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JP2010185369A - エンジンの燃料供給装置 - Google Patents

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Teppei Suzuki
哲平 鈴木
Rikio Kenmochi
力夫 劒持
Koji Morikawa
弘二 森川
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

【課題】システム構成の複雑化を回避してコスト上昇を抑制しつつ、選択還元型触媒における窒素酸化物の浄化率向上を図る。
【解決手段】現在のNO/NOx比率が0.5を超えているか否かを判定し(S2)、NO/NOx>0.5の場合、エンジン回転数NEとNO/NOx比率とに基づいてポスト噴射量を設定し(S4)、ポスト噴射を実行する。このポスト噴射の実行により、エンジンから排出される排気ガスの温度が昇温されて酸化触媒の酸化反応が促進され、SCR触媒に供給される排気ガスのNO/NOx比率が0.5になるように制御される。これにより、システム構成を複雑化することなくSCR触媒のNOx浄化率向上を図ることができ、コスト上昇を抑制することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、エンジンから排出される排気ガス中の窒素酸化物を選択的に還元浄化する選択還元型触媒を備えたエンジンの排気浄化装置に関する。
従来、ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排気ガスには、HC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)、NOx(窒素酸化物)及びPM(粒子状物質:Particulate Matter)等の汚染物質が含まれる。これらの汚染物質の中でもNOxは、酸化触媒やガソリンエンジンの自動車で実用化されている三元触媒では浄化が難しく、NOxを浄化することのできる有望な触媒として選択還元型(Selective Catalytic Reduction;SCR)触媒の開発が行われている。
エンジンから排出されるNOxは、主としてNO(一酸化窒素)とNO2(二酸化窒素)であり、大半はNOで占められている。SCR触媒は、アンモニア等の還元剤の存在下でNOx(NO及びNO2)を浄化する触媒であり、排気ガス中のNOとNO2とを還元剤の作用下で水及び窒素に分解する。
SCR触媒の還元剤としては、アンモニアを用いることが多く、尿素水タンクからSCR触媒の上流側の排気系に尿素水を添加し、排気ガスの熱により加水分解してアンモニアを生成する。このアンモニアが還元剤として働き、排気ガス中のNOxと反応することにより、排気ガス中のNOxが浄化される。
このSCR触媒のNOx浄化反応については、排気ガス中のNOxにおけるNOとNO2との比率が1:1(N0x=NO+NO2として、NO/NOx=0.5)のときに最もNOx浄化反応が良いことが知られている。しかしながら、実際の車両では走行状態により排気ガス中のNO/NOx比率は0.5から乖離している場合が多く、最大の浄化率を常時得ることはできない。
そこで、特許文献1(特開2005−23921号公報)には、酸化触媒の上流側に切換弁を有するバイパス通路を設け、NO/NOx比率が0.5となるように切換弁を制御し、酸化触媒に流入する排気ガスの流量を制御する技術が開示されている。
特開2005−23921号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、バイパス通路を別途設ける必要があるばかりでなく、切換弁を制御する駆動機構も必要となる。このため、システムの構成部品が増加して制御系統が複雑化し、コスト上昇を招いてしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、システム構成の複雑化を回避してコスト上昇を抑制しつつ、選択還元型触媒における窒素酸化物の浄化率向上を図ることのできるエンジンの排気浄化装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、エンジンから排出される排気ガス中の窒素酸化物を選択的に還元浄化する選択還元型触媒を備えたエンジンの排気浄化装置において、上記選択還元型触媒に流入する上記窒素酸化物の構成比率を演算する演算部と、上記比率の所定の閾値からの乖離状態を判定する判定部と、上記乖離状態に応じて燃料噴射量を設定し、この燃料噴射量で排気ガスを昇温させて上記比率が上記閾値となるよう制御する制御部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、システム構成を複雑化することなく選択還元型触媒における窒素酸化物の浄化率向上を図ることができ、コスト上昇を抑制することができる。
