JP2009245627A - 固体酸化物形燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】スペースの無駄を作らずにコンパクトに改質器を配設し、高温排ガスの熱のこもりを改善して、発電効率を高める。
【解決手段】発電セル5が同一平面内に複数並列接続状態で配置され、これら同一平面内に位置する複数の発電セルが共通のセパレータ8を介して複数積層された固体酸化物形燃料電池において、各層の発電セルで周囲を囲まれた中央位置に、全層のセパレータをその積層方向に貫通する貫通孔100を設け、その貫通孔の内部に、吸熱用熱交換器として、少なくとも改質器110を貫通配備した。
【選択図】図3
【解決手段】発電セル5が同一平面内に複数並列接続状態で配置され、これら同一平面内に位置する複数の発電セルが共通のセパレータ8を介して複数積層された固体酸化物形燃料電池において、各層の発電セルで周囲を囲まれた中央位置に、全層のセパレータをその積層方向に貫通する貫通孔100を設け、その貫通孔の内部に、吸熱用熱交換器として、少なくとも改質器110を貫通配備した。
【選択図】図3
Description
本発明は、固体電解質層の両面に燃料極層と酸化剤極層を配置した発電セルを備える固体酸化物形燃料電池に関し、特に、同一平面上に並列配置された複数の発電セルとセパレータを交互に積層してなる固体酸化物形燃料電池に関するものである。
近年、燃料の有する化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する燃料電池は、高効率でクリーンな発電装置として注目されている。この燃料電池は、酸化物イオン導電体から成る固体電解質層を、両側から空気極層(カソード)と燃料極層(アノード)で挟み込んだ積層構造を有する。
発電時、反応用ガスとして空気極層側に酸化剤ガス(酸素)が、また燃料極層側に燃料ガス(H2、CO、CH4等)が供給される。空気極層と燃料極層は、反応用ガスが固体電解質層との界面に到達することができるよう、何れも多孔質の層とされている。
発電セル内において、空気極層側に供給された酸素は、空気極層内の気孔を通って固体電解質層との界面近傍に到達し、この部分で空気極層から電子を受け取って酸化物イオン(O2-)にイオン化される。この酸化物イオンは、燃料極層に向かって固体電解質層内を拡散移動する。燃料極層との界面近傍に到達した酸化物イオンは、この部分で、燃料ガスと反応して反応生成物(H2O、CO2等)を生じ、燃料極層に電子を放出する。尚、電極反応で生じた電子は、別ルートの外部負荷にて起電力として取り出すことができる。
平板積層型の燃料電池は、これら発電セルとセパレータを交互に多数積層してスタック化すると共に、その両端より積層方向に荷重を掛けてスタックの各構成要素を相互に圧接・密着させることにより構成される。また、セパレータは、発電セル間を電気的に接続すると同時に、発電セルに対して反応用ガスを供給する機能を有し、その内部に、燃料ガスを燃料極層側に誘導する燃料ガス通路と、酸化剤ガスを空気極層側に誘導する酸化剤ガス通路とを備える。
ところで、固体酸化物形燃料電池では、発電出力を高めるために、セパレータとともに発電セルを大きく形成し、固体酸化物形燃料電池を大型化する必要がある。ところが、発電セルを所定以上に大きくすると(通常は、直径120mm程度)、発電セルの運転時に温度分布が生じ易くなり、その際の熱応力により熱歪みが生じて、発電セル(特に、固体電解質層)が割れ易くなるという問題がある。
このような実状から、従来より、上述の発電セルを、同一セパレータ上に複数個配置することにより、発電セルを小形化した構造の固体酸化物形燃料電池が提案されており、例えば、特許文献1において開示されている。
特許文献1に記載の燃料電池は、複数の発電セルが同一平面内に並列接続状態で配置され、これら同一平面内に位置する複数の発電セルが、共通に設けられたセパレータを介して複数積層されたもので、全層のセパレータの中央に貫通孔が設けられ、その貫通孔内に燃料予熱管と空気予熱管とが配設され、それら予熱管を通して反応ガスがマニホールドヘ供給されるようになっている。
