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JP2010052367A - 転写シート - Google Patents

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JP2010052367A
JP2010052367A JP2008221760A JP2008221760A JP2010052367A JP 2010052367 A JP2010052367 A JP 2010052367A JP 2008221760 A JP2008221760 A JP 2008221760A JP 2008221760 A JP2008221760 A JP 2008221760A JP 2010052367 A JP2010052367 A JP 2010052367A
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Kenji Sanada
健史 真田
Shigeru Hinoshita
茂 日ノ下
Masato Onishi
真人 大西
Kazuo Arai
和雄 荒井
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Nissha Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】成形と加飾を同時に行う加飾装置を用いて、図柄層が部分的に形成されているロール状の転写シートを使用して加飾成形品を作成するとき、その加飾成形品の図柄層部分に巻き痕が転写されにくい転写シートの提供。
【解決手段】長手方向に独立して少なくとも2列形成される巻取保護層23と、2列の前記巻取保護層23の内側に形成される図柄層22とを備え、前記巻取保護層23の膜厚の合計が前記図柄層22の膜厚の合計以上となるよう構成した転写シート。
【選択図】図1

Description

この発明は転写シートに関し、特に樹脂成形品の表面に絵柄を連続的に付与するときに使用する長尺状の転写シートに関する。
携帯電話などの通信機器や自動車外装パーツといった樹脂成形品の表面に装飾を加えた加飾成形品を作成する場合、その製造方法として成形同時転写装置を用いることがある。以下に、成形同時転写装置で加飾成形品を作成する方法について説明する。
図15は、長尺状の転写シートをロール状に巻いたときの斜視図、図16は、図15で示した転写シートのXVI−XVI線に沿って切断した場合の断面図、図17は、長尺状の転写シートを用いて加飾成形品を作成するときの成形同時転写装置の断面図、図18は、長尺状の転写シートをロール状に巻いたとき、図柄層に写し取られる巻き痕の正面図である。
図15、図16を参照して、転写シート40は、基体シート21および図柄層22から構成されている。基体シート21は、図柄層22をシート上に保持するための基材であり、図柄層22は成形樹脂の表面を装飾するために基体シート21の上に部分的に形成される層である。図17を参照して、成形同時転写装置50は、送り装置60、射出成形金型70、および巻取装置80から構成されている。
送り装置60は、送り出しローラ61と任意の数のガイドローラ62、63から構成されており、その装置内においては、図15で示したようなロール状に巻き取られた長尺状の転写シート40が送り出しローラ61に設置されている。
射出成形金型70は、固定型71と可動型72からなり、可動型72が固定型71と近接する方向、または、それと離反する方向に移動することによって型閉じ状態、型開き状態にできると共に、固定型71と可動型72とのキャビティ面とによって形成されるキャビティ空間に転写シート40を配置した後、溶融樹脂を射出できる構成となっている。
巻取装置80は、射出成形金型70内に溶融樹脂を射出したのち、転写シート40を巻き取る装置であり、巻取装置80内に送られてきた転写シート40を巻き取る巻取ローラ81と、複数のガイドローラ82、83、84、85、86から構成されている。
上記からなる成形同時転写装置50を用いて、加飾成形品を作成する際には、送り出しローラ61から、ガイドローラ62、63を介して、転写シート40の図柄層22部分を射出成形金型70にまで、移動させた後、射出成形金型70を型締めする。そして、射出成形金型70内に溶融樹脂を射出し、転写シート40と溶融樹脂とが一体化した一体化成形品を得たのち、射出成形金型70を型開きしながら、転写シート40の基体シート21部分のみを一体成形品から剥離させる。これにより、転写シート40の基体シート21部分以外が成形樹脂に転写された加飾成形品を得ることができる(たとえば、特許文献1参照)。
特開平4−158015号公報
