JP2010184724A - 容器蓋材 - Google Patents
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Abstract
【課題】アルミニウム箔を具備している容器蓋材において、容器内面のアルミニウム箔面に印字された印字層の両面の接着強度を確保して剥離を防止し、内容物保存性および開封時の安全性を高めるような容器蓋材の提供。
【解決手段】少なくともアルミ箔と印字インキ層とシール樹脂層からなる容器の蓋材であって、印字インキ層が紫外線硬化型インキ層で、アルミ箔と印字インキ層の間、及び、印字インキ層とシール樹脂層の間に、変性ポリオレフィン樹脂層を設けたことを特徴とする、容器蓋材。
【選択図】図1
【解決手段】少なくともアルミ箔と印字インキ層とシール樹脂層からなる容器の蓋材であって、印字インキ層が紫外線硬化型インキ層で、アルミ箔と印字インキ層の間、及び、印字インキ層とシール樹脂層の間に、変性ポリオレフィン樹脂層を設けたことを特徴とする、容器蓋材。
【選択図】図1
Description
本発明は包装用の容器の蓋材に関し、特にカップ麺等の即席食品や医薬品等の容器の内面に情報を記録するのに適した容器蓋材に関するものである。
従来、食品包装分野において、特に熱湯を加えて食する状態にするカップ麺などの即席食品を収納する成形容器として、カップ状、あるいはどんぶり状の形状で、紙にポリエチレン樹脂(PE)をエクストルーダ(押出機)でラミネートした積層材料による成形容器、ポリスチレン樹脂(PS)成形容器、ポリプロピレン樹脂(PP)成形容器、ポリスチレン樹脂(PS)シートとポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)シートとをラミネートした積層材料による成形容器などが使用されている。
一方、前記容器の蓋材は、カップ麺などの即席食品を食する場合、先ず該容器から蓋材の一部分を剥がし、その開口部から、一旦、液体スープの素や具の入った袋を取り出した後、中身だけを再度該容器内に戻して熱湯を注ぎ、開封した蓋材を該容器の開口部に再封して、蒸らし調理を行なうので、容易に開封及び再封可能な機能が必要であり、一般的に紙基材を主体として、デッドホールド性(成形保持性)の優れたアルミニウム箔などを積層した積層体が使用されている。
例えば、従来の食品用容器の蓋材は図2の(a)に示すように、通常は紙層を主体とした基材層上面に絵柄印刷インキ層を設け、同じく該基材層下面に熱可塑性樹脂層、アルミニウム箔層、イージーピール性を有する熱可塑性樹脂層(シール樹脂層)を順次に積層してなる積層材料により形成されている。
前記紙層は、木材などの植物原料を化学的または機械的に処理してセルロースを取り出した状態のパルプで製造した晒クラフト紙、純白ロール紙、上質紙、アート紙、コート紙などを使用している。
前記熱可塑性樹脂層は、主に低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)が使用され、該樹脂を熱溶融した後、エキストルーダによって押し出され、紙層を主体とした基材層とバリア層であるアルミニウム箔層とを積層するための接着剤の役割をしている。
前記アルミニウム箔層は、防湿性、ガスバリア性、保香性、遮光性に優れ、更にデッドホールド性が良い厚みが7μ以上のアルミニウム箔が蓋材に多く使用されている。
前記アルミニウム箔層は、防湿性、ガスバリア性、保香性、遮光性に優れ、更にデッドホールド性が良い厚みが7μ以上のアルミニウム箔が蓋材に多く使用されている。
アルミニウム箔を含んだ積層材料から作成される蓋材の例としては、図2の(b)にしましたような紙層を含まない構成の積層体を用いた、錠剤包装に用いるPTP包装用の蓋材も挙げられる。
以上のように、アルミニウム箔を含んだ積層材料から作製される蓋材は、ガスバリア性などの物性が優れているので密封包装に適し、さらにデッドホールド性があるので開封した蓋材を再封状態に保持する機能を求められる用途には最適な蓋材である(特許文献1)。また、アルミニウム箔表面に、商品名等を直接印刷したもの、又は白色ベタ印刷を施した後、このベタ印刷表面に商品名等を印刷したものが医薬品等の包装に一般的に用いられている。アルミニウム箔表面に施された印刷を保護するためのオーバープリントコート層を備えるのが一般的である。
前記容器の蓋材の基材層上面に印刷された商品名等は、定型的であり、印刷版を用いて大量に印刷することが可能である。しかるに、近年、個別管理や販売促進対策として、外
