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JPH09327843A - 凹凸表面を有する成形品の製造方法 - Google Patents

凹凸表面を有する成形品の製造方法

Info

Publication number
JPH09327843A
JPH09327843A JP16830096A JP16830096A JPH09327843A JP H09327843 A JPH09327843 A JP H09327843A JP 16830096 A JP16830096 A JP 16830096A JP 16830096 A JP16830096 A JP 16830096A JP H09327843 A JPH09327843 A JP H09327843A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resin
uneven
base sheet
matte
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16830096A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuji Shibata
卓治 柴田
Akinori Matsuda
晃範 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissha Printing Co Ltd
Original Assignee
Nissha Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissha Printing Co Ltd filed Critical Nissha Printing Co Ltd
Priority to JP16830096A priority Critical patent/JPH09327843A/ja
Publication of JPH09327843A publication Critical patent/JPH09327843A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】2種類以上の凹凸や艶消しを有する凹凸表面を
有する成形品を容易に得る。 【構成】基体シート1の一方の面に、部分的な艶消層
3、剥離層4、図柄層5、接着層7が設けられ、基体シ
ート1の他方の面に、艶消層3および図柄層5に位置合
わせして凹凸層2が設けられた転写材を、成形金型のキ
ャビティ面に凹凸層2面が接する向きに配置し、溶融樹
脂11を射出した後、艶消層3および凹凸層2とともに
基体シート1を剥がす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、成形同時転写法
に関し、弱電、雑貨、自動車内装部品などに使用するこ
とのできる凹凸表面を有する成形品の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂成形品の表面を装飾する方法
として、成形同時転写法がある。成形同時転写法とは、
基体シート上に、剥離層、図柄層、接着層などからなる
転写層を形成した転写材を成形金型内に挟み込み、金型
内に樹脂を射出充満し、冷却して樹脂成形品を得るのと
同時に成形品表面に転写材を接着した後、基体シートを
剥離して、被転写物面に転写層を転移して装飾を行う方
法である。
【0003】このとき、転写材の裏面に凹凸層を形成し
ておくと、金型のキャビティに凹凸を形成しなくても成
形品の表面を凹凸とすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来法は、基
体シート裏面の凹凸層により凹凸を形成するのみで、デ
ザイン的には表現力の少ないものであった。つまり、基
体シート裏面にのみ凹凸を形成するものであり、1種類
の凹凸しか存在しないからである。しかも、このような
凹凸は、基体シートを介して成形品表面に凹凸を形成す
るものであるから、金型のキャビティに凹凸を形成した
場合と同様に、シボ形状としての凹凸であり、艶消しを
表現できる微細な凹凸ではなかった。
【0005】したがって、この発明は、上記のような欠
点を解消した凹凸表面を有する成形品の製造方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の凹凸表面を有
する成形品の製造方法は、以上の目的を達成するため
に、つぎのように構成した。
【0007】つまり、この発明の凹凸表面を有する成形
品の製造方法は、基体シートの一方の面に、部分的な艶
消層、剥離層、図柄層、接着層が設けられ、基体シート
の他方の面に、艶消層および図柄層に位置合わせして凹
凸層が設けられた転写材を、成形金型のキャビティ面に
凹凸層面が接する向きに配置し、溶融樹脂を射出した
後、艶消層および凹凸層とともに基体シートを剥がすよ
うに構成した。
【0008】また、上記の発明において、図柄層が、印
刷層と金属薄膜層とからなるように構成してもよい。
【0009】また、上記の発明において、転写材が、基
体シートまたは艶消層と剥離層との間に離型層が形成さ
れるように構成してもよい。
【0010】また、上記の発明において、転写材が、図
柄層と接着層との間に隠蔽層が形成されるように構成し
てもよい。
【0011】また、上記の発明において、剥離層が、電
離放射線硬化樹脂または熱硬化樹脂からなるように構成
してもよい。
【0012】また、上記の発明において、凹凸層がグラ
ビア印刷法で形成されたものであるように構成してもよ
い。
【0013】また、上記の発明において、凹凸層の深度
が2μm未満であるように構成してもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】図面を参照しながらこの発明の実
施の形態について詳しく説明する。
【0015】図1は、この発明に用いる転写材の一実施
例を示す断面図である。図2は、この発明によって得る
ことができる凹凸表面を有する成形品を示す断面図であ
る。図3は、この発明の凹凸表面を有する成形品の製造
方法における成形工程を示す断面図である。図中、1は
基体シート、2は凹凸層、3は艶消層、4は剥離層、5
は図柄層、6は隠蔽層、7は接着層、8は被転写物、9
は可動型、10は固定型、11は溶融樹脂である。
【0016】この発明は、基体シート1の一方の面に、
部分的な艶消層3、剥離層4、図柄層5、接着層7が設
