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JP2009221350A - 樹脂組成物、その製造方法、及びそれを用いた光学素子 - Google Patents

樹脂組成物、その製造方法、及びそれを用いた光学素子 Download PDF

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JP2009221350A JP2008067390A JP2008067390A JP2009221350A JP 2009221350 A JP2009221350 A JP 2009221350A JP 2008067390 A JP2008067390 A JP 2008067390A JP 2008067390 A JP2008067390 A JP 2008067390A JP 2009221350 A JP2009221350 A JP 2009221350A
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Akizumi Kimura
晃純 木村
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Konica Minolta Opto Inc
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Abstract

【課題】高温においても発泡がなく、かつ低線膨張率、高透明性を有する樹脂組成物の製造方法、及び得られた樹脂組成物、さらに、それを用いた光学素子を提供する。
【解決手段】樹脂中にコア・シェル構造の無機酸化物粒子を含有する樹脂組成物の製造方法であって、少なくともコア粒子分散工程及びシリカ層形成工程を有し、当該シリカ層形成工程では、コア粒子の体積粒子分散径を1〜100nmに維持しながら液中で当該コア粒子の表面にシリカ層を被覆してコア・シェル構造の無機酸化物粒子(以下「コア・シェル粒子」という。)とし、次いで、当該無機酸化物粒子と下記条件式を満たす樹脂とを混合することを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
条件式:|Np−Nm|<0.005
ただし、式中、Np:コア・シェル粒子の屈折率、Nm:樹脂の屈折率
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、その製造方法、及びそれを用いた光学素子に関する。詳しくは、レンズ、フィルター、グレーティング、光ファイバー、平板光導波路などとして好適に用いられる光学用樹脂材料の製造方法、及び当該光学用樹脂材料を用いた光学素子に関する。
MO、CD、DVDといった光情報記録媒体に対して、情報の読み取りや記録を行なうプレーヤー、レコーダー、ドライブといった情報機器には、光ピックアップ装置が備えられている。光ピックアップ装置は、光源から発した所定波長の光を光情報記録媒体に照射し、反射した光を受光素子で受光する光学素子ユニットを備えており、光学素子ユニットは、これらの光を光情報記録媒体の反射層や受光素子で集光させるためのレンズ等の光学素子を有している。電子部品や固体撮像素子モジュールの実装では、リフローと呼ばれる290℃程度の高温の炉で半田を溶融させる半田付け工程がある。プラスチック製レンズではリフロー半田付けの高温に耐えられる耐熱性がないため、リフロー半田付け後にレンズを取り付けている。そのため、組立の生産効率が低下しているという問題があり、組立の効率化の面から耐熱性の高いレンズが求められている。しかし、一般的な熱可塑性樹脂を用いる場合は熱に強いガラス転移温度(Tg)が高い樹脂を用いる場合、成形温度が高く、成形が不可能になってしまっていた。そこで、熱硬化性樹脂、また、紫外線硬化性樹脂は、常温で液体であり、熱、または紫外線により硬化するため、硬化後のTgなど熱物性がよい樹脂組成物を用意に得ることができる。
ところで、例えば、CD/DVDプレーヤーのような、複数種の光情報記録媒体に対して情報の読み書きが可能な情報機器の場合、光ピックアップ装置は、両者の光情報記録媒体の形状や適用する光の波長の違いに対応した構成とする必要がある。この場合、光学素子ユニットはいずれの光情報記録媒体に対しても共通とすることがコストやピックアップ特性の観点から好ましい。
一方、プラスチックを材料として適用した光学素子ユニットにおいては、ガラスレンズのような光学的安定性を有する物質であることが求められている。光学的プラスチック物質は、湿度に関して大幅に改善された屈折率の安定性を有するのに対し、温度に対する屈折率の安定性の改良は未だ十分でないのが現状である。これは、プラスチックがガラスに比べ熱に対する線膨張係数が極めて大きいことによる。
これに対し、高い耐熱性を有し、環境変動による線膨張係数を低減させた光学材料として、熱、あるいは活性エネルギー線硬化性樹脂中に無機微粒子を分散させた有機無機複合材料が提案されている。
例えば、特許文献1には、金属酸化物微粒子と、金属酸化物微粒子と重合可能な不飽和結合を有する有機化合物とを含む光学材料用組成物を硬化させたことを特徴とする光学素子が提案されている。また、特許文献2には、半導体結晶のコアと金属酸化物のシェルからなる、数平均粒径1〜50nmのコア・シェル型半導体超微粒子を含有する硬化性の樹脂組成物が提案されている。また、特許文献3には、耐熱性及び寸法精度に優れた透明な樹脂組成物として、含脂環骨格ビス(メタ)アクリレートと数平均0.5〜50nmの超微粒子を含有する重合性液体組成物を重合させて得られた架橋樹脂組成物が提案されている。
しかし、これらの樹脂組成物に用いられている酸化物微粒子はいずれも焼成を経ることなく表面にシェル形成、もしくは表面処理され樹脂中に含有されている。したがって、これらの樹脂組成物は、酸化物微粒子自体が多くの水酸基や含有溶媒を含み、高温下において大きな発泡がみられる。結果、リフロー工程においていずれもが発泡し、用途に耐えないものであった。一方で、従来乾燥した粒子を樹脂中に含有させる場合、その乾燥凝集によって分散は難しく透明な樹脂組成物を作製するのは困難であった。
特許文献4には無機酸化物の表面にシリカを形成し、加熱処理した表面水酸基が9×10-6/m2以下コア・シェル粒子の屈折率とエポキシ樹脂の屈折率を近づけた透明組成物が提案されている。
しかし、より高い透過率を得ようとした場合、粒子径が30nm以下の粒子を用いなければならないが、急激な比表面積の増大に伴い加熱による融着がおこり利用ができない。
さらに、シリカ形成段階において、均一な処理が困難になり、それに伴う屈折率分布の広がりによって、白濁が発生する。
特開2005−3772号公報 特開2003−155415号公報 特開2007−126685号公報 特開平6−65475号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、高温においても発泡がなく、かつ屈折率の温度依存性(dN/dT)が低く、高透明性を有する樹脂組成物の製造方法、及び得られた樹脂組成物、さらに、それを用いた光学素子を提供することである。
本発明者は、発泡及び、屈折率の温度依存性(dN/dT)が低く、透明性、粒子融着の課題を解決すべく鋭意検討した結果、乾燥粒子を体積平均粒子径で1〜100nmに分散、保持した状態で表面にシリカ層を形成することによって、極めて低い屈折率分布を持つコア・シェル粒子を作製でき、さらに後工程の乾燥時の凝集がなかった。このコア・シェル粒子を用いた樹脂組成物が、乾燥工程を経た粒子をコア粒子としていることで高温発泡が見られず、かつ、コア・シェル粒子屈折率を樹脂の屈折率に近づけ、さらに、屈折率分布が狭いため高い透明性を示す透明樹脂組成体を形成できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段によって解決される。
1.樹脂中にコア・シェル構造の無機酸化物粒子を含有する樹脂組成物の製造方法であって、少なくともコア粒子分散工程及びシリカ層形成工程を有し、当該シリカ層形成工程では、コア粒子の体積粒子分散径を1〜100nmに維持しながら液中で当該コア粒子の表面にシリカ層を被覆してコア・シェル構造の無機酸化物粒子(以下「コア・シェル粒子」という。)とし、次いで、当該無機酸化物粒子と下記条件式を満たす樹脂とを混合することを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
条件式:|Np−Nm|<0.005
ただし、式中、Np:コア・シェル粒子の屈折率、Nm:樹脂の屈折率
2.前記コア粒子の表面にシリカ層を被覆する前に、当該コア粒子に対して100質量%以下のシリカ前駆体を添加し分散することで、当該コア粒子の体積粒子分散径を1〜100nmとすることを特徴とする前記1に記載の樹脂組成物の製造方法。