部から見える容器外側ではなく、蓋材の開封後の内側にあたる部分に、定型的な商品名ではなく、QRコード等のコード類の変動情報を印字することも要求されている。
部から見える容器外側ではなく、蓋材の開封後の内側にあたる部分に、定型的な商品名ではなく、QRコード等のコード類の変動情報を印字することも要求されている。
たとえば、図3に示したようなカップ状容器に用いる蓋材において、容器本体(14)のフランジにピーラブル樹脂層(10)を介して熱融着された蓋材(1)の容器内面側にQRコード印字(13)が施されていることによって、開封前の外部からはQRコードの情報は読取が出来ないが開封後に初めて読取ることが出来るという使い方が必要な場合である。
しかしながら、変動情報の印字は、その都度、印字内容が変更されるため、印刷版を用いた大量印刷には適さず、包装材料本体、特にその内面に変動情報を印字することは困難である。このため、包装材料本体ではなく、容器の蓋材の内面に、トナー印刷等のデジタル印刷を用いて印字する方法が考えられている(特許文献2)。
このための印刷方式としては、樹脂、ガラス、セラミックス、金属など、記録媒体を選ばずに高速印字が出来るという特徴から、UV硬化型のインキジェットが多用されるようになっている。このインキは通常250〜365nm程度の波長の紫外線照射で硬化するモノマー、オリゴマー成分と重合反応を促進する重合開始剤と組み合わせて含有する構成となっている。
前記のような容器の蓋材は、少なくともアルミニウム箔を具備しているので印字される印字層はアルミニウム箔面への接着性が必要であり、アルミニウム箔の他に、内側に容器との熱融着に用いるシーラント層を備えているのでこのシーラント層との接着性も必要である。しかしながら、紫外線硬化型のインキジェットで印字された印字層は印字層と上記のアルミニウム箔およびシーラント層との接着性が不十分であった。
その結果、開封使用時に容器と蓋を剥がす際にイージーピール樹脂層と容器の接着よりも印字層を挟む層の方が弱くなり甚だしい場合には蓋の破損を招くようなことも起こった。印字層とアルミニウム箔およびシーラント層との接着性が不十分であることによる弊害は安定して食品等を保存する機能すなわち内容物の保存性という点でも、剥離による侵食等の不安として現われてきた。
アルミニウム箔を具備している容器蓋材において、容器内面側のアルミニウム箔面に印字された印字層の両面の接着強度を確保して剥離を防止し、内容物保存性および開封時の安全性を高めるような容器蓋材の提供が本発明の課題である。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、請求項1に記載の発明は、少なくともアルミ箔と印字インキ層とシール樹脂層からなる容器蓋材であって、印字インキ層が紫外線硬化型インキ層で、アルミ箔と印字インキ層の間、及び、印字インキ層とシール樹脂層の間に、変性ポリオレフィン樹脂層を設けたことを特徴とする、容器蓋材である。
請求項2に記載の発明は、変性ポリオレフィン樹脂がエチレン−アクリル酸共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の容器蓋材である。
本発明の請求項1に記載の発明によれば、少なくともアルミ箔と印字インキ層とシール樹脂層からなる容器蓋材であって、印字インキ層が紫外線硬化型インキ層で、アルミ箔と印字インキ層の間、及び、印字インキ層とシール樹脂層の間に、変性ポリオレフィン樹脂層を設けたことによって、印字インキ層の両面の接着強度を確保して剥離を防止し、内容物保存性および開封時の安全性を高めるような容器蓋材の構成を提供することが出来る。
請求項2に記載の発明によれば、変性ポリオレフィン樹脂がエチレン−アクリル酸共重合体であることによって、印字インキ層の両面の層すなわちアルミニウム箔表面とシール樹脂層のポリオレフィン樹脂との両方の面にともに接着性の優れた樹脂を用いて印字インキ層の両面の層に対する接着性を効果的に向上させることが出来る。
さらには変性ポリオレフィン樹脂がエチレン−アクリル酸共重合体であることによって、印字インキ層両面の変性ポリオレフィン樹脂層を、同一のエチレン−アクリル酸共重合体溶液を用いて同一の方式で塗工することが可能であり、簡便に印字インキ層の両面の層に対する接着性を向上させることが出来る。
