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JP2011173361A - 流体噴射装置 - Google Patents

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JP2011173361A
JP2011173361A JP2010040014A JP2010040014A JP2011173361A JP 2011173361 A JP2011173361 A JP 2011173361A JP 2010040014 A JP2010040014 A JP 2010040014A JP 2010040014 A JP2010040014 A JP 2010040014A JP 2011173361 A JP2011173361 A JP 2011173361A
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Nobuaki Kamiyama
信明 神山
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Abstract

【課題】ノズル形成面に付着した流体を短時間で効率よく除去することが可能な流体噴射装置を提供する。
【解決手段】流体噴射装置は、流体噴射ヘッド19と、流体を流体噴射ヘッド19に供給する流体供給路28と、流体供給路28に設けられた開閉弁(受圧板56)を含むバルブユニット21と、前記開閉弁を開弁させることにより、流体供給路28から流体噴射ヘッド19に供給される流体の流量を調整し、流体噴射ヘッド19のノズルから流体が噴射されない範囲で、ノズルから流体噴射ヘッド19のノズル形成面に流体を染み出させる流量調整手段(偏心カム81)と、流体噴射ヘッド19のノズル形成面に染み出した流体を払拭するワイピング手段と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、流体噴射装置に関するものである。
従来より、流体を媒体に対して噴射する流体噴射装置として、インクジェットプリンタが知られている。この種の流体噴射装置では、流体噴射ヘッドのノズル形成面に流体が付着し、吐出特性を悪化させることが知られている。そのため、ノズル形成面に付着した流体をワイピング手段により定期的にワイピングすることが行われている。しかし、ノズル形成面に付着した流体は溶媒の蒸発などにより粘度が高くなり、そのままワイピングしようとすると、粘度の高い流体がノズルに押し込まれ、吐出特性を悪化させる原因となる。
そこで、特許文献1では、流体貯留手段に設けられた、流体を封入する流体パックに圧力を加え、流体がノズルから噴射されない範囲で流体をノズル形成面に染み出させることが行われている。流体パックは、気密状態に形成された外郭ケースの内部に配置されており、外郭ケースと流体パックとの間の空間に圧縮空気を送り込むことにより、流体パックを加圧している。ノズル形成面に染み出した流体は、ノズル形成面に付着した流体の粘度を低減させる。そのため、ワイピング時に、ノズルの内部に粘度の高い流体が押し込まれることが抑制される。
特開2004−237502号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、多量に流体が封入された流体パックを圧縮空気によって加圧しているため、流体パックから流体噴射ヘッドに供給される流体の流量を微調整することが難しい。そのため、流体噴射ヘッドに供給された流体の一部は、ノズルから噴射されてロスとなり、クリーニングのコストを上昇させる。また、ノズルから噴射した流体がターゲットに向けて飛散しないように、ノズル面をキャッピングする必要があり、そのぶん作業効率が悪くなる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、ノズル形成面に付着した流体を短時間で効率よく除去することが可能な流体噴射装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の形態の流体噴射装置は、流体を貯留する流体貯留手段と、前記流体を噴射するノズルが形成されたノズル形成面を有する流体噴射ヘッドと、前記流体貯留手段に貯留された流体を前記流体噴射ヘッドに供給する流体供給路と、前記流体供給路に設けられた開閉弁を含むバルブユニットと、前記開閉弁を開弁させることにより、前記流体供給路から前記流体噴射ヘッドに供給される前記流体の流量を調整し、前記流体噴射ヘッドのノズルから前記流体が噴射されない範囲で、前記ノズルから前記流体噴射ヘッドのノズル形成面に前記流体を染み出させる流量調整手段と、前記流体噴射ヘッドのノズル形成面に染み出した前記流体を払拭するワイピング手段と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、流体供給路から流体噴射ヘッドに供給される流体の流量を開閉弁の開閉動作によって制御することができる。流体供給路を流通する流体の量は、流体パックに封入されている流体の量よりも十分に少ない。また、開閉弁で制御できる流量の大きさは、流体パックを加圧することによって調整される流量の大きさよりも、十分に小さい。よって、本発明の流体噴射装置によれば、特許文献1の方法よりも微小な流量の調整が可能であり、流体をノズルから噴射されない範囲でノズル形成面に染み出させることも十分に可能である。この構成においては、流体噴射ヘッドに供給される流体がノズルから噴射される惧れが少ない。そのため、ノズル形成面をキャッピングする必要がない。よって、ノズル形成面に付着した流体を短時間で効率よく除去することができる。