しかしながら、基体シート21の上に部分的に図柄層22が形成された転写シート40は、図柄層22が形成された部分は、その分だけ他の部分より厚くなっているので、転写シート40をロール状に巻き取る際に、転写シート40に生じる巻き取りの圧力が集中的に図柄層22にかかる。その結果、図柄層22と基体シート21と間で生じる段差が、図18に示すように他の図柄層22に巻き痕41として写し取られてしまう。このような巻き痕41が図柄層22に写し取られた転写シート40を用いて、加飾成形品を作成すると、上記方法で作成される加飾成形品においても、その図柄層22部分に巻き痕41が写し取られてしまい、加飾成形品の意匠性が低下してしまうといった問題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、図柄層が部分的に形成されているロール状の転写シートを成形同時加飾装置に使用して、加飾成形品を作成したとき、その加飾成形品の図柄層部分に巻き痕が転写されにくい転写シートを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、転写シートの長手方向に独立して少なくとも2つ形成された巻取保護層と、2つの前記巻取保護層の内側に形成された図柄層とを備え、前記巻取保護層の膜厚の合計が前記図柄層の膜厚の合計以上であるように構成されたものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、巻取保護層が図柄層と同一の材料からなるよう構成されたものである。
請求項3記載の発明は、請求項1から請求項2記載の発明において、巻取保護層と図柄層との間に離間部分を形成するよう構成されたものである。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項4の発明において、巻取保護層が転写シートの基体シート上に連続的に形成され、且つ図柄層が転写シートの長手方向に断続的に形成され、巻取保護層と図柄層とが、(式1)を満たすように構成されている。式1:a×c ≦d×(a+b)、a:長さ方向における図柄層の1単位当りの長さ、b:図柄層−図柄層間の間隙の長さ、c:図柄層の厚さ、d:巻取保護層の厚さ
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4の発明において、巻取保護層と図柄層とが転写シートの長さ方向に連続的にそれぞれ形成され、且つ巻取保護層の膜厚が図柄層の膜厚よりも厚く形成されるように構成されている。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項4の発明において、巻取保護層が断続的に形成され、且つ図柄層が転写シートの長手方向に連続的に形成され、巻取保護層が(式2)を満たすように構成されている。式2:c×(e+f)≦d×e、c:図柄層の厚さ、d:巻取保護層の厚さ、e:巻取保護層の基体シートの長手方向における長さ、f:長尺方向における巻取保護層間の距離。
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項4の発明において、巻取保護層と図柄層とが転写シートの長手方向にそれぞれ断続的に形成され、巻取保護層が(式3)を満たすように構成されている。式3:a×c×m≦d×e×n、a:転写シートの長さ方向における図柄層の1単位当りの長さ、c:図柄層の厚さ、d:巻取保護層の厚さ、e:巻取保護層1個当りの長尺方向における長さ、m:基体シート上に形成される図柄層の総数、n:2列形成される巻取保護層のうち、一方の列に配置される巻取保護層の総数。
本発明にかかる転写シートは、転写シートの長手方向に独立して少なくとも2列形成される巻取保護層と、2列の前記巻取保護層の内側に形成される図柄層とを備え、前記巻取保護層の膜厚の合計が前記図柄層の膜厚の合計以上となるよう構成したので、部分的に図柄層が形成された転写シートをロール状に巻き取るとき、図柄層にかかる巻き取りの力を分散できる。
その結果、部分的に形成された図柄層と基体シートとの間で生じる段差が、他の図柄層に巻き痕として写し取られるのを抑制することができるので、本発明の転写シートを成形同時転写装置に適用して得られる加飾成形品において、その図柄層部分に巻き痕が転写されるのを抑制できるものである。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明の第1実施形態にかかる転写シート20の平面図である。図2は、図1で示した転写シート20のII−II線に沿って切断した場合の断面図である。図1、図2をそれぞれ参照して、第1実施形態にかかる転写シート20は、基体シート21の上に図柄層22と巻取保護層23とが形成されている。
