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JP2009202932A - 嗜好性飲料抽出用フィルターおよびその製造方法および抽出用バッグ - Google Patents

嗜好性飲料抽出用フィルターおよびその製造方法および抽出用バッグ Download PDF

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JP2009202932A JP2008049765A JP2008049765A JP2009202932A JP 2009202932 A JP2009202932 A JP 2009202932A JP 2008049765 A JP2008049765 A JP 2008049765A JP 2008049765 A JP2008049765 A JP 2008049765A JP 2009202932 A JP2009202932 A JP 2009202932A
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Motohiro Kitagawa
元洋 北川
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Abstract

【課題】成型性に優れ、かつ嗜好性飲料粉末が漏れにくい嗜好性飲料抽出用フィルターおよびその製造方法および該嗜好性飲料抽出用フィルターを用いてなる嗜好性飲料抽出用バッグを提供する。
【解決手段】融点160〜240℃の共重合ポリエステル成分単独で形成され、かつJIS L1013により測定した引張強度が3.0cN/dtex以上であるポリエステル系フィラメント(1)を用いて、織物組織または編物組織を有する嗜好性飲料抽出用フィルターを得た後、必要に応じて弛緩条件下で熱処理を行い、必要に応じて嗜好性飲料抽出用バッグを得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、緑茶、紅茶、ウーロン茶、麦茶、ジャスミン茶、アップル茶、出し汁、コーヒー、ココアなどの嗜好性飲料の抽出用として使用されるフィルターであって、成型性に優れ、嗜好性飲料粉末が漏れにくい嗜好性飲料抽出用フィルターおよび該嗜好性飲料抽出用フィルターを用いてなる嗜好性飲料抽出用バッグに関するものである。
従来、紅茶や緑茶などの嗜好性飲料を飲む際に使用される嗜好性飲料抽出用フィルターとしては、ポリプロピレン又はポリエチレンといったポリオレフィン系繊維やポリエステル系繊維からなる不織布、あるいは紙などで構成されたフィルターが主として用いられてきた。
近年、モノフィラメントを用いた平織組織のメッシュ織物による嗜好性飲料抽出用フィルターで構成された抽出用バッグが増加傾向にある。かかるメッシュ織物からなるフィルターを用いた嗜好性飲料抽出用バッグは、見た目と香りを楽しむハーブティーやフラワーティー等の流行に伴い、バッグ内部の茶葉が見えるために高級感があり、香りや抽出性に優れるという特徴を有している。
織物の嗜好性飲料抽出用バッグに用いられる嗜好性飲料抽出用フィルターの素材繊維としては、立体形状の保持性に優れ、変形した場合の弾性回復力にも富んでいて、柔らかくて風合にも優れていることから、ナイロンモノフィラメントが最も多く使用される。
しかしながら、ナイロンモノフィラメントを含む嗜好性飲料抽出用フィルターおよび嗜好性飲料抽出用バッグは、空気中の酸素の影響による黄変、抽出時の熱湯による寸法変化、形状くずれ、嗜好性飲料成分を吸収することによる色調変化、抽出後のバッグを容器から取り出す際の液切れの悪さ、ナイロンの比重が軽いことによる熱湯中での抽出用バッグの沈降性の悪さ、使用後の焼却による窒素酸化物の発生による環境汚染等の問題が以前から指摘されていた。
このようなナイロン繊維の問題点を改善する目的で、ポリエステル繊維による嗜好性飲料抽出用フィルターなどが研究されてきており、例えば、特許文献1や特許文献2では融点差が100℃以上ある芯・鞘2重構造を有するポリエステル系繊維からなる織物の嗜好性飲料抽出フィルターおよび抽出用バッグとして、経糸と緯糸との交差点が融着していない織物を含むものや、経糸と緯糸との交差点が融着した織物を含むものなどが提案されている。
