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JP2010045337A - 発光体 - Google Patents

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JP2010045337A
JP2010045337A JP2009158552A JP2009158552A JP2010045337A JP 2010045337 A JP2010045337 A JP 2010045337A JP 2009158552 A JP2009158552 A JP 2009158552A JP 2009158552 A JP2009158552 A JP 2009158552A JP 2010045337 A JP2010045337 A JP 2010045337A
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Shingo Hibino
真吾 日比野
Yuzo Takao
裕三 高尾
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

【課題】裁断の自由度が高い発光体を提供すること。
【解決手段】発光体10は、陽極層12を備えた陽極基材14と、陰極層16を備えた陰極基材18と、陽極層12と陰極層16との間に挟持された、発光層20を含む有機物層22と、陽極基材14と陰極基材18との間に配置された絶縁性密着層24とを有している。絶縁性密着層24は、平面視で、発光層20の長手方向両縁側または発光層20の長手方向両外側あるいは発光層20の一方の長手方向縁側と他方の長手方向外側に位置する一対の線状部24a、24bを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光体に関するものである。
従来、代表的な発光体として、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、単に「有機EL素子」ということがある。)が知られている。
有機EL素子は、例えば、陽極層が形成された陽極基材と、陰極層が形成された陰極基材との間に、発光層が挟持された構造を有している。有機EL素子は、陰極層から注入された電子と陽極層から注入された正孔とが発光層中で再結合することにより発光する。
上記有機EL素子としては、例えば、特許文献1には、陽極層と陰極層との間に発光層を有する有機EL素子において、陽極層と陰極層との間に、パターン化された絶縁層を挿入することで、そのパターンに応じた非発光部を形成した有機EL素子が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、発光層を含む有機物層が形成された陽極フィルムと陰極フィルムとを重ね合わせて互いに接合し、素子毎に切断して製造した有機EL素子が開示されている。
また、特許文献3には、有機EL素子を表示部として用いた表示テープが開示されている。
特開平10−270173号公報 特開2005−38816号公報 特開2003−84697号公報
近年、例えば、発光テープ等、長尺物の発光体を任意の大きさに形成するため、任意の箇所で発光体を裁断したいという需要がある。
しかしながら、従来の有機EL素子による発光体は、発光層部分で裁断すると、裁断時の剪断力により、互いに対向する陽極層と陰極層とが接触し、短絡によって発光不能となる。この傾向は、剛性の低い樹脂基材を用いている場合等に特に顕著である。
また、発光体中の内部応力の分布状態等によっては、裁断箇所で陽極基材と陰極基材とが剥離してしまうことも起こりうる。この場合には、両基材の位置ズレにより、陰極層から注入された電子と陽極層から注入された正孔とが発光層中で再結合せず、発光不能となる。
これらの問題を回避するため、これまで、例えば、特許文献2等に記載されるように、電極層、発光層が配置されていない裁断部を予め配置しておき、この部分で裁断するのが通常であった。そのため、従来の有機EL素子による発光体は、裁断の自由度が極めて低いという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、本発明が解決しようとする課題は、裁断の自由度が高い発光体を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る発光体は、陽極層を備えた陽極基材と、陰極層を備えた陰極基材と、上記陽極層と上記陰極層との間に挟持された、発光層を含む有機物層と、上記陽極基材と上記陰極基材との間に配置された絶縁性密着層とを有し、上記絶縁性密着層は、平面視で、上記発光層の長手方向両縁側または前記発光層の長手方向両外側あるいは前記発光層の一方の長手方向縁側と他方の長手方向外側に位置する一対の線状部を有することを要旨とする。
ここで、上記発光体は、その裁断予定方向が、長手方向と交差する方向であることが好ましい。上記発光体は、より好ましくは、上記裁断予定方向が、長手方向と略垂直方向であると良い。
また、上記発光体は、貼り合わせにより形成されていることが好ましい。
また、上記絶縁性密着層は、平面視で、上記一対の線状部間に補強部を有していることが好ましい。