基体シート21は、図柄層22や巻取保護層23をシート上に支持するためのものであって合成樹脂等から構成される。基体シート21の材質としては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などの樹脂シート、アルミニウム箔、銅箔などの金属箔、グラシン紙、コート紙、セロハンなどのセルロース系シート、あるいは以上の各シートの複合体など、通常の転写シートの基体シートとして離型性を有するものを使用することができる。
図柄層22は、基体シート21の長手方向に断続的に形成される層である。図柄層22の材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキッド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。また、金属発色させる場合には、アルミニウム、チタン、ブロンズ等の金属粒子やマイカに酸化チタンをコーティングしたパール顔料を用いることもできる。
図柄層22の形成方法としては、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの通常の印刷法などを用いるとよい。特に、多色刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印刷法が適している。また、単色の場合には、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法を採用することもできる。
図柄層22は、金属薄膜からなるもの、あるいは印刷膜と金属薄膜との組み合わせからなるものでもよい。金属薄膜は、真空蒸着法、スパッターリング法、イオンプレーティング法、鍍金法などで形成する。表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合金または化合物を使用する。
一部分に金属薄膜を形成する場合の形成方法としてはシーライト法とパスター法が挙げられる。
シーライト法とは金属薄膜を形成する前に水溶性樹脂層を部分的に形成し、蒸着後、水洗により水溶性樹脂層とその上に形成された不要な金属薄膜部位を除去し、部分的に金属薄膜を形成する方法である。ここで水溶性樹脂層の材質としては、たとえば、ポリビニルアルコール、デンプン、アルギド、エポキシ、ポリウレタンなどに代表される水溶性樹脂をバインダーとするインキが挙げられる。また形成方法としては、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法が挙げられる。
パスター法とは金属薄膜を形成した後、部分的に金属薄膜の上に耐アルカリ性樹脂層を形成し、その後のアルカリ洗浄により金属薄膜を部分的に形成する方法である。ここで耐アルカリ性樹脂層の材質としては塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体が挙げられる。耐アルカリ性樹脂層の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
巻取保護層23は、図柄層22の基体シート21の短手方向において、その両端に連続的に形成される。各図において、巻取保護層23は、直線状に記載されているが、その形状としては特に制限されない。また、図柄巻取層は、図柄層22と図柄層22との間に形成されていてもよいが、巻取保護層23に使用する材料の費用、および図柄層22を基体シート21上に多数配置して、長尺状の転写シート20から多量に生産性よく加飾成形品を作成するといった観点から、図柄層22間には、巻取保護層23を形成しないほうが好ましい。巻取保護層23の材質、形成方法は、図柄層22と同様にして行うことができる。また、巻取保護層23と図柄層22との材質が、同一である場合は、巻取保護層23と図柄層22とを印刷法で作成する工程において、同一の版で巻取保護層23と図柄層22とを一度に作成することができるので、効率よく転写シート20を作成することができる。
更に、必要に応じて、基体シート21と図柄層22との間にハードコート層30を用いてもよい。ハードコート層30は、転写後、基体シート21を成形樹脂から剥離したときに、加飾成形品の表面に配置される層であり、図柄層22に加飾されたデザインを保護するために一定以上の硬度を有する層である。
ハードコート層30の材質としては、シアノアクリレート系やウレタンアクリレートなどの電離放射線硬化性樹脂や、アクリル系やウレタン系などの熱硬化性樹脂が挙げられるが、特に限定されない。