3.前記1又は2に記載の樹脂組成物の製造方法によって製造されたことを特徴とする樹脂組成物。
4.前記樹脂組成物が、下記条件式を満たすことを特徴とする前記3に記載の樹脂組成物。
条件式:Nd<0.01
ただし、Nd:コア・シェル粒子屈折率分布
5.前記3又は4に記載の樹脂組成物を用いて作製したことを特徴とする光学素子。
本発明の上記手段により、高温においても発泡がなく、かつ屈折率の温度依存性(dN/dT)が低く、高透明性を有する樹脂組成物の製造方法、及び得られた樹脂組成物、さらに、それを用いた光学素子を提供することができる。すなわち、上記手段により、高温においても発泡がなく、かつ屈折率の温度依存性(dN/dT)が低く、透明性を保持する光学素子、当該光学素子を用いた撮像光学系、撮像モジュール、光ピックアップ装置用光学系、光ピックアップ装置、電子モジュール及びその製造方法を提供することができる。
本発明の樹脂組成物の製造方法は、樹脂中にコア・シェル構造の無機酸化物粒子を含有する樹脂組成物の製造方法であって、少なくともコア粒子分散工程及びシリカ層形成工程を有し、当該シリカ層形成工程では、コア粒子の体積粒子分散径を1〜100nmに維持しながら液中で当該コア粒子の表面にシリカ層を被覆してコア・シェル構造の無機酸化物粒子(以下「コア・シェル粒子」という。)とし、次いで、当該無機酸化物粒子と下記条件式を満たす樹脂とを混合することを特徴とする。
条件式:|Np−Nm|<0.005
ただし、式中、Np:コア・シェル粒子の屈折率、Nm:樹脂の屈折率
上記特徴は、請求項1〜5に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、前記コア粒子の表面にシリカ層を被覆する前に、当該コア粒子に対して100質量%以下のシリカ前駆体を添加し分散することで、当該コア粒子の体積粒子分散径を1〜100nmとする態様であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物の製造方法によって製造された樹脂組成物は、下記条件式を満たすように調製することが好ましい。
条件式:Nd<0.01;ただし、Nd:コア・シェル粒子屈折率分布
上記条件を満たすことにより、当該樹脂組成物は、光学素子に好適に用いることができる。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための最良の形態・態様について詳細な説明をする。
(本発明の樹脂組成物の製造方法の概要)
本発明の樹脂組成物の製造方法は、樹脂中にコア・シェル構造の無機酸化物粒子を含有する樹脂組成物の製造方法であって、少なくとも(1)コア粒子分散工程及び(2)シリカ層形成工程を有し、当該コア粒子分散工程では無機酸化物粒子からなるコア粒子の乾燥粉体を溶媒中に分散し、当該シリカ層形成工程ではコア粒子の体積粒子分散径を1nm以上100nm以下に維持しながら液中で当該コア粒子の表面にシリカ層を被覆してコア・シェル構造の無機酸化物粒子(以下「コア・シェル粒子」という。)とし、次いで、当該シリカ層形成工程又は次工程において、当該無機酸化物粒子と下記条件式を満たす樹脂とを混合する態様であることを要する。
以下、各構成要素等について詳細な説明をする。
(コア粒子)
本発明に係るコア粒子としての無機酸化物微粒子は、プラズマ法、火炎法、湿式法などいずれの手段を用いて作製しても問題がないが、本発明においては、コア粒子自体の製造工程で乾燥工程を経た粒子をコア粒子として用いる。本特許における乾燥工程とは、溶媒の沸点以上の温度においてアニールし、溶媒を除去する工程をさす。特に250℃以上の温度でアニールすることが、粒子の含有する揮発成分を好ましく除ける点で好ましい。火炎法やプラズマ法など粒子作製工程において数千度の高熱にさらされている粒子は、乾燥をされているとみなすことができる。これらの粒子は、乾燥工程を経ているため、これらの粒子をコア粒子として作製したコア・シェル粒子は高温での発泡がほとんど見られない。したがって、乾燥工程を経た粒子をコア粒子として用いて作製したコア・シェル粒子を含有させた樹脂組成物は高温での発泡が見られず、好ましい。
本発明において好ましく用いられるコア粒子としては、平均一次粒子径が1nm以上、20nm以下であり、さらに1nm以上、10nm以下が好ましくい。平均一次粒子径が1nm未満の場合、コア粒子の分散が困難になり所望の性能が得られない恐れがあることから、平均一次粒子径は1nm以上であることが好ましく、また平均一次粒子径が20nmを超えると、得られる樹脂組成物が濁るなどして透明性が低下し、光線透過率が70%未満となる恐れがあることから、平均一次粒子径は20nm以下であることが好ましい。ここでいう平均一次粒子径は各一次粒子を同体積の球に換算した時の直径(球換算粒径)の体積平均値をいう。
さらに、コア粒子は構成する金属が、Li、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Rb、Sr、Y、Nb、Zr、Mo、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Ta、Hf、W、Ir、Tl、Pb、Bi及び希土類金属からなる群より選ばれる1種または2種以上の金属である無機酸化物微粒子を用いることができ、具体的には、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化鉛、これら酸化物より構成される複酸化物であるニオブ酸リチウム、ニオブ酸カリウム、タンタル酸リチウム、アルミニウム・マグネシウム酸化物(MgAl2O4)等が挙げられる。また、本発明において用いられる酸化物微粒子として希土類酸化物を用いることもでき、具体的には酸化スカンジウム、酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化プラセオジム、酸化ネオジム、酸化サマリウム、酸化ユウロピウム、酸化ガドリニウム、酸化テルビウム、酸化ジスプロシウム、酸化ホルミウム、酸化エルビウム、酸化ツリウム、酸化イッテルビウム、酸化ルテチウム等も挙げられる。なかでも、一般的な硬化性樹脂の屈折率が1.5〜1.6程度であることから硬化性樹脂への屈折率調整が容易という点で酸化アルミニウムを用いることが好ましい。さらに、高いアッベ数を持つことも光学素子とフィラーとしては好ましい。酸化アルミニウムは等電点が塩基性側にあるため塩基性での安定な分散が難しく、シリカコートが難しく利用が難しいものであるが、本特許の手法を用いることによって、好ましく溶液に分散し、シリカコートを行い利用することができる。
(コア・シェル粒子の作製)
本発明に係るコア・シェル粒子の作製工程は、少なくとも(1)コア粒子分散工程、(2)シリカ層形成工程に分かれている。
本発明においては、シリカ層形成工程では、コア粒子が、体積平均粒子計で1〜100nmの範囲内に維持されていることを特徴としている。本発明者の検討により、比表面積測定(BET法)で測定した粒子の比表面積と比重から計算された粒子径、また、透過電子顕微鏡(TEM)で観察されるコア粒子の平均一次粒子径によらず、シリカ層形成段階での分散液中のコア粒子の凝集状態を動的光散乱法で測定し、測定された粒子径の体積分率の平均粒子径(以下「体積平均粒子径」とする。)によって、樹脂組成物の透明性は決まっており、可視光領域での透明性を維持するには、散乱が極端に小さくなる領域である体積平均粒子径1〜100nmで分散を維持させる必要がある。さらに、この工程を通ることで、コア・シェル粒子ごとの屈折率分布を極めて小さくすることができ、樹脂中にコア・シェル粒子を含有させた時に高い透明性をもった樹脂組成物を得ることのできるコア・シェル粒子を得ることができる。
(1)コア粒子分散工程
分散工程は、湿式処理における分散手法による。当該分散手法では湿式処理における分散装置を適用する。当該分散装置としては、超音波分散機、ビーズミルなどの媒体攪拌ミルが適用可能であり、その中でもビーズミルを適用するのが好ましい。
分散装置としてビーズミルを適用した場合は、容器内に媒体としてビーズを充填させ、そのビーズを攪拌させながらコア粒子と溶媒を容器内に流し込み、これらを容器内でさらに攪拌させることで粒子を溶媒中に分散する。その際、シリカ前駆体、もしくは、分散剤を添加することで分散を安定化できる。分散剤は場合によって、樹脂組成物中で耐熱性の劣化を引きおこすため、好ましくはシリカ前駆体のみを用いて分散を行うことが望ましい。
分散装置としてビーズミルを適用した場合の具体的な装置としては、スターミルZRS(アシザワファインテック株式会社製)、ウルトラアペックスミル(寿工業株式会社製)などが挙げられる。
ビーズとしては、ガラス、アルミナ、スチール、ダイヤモンド、フリント石などが適用可能であり、ジルコニア粉末(例えば、TZシリーズ(東ソー株式会社製)など)を適用するのが好ましい。また、ビーズとして粒子径が0.015〜0.3mm程度であるものを適用するのが好ましい。