この際、上記補強部は、上記一対の線状部間を繋ぐ架橋部、ドット部および前記一対の線状部とは異なる線状部から選択される1または2以上であることが好ましい。
また、上記絶縁性密着層は、上記陰極層および/または上記陽極層と密着して配置されていることが好ましい。
また、上絶縁性密着層は、上記有機物層と上記陰極層との間にあることが好ましい。
また、上記発光体は、テープ状に形成されていることが好ましい。
また、上記発光体は、その周囲がバリア基材により封止されていることが好ましい。
また、上記発光体は、上記封止された部分に、発光機能を失った発光体の一部が存在していても良い。
一方、本発明に係る発光体の裁断方法は、その周囲がバリア基材により封止されている発光体を裁断する方法であって、上記発光体の長手方向と交差する方向を、バリア基材表面から熱圧着する熱圧着工程と、形成された熱圧着部位に沿って裁断する裁断工程とを有することを要旨とする。
本発明に係る発光体は、陽極基材と陰極基材との間に絶縁性密着層が配置されており、上記絶縁性密着層は、平面視で、上記発光層の長手方向両縁側または上記発光層の長手方向両外側あるいは上記発光層の一方の長手方向縁側と他方の長手方向外側に位置する一対の線状部を有している。
そのため、長手方向と交差する方向で裁断した場合に、比較的簡単な構成である上記一対の線状部を有する絶縁性密着層によって、裁断時の剪断力に起因する陽極基材と陰極基材との接触が抑制される。また、発光体中の内部応力の分布状態等が原因となって、裁断時に陽極基材と陰極基材とが剥離するのも抑制される。それ故、本発明に係る発光体は、裁断されても発光を維持することができ、裁断の自由度が高い。
ここで、上記裁断予定方向が、長手方向と交差する方向、特に、長手方向と略垂直方向である場合には、発光テープ等、裁断により任意の長さに形成可能な発光体が得られる。
また、上記発光体が、貼り合わせにより形成されている場合には、比較的低廉で、生産性の良好な発光体が得られる。
また、上記絶縁性密着層が、平面視で、上記一対の線状部間に補強部を有している場合には、一対の線状部間の距離が相対的に大きい場合や、基材剛性が相対的に低い場合でも、上記短絡や剥離をより抑制しやすい発光体が得られる。
この際、上記補強部が、上記一対の線状部間を繋ぐ架橋部、ドット部および前記一対の線状部とは異なる線状部から選択される1または2以上である場合には、発光を確保しつつ、上記補強部形成の効果を奏しやすい発光体が得られる。
また、上記絶縁性密着層が、上記陰極層および/または上記陽極層と密着して配置されている場合には、電極層間(陰極層と陽極層との間)の距離が一定に保持されやすくなる。
また、上記絶縁性密着層が、上記有機物層と上記陰極層との間にある場合には、生産時に、他層の成膜がし易く、生産性に優れた発光体が得られる。
また、上記発光体がテープ状に形成されている場合には、表示テープの製造装置等に好適に用いることができる発光体が得られる。
また、上記発光体の周囲がバリア基材により封止されている場合には、外部環境中の酸素や水等により、有機物層や陽極層・陰極層が劣化し難くなる。そのため、裁断の自由度が高い上、発光寿命にも優れた発光体が得られる。
一方、本発明に係る発光体の裁断方法は、その周囲がバリア基材により封止されている発光体を裁断する方法であって、上記発光体の長手方向と交差する方向を、バリア基材表面から熱圧着する熱圧着工程と、形成された熱圧着部位に沿って裁断する裁断工程とを有している。そのため、上記熱圧着により発光体の長手方向と交差する方向に熱圧着部位が形成される。当該熱圧着部位は、発光と関係がなく、次工程による裁断後の発光体の封止部となる。上記熱圧着工程の後、形成された熱圧着部位に沿って裁断するため、裁断部が封止された発光体が得られる。したがって、本発明に係る発光体の裁断方法によれば、裁断後も発光寿命に優れた発光体が得られる。
第1実施形態に係る発光体の断面図を模式的に示した図である。 第2実施形態に係る発光体の断面図を模式的に示した図である。 第3実施形態に係る発光体の断面図を模式的に示した図である。 第4実施形態に係る発光体の断面図を模式的に示した図である。 第5実施形態に係る発光体の断面図を模式的に示した図である。 図1の断面を有する発光体の平面図(但し、陰極基材は省略)である。 図6の変形例(線状部が点線状である場合)を示した図である。 図6の他の変形例(補強部として架橋部を有する場合)を示した図である。 図6の他の変形例(補強部としてドット部を有する場合)を示した図である。 図7の変形例(補強部として別の線状部を有する場合)を示した図である。 本実施形態に係る、バリア基材を有する発光体を示した図であり、(a)は外観斜視図、(b)はA−A断面図である。 本実施形態に係る発光体の裁断方法を説明するための図である。 裁断前における実施例1に係る発光体(発光状態)を示した写真である。 裁断後における実施例1に係る発光体(発光状態)を示した写真である。 実施例3に係るバリア基材付き発光体を示した写真である。 電圧を印加していない状態で、図15の発光体につき、長手方向と略垂直な方向に熱圧着部を形成した状態を示した写真である。 熱圧着部を形成した後に発光体を発光させた状態を示した写真である。 図17の熱圧着部位に沿って裁断を行った後、発光体を発光させた状態を示した写真である。