本発明の実施の第1形態に係り、エンジン系の構成図 同上、排気ガス浄化システムに係るブロック図 同上、ポスト噴射量とエンジン回転数との関係を示す特性図 同上、ポスト噴射量とNO/NOx比率との関係を示す特性図 同上、ポスト噴射量設定ルーチンのフローチャート 本発明の実施の第2形態に係り、エンジン系の構成図 同上、排気管燃料噴射量設定ルーチンのフローチャート
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すエンジン系において、符号1はエンジンであり、本実施の形態においては、コモンレール式燃料噴射システムによるディーゼルエンジンである。このエンジン1の燃焼室上部には、吸気ポート2と排気ポート3とが開口されると共に、図示しない高圧ポンプから圧送される高圧燃料を畜圧するコモンレールの燃料を各気筒の燃焼室内に噴射するインジェクタ4が臨まされている。尚、符号5は吸気弁、符号6は排気弁である。
吸気ポート2の上流側には吸気通路7が連通され、その中途に吸気チャンバ8が形成されている。吸気チャンバ8の上流には、スロットル弁9が介装され、更に、吸気通路7の空気取り入れ口に、エアクリーナ10が取付けられている。また、排気ポート3の下流側には排気通路11が連通され、この排気通路11に、エンジンから排出される排気ガスを浄化する排気ガス後処理システムが設けられている。
尚、図1においては、図示を省略するが、吸気通路7のスロットル弁9上流側には、ターボ過給機のコンプレッサが介装されている。このターボ過給機のタービンは、排気通路11の排気ガス後処理システムの上流側に介装されている。
排気通路11に設けられる排気ガス後処理システムは、排気通路11の上流側から順に、ディーゼル用酸化触媒(Diesel Oxidation Catalyst;DOC)12、ディーゼルパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter;DPF)13、選択還元型(Selective Catalytic Reduction;SCR)触媒14等を備えて構成されている。
DOC12は、主として排気ガス中のHC(炭化水素)を触媒反応により酸化させると共に、排気ガス中のNOを酸化させ、NO2を生成させる。DOC12は、例えばコーディエライトハニカム構造体等よりなるセラミック製担体の表面に、白金(Pt)、パラジウム(Pd)等の貴金属やアルミナ等の金属酸化物を担持して形成されている。
DOC12に担持する貴金属の成分比率・担持量は、DOC12の入口温度が最も高いときに、NOとNO2との比率が1:1(NOx=NO+NO2として、NO/NOx=0.5)、すなわちSCR触媒14のNOx浄化率が最も高くなる比率にする酸化能力を有するように設定されている。特に、本実施形態では、DOC12への白金の担持量は、通常の運転条件下で想定されるDOC12の最大入口温度(例えば300°C)のときに、NO/NOx比率が0.5となるように、7gの質量に設定されている。
DPF13は、DOC12の下流側に配設され、DOC12から出た排気ガス中のSoot(煤、カーボンスート),SOF(Soluble Organic Fraction;可溶性有機成分),SO4(sulfate;サルフェート)等のPM(Particulate Matter;粒子状物質)を捕集する。DPF13は、例えばコーディエライト等の耐熱性セラミックスをハニカム構造に成形して、ガス流路となる多数のセルを入口側又は出口側が互い違いとなるように目封じして形成されている。DPF13に排気ガスが流入すると、排気ガスがDPF13の多孔性の隔壁を通過しながら下流側へ流れ、その間、排気ガス中のPMがDPF13に捕集されて次第に堆積する。
