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JP6104588B2 - 立体加飾成形品及びその製造方法 - Google Patents

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JP6104588B2 JP2012270091A JP2012270091A JP6104588B2 JP 6104588 B2 JP6104588 B2 JP 6104588B2 JP 2012270091 A JP2012270091 A JP 2012270091A JP 2012270091 A JP2012270091 A JP 2012270091A JP 6104588 B2 JP6104588 B2 JP 6104588B2
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Description

本発明は、自動車内装用部品、家電製品装飾用部品、表示パネル、操作パネル、アミューズメント機器用操作部品および筐体、通信機器用操作部品および筐体などの成形品表面への装飾に用いられる。特に成形品の製造工程において、加飾部分を立体的に表現するシートとメインシートとの貼り合せ時の位置合わせが容易にでき、射出成形時においても図柄の位置ずれなどの問題がない立体加飾成形品とその製造方法に関するものである。
従来から、自動車内装用部品、家電製品装飾用部品、表示パネル、操作パネル、アミューズメント機器用操作部品および筐体、通信機器用操作部品および筐体などの成形品表面への立体加飾を有する成形品を製造する場合、1枚のシートに図柄が加飾され、インサート成形時に金型内でシートの位置合わせをしていた。
また、メインシートに別体の加飾シートをあらかじめ接着層で貼り合せ、金型内に貼り合せたシートをセットし、インサート成形をする方法があった(特許文献1)。
また、1つの成形品に別体の部材等が取付けられているように感じる成形品、すなわち、別体感を有する成形品を製造する場合、別体感を有する部分に全体の図柄と異なる図柄が加飾された1枚のシートを使用してインサート成形し、インサート成形時に異なる図柄が加飾された境界に凹部である溝を形成することにより、別体感が表現されていた。
特開2000−330489号公報
しかし、インサート成形時に金型内でシートを位置合わせする際、インサート成形時の溶融樹脂熱などにより、フィルムの伸びが生じる。特に大きな立体形状を成形する場合、フィルムの伸びが不均一になりやすいため、図柄と金型形状との位置ずれが起こりやすいという問題点があった。
また、メインシートに別体の加飾シートを接着層で貼り合せ、インサート成形時に金型内で位置合わせをしても、射出成形時の射出圧力により一旦接着された別体の加飾シートが動くことによって位置ずれが生じるという問題点があった。
さらに、1枚のシートに異なる図柄が加飾されたシートを用いてインサート成形された成形品は、インサート成形時の熱などによりシートが伸び、位置ズレが生じる等の問題点により、成形品に大きな凹凸形状の凹部である溝を持つことができなかった。そのため、別体感を有する成形品を製造することが難しいという問題点があった。
したがって、本発明は、前記問題を解決し、大きな立体形状の成形品を製造する際に位置ずれが生じない、また、別体感のある立体加飾成形品とその製造方法を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するために、以下のように構成した。
本発明の第1態様によれば、立体加飾成形品の製造方法を、粘着層を有するサブシートを立体形状にプレフォームして成形される立体サブシートとサブシートより大きい面積のメインシートの一部分を立体サブシートと同一の立体形状にプレフォームして成形される立体メインシートとを準備し、次いで立体サブシートを立体メインシートの立体形状に合致するように貼り付けて立体加飾シートを形成する工程と、次いで立体加飾シートの立体サブシート側を射出成形金型のキャビティ面の立体形状に合致するように配置し、溶融樹脂を射出して冷却し、一体成形された基材と立体加飾シートを得る工程からなるように構成した。
また、サブシートは、基材シートと、基材シートの一方の面の下に形成された粘着層と、基材シートの面上に形成された加飾層と、加飾層の面上に形成されたコート層とを備えるように構成してもよい。
また、サブシートは、透明シートと、透明シートの一方の面に形成された加飾層と、加飾層の面上に形成された粘着層とを備えるように構成してもよい。
本発明の第2態様によれば、立体加飾成形品の製造方法を、粘着層の上に保護シートを有するサブシートをプレフォームして立体サブシートが成形され、立体サブシートの保護シートを剥離して形成される立体サブシートと前記サブシートより大きい面積のメインシートの一部分を立体サブシートと同一の立体形状にプレフォームして成形される立体メインシートとを準備し、次いで立体サブシートを立体メインシートの立体形状に合致するように貼り付けて立体加飾シートを形成する工程と、次いで立体加飾シートの立体サブシート側を射出成形金型のキャビティ面の立体形状に合致するように配置し、溶融樹脂を射出して冷却し、一体成形された基材と立体加飾シートを得る工程からなるように構成した。