本実施形態に係る発光体(以下、「本発光体」ということがある。)、および、その製造方法(以下、「本製造方法」ということがある。)、ならびに、本発光体の裁断方法(以下、「本裁断方法」ということがある。)について詳細に説明する。
1.本発光体
図1〜図5は、本発光体の断面図を模式的に例示したものである。図1は第1実施形態、図2は第2実施形態、図3は第3実施形態、図4は第4実施形態、図5は第5実施形態に係る本発光体の断面図をそれぞれ示している。また、図6は、図1の断面を有する本発光体の平面図の一例を示した図である。但し、ここでは簡略化のため、後述する陰極基材18を図示していない。
図1〜図5に示すように、本発光体10は、何れも、陽極層12を備えた陽極基材14と、陰極層16を備えた陰極基材18と、発光層20を含む有機物層22と、絶縁性密着層24とを有している。有機物層22は、陽極層12と陰極層16との間に挟持されている。
なお、図1〜図5では、有機物層22は、発光層20以外に、陽極層12側に正孔輸送層21を有する場合を例示している。また、図示はしないが、有機物層22は、陰極層16側に電子注入層を有していても良い。
本発光体10において、絶縁性密着層24は、図1〜図5に例示されるように、陽極基材14と陰極基材18との間に配置されている。
具体的には、本発光体10の絶縁性密着層24は、本発光体10の面方向と垂直な方向(厚み方向)については、図1に示すように、陰極層16と有機物層22との間にあっても良い。また、図2に示すように、有機物層22中(図2では、具体的には、発光層20と正孔輸送層21との間)にあっても良い。また、図3に示すように、有機物層22と陽極層12との間にあっても良い。また、図4に示すように、陰極層16と陽極層12との間にあっても良い。また、図5に示すよう、陰極基材18および陽極基材14の基材間にあっても良い。また、図示はしないが、絶縁性密着層24は、必ずしも、同じ層間に配置されている必要はなく、異なる層間に配置されていても良い。好ましくは、生産性等の観点から、同じ層間に配置されていると良い。
このように、絶縁性密着層24は、本発光体10の厚み方向については、各種層間または層中に配置されていても良い。
ここで、本発光体10は、好ましくは長尺物であると良く、絶縁性密着層24は、図6に示すように平面で見た際に、本発光体10の長手方向に沿って延びる一対の線状部24a、24bを有している。なお、図6中、C1〜C3は、本発光体10の裁断予定方向であり、本発光体10の長手方向と交差する(C1は、長手方向と略垂直な方向である。)。裁断予定方向が長手方向と略垂直な方向である場合には、裁断により任意の長さに形成可能な発光体が得られる。そのため、表示用の発光テープ等として好適である。
絶縁性密着層24の線状部24a、24bは、発光層20を基準にして、発光層20の長手方向両縁側(図1〜図3)に位置していても良いし、発光層20の長手方向両外側(図4、図5)に位置していても良い。さらには、絶縁性密着層24の線状部24a、24bは、発光層20の一方の長手方向縁側と発光層20の他方の長手方向外側に位置していても良い(不図示)。このように、絶縁性密着層24の線状部24a、24bは、平面視で、発光層20と重なる部分があっても良いし、発光層20と重なる部分がなくても良い。
何れの場合も、絶縁性密着層24によって、裁断時の剪断力に起因する陽極基材14と陰極基材18との接触が抑制される。また、発光体10中の内部応力の分布状態等が原因となって、裁断時に陽極基材14と陰極基材18とが剥離しまうことが抑制される。その結果、裁断されても発光を維持することができ、あらかじめ裁断予定位置を決めておく必要がないため、裁断の自由度が高い。
図1〜図3に示すように、発光層20を基準にして、発光層20の長手方向両縁側に絶縁性密着層24の線状部24a、24bが位置している場合には、絶縁性密着層24の形成や、他層の成膜を行いやすく、生産性を向上させることができる。また、好ましくは、後述する貼り合わせ法による貼り合わせが行いやすい等の観点から、貼り合わせ界面に絶縁性密着層24が存在していると良い。
一方、図4、図5に示すように、発光層20を基準にして、発光層20の長手方向両外側に絶縁性密着層24の線状部24a、24bが位置している場合には、発光体10の縁部からの剥離を抑制しやすく、構造体としての安定性を向上させることができる。
絶縁性密着層24が有する線状部24a、24bは、図6に例示するように、連続線であっても良いし、図7に例示するように、点が続いて線状になっていても良い(点線状)。なお、線状部24a、24bを点線状とする場合には、裁断予定方向の線上に点が存在するように、線状部24aと線状部24bとを配置することが好ましい。
また、絶縁性密着層24は、裁断時の両基材14、18の移動をより抑制しやすくする等のため、一対の線状部24a、24bの間に、線状部24a、24bの機能を補強する補強部を有していても良い。補強部を有する場合には、線状部24a、24b間の距離が相対的に大きいときや、基材の剛性が相対的に低いとき等でも、短絡や剥離を抑制しやすくなる。
