接力を伝える場合に比べて、第1可動壁から受けた力を増幅して第2可動壁に伝えることができる。
本発明の液体供給装置においては、前記フィルター室には、前記フィルターよりも上流側に弁部材が設けられ、前記弁部材は、前記フィルター室の容積を減少させる側への前記第2可動壁の変位に伴って移動するように構成され、前記第2可動壁が前記フィルター室の容積を減少させる側に変位していない状態では前記フィルターを封止せず、前記第2可動壁が前記フィルター室の容積を減少させる側に変位した状態では前記フィルターの一部を封止することが好ましい。
この発明では、圧力室及びフィルター室が加圧されて第2可動壁がフィルター室の容積を減少させる側に変位すると、弁部材はフィルターの一部を封止するようになる。すると、フィルターにおける圧力損失が増加して、フィルターよりも上流側の圧力を高くすることができるため、フィルター室及び圧力室の加圧時には、より多くの気泡をフィルター室から排出できるようになる。
本発明の液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドへ前記液体を供給する上記発明の液体供給装置と、を備えた。
この発明では、上記発明の液体供給装置と同様の作用効果を得ることができる。
第1実施形態におけるインクジェット式プリンターの模式平面図。 インク供給装置の模式断面図。 (a)はクリーニング時のインク供給装置の模式断面図、(b)はプリンターによる印刷時のインク供給装置の模式断面図。 (a)は第2実施形態におけるインク供給装置の模式断面図、(b)は第2実施形態のインク供給装置のクリーニング時の模式断面図。 (a)は別の実施形態のインク供給装置の部分模式断面図、(b)は別の実施形態のインク供給装置のクリーニング時の部分模式断面図。 更に別の実施形態のインク供給装置の部分模式断面図。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図3を用いて説明する。
図1に示すように、インクジェット式プリンター11は、上側が開口する略直方体形状のフレーム12を備え、そのフレーム12内の下部にはプラテン13が主走査方向となるフレーム12の長手方向(図1において左右方向)に沿って架設されている。プラテン13は、記録媒体の一種である用紙を支持する支持台であって、このプラテン13上には、図示しない紙送り機構により用紙が主走査方向と直交する副走査方向に沿って給送されるようになっている。
さらに、フレーム12内においてプラテン13の後部上方には、主走査方向に沿って棒状のガイド部材14が架設されており、このガイド部材14には、キャリッジ15がガイド部材14の軸線方向に移動可能に支持されている。そして、このキャリッジ15は、タイミングベルト16を介してキャリッジモーター17に接続されており、キャリッジモーター17の駆動によってガイド部材14に沿って往復移動されるようになっている。
また、フレーム12内の右端部にはカートリッジホルダ18が設けられている。そして、このカートリッジホルダ18には、液体供給源としての4つのインクカートリッジ19K,19C,19M,19Y(なお、以下においては各インクカートリッジを代表して、単に「インクカートリッジ19」として示す場合もある)が着脱可能に装着されている。これらのインクカートリッジ19K,19C,19M,19Yは、それぞれ、内部が気密状態となっている外郭ケース内に可撓性袋からなるインクパック(図示略)を収容してなり、各インクパックには、ブラックインクK及び各カラーインクC,M,Yのうち何れかのインクがそれぞれ収容されている。
各インクカートリッジ19は、カートリッジホルダ18に装着された場合に対応する供給チューブ21K,21C,21M,21Y(なお、以下においては各供給チューブを代表して、単に「供給チューブ21」として示す場合もある)の上流端に接続され、各インクパック内からのインクを供給チューブ21に供給可能になっている。また、各供給チューブ21K,21C,21M,21Yの下流端は対応する脱泡ユニット22K,22C,22M,22Yに接続されるとともに、各脱泡ユニット22K,22C,22M,22Yの下流端はキャリッジ15の下面側に設けられた液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド24に接続されている。そして、記録ヘッド24の下面にて構成されるノズル形成面24a(図2参照)には液体としてのインクの噴射口となる複数のノズル25(図2参照)が複数のノズル列を形成するように開口形成されている。