更に、必要に応じて、基体シート21の剥離性を向上させるために、基体シート21とハードコート層30との間に離型層31を設けてもよい。離型層31は、転写後または成形同時転写後に基体シート21を剥離した際に、基体シート21とともにハードコート層30から離型する層である。離型層31の材質としては、メラミン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース誘導体、尿素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、パラフィン系樹脂およびこれらの複合物などを用いることができる。離型層31の形成方法としては、ロールコート法、スプレーコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法があげられる。
更に、必要に応じて、接着層32を図柄層22や巻取保護層23の上に形成してもよい。接着層32は、転写シート20を用いて、成形樹脂の表面を装飾するときに、図柄層22、巻取保護層23など、基体シート21の上に形成された各層と成形樹脂とを接着するものである。接着層32としては、被加飾の素材に適した感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たとえば、被加飾の材質がアクリル系樹脂の場合はアクリル系樹脂を用いるとよい。
また、加飾の材質がポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよい。さらに、被加飾の材質がポリプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が使用可能である。接着層32の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
更に、必要に応じて、図柄層22や巻取保護層23とハードコート層30との間にアンカー層33を形成してもよい。アンカー層33は上記各層の層間密着性を向上させる層である。アンカー層33の材質としては、二液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系共重合体樹脂などを使用するとよい。アンカー層33の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
ここで、上述した転写シート20の詳細について説明する。
図3(a)は、図1で示した転写シート20のIII(a)−III(a)線に沿って切断した場合の断面図である。図3(b)は、図1で示した転写シート20のIII(b)−III(b)線に沿って切断した場合の断面図である。図4は、図1で示した転写シート20をロール状に巻いたときの斜視図である。図5は、図4で示した転写シート20のV−V線に沿って切断した場合の断面図である。
再び、図1、図2を参照して、本発明の第1実施形態の転写シート20は、図柄層22が基体シート21の中央部分に形成され、巻取保護層23が図柄層22の基体シート21の短手方向における両端に連続的に形成されている。
また、図柄層22と巻取保護層23との関係において、この発明の第1実施形態の転写シート20は、図柄層22の基体シート21の長手方向における長さをa、図柄層22間距離をb、図柄層22の厚さをc、巻取保護層23の厚さをdとしたとき、これらが以下に示した(式1)を満たすように構成されている。
式1:a×c≦d×(a+b)
このように構成すると、図3(a)、図3(b)を参照して、巻取保護層23の基体シート21の長手方向における断面積S1が、図柄層22の基体シート21の長手方向における断面積S2の総面積と同一か、それよりも大きくなる。
ここで、前記断面積S1と前記断面積S2の総面積とが同一のときは、第1実施形態の転写シート20をロール状に巻いたとき、図柄層22と巻取保護層の形成された部分が最も厚くなる。そうすると、転写シート20をロール状に巻き取ったときに生じる巻き取りの力が、図柄層22だけでなく巻取保護層23にも分散するようになり、図柄層22にかかる力が和らげられ、転写シート20をロール状に巻いたとき、基体シート21と図柄層22との間に生じる段差が、他の図柄層22に写し取られるのを抑えることができる。
次に、前記断面積S1が、前記断面積S2の総面積よりも大きいときは、第1実施形態の転写シート20をロール状に巻いたとき、転写シート20内において、巻取保護層23の形成された部分が最も厚くなるので、転写シート20をロール状に巻き取ったときに生じる巻き取りの力が、巻取保護層23に集中するようになり、図柄層22にかかる力が抑えられる。その結果、転写シート20をロール状に巻いたとき、基体シート21と図柄層22とで構成される段差が、他の図柄層22に写し取られることを防止することができる。
また、巻取保護層23を基体シート21の上に形成する時に使用する樹脂等の量を抑えて、生産効率を向上させるといった観点から、巻取保護層23の厚さdは、(式1)を満たす範囲で、できる限り小さくすることが好ましい。