前記バルブユニットは、前記流体供給路上において前記流体を一時貯留し、前記流体噴射ヘッドからの前記流体の噴射に伴って、前記一時貯留した前記流体が減少する圧力室と、前記流体供給路から前記圧力室への前記流体の供給及び非供給を切り換える前記開閉弁と、を含み、前記開閉弁は、前記流体供給路から前記圧力室への前記流体の供給及び非供給を切り換える開閉バルブと、前記圧力室の一部を構成する可撓性のフィルム部材からなり、前記圧力室内の前記流体の減少に伴う負圧を受けて変位し、前記開閉バルブを開弁する開閉バルブ作動部材と、を含み、前記流量調整手段は、前記開閉バルブ作動部材に変位を与えることにより、前記開閉バルブを開弁させることが望ましい。
この構成によれば、開閉バルブ作動部材は、圧力室の一部を構成する可撓性のフィルム部材からなる。このため、開閉バルブ作動部材が、圧力室内の流体の減少に伴う負圧を受けて変位することが可能となり、この変位により開閉バルブを開弁することができる。すなわち、流体噴射ヘッドにおいて流体を消費した場合には、圧力室の流体の減少に伴う負圧を受けて可撓性のフィルム部材が変位する。このフィルム部材の変位作用を利用して開閉弁が開弁され、流体貯留手段から供給される流体は圧力室内に供給される。従って、圧力室には、流体噴射ヘッドにおいて流体を消費した分に対応して、その負圧を受けてその都度流体が供給されることになる。そのため、流体貯留手段からバルブユニットに送られる流体の圧力に関係なく、流体噴射ヘッドにおいて消費した流体の量に対応した量の流体が、圧力室内に補給されることになる。これにより、簡単な構成で、流体噴射ヘッドより安定した流体の噴射作用を保証することができる。また、流量調整手段は、フィルム部材に変位を与え、この変位により開閉バルブを開弁させるものであるため、簡単な構成で確実に開閉バルブの開弁を行うことができる。
前記流体貯留手段から前記圧力室に向けて前記流体供給路内の前記流体に圧力が加えられ、該圧力によって前記流体貯留手段から前記圧力室に前記流体が供給されることが望ましい。
この構成によれば、バルブユニットに対して流体を安定して供給することができる。よって、流体噴射ヘッドに供給される流体の量を精度良く制御することができる。
前記流量調整手段は、前記流体供給路の断面積を減少させ、前記流体供給路内の前記流体を前記流体噴射ヘッド側に加圧することにより、前記流体供給路から前記流体噴射ヘッドに供給される前記流体の流量を調整する流路バルブを含むことが望ましい。
この構成によれば、流体供給路から流体噴射ヘッドに供給される流体の流量を流体供給路の断面積を変化させることによって制御することができる。流体供給路を流通する流体の量は、流体パックに封入されている流体の量よりも十分に少ない。また、流体供給路の断面積を変化させることによって制御できる流量の大きさは、流体パックを加圧することによって調整される流量の大きさよりも、十分に小さい。よって、本発明の流体噴射装置によれば、特許文献1の方法よりも微小な流量の調整が可能であり、流体をノズルから噴射されない範囲でノズル形成面に染み出させることも十分に可能である。
本発明の第2の形態の流体噴射装置は、流体を貯留する流体貯留手段と、前記流体を噴射するノズルが形成されたノズル形成面を有する流体噴射ヘッドと、前記流体貯留手段に貯留された流体を前記流体噴射ヘッドに供給する流体供給路と、前記流体供給路の断面積を減少させ、前記流体供給路内の前記流体を前記流体噴射ヘッド側に加圧することにより、前記流体供給路から前記流体噴射ヘッドに供給される前記流体の流量を調整し、前記流体噴射ヘッドのノズルから前記流体が噴射されない範囲で前記流体噴射ヘッドのノズル形成面に前記流体を染み出させる流量調整手段と、前記流体噴射ヘッドのノズル形成面に染み出した前記流体を払拭するワイピング手段と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、流体供給路から流体噴射ヘッドに供給される流体の流量を流体供給路の断面積を変化させることによって制御することができる。流体供給路を流通する流体の量は、流体パックに封入されている流体の量よりも十分に少ない。また、流体供給路の断面積を変化させることによって制御できる流量の大きさは、流体パックを加圧することによって調整される流量の大きさよりも、十分に小さい。よって、本発明の流体噴射装置によれば、特許文献1の方法よりも微小な流量の調整が可能であり、流体をノズルから噴射されない範囲でノズル形成面に染み出させることも十分に可能である。この構成においては、流体噴射ヘッドに供給される流体がノズルから噴射される惧れが少ない。そのため、ノズル形成面をキャッピングする必要がない。よって、ノズル形成面に付着した流体を短時間で効率よく除去することができる。
第1実施形態の流体噴射装置の要部模式図である。 第1実施形態の流体噴射装置の平面図である。 第1実施形態の記録ヘッド及びバルブユニットの斜視図である。 第1実施形態の記録ヘッド及びバルブユニットの斜視図である。 第1実施形態のバルブユニットの側面図である。 第1実施形態のバルブユニットの側面図である。 第1実施形態のバルブユニットの断面図である。 第1実施形態のバルブユニットの要部断面図である。 第1実施形態のバルブユニットの断面図である。 第1実施形態のバルブユニットの要部断面図である。 偏心カムの作用を説明する説明図である。 ノズル形成面にインクを染み出させる処理を説明する説明図である。 第2実施形態の流体噴射装置の平面図である。 第2実施形態の流路バルブの断面図である。 第2実施形態の流路バルブの作用を説明する説明図である。
[第1実施形態]
図1は、本発明の流体噴射装置の第1実施形態であるインクジェット式プリンタ1(以下、単にプリンタ1という)の要部模式図である。