脱泡ユニット22K,22C,22M,22Yは、キャリッジ15上に搭載され、バルブユニットから供給されるインク中に含まれる気泡を脱泡するとともに該脱泡したインクを記録ヘッド24へ供給するために設けられている。本実施形態においては、このプリンター11で使用が予定されている各種インク(ブラックインクK、シアンインクC、マゼンタインクM、イエローインクY)の色数に対応して4個の脱泡ユニット22K,22C,22M,22Yが搭載されている。
また、キャリッジ15の移動経路上における非印字領域(ホームポジョンHP)には、記録ヘッド24のメンテナンスを行うためのメンテナンスユニット26が配置され、このメンテナンスユニット26には、記録ヘッド24のノズル形成面に対してノズル25(図2参照)を囲うように当接し得る有底箱形状に形成されたキャップ部材26aが上下移動自在に配置されている。そして、メンテナンス時には、キャリッジ15がホームポジョンHPに移動するとともにキャップ部材26aが記録ヘッド24側に移動(上昇)して記録ヘッド24のノズル形成面24aに当接した状態において、吸引ポンプ(図示略)が駆動されることにより、キャップ部材26a内が負圧となって記録ヘッド24内から増粘等したインクがノズル25を介して吸引排出されるようになっている。
カートリッジホルダ18の上側には、図示しない制御部によって加圧を行うか否かを制御される加圧ポンプ23が備えられている。この加圧ポンプ23は、チューブ27K,27C,27M,27Yを介してインクカートリッジ19K,19C,19M,19Yと接続されており、加圧動作時にチューブ27K,27C,27M,27Yを介して各インクカートリッジ19K,19C,19M,19Yの外郭ケース内に空気を圧送可能に構成されている。したがって、加圧ポンプ23が加圧動作した場合には、加圧空気がチューブ27K,27C,27M,27Yを介して外郭ケース内に導入され、インクパックが押し潰されることにより、供給チューブ21を介してインクパック内に収容されたインクが記録ヘッド24側に供給されるようになっている。
次に、加圧ポンプ23の駆動に伴ってインクカートリッジ19内からインクを記録ヘッド24側に供給する液体供給装置としてのインク供給装置20について、図2にしたがって説明する。
なお、図2では、インクカートリッジ19側から供給チューブ21及び脱泡ユニット22を介して記録ヘッド24側にインクを供給する液体供給装置としてのインク供給装置20を模式的に図示している。また、図2では、説明の便宜上、脱泡ユニット22は、一つのみ示しており、残りの脱泡ユニット22については同一構成であるため重複した説明を省略する。そして、各供給チューブ21K,21C,21M,21Yを代表して、単に「チューブ21」として図示する。
図2に示すように、脱泡ユニット22は、扁平形状に形成された合成樹脂製のユニットケース28を備えている。ユニットケース28の上流側端部28aには、供給チューブ21が接続される接続部29が設けられている。そして、ユニットケース28の下流側端部28bには、記録ヘッド24に接続されるインク導出部30が設けられている。
記録ヘッド24のケース31内には、上流側がインク導出部30の孔30aに連通すると共に下流側がインクを吐出するためのノズル25と連通した状態で内部にインクを一時的に貯留可能なインク室33が設けられている。そして、インク室33内のインクは、記録ヘッド24に設けられた圧電素子(図示略)によって噴射圧が付与されるようになっている。なお、圧電素子が非通電であるとき、ノズル25にはメニスカスが形成されて、インク室33内のインクは保持されるようになっている。
また、ユニットケース28の一側面(図2では左側の面)28cには第1凹部34が形成されるとともに、第1凹部34よりも下部には第1凹部34よりも開口面積の小さい第2凹部35が形成されている。第1凹部34には、第1凹部34の開口を塞ぐように第1可撓性薄膜36が設けられている。なお、第1可撓性薄膜36は、第1凹部34に対して接着や熱溶着によって取り付けられている。そして、第1凹部34と第1可撓性薄膜36とによって、インクを貯留可能な圧力室37が区画されている。圧力室37は、一端が第1凹部34の底部に達する第1インク流路44を介して接続部29の孔29aと連通している。なお、第1可撓性薄膜36には、その第1凹部34の底部とは反対側の面に、第1可撓性薄膜36に比較して硬い材料により形成された円板状の第1受圧板38が接着剤等により取り付けられている。