更に、この発明の第1実施形態の転写シート20には、巻取保護層23と図柄層22との間に、離間部分24を設けられている。図4、図5を参照して、離間部分24を設けることによって、巻取保護層23と図柄層22との間に所定の距離を設けることができるので、転写シート20をα方向にロール状に巻いていくとき、巻き方にズレが生じる、いわゆる巻きズレ35が生じた場合であっても、図柄層22は巻取保護層23の積層された部分に配置されにくくなる。その結果、転写シート20をロール状に巻いたとき、巻きズレ35が生じても、図柄層22に巻き取りの力が生じるのを抑制することができるので、図柄層22に巻き痕が生じるのを防止することができる。
図6は、この発明の第2実施形態を示した平面図である。図7は、図6で示した転写シート20のVII−VII線に沿って切断した場合の断面図である。図8(a)は、図6で示した転写シート20のVIII(a)−VIII(a)線に沿って切断した場合の断面図である。図8(b)は、図6で示した転写シート20のVIII(b)−VIII(b)線に沿って切断した場合の断面図である。この実施形態による転写シート20の基本的な構成は、第1の実施形態によるものと同様であるので、ここでは相違点についてのみ説明する。
図6、図7を参照して、この発明の第2実施形態の転写シート20は、図柄層22が基体シート21の長手方向に連続的に形成されており、かつ巻取保護層23の膜厚が図柄層22の膜厚よりも厚く形成されている点で他の実施形態の転写シート20と異なっている。
このように構成すると、図8(a)、図8(b)を参照して、巻取保護層23の基体シート21の長手方向における断面積S3が、図柄層22の基体シート21の長手方向における断面積S4と同一か、それよりも大きくなる。
ここで、前記断面積S3と前記断面積S4とが同一のときは、第2実施形態の転写シート20をロール状に巻いたとき、転写シート20内において、図柄層22と巻取保護層23の形成された部分が最も厚くなる。そうすると、転写シート20をロール状に巻き取ったときに生じる巻き取りの力が、図柄層22だけでなく巻取保護層23にも分散するようになり、図柄層22にかかる力が和らげられる。その結果、転写シート20の図柄層22が形成されている部分の平面度が従来より高くなり、転写シート20をロール状に巻いても図柄層22の意匠性を一定に保つことができるので、第2の実施態様の転写シート20を用いて作成される加飾成形品の図柄層22部分は、従来の転写シート20を用いて作成されるものより、審美性を有するものなる。
次に、前記断面積S3が、前記断面積S4よりも大きいときは、第2実施形態の転写シート20をロール状に巻いたとき、転写シート20内において、巻取保護層23の形成された部分が最も厚くなるので、転写シート20をロール状に巻き取ったときに生じる巻き取りの力が、巻取保護層23に集中するようになり、図柄層22にかかる力が抑えられる。その結果、転写シート20の図柄層22が形成されている部分の平面度が、前記断面積S3と前記断面積S4とが同一の転写シート20よりも高くなり、転写シート20をロール状に巻いても図柄層22の意匠性をより一定に保つことができるので、第2の実施態様の転写シート20を用いて作成される加飾成形品の図柄層22部分は、従来の転写シート20を用いて作成されるものより、審美性を有するものなる。
図9は、この発明の第3実施形態を示した平面図である。図10は、図9で示した転写シート20のX−X線に沿って切断した場合の断面図である。図11(a)は、図9で示した転写シート20のVI(a)−VI(a)線に沿って切断した場合の断面図である。図11(b)は、図9で示した転写シート20のVI(b)−VI(b)線に沿って切断した場合の断面図である。この実施形態による転写シート20の基本的な構成は、先の第1の実施形態によるものと同様であるので、ここでは相違点についてのみ説明する。
図9、図10を参照して、この発明の第3実施形態の転写シート20は、巻取保護層23と図柄層22とが、転写シート20の長手方向にそれぞれ断続的に形成されている点で他の実施の形態の転写シート20と異なっている。
また、第3実施形態の転写シート20は、図柄層22と巻取保護層23との関係において、図柄層22における基体シート21の長手方向の長さをa、図柄層22の厚さをc、巻取保護層23の厚さをd、巻取保護層23における基体シート21の長手方向の長さをe、基体シート21上に形成される図柄層22の総数をm、図柄層22における基体シート21の長手方向において、その両端に形成される巻取保護層23のうち、一方の列に配置される巻取保護層23の総数をnとしたとき、これらが以下に示した(式2)を満たすように構成されている。
式2:a×c×m≦d×e×n
このように構成すると、図11(a)、図11(b)を参照して、巻取保護層23の基体シート21の長手方向における断面積S5の総面積が、図柄層22の基体シート21の長手方向における断面積S6の総面積と同一か、それよりも大きくなる。