SCR触媒14は、排気ガス中に供給される尿素を還元剤として、排気ガス中のNOxを還元浄化する。SCR触媒14は、例えば、金属を添加したゼオライトを備えて構成され、排気ガス中に供給される尿素水中の尿素が分解されて生じるNH3(アンモニア)をNOxに加え、NOxを人体に無害な窒素及び水に分解する。
このため、DPF13とSCR触媒14との間には、尿素水タンク15から尿素水ポンプ16を介して供給される尿素水を排気通路11内に噴射する尿素水インジェクタ17が介装されている。また、この尿素水インジェクタ17の下流側には、排気ガスに旋回流を発生させて尿素水インジェクタ17から噴射された尿素水を微粒化させるミキサ18が配設されている。ミキサ18により排気ガスと混合された尿素水は、SCR触媒14に供給される。
一方、符号50,100は、エンジン系を制御する電子制御ユニットである。電子制御ユニット50は、排気ガス中に供給する尿素水を制御する尿素水供給制御ユニット(以下、「DCU」と記載)である。符号100は、エンジン1の運転を制御するエンジン制御ユニット(以下、「ECU」と記載)である。DCU50及びECU100は、CPU,ROM,RAM,I/Oインターフェイス等からなるマイクロコンピュータを中心として構成され、その他、A/D変換器、タイマ、カウンタ、各種ロジック回路等の周辺回路を含んで構成されている。
DCU50の入力側には、尿素水タンク15の尿素水の残量を検出するレベルセンサ20、尿素水タンク15内の尿素水の温度を検出する温度センサ21等のセンサ類が接続されている。また、DCU50の出力側には、尿素水タンク15内の尿素水を尿素水インジェクタ17に搬送する尿素水ポンプ16、排気通路11内に尿素水を噴射する尿素水インジェクタ17等のアクチュエータ類が接続されている。
一方、ECU100の入力側には、吸入空気量を検出する吸入空気量センサ22、DPF13の入口温度(DPF13に供給される排気ガスの温度)を検出する温度センサ23、DPF13の出口温度(DPF13直下流の排気ガスの温度)を検出する温度センサ24、DPF13の入口の圧力と出口の圧力との差圧を検出する差圧センサ25、SCR触媒14に流入する排気ガスのNO濃度を検出するNOセンサ26及びNOx濃度を検出するNOxセンサ27、クランク位置を検出するクランク角センサ28、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ29等のセンサ類が接続されている。また、ECU50の出力側には、エンジン1の燃焼室内に燃料を噴射するインジェクタ4、スロットル弁9を開閉駆動してスロットル開度を調整し、吸気量(新気量)を制御する吸気アクチュエータ30等のアクチュエータ類が接続されている。
DCU50とECU100とは、例えばCAN(Controller Area Network)等の通信プロトコルに基づく車内ネットワーク200を介して接続されている。この車内ネットワーク200には、車両に備えられる他の複数の電子制御ユニット(図示せず)、例えば、変速機を制御するトランスミッション制御ユニットやブレーキを制御するブレーキ制御ユニット等が接続されており、相互にデータを送受信して各種情報を共有する。
DCU50は、車内ネットワーク200を介してECU100から送信されるエンジン運転状態や各センサの出力等に基づいて、尿素水ポンプ16の駆動量や尿素水インジェクタ17の通電時間等を演算する。そして、適正な時期に適正な量の尿素水を排気通路11内に噴射・供給することで、ディーゼルエンジンの排気ガスのように酸素濃度が高い雰囲気下においても、SCR触媒14におけるNOx還元を効果的に促進する。
一方、ECU100は、エンジン運転状態を検出する各種センサ類からの信号、車内ネットワーク200を介して入力される各種制御情報に基づいて、燃料噴射量や噴射タイミング等を演算してエンジン1の運転を制御する。このエンジン制御においては、通常走行時、クランク角センサ28からの信号に基づくエンジン回転数とアクセル開度センサ29からの信号に基づく負荷とに応じて、マップ参照等により燃料噴射量や噴射時期を決定し、例えばプレ噴射とメイン噴射とを組み合わせたピストン上死点前後の多段噴射のパターンでインジェクタ4から高圧燃料を噴射させ、燃焼安定化及び排気エミッションの低減を図っている。