また、サブシートは、基材シートと、基材シートの一方の面の下に形成された粘着層と、粘着層の下に形成された保護シートと、基材シートの面上に形成された加飾層と、加飾層の面上に形成されたコート層とを備えるように構成してもよい。
また、サブシートは、透明シートと、透明シートの一方の面に形成された加飾層と、加飾層の面上に形成された粘着層と粘着層の面上に保護シートとを備えるように構成してもよい。
保護シートを有するサブシートは、保護シートを除いたサブシートがカットされているように構成してもよい。
また、メインシートは、基材シートと、基材シートの上面に設けられた加飾層と、加飾層の上に設けられたコート層とを備えるように構成してもよい。
立体形状は、凹凸形状であり、凹部の周囲に溝状の凹部が形成されたものであるように構成してもよい。
本発明の第3態様によれば、立体加飾成形品を、立体形状を有する立体サブシートと、立体サブシートの下に立体サブシートの立体形状に合致するように位置する立体メインシートと、立体メインシートの下に形成された基材とを備えた構成にした。
立体メインシートと立体サブシートの2つのシートで同一の立体形状を設けることにより、立体形状の大きさの制限が緩和され、立体感のある成形品を得ることができる。
本発明の第1態様によれば、立体加飾成形品の製造方法を、粘着層を有するサブシートを立体形状にプレフォームして成形される立体サブシートと、前記サブシートより大きい面積のメインシートの一部分を前記立体サブシートと同一の立体形状にプレフォームして成形される立体メインシートとを準備し、次いで前記立体サブシートを前記立体メインシートの立体形状に合致するように貼り付けて立体加飾シートを形成する工程と、次いで前記立体加飾シートの前記立体サブシート側を射出成形金型のキャビティ面の立体形状に合致するように配置し、溶融樹脂を射出して冷却し、一体成形された基材と立体加飾シートを得る工程からなるように構成したので、位置ずれ防止のある成形品が得られるという効果がある。
すなわち、メインシートに立体サブシートと同一の立体形状を有することにより、立体メインシートに立体サブシートを合致させることができるため、貼り合わせ時の位置ずれが解消される。また、立体加飾シートをセットする際、射出成形金型内の形状がキャビティ面と同一になるため、射出成形時の射出圧力による位置ずれが解消される。さらに、別途立体的に加飾を設けたい部分になる立体サブシートと立体メインシートを用いるため、フィルムの伸びによる位置ずれも解消される。
本発明の第2態様によれば、立体加飾成形品の製造方法を、粘着層の上に保護シートを有するサブシートをプレフォームして立体サブシートが成形され、前記立体サブシートの前記保護シートを剥離して形成される前記立体サブシートと前記サブシートより大きい面積のメインシートの一部分を前記立体サブシートと同一の立体形状にプレフォームして成形される立体メインシートとを準備し、次いで前記立体サブシートを前記立体メインシートの立体形状に合致するように貼り付けて立体加飾シートを形成する工程と、次いで前記立体加飾シートの前記立体サブシート側を射出成形金型のキャビティ面の立体形状に合致するように配置し、溶融樹脂を射出して冷却し、一体成形された基材と立体加飾シートを得る工程からなるように構成したので、位置ずれ防止という効果がある。
すなわち、メインシートに立体サブシートと同一の立体形状を有することにより、立体メインシートに立体サブシートを合致させることができるため、貼り合わせ時の位置ずれが解消される。また、立体加飾シートをセットする際、射出成形金型内の形状がキャビティ面と同一になるため、大きな立体形状を成形する場合においても、射出成形時の射出圧力による位置ずれが解消される。また、別途立体的に加飾を設けたい部分になる立体サブシートと立体メインシートを用いるため、フィルムの伸びによる位置ずれも解消される。さらに、サブシートに保護シートや保護フィルムを設けることにより、プレフォーム時に治具が汚れないため、製造が容易になる。
本発明の第3態様によれば、立体メインシートの立体形状は、凹凸形状であり、凹部の周囲に溝状の凹部が形成されたものであるように構成したので、別体感のある成形品を得られるという効果がある。
すなわち、立体メインシートと立体サブシートの2枚の加飾シートを使用して成形するため、立体メインシートは、伸びによる位置ズレを気にすることなく、大きな凹凸形状を有することができる。そのため、凹部である溝を大きくすることにより、2枚のシートを合致させ、インサート成形することにより、別体感のある成形品を得ることができる。
本発明の第4態様によれば、立体加飾成形品は、立体形状を有する立体サブシートと、前記立体サブシートの下に前記立体サブシートの立体形状に合致するように位置する立体メインシートと、前記立体メインシートの下に形成された基材とを備えた構成にしたので、立体感のある成形品が得られるという効果がある。