また、第2凹部35には、第2凹部35の開口を塞ぐように第2可撓性薄膜39が設けられている。第2可撓性薄膜39は第2凹部35に対して接着や熱溶着によって取り付けられている。そして、第2凹部35と第2可撓性薄膜39とによってインクを貯留可能なフィルター室40が区画されている。フィルター室40は、一端が第2凹部35の底部に達する第2インク流路45を介してインク導出部30の孔30aと連通している。フィルター室40には、フィルター室40を上流側と下流側とに仕切るフィルター46が設けられている。フィルター46は、その全体に亘って微細な開口が形成されるとともに、インク中の異物や気泡を捕捉する機能を有する。なお、第2可撓性薄膜39には、その第2凹部35の底部とは反対側の面に、第2可撓性薄膜39に比較して硬い材料により形成された円板状の第2受圧板41が接着剤等により取り付けられている。
圧力室37とフィルター室40とは、ユニットケース28の一部である隔壁部42によって仕切られている。この隔壁部42には、隔壁部42を貫通して、圧力室37とフィルター室40とを連通する連通通路43が設けられている。そして、供給チューブ21から脱泡ユニット22に導入されたインクは、接続部29の孔29a、第1インク流路44、圧力室37、連通通路43、フィルター室40、第2インク流路45、及びインク導出部30の孔30aを流れて記録ヘッド24側のインク室33に導出されるように構成されている。したがって、圧力室37及びフィルター室40は、インクカートリッジ19から記録ヘッド24のインク室33にインクを供給するためのインク供給通路(液体供給路)の一部として構成されるとともに、加圧ポンプ23が作動してインクカートリッジ19内が加圧されるのに伴って加圧状態となるように構成されている。
また、圧力室37及びフィルター室40は、ノズル25からインクが噴射されて記録ヘッド24側のインク室33のインクが減少するのに伴って、減圧状態(負圧状態)となるように構成されている。そして、第1可撓性薄膜36は、圧力室37の圧力を受けるため、圧力室37内の圧力状態に応じて変位するように構成されている。第2可撓性薄膜39は、フィルター室40の圧力を受けるため、フィルター室40内の圧力状態に応じて変位するように構成されている。そして、第2可撓性薄膜39の受圧面積は、第1可撓性薄膜36の受圧面積よりも小さくなっている。
なお、第1可撓性薄膜36及び第2可撓性薄膜39としては、インク性状に化学的な影響を及ぼさないこと、さらに水分透過度や、酸素や窒素透過度の低い素材であることが重要である。そこで、第1及び第2可撓性薄膜36,39は、高密度ポリエチレンフィルムあるいはポリプロピレンフィルムに、塩化ビニリデン(サラン)をコーティングしたナイロンフィルムを接着ラミネートした構成であることが好ましい。または、第1及び第2可撓性薄膜36,39は、アルミナ蒸着またはシリカ蒸着されたPET素材から構成してもよい。また、第1及び第2受圧板38,41は、第1及び第2可撓性薄膜36,39よりも小さい径に設定されるとともに、ポリエチレンやポリプロプレンといった軽量のプラスチック材料で形成することが望ましい。
一方、ユニットケース28には、その隔壁部42の端面(図2では左端面)に、突起状の一対の係止部材47(図面では一つのみ図示)が設けられている。一対の係止部材47の間には、伝達部材としての棒状のシーソー部材48を揺動可能に支持する支持ピン49が設けられている。
シーソー部材48は、支持ピン49によりその長さ方向の中間部において支持されている。シーソー部材48は、その第1端部48aの側面が第1受圧板38に連結(当接)されるとともに、第2端部48bの側面が第2受圧板41に連結(当接)されている。シーソー部材48において、支持ピン49からシーソー部材48の第1端部48aまでの距離T1は、支持ピン49からシーソー部材48の第2端部48bまでの距離T2より長くなるように設定されている。シーソー部材48の第1端部48aは、第1可撓性薄膜36が圧力室37の容積を増加させる側に撓むことにより、圧力室37から離間するように押される。また、シーソー部材48の第1端部48aは、第1可撓性薄膜36が圧力室37の容積を減少させる側に撓むことにより、圧力室37に近づくように引き込まれる。