ところで、燃料電池に導入する反応用ガスとして都市ガス等の炭化水素系の燃料ガスを用いる場合、この炭化水素系ガス(原燃料ガス)を水素リッチなガスに改質するための燃料改質器が必要となる。この燃料改質器は、水蒸気と原燃料ガスとを混合させて混合ガスとした後、例えば、350℃以上の高温雰囲気下において両者を反応(水蒸気改質)させることにより水素を生成する。この改質反応は吸熱反応であって、転化率の良い改質反応を行うには、燃料改質器内の改質触媒を少なくとも640℃、望ましくは700℃以上に加熱する必要があることから、内部改質式の燃料電池では、燃料改質器を燃料電池スタックの近傍に配設し、改質反応に必要な熱エネルギーを燃料電池スタックから排出される高温排ガスより得るようにしている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−168469号公報
特開2005−19034号公報
しかし、特許文献1に記載の燃料電池のように、同一セパレータ上に複数の発電セルを配設する形式の燃料電池に改質器を設ける場合には、1個1個独立した形の燃料電池スタックを持たないので、特許文献2に記載の燃料電池のように改質器を設けることはできず、改質器をどこに配置するのかが問題となる。
本発明は、上述した従来の問題点に鑑み成されたもので、スペースの無駄を作らずにコンパクトに改質器を配設することができ、しかも、高温排ガスの熱のこもりを改善し、その排熱を効率よく吸収して改質に利用することにより、発電効率を高めることのできる固体酸化物形燃料電池を提供することを目的としている。
すなわち、請求項1に記載の発明は、固体電解質層の両面に燃料極層と酸化剤極層を配置した発電セルが同一平面内に複数並列接続状態で配置され、これら同一平面内に位置する複数の発電セルが、内部に前記燃料極層に燃料ガスを供給する燃料ガス通路および前記酸化剤極層に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス通路を有し且つ前記同一平面内に位置する複数の発電セルに対して共通に設けられたセパレータを介して複数積層された固体酸化物形燃料電池において、前記各層の同一平面内に位置する発電セルのうち、複数の発電セルで挟まれた位置に、全層の前記セパレータをその積層方向に貫通する貫通孔が設けられ、その貫通孔の内部に、吸熱用熱交換器として、改質器、水気化器または水蒸気加熱器が貫通配備されていることを特徴としている。
ここで、水気化器とは、水を気化させて水蒸気を生成する装置であり、水蒸気加熱器とは、水蒸気を加熱して、例えば、水気化器で生成された100〜200℃の水蒸気を500〜600℃程度まで温度上昇させる加熱装置である。そして、セパレータの貫通孔には、改質器、水気化器および水蒸気加熱器のうちの少なくとも1つ以上が貫通配備されていれば足りる。
ここで、水気化器とは、水を気化させて水蒸気を生成する装置であり、水蒸気加熱器とは、水蒸気を加熱して、例えば、水気化器で生成された100〜200℃の水蒸気を500〜600℃程度まで温度上昇させる加熱装置である。そして、セパレータの貫通孔には、改質器、水気化器および水蒸気加熱器のうちの少なくとも1つ以上が貫通配備されていれば足りる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池において、前記吸熱用熱交換器が、前記貫通孔の内周との間に通気空間を確保した状態で、前記貫通孔の内部に貫通配備されていることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の固体酸化物形燃料電池において、前記貫通孔が、周囲を前記発電セルに囲まれた中心部に配置されていることを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の固体酸化物形燃料電池において、前記貫通孔の周方向の一部が外部に対して開放しており、その開放部を除く前記貫通孔の周囲に前記発電セルが配列されていることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池において、前記貫通孔内に配備された吸熱用熱交換器のうちの少なくとも1つがスパイラル管により構成されていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、複数の発電セルを同一セパレータ上に並列接続状態に配置する構造としたので、セパレータ上に1個の発電セルを配置する場合に比べて、各発電セルのサイズを小さくすることができるため、その分、温度分布を均一化でき、発電セルを割れ難くすることができる。