また、ECU100は、通常のエンジン制御と並行して、所定のタイミングでDPF13を再生するための再生制御を実行する。DPF13の再生制御は、エンジンから意図的に不完全燃焼成分を含むガスを排出させ、DOC12で燃焼(酸化)させることにより、その発生熱によってDPF13に捕集されているPMを焼却してフィルタを再生させる制御である。このDPF再生制御では、DPF13のPM堆積量が予め設定した閾値に達したとき、通常運転時とは別の強制再生運転モードへ移行させ、上死点前後のメイン噴射のリタード等の多段噴射における遅延噴射、ピストン下死点近傍でのポスト噴射、吸気アクチュエータ30を介した吸気絞り等を実施することにより、DPF13へ供給する排気ガス(再生ガス)の温度を上昇させ、DPF13に捕集・堆積されているPMを焼却して除去する。
更に、ECU100は、排気ガス中のNO/N0x比率を監視し、このNO/N0x比率がSCR触媒14のNOx浄化率が最大となる値(NO/N0x=0.5)より大きい場合、ポスト噴射を制御して排気ガス温度を昇温させ、DOC12におけるNO→NO2の酸化反応を促進してNO/NOx比率が0.5となるように制御する。このNOx浄化率向上のためのポスト噴射の制御は、所定のサイクル毎に実行されるDPF再生制御とは異なり、通常運転時に適宜実行されるものであり、DCU50による尿素水の供給制御と並行して実行される。
このため、ECU100は、SCR触媒14のNOx浄化率向上に係る制御機能として、図2に示すように、NO/NOx比率演算部101、NO/NOx比率判定部102、NOx浄化用燃料噴射制御部103を備えている。
NO/NOx比率演算部101は、本実施の形態においては、SCR触媒14に流入する排気ガスのNO濃度を検出するNOセンサ26とNOx濃度を検出するNOxセンサ27とを用いて、両者の出力値に基づいてNO/NOx比率を演算する。
この場合、NOセンサ26,NOxセンサ27を用いることなく、エンジン運転状態からNOx生成量を推定してNO/NOx比率を求めるようにしても良い。例えば、NOx生成量を運転条件によってマップ化し、このマップを用いてNOx生成量を推定し、NO/NOx比率を演算しても良い。また、吸気の酸素濃度や筒内の燃焼圧力から燃焼温度及び混合気濃度を求めてNOx生成量を推定し、NO/NOx比率を演算することも可能である。
NO/NOx比率判定部102は、SCR触媒14のNOx浄化率を最大とするNO/NOx比率を閾値(NO/NOx=0.5)として、DOC12からSCR触媒14に供給される排気ガスのNO/NOx比率が0.5を超えているか否かを判定する。そして、NO/NOx>O.5のとき、NOx浄化用燃料噴射制御部103にポスト噴射の実行を指示する。
NOx浄化用燃料噴射制御部103は、NO/NOx比率判定部102からの指示により、DOC12からSCR触媒14に供給される排気ガスのNO/NOx比率の閾値からの乖離状態に応じてポスト噴射を制御する。上述したように、DOC12は、入口温度が最大のときにNO→NO2への酸化能力が最大となるように貴金属の担持量が設定されている。従って、ポスト噴射を実行してDOC12に供給される排気ガスを昇温させ、DOC12の酸化反応を促進することにより、SCR触媒14に供給される排気ガスのNO/NOx比率が0.5となるように制御することができる。
本実施の形態においては、現在のNO/NOx比率の0.5からの乖離状態に応じてポスト噴射の燃料噴射量を設定する。ポスト噴射の噴射時期は、予め設定した一定の噴射時期とする。具体的には、エンジン回転数NEとNO/NOx比率とに基づいて、予め実験或いはシミュレーションによって最適なポスト噴射量を決定してマップ化しておき、このマップを参照してポスト噴射量PQを設定する。
そして、マップから設定したポスト噴射量PQを予め設定した噴射時期でインジェクタ4を介して筒内に噴射する。すなわち、ポスト噴射をエンジン回転数NEとNO/NOx比率とに基づく燃料量で実行することにより、排気温度の昇温によるDOC12のNO→NO2への酸化反応が促進され、SCR触媒14に供給する排気ガスのNO/NOx比率が0.5となるように制御される。