一方、シーソー部材48の第2端部48bは、第2可撓性薄膜39がフィルター室40の容積を増加させる側に撓むことにより、フィルター室40から離間するように押される。また、シーソー部材48の第2端部48bは、第2可撓性薄膜39がフィルター室40の容積を減少させる側に撓むことにより、フィルター室40に近づくように引き込まれる。
シーソー部材48は、インクカートリッジ19側からのインクの加圧供給により圧力室37及びフィルター室40が大気圧に対して加圧状態である間、第1端部48aが圧力室37から離れるとともに第2端部48bがフィルター室40に近づく揺動動作を行う。また、シーソー部材48は、ノズル25からの液滴噴射により圧力室37及びフィルター室40が大気圧に対して減圧状態である間、第1端部48aが圧力室37に近づくとともに第2端部48bがフィルター室40から離れる揺動動作を行う。なお、圧力室37及びフィルター室40の圧力状態が同じであるにも拘らず、シーソー部材48が揺動するのは、第1可撓性薄膜36の受圧面積が第2可撓性薄膜39の受圧面積よりも大きいことにより、シーソー部材48の第1端部48aには、シーソー部材48の第2端部48bよりも大きな力が作用するためである。すなわち、シーソー部材48の第2端部48bが第2可撓性薄膜39から受ける力は、第1端部48aが第1可撓性薄膜36から受ける力よりも小さいのである。
次に、以上のように構成されたインクジェット式プリンター11の作用について説明する。
プリンター11のスイッチがオンされた状態で、所定期間、印刷が行われず休止状態にあると、プリンター11は、気泡排出を伴ったメンテナンスを実行するためにキャップ部材26aを上昇させて記録ヘッド24のノズル形成面24aにノズル25を囲うように当接させた状態で、加圧ポンプ23の駆動に基づきインクカートリッジ19に対する加圧を行う。すると、インクカートリッジ19内が加圧されるのに伴って、圧力室37及びフィルター室40は加圧状態となり、第1可撓性薄膜36及び第2可撓性薄膜39は、圧力室37及びフィルター室40からそれぞれ第1凹部34の底部から離間する方向の圧力、及び第2凹部35の底部から離間する方向の圧力を受ける。
すると、図3(a)に示すように、第1可撓性薄膜36が圧力室37の容積を増加させる側に撓むので、シーソー部材48は、その第2端部48bがフィルター室40側に近づくように揺動し、その第2端部48bから第2可撓性薄膜39に対して第2凹部35の底部に近づける方向の力を伝達する。したがって、第1可撓性薄膜36は圧力室37の容積を増加させる側に撓むとともに、第2可撓性薄膜39はフィルター室40の容積を減少させる側に撓み、フィルター室40の容積は減少する。なお、このとき、第2可撓性薄膜39は、その一部がフィルター46と接するまで撓む。
その結果、フィルター室40内においては気泡が滞留するスペースが減少するため、フィルター室40内の気泡は、フィルター室40内に滞留し難くなる。そのため、気泡は加圧されて小さくなってもインクと共にフィルター46を通過して記録ヘッド24側(下流側)に流れ、ノズル25からインクと共に排出されるようになる。したがって、圧力室37よりも上流側から圧力室37及びフィルター室40を加圧して、インクの流れに乗せてフィルター室40から多くの気泡を排出できるようになる。
また、ユーザー等によってインクジェット式プリンター11による画像の印刷が所望され、スイッチ(図示しない)等が操作されると、図示しない圧電素子が駆動される。すると、インク室33のインクには、噴射圧が付与されて、ノズル25から液滴が噴射され、記録用紙に印刷が行われる。そして、液滴が噴射されると、インク室33内のインクが減少して、インク室33内の圧力が減圧する。
すると、第1可撓性薄膜36及び第2可撓性薄膜39には、それぞれ第1凹部34の底部に近づく方向の力、及び第2凹部35の底部に近づく方向の力が作用し、第1可撓性薄膜36は、圧力室37の容積を減少させる側に撓む。そして、シーソー部材48は、その第2端部48bが圧力室37から離間するように揺動し、その第2端部48bから第2凹部35の底部に対して離間する方向の力を伝達する。そのため、図3(b)に示すように、第2可撓性薄膜39は、フィルター室40の容積を増加させる側に撓み、フィルター室40の容積は増加する。すると、フィルター室40内において気泡が滞留するスペースは増加するため、フィルター室40内においてフィルター46を封止する気泡を低減できる。その結果、印刷時に、インクはフィルター46を円滑に通過でき、ノズル25から良好に噴射される。