ここで、前記断面積S5の総面積と前記断面積のS6総面積との大きさが同一のときは、第3実施形態の転写シート20をロール状に巻いたとき、図柄層22とともに巻取保護層23の形成された部分が最も厚くなる。そうすると、転写シート20をロール状に巻き取ったときに生じる巻き取りの力が、図柄層22だけでなく巻取保護層23にも分散するようになり、図柄層22にかかる力が和らげられ、転写シート20をロール状に巻いたとき、基体シート21と図柄層22との間に生じる段差が、他の図柄層22に写し取られるのを抑えることができる。
次に、前記断面積S5の総面積が、前記断面積S6の総面積よりも大きいときは、第3実施形態の転写シート20をロール状に巻いたとき、転写シート20内において、巻取保護層23の形成された部分が最も厚くなるので、転写シート20をロール状に巻き取ったときに生じる巻き取りの力が、巻取保護層23に集中するようになり、図柄層22にかかる力が抑えられる。その結果、転写シート20をロール状に巻いたとき、基体シート21と図柄層22とで構成される段差が、他の図柄層22に写し取られることを防止することができる。
また、巻取保護層23を基体シート21の上に形成する時に使用する樹脂等の量を抑えて、生産効率を向上させるといった観点から、巻取保護層23の厚さd、巻取保護層23における基体シート21の長手方向の長さe、図柄層22の両端に形成される巻取保護層23のうち、一方の列に配置される巻取保護層23の総数nは、(式2)を満たす範囲で、できる限り小さくすることが好ましい。
図12は、この発明の第4実施形態を示した平面図である。図13は、図12で示した転写シート20のXIII−XIII線に沿って切断した場合の断面図である。図14(a)は、図12で示した転写シート20のXIV(a)−VIV(a)線に沿って切断した場合の断面図である。図14(b)は、図12で示した転写シート20のXIV(b)−XIV(b)線に沿って切断した場合の断面図である。この実施形態による転写シート20の基本的な構成は、第1の実施形態によるものと同様であるので、ここでは相違点についてのみ説明する。
図12を参照して、第4実施形態の転写シート20は、巻取保護層23が断続的に形成され、かつ図柄層22が転写シート20の長手方向に連続的に形成されている点で他の実施形態の転写シート20の異なっている。
また、図12、図13を参照して、第4実施形態の転写シート20は、図柄層22と巻取保護層23との関係において、図柄層22の厚さをc、巻取保護層23の厚さをd、巻取保護層23における基体シート21の長手方向の長さをe、巻取保護層23における基体シート21の長手方向の層間距離をfとしたとき、これらが以下に示した(式3)を満たすように構成されている。
式3:c×(e+f)≦d×e
このように構成すると、図14(a)、図14(b)を参照して、巻取保護層23の基体シート21の長手方向における断面積S7の総面積が、図柄層22の基体シート21の長手方向における断面積S8と同一か、それよりも大きくなる。
ここで、前記断面積S7の総面積と前記断面積S8とが同一のときは、第4実施形態の転写シート20をα方向にロール状に巻いたとき、図柄層22とともに巻取保護層23の形成された部分が最も厚くなる。そうすると、転写シート20をロール状に巻き取ったときに生じる巻き取りの力が、図柄層22だけでなく巻取保護層23にも分散するようになり、図柄層22にかかる力が和らげられる。その結果、転写シート20の図柄層22が形成されている部分の平面度が従来より高くなり、転写シート20をロール状に巻いても図柄層22の意匠性を一定に保つことができるので、第2の実施態様の転写シート20を用いて作成される加飾成形品の図柄層22部分は、従来の転写シート20を用いて作成されるものより、審美性を有するものなる
次に、前記断面積S7の総面積が、前記断面積S8よりも大きいときは、第4実施形態の転写シート20をロール状に巻いたとき、転写シート20内において、巻取保護層23の形成された部分が最も厚くなるので、転写シート20をロール状に巻き取ったときに生じる巻き取りの力が、巻取保護層23に集中するようになり、図柄層22にかかる力が抑えられる。
その結果、転写シート20の図柄層22が形成されている部分の平面度が、前記断面積S7の総面積と前記断面積S8とが同一の転写シート20よりも高くなり、転写シート20をロール状に巻いても図柄層22の意匠性をより一定に保つことができるので、第4の実施態様の転写シート20を用いて作成される加飾成形品の図柄層22部分は、審美性を有するものなる。