プリンタ1は、流体貯留手段であるインクカートリッジ23と、流体噴射ヘッドである記録ヘッド19と、を有する。インクカートリッジ23に収容された流体としてのインクは、供給チューブ28及びバルブユニット21を介して、記録ヘッド19に供給される。なお、供給チューブ28及びバルブユニット21によって流体供給路が構成されている。
インクカートリッジ23は気密状態に形成された外郭ケース24を備えている。外郭ケース24の内部には、ポリエチレンフィルムにアルミニウムを蒸着したラミネートフィルム等の可撓性素材からなるインクパック23aが設けられている。インクパック23a内にはインクが充填されている。インクパック23aの一側には針装着部23bが形成されており、インクカートリッジ23を収容するインクカートリッジホルダ(図示せず)に設けられた針23cが針装着部23bに装着するように構成されている。針23cは供給チューブ28の一端と接続されており、バルブユニット21に対してインクを供給可能となっている。
供給チューブ28は、例えばポリエチレン等の可撓性部材により形成されている。供給チューブ28は、耐薬品性に優れたポリエチレン系樹脂等の可撓性部材による内装に、気密遮断性に優れた塩化ビニルや金属膜等を外装として覆った二重構造であってもよい。
インクカートリッジ23とインクパック23aの間には、加圧ポンプ29により加圧空気が導入されるように構成された空間部Sが形成されている。インクカートリッジ23は、密閉状態になるように形成されている。空間部Sに加圧ポンプ29によって空気を送りこむことによって、インクパック23aが加圧される。インクパック23a内に封入されたインクは、正圧により供給チューブ28を介してキャリッジ15上のバルブユニット21に流入する。
図2はプリンタ1の基本構成を示す平面図である。
プリンタ1は、上側が開口する略直方体形状のフレーム12を備えている。フレーム12に紙送り部材13が架設されており、図示しない紙送り機構により、紙送り部材13上を噴射対象物である紙が給送されるようになっている。フレーム12には紙送り部材13に平行にガイド部材14が架設されている。ガイド部材14には、キャリッジ15がガイド部材14の軸線方向に移動可能に挿通支持されている。キャリッジ15は、タイミングベルト17を介してキャリッジモータ18に接続されており、キャリッジモータ18の駆動によってガイド部材14に沿って往復移動されるようになっている。
キャリッジ15の紙送り部材13に対向する面には、記録ヘッド19が搭載されている。キャリッジ15上には記録ヘッド19にインクを供給するバルブユニット21B,21C,21M,21Y(なお、以下においては各バルブユニットを代表して、単に「バルブユニット21」として示す場合もある)が搭載されている。バルブユニット21B,21C,21M,21Yは、インクの色(ブラックインクBと、シアンC、マゼンタM、イエローYの各カラーインク)に対応して4個具備されている。
記録ヘッド19の下面には図示しないノズル吐出口が設けられている。そして、ノズル毎に設けられた図示しない圧電素子の駆動により、バルブユニット21B,21C,21M,21Yから記録ヘッド19にインクが供給され、紙上にインク滴が吐出され、印刷が行われるようになっている。
フレーム12の右端には4つのカートリッジホルダ22が形成されている。カートリッジホルダ22には、インクカートリッジ23B,23C,23M,23Y(なお、以下においては各インクカートリッジを代表して、単に「インクカートリッジ23」として示す場合もある)が着脱可能に備えられている。インクカートリッジ23B,23C,23M,23Yは、それぞれ、内部が気密状態となっている外郭ケース24と、その内側に設けられたインクパック23a(図1参照)とによって構成されている。インクパック23aには、ブラックインクBおよび各カラーインクC,M,Yがそれぞれ貯留されている。
インクカートリッジ23のインクパック23aとバルブユニット21とは、可撓性を有する供給チューブ28B,28C,28M,28Y(なお、以下においては各供給チューブを代表して、単に「供給チューブ28」として示す場合もある)を介して接続されている。
イエローインクYを貯留するインクカートリッジ23Yの上には、加圧ポンプ29が備えられており、加圧ポンプ29は、空気供給チューブ26B,26C,26M,26Yを介してインクカートリッジ23B,23C,23M,23Yの各外郭ケース24と接続されている。加圧ポンプ29により加圧された空気は、空気供給チューブ26B,26C,26M,26Yを介して各インクカートリッジ23B,23C,23M,23Yの外郭ケース24内に導入され、外郭ケース24とインクパック23aとの間に形成された空間部S(図1参照)に導入されるようになっている。
すなわち、加圧ポンプ29が駆動されることにより、外郭ケース24内に空気が導入されると、インクパック23aは加圧空気によって押し潰される。そして、インクパック23aに貯留されている各インクは、供給チューブ28B,28C,28M,28Yを介してバルブユニット21B,21C,21M,21Yに供給されるようになっている。
キャリッジ15の移動経路上における非印字領域(ホームポジョン)には、記録ヘッド19のノズルが形成されたノズル形成面を封止することができるキャッピング手段31が配置されている。キャッピング手段31の上面には、記録ヘッド19のノズル形成面に密着して封止し得るゴム等の弾性素材により形成されたキャップ部材31aが配置されている。そして、キャリッジ15がホームポジョンに移動したときに、キャッピング手段31が記録ヘッド19側に移動(上昇)して、キャップ部材31aによって記録ヘッド19のノズル形成面を封止することができるように構成されている。