図8は、図6の変形例を示した図であり、絶縁性密着層24は、補強部として、長手方向に沿って平行に配置されている一対の線状部24a、24b間を繋ぐ架橋部24cを有している。また、図9は、図6の他の変形例を示した図であり、絶縁性密着層24は、補強部として、一対の線状部24a、24b間にドット部24dを有している。さらに、図10は、図7の変形例を示した図であり、絶縁性密着層24は、補強部として、一対の線状部24a、24b間に、別の線状部24eを有している。なお、図10では、別の線状部24eを2本有する場合を例示したが、線状部24eは1本であっても良いし、2本以上であっても良い。ここでは、補強部の形態は、特に限定されるものでははく、他にも、短線状等、発光体の使用に影響を及ばさない範囲で各種の形態を選択することができる。また、形態の異なる補強部を2以上組み合わせることも可能である。
なお、上記では、図1の断面を有する場合について説明を行ったが、図2〜図5の断面を有する場合についても上記と同様にして図6〜図10の説明が当てはまる。また、一対の線状部24a、24bの間に、架橋部24cやドット部24d等の補強部を形成する場合、補強部と発光層20とは、十分な発光を得る観点から、平面視で重なりを有していないことが好ましい。もっとも、発光体10の使用に影響を及ばさない範囲であれば、補強部と発光層20とは、平面視で重なりを有していても構わない。
本発光体10は、陽極基材14と陰極基材18との貼り合わせにより形成されていると良い。貼り合わせ法によれば、比較的低廉で、生産性の良好な発光体が得られるからである。
この場合、貼り合わせ界面は、何れの層間にあっても良い。好ましくは、陰極層16と有機物層22との間に存在していると良い。陰極の活性低下を抑制しつつ、貼り合わせを行うことができるからである。
以下、発光体10の材質や各部材の厚み等について説明する。
陽極基材14、陰極基材18を構成する基材には、例えば、透明性を有する樹脂基材やガラス基板などを用いることができる。好ましくは、樹脂基材を用いると良い。樹脂基材は、裁断による基材変形が大きいので、本発明による効果が大きいからである。
上記基材材料としては、具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリアリレート、シクロオレフィンポリマーなどを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
陽極基材14、陰極基材18を構成する基材の厚みは、通常、3〜1000μmであり、好ましくは、10〜500μm、より好ましくは、10〜300μmであると良い。
陽極層12は、発光を外部に取り出すなどの観点から、良好な透明性を有する材料を用いるのが良い。陽極層12の材料としては、例えば、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、導電性化合物、または、これらの混合物などを例示することができる。具体的には、ITO(錫ドープ酸化インジウム)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)などを代表的なものとして例示することができる。
陽極層12の厚みは、1μm以下であることが一般的であり、200nm以下が好ましい。陽極層12の抵抗は、数百Ω/sq.以下が好ましい。陽極層12は、真空蒸着法、スパッタリング法、スピンコート法、キャスト法、LB法、パイロゾル法、スプレー法等により形成することができる。
正孔輸送層21の材料としては、例えば、フタロシアニン、ポリアニリン、オリゴチオフェン、ベンジシン誘導体、トリフェニルアミン、ピラゾリン誘導体、トリフェニレン誘導体などを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。また、正孔移動度を改善するために、ハロゲン化金属、ルイス酸、有機酸などの電子受容性アクセプタを添加しても良い。
正孔輸送層21の厚みは、好ましくは、1〜200nm、より好ましくは、10〜100nmの範囲にあると良い。正孔輸送層21の材料として、水溶性のPEDOT:PSS(ポリスチレンスルフォン酸ドープポリエチレンジオキシチオフェン)は、好ましい材料の1つである。正孔輸送層21は、PEDOT:PSSをイソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒に希釈し、スピンコート法等で塗工し、加熱、乾燥する等して形成することができる。
発光層20は、有機発光材料から形成するか、キャリア輸送性(正孔輸送性、電子輸送性、または、両性輸送性)を示す有機材料(以下、「ホスト材料」という場合がある。)に少量の有機発光材料を添加した材料より形成することができる。発光層20に用いる有機発光材料の選択により、発光体10の発光色を容易に設定することができる。
発光層20を有機発光材料から形成する場合、有機発光材料としては、成膜性に優れ、膜の安定性に優れた材料が用いられる。このような有機発光材料としては、具体的には、例えば、Alq(トリス−(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム)に代表される金属錯体、ポリフェニレンビニレン(PPV)誘導体、ポリフルオレン誘導体などが挙げられる。ホスト材料と共に用いる有機発光材料としては、添加量が少ないために、上記有機発光材料の他に、単独では安定な薄膜を形成し難い蛍光色素なども用いることができる。蛍光色素の例としては、クマリン、DCM誘導体、キナクリドン、ペリレン、ルブレンなどを例示することができる。ホスト材料の例としては、上記Alq 、TPD(トリフェニルジアミン)、電子輸送性のオキサジアゾール誘導体(PBD)、ポリカーボネート系共重合体、ポリビニルカルバゾールなどを例示することができる。また、上記のように発光層20を有機発光材料から形成する場合にも、発光色を調節するために、蛍光色素などの有機発光材料を少量添加することもできる。