分散剤としては、市販されているものを任意に用いることができる。
シリカ前駆体としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、珪酸ナトリウムなどが適用可能であるがこれらに限られない。当該前駆体化合物は、コア粒子表面に対し、加水分解して、シリカを形成するものであれば、任意の試薬を用いる事ができる。特に、無機粒子の凝集体が生成され難く、分散性が高いテトラエトキシシランを用いるのが好ましい。シリカ前駆体は粒子に対して20〜60質量%が好ましく。40〜50質量%が分散後の粒子の分散安定性が高いことからより好ましい。これらのシリカ前駆体は、粒子を分散機で分散中に徐々に添加することが望ましく。望ましくは粒子に対して5〜10質量%/hで連続的に加えることが望ましい。
本発明において、分散後の粒子分散径は、体積平均粒子径で1〜100nmであることが望ましく、より好ましくは60nm〜1nmであることが望ましい。100nm以上の分散液においては、シリカ被覆無機酸化物微粒子の屈折率分布(Np)が大きく樹脂中での透明性を損なう場合がある。体積平均粒子径はゼータサイザーHSa(シスメックス株式会社)などの動的光散乱法を用いた測定機で任意に測定することができる。分散時のコア粒子の濃度としては、生産性、分散性等の観点から、3〜20質量%が望ましく。より望ましくは3〜10質量%がのぞましい。
上記湿式処理における溶媒としては、純水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エトキシエタノール、ジメチルフォルムアミド、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン、シクロへキサンなどの溶媒を、無機粒子の分散性や安定性や前駆体化合物、もしくは分散剤の特性等に応じて、単独で又は2種類以上混合して、使い分けて用いることが可能である。当該溶媒としては、取り扱いが簡単で費用が安いことから純水を用いるのが好ましい。反応溶液中のpHはpH9〜13であるのが好ましく。粒子の安定性からpH9〜11がより好ましい。pHを調整する試薬としては、アンモニア、酢酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、トリメチルアミン、ピリジン、アニリン等を好ましく用いることができるが、粒子形成後に加熱により容易に取り除けることより、アンモニアを用いるのが好ましい。
(2)シリカ層形成工程
層形成工程では、上記分散工程で得た分散液に対してシリカ前駆体化合物を添加し、その分散液を攪拌する。前駆体を滴下する工程の間、分散粒子は分散を保っていなければならず、体積平均粒子径1〜100nm、より好ましくは1〜60nmで分散していなければならない。これ以上の体積平均粒子径においては、形成されるシリカ層が不均一になり実用に耐えない。
なお、体積平均粒子径は、ゼータサイザーHSa(シスメックス株式会社)などの粒子径測定機で任意に測定することができる。
さらに、前駆体滴下工程の前段階において、任意の有機溶媒と純水を用いて前工程の分散液を希釈することが望ましい。この希釈によって、粒子濃度を0.3〜5質量%に調整することが好ましく。分散の安定性から、0.3〜1質量%であることが望ましい。用いられる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、t−ブタノール、アセトニトリルなどを好ましく用いることができ、中でも取り扱いや、環境適正の点でエタノールを用いることが望ましい。分散液に有機溶媒と純水を任意の割合で添加することによって、40〜80質量%水溶液に調整することが望ましく。形成されるシリカの均一性の面から50〜70質量%であることが望ましい。
さらに、反応溶液はpH9〜12に調整しなければならない。分散粒子の安定性の面からより好ましくはpH10〜11が好ましい。pHを調整する試薬としては、アンモニア、酢酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、トリメチルアミン、ピリジン、アニリン等を好ましく用いることができるが、粒子形成後に加熱により容易に取り除けることより、アンモニアを用いるのが好ましい。
なお、攪拌溶液中の反応を促進するため、攪拌溶液を任意に加熱してもよい。その加熱温度は5〜60℃であるのが好ましく、20〜40℃であるのがより好ましい。当該加熱温度が60℃を上回ると、前駆体化合物が単独粒子を形成したり、溶媒が揮発したりするなどの現象が起こる場合があり、好ましくない。他方、当該加熱温度が5℃未満であると攪拌溶液中の反応時間が長期化して実用に耐えるものではなく、好ましくない。シリカ前駆体は、溶液中の粒子に対して60質量%/h以下で連続して滴下することが好ましい。より望ましくは40質量%/h以下である。これ以上の速さで添加した場合、粒子の分散安定性を失う場合がある。樹脂組成物にコア・シェル粒子を含有させて透明性を保持するには、散乱が極めて小さくなる体積平均粒子径1〜100nmの超微粒子の領域での液中分散、表面シリカ被覆が必要になるが、分散性が小さくなるにしたがって凝集力が大きくなり、体積平均粒子径1〜100nmでの粒子径を維持しつつシリカ層を形成することは極めて困難である。
本発明においては、シリカ層形成工程における粒子の安定性が、粒子の濃度、およびシリカ前駆体の添加速度、有機溶媒濃度、溶液pHによって決まっていることが発明者の検討より新たに判明した。したがって、本発明では、これらの要因を検討し、最適な範囲を見つけることにより、粒子を体積平均粒子径で1nm〜100nmに保持し、シリカ層を形成することに成功した、この一連の工程を経ることにより、驚くべきことにコア・シェル粒子屈折率分布(Nd)が極めて低くなることを発見した。シリカ前駆体滴下後、さらに、シリカ前駆体を滴下終了後、24時間の熟成期間をおき、シリカ層の形成を行う。これらの工程において作製されたコア・シェル粒子分散溶液はコア・シェル粒子が体積平均粒子径で1nm〜100nmで分散していることが好ましく。より好ましくは1〜60nmに安定に分散していることが望ましい。安定に分散している状態でシリカを形成することで、極めて均一に粒子の表面にシリカを形成でき、コア・シェル粒子の屈折率分布(Np)を小さくできる。特に、分散時にシリカ前駆体のみを用いることによって、製造工程において、添加する試薬がシリカ前駆体のみとなり、樹脂組成物を形成したときに線膨張や着色に悪影響をおよぼす、一般的に用いられている分散剤などの有機物を含まないより好ましいコア・シェル粒子の作製が可能となる。
(コア・シェル粒子)
本発明に係るコア・シェル粒子は、前記コア・シェル粒子分散液から、凍結乾燥、噴霧乾燥、超臨界乾燥などの乾燥を行い取りだすことができる粒子である。この様に得られたコア・シェル粒子はコア粒子の表面にシリカが形成されてなり、平均一次粒子径が1nm以上、30nm以下であり、1nm以上、20nm以下が好ましく、さらに好ましくは1nm以上、10nm以下である。平均一次粒子径が1nm未満の場合、樹脂中でのコア・シェル粒子の分散が困難になり所望の性能が得られない恐れがあることから、平均一次粒子径は1nm以上であることが好ましく、また、光線透過率の観点から、平均一次粒子径は30nm以下であることが好ましい。
ここでいう「平均一次粒子径」は、各一次粒子を同体積の球に換算した時の直径(球換算粒径)の体積平均値をいう。
さらに、コア・シェル粒子の形状は、特に限定されるものではないが、球状の微粒子が好適に用いられる。具体的には、粒子の最小径(微粒子の外周に接する2本の接線を引く場合における当該接線間の距離の最小値)/最大径(微粒子の外周に接する2本の接線を引く場合における当該接線間の距離の最大値)が0.5〜1.0であることが好ましく、0.7〜1.0であることが更に好ましい。
さらに、コア・シェル粒子は、その表面のシリカ層の厚さや、使用したコア粒子の粒子径の分布による屈折率分布を持つ。屈折率分布の測定は、TEM(透過型電子顕微鏡)で粒子の確認し、EDX(エネルギー分散型X線検出器)でSi、及びコア粒子の元素の定量を複数個の粒子に対して行い、その結果よりシリカ、およびコア粒子の元素の量比を求め、屈折率を計算し、コア・シェル粒子の屈折率の標準偏差を出す。これをコア・シェル粒子屈折率分布(Nd)とする。
本発明においては、コア・シェル粒子の屈折率を樹脂の屈折率に近づけることで透明性を確保しているが、コア・シェル粒子自体の屈折率分布をさらに小さくすることで透明性が向上する。本発明に係るシリカコアのNdはシリカ層を形成時に粒子を体積平均粒子径で100nm以下に保持することで極めて低くなっているが、高透明という点では、
Nd<0.01
を満たすことが望ましい。