このように本発明の容器蓋材によれば、容器内面のアルミニウム箔面に印字された印字層の両面の接着強度を確保して剥離を防止し、内容物保存性および開封時の安全性を高めるような容器蓋材の構成を、装置や工程の大幅な変更を必要とすることなく簡便に実現できる。
以下に本発明の容器蓋材の実施形態について図面を参照して説明する。
ここでは、図2の(A)に示した食品用カップ容器の場合の容器蓋材に用いる積層体の断面を示す説明図の例について主として説明する。
ここでは、図2の(A)に示した食品用カップ容器の場合の容器蓋材に用いる積層体の断面を示す説明図の例について主として説明する。
本発明の容器蓋材は図2の(A)に示すように容器外面側から、絵柄印刷層(2)/基材となる紙(3)/熱可塑性樹脂層(4)/アルミニウム箔(5)/特殊コーティング層(6)/印字インキ層(7)/特殊コーティング層(8)/熱可塑性樹脂層(9)/イージーピール樹脂層(10)の層構成となっている。
絵柄印刷層(2)の上面からは通常表面保護のためにポリエチレンテレフタレートフィルム等の透明フィルムのラミネートあるいはOPニス等のコーティングが行われる。絵柄印刷層(2)の下面には必要に応じて隠蔽性を有する白等の不透明インキ層が施される場合もある。
絵柄印刷層(2)は商品内容の確認や装飾等の目的で施される、包装状態で外部からの視認が容易な印刷層であり、通常の着色インキを用いて周知の印刷方法たとえばグラビア
印刷法やオフセット印刷法で行うことが出来る。
印刷法やオフセット印刷法で行うことが出来る。
基材となる紙(3)は絵柄印刷(2)の印刷基材としての役割を果たす他に、他の層を保持する容器蓋材の基材として通常80g/m2前後の坪量のアート紙やコート紙が用いられる。
熱可塑性樹脂層(4)は紙(3)とアルミニウム層(5)を接着する目的で設けられる層であり、主に低密度ポリエチレン樹脂等のポリオレフィン樹脂層が押出しラミネーション等の周知の方法で設けられる。この場合にアルミニウム箔(5)の表面に周知のプライマーをコートすることも可能である。
アルミニウム箔(5)は内容物保護のためのバリア性と遮光性を確保する目的で設けられるが、この場合にはデッドホールド性を生かして開封時の開口状態と再閉口状態を保持して安全に使用するための層として7μmから20μm程度の厚みで設けられる。
さらに、アルミニウム箔(5)にはインキジェットで印字される印字インキ層(7)の被印刷体としての役割もあり、印字インキ層と箔表面の接着性を向上させるために特殊コーティング層(6)が設けられている。
さらに、アルミニウム箔(5)にはインキジェットで印字される印字インキ層(7)の被印刷体としての役割もあり、印字インキ層と箔表面の接着性を向上させるために特殊コーティング層(6)が設けられている。
印字インキ層(7)は顔料色材、ラジカル重合型のアクリレート系、またはカチオン重合型のオキシラン系のモノマーおよび光重合開始剤(ラジカル開始剤)、光カチオン重合開始剤(酸発生剤)などで構成される紫外線硬化型のインキを使用して主にインキジェット方式によって施される。
印字インキ層(7)上にはさらに、特殊コーティング層(8)を介して熱可塑性樹脂層(9)とイージーピール樹脂層(10)が積層されている。
印字インキ層(7)上にはさらに、特殊コーティング層(8)を介して熱可塑性樹脂層(9)とイージーピール樹脂層(10)が積層されている。
熱可塑性樹脂層(9)は特殊コーティング層(8)とイージーピール層(10)の接着のための層であり、通常、低密度ポリエチレン樹脂等のポリオレフィン樹脂を10〜50μm程度の膜厚で押出すことにより形成される。
この場合のシール樹脂層となるイージーピール樹脂層(10)は容器本体フランジ部と熱融着され、開封時に蓋と容器本体を破損することなく容易に開封出来るように設けられた剥離性のあるポリエチレン等の樹脂層であって、単独で被膜形成することも可能であるが熱可塑性樹脂層(9)と共押出し法によって10〜60μm程度の厚みに形成する。
この場合のシール樹脂層となるイージーピール樹脂層(10)は容器本体フランジ部と熱融着され、開封時に蓋と容器本体を破損することなく容易に開封出来るように設けられた剥離性のあるポリエチレン等の樹脂層であって、単独で被膜形成することも可能であるが熱可塑性樹脂層(9)と共押出し法によって10〜60μm程度の厚みに形成する。