しかしながら、かかる芯・鞘2重構造からなるポリエステル繊維により構成された嗜好性飲料抽出用フィルターを使用して嗜好性飲料抽出用バッグを成型するにあたっては、ポリエステル繊維の芯部に高融点の成分を配しているため、超音波シールやヒートシールで抽出用バッグを成型するにあたり、ナイロン繊維より構成されたフィルターを使用する場合と比べ、成型性が悪く、超音波振動子の出力を上げたり、ヒーター温度を上げたり、成型速度を下げたりする必要がある。
また、成型された抽出用バッグの溶着部において、融点の低い鞘部分は溶着しているが、芯部分は融点が高く十分に溶着していないため、ナイロン繊維使いのものに比べると溶着強度が低くてシール部が開いて破れやすく、抽出用バッグ内部の嗜好性飲料粉末が漏れ出すといった課題もあり、ナイロン繊維で様々な問題が指摘されているにもかかわらず、ポリエステル繊維によるメッシュ織物の普及が伸び悩んでいる。
他方、嗜好性飲料抽出用フィルターおよび抽出用バッグにおいて、ポリエステル繊維の製造段階で重合触媒として一般的に用いられている金属元素の、繊維中における含有量の低減が求められていた。
なお、扁平な断面形状を有するポリエステルマルチフィラメントは特許文献3に開示されている。また、チタン化合物とリン化合物を含む触媒を用いて得られたポリエステルからなるポリエステルマルチフィラメントは特許文献4に開示されている。また、テトラ形状の嗜好性飲料抽出用バッグは特許文献5に開示されている。
特許第3459951号公報 特許第3459952号公報 国際公開WO2004/009889号パンフレット 国際公開WO2004/063435号パンフレット 特開平5−193615号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、成型性に優れ、かつ嗜好性飲料粉末が漏れにくい嗜好性飲料抽出用フィルターおよびその製造方法および該嗜好性飲料抽出用フィルターを用いてなる嗜好性飲料抽出用バッグを提供することにある。
本発明者は上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、嗜好性飲料抽出用フィルターおよび抽出用バッグの素材として、融点が160〜240℃の共重合したポリエステル成分単独で形成されるポリエステル系フィラメントを使用することにより、従来のナイロン繊維と同等の成型性を有し、かつ、成型された抽出用バッグのシール部分の溶着強度が従来の芯・鞘2重構造のポリエステル繊維からなるものより高くなるため、シール部分が開かず、その結果、バッグ内部の嗜好性飲料粉末がこぼれないことを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「織物組織または編物組織を有する嗜好性飲料抽出用フィルターであって、該フィルターに、融点160〜240℃の共重合ポリエステル成分単独で形成され、かつJIS L1013により測定した引張強度が3.0cN/dtex以上であるポリエステル系フィラメント(1)が含まれることを特徴とする嗜好性飲料抽出用フィルター。」が提供される。
その際、前記のポリエステル系フィラメント(1)において、沸水収縮率が15%以下であることが好ましい。また、前記の共重合ポリエステルがイソフタル酸を共重合したポリエチレンテレフタレートであることが好ましい。また、前記の共重合ポリエステルがイソフタル酸を共重合したポリブチレンテレフタレートであることが好ましい。また、前記のポリエステル系フィラメント(1)が、単繊維繊度10〜60dtexのモノフィラメントであることが好ましい。また、前記のポリエステル系フィラメント(1)の単繊維横断面形状が扁平な断面形状を有し、かつ扁平な断面の長手中心線方向の長さBと、この長手中心線方向に直角をなして交差する方向における最大幅C1に対する比B/C1により表される断面扁平度が2〜6の範囲内であることが好ましい。その際、前記のポリエステル系フィラメント(1)の扁平断面において、片側あたり2個以上のくびれ部が形成されており、その幅の最大値C1の、最小値C2に対する比C1/C2が、1.05〜4.00の範囲内であることが好ましい。また、前記のポリエステル系フィラメント(1)が艶消し剤を含有しないことが好ましい。また、前記のポリエステル系フィラメント(1)において、真比重5.0g/cm以上の金属元素の含有量が0.5重量ppm以下であることが好ましい