キャップ部材31aは、図1に示すように、プリンタ1の休止期間中において記録ヘッド19のノズル形成面を封止し、ノズル開口の乾燥を防止する蓋体として機能する。キャップ部材31aの下底部には、吸引手段としての吸引ポンプ(チューブポンプ)31bにおけるチューブ31cの一端が接続され、吸引ポンプ31bによる負圧を記録ヘッド19に作用させて、記録ヘッド19からインクを吸引排出させるクリーニング動作を実行する機能も果たすようになされている。吸引ポンプ31bにより吸引されたインクは、廃液回収ボックス31eに回収される。廃液回収ボックス31e内には、複数層の廃液吸収剤31fが設けられており、回収されたインクを貯蔵する。
キャッピング手段31の印字領域側に隣接して、ゴム等の弾性素材を短冊状に形成したワイピング手段としてのワイピング部材32が配置されている。ワイピング部材32は、必要に応じて記録ヘッド19の移動経路に水平方向に進出して、ノズル形成面を払拭して清掃することができるように構成されている。
図3〜図10は、バルブユニット21の詳細構造の説明図である。図3及び図4は、記録ヘッド19及びバルブユニット21の斜視図であり、図5及び図6は、バルブユニット21の側面図であり、図7及び図9は、バルブユニット21の偏心カム81を除く断面図であり、図8及び図10は、バルブユニット21の部分断面図である。図3および図4では、説明の便宜上、記録ヘッド19の上部にバルブユニット21が2つのみ搭載されている状態を示しており、残り2つは省略している。
図3および図4に示すように、バルブユニット21は略円形の偏平状に形成された合成樹脂製のユニットケース35を備えている。ユニットケース35の一端に形成された接続部36には、供給チューブ28が接続されており、他端には、インク導出部37が形成されている。インク導出部37は、円環状の接続部材38と板状のヘッド支持体39を介して記録ヘッド19に接続されている。ユニットケース35の側面には、偏心カム81を含む流量調整手段が配置されている。
図5及び図7に示すように、ユニットケース35の一側面21aには、略円筒状の小凹部41が形成されている。一側面21aには、小凹部41から接続部36の方向に向かって、くの字を描くようにして溝42が形成されている。溝42の端部は、接続部36に形成されている穴43と連通している。一側面21aには、小凹部41及び溝42を塞ぐようにして、可撓性の第1のフィルム部材45が熱溶着により貼り付けられている。そして、小凹部41と第1のフィルム部材45とによって略円柱状の流体供給室としてのインク供給室46が形成され、溝42と第1のフィルム部材45とによってインク導入路47が形成されている。供給チューブ28から流入するインクは、接続部36の穴43、インク導入路47を介してインク供給室46に流入するようになっている。
第1のフィルム部材45としては、インク性状に化学的な影響を及ぼさないこと、更に水分透過度や、酸素や窒素透過度の低い素材であることが重要である。そこで、第1のフィルム部材45は、高密度ポリエチレンフィルムあるいはポリプロピレンフィルムに、塩化ビニリデン(サラン)をコーティングしたナイロンフィルムを接着ラミネートした構成であることが望ましい。または、アルミナ蒸着又はシリカ蒸着されたPET素材から構成してもよい。
図5及び図7に示すように、第1のフィルム部材45において、インク供給室46側の面には、インク供給室46の内径よりも若干小さな外径を有するばね受け座45aが、インク供給室46と同心円状に位置するようにして取り付けられている。ばね受け座45aは第1のフィルム部材45に対して熱溶着によって予め取り付けるようにしてもよく、接着剤、あるいは両面接着テープ等によって取り付けるようにしてもよい。ばね受け座45aには、第1のフィルム部材45と反対の面に環状の段差部45bが設けられている。
図6及び図7に示すように、ユニットケース35の他側面21bには、略円錐台形状の大凹部48が形成されている。大凹部48は、小凹部41よりも大きな径を有しながら同心円状に位置するように設けられている。
図6に示すように、ユニットケース35の他側面21bには、大凹部48の端部からインク導出部37の方向に向かうようにして溝49が形成されており、溝49の端部はインク導出部37に形成されている穴51と連通している。他側面21bには、大凹部48及び溝49を塞ぐようにして、可撓性の第2のフィルム部材52が熱溶着により貼り付けられている。そして、大凹部48と第2のフィルム部材52とによって略円錐台形状の圧力室53が形成され、溝49と第2のフィルム部材52とによってインク導出路54が形成されている。圧力室53内のインクは、インク導出路54及びインク導出部37の穴51を介して前記記録ヘッド19に排出されるようになっている。
第2のフィルム部材52としては、圧力室53の負圧状態を効率的に感知することができるように軟質であるとともに、インク性状に化学的な影響を及ぼさないこと、更に水分透過度や、酸素や窒素透過度の低い素材であることが重要である。そこで、第2のフィルム部材52は、高密度ポリエチレンフィルムあるいはポリプロピレンフィルムに、塩化ビニリデン(サラン)をコーティングしたナイロンフィルムを接着ラミネートした構成であることが望ましい。または、アルミナ蒸着又はシリカ蒸着されたPET素材から構成してもよい。
前記第2のフィルム部材52の圧力室53の反対側の面には、第2のフィルム部材52に比較して硬い材料により形成された受圧板56が取り付けられている。受圧板56は、圧力室53の内径よりも小さい外径を有している。受圧板56は、印刷動作等によりキャリッジ15が動いた場合に、受圧板56自体の自重とキャリッジ15の加速度により、第2のフィルム部材52を動かして圧力室53内の圧力が変化しないように、軽量であることが必要である。そこで、受圧板56はポリエチレンやポリプロピレンといった軽量のプラスチック材料で形成することが望ましい。