加えて、複数の発電セルの内の1つが破損した場合であっても、正常な他の発電セルより出力を取り出すことができるため、極端な出力低下を招かず運転を続行できる。また、同一平面内に位置する発電セルのうち、複数の発電セルで挟まれた位置に、全層のセパレータをその積層方向に貫通する貫通孔を設け、その貫通孔の内部に、吸熱用熱交換器として改質器、水気化器または水蒸気加熱器を貫通配備しているので、スペースの無駄を作らずに、コンパクトに改質器などを配設することができる。しかも、改質器などの吸熱用熱交換器により、発電セルより発生する高温排ガスの熱を吸収できるので、発電セルの周囲の熱のこもりを改善することができるし、その排熱を効率よく吸収して改質や水蒸気の生成などに利用することにより、発電効率を高めることができる。また、改質器、水気化器や水蒸気加熱器などの他に、燃料ガス熱交換器(燃料ガス予熱管)や酸化剤ガス熱交換器(酸化剤ガス予熱管)などを貫通孔内に配設することで、燃料ガスや酸化剤ガスを、発電セルより排出される排ガスの熱を有効利用しながら効率よく予熱することができる。
請求項2に記載の発明によれば、吸熱用熱交換器を、貫通孔の内周との間に通気空間を確保した状態で、貫通孔の内部に貫通配備しているので、その通気空間によって、発電セルから排出される排ガスの流路を確保することができる。
請求項3に記載の発明によれば、吸熱用熱交換器を配備した貫通孔が、周囲を発電セルに囲まれた中心部に配置されているので、発電セルに囲まれた部位に対応するセパレータ中央部の温度上昇を抑制して、セパレータ面内での温度分布を均一化させることができ、発電セルの割れを防止することができる。
請求項4に記載の発明によれば、貫通孔の周方向の一部が外部に対して開放しており、その開放部を除く貫通孔の周囲に発電セルを配列しているので、発電セルから排出される排ガスの流路を、開放的な形態で確保することができる。
請求項5に記載の発明によれば、貫通孔内に配備された吸熱用熱交換器のうちの少なくとも1つがスパイラル管により構成されているので、スパイラル管によって排ガスの熱をより効率よく吸収することができる。
以下、図面に基づいて本発明による固体酸化物形燃料電池の実施形態を説明する。図1は本発明が適用された平板積層型の固体酸化物形燃料電池1の構成を示す側面図、図2は図1の一部拡大図、図3は固体酸化物形燃料電池1の概略構成を示す斜視図、図4はセパレータ8と発電セル5と貫通孔100の関係を概略的に示す平面図である。
図2に示すように、単セル10は、固体電解質層2の両面に燃料極層3と酸化剤極層4を配した複数個(本図示例では4個)の発電セル5と、各燃料極層3の外側に配した燃料極集電体6と、各酸化剤極層4の外側に配した空気極集電体7と、これら集電体6、7の外側に配した上下2枚のセパレータ8とで構成されている。
これら発電要素の内、固体電解質層2はイットリアを添加した安定化ジルコニア(YSZ)等で構成され、燃料極層3はNi等の金属あるいはNi−YSZ等のサーメットで構成され、酸化剤極層4はLaMnO3、LaCoO3等で構成され、燃料極集電体6はNi等のスポンジ状の多孔質焼結金属板で構成され、空気極集電体7はAg等のスポンジ状の多孔質焼結金属板で構成されされている。
1枚のセパレータ8上には、図3および図4に示すように、直径約60mm程の小径の発電セル5a〜5dが、同一平面内において縦横対称に配設されている。セパレータ8は、同一平面内に位置する発電セル5a〜5dに共通なものとして設けられており、これら発電セル5a〜5dを共通の集電体6、7を介して電気的に並列接続すると共に、各発電セル5a〜5dに反応用ガス(酸化剤ガス、燃料ガス)を供給する機能を有し、その内部に酸化剤ガス通路12と燃料ガス通路11とを有する。
また、各セパレータ8の端部には、板厚方向に貫通する一対のガス孔(酸化剤ガス孔14、燃料ガス孔13)が設けられており、酸化剤ガス孔14は、セパレータ8の酸化剤ガス通路12に連通し、また、燃料ガス孔13は、燃料ガス通路11に連通し、各々のガス孔14、13から、これらのガス通路12、11を通して通路末端のガス吐出口12a、11aより各発電セル5の各電極面(酸化剤極層4、燃料極層3)の中央部に酸化剤ガスおよび燃料ガスを吐出するようなっている。