けられ、基体シート1の他方の面に、艶消層3および図
柄層5に位置合わせして凹凸層2が設けられた転写材
を、成形金型のキャビティ面に凹凸層2面が接する向き
に配置し、溶融樹脂11を射出した後、艶消層3および
凹凸層2とともに基体シート1を剥がすことにより、凹
凸表面を有する成形品を得るものである。
【0017】まず、基体シート1の一方の面に、部分的
な艶消層3、剥離層4、図柄層5、接着層7が設けら
れ、基体シート1の他方の面に、艶消層3および図柄層
5に位置合わせして凹凸層2が設けられた転写材を用意
する(図1参照)。
【0018】基体シート1の材質としては、ポリプロピ
レン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル
系樹脂などの樹脂シート、アルミニウム箔、銅箔などの
金属箔、グラシン紙、コート紙、セロハンなどのセルロ
ース系シート、あるいは以上の各シートの複合体など、
通常の転写材の基体シートとして用いるものを使用する
ことができる。
【0019】艶消層3は、艶消し状態を表現することに
より、木材や紙などの質感を表現するために形成する層
である。艶消層3としては、熱硬化性樹脂、2液反応硬
化性樹脂、電子線硬化性樹脂、熱可塑性樹脂を用いると
よい。具体的には、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などを用いるとよ
い。艶消層3は、基体シート1と密着性の高いものを選
定する必要がある。また、艶消層3を構成する樹脂中
に、体質顔料などの艶消材を混入してもよい。艶消層3
の形成方法としては、ロールコート法、スプレーコート
法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法
などの印刷法がある。また、上記のように樹脂からなる
艶消層3を基体シート1上に形成する方法に限らず、基
体シート1そのものの表面を艶消し状態にしてもよい。
具体的には、艶消し剤を添加した材料で製造された基体
シート1を用いるとよい。この場合に部分的な艶消層3
を得るには、基体シート1の艶消しを表現する凹凸を埋
めるように樹脂層を部分的に形成するとよい。
【0020】基体シート1からの転写層の剥離性がよい
場合には、基体シート1上に、剥離層3、図柄層5、接
着層7などの転写層を直接設ければよい。基体シート1
からの転写層の剥離性を改善するためには、基体シート
1上に転写層を設ける前に、離型層を全面的に形成して
もよい。離型層は、転写後または成形同時転写後に基体
シート1を剥離した際に、基体シート1とともに転写層
から離型する。離型層の材質としては、メラミン樹脂系
離型剤、シリコーン樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型
剤、セルロース誘導体系離型剤、尿素樹脂系離型剤、ポ
リオレフィン樹脂系離型剤、パラフィン系離型剤および
これらの複合型離型剤などを用いることができる。離型
層の形成方法としては、ロールコート法、スプレーコー
ト法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷
法などの印刷法がある。
【0021】剥離層4は、基体シート1または離型層上
に全面的または部分的に形成する。剥離層4は、転写後
または成形同時転写後に基体シート1を剥離した際に、
基体シート1または離型層から剥離して被転写物8の最
外面となる層である。剥離層4の材質としては、アクリ
ル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、セルロース系樹脂、ゴム系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂などのほか、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体系樹脂などのコポリマーを用いるとよい。剥離層4に
硬度が必要な場合には、紫外線硬化性樹脂などの光硬化
性樹脂、電子線硬化性樹脂などの放射線硬化性樹脂、熱
硬化性樹脂などを選定して用いるとよい。剥離層4は、
着色したものでも、未着色のものでもよい。剥離層4の
形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート
法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、
スクリーン印刷法などの印刷法がある。
【0022】図柄層5は、剥離層4の上に、通常は印刷
層として形成する。印刷層の材質としては、ポリビニル
系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アク
リル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセター
ル系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエ
ステル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーと
し、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する
着色インキを用いるとよい。印刷層の形成方法として
は、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印
刷法などの通常の印刷法などを用いるとよい。特に、多
色刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラ
ビア印刷法が適している。また、単色の場合には、グラ
ビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などの
コート法を採用することもできる。印刷層は、表現した
い図柄に応じて、全面的に設ける場合や部分的に設ける
場合もある。
【0023】また、図柄層5は、金属薄膜層からなるも
の、あるいは印刷層と金属薄膜層との組み合わせからな
るものでもよい。金属薄膜層は、図柄層5として金属光
沢を表現するためのものであり、真空蒸着法、スパッタ
ーリング法、イオンプレーティング法、鍍金法などで形
成する。表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウ
ム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、イン
ジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これら
の合金または化合物を使用する。部分的な金属薄膜層を
形成する場合の一例としては、金属薄膜層を必要としな
い部分に溶剤可溶性樹脂層を形成した後、その上に全面
的に金属薄膜を形成し、溶剤洗浄を行って溶剤可溶性樹
脂層と共に不要な金属薄膜を除去する方法がある。この
場合によく用いる溶剤は、水または水溶液である。ま
た、別の例としては、全面的に金属薄膜を形成し、次に
金属薄膜を残しておきたい部分にレジスト層を形成し、
酸またはアルカリでエッチングを行い、レジスト層を除
去する方法がある。なお、金属薄膜層を設ける際に、他
の転写層と金属薄膜層との密着性を向上させるために、
前アンカー層や後アンカー層を設けてもよい。前アンカ
ー層および後アンカー層の材質としては、2液性硬化ウ
レタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セ
ルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含
有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビ
ニル系共重合体樹脂樹脂などを使用するとよい。前アン
カー層および後アンカー層の形成方法としては、グラビ
アコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコ
ート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷
法がある。
【0024】また、図柄層5に隠蔽が必要な場合は、隠
蔽層6を設けてもよい。隠蔽層6は、図柄層5と同様に
して形成するとよい。
【0025】接着層7は、被転写物8上に上記の各層を
接着するものである。接着層7は、接着させたい部分に
形成する。すなわち、接着させたい部分が全面的なら、
図柄層5上に接着層7を全面的に形成する。また、接着
層7させたい部分が部分的なら、図柄層5上に接着層7
を部分的に形成する。接着層7としては、被転写物8の
素材に適した感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用す
る。たとえば、被転写物8の材質がアクリル系樹脂の場
合はアクリル系樹脂を用いるとよい。また、被転写物8
の材質がポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合体系樹
脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、これらの樹
脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよい。さらに、
被転写物8の材質がポリプロピレン樹脂の場合は、塩素
化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共
重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が使用可
能である。接着層7の形成方法としては、グラビアコー
ト法、ロールコート法、コンマコート法などのコート
法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法が
ある。
【0026】凹凸層2は、艶消しや凹凸模様を形成する
層である。凹凸層2としては、熱硬化性樹脂、2液反応
硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、熱可塑性樹脂を用いる
とよい。具体的には、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などを用いると
よい。艶消層3は、基体シート1と密着性の高いものを
選定する必要がある。また、艶消層3を構成する樹脂中
に、体質顔料などの艶消材を混入してもよい。艶消層3
の形成方法としては、ロールコート法、スプレーコート
法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法
などの印刷法がある。凹凸層2を、艶消層3および図柄
層5に対して位置合わせするには、通常の印刷法による
方法で行えばよい。
【0027】凹凸層2をグラビア印刷法で形成すること
により、比較的薄い凹凸層2でも成形で凹凸が表現で
き、インキクラックや転写不良がなくなり、品質安定が
図れる。また、反転のグラビア両面印刷機を用いれば、
凹凸層2のみならず、艶消層3、剥離層4、図柄層5、
接着層7などを効率よく印刷することができる。凹凸層
2の深度が2μm未満の場合、特に顕著である。
【0028】転写層の構成は、上記した態様に限定され
るものではなく、たとえば、図柄層5の材質として被転
写物8との接着層7性に優れたものを使用する場合に
は、接着層7を省略することができる。
【0029】被転写物8に用いる樹脂としては、ポリス
チレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、A
S樹脂、AN樹脂などの汎用樹脂を挙げることができ
る。また、ポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、
アクリル系樹脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレン
エーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリ
ブチレンテレフタレート樹脂、超高分子量ポリエチレン
樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂やポリスルホン樹
脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレ
ンオキシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテル
イミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、
ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング
樹脂を使用することもできる。さらに、ガラス繊維や無
機フィラーなどの補強材を添加した複合樹脂も使用でき
る。被転写物8は、着色されていても、着色されていな