また、巻取保護層23を基体シート21の上に形成する時に使用する樹脂等の量を抑えて、生産効率を向上させるといった観点から、巻取保護層23の厚さd、巻取保護層23における基体シート21の長手方向の長さe、巻取保護層23の厚さdをできるだけ小さくし、巻取保護層23における基体シート21の長手方向の層間距離をfできるだけ大きくすることが好ましい。
本発明は、携帯電話などの通信機器、自動車外装パーツ、自動車内部の情報機器、家電製品など、各種成形品において好適に用いることができ、産業上有用なものである。
本発明に係る転写シートの一実施例を示す平面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す斜視図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す平面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す平面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す平面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す断面図である。 本発明に係る転写シートの一実施例を示す断面図である。 本発明の従来技術に係る転写シートの一実施例を示す斜視図である。 本発明の従来技術に係る転写シートの一実施例を示す断面図である。 本発明の従来技術に係る成形同時転写装置の一実施例を示す断面図である。 本発明の従来技術に係る転写シートの一実施例を示す平面図である。
符号の説明
20 転写シート
21 基体シート
22 図柄層巻取保護層
23 巻取保護層
24 離間部分
a 図柄層の基体シートの長手方向における長さ
b 図柄層−図柄層間の間隙の長さ
c 図柄層の厚さ
d 巻取保護層の厚さ
e 巻取保護層1個当りの長尺方向における長さ
f 長尺方向における巻取保護層間の距離
m 転写シートに形成される図柄層の総数
n 図柄層の両端に形成される巻取保護層のうち、一方の列に配置される巻取保護層の総数

Claims (7)

  1. 樹脂成形品の表面を装飾するために使用される長尺状の転写シートであって、
    転写シートの長手方向に独立して少なくとも2つ形成される巻取保護層と、2つの前記巻取保護層の内側に形成される図柄層とを備え、前記巻取保護層の膜厚の合計が前記図柄層の膜厚の合計以上であることを特徴とする長尺状の転写シート。
  2. 前記巻取保護層が、前記図柄層と同一の材料からなる請求項1記載の転写シート。
  3. 前記巻取保護層と前記図柄層との間に離間部分を設けた請求項1〜2いずれかに記載の転写シート。
  4. 前記巻取保護層が前記転写シートの基体シート上に連続的に形成され、且つ前記図柄層が前記転写シートの長手方向に断続的に形成され、前記巻取保護層と前記図柄層とが(式1)を満たすよう形成された請求項1〜4いずれかに記載の転写シート。
    a×c≦d×(a+b)・・・・・(式1)
    a:図柄層の基体シートの長手方向における長さ
    b:図柄層−図柄層間の間隙の長さ
    c:図柄層の厚さ
    d:巻取保護層の厚さ
  5. 前記巻取保護層と前記図柄層とが前記転写シートの長さ方向に連続的にそれぞれ形成され、且つ前記巻取保護層の膜厚が前記図柄層の膜厚よりも厚く形成された請求項1〜4いずれかに記載の転写シート。
  6. 前記巻取保護層と前記図柄層とが転写シートの長手方向に断続的に形成され、巻取保護層が(式2)を満たすようそれぞれ形成された請求項1〜4いずれかに記載の転写シート。
    a×c×m≦d×e×n・・・・・(式2)
    a:図柄層の基体シートの長手方向における長さ
    c:図柄層の厚さ
    d:巻取保護層の厚さ
    e:巻取保護層1個当りの長尺方向における長さ
    m:転写シートに形成される図柄層の総数
    n:図柄層の両端に形成される巻取保護層のうち、一方の列に配置される巻取保護層の総数
  7. 前記巻取保護層が前記転写シートの長手方向に断続的に形成され、且つ前記図柄層が転写シートの長手方向に連続的に形成され、巻取保護層が(式3)を満たすよう形成された請求項1〜4いずれかに記載の転写シート。
    c×(e+f)≦d×e・・・・・(式3)
    c:図柄層の厚さ
    d:巻取保護層の厚さ
    e:巻取保護層の基体シートの長手方向における長さ
    f:巻取保護層の基体シートの長手方向における層間距離
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JPH09314600A (ja) * 1996-05-31 1997-12-09 Nissan Motor Co Ltd 転写箔
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