さらに、同様にTEM(透過型電子顕微鏡)で粒子の確認し、EDX(エネルギー分散型X線検出器)でSi、及びコア粒子の元素の定量を複数個の粒子に対して行い、その結果よりシリカ、およびコア粒子の元素の量比を求め、この値より平均屈折率をだす。これを本発明に係るコア・シェル粒子の屈折率(Np)とする。本発明に係るコア・シェル粒子の屈折率(Np)は、コア粒子の屈折率と体積%によって決まっており、コア粒子に対して、シリカ層の厚みを制御することで任意に調整できる。なかでも高透明性という点では樹脂の屈折率(Nm)にたいして、
|Np−Nm|<0.005
を満たさなければならない。コア・シェル粒子屈折率Npを樹脂の屈折率(Nm)に近づけることで、完全に樹脂中で粒子凝集をなくさなくても高い透明性を示す樹脂組成物を得ることができる。
本発明において、粒子組成の粒子間分布は、エレクトロンプローブマイクロアナライザーや走査透過型分析電子顕微鏡等を用いて求めることができる。
本発明においては、粒子サイズから走査透過型電子顕微鏡とエネルギー分散型X線分光分析を組み合わせた方法(STEM−EDX)により求めることが好ましい。
STEM−EDXを用いた粒子間の組成分布測定は、例えば、具体的には、以下の手順で行う。
(1)試料作成
〈粉体の場合〉
ミクロ試験管にエタノールを2mlとり、その中に粒子を投入し、超音波分散器により超音波を照射して分散した。親水化したハイレゾリューションカーボン支持膜つきグリッドメッシュの上にマイクロピペットを用いて粒子の分散液を滴下、乾燥し、試料とした。
分散液中の粒子の濃度は、透過型電子顕微鏡にて観察した際に個々の粒子が独立して観察される程度とした。
〈コンポジットの場合〉
混練物の超薄切片をウルトラミクロトームにより作成し、マイクログリッド上に採取、試料とした。超薄切片の厚さは100nm以下が好適である。今回は厚さ80nmの超薄切片を作成した。
(2)測定
透過型電子顕微鏡(日本電子製JEM2010F)およびエネルギー分散型X線分光分析装置(NORAN社製PIONEER型検出器及びVANTAGEデジタルマイクロアナリシスシステム)を用いて粒子間の組成分布を計測した。透過型電子顕微鏡の加速電圧は200kVが好ましい。倍率は適宜調整することが出来る。今回は5万倍にて測定した。電子顕微鏡の軸調整後、走査透過モードにて観察を行い、にて粒子が適切に分散していることを確認した後、ソフトウエア(NORAN社製VISTA)をもちいて元素○○と××について元素マップを取得する。元素マップの分解能は適宜調整出来るが、256x256pixel以上が好ましい。測定時間は一粒子から得られる少量成分元素のX線ピークが200counts以上となるまで積算した。
(3)粒子間組成分布算出
取得した元素マップから各粒子を構成する元素のX線ピーク強度を求める。ピーク強度は測定に用いたソフトウエア上で先に取得した元素マップから各粒子の走査透過像を確認しながら、一粒子を一エリアとし、X線スペクトルを抽出する。
各エリアのX線強度及び予め標準試料から求めた感度係数をもちいて各粒子の元素組成を算出する。粒子組成は各試料について少なくとも100点、好ましくは300点以上求め、各粒子の組成を求めることが好ましい。
(疎水化処理)
コア・シェル粒子は、樹脂との濡れ性を上げるために表面を疎水化することが望ましい。本発明に係る疎水化処理工程では、乾式、湿式の両方を用いることができる。
乾式の疎水化処理では、上記層形成工程を経た分散液から限外濾過等を用いて溶媒を水やt−ブタノールなどに変更し凍結乾燥、または噴霧乾燥、遠心分離、ろ過等でコア・シェル粒子を溶媒から分離する。その後、このコア・シェル粒子を80〜120℃の範囲で乾燥又は減圧乾燥して残留溶媒を取り除き、任意に200〜400℃の範囲でエイジングする。このエイジング操作の際、着色が見られる場合は、窒素やアルゴンなどの不活性気体を流しながらエイジングすることが好ましい。こうして得た粒子をヘンシェルミキサー、スーパーミキサーなどの高速攪拌機に入れて高速攪拌しながら、当該粒子に対して疎水化処理剤を滴下して又はスプレーなどで添加し、疎水化処理剤を添加した後の粉体を加熱する。
湿式の疎水化処理では、上記の方法で分離したコア・シェル粒子を溶媒中に投入し、疎水化処理剤を加えることで表面を疎水化する。溶媒としては、THF、アセトニトリル、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどを好ましく用いることができる。
当該疎水化処理剤としては、耐熱性や、高い疎水性を示すシランカップリン剤を用いるのが好ましい。シランカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルシリルクロライド、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、東レ・ダウシリコーン製のSZ6187などを好適に用いることができる。
上記シランカップリング剤のなかでも、液中での粒子の凝集が小さいことから、一官能のシランカップリング剤を用いるのが好ましい。さらに、粒子が小粒径化するにしたがって、質量に対する表面積が増加し、分子量の大きな疎水化処理剤を用いて疎水化処理を行うと多量の疎水化処理剤が必要となる。疎水化処理を多量に含有した粒子を用いて作製した光学用樹脂材料の物性は劣化する。したがって、分子量が小さく、高い疎水性を示すシランカップリング剤を用いるのが望ましく、疎水化処理剤としてヘキサメチルジシラザン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルシリルクロライドを用いるのがより好ましい。
疎水化処理剤の添加量は、全コア・シェル粒子に対し、50〜400質量%であるのが望ましい。
(乾燥工程)
疎水化後のコア・シェル粒子は、場合によって乾燥することが望ましい。特に湿式で表面処理を行った場合、遠心分離もしくは濾過し液中からコア・シェル粒子を取り出し、オーブンなどを用いての乾燥などを用いることができる。
オーブン乾燥の温度としては、粒子凝集、表面処理剤の燃焼等の観点から、100℃〜200℃で加熱することが好ましく。より好ましくは100℃〜150℃の範囲で加熱することができる。
さらに、溶媒中の粒子の乾燥凝集の面から、凍結乾燥、超臨界乾燥を用いることがより好ましい。コストの面から凍結乾燥が好ましい。凍結乾燥を用いる場合、シリカ層形成工程後の分散液に表面処理剤を投入し、液中で表面処理を行い、限外濾過でt−ブタノールに置換し、凍結乾燥することが好ましい。凍結乾燥後、任意に過熱することができる。100℃〜200℃で加熱することが好ましい。より好ましくは100℃〜150℃の範囲で加熱することができる。
(樹脂)
本発明の樹脂組成物においては、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂いずれも用いることができるが、好ましくは熱硬化性樹脂を用いることができる。硬化性樹脂は、2つ以上の反応性基を有する多官能性の脂環式炭化水素骨格を有する化合物を少なくとも1種含むことが好ましい。
(メタ)アクリル基等の重合反応性基を有する透明な硬化性化合物を硬化させた樹脂組成物は、眼鏡用レンズや各種光学機器の光学系で用いられる光学材料として用いられているが、近年、各種光学機器に用いられる光学素子に対し要求されてきている、環境変動に対する高度な物性の信頼性を確保するには、耐熱性が不十分であることや線膨張係数が大きい等の問題がある。これに対し、2つ以上の反応性基を有する多官能性の脂環式炭化水素骨格を有する化合物を少なくとも1種含む硬化性組成物は、無機微粒子を均一分散させて重合硬化させることにより、透明性を確保したまま、優れた耐熱性を示すことが判明した。
また、2つ以上の反応性基を有する多官能性の脂環式炭化水素骨格を有する化合物と、1つの反応性基を有する単官能性の脂環式炭化水素骨格を有する化合物の両方を含む硬化性組成物と無機微粒子からなる光学素子は、優れた耐熱性に加えて、より高い透明性と低吸湿性を示すことが判明した。
(多環式炭化水素系化合物)
本発明において用いられる脂環式炭化水素系骨格を有する化合物としては、脂肪族の多環構造を有し、3次元的な架橋構造を含むものが好ましく、特に好ましい化合物としては、下記一般式(1)で表される化合物、例えば、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレートや、下記一般式(2)で表される化合物、例えば、アダマンチルメタクリレート、アダマンチルアクリレート等や、下記一般式(3)で表される化合物、例えば、イソボロニルメタクリレート、イソボロニルアクリレート、ビニルノルボルネン等が挙げられる。
また、脂肪族の多環構造が開環反応性を有し、これと反応し得る多官能化合物を添加することでより密な架橋構造を形成することができるが、このような反応が可能な化合物として下記一般式(4)で表される化合物が挙げられ、具体的にはアクリル酸(6−エチルトリシクロ[2,2,1,02,6]−3−ヘプチル)エステル、メタクリル酸(6−エチルトリシクロ[2,2,1,02,6]−3−ヘプチル)エステル等が挙げられる。