発光層20の厚みは、実用的な発光輝度を得るために、200nm以下であることが好ましい。発光層20は、正孔輸送層21と同様の方法により形成することができる。
図1〜図5では、有機物層22は、陽極層12側から正孔輸送層21/発光層20の順に積層された層構成を有する場合を例示している。有機物層22は、他にも、陽極層12側から、発光層20/電子注入層、正孔輸送層21/発光層20/電子注入層の順に積層された層構成を有していても良い。また、有機物層22は、発光層20単層から構成されていても良い。また、陽極基材14、陰極基材18は、外部環境中の酸素および/または水分を透過させない機能を有するバリア層を有していても良い。
電子注入層を形成する場合、その材料としては、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレンピリレンなどの複素環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン、アントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、キノリン誘導体、キノキサリン誘導体、ペリレン誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、スチルベン誘導体などの電子輸送性材料を例示することができる。また、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq)などのアルミキノリノール錯体を用いても良い。
電子注入層の厚みは、5〜300nmの範囲にあることが好ましい。電子注入層は、正孔輸送層21と同様の方法により形成することができる。
絶縁性密着層24は、電気絶縁性を有しており、かつ、これに接する層または基材に対して密着する材料であれば、何れの材料でも使用することができる。絶縁性密着層24は、接着性、粘着性を有する材料を好適に用いることができる。絶縁性密着層24は、好ましくは、剥離等を防止しやすい、構造体としての安定性が高まる等の観点から、接着性材料より形成すると良い。
絶縁性密着層24の材料としては、具体的には、例えば、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂等の熱硬化性樹脂、これら熱硬化性樹脂に柔軟化成分として、NBR等のゴム成分、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、PMMA等のアクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ウレタン系樹脂、ビニル系樹脂などを混合したもの等を例示することができる。
絶縁性密着層24は、絶縁性密着層形成用の塗工液をディスペンサー等を用いて描画する方法、離型フィルム表面に形成した絶縁性密着層を転写する転写法等により形成することができる。
絶縁性密着層24の厚みは、形成容易性、短絡抑制効果の増大等の観点から、好ましくは、0.05〜5μm、より好ましくは、0.1〜1μm、さらに好ましくは、0.1〜0.5μmの範囲内にあると良い。
陰極層16の材料としては、例えば、仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金組成物、導電性化合物、または、これらの混合物などを例示することができる。具体的には、例えば、Al、Ti、In、Na、K、Ca、Mg、Ba、Li、Cs、Rbおよび希土類金属などの金属、Na−K合金、Mg−Ag合金、Mg−Cu合金、およびAl−Li合金などの合金組成物を例示することができる。
陰極層16の厚みは、1μm以下であることが一般的であり、200nm以下であることがより好ましい。陰極層16の抵抗は、1Ω/sq.以下であることが好ましい。陰極層16は、陽極層12と同様の方法により形成することができる。
本発光体10は、基本的に、上述した構成を備えている。本発光体10は、上述した構成以外にもさらに、バリア基材を有していても良い。図11は、バリア基材を有する本発光体を示したものである。図11(a)は外観斜視図、図11(b)はA−A断面図である。なお、図11における発光体10は、図4に示したものであり、陽極層12、陰極層16は省略している。
図11に示すように、本発光体11は、その周囲がバリア基材26により封止されている。図11では、発光体10の全周に封止部28が形成されている状態(陽極層12、陰極層16から取り出し電極13a、13bを形成)を例示している。なお、封止部28には、発光体10のうちの一部が存在していても構わない。封止部28に発光体10の一部が存在する構造は、後述する本裁断方法により好適に得ることができる。