上記説明した実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)加圧ポンプ23により圧力室37及びフィルター室40が加圧されると、第1可撓性薄膜36が圧力室37の容積を増加させる側に撓むことにより、第2可撓性薄膜39は第1可撓性薄膜36から力が伝達されてフィルター室40の容積を減少させる側へ撓む。したがって、気泡排出を伴ったメンテナンス時に、圧力室37及びフィルター室40を加圧して、フィルター室40から気泡を排出させようとするとき、フィルター室40の容積を減少させることができる。そのため、フィルター室40内において気泡が滞留するスペースを減少させることができ、気泡が加圧されて小さくなってもインクと共にフィルター46を通過させて、気泡をフィルター室40から排出することができる。
(2)インクが記録ヘッド24から噴射されてフィルター室40よりも下流側から圧力室37及びフィルター室40が減圧された状態では、第1可撓性薄膜36が変位することで、この第1可撓性薄膜36から力が伝達される第2可撓性薄膜39はフィルター室40の容積を増加させる側に撓む。したがって、インクが記録ヘッド24から噴射される場合、気泡が滞留するフィルター室40のスペースは増加するため、インク噴射時にフィルター46を封止する気泡を低減することができる。
(3)圧力室37とフィルター室40とを仕切る隔壁部42には、シーソー部材48が設けられている。シーソー部材48は、圧力室37及びフィルター室40が加圧されたときに、第1可撓性薄膜36によって押され、その力を第2可撓性薄膜39に伝達するように構成されている。したがって、フィルター室40及び圧力室37の位置関係に拘わらず、シーソー部材48によって第1可撓性薄膜36が変位したことによる力を第2可撓性薄膜39に伝達することができる。
(4)シーソー部材48はその中間部が支持ピン49によって支持されている。シーソー部材48は、その第1端部48aが第1可撓性薄膜36に連結されるとともに、第2端部48bが第2可撓性薄膜39に連結されている。そして、シーソー部材48の支持ピン49から第1端部48aまでの距離T1は、シーソー部材48の支持ピン49から第2端部48bまでの距離T2よりも長い。したがって、てこの原理を用いて、第2可撓性薄膜39に対して第1可撓性薄膜36から受けた力を伝達することができるため、第1可撓性薄膜36が変位して第1可撓性薄膜36から第2可撓性薄膜39に対して直接力を伝える場合に比べて、第1可撓性薄膜36から受けた力を増幅して第2可撓性薄膜39に伝えることができる。
(5)インク噴射時において、第2可撓性薄膜39はシーソー部材48の第2端部48bにより引き込まれることによって、フィルター室40の容積は増加するように構成されている。したがって、気泡はフィルター室40内を滞留し易くなり、インク噴射時にノズル25から気泡が排出される可能性を低減することができる。
(6)第1可撓性薄膜36の受圧面積は、第2可撓性薄膜39の受圧面積よりも大きい。したがって、圧力室37及びフィルター室40内における圧力が同じであっても、第1可撓性薄膜36が圧力室37から受ける力は、第2可撓性薄膜39がフィルター室40から受ける力よりも大きい。そのため、圧力室37及びフィルター室40が加圧された状態では、第1可撓性薄膜36は圧力室37の容積を増加させる側に撓み、なおかつ、第2可撓性薄膜39はフィルター室40の容積を減少させる側に撓むようになる。
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図4にしたがって説明する。なお、第2実施形態は、第1可撓性薄膜36と第2可撓性薄膜39とが対向するように圧力室37及びフィルター室40が並べて配置された点、及び第1可撓性薄膜36と第2可撓性薄膜39との間に、棒状の伝達部材を設けた点が主に異なっており、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図4(a)に示すように、脱泡ユニット22は、上流側ユニットケース51と下流側ユニットケース52とを備えている。上流側ユニットケース51及び下流側ユニットケース52は別体に構成されるとともに、水平方向に間隔を空けて並べて配置されている。上流側ユニットケース51は、その上流側端部51aに接続部29が設けられると共に、下流側ユニットケース52と対向する側の面(図4(a)では右側の面)に第1凹部34が形成されている。第1凹部34は、その開口が第1可撓性薄膜36によって塞がれることにより、その内面と第1可撓性薄膜36との間に圧力室37を区画している。