これらは特開平7−188397号公報等に開示されている方法によって製造することができる。この化合物については前記公報に記載されている様に、トリシクロ[2,2,1,02,6]−3−ヘプタン環を有することにより、ヒドロキシル基、カルボキシル基、メルカプト基等の活性水素原子を含む化合物の共存下で開環反応が起こる為、これを架橋剤として添加することにより架橋密度が向上し、高温耐久性の高い硬化物を得ることができる。この開環反応による架橋構造を形成させるに当たっては、開環反応触媒を重合硬化性組成物に添加することで反応を加速することができ、このような触媒としては、アルミニウムアセチルアセトネート、酢酸パラジウム、ジブチルスズラウレート等を用いることができる。
これらの多環式炭化水素系化合物は、前記樹脂組成物を処方する際にその1種、あるいは2種以上を併用して用いても差し支えない。
Figure 2009221350
(上記一般式(1)において、Xは−CH2−O−CO−CHR1=CH2で表される基であり、R1は水素原子、または炭素数1から10のアルキル基を表す。)
Figure 2009221350
(上記一般式(2)中、Yは−O−CO−CHR1=CH2、または−CO−R2−CHR1=CH2、または−O−R2−CHR1=CH2で表される基であり、R1は水素原子、またはメチル基を表し、R2は単結合、あるいは炭素数1〜10の置換、もしくは無置換のアルキレン基を表し、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1から10までの炭化水素基を表し、mは1〜3の整数を表す。)
Figure 2009221350
(上記一般式(3)中、Zは−O−CO−CHR1=CH2、または−CHR1=CH2で表される基であり、Aは単結合、または炭素−炭素二重結合を表し、R1は水素原子、またはメチル基を表し、R5〜R7はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1から10までの炭化水素基を表す。)
Figure 2009221350
(上記一般式(4)中、Wは、−O−CO−CHR1=CH2で表される基であり、R1は水素原子、または炭素数1から10までの炭化水素基を表し、R8、R9は水素原子、または炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)
本発明の樹脂組成物中には、前記脂環式炭化水素骨格を有する化合物の他に、これらの化合物や、反応性基を有する無機微粒子と反応し、樹脂中に架橋構造を形成する多官能性化合物を適宜含ませることができる。また、熱重合開始剤、光重合開始剤、安定剤、界面活性剤等も適宜含ませることができる。
(多官能性化合物)
本発明で用いられる多官能性化合物としては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、オキセタニル基、メルカプト基等の反応性基を2つ以上有する化合物であって、前記多環式炭化水素系化合物、及び反応性基を有する無機微粒子と反応し、樹脂中に架橋構造を形成するものである。
例えば、多官能(メタ)アクリレートとして(メタ)アクリロイル基を2つ以上有する、ジエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコーリジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート等が、多官能エポキシ化合物として、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、フタル酸ジグリシジルエステル及びダイマー酸ジグリシジルエステル、トリグリシジルエーテルトリフェニルメタン、テトラグリシジルエーテルテトラフェニルエタン、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、クレゾールノボラックグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラブロムビスフェノールAジグリシジルエーテル等が、多官能オキセタン化合物として、多官能フェノール化合物とオキセタンクロライドの反応生成物、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、ビフェニル型、カルド型等の2官能オキセタン化合物、トリスフェノールメタン型、トリスクレゾールメタン型等の3官能オキセタン化合物、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、カリックスアレーン型等の多官能オキセタン化合物等が挙げられる。
これら多官能性化合物は樹脂組成物中に1種のみでなく、複数種を併用して用いてもよい。
多官能性化合物の添加量は、硬化性組成物100質量部に対して1〜80質量部とすることが好ましく、5〜60質量部とすることが更に好ましい。
(熱重合開始剤)
本発明においては、必要に応じて熱ラジカル発生剤等の熱重合開始剤を添加することができる。ここで用いられる熱重合開始剤としては、例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物、ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、1,1′−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物等が挙げられる。
(光重合開始剤)
本発明においては、必要に応じて光重合開始剤を添加することができる。ここで用いられる光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、べンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等の光ラジカル開始剤等が挙げられる。
(安定剤)
本発明に係る樹脂組成物には、ヒンダードアミン系安定剤、フェノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤の中から選ばれた1種以上の安定剤を追加して添加してもよい。これら安定剤を適宜選択し、プラスチック光学素子材料に添加することで、例えば、400nmといった短波長の光を継続的に照射した場合の白濁や、屈折率の変動等の光学特性変動をより高度に抑制することができる。
好ましいフェノール系安定剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレート等の特開昭63−179953号公報や特開平1−168643号公報に記載されるアクリレート系化合物;オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス(メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニルプロピオネート))メタン[即ち、ペンタエリスリメチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート))]、トリエチレングリコールビス(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート)等のアルキル置換フェノール系化合物;6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、2−オクチルチオ−4,6−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン等のトリアジン基含有フェノール系化合物;等が挙げられる。
また、好ましいヒンダードアミン系安定剤としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート、ビス(1−アクロイル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)デカンジオエート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−1−[2−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)エチル]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)プロピオンアミド等が挙げられる。