また、図11では、フィルム状、シート状等の平面状のバリア基材26a、26bとの間に発光体10を挟み込んだ状態で貼り合わせを行った場合を例示している。このように、2枚のバリア基材26a、26bにより発光体10を挟持し、周囲を封止した場合には、長尺物の製造性等に優れている。もっとも、図示はしないが、袋状のバリア基材の内部に発光体10を収容し、袋開口部が封止されていても良い。なお、バリア基材26a、26bとの間に発光体10を挟み込んだ場合には、陽極基材14や陰極基材18にバリア層を追加形成する必要性が低くなり、陽極層、有機物層、陰極層等の他層の成膜性を阻害し難くなる。さらに、必要な部位に簡易にバリア機能を付与したバリア基材26a、26bを用いることができるので、その分製造コストを抑制することができる。このことから主にバリア基材26a、26bで封止する方が、陽極基材14や陰極基材18にバリア層を成膜するより好ましい。
上記バリア基材26は、外部環境中の酸素および/または水分を透過させない機能を有している。この種のバリア基材26の構成としては、可撓性、バリア基材強度、熱圧着性等に優れるなどの観点から、例えば、バリア機能膜が成膜された高分子基材などを好適なものとして例示することができる。上記高分子基材は、1種または2種以上の高分子からなっていても良いし、1種または2種以上の高分子基材が積層されていても良い。また、上記バリア機能膜は、同一または異なる種類の薄膜や箔等が1種または2種以上成膜されていても良い。
上記高分子基材の材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、二軸延伸ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエーテルスルホン、透明ポリイミド等を例示することができる。これらのうち、好ましくは、表面平滑性、耐熱性、製造コスト等の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートであると良い。また、上記バリア機能膜の材質としては、例えば、SiO、TiO、SiON、SiN、Al、Al合金、ITO等を例示することができる。これらのうち、好ましくは、透明性等の観点から、SiO、SiONの単層、複層、製造コスト等の観点から、Al、Al合金等であると良い。
なお、バリア基材26のうち、発光体10の陽極基材14側は、発光を取り出すために透明性を有していることはいうまでもないが、発光体10の陰極基材18側は、透明であっても良いし、不透明であっても良く、特に限定されるものではない。また、陰極基材側のバリア基材26には、Al箔、Cu箔等の不透明な金属箔なども適用することが可能である。
バリア基材26のうち、発光体10の陽極基材14側には、透明性、バリア機能、耐熱性等のバランスに優れることから、SiO薄膜付きポリエチレンテレフタレートフィルム等を好適に用いることができる。一方、バリア基材26のうち、発光体10の陰極基材18側には、バリア機能、基材強度、コスト等のバランスに優れることから、Al箔付きポリエチレンテレフタレートフィルム等を好適に用いることができる。
バリア基材26を構成する高分子基材のバリア機能膜側の表面は、バリア機能膜を成膜した際に、基材表面の凹凸が大きいと、バリア機能膜にピンホール状の欠陥ができやすい。このため、表面粗さRaが、好ましくは、100nm以下、より好ましくは、50nm以下、さらに好ましくは、1nm以下であると良い。
2.本製造方法
本製造方法は、本発光体10を得るのに好適な方法である。本製造方法は、上記層構成を得るのに、陽極基材と陰極基材との貼り合わせを好適に利用する。以下、本製造方法として、図1に示した断面を有する本発光体10の製造方法の一例について説明する。なお、他の断面を有する本発光体10の製造方法は、その積層構造に応じて、絶縁性密着層24の成膜順序、位置等を変えることにより、以下に説明する方法に準じて製造することができる。そのため、詳しい説明は省略する。
先ず、基材表面に陽極層が形成された陽極基材を準備する。また、基材表面に陰極層が形成された陰極基材を準備する。
次に、準備した陽極基材の陽極層表面に、正孔輸送層、発光層、絶縁性密着層を順に形成する。
次に、陽極基材の絶縁性密着層が形成されている発光層面と、陰極基材の陰極層面とを互いに接するように重ね合わせ、この状態のものを、ロール温度が所定の温度に設定された一対の加熱ロールの間を通過させて加熱・加圧する。あるいは、所定温度に設定されたプレスにより加熱・加圧する。基本的には、以上の工程を経ることにより、本発光体10を製造することができる。
加熱・加圧方法としては、好ましくは、前者の熱ラミネート法を好適に用いることができる。ロール・トウ・ロールが可能になるなど、連続生産による生産性の向上に寄与でき、テープ形状等、長尺物の形状を形成しやすいなどの利点があるからである。なお、加熱温度、加圧力等は、発光材料、有機物層の材料などに応じて適宜最適な範囲を選択することができる。
本発光体10の周囲にバリア基材26を被覆する場合には、上記にて得られた本発光体10の陽極基材14側、陰極基材側18に、上述した材質のバリア基材26a、26bをそれぞれ配置し、本発光体10の周囲を熱圧着等により封止すれば良い。
3.本裁断方法