また、下流側ユニットケース52は、その下流側端部52aにインク導出部30が設けられると共に、上流側ユニットケース51と対向する側の面(図4(a)では左側の面)に第2凹部35が形成されている。第2凹部35は、その開口が第2可撓性薄膜39によって塞がれることにより、その内面と第2可撓性薄膜39との間にフィルター室40を区画している。なお、フィルター室40内には、フィルター46が設けられている。
図4(a)に示すように、圧力室37とフィルター室40とは、連通管53を介して連通している。連通管53は、一端が圧力室37の内面に開口するとともに、他端がフィルター室40の内面に開口する。また、圧力室37とフィルター室40とは、第1可撓性薄膜36と第2可撓性薄膜39とが対向する状態に配置されており、第1可撓性薄膜36及び第2可撓性薄膜39の各対向面には、それぞれ第1受圧板38及び第2受圧板41が取り付けられている。そして、第1受圧板38及び第2受圧板41の間には、棒状の伝達部材54が架設されている。
伝達部材54は、その第1端部54aが第1受圧板38に連結されるとともに、その第2端部54bが第2受圧板41に連結されている。すなわち、伝達部材54は、第1受圧板38及び第2受圧板41によって両持ち支持されている。
次に、以上のように構成されたインクジェット式プリンター11の作用について説明する。
気泡排出を伴ったメンテナンス時において、キャップ部材26aが記録ヘッド24のノズル形成面24aにノズル25を囲うように当接した状態で、加圧ポンプ23の駆動に基づきインクカートリッジ19内が加圧されると、圧力室37及びフィルター室40も加圧状態となる。すると、第1可撓性薄膜36及び第2可撓性薄膜39はそれぞれ圧力室37の容積を増加させる方向の圧力及びフィルター室40の容積を増加させる方向の圧力を受ける。ここで、第1可撓性薄膜36が圧力室37から受ける力は、第2可撓性薄膜39がフィルター室40から受ける力よりも大きいため、第1可撓性薄膜36は、圧力室37の容積を増加させる側に撓んで、伝達部材54はフィルター室40側に押される。
すると、図4(b)に示すように、第2可撓性薄膜39は、伝達部材54によって第2凹部35の底部側に押されて、フィルター室40の容積を減少させる側に撓み、フィルター室40の容積は減少する。したがって、気泡排出を伴ったメンテナンス時に、圧力室37よりも上流側から圧力室37及びフィルター室40を加圧して、多くの気泡をフィルター室40から排出できるようになる。
また、プリンター11による印刷時には、圧力室37内のインクが減少し、圧力室37が減圧する。すると、第1可撓性薄膜36には、第1凹部34の底部に近づく方向の圧力(負圧)が作用し、第1可撓性薄膜36は、圧力室37の容積を減少させる側に撓む。それによって、伝達部材54は圧力室37側に引っ張られ、第2可撓性薄膜39は、フィルター室40の容積を増加させる側に撓み、フィルター室40の容積は増加する。その結果、ノズル25からのインク噴射時には、フィルター室40内において気泡が滞留するスペースが増加するため、フィルター室40内においてフィルター46を封止する気泡を低減できる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・第1実施形態において、圧力室37及びフィルター室40が加圧された状態において、第1可撓性薄膜36から伝達された力により、第2可撓性薄膜39を撓ませることができるのであれば、シーソー部材48において、回動中心から第1端部54aまでの距離と回動中心から第2端部54bまでの距離の比率を変更してもよい。そして、例えば、第1可撓性薄膜36の受圧面積が第2可撓性薄膜39の受圧面積より小さくとも、シーソー部材48において、回動中心から第2端部54bまでの距離T2に対する回動中心から第1端部54aまでの距離T1の比率をより大きくすることで、第2可撓性薄膜39に対して、フィルター室40から受ける圧力よりも大きな力を伝えることができる。また、例えば、シーソー部材48において、回動中心から第1端部54aまでの距離T1と回動中心から第2端部54bまでの距離T2とは等しくてもよいし、距離T1の方が距離T2より小さくなってもよい。すなわち、てこの原理を用いて第2可撓性薄膜39に対して第1可撓性薄膜36から受けた力を伝達する上では、上記実施形態のように、シーソー部材48において回動中心から第1端部54aまでの距離T1の方が回動中心から第2端部54bまでの距離T2よりも大きいことが望ましい。しかし、上記距離T1≦上記距離T2の場合であっても、第1可撓性薄膜36の受圧面積を拡大すれば、圧力室37及びフィルター室40の加圧状態において、第1可撓性薄膜36から伝達された力により、第2可撓性薄膜39をフィルター室40の容積を減少させる側に撓ませることができる。