また、好ましいリン系安定剤としては、一般の樹脂工業で通常使用されるものであれば格別な限定はなく、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド等のモノホスファイト系化合物;4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,4′−イソプロピリデンビス(フェニル−ジ−アルキル(C12〜C15)ホスファイト)等のジホスファイト系化合物等が挙げられる。これらの中でも、モノホスファイト系化合物が好ましく、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等が特に好ましい。
また、好ましいイオウ系安定剤としては、例えば、ジラウリル3,3−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3′−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス(β−ラウリルチオ−プロピオネート)、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等が挙げられる。
これらの安定剤の配合量は本発明の目的を損なわれない範囲で適宜選択されるが、樹脂組成物100質量部に対して通常0.01〜2質量部、好ましくは0.01〜1質量部である。
(界面活性剤)
界面活性剤は、同一分子中に親水基と疎水基とを有する化合物である。界面活性剤は、樹脂表面への水分の付着や上記表面からの水分の蒸発の速度を調節することで、プラスチック光学素子材料の白濁を防止する。
界面活性剤の親水基としては、具体的にヒドロキシ基、炭素数1以上のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、カルボニル基、エステル基、アミノ基、アミド基、アンモニウム塩、チオール、スルホン酸塩、リン酸塩、ポリアルキレングリコール基等が挙げらる。ここで、アミノ基は1級、2級、3級のいずれであってもよい。界面活性剤の疎水基としては、具体的に炭素数6以上のアルキル基、炭素数6以上のアルキル基を有するシリル基、炭素数6以上のフルオロアルキル基等が挙げられる。ここで、炭素数6以上のアルキル基は置換基として芳香環を有していてもよい。アルキル基としては、具体的にヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデセニル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ミリスチル、ステアリル、ラウリル、パルミチル、シクロヘキシル等が挙げられる。芳香環としてはフェニル基等が挙げられる。この界面活性剤は上記のような親水基と疎水基とをそれぞれ同一分子中に少なくとも1個ずつ有していればよく、各基を2個以上有していてもよい。
このような界面活性剤としては、より具体的には、例えば、ミリスチルジエタノールアミン、2−ヒドロキシエチル−2−ヒドロキシドデシルアミン、2−ヒドロキシエチル−2−ヒドロキシトリデシルアミン、2−ヒドロキシエチル−2−ヒドロキシテトラデシルアミン、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ジ−2−ヒドロキシエチル−2−ヒドロキシドデシルアミン、アルキル(炭素数8〜18)ベンジルジメチルアンモニウムクロライド、エチレンビスアルキル(炭素数8〜18)アミド、ステアリルジエタノールアミド、ラウリルジエタノールアミド、ミリスチルジエタノールアミド、パルミチルジエタノールアミド等が挙げられる。これらの内でも、ヒドロキシアルキル基を有するアミン化合物またはアミド化合物が好ましく用いられる。本発明ではこれら化合物を2種以上組み合わせて用いてもよい。
界面活性剤は、プラスチック光学素子材料100質量部に対して0.01〜10質量部添加される。界面活性剤の添加量が0.01質量部を下回る場合、温度、湿度の変動に伴う成形物の白濁を効果的に抑えることができない。一方、添加量が10質量部を超える場合、成形物の光透過率が低くなり、光ピックアップ装置への適用が困難となる。界面活性剤の添加量は、樹脂組成物100質量部に対して0.01〜5質量部とすることが好ましく、0.1〜3質量部とすることが更に好ましい。
(樹脂組成物の製造方法)
本発明で用いられる硬化性樹脂からなる樹脂組成物は紫外線及び電子線照射、あるいは加熱処理のいずれかの操作によって硬化し得るもので、前記硬化性樹脂とコア・シェル粒子を未硬化の状態で混合させ、硬化させることによって、本発明の樹脂組成物が得られる。
前期硬化性樹脂とコア・シェル粒子の混合には、適宜の手法を採用することができるが、例えば、乳鉢や、自転公転式ミキサー、ディゾルバーミキサー等を用いて硬化性樹脂とコア・シェル粒子をあらかじめ混合した後、各種混練装置を用いて、十分なエネルギーを投入して均一にコア・シェル粒子を分散させることが好ましい。
前記混練装置としては、ラボプラストミル、ブラベンダー、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等のような密閉式混練装置またはバッチ式混練装置を挙げられる。また、単軸押出機、二軸押出機等のように連続式の溶融混練装置を用いて製造することも可能である。
本発明に係るコア・シェル粒子は、屈折率分布が小さいだけでなく、体積平均粒子計が5〜100nmに保たれたまま、表面にシリカを均一に形成しているため、樹脂中での分散性が高い。
本発明に係る樹脂組成物の製造方法において、当該樹脂組成物に占める前記コア・シェル粒子の体積分率をΦと規定した時、前記体積分率Φが0.1≦Φ≦0.6であることが好ましい。
コア・シェル粒子の含有量が少ない場合、屈折率の温度依存性(dN/dt)を低減する効果が小さくなる可能性があり、他方、コア・シェル粒子の含有率が高い場合、コア・シェル粒子の硬化性樹脂への添加が難しくなったり、混合物の粘度が高くなり、混練中に発熱などが生じて均一なコア・シェル粒子の分散が困難になる恐れがある。以上より、体積Φは0.1≦Φ≦0.6であることが好ましく、0.2≦Φ≦0.5がより好ましく、0.25≦Φ≦0.4であることがさらに好ましい。
なお、樹脂組成物に占めるコア・シェル粒子の体積分率Φは、Φ=(樹脂組成物のコアシェル微粒子の総体積)/(樹脂組成物の体積)によって算出されるものである。
上記の方法により得られた混合物を型等に注入し、熱または紫外線や電子線などの活性光線で硬化させることにより、本発明に係る樹脂組成物から構成される光学素子を作製することができる。成形方法は特に限定されず、硬化性樹脂が紫外線及び電子線硬化性樹脂の場合は、透光性の所定形状の金型等に樹脂組成物を充填、あるいは基板上に塗布した後、紫外線及び電子線を照射して硬化させればよく、一方、硬化性樹脂が熱硬化性樹脂の場合は、圧縮成形、トランスファー成形、射出成形等により硬化成形することができる。
(樹脂組成物を用いた光学素子)
本発明に係る光学用樹脂レンズは、上記の作製方法により得られるが、光学部品への具体的な適用例としては、以下のようである。
例えば、光学レンズや光学プリズムとしては、カメラの撮像系レンズ;顕微鏡、内視鏡、望遠鏡レンズなどのレンズ;眼鏡レンズなどの全光線透過型レンズ;CD、CD−ROM、WORM(追記型光ディスク)、MO(書き変え可能な光ディスク;光磁気ディスク)、MD(ミニディスク)、DVD(デジタルビデオディスク)などの光ディスクのピックアップレンズ;レーザビームプリンターのfθレンズ、センサー用レンズなどのレーザ走査系レンズ;カメラのファインダー系のプリズムレンズなどが挙げられる。
光ディスク用途としては、CD、CD−ROM、WORM(追記型光ディスク)、MO(書き変え可能な光ディスク;光磁気ディスク)、MD(ミニディスク)、DVD(デジタルビデオディスク)などが挙げられる。その他の光学用途としては、液晶ディスプレイなどの導光板;偏光フィルム、位相差フィルム、光拡散フィルムなどの光学フィルム;光拡散板;光カード;液晶表示素子基板などが挙げられる。
これらの中でも、低複屈折性が要求されるピックアップレンズやレーザ走査系レンズとして好適であり、ピックアップレンズに最も好適に用いられる。
本発明に係る光学用樹脂レンズの用途の一例として、光ディスク用のピックアップ装置に用いる対物レンズとして用いられる例を図1を用いて説明する。
本形態では、使用波長が405nmのいわゆる青紫色レーザ光源を用いた「高密度な光ディスク」をターゲットとしている。この光ディスクの保護基板厚は0.1mmであり、記憶容量は約30GBである。
図1は、本発明の光学素子(光学用樹脂レンズ)を対物レンズとして適用した光ディスク用のピックアップ装置の一例を示す模式図である。
光ピックアップ装置1において、レーザダイオード(LD)2は、光源であり、波長λが405nmの青紫色レーザが用いられるが、波長が390nm〜420nmである範囲のものを適宜採用することができる。