本裁断方法は、上述したバリア基材を有する発光体を裁断する方法であって、以下の熱圧着工程と裁断工程とを有している。図12に、本裁断方法の手順を示す。図12(a)は、バリア基材を有する発光体の平面図である。図12(b)は、熱圧着工程を説明するための図である。図12(c)は、裁断工程を説明するための図である。
(熱圧着工程)
本裁断方法において、熱圧着工程は、図12(b)に示すように、発光体11のバリア基材26表面から熱圧着を行う工程である。この熱圧着工程では、発光体11の長手方向と交差する方向について熱圧着を行う。図12では、発光体11の長手方向と略垂直な方向について熱圧着を行う場合を例示している。
熱圧着手段は、特に限定されるものではなく、公知のヒートシーラー、インパルスシーラーなどを用いることができる。上記熱圧着により発光体11には熱圧着部位30が形成される。熱圧着部位30では、熱圧着時の加熱・加圧により、発光体10の陽極基材14、陰極基材18にバリア基材26が熱融着される。なお、熱圧着部位30には、発光体10の一部が存在しており、この熱圧着部位30に存在する発光体10の一部は熱圧着によって発光機能が損なわれるが、発光体10は残りの部分にて発光することが可能である。
熱圧着部位30の幅は、特に限定されるものではなく、裁断に支障がないように最適な幅を選択することができる。上記熱圧着は、発光体を発光させずに行うことが好ましい。
(裁断工程)
本裁断方法において、裁断工程は、図12(c)に示すように、上述の熱圧着工程にて形成された熱圧着部位30に沿って裁断する工程である(C1は裁断線)。この裁断工程を経ることで、裁断後に裁断端面が封止された発光体11を得ることができる。
つまり、裁断後に得られた図12(c)の発光体11もまた、その周囲がバリア基材26により封止された構造を有している。もっとも、この図12(c)の発光体11は、熱圧着により生じた新たな封止部28(つまり、熱圧着部位30)を有しており、この新たな封止部28には、発光機能を失った発光体10の一部がバリア基材26に挟まれた状態で存在している。
上記裁断時の裁断手段は、特に限定されるものではなく、ハサミ、カッター等の刃部を有する各種の裁断手段を適用することができる。
上記裁断は、発光体を発光させずに行うことが好ましい。なお、本裁断方法では、本裁断方法を経て得られた発光体をさらに異なる部位にて繰返し裁断することも可能なものである。
以下、本発明の実施例を示す。
1.発光体の作製
(実施例1)
<陽極基材の作製>
フィルム基材として、厚み200μm、長さ75mm、幅65mmのポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムを準備した。そしてこのフィルム基材の両面に、バリア層としてSiO、SiNを成膜し、更に片面に陽極層としてインジウム錫酸化物(ITO)を150nmの厚みに成膜して陽極基材を作製した。
<陰極基材の作製>
フィルム基材として、厚み100μm、長さ70mm、幅20mmのPENフィルムの両面に、バリア層としてSiO、SiNを成膜し、更に片面に陰極層としてMg−Agを真空成膜装置で200nmの厚みに成膜して陰極基材を作製した。
<正孔輸送層の形成>
上記陽極基材を純水、有機アルカリ洗浄液(フルウチ化学社製:セミコクリーン)、純水、アセトン溶液の順に各5分間、超音波洗浄を行った。その後、UVオゾン洗浄器で30分間処理した。
次に、洗浄した陽極基材の陽極層表面に、正孔輸送層形成用の塗工液〔PEDOT:PSS水溶液(スタルク社製)をIPAで希釈したもの〕をスピンコートにより回転数2000rpm×60秒の条件で塗工し、120℃のオーブンで30分間乾燥し、厚み100nmの正孔輸送層を形成した。
<発光層の形成>
上記陽極基材の正孔輸送層の表面に、発光層材料としてポリフルオレン系発光材料(ガラス転移温度:116℃、DSC法)を厚み80nmになるようにスピンコート法で塗布し、乾燥させ、発光層を形成した。
<絶縁性密着層の形成>
次に、上記陽極基材の発光層表面に、絶縁性密着層形成用の塗工液〔エポキシ系樹脂とポリアミド系樹脂とをトルエン、メタノールで希釈したもの〕をマイクロディスペンサーにより塗工し、圧力0.1MPa、温度80℃で5分間真空乾燥し、厚み0.2μmの絶縁性密着層を形成した。
この際、絶縁性密着層は、図6に示すように、発光層の長手方向両縁部に、略平行な一対の線状部(各線状部の幅0.5mm)を描画することにより形成した。
<貼り合わせ>
上記の絶縁性密着層を形成した陽極基材と陰極基材とを、絶縁性密着層、発光層および陰極層とが接するように重ね合わせ、温度が140℃に設定された2本の加熱ロールの間を通過させ、ロール圧力が2MPaとなるように、重ね合わせた陽極基材と陰極基材とを加圧して、発光層と絶縁性密着層とを軟化させることで、両者を接合して実施例1に係る発光体を得た。
(実施例2)
実施例1の絶縁性密着層の形成時に、一対の線状部の描画に加え、図7に示すように、一対の線状部間を繋ぐ架橋部(幅1mm、ピッチ5mm)を描画した以外は同様にして、実施例2に係る発光体を得た。
(実施例3)
実施例1において、陽極基材および陰極基材にバリア層を形成しなかった以外は同様にして発光体を作製した。