・第2実施形態において、伝達部材54を省略して、第1可撓性薄膜36が変位したときの力を第2可撓性薄膜39に直接伝達する構成にしてもよい。そして、第1受圧板38及び第2受圧板41を省略し、圧力室37とフィルター室40とを隣接させるとともに、第1可撓性薄膜36及び第2可撓性薄膜39がそれぞれ対向する面同士を接着剤等で連結する。このように構成すれば、第1可撓性薄膜36が撓んだとき、第1可撓性薄膜36は第2可撓性薄膜39に力を直接伝達することができる。したがって、圧力室37及びフィルター室40が加圧された状態において、第2可撓性薄膜39は、第1可撓性薄膜36によって押されてフィルター室40の容積を減少させる側に撓むようになる。
・圧力室37及びフィルター室40が加圧状態になったときに第2可撓性薄膜39がフィルター室40の容積を減少させる側に撓むのであれば、第2可撓性薄膜39の撓み態様についてはとくに限定しない。すなわち、圧力室37及びフィルター室40の加圧時において、第2可撓性薄膜39は、フィルター46に接する位置まで撓むことが望ましい。しかし、第2可撓性薄膜39は、必ずしもフィルター46に接しなくても、フィルター室40の容積を減少させる側に撓んでいれば、フィルター室40内においては気泡が滞留するスペースが減少するため、フィルター室40内の気泡は、フィルター室40内に滞留し難くなる。
・フィルター室40内に、フィルター46の一部を封止可能な可動弁からなる弁部材を設けてもよい。例えば、図5(a)に示すように、フィルター室40内において、フィルター46よりも上流側に、板状の弁部材60を設けてもよい。そして、弁部材60の一端を、ヒンジ部61によって第1凹部34の内壁面に取り付けて、弁部材60がヒンジ部61を中心として回動するように構成してもよい。この場合、弁部材60は、第2可撓性薄膜39が第2凹部35の底部側に撓んでいない状態では、フィルター46を封止することなく、フィルター46から離間している。そして、第2可撓性薄膜39がフィルター室40の容積を減少させる側に撓むと、弁部材60は、図5(b)に示すように、第2可撓性薄膜39によって押されてフィルター46側に回動し、フィルター46の一部を封止するように構成されている。この構成によれば、気泡排出を伴ったメンテナンス時に、フィルター46の一部が封止されて、フィルター46よりも上流側の圧力が高くなり、より多くの気泡をフィルター室40から排出することができる。また、可動弁をフィルター室40の内壁面に取り付ける代わりに、図6に示すように、第2可撓性薄膜39の第2凹部35の底部側の面に突起部70を介して円板状の弁部材71を取り付けてもよい。そして、第2可撓性薄膜39がフィルター室40の容積を減少させる側に撓んだときには、その弁部材71がフィルター46の一部に当接し、その部分を封止するように構成してもよい。
・圧力室37は、第1凹部34の開口を第1可撓性薄膜36で塞ぐことにより区画される構成に限らない。例えば、ユニットケース28に孔を形成するとともに、孔の両側の開口をそれぞれ液密状態に塞ぐように2枚の可撓性薄膜を固着した構成としてもよい。さらには、第1可撓性薄膜36を流入口と流出口とを有する袋状に形成して可撓性薄膜のみよりなる圧力室37を形成してもよい。この場合、袋状の可撓性薄膜よりなる圧力室37の流入口に供給用の管部が接続され、流出口に排出用の管部が接続された構成とすればよい。
・気泡排出を伴ったメンテナンスを行うタイミングについてはとくに限定しない。例えば、ユーザーによってインクジェット式プリンター11の電源がオンされたときに、メンテナンスを行うようにしてもよい。また、ユーザーが所定のクリーニング開始スイッチを押したことを契機として、メンテナンスを行うようにしてもよい。また、ユーザーによってオフスイッチが押されたときに、メンテナンスを行い、その後、インクジェット式プリンター11の電源をオフするようにしてもよい。