受圧板56は前記第2のフィルム部材52に対して熱溶着によって予め取り付けるようにしてもよく、接着剤、あるいは両面接着テープ等により取り付けるようにしてもよい。受圧板56は、円板状に形成されているが、特に円板状のものに限られることはない。圧力室53がごく薄い円筒状の空間を形成する場合には、受圧板56として円板状のものを用い、受圧板56を圧力室53に対して同心円状に配置することが望ましい。
図7に示すように、ユニットケース35のインク供給室46と圧力室53との間には、各室46,53を区画するように隔壁58が形成されている。隔壁58には、インク供給室46と圧力室53とを連通させる開閉弁を構成する支持孔59が形成されている。
支持孔59には、開閉弁を構成する可動バルブ61が摺動可能に挿通支持されている。可動バルブ61は、詳しくは、円柱状のロッド部材62と、ロッド部材62に一体に形成されている断面円形の板状部材63とにより構成されている。板状部材63の外径は、ロッド部材62の外径よりも大きくなっており、可動バルブ61のうち、ロッド部材62のみが、支持孔59に摺動可能に挿通支持されている。
図8及び図10に示すように、支持孔59は、等間隔に4つの切り欠き孔59aが形成されている。支持孔59にロッド部材62が挿通支持された状態では、ロッド部材62と切り欠き孔59aとによって、4つの流体供給孔としてのインク流路59bが形成されている。板状部材63は、インク供給室46内に位置しており、板状部材63には、インク供給室46側の面に環状の段差部63aが形成されている。
ばね受け座45aの段差部45bと板状部材63の段差部63aとには、コイル状のシールばね65が掛け装されており、シールばね65の作用により、ばね受け座45aと板状部材63とは離間する方向に付勢されている。
図7及び図8に示すように、隔壁58には、支持孔59を囲むようにして円環状に形成されたゴム製のシール部材66が取り付けられている。板状部材63は、シールばね65の付勢力によりシール部材66に当接するようになっている。シール部材66はOリング等でもよいが、エラストマー樹脂等を隔壁58と2色成形により一体に形成してもよい。板状部材63とシール部材66とが当接する場合には、インク流路59bは閉じた状態となる。
バルブユニット21は、記録ヘッド19が非印刷状態、すなわちインクを消費しない状態においては、シールばね65によるばね荷重W1が、可動バルブ61の板状部材63に加わっている。また、板状部材63にはインク供給室46に供給されるインクの加圧力P1も加わる。これにより、板状部材63は図7に示したように、ゴム製のシール部材66に当接し、インク流路59b(図8参照)は閉弁状態になる。すなわち、インク供給室46と圧力室53との間は非連通の状態となり、バルブユニット21は自己封止の状態になる。
一方、記録ヘッド19が印刷状態となり、インクを消費した場合には、圧力室53のインクの減少に伴い第2のフィルム部材52がインク供給室46側に変位し、第2のフィルム部材52の中央部が可動バルブ61を構成するロッド部材62の端部に当接する。この時の第2のフィルム部材52の変位に要する変位反力をWdとする。記録ヘッド19においてさらにインクが消費されることにより、圧力室53内には負圧P2が発生するようになる。そして、負圧P2が、P2>W1+P1+Wdの関係で示される臨界圧力を超えた場合に、第2のフィルム部材52がロッド部材62を押圧し、これにより、板状部材63によるシール部材66の当接が解かれ、図10に示すように、インク流路59bは開弁状態となる。
インク供給室46内におけるインクは、インク供給室46から圧力室53に至るインク流路59bを介して圧力室53内に供給され、圧力室53内へのインクの流入により圧力室53の負圧は解消される。これに伴い、可動バルブ61が移動して図7に示すように再び閉弁状態になされ、インク供給室46から圧力室53へのインクの供給は停止される。
前記した可動バルブ61の開閉弁の動作は、図7及び図9に示す状態が、反復繰り返されるような極端な動作が必ずしもなされる必要はない。現実には印刷動作中においては、第2のフィルム部材52は可動バルブ61を構成するロッド部材62の端部に当接した均衡状態を保ち、インクの消費に従って僅かに開弁しつつ、圧力室53に対してインクを逐次補給するように作用する。
すなわち、圧力室53内におけるインクの圧力変動は、可動バルブ61の開閉によって、ある一定の範囲内となるように制限されており、インク供給室46内のインクの圧力変化とは切り離されている。従って、キャリッジ15の往復移動により供給チューブ28に圧力変化が生じていても、その影響を受けることがない。そして、その結果、圧力室53から記録ヘッド19へのインクの供給は、良好に行われるようになっている。
なお、受圧板56は、第2のフィルム部材52の変位作用を受圧板56の全面積において受けることができる。従って、第2のフィルム部材52の変位作用を確実に可動バルブ61に伝達させることができ、可動バルブ61による開閉弁作用の信頼性を向上させることができる。
図3及び図4に示すように、ユニットケース35の側面には、偏心カム81を含む流量調整手段が設けられている。流量調整手段は、可動バルブ61を強制的に開弁させることにより、流体供給路から記録ヘッド19に供給されるインクの流量を調整する。
偏心カム81は、第2のフィルム部材52に取り付けられた受圧板56に対向するように配置されている。偏心カム81は、水平方向に差し渡されて回転駆動される駆動ロッド82に対して、偏心状態に取り付けられている。