くてもよい。
【0030】前記した層構成の転写材を、成形金型のキ
ャビティ面に凹凸層2面が接する向きに配置し、溶融樹
脂11を射出した後、艶消層3および凹凸層2とともに
基体シート1を剥がすことにより、凹凸表面を有する成
形品を得る。
【0031】まず、可動型9と固定型10とからなる成
形用金型内に転写材を送り込む。その際、枚葉の転写材
を1枚づつ送り込んでもよいし、長尺の転写材の必要部
分を間欠的に送り込んでもよい。長尺の転写材を使用す
る場合、位置決め機構を有する送り装置を使用して、転
写材の図柄層5と成形用金型との見当を一致させるとよ
い。また、転写材を間欠的に送りむ際に、転写材の位置
をセンサーで検出した後に転写材を可動型9と固定型1
0とで固定するようにすれば、常に同じ位置で転写材を
固定することができ、図柄層5の位置ずれが生じないの
で便利である。成形用金型を閉じた後、固定型10に設
けたゲートより溶融樹脂11を金型内に射出充満し、被
転写物8を形成するのと同時にその面に転写材を接着す
る(図3参照)。被転写物8である樹脂成形品を冷却し
た後、成形用金型を開いて樹脂成形品を取り出す。最後
に、基体シート1を艶消層3および凹凸層2とともに剥
がすことにより、転写が完了し、2種類以上の凹凸表面
を有する成形品を得ることができる(図2参照)。
【0032】
【実施例】厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを基体シートとし、その表面に、艶消剤を含む尿
素系樹脂により砂目模様の凹凸層を、グラビア印刷法に
より形成した。また、基体シートの裏面に、メラミン系
樹脂からなる全面的な離型層と、尿素系樹脂からなる部
分的な艶消層と、アクリル系樹脂からなる全面的な剥離
層と、アクリル系樹脂からなる部分的な図柄層と、塩化
ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂からなる全面的な接着
層を、グラビア印刷法で順次形成して転写材を得た。
【0033】転写材を、接着層がコア型に面するように
転写材送り装置に配置し、位置決め完了後、型締めを行
い、コア型面に転写材の接着層が面するようにコア型と
キャビティ型とで形成された空隙に溶融した透明系AS
樹脂をピンゲートから射出し、転写材が密着した成形品
を得た。型開きし、転写材の基体シートとともに離型
層、艶消層を剥離して凹凸表面を有する成形品を得た。
【0034】このようにして得た凹凸表面を有する成形
品は、基体シート裏面のエンボスおよび表面の艶消しが
組み合わされた優れたデザイン効果を発揮するものであ
った。また、金型に対する凹凸加工が不要であり、金型
の製作コストの低減化が図れた。
【0035】
【発明の効果】この発明は、前記した構成からなるの
で、次のような効果を有する。
【0036】この発明の凹凸表面を有する成形品の製造
方法は、艶消層および図柄層に位置合わせして凹凸層を
設けたものであるので、成形品表面の任意の部分に任意
の形状の凹凸を形成することができ、デザイン的に多様
な表現が可能である。また、凹凸層と艶消層、図柄層を
位置合わせすることにより、立体感がある2種類以上の
凹凸や艶消しを容易に得ることができる。また、転写材
を交換するだけで凹凸の程度・種類を変化させることが
できる。また、金型に凹凸を形成しないので、金型の凹
凸と転写材の図柄とを位置合わせする必要がなく、転写
材を構成する各層を位置合わせして形成すれば、そのま
ま成形品の表面に再現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に用いる転写材の一実施例を示す断面
図である。
【図2】この発明によって得ることができる凹凸表面を
有する成形品を示す断面図である。
【図3】この発明の凹凸表面を有する成形品の製造方法
における成形工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基体シート 2 凹凸層 3 艶消層 4 剥離層 5 図柄層 6 隠蔽層 7 接着層 8 被転写物 9 可動型 10 固定型 11 溶融樹脂

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体シートの一方の面に、部分的な艶消
    層、剥離層、図柄層、接着層が設けられ、基体シートの
    他方の面に、艶消層および図柄層に位置合わせして凹凸
    層が設けられた転写材を、成形金型のキャビティ面に凹
    凸層面が接する向きに配置し、溶融樹脂を射出した後、
    艶消層および凹凸層とともに基体シートを剥がすことを
    特徴とする凹凸表面を有する成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 図柄層が、印刷層と金属薄膜層とからな
    る請求項1に記載の凹凸表面を有する成形品の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 転写材が、基体シートまたは艶消層と剥
    離層との間に離型層が形成されたものである請求項1ま
    たは2のいずれかに記載の凹凸表面を有する成形品の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 転写材が、図柄層と接着層との間に隠蔽
    層が形成されたものである請求項1〜3のいずれかに記
    載の凹凸表面を有する成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】 剥離層が、電離放射線硬化樹脂または熱
    硬化樹脂からなるものである請求項1〜4のいずれかに
    記載の凹凸表面を有する成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 凹凸層がグラビア印刷法で形成されたも
    のである請求項1〜5のいずれかに記載の凹凸表面を有
    する成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】 凹凸層の深度が2μm未満である請求項
    1〜6のいずれかに記載の凹凸表面を有する成形品の製
    造方法。
JP16830096A 1996-06-07 1996-06-07 凹凸表面を有する成形品の製造方法 Pending JPH09327843A (ja)

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