マップにより設定されるポスト噴射量の特性は、例えば、図3,図4に示すような特性に設定される。このマップ特性では、エンジン回転数NEに対する特性として、図3に示すように、エンジン回転数NEが低回転域ではエンジン回転数NEが高くなるとポスト噴射量PQを若干増量し、エンジン回転数NEが中回転域ではポスト噴射量PQを一定値とし、エンジン回転数NEが高回転域ではエンジン回転数NEが高くなるとポスト噴射量PQを若干減少させるように設定されている。また、NO/NOx比率に対する特性としては、図4に示すように、NO/NOx=0.5のときのポスト噴射量PQ=0として、NO/NOx比率が大きくなる程、ポスト噴射量PQを増加させるように設定されている。
尚、NO/NOx=0.5からの乖離が生じた場合には、NO/NOx比率に拘わらず、ポスト噴射量PQを一定量増加させるようにしても良い。
また、ポスト噴射の燃料噴射量と共に、ポスト噴射の噴射時期をNO/NOx比率の0.5からの乖離状態に応じて可変するようにしても良い。更に、NO/NOx比率の0.5からの乖離状態に応じてポスト噴射を分割するようにしても良く、この分割噴射により、排気ガスの昇温効果を更に高めることができる。
次に、SCR触媒14のNOx浄化率向上に係るECU100のプログラム処理について、図5に示すポスト噴射量設定ルーチンのフローチャートを用いて説明する。
図5のポスト噴射量設定ルーチンでは、先ず、最初のステップS1において、NOセンサ26及びNOxセンサ27の出力に基づいて演算された現在のNO/NOx比率を読み込む。次に、ステップS2へ進み、NO/NOx比率が0.5を超えているか否かを判定する。
その結果、ステップS2においてNO/NOx>0.5の場合、すなわちDOC12からSCR触媒14へ供給される排気ガス中のN0がNO2よりも多い場合には、ポスト噴射により排気ガスを昇温させてDOC12のNO→NO2への酸化反応を促進するため、ステップS2からステップS3へ進む。
ステップS3ではエンジン回転数NEを読み込み、ステップS4でエンジン回転数NEとNO/NOx比率とに基づいてマップ(例えば、図3,図4に示す特性のマップ)を参照し、ポスト噴射量PQを設定する。そして、ステップS5でポスト噴射量PQを出力してポスト噴射を実行させ、本ルーチンを抜ける。このポスト噴射の実行により、エンジンから排出される排気ガスの温度が昇温されてDOC12におけるNO→NO2の酸化反応が促進され、SCR触媒14に供給される排気ガスのNO/NOx比率が0.5になるように制御される。
一方、ステップS2において、NO/NOx>0.5ではない場合には、ポスト噴射の実行等により排気ガス中のNO/NOx比率が0.5となっているため、ステップS2から本ルーチンを抜ける。尚、上述したように、本実施の形態では、通常の運転状態でDOC12の入口温度が最も高くなったとき、DOC12のNO→NO2の酸化能力が最も高くなるように設定されている。従って、通常の運転状態では、排気ガスのNO/NOx比率が0.5未満となることは無い。
このように、本実施の形態においては、DOC12,SCR触媒14による既存の排気浄化システムを変更することなく、排気ガスのNO/NOx比率に基づいて筒内への燃料噴射を制御するため、システム構成を複雑化することなく、SCR触媒14に供給する排気ガスのNO/NOx比率を浄化率が最大となる0.5近辺に制御することができ、コスト上昇を抑制することができる。
しかも、車両の走行状態にあまり左右されることなくSCR触媒14のNOx浄化率を最大近辺に維持することが可能なため、排気ガス中に供給する尿素水の量を低減することができ、よりコスト低減効果を高めることができる。
また、ポスト噴射により排気温度を昇温させてDOC12の酸化反応(NO→NO2)を促進するため、吸気絞り等による他の排気温度の昇温処理に比較してトルクショックを生じることがなく、運転性を損ねることがない。
次に、本発明の実施の第2形態について説明する。第2形態は、前述の第1形態に対して、SCR触媒14のNOx浄化率向上のため、筒内へのポスト噴射に代えて、DOC12の上流側の排気系に燃料を噴射するものである。
このため、第2形態のエンジン系は、図6に示すように、筒内へ燃料を噴射するインジェクタ4に加え、DOC12の上流側の排気通路11に燃料を噴射する排気管インジェクタ40を備えている。その他の構成は、第1形態と同様である。
第2形態では、第1形態におけるNOx浄化用燃料噴射制御部103の機能を若干変更し、エンジン回転数NEとNO/NOx比率とに基づいて、排気管インジェクタ40から噴射する燃料噴射量を設定する。また、これに伴い、図3のフローチャートに示すプログラム処理の一部を変更し、図7のフローチャートに示す処理とする。