すなわち、別途立体的に加飾を設けたい部分になる立体サブシートと立体メインシートを用いるため、フィルムの伸びによる位置ずれが解消される。また2枚のシートを使用することにより、立体形状の大きさの制限が緩和されるため、立体感のある成形品を得ることができる。
本発明の立体加飾成形品の製造工程の一実施例を示す断面図である。 本発明のサブシートの一実施例を示す断面図である。 本発明のサブシートの一実施例を示す断面図である。 本発明のハーフカットが入ったサブシートが立体サブシートを形成する一実施例を示す断面図である。 本発明の立体メインシートの一実施例を示す断面図である。 本発明のメインシートの立体形状に溝を有する立体加飾成形品の製造工程の一実施例を示す断面図である。 本発明の立体加飾成形品の一実施例を示す断面図である。 本発明のメインシートの立体形状に溝を有する立体加飾成形品の一実施例を示す断面図である。 本発明のメインシートの立体形状に溝を有する立体加飾成形品の一実施例を示す斜視一部断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る立体加飾成形品30とその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
本発明の立体加飾成形品30の製造方法は、粘着層1を有するサブシート3を立体形状にプレフォームして成形される立体サブシート5と、前記サブシート3より大きい面積のメインシート4の一部分を前記立体サブシート5と同一の立体形状にプレフォームして成形される立体メインシートとを準備し、次いで前記立体サブシート5を前記立体メインシート6の立体形状に合致するように貼り付けて立体加飾シート7を形成する工程と、次いで前記立体加飾シート7の前記立体サブシート5側を射出成形金型のキャビティ9面の立体形状に合致するように配置し、溶融樹脂を射出して冷却し、一体成形された基材と立体加飾シート7を得る工程からなるように構成した(図1参照)。
まず、立体加飾成形品30の成形に使用する立体加飾シート7について説明する。
立体加飾シート7は、立体サブシート5と同一の立体形状をもつ立体メインシート6に合致するように立体サブシート5貼り合せたものである(図1−e参照)。
立体サブシート5を成形するために、サブシート3を立体形状にプレフォームする(図1−a、b参照)。サブシート3としては、基材シート2と、前記基材シート2の一方の面の下に形成された粘着層1と、基材シート2の上に形成された加飾層12と、加飾層12の上に形成されたコート層11とを備えたものを用いるとよい(図2−a参照)。基材シート2、加飾層12、コート層13は、意匠シート20である。
サブシート3の製造方法としては、たとえば、次のような方法がある。基材シート2の上面に、加飾層12とコート層11を順次積層し、また、基材シート2の下面に粘着層1を形成する方法がある。また、透明シート13の一方の面上にコート層11を形成し、コート層11の面上に加飾層12を順次積層した転写シートを使用して形成する方法がある。転写シートは、基材シート2に加飾層12側が基材シート2に接地するように熱転写される。また、透明シート13を剥離し、基材シート2の下面に粘着層1を形成する。ただし、透明シート13を剥離しない場合、コート層11は形成されていなくてもよい。
基材シート2の材質としては、透明である必要はなく、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ナイロン樹脂、ビニロン樹脂、アセテート樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の樹脂シート、アルミニウム箔、銅箔等の金属箔、グラシン紙、コート紙、セロハンなどのセルロース系シート、あるいは以上の各シートの複合体など、通常の転写材の基材シート2として用いるものを使用することができる。プレフォーム時における形状追従性をよくするためには、特にABS樹脂を用いるのが好ましい。基材シート2の厚さは50〜650μmのものを使用することができ、ハンドリング性の良さや成形安定性の良さを考慮すると350〜550μmのものを使用することが好ましい。
加飾層12は、図柄層のみからなるもの、金属薄膜層のみからなるもの、あるいは図柄層と金属薄膜層との組み合わせからなるものでもよい。図柄層の材質としては、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。図柄層の形成方法としては、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの通常の印刷法などを用いるとよい。特に、多色刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印刷法が適している。また、単色の場合には、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法を採用することもできる。図柄層は、表現したい図柄に応じて、全面的に設ける場合や部分的に設ける場合もある。