ユニットケース35の後端部には、駆動ロッド82を回転駆動させる駆動ユニット83が配置されており、駆動ロッド82の前端部は、ユニットケース35の側面に取り付けられたロッド受け部材84によって回転可能に軸支されている。
偏心カム81は、駆動ロッド82の回転駆動を受けて、受圧板56をユニットケース35側に押圧する動作を行う。この動作によって、第2のフィルム部材52も同方向に変位され、バルブユニット21内に配置された可動バルブ61が強制的に開弁される。これにより、正圧が加えられたインクを記録ヘッド19側に導入することが可能となっている。
図11は、偏心カム81の作用を説明するための説明図である。図11(a)は、偏心カム81が作用していない状態、すなわち、バルブユニット21が自己封止弁として機能できる状態を示しており、図11(b)は偏心カム81が作用して開閉弁としての可動バルブ61を強制的に開弁状態とした状態を示している。
上述のように、可動バルブ61を強制的に開弁させる駆動手段として、偏心カム81が用いられている。偏心カム81は、駆動ロッド82の回転駆動を受けて、受圧板56をユニットケース35側に押圧することができるように構成されている。
図18(a)に示すように、偏心カム81が受圧板56に作用していない場合には、可動バルブ61は、圧力室53内に発生する負圧の大きさのみに基づいて、開弁状態若しくは閉弁状態となる。記録ヘッド19が印字領域においてインクの吐出を行うときは、偏心カム81は、図18(a)のように、受圧板56を押圧しない位置に配置される。そして、圧力室内のインクの消費量に応じて開弁状態と閉弁状態とが切り替わる。すなわち、記録ヘッド19においてインクが消費されることにより、圧力室53内に負圧が発生し、該負圧が臨界圧力を超えたときに、第2のフィルム部材52がロッド部材62を押圧し、これにより、板状部材63によるシール部材66の当接が解かれ、インク流路59bは開弁状態となる。そして、圧力室53内にインクが供給され負圧が小さくなると、再び板状部材63とシール部材66とが当接し、閉弁状態となる。
一方、図18(b)に示すように、偏心カム81を受圧板56に作用させて可動バルブ61を強制的に開弁状態とした場合には、インクカートリッジ23より正圧状態で供給されるインクは、圧力室53を介してそのまま記録ヘッド19に供給される。この結果、インクは記録ヘッド19のインク流路内を通り、ノズルより排出される。記録ヘッド19が非印字領域(ホームポジョン)においてワイピング部材32によるワイピング処理を施されるときには、偏心カム81は、図18(b)のように、受圧板56を押圧する位置に配置される。そして、偏心カム81によって受圧板56を押す時間や押す深さ等を制御して、ノズルからインクが噴射されない範囲で、ノズルから記録ヘッド19のノズル形成面にインクを染み出させる。そして、このインクをノズル形成面に付着した粘度の高いインクに接触させて粘度を低下させ、ノズル形成面をワイピングしやすくした後、ワイピング部材32でノズル形成面をワイピングする。
図12は、ノズル形成面にインクを染み出させてワイピングを行う処理を説明するための説明図である。
まず、図12(a)に示す吐出待機状態では、偏心カム81は、受圧板56を押圧しない位置に配置される。この場合、ノズル91の内部に形成されるメニスカス101の形状は、ノズル91の内側へ凹形状となるような形状とされる。この状態ではノズル91の端面93でメニスカス101はクリップ(保持)される。
図12(b)に示すワイピング部材32によるメンテナンスモードでは、偏心カム81は、受圧板56を押圧する位置に配置され、ノズル91内のインク102をノズル形成面92よりも外側に突出させるように、圧力室53内の内部圧力を吐出待機時よりも大きくする。そして、ノズル91内のインクがノズル91から漏れ出さない範囲の正圧を付与する。上述した正圧が圧力室53に付与されるとメニスカス101がノズル91の外側へ突出するとともにメニスカス101はその形状がノズル91の外側へ突出する凸形状となる。一方、メニスカス101はノズル91の端面93でクリップされた状態を維持するので、ノズル91内のインク102がノズル91の外部に漏れ出すことはない。
図12(b)の状態を維持したまま偏心カム81によってさらに受圧板56を押し続けると、メニスカス101のクリップポイント93に衝撃が与えられ、メニスカス101の境界103はノズル91の外側のノズル形成面92へ移動し、その結果、図12(c)に示すようにノズル91からノズル形成面92にインクが染み出す。メニスカス101の境界103がノズル形成面92に移動した状態で圧力室53に与える正圧を維持すると、正圧を維持している間はノズル91から染み出したインクがノズル形成面92に沿って広がり続ける。
ノズル形成面92にノズル91から染み出させたインクをノズル形成面92に広げることで、ノズル形成面92に付着した粘度の高いインクにインク溶媒を接触させて、当該インクの粘度を低下させることができる。その結果、ワイピング部材32によるインクの除去が容易になる。
[第2実施形態]
図13は、本発明の流体噴射装置の第2実施形態であるインクジェット式プリンタ2(以下、単にプリンタ2という)の要部模式図である。
第2実施形態のプリンタ2は、第1実施形態のプリンタ1と比較して、インクカートリッジ23と記録ヘッド19との間の流体供給路上に流路バルブ30を設けた点が異なる。第2実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
プリンタ2において、供給チューブ28B,28C,28M,28Yの流路途中、すなわちバルブユニット21B,21C,21M,21Yの上流には、流量調整手段としての流路バルブ30が備えられている。流路バルブ30は、インクカートリッジ23の近傍において前記フレーム12に固定されており、供給チューブ28B,28C,28M,28Yを流れるインクの流量を変化させることが可能となっている。