本発明の特徴である特殊コーティング層(6)と(8)は印字インキ層(7)とアルミニウム箔(5)の間および印字インキ層(7)と熱可塑性樹脂層(9)の間に設けられており、同一の成分からなる塗工剤で印字インキ層と隣接する上記の2つの層の間の接着性を上げるために変性ポリオレフィン樹脂を主成分とする厚み0.5μm程度の層からなっている。上記特殊コーティング層の主成分としては、同じ成分でアルミニウム箔および印字インキ層との両方の層との接着性を向上させるために変性ポリオレフィンが用いられるが、なかでもエチレン−アクリル酸共重合物が好ましく、膜厚は乾燥後の塗布量で0.1〜1.5g/m2が望ましい。
特殊コーティング層(6)と(8)はグラビアコート法、グラビアオフセットコート法、ロールコート法、バーコート法等の通常の塗工方法でアルミニウム箔(5)および印字インキ層(7)の表面に塗工、乾燥することが出来る。このなかでは、アルミニウム箔表面と印字インキ層表面を傷つけない点でウェブの進行方向と接触する塗工版の回転方向が同じグラビアコート法やオフセットコート法が好ましい。
本発明の応用例の一つであるカップ状容器の蓋内面にQRコードが印字されている場合の開封後の状態の簡単な説明図を図3に示した。
蓋材(1)が容器本体(14)上部フランジ部にイージーピール樹脂層(10)を介して接着されていたものを半分開封して蓋材(1)の裏側が容易に見える状態を示している。
蓋材(1)が容器本体(14)上部フランジ部にイージーピール樹脂層(10)を介して接着されていたものを半分開封して蓋材(1)の裏側が容易に見える状態を示している。
食品容器としての本来の手順は、次に開口部からたとえば熱湯を注ぎ蓋材を再度閉じて内容物の蒸らしを行った後に蓋材をすべて除去して内容物を味わうというものであるが、本発明の目的とするところは、図に示すように蓋材の裏側に印字された情報、ここではQRコードが簡単に視認でき携帯電話のカメラを使って用意に撮影できる状態にすることが、内容物の保存に影響を与えずに簡単な方法で製造した蓋材によって、可能になる点にある。
本発明の容器蓋材の製造はたとえば、以下の手順で行うことが出来る。
まず、印刷基材となる紙の表面にグラビア印刷法を用いて絵柄印刷を行う。次に上記の紙の裏面にエクストルーダーでポリエチレン樹脂を押出しアルミニウム箔とラミネートする。この時に特殊コーティング用の塗工材でアルミニウム箔面にグラビア塗工により特殊コーティング層を形成する。
まず、印刷基材となる紙の表面にグラビア印刷法を用いて絵柄印刷を行う。次に上記の紙の裏面にエクストルーダーでポリエチレン樹脂を押出しアルミニウム箔とラミネートする。この時に特殊コーティング用の塗工材でアルミニウム箔面にグラビア塗工により特殊コーティング層を形成する。
上記特殊コーティング層にインキジェット方式で紫外線硬化型インキによってQRコードを印刷、硬化させると同時にその表面から上記と同じ方法と塗工剤を用いて特殊コーティング層を形成し、その上から低密度ポリエチレン樹脂とイージーピールポリエチレン樹脂を共押出し法により押出して各層を形成する。
上記積層体を断裁して略円形の蓋の形状に打ち抜き蓋材を作成する。
上記積層体を断裁して略円形の蓋の形状に打ち抜き蓋材を作成する。
以上、食品包装のカップ状容器の蓋材に例をとって説明したが、本発明は図1の(B)に示したように、食品包装以外の用途(たとえばプレススルーパック)にも用いられる。錠剤の包装等の用途の場合は紙層がなく、アルミニウム箔にシーラント層が積層され、シーラント層が設けられている反対面には、印刷が施されているのが一般的である。この印刷は、収納されている医薬品等の商品名等を表示するためである。
アルミニウム箔面に直接、印刷を施すと、アルミニウム箔表面の反射光により、印刷内容が看取しにくくなることもあるため、白ベタ印刷をアルミニウム箔面に施した後、商品名等の印刷を施すことも多い。
アルミニウム箔表面に、商品名等を直接印刷したもの、又は白色ベタ印刷を施した後、このベタ印刷表面に商品名等を印刷したものが一般的である。コート層は、アルミニウム箔表面に施された印刷を保護するためのものであり、オーバープリントコート層とも呼ばれるものである。
本発明の実施例を説明する。
<実施例1>
あらかじめ、坪量79.1g/m2の片アート紙(Gアート:王子製紙(株))の表面にグラビア印刷法により絵柄印刷をしておき、裏面に低密度ポリエチレン樹脂を厚み15μmで押出して厚み7μmのアルミニウム箔(三菱アルミニウム(株))をエクストルーダーラミネーションして中間積層体を作成する。
<実施例1>