金属薄膜層は、加飾層12として金属光沢を表現するためのものであり、真空蒸着法、スパッターリング法、イオンプレーティング法、鍍金法などで形成する。表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合金または化合物を使用する。部分的な金属薄膜層を形成する場合の一例としては、金属薄膜層を必要としない部分に溶剤可溶性樹脂層を形成した後、その上に全面的に金属薄膜を形成し、溶剤洗浄を行って溶剤可溶性樹脂層と共に不要な金属薄膜を除去する方法がある。この場合によく用いる溶剤は、水または水溶液である。また、別の例としては、全面的に金属薄膜を形成し、次に金属薄膜を残しておきたい部分にレジスト層を形成し、酸またはアルカリでエッチングを行い、レジスト層を除去する方法がある。なお、金属薄膜層を設ける際に、他の転写層と金属薄膜層との密着性を向上させるために、前アンカー層や後アンカー層を設けてもよい。前アンカー層および後アンカー層の材質としては、2液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系共重合体樹脂樹脂などを使用するとよい。前アンカー層および後アンカー層の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
コート層11は、加飾層12を保護する保護層として機能するようになっている。コート層11の材質としては、熱硬化性樹脂、2液反応硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを選定して用いるとよい。具体的には、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などを用いるとよい。コート層11は、加飾層12との密着性の高いものを選定することができる。また、コート層11を構成する樹脂中に、体質顔料などの艶消材を混入してもよい。コート層11の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビアコート法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。なお、このコート層11の厚みは5〜30μmが好ましく、8〜15μmに形成すると特に好ましい。
また、コート層11は、表面摩擦強度を高めるために、透明シート13を用いても良い。このように構成すると、プレフォーム後の立体サブシート5の形状安定性が向上する。透明シート13は、透明で、熱追従性があればよく、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン樹脂、ビニロン樹脂、アセテート樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の樹脂を使用することができればよい。特に好ましくはアクリル系樹脂である。透明シート13の厚さは50〜650μmのものを使用することができ、ハンドリング性の良さや成形安定性の良さを考慮すると350〜550μmのものを使用することが好ましい。
また、コート層11に透明シート13を使用した場合、加飾層12との密着性を向上させる後アンカー層の材質は、透明シート13の素材に適した樹脂を適宜使用する。たとえば、透明シート13の材質がアクリル系樹脂の場合はアクリル系樹脂を用いるとよい。また、透明シート13の材質がポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよい。さらに、透明シート13の材質がポリプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が使用可能である。接着層の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
粘着層1は、立体メインシート6の表面に接着するための層であり、基材シート2の素材に適した樹脂を適宜使用する。たとえば、アクリル樹脂、合成ゴム、変性ゴムなどを用いるとよい。粘着層1の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビアコート法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。なお、この粘着層1の厚みは5〜150μmが好ましく、ハンドリング性や成形安定性の良さを考慮すると、40〜100μmが好ましい。
また、サブシート3は、基材シート2がないものでもよく、次のような構成であってもよい。サブシート3は、透明シート13と、透明シート13の一方の面に形成された加飾層12と、加飾層12の上に形成された粘着層1とを備えるように構成してもよい(図2−b参照)。このとき、透明シート13、加飾層12、粘着層1は、前記サブシート3の材質で使用したものと同様であればよい。透明シート13、加飾層12は意匠シート20である。