また、発電セル5a〜5dにより囲まれた部位に対応する全層のセパレータの中央部分には、酸化剤ガス通路12や燃料ガス通路11を避けるように、厚さ方向に貫通する貫通孔100が形成されており、この中央の貫通孔100の内部に、吸熱用熱交換器としての機能を発揮する改質器110が貫通配備され、それ以外に、同様の吸熱用熱交換器としての機能を発揮するガス予熱管(燃料ガス予熱管または酸化剤ガス予熱管)120が貫通配備されている。これら改質器110やガス予熱管120は、貫通孔100の内周との間に通気空間を確保した状態で、貫通孔100の内部に貫通配備されている。
また、この固体酸化物形燃料電池1では、上記構成の単セル10を、図1、図2に示すように、間にリング状の絶縁性ガスケット16、15を介在して順次積層すると共に、この積層体の上下両端にセパレータ8よりサイズの大きい四角形の上締付板20aと下締付板20bを配して、その周縁部の4カ所をボルト21とナット26にて締め付けることにより、その締め付け荷重により各々のガスケット16、15がそれぞれセパレータ8の各ガス孔14、13を介して積層方向に連結され、スタック内部に積層方向に延びるガスシール性に優れる2系統の内部マニホールド(酸化剤ガスマニホールド18と燃料ガスマニホールド17)が形成される。
そして、運転時には、酸化剤ガスマニホールド18および燃料ガスマニホールド17に、外部から供給される酸化剤ガス(空気)と燃料ガスが流通させ、各反応用ガスが各セパレータ8の酸化剤ガス孔14、燃料ガス孔13より酸化剤ガス通路12、燃料ガス通路11を介して各発電セル5の酸化剤極層4と燃料極層3に分配・供給され、各発電セル5において発電反応を生じさせるようになっている。
また、改質器110は、反応用ガスとして都市ガス等の炭化水素系の燃料ガスを用いる場合に、炭化水素系ガス(原燃料ガス)を水素リッチなガスに改質するための要素である。また、ガス予熱管120は、燃料ガスまたは酸化剤ガスを、発電セル5の排熱を利用して予熱するものである。
また、この固体酸化物形燃料電池1は、発電セル5の外周部にガス漏れ防止シールを設けないシールレス構造であり、運転時には、発電反応で消費されなかった残余のガス(排ガス)を各発電セル5の外周部から外に自由に放出するようになっている。
以上の構成のように、この固体酸化物形燃料電池1では、複数の発電セル5を同一セパレータ8上に並列接続状態に配置する構造としたので、セパレータ8上に1個の発電セルを配置する場合に比べて、各発電セル5のサイズを小さくすることができるため、その分、温度分布を均一化でき、発電セル5を割れ難くすることができる。加えて、複数の発電セル5の内の1つが破損した場合であっても、正常な他の発電セル5より出力を取り出すことができるため、極端な出力低下を招かず運転を続行できる。
また、同一平面内に位置する複数の発電セル5a〜5dに囲まれた中心部に、全層のセパレータ8をその積層方向に貫通する貫通孔100を設け、その貫通孔100の内部に、吸熱用熱交換器として、少なくとも改質器110を貫通配備しているので、スペースの無駄を作らずに、コンパクトに改質器110を配設することができる。しかも、改質器110により、発電セル5より発生する高温排ガスの熱を吸収できるので、発電セル5の周囲の熱のこもりを改善することができるし、その排熱を効率よく吸収して改質に利用することにより、発電効率を高めることができる。また、改質器110の他に、ガス予熱管120(燃料ガス熱交換器や酸化剤ガス熱交換器)などを貫通孔100内に配設することで、燃料ガスや酸化剤ガスを、発電セル5より排出される排ガスの熱を有効利用しながら効率よく予熱することができる。
また、吸熱用熱交換器としての機能を発揮する改質器110やガス予熱管120を、貫通孔100の内周との間に通気空間を確保した状態で、貫通孔100の内部に貫通配備しているので、その通気空間によって、発電セル5から排出される排ガスの流路を確保することができる。従って、各発電セル5a〜5dのセパレータ8の中央部側にも、セパレータ8の外周部側と均等に燃料ガスや酸化剤ガスが流れるようにすることができ、発電反応の偏りを改善することができる。