・気泡排出を伴ったメンテナンス時に、加圧ポンプ23によるフィルター室40及び圧力室37の加圧だけでなく、減圧も行うようにしてもよい。例えば、フィルター室40及び圧力室37の加圧及び減圧を繰り返し交互に行うようにしてもよい。この場合、メンテナンス時に、記録ヘッド24内及び脱泡ユニット22内のクリーニングだけでなく、インク供給流路内におけるインクの撹拌を行うことができる。したがって、インクの濃度を均一にすることができ、インクが顔料インクの場合には、色味が変化することを抑制できる。
・インクカートリッジ19をキャリッジ15に搭載するようにしてもよい。そして、この場合、脱泡ユニット22を設けることは難しいため、記録ヘッド24の内部において、圧力室37及びフィルター室40を形成すればよい。
・上記実施形態では、大判の記録紙に印刷を行うプリンターに具体化するようにしたが、小型化、薄型化されたプリンターが使用されるようになっている。したがって、本実施形態では、大判の記録紙に印刷を行うプリンターに具体化するようにしたが、小型化、薄型化されたこれらのプリンターに具体化するようにしてもよい。
・上記実施形態では、インクジェット式のプリンターと、インクカートリッジが採用されているが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置と、その液体を収容した液体容器を採用してもよい。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置および液体容器に本発明を適用することができる。
11…インクジェット式プリンター、18…記録ヘッド、19…バルブユニット、36…第1可動壁としての第1可撓性薄膜、37…圧力室、39…第2可撓性薄膜、40…フィルター室、46…フィルター、48…シーソー部材(伝達部材)、48a,54a…第1端部、48b,54b…第2端部、54…伝達部材、60,71…弁部材、T1,T2…距離。

Claims (6)

  1. 液体供給源側となる上流側から液体が消費される下流側に向けて前記液体を供給する液体供給路と、前記液体供給路の途中に設けられるとともに、前記液体中に含まれる気泡を捕捉するフィルターを有するフィルター室と、を備えた液体供給装置において、
    前記液体供給路には、前記フィルター室よりも上流側に圧力室が設けられ、
    前記圧力室は、前記圧力室内の圧力を受けて変位可能な第1可動壁によって区画され、
    前記フィルター室は、前記第1可動壁の変位に応じて前記第1可動壁から力が伝達されるとともに変位可能に構成された第2可動壁によって区画され、
    前記圧力室よりも上流側から前記圧力室及び前記フィルター室が加圧された状態において、前記第2可動壁は、前記第1可動壁から伝達された力によって前記フィルター室の容積を減少させる側へ変位することを特徴とする液体供給装置。
  2. 前記フィルター室よりも下流側から前記圧力室及び前記フィルター室が減圧された状態において、前記第2可動壁は、前記第1可動壁から伝達された力によって前記フィルター室の容積を増加させる側へ変位する請求項1に記載の液体供給装置。
  3. 前記第1可動壁が変位したときに前記第2可動壁に力を伝達するための伝達部材が設けられた請求項1又は請求項2に記載の液体供給装置。
  4. 前記伝達部材は、回動可能に保持されたシーソー部材であり、
    前記シーソー部材は、前記第1可動壁に連結された第1端部と、前記第2可動壁に連結された第2端部とを有し、
    前記シーソー部材の回動中心から前記第1端部までの距離は、前記シーソー部材の回動中心から前記第2端部までの距離よりも長い請求項3に記載の液体供給装置。
  5. 前記フィルター室には、前記フィルターよりも上流側に弁部材が設けられ、
    前記弁部材は、前記フィルター室の容積を減少させる側への前記第2可動壁の変位に伴って移動するように構成され、前記第2可動壁が前記フィルター室の容積を減少させる側に変位していない状態では前記フィルターを封止せず、前記第2可動壁が前記フィルター室の容積を減少させる側に変位した状態では前記フィルターの一部を封止する請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の液体供給装置。
  6. 液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドへ前記液体を供給する請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の液体供給装置と、を備えた液体噴射装置。
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