また、サブシート3は、粘着層1の下に保護シート14が形成されたシートであってもよい(図3参照)。このように構成にすると、粘着層1の機能を劣化させることなく、製造することができる。また、サブシート3を連続的に積層しつつ、ロール状に再び巻き取るロールtoロール方式で製造することができる。連続的に製造することができるので、生産性の向上に寄与する。
保護シート14としては、フォーミング性または延伸性のあるものであればよく、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、非晶性または低結晶性のポリエステルフィルム、非晶性または低結晶性のポリプロピレンフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム(G−PET)、未延伸または低延伸性のエチレンビニルアルコールフィルム、耐熱ポリエチレンフィルムなどがある。保護シート14の厚さは20〜1000μmのものが使用でき、特に70〜100μmのものを使用することが好ましい。
また、保護シート14を設けた場合、サブシート3を立体サブシート5にプレフォームした後、保護シート14を除去しなければならない。保護シート14を除去する方法は、保護シート14が立体サブシート5から除去できればよく、除去する方法は限定されない。特に、立体サブシート5に保護シート14を除く部分までカットを入れる(ハーフカット15)構成にすると好ましい。この構成にすると、立体サブシート5から、保護シート14の除去を容易にできる(図4参照)。
シートにカットを入れる方法としては、特に限定されない。たとえば、ゼンマイ刃、トムソン刃、NC彫刻刃、チタン刃、フレキシブルダイなどを使用する平抜き法や、ダイカットロール、マグネットシリンダーと腐食刃等を使用する円筒抜き法や、レーザーカット方法などがある。
サブシート3を立体形状にプレフォームする方法としては、真空成形法や真空圧空法など、通常のプラスチックシートを所望の立体形状に成形する方法を用いるとよい。真空成形装置や真空圧空装置で用いる型は、所望の立体形状の樹脂成形品を成形するためのインサート成形用金型のキャビティ9形成面と同じ形状の凹凸部を有するものであって、サブシート3を凹凸部内面に密着させるタイプのものがある。あるいは、インサート成形用金型のキャビティ9形成面を写した凹凸部を有するものであって、サブシート3を凹凸部外面に密着させるタイプのものがある。真空成形装置は真空吸引孔11を有する。サブシート3を加工しやすくするために、真空成形時に、サブシート3を加熱して軟化させもよい。
次に、立体メインシート6を成形するために、メインシート4を立体サブシート5と同一の立体形状を少なくとも一部に形成されるようにプレフォームする(図1−c、d参照)。メインシート4としては、基材シート2と、基材シート2の上面に設けられた加飾層12と、加飾層12の上に設けられたコート層11とを備えたものを用いるとよい(図5参照)。基材シート2、加飾層12およびコート層11の材質としては、サブシート3で使用されたものと同様であればよい。また、メインシート4のプレフォームは、サブシート3の場合と同様にすればよい。
メインシート4のプレフォーム時の立体形状は凹凸を有する形状でもよい。このようにすると、立体サブシート5を立体メインシート6の同一の立体形状に貼り合せてインサート成形した際、立体サブシート5の端部が溝31に隠れるため、立体サブシート5の位置ズレが生じた場合でも立体サブシート5の端部のズレを見えないようにすることができる(図6参照)。
溝31は、深いほど別体感を得ることができる。しかし、通常、1枚のシートでインサート成形により得られた成形品は、フィルムの伸びなどにより、位置ズレが起きやすい。そのため、深い溝31を形成することが難しかった。本発明では、別体感を得たい部分を別のシートの立体サブシート5を用いることにより、フィルムの伸びによる位置ズレを考慮する必要が低減した。そのため、立体メインシート6の立体形状の凹部である溝31を、深く形成することができる。通常のインモールド成形品の溝31は、0.3〜0.8mm、深さが0.3〜0.5mmの範囲でしか溝31を形成することができない。一方、メインシート4をプレフォームすることにより形成された立体メインシート6の溝31の幅は、例えば、0.65mm、深さ1.0mmのものを形成することができる。
立体メインシート6の立体サブシート5と同一の立体形状部に同一の立体形状の立体サブシート5を合致するように貼り合せて立体加飾シート7を形成する(図1‐e参照)。
以下、立体加飾シート7を用いた本発明の立体加飾成形品30の製造方法を説明する。
インサート成形用金型のキャビティ9に立体加飾シート7の立体サブシート5面の立体形状に合致するように配置し、型閉めして成形樹脂を射出する(図1−f参照)。射出時の射出圧力により、立体サブシート5と立体メインシート6が強固に接着され、立体加飾シート7と冷却された樹脂である基板8が一体成形されることにより、立体加飾成形品30(図7参照)が成形される。