ビームスプリッタ(BS)3はLD2から入射する光源を対物光学素子(OBL)4の方向へ透過させるが、光ディスク(光情報記録媒体)5からの反射光(戻り光)について、センサーレンズ(SL)6を経て受光センサー(PD)7に集光させる機能を有する。
LD2から出射された光束は、コリメータ(COL)8に入射し、これによって無限平行光にコリメートされたのち、ビームスプリッタ(BS)3を介して対物レンズOBL4に入射する。そして光ディスク(光情報記録媒体)5の保護基板5aを介して情報記録面5b上に集光スポットを形成する。ついで情報記録面5b上で反射したのち、同じ経路をたどって、1/4波長板(Q)9によって偏光方向を変えられ、BS3によって進路を曲げられ、センサーレンズ(SL)6を経てセンサー(PD)7に集光する。このセンサーによって光電変換され、電気的な信号となる。
なお対物光学素子OBL4は、樹脂によって射出成型された単玉の光学用樹脂レンズである。そしてその入射面側に絞り(AP)10が設けられており、光束径が定められる。ここでは入射光束は3mm径に絞られる。そして、アクチュエータ(AC)11によって、フォーカシングやトラッキングが行われる。
なお、光情報記録媒体の保護基板厚、更にピットの大きさにより、対物光学素子OBL4に要求される開口数も異なる。ここでは、高密度な、光ディスク(光情報記録媒体)5の開口数は0.85としている。
(実施例1)
〔酸化物微粒子分散工程〕
始めに、TM−300(大明化学製γアルミナ,一次粒子径7nm)23gに対して、純水500g、アンモニア水(関東化学28%)4.8gを加え攪拌する。この溶液をウルトラアペックスミル(寿工業株式会社製)で周速6.8m/secで4時間分散する。この際、当該溶液に対してテトラエトキシシラン(信越化学製LS−2430)11.5gを2時間かけて滴下する。ゼータサイザー1000HSa(マルバーン社製)を用い、上記分散工程で得た分散液中のアルミナの体積平均粒子径を測定したところ、当該アルミナの体積平均粒子径は24nmであった。
〔シリカ層形成工程〕
上記アルミナ微粒子分散液327gに対してエタノール2280g、純水1050gアンモニア水(関東化学28%)20gを加えて希釈を行う。この分散液に対してテトラエトキシシラン(信越化学製LS−2430)を38gを8時間かけて滴下する。
ゼータサイザー1000HSa(シスメックス社製)を用い、シリカ被覆無機酸化物微粒子分散液の分散粒子径をエタノール中で測定したところ、体積平均粒子径は40nmであった。滴下中の粒子の体積平均粒子径は40nm以下であった。
この分散液を限外濾過機(ビバフロー株式会社)を用いて、5分の一濃縮、純水を加え、もとの液量に戻すという作業を4回繰り返し、純水置換を行い、最後に十分の一に濃縮し400mlの分散液を得た。この分散液に1200mlのt−ブタノールを加え、凍結乾燥機FDU−2200(東京理化器機株式会社)を用いて凍結乾燥を行い25gの白色粒子を得た。
この粒子25gに500mlのピリジンを加え、トリメチルシリルクロライド(信越化学LS−260)を100g加え、1時間攪拌した。粒子を遠心分離し、100mlのエタノールを加え、撹拌、遠心分離を4回繰り返し洗浄した。得られた粒子を150℃で2時間乾燥し、粒子1を得た。
(実施例2)
〔酸化物微粒子分散工程〕
始めに、Al−C(日本アエロジル,α−アルミナ、一次粒子径13nm)46gに対して、純水500g、アンモニア水(関東化学28%)5.2gを加え攪拌する。この溶液をウルトラアペックスミル(寿工業株式会社製)で周速6.8m/secで4時間分散する。この際、当該溶液に対してテトラエトキシシラン(信越化学製LS−2430)23gを2時間かけて滴下する。ゼータサイザー1000HSa(シスメックス社製)を用い、上記分散工程で得た分散液中のアルミナの体積平均粒子径(分散粒子径)を測定したところ、当該アルミナの体積平均粒子径は63nmであった。
〔シリカ層形成工程〕
上記アルミナ微粒子分散液165gに対してエタノール1150g、純水500gアンモニア水(関東化学28%)5gを加えて希釈を行う。この分散液に対してテトラエトキシシラン(信越化学社製LS−2430)を38gを4時間かけて滴下する。
ゼータサイザー1000HSa(マルバーン社製)を用い、シリカ被覆無機酸化物微粒子分散液の分散粒子径をエタノール中で測定したところ、体積平均粒子径82nmであった。滴下中の粒子の体積平均粒子径は82nm以下であった。
この分散液を限外濾過機(ビバフロー株式会社)を用いて、5分の一濃縮、純水を加え、もとの液量に戻すという作業を4回繰り返し、純水置換を行い、最後に十分の一に濃縮し200mlの分散液を得た。この分散液に600mlのt−ブタノールを加え、凍結乾燥機FDU−2200(東京理化器機株式会社)を用いて凍結乾燥を行い12gの白色粒子を得た。
この粒子12gに1000mlのピリジンを加え、トリメチルシリルクロライド(信越化学LS−260)を48g加え、1時間攪拌した。粒子を遠心分離し、100mlのエタノールを加え、撹拌、遠心分離を4回繰り返し洗浄した。得られた粒子を150℃で2時間乾燥し、粒子2を得た。
(実施例3)
実施例1と同様で、シリカ層形成工程においてテトラエトキシシラン(信越化学社製)の量を46g、滴下時間を12時間に変更した。シリカ層形成工程終了時において体積平均粒子径は50nmであり、テトラエトキシシラン(信越化学社製LS−2430)滴下中において、体積平均粒子径は50nm以下であった。このようにして粒子3を得た。
(実施例4)
実施例2と同様で、シリカ層形成工程においてテトラエトキシシラン(信越化学社製)の量を46g、滴下時間を12時間に変更した。シリカ層形成工程終了時において体積平均粒子径は90nmであり、テトラエトキシシラン(信越化学社製LS−2430)滴下中において、体積平均粒子径は90nm以下であった。このようにして粒子4を得た。
(比較例1)
〔酸化物微粒子分散工程〕
始めに、TM−300(大明化学製γアルミナ,一次粒子径7nm)23gに対して、純水500g、アンモニア水(関東化学28%)4.8gを加え攪拌する。この溶液をウルトラアペックスミル(寿工業株式会社製)で周速6.8m/secで4時間分散する。この際、当該溶液に対してテトラエトキシシラン(信越化学製LS−2430)gを2時間かけて滴下する。ゼータサイザー1000HSa(シスメックス社製)を用い、上記分散工程で得た分散液中のアルミナの体積平均粒子径(分散粒子径)を測定したところ、当該アルミナの体積平均粒子径は24nmであった。
〔シリカ層形成工程〕
上記アルミナ微粒子分散液327gに対してエタノール2280g、純水1050gアンモニア水(関東化学28%)20gを加えて希釈を行う。この分散液に対してテトラエトキシシラン(信越化学製LS−2430)を38gを一度に滴下する。
ゼータサイザー1000HSa(マルバーン社製)を用い、コア・シェル粒子分散液の体積平均粒子径をエタノール中で測定したところ、滴下が始まってすぐに粒子は沈殿し、分散粒子径を測定することはできなかった。この沈殿した粒子をろかし、エタノールで洗ったのち、100℃、1時間の乾燥を行った。これによって、25gの白色粒子を得た。
この粒子25gに500mlのピリジンを加え、トリメチルシリルクロライド(信越化学LS−260)を100g加え、1時間攪拌した。粒子を遠心分離し、100mlのエタノールを加え、撹拌、遠心分離を4回繰り返し洗浄した。得られた粒子を150℃で2時間乾燥し、粒子5を得た。
(比較例2)
〔酸化物微粒子分散工程〕
始めに、TM−300(大明化学製γアルミナ,一次粒子径7nm)23gに対して、純水500g、アンモニア水(関東化学28%)4.8gを加え攪拌する。この溶液をウルトラアペックスミル(寿工業株式会社製)で周速6.8m/secで4時間分散する。この際、当該溶液に対してテトラエトキシシラン(信越化学製LS−2430)gを2時間かけて滴下する。ゼータサイザー1000HSa(シスメックス社製)を用い、上記分散工程で得た分散液中のアルミナの体積平均粒子径(分散粒子径)を測定したところ、当該アルミナの体積平均粒子径は24nmであった。
〔シリカ層形成工程〕
上記アルミナ微粒子分散液327gに対してエタノール2280g、純水1050gアンモニア水(関東化学28%)20gを加えて希釈を行う。この分散液に対してテトラエトキシシラン(信越化学製LS−2430)を38gを2時間で滴下する。
ゼータサイザー1000HSa(マルバーン社製)を用い、コア・シェル粒子分散液の体積平均粒子径をエタノール中で測定したところ、体積平均粒子径は134nmであった。この分散液を限外濾過機(ビバフロー株式会社)を用いて、5分の一濃縮、純水を加え、もとの液量に戻すという作業を4回繰り返し、純水置換を行い、最後に十分の一に濃縮し200mlの分散液を得た。この分散液に600mlのt−ブタノールを加え、凍結乾燥機FDU−2200(東京理化器機株式会社)を用いて凍結乾燥を行い25gの白色粒子を得た。