図14及び図15は、流路バルブ30の断面図である。
流路バルブ30は、流路としてのインク流路部71と押圧部72とを備えている。インク流路部71は、略直方体状の可撓性部材によって形成されたインク流路本体部71aを備え、インク流路本体部71aの上面には、4つの溝72B,72C,72M,72Yが形成されている。インク流路本体部71aの上面には、溝72B,72C,72M,72Yを塞ぐようにして、可撓性を有する可撓性部材としての封止フィルム71bが熱溶着により貼り付けられている。溝72B,72C,72M,72Yと封止フィルム71bとによってインク供給路73B,73C,73M,73Yが形成されている。
インク供給路73B,73C,73M,73Yは、供給チューブ28B,28C,28M,28Yの流路途中に位置している。流路バルブ30よりも上流側の供給チューブ28から流出したインクは、インク供給路73B,73C,73M,73Yに流入した後に流路バルブ30よりも下流側の供給チューブ28に流入するようになっている。
押圧部72は、インク流路部71に比較して硬い材料により形成されており、図示しない駆動モータによって、上下方向に移動するようになっている。従って、図14に示すように、押圧部72が、上側に位置した状態では、インク流路部71のインク供給路73B,73C,73M,73Yは最大の断面積を有するようになり、インクが最大の流量で流れるようになる。一方、図15に示すように、押圧部72が下降すると、押圧部72がインク流路部71を押圧し、インク流路部71全体を変形させて、インク供給路73B,73C,73M,73Yが押し潰されるようになっている。その結果、インク供給路73B,73C,73M,73Yの断面積は小さくなり、インクの流量が減少する。従って、流路バルブ30は、押圧部72を上下動させることにより、供給チューブ28を流れるインクの流量を変化させることができるようになっている。
流路バルブ30における流路体積の変化に伴い、供給チューブ28内のインクには、大きな圧力変動が生じる。流路バルブ30より下流には、バルブユニット21が設けられており、偏心カム81によって可動バルブを強制的に開弁されていない状態では、バルブユニット21の圧力室53におけるインクの圧力変動が常に一定の範囲内に制限される。一方、偏心カム81によって可動バルブを強制的に開弁した状態では、流路バルブ30における流路体積の変化に伴う圧力変化は圧力室53内の圧力を上昇させる。本実施形態では、その圧力を利用して、インクをノズルからノズル形成面に染み出させる。
すなわち、図12(a)に示した吐出待機状態では、偏心カム81は、受圧板56を押圧しない位置に配置し、圧力室53へのインクの供給を停止する。一方、図12(b)に示したメンテナンスモードでは、偏心カム81を、受圧板56を押圧する位置に配置し、流路バルブ30におけるインク供給路73B,73C,73M,73Yの断面積を徐々に小さくする。これにより、圧力室53には、流路バルブ30における流路体積の変化に伴う圧力変動が生じ、ノズル91内のインク102がノズル形成面92よりも外側に突出する。
流路バルブ30におけるインク供給路73B,73C,73M,73Yの断面積をさらに小さくすると、メニスカス101のクリップポイント93に衝撃が与えられ、メニスカス101の境界103はノズル91の外側のノズル形成面92へ移動し、その結果、図12(c)に示すようにノズル91からノズル形成面92にインクが染み出す。メニスカス101の境界103がノズル形成面92に移動した状態で圧力室53に与える正圧を維持すると、正圧を維持している間はノズル91から染み出したインクがノズル形成面92に沿って広がり続ける。
ノズル形成面92にノズル91から染み出させたインクをノズル形成面92に広げることで、ノズル形成面92に付着した粘度の高いインクにインク溶媒を接触させて、当該インクの粘度を低下させることができる。その結果、ワイピング部材32によるインクの除去が容易になる。
本実施形態の場合、偏心カム81と流路バルブ30とが、流体供給路から記録ヘッド19に供給されるインクの流量を調整する流量調整手段として機能する。すなわち、偏心カム81がバルブユニット21の可動バルブ61を開弁させることにより、流体供給路から記録ヘッド19に供給されるインクの流量を調整する第1の流量調整手段として機能し、流路バルブ30が、流体供給路の断面積を減少させ、流体供給路内のインクを記録ヘッド19側に加圧することにより、流体供給路から記録ヘッド19に供給されるインクの流量を調整する第2の流量調整手段として機能する。しかし、流路バルブ30のみでインクのノズル形成面92への染み出し量を精密に調整できる場合には、偏心カム81及びバルブユニット21を設ける必要はなく、流路バルブ30のみで流量調整手段を構成してもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、図3では、バルブユニット21における可動バルブ61を強制開弁させる駆動手段として偏心カム81を用い、偏心カム81の回動により可動バルブ61を移動させるようにした。しかし、駆動手段としては、電磁プランジャやその他のアクチュエータを用いることもできる。