次いで、バリア基材として、SiO薄膜付きPETフィルム基材(三菱樹脂(株)製、「テックバリア」)、Al箔付きPETフィルム基材(パナック(株)製、「アルペット」)を準備し、これら2枚の薄膜付きフィルム基材間に作製した発光体を挟持した。この際、2枚のフィルム基材は、ともに各薄膜形成面を発光体側にして配置した。また、発光体の陽極基材側には、SiO薄膜付きPETフィルム基材を、発光体の陰極基材側には、Al箔付きPETフィルム基材をそれぞれ配置した。また、陽極基材の陽極層、陰極基材の陰極層に導電性粘着剤付銅テープをそれぞれ貼り付け、各薄膜付きフィルム基材の外部に延びる取り出し電極を形成した。
次いで、発光体の周囲をヒートシーラーにより封止した。これにより、実施例3に係る、バリア基材を有する発光体を作製した。
2.評価1
作製した実施例1および実施例2に係る発光体を発光させた状態で、長手方向と垂直な方向(図6のC1)に、発光層のある部分で裁断した。その結果、図13(裁断前、実施例1)、図14(裁断後、実施例1)に示すように、裁断しても発光を維持できることが確認された。この結果から、実施例1および実施例2に係る発光体は、裁断されても発光を維持することができ、裁断の自由度が高いと言える。
3.評価2
作製した実施例3に係るバリア基材付き発光体(図15)について、電圧を印加していない状態で、バリア基材表面からヒートシーラーにて熱圧着を行い、熱圧着部位を形成した(図16)。なお、上記熱圧着は、長手方向と略垂直な方向にて行った。また、形成された熱圧着部位の幅は10mmであった。
次いで、熱圧着部位を形成した後の実施例3に係るバリア基材付き発光体に対して通電を行った(電圧4.9Vを印加。2つの発光面に係る電流量は0.04A)。その結果、図17に示すように、熱圧着部位は発光しなかったが、熱圧着部位の両側は問題なく発光させることができた。
次いで、電圧印加を解除し、ハサミを用いて熱圧着部位に沿って裁断した。その結果、図18に示すように、裁断後も発光を維持できることが確認された。また、2つの発光面に係る電流量(0.04A)はほとんど変化しなかった。そのため、リーク等の通電不良が生じていないことも確認された。また、裁断後に得られたバリア基材付き発光体を観察したところ、裁断端面が封止されていた。この結果から、実施例3に係るバリア基材付き発光体は、裁断の自由度が高い上、さらに、バリア基材により発光寿命の向上にも寄与できると言える。
以上、本発明は上記実施形態、実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能なものである。
10 発光体
11 発光体(バリア基材付き)
12 陽極層
13a 取り出し電極
13b 取り出し電極
14 陽極基材
16 陰極層
18 陰極基材
20 発光層
21 正孔輸送層
22 有機物層
24 絶縁性密着層
24a 線状部
24b 線状部
24c 架橋部
24d ドット部
26 バリア基材
28 封止部
30 熱圧着部位
C1〜C3 裁断予定方向

Claims (11)

  1. 陽極層を備えた陽極基材と、
    陰極層を備えた陰極基材と、
    前記陽極層と前記陰極層との間に挟持された、発光層を含む有機物層と、
    前記陽極基材と前記陰極基材との間に配置された絶縁性密着層とを有し、
    前記絶縁性密着層は、平面視で、前記発光層の長手方向両縁側または前記発光層の長手方向両外側あるいは前記発光層の一方の長手方向縁側と他方の長手方向外側に位置する一対の線状部を有することを特徴とする発光体。
  2. その裁断予定方向が、長手方向と交差する方向であることを特徴とする請求項1に記載の発光体。
  3. 貼り合わせにより形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の発光体。
  4. 前記絶縁性密着層は、平面視で、前記一対の線状部間に補強部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の発光体。
  5. 前記補強部は、前記一対の線状部間を繋ぐ架橋部、ドット部および前記一対の線状部とは異なる線状部から選択される1または2以上であることを特徴とする請求項4に記載の発光体。
  6. 前記絶縁性密着層は、前記陰極層および/または前記陽極層と密着して配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の発光体。
  7. 前記絶縁性密着層は、前記有機物層と前記陰極層との間にあることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の発光体。
  8. テープ状に形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の発光体。
  9. その周囲がバリア基材により封止されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の発光体。
  10. 前記封止された部分に、発光機能を失った発光体の一部が存在していることを特徴とする請求項9に記載の発光体。
  11. 請求項9または10に記載の発光体の裁断方法であって、
    前記発光体の長手方向と交差する方向を、バリア基材表面から熱圧着する熱圧着工程と、
    形成された熱圧着部位に沿って裁断する裁断工程と、
    を有することを特徴とする発光体の裁断方法。
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