この粒子25gに500mlのピリジンを加え、トリメチルシリルクロライド(信越化学LS−260)を100g加え、1時間攪拌した。粒子を遠心分離し、100mlのエタノールを加え、撹拌、遠心分離を4回繰り返し洗浄した。得られた粒子を150℃で2時間乾燥し、粒子6を得た。
(比較例3)
比較例1と同様で、シリカ層形成工程においてテトラエトキシシラン(信越化学社製)の量を46gに変更した。このようにして粒子7を得た。
(比較例4)
アルミニウムイソプロパノール59gをt−ブタノール2000g中に加える。さらに、10mlのアンモニウムエタノール溶液(2mol/l関東化学)を加える。ここに純水5gを30分かけて加えることによって、アルミナ分散液を得た.ゼータサイザー1000Hsa(シスメックス社製)で体積平均粒子径粒子径40nmであった。
〔シリカ層形成工程〕
ここに、テトラエトキシシラン(信越化学製LS−2430)30gを5時間かけて滴下、同時に純水8gとアンモニア水4g(関東化学28%)を平行して5時間かけて滴下した。アルミナ分散液を得た.ゼータサイザー1000Hsa(シスメックス社製)で体積平均粒子径粒子径60nmであった。滴下中の粒子の体積平均粒子径は60nm以下であった。この溶液を凍結乾燥し、25gの白色粒子を得た。
上記粒子25gに500mlのピリジンを加え、トリメチルシリルクロライド(信越化学LS−260)を100g加え、1時間攪拌した。粒子を遠心分離し、100mlのエタノールを加え、撹拌、遠心分離を4回繰り返し洗浄した。得られた粒子を150℃で2時間乾燥し、粒子8を得た。
〔光学素子の作製〕
〈光学素子〉
トリシクロデカンジメタノールジメタノールジメタクリレート1.5gにイソボルニルメタクリレート1.5gをくわえ、パーロイルL(日本油脂株式会社)0.03g、安定剤(テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート)0.03g、安定剤(2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト)0.06g、界面活性剤(ペンタエリスリトールジステアレート)0.06gを加え、攪拌する、これを樹脂1とする。混練装置としてラボプラストミル(株式会社東洋精機製作所製ラボプラストミルKF−6V)を用い、上記樹脂1と粒子1、2、5、6、8とを窒素下において10rpmで10分間混練各原料を混練することで均一な樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物をそれぞれ30mm×30mm×3mmの寸法の金型内に充填した後、160℃で20min加熱プレスすることで成形板を得た。それぞれ、試料1、2、5、6、7とする。
〈光学素子2〉
トリシクロデカンジメタノールジメタノールジメタクリレート2.7gにイソボルニルメタクリレート0.3gをくわえ、パーロイルL(日本油脂株式会社)0.03g、安定剤(テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート)0.03g、安定剤(2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト)0.06g、界面活性剤(ペンタエリスリトールジステアレート)0.06gを加え、攪拌する、これを樹脂2とする。混練装置としてラボプラストミル(株式会社東洋精機製作所製ラボプラストミルKF−6V)を用い、上記熱硬化性樹脂と粒子2、3、4、7とを窒素下において10rpmで10分間混練各原料を混練することで均一な熱硬化性樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物をそれぞれ30mm×30mm×3mmの寸法の金型内に充填した後、160℃で20min加熱プレスすることで成形板を得た。それぞれ試料9、3、4、7とする。
〔無機微粒子及び試料の評価〕
〈粒子の屈折率の評価方法〉
粒子1〜8までの粒子をTOPAS−TM(ポリマテックス社製)4gに対して0.04g添加し、ラボプラストミル(KF−6V)を用いて5分間溶融混練を行った。終了前に2分間20Torrで減圧脱気を行い、加熱溶融して厚さ寸法が3mmのプレート状に成形した。
得られたプレートの切片を作製して、各試料についてSTEM観察−EDXマッピングを行い、各試料とも200個の無作為に選んだ分散粒子について、複合化したそれぞれの酸化物由来の元素(ケイ素、Al、Ti、Mg等の金属元素)の比率を算出した。その比率から、各分散粒子の屈折率を計算し、平均値をそれぞれの粒子のコア・シェル粒子屈折率Npとした。
〈樹脂及び試料の屈折率及びdn/dT変化率の評価方法〉
粒子1〜8が添加されていない樹脂1、2を硬化させ、加工研磨し、自動屈折計(カルニュー光学工業製KPR−200)を用いて、当該樹脂の温度を23℃から60℃まで変化させて各温度での波長588nmの光における屈折率を測定するとともに、その温度変動に伴う屈折率の温度変化率を算出した。23℃での波長588nmの光における屈折率を当該樹脂の「屈折率Nm」とした。当樹脂の屈折率Nmを書きに示す。
上記と同様に、各試料1〜9をそれぞれ加熱溶融した後、厚さ寸法が3mmのプレート状に成形し、各試料1〜9の温度を23℃から60℃まで変化させて各温度での波長588nmの光における屈折率を測定するとともに、その温度変動に伴う屈折率の温度変化率を試料1〜6ごとに算出した。これら算出結果に基づいて、下記式により、各試料のdn/dTの変化率を算出した。
dn/dT変化率=(樹脂のdn/dT−各試料のdn/dT)/(樹脂のdn/dT)×100
〈無機微粒子の分散粒子の屈折率のばらつきの評価方法〉
粒子1〜8までの粒子をTOPAS−TM(ポリマテックス社製)4gに対して0.04g添加し、ラボプラストミル(KF−6V)を用いて5分間溶融混練を行った。終了前に2分間20Torrで減圧脱気を行い、加熱溶融して厚さ寸法が3mmのプレート状に成形した。
得られたプレートの切片を作製して、各試料についてSTEM観察−EDXマッピングを行い、各試料とも200個の無作為に選んだ分散粒子について、複合化したそれぞれの酸化物由来の元素(ケイ素、Al、Ti、Mg等の金属元素)の比率を算出した。その比率から、各分散粒子の屈折率を計算し、下記式(1)により各試料の標準偏差σ(コア・シェル粒子の屈折率分布Nd)を算出した。
Figure 2009221350
〈試料の光線透過率の測定〉
試料1〜9について、分光光度計(株式会社島津製作所製UV−3150)により、波長405nmおよび588nmの光における厚さ方向の透過率を測定した。
以上の各種測定・評価結果を表1にまとめて示す。
Figure 2009221350
表1に示した結果から明らかなように、本発明に係る試料の屈折率、dn/dT変化率、無機微粒子の分散粒子の屈折率のばらつき、光線透過率等の性能において優れていることが分かる。
光ディスク用のピックアップ装置の一例を示す模式図
符号の説明
1 光ピックアップ装置
2 レーザダイオード
3 ビームスプリッタ
4 対物光学素子(「対物レンズ」ともいう。)
5 光ディスク
5a 保護基板
5b 情報記録面
6 センサーレンズ
7 センサー
8 コリメータ
9 1/4波長板
10 絞り
11 アクチュエータ

Claims (5)

  1. 樹脂中にコア・シェル構造の無機酸化物粒子を含有する樹脂組成物の製造方法であって、少なくともコア粒子分散工程及びシリカ層形成工程を有し、当該シリカ層形成工程では、コア粒子の体積粒子分散径を1〜100nmに維持しながら液中で当該コア粒子の表面にシリカ層を被覆してコア・シェル構造の無機酸化物粒子(以下「コア・シェル粒子」という。)とし、次いで、当該無機酸化物粒子と下記条件式を満たす樹脂とを混合することを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
    条件式:|Np−Nm|<0.005
    ただし、式中、Np:コア・シェル粒子の屈折率、Nm:樹脂の屈折率
  2. 前記コア粒子の表面にシリカ層を被覆する前に、当該コア粒子に対して100質量%以下のシリカ前駆体を添加し分散することで、当該コア粒子の体積粒子分散径を1〜100nmとすることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の樹脂組成物の製造方法によって製造されたことを特徴とする樹脂組成物。
  4. 前記樹脂組成物が、下記条件式を満たすことを特徴とする請求項3に記載の樹脂組成物。
    条件式:Nd<0.01
    ただし、Nd:コア・シェル粒子屈折率分布
  5. 請求項3又は4に記載の樹脂組成物を用いて作製したことを特徴とする光学素子。
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