あらかじめ、坪量79.1g/m2の片アート紙(Gアート:王子製紙(株))の表面にグラビア印刷法により絵柄印刷をしておき、裏面に低密度ポリエチレン樹脂を厚み15μmで押出して厚み7μmのアルミニウム箔(三菱アルミニウム(株))をエクストルーダーラミネーションして中間積層体を作成する。
続いて、上記中間積層体のアルミニウム面に乾燥後塗布量が0.5g/m2になるように特殊コーティングを行う。特殊コーティングはセイカダイン5000W(大日精化工業(株))を用いてグラビア法により行った。
その後、その塗工面に紫外線硬化型インキを用いてインキジェットによりQRバーコードの印字を行い、アンカーコート剤として上記と同じコーティング液と塗工方法を使用して、低密度ポリエチレン樹脂(三井化学(株):M16P)30μmとイージーピールポリエチレン樹脂(三井デュポンポリケミカル:VN503)20μmを共押出しで最内面に形成して積層体を作成した。
その後、上記積層体ををシーターにて断裁、小断し、抜き加工をすることにより、メンコ形状の容器蓋材を作成した。
<実施例2>
その後、上記積層体ををシーターにて断裁、小断し、抜き加工をすることにより、メンコ形状の容器蓋材を作成した。
<実施例2>
絵柄印刷面上にドライラミネート法にて25μmの延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムをラミネートした他は実施例1と同様にして容器蓋材を作成した。
<比較例1>
<比較例1>
特殊コーティングを行わなかった他は実施例1と同様にして容器蓋材を作成した。
(評価結果)
(評価結果)
実施例1,2で作成した容器蓋材の中間工程での積層体を印字後の段階で取り出して印字インキ層のセロファンテープによる密着性評価を行い、アルミニウム箔、特殊コーティング層、印字インキ層のセロテープ(登録商標)剥離はなかった。比較例1で作成した容器蓋材についてはアルミニウム箔と印字インキ層の間での剥離が見られた。
また、1分間に300mmの定速引張試験で上記実施例および比較例の容器蓋材についてアルミニウム箔と最内層熱可塑性樹脂層を掴み部として印字インキ層近辺のラミネート強度を調べたところ、実施例1,2の容器蓋材はいずれも2.5N/15mm以上であり、比較例1の容器蓋材では2.0N/15mm未満であった。
以上の結果から、本発明の容器蓋材は特殊コーティング層の効果により、紫外線硬化型インキのインキジェットによる印字層のアルミニウム箔およびシーラント樹脂とのみっちゃくが向上して、蓋材としての内容物を汚染したり内容物保護性等の機能低下につながることなく、容器外部から見えないでかつ開封時に容易に読み取りの出来る蓋内部への印字を行うことが出来る容器蓋材とすることが出来た。
このように本発明によれば、アルミニウム箔を積層しているイージーピール型等の蓋材において、その機能に影響することなくアルミニウム箔より内側の層に紫外線硬化型印字が可能となった。
開封前には容器外部から見えない情報を開封後に容易に認識できるという機能を容器の蓋材に持たせることによって、たとえば懸賞応募の場合に蓋材の容器裏側にQRコード等の印字をしておき携帯電話でQRコードをスキャンしてメールを送信すれば、シリアルナンバーとメールアドレスの入力が不要になる等の簡単応募が可能になる。
1…蓋材
2…絵柄印刷層
3…紙
4…熱可塑性樹脂層
5…アルミニウム箔
6…特殊コーティング層
7…印字インキ層
8…特殊コーティング層
9…シール樹脂層(熱可塑性樹脂層)
10…シール樹脂層(イージーピール樹脂層)
11…OPニス層
12…白ベタ印刷層
13…QRコード印字
14…容器本体
2…絵柄印刷層
3…紙
4…熱可塑性樹脂層
5…アルミニウム箔
6…特殊コーティング層
7…印字インキ層
8…特殊コーティング層
9…シール樹脂層(熱可塑性樹脂層)
10…シール樹脂層(イージーピール樹脂層)
11…OPニス層
12…白ベタ印刷層
13…QRコード印字
14…容器本体
Claims (2)
- 少なくともアルミ箔と印字インキ層とシール樹脂層からなる容器蓋材であって、印字インキ層が紫外線硬化型インキ層で、アルミ箔と印字インキ層の間、及び、印字インキ層とシール樹脂層の間に、変性ポリオレフィン樹脂層を設けたことを特徴とする、容器蓋材。
- 変性ポリオレフィン樹脂がエチレン−アクリル酸共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の容器蓋材。
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