また、改質器110やガス予熱管120を配備した貫通孔100が、周囲を発電セル5a〜5dに囲まれた中心部に配置されているので、発電セル5に囲まれた部位に対応するセパレータ8の中央部の温度上昇を抑制して、セパレータ8の面内での温度分布を均一化させることができ、発電セル5の割れ防止に貢献することができる。
なお、上記実施形態では、発電セル5の形状を円形としたが、この他、発電セル5の形状を六角形、あるいは四角形等とすることも可能である。
また、上記実施形態では、中央の貫通孔100の内部に、改質器110と共にガス予熱管120を貫通配備した場合を示したが、図5に示すように、改質器110だけを貫通配備してもよい。
さらには、改質器110に代えて、水気化器や水蒸気加熱器を配備してもよい。この場合には、水の気化熱や水蒸気の熱量が大きいため、セパレータ8からの抜き熱の効率が高められる。
さらには、改質器110に代えて、水気化器や水蒸気加熱器を配備してもよい。この場合には、水の気化熱や水蒸気の熱量が大きいため、セパレータ8からの抜き熱の効率が高められる。
また、図6に示すように、中央部の貫通孔100以外に、図6の二点鎖線で示す位置、即ち、2つの発電セル5a〜5dで挟まれた位置に貫通孔を設け、それら貫通孔のいずれかに改質器やガス予熱管を貫通配備してもよい。
また、図7や図8に示すように、セパレータ8の形状や発電セル5の個数や形状を違えてもよい。
また、改質器110やガス予熱管120のいずれかをスパイラル管で構成したり、管外壁にフィンを付けたりして、吸熱性能を高めるようにしてもよい。
また、図9に示すように、貫通孔100の周方向の一部を外部に対して開放し、その開放部を除く貫通孔100の周囲に発電セル5を配列してもよい。このように構成した場合は、発電セル5から排出される排ガスの流路を、開放的な形態で確保することができる。
1 固体酸化物形燃料電池
2 固体電解質層
3 燃料極層
4 酸化剤極層
5 発電セル
8 セパレータ
11 燃料ガス通路
12 酸化剤ガス通路
100 貫通孔
110 改質器
120 ガス予熱管
2 固体電解質層
3 燃料極層
4 酸化剤極層
5 発電セル
8 セパレータ
11 燃料ガス通路
12 酸化剤ガス通路
100 貫通孔
110 改質器
120 ガス予熱管
Claims (5)
- 固体電解質層の両面に燃料極層と酸化剤極層を配置した発電セルが同一平面内に複数並列接続状態で配置され、これら同一平面内に位置する複数の発電セルが、内部に前記燃料極層に燃料ガスを供給する燃料ガス通路および前記酸化剤極層に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス通路を有し且つ前記同一平面内に位置する複数の発電セルに対して共通に設けられたセパレータを介して複数積層された固体酸化物形燃料電池において、
前記各層の同一平面内に位置する発電セルのうち、複数の発電セルで挟まれた位置に、全層の前記セパレータをその積層方向に貫通する貫通孔が設けられ、その貫通孔の内部に、吸熱用熱交換器として、改質器、水気化器または水蒸気加熱器が貫通配備されていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。 - 前記吸熱用熱交換器が、前記貫通孔の内周との間に通気空間を確保した状態で、前記貫通孔の内部に貫通配備されていることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池。
- 前記貫通孔が、周囲を前記発電セルに囲まれた中心部に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の固体酸化物形燃料電池。
- 前記貫通孔の周方向の一部が外部に対して開放しており、その開放部を除く前記貫通孔の周囲に前記発電セルが配列されていることを特徴とする請求項1または2に記載の固体酸化物形燃料電池。
- 前記貫通孔内に配備された吸熱用熱交換器のうちの少なくとも1つがスパイラル管により構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池。
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