すなわち、第1形態と同様のステップS11,S12において、NO/NOx比率が0.5を超えている場合、ステップS13でエンジン回転数NEを読み込み、ステップS14で排気管燃料噴射量を設定する。この排気管燃料噴射量は、ポスト噴射量と殆ど同じであり、ポスト噴射量のマップと同様の特性のマップをエンジン回転数NEとNO/NOx比率とに基づいて参照することにより設定する。
但し、排気管への燃料噴射では、燃料のオイルへのダイリューションが殆ど無いことや、燃焼ガスが筒内から排気ポート3を経て排出される場合に比較して熱損失が小さいことから、ポスト噴射に比較して若干燃料量を減少させることが可能である。
また、排気管燃料噴射の噴射時期は、第1形態のポスト噴射の噴射時期に比較して特に制限は無いが、クランク排気管圧力の脈動に合わせて噴射時期を設定することも可能である。更に、第1形態と同様、排気管燃料噴射の噴射時期をNO/NOx比率の0.5からの乖離状態に応じて、可変或いは分割するようにしても良い。
そして、排気管燃料噴射量を設定した後は、ステップ14からステップS15へ進み、排気管燃料噴射量を出力して排気管インジェクタ40からDOC12の上流側に燃料を噴射させ、本ルーチンを抜ける。これにより、DOC12の上流側で燃料が燃焼してDOC12の入口温度が上昇し、NO→NO2の酸化反応が促進されてSCR触媒14に供給される排気ガスのNO/NOx比率が0.5になるように制御される。
第2形態においても、第1形態と同様、システム構成を複雑化することなく、SCR触媒14に供給する排気ガスのNO/NOx比率を浄化率が最大となる0.5近辺に制御することができ、コスト上昇を抑制することができる。
尚、本発明のエンジンの排気ガス浄化装置は、NO/NOx比率が0.5に維持されることが望ましいが、その比率から所定の範囲内で変化させても有利な効果を得ることができる。
1 エンジン
4 インジェクタ
12 DOC(ディーゼル用酸化触媒)
14 SCR触媒(選択還元型触媒)
40 排気管インジェクタ
100 エンジン制御ユニット
101 NO/NOx比率演算部
102 NO/NOx比率判定部
103 浄化用燃料噴射制御部

Claims (5)

  1. エンジンから排出される排気ガス中の窒素酸化物を選択的に還元浄化する選択還元型触媒を備えたエンジンの排気浄化装置において、
    上記選択還元型触媒に流入する上記窒素酸化物の構成比率を演算する演算部と、
    上記比率の所定の閾値からの乖離状態を判定する判定部と、
    上記乖離状態に応じて燃料噴射量を設定し、この燃料噴射量で排気ガスを昇温させて上記比率が上記閾値となるよう制御する制御部と
    を有することを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  2. 上記比率は、排気ガス中の一酸化窒素と二酸化窒素との構成比率であり、上記閾値は1:1であることを特徴とする請求項1記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
  3. 上記制御部は、上記比率とエンジン回転数とに基づいて気筒内へ噴射するポスト噴射の燃料噴射量を設定し、このポスト噴射の燃料噴射量で排気ガスを昇温させて上記比率が上記閾値となるよう制御することを特徴とする請求項1又は2記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
  4. 上記制御部は、上記比率とエンジン回転数とに基づいて排気系へ噴射する燃料噴射量を設定し、この排気系への燃料噴射量で排気ガスを昇温させて上記比率が上記閾値となるよう制御することを特徴とする請求項1又は2記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
  5. 上記選択還元型触媒の上流側に、貴金属を担持した酸化触媒を備え、
    上記酸化触媒の入口温度が最大となる運転状態での排気ガス中の一酸化窒素と酸化窒素との比率が1:1となるように上記貴金属の担持量を設定したことを特徴とする請求項1〜4の何れか一に記載のエンジンの排気浄化装置。
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