また、図1では、空気圧によってインクパック23aを加圧してインクを供給するインク供給システムを採用した。しかし、インク供給システムとしては、水頭差を利用するものも可能である。すなわち、インクパック23aに形成されたインク導出口23dを、バルブユニット21及び記録ヘッド19より重力方向の上方に配置し、これにより発生する水頭差に基づく正圧により、供給チューブ28及びバルブユニット21を介して記録ヘッド19にインクを供給するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、本発明の流体噴射装置をインクジェット式のプリンタに適用しているが、インク以外の他の流体を噴射したり吐出したりする流体噴射装置に適用してもよい。すなわち、微小量の液滴を吐出する流体噴射ヘッド等を備える各種の流体噴射装置に適用可能である。なお、液滴とは、前記流体噴射装置から吐出される流体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう流体とは、流体噴射装置が噴射させることができるような材料であれよい。
例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状態、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての流体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、流体の代表的な例としては、前記実施形態で説明したようなインクが挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種流体組成物を包含するものとする。
流体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む流体を噴射する流体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する流体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる流体を噴射する流体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。
さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する流体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する流体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する流体噴射装置を採用してもよい。
1…プリンタ(流体噴射装置)、2…プリンタ(流体噴射装置)、19…記録ヘッド(流体噴射ヘッド)、21…バルブユニット、23…インクカートリッジ(流体貯留手段)、23a…インクパック、28…供給チューブ、29…加圧ポンプ、30…流路バルブ、32…ワイピング部材(ワイピング手段)、52…第2のフィルム部材、53…圧力室、56…受圧板、59b…インク流路、61…可動バルブ、71…インク流路部、91…ノズル、92…ノズル形成面、102…インク(流体)

Claims (5)

  1. 流体を貯留する流体貯留手段と、
    前記流体を噴射するノズルが形成されたノズル形成面を有する流体噴射ヘッドと、
    前記流体貯留手段に貯留された流体を前記流体噴射ヘッドに供給する流体供給路と、
    前記流体供給路に設けられた開閉弁を含むバルブユニットと、
    前記開閉弁を開弁させることにより、前記流体供給路から前記流体噴射ヘッドに供給される前記流体の流量を調整し、前記流体噴射ヘッドのノズルから前記流体が噴射されない範囲で、前記ノズルから前記流体噴射ヘッドのノズル形成面に前記流体を染み出させる流量調整手段と、
    前記流体噴射ヘッドのノズル形成面に染み出した前記流体を払拭するワイピング手段と、を有することを特徴とする流体噴射装置。
  2. 前記バルブユニットは、前記流体供給路上において前記流体を一時貯留し、前記流体噴射ヘッドからの前記流体の噴射に伴って、前記一時貯留した前記流体が減少する圧力室と、前記流体供給路から前記圧力室への前記流体の供給及び非供給を切り換える前記開閉弁と、を含み、
    前記開閉弁は、前記流体供給路から前記圧力室への前記流体の供給及び非供給を切り換える開閉バルブと、前記圧力室の一部を構成する可撓性のフィルム部材からなり、前記圧力室内の前記流体の減少に伴う負圧を受けて変位し、前記開閉バルブを開弁する開閉バルブ作動部材と、を含み、
    前記流量調整手段は、前記開閉バルブ作動部材に変位を与えることにより、前記開閉バルブを開弁させることを特徴とする請求項1に記載の流体噴射装置。
  3. 前記流体貯留手段から前記圧力室に向けて前記流体供給路内の前記流体に圧力が加えられ、該圧力によって前記流体貯留手段から前記圧力室に前記流体が供給されることを特徴とする請求項2に記載の流体噴射装置。
  4. 前記流量調整手段は、前記流体供給路の断面積を減少させ、前記流体供給路内の前記流体を前記流体噴射ヘッド側に加圧することにより、前記流体供給路から前記流体噴射ヘッドに供給される前記流体の流量を調整する流路バルブを含むことを特徴とする請求項3に記載の流体噴射装置。
  5. 流体を貯留する流体貯留手段と、
    前記流体を噴射するノズルが形成されたノズル形成面を有する流体噴射ヘッドと、
    前記流体貯留手段に貯留された流体を前記流体噴射ヘッドに供給する流体供給路と、
    前記流体供給路の断面積を減少させ、前記流体供給路内の前記流体を前記流体噴射ヘッド側に加圧することにより、前記流体供給路から前記流体噴射ヘッドに供給される前記流体の流量を調整し、前記流体噴射ヘッドのノズルから前記流体が噴射されない範囲で前記流体噴射ヘッドのノズル形成面に前記流体を染み出させる流量調整手段と、
    前記流体噴射ヘッドのノズル形成面に染み出した前記流体を払拭するワイピング手段と、を有することを特徴とする流体噴射装置。
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