インサート成形用金型としては、射出成形用や圧縮成形用の金型などがある。インサート成形用金型は、成形樹脂を射出するゲート部を有する固定型と可動型などからなり、固定型と可動型とが型閉めされることによって、固定型および可動型のキャビティ9によって囲まれた単数、あるいは複数のキャビティ9が形成されるものがある。キャビティ9は樹脂成形品に孔部を形成するものであってもよい。インサート成形用金型への移送は、ロボットで立体加飾シート7をつかんで自動的に行ってもよいし、人手でつかんで行ってもよい。立体加飾シート7の装着は、射出成形用金型のキャビティ9から吸引することによって固定するようにしてもよい。
成形樹脂は、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、AN樹脂などの汎用樹脂を挙げることができる。また、ポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂やポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂、ポリカーボネート/アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(PC/ABS)などのポリマーアロイ樹脂などを使用することもできる。さらに、ガラス繊維や無機フィラーなどの補強材を添加した複合樹脂も使用できる。成形樹脂は、着色されていても、着色されていなくてもよい。
このようにして得られた本発明の長尺ものの一部分を切り取った立体加飾成形品30を図9に示す。本発明の立体加飾成形品30は、メインシート4の一部にサブシート3と同一の立体形状を有するため、成形時の位置合わせが容易になる。そのため、容易に立体加飾成形品30を製造でき、また、大きな凹凸形状も表現できるようになるため、立体感のある意匠の成形品が得られる作用効果を有するものである。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本発明は、自動車内装用部品、家電製品装飾用部品、表示パネル、操作パネル、アミューズメント機器用操作部品および筐体、通信機器用操作部品および筐体などの成形品表面への装飾用途に用いることができ、産業上有用なものである。
1 粘着層
2 基材シート
3 サブシート
4 メインシート
5 立体サブシート
6 立体メインシート
7 立体加飾シート
8 基板
9 キャビティ
10 コア
11 コート層
12 加飾層
13 透明シート
14 保護シート
15 ハーフカット
20 意匠シート
30 立体加飾成形品
31 溝

Claims (3)

  1. 粘着層を有するサブシートが立体形状に成形された立体サブシートを準備する工程と、
    一部分が、前記立体サブシートと同一の立体形状となり、その立体形状の周囲に前記立体サブシートの端部が配置される溝が形成されるように、前記サブシートより大きい面積のメインシートが立体形状に成形された立体メインシートを準備する工程と、
    前記立体メインシートの立体形状に合致するように、前記立体サブシートを前記粘着層を介して前記立体メインシートに貼り付けて、立体加飾シートを形成する工程と、
    前記立体加飾シートの前記立体サブシート側の立体形状に合致した形状のキャビティ面を有する射出成形金型に、前記立体サブシート側が前記キャビティ面に接触するように前記立体加飾シートを配置する工程と、
    型締めして、溶融樹脂を射出し冷却して、基材を成形するとともに、その基材に前記立体加飾シートを一体化させる工程とを備えた、立体加飾成形品の製造方法。
  2. 前記サブシートは前記粘着層の上に更に保護シートを有し、
    前記立体加飾シートを形成する工程は、前記サブシートから前記保護シートを除去してから、前記立体サブシートを前記粘着層を介して前記立体メインシートに貼り付ける、請求項1に記載の立体加飾成形品の製造方法。
  3. 粘着層とその粘着層の上に貼り合わされた保護シートとを有するサブシートが立体形状に成形された立体サブシートを準備する工程と、
    一部分が、前記立体サブシートと同一の立体形状となるように、前記サブシートより大きい面積のメインシートが立体形状に成形された立体メインシートを準備する工程と、
    前記立体サブシートから前記保護シートを除去し、前記立体メインシートの立体形状に合致するように、前記立体サブシートを前記粘着層を介して前記立体メインシートに貼り付けて、立体加飾シートを形成する工程と、
    前記立体加飾シートの前記立体サブシート側の立体形状に合致した形状のキャビティ面を有する射出成形金型に、前記立体サブシート側が前記キャビティ面に接触するように前記立体加飾シートを配置する工程と、
    型締めして、溶融樹脂を射出し冷却して、基材を成形するとともに、その基材に前記立体加飾シートを一体化させる工程とを備え、
    前記サブシートは、前記保護シートを残してハーフカットされている、立体加飾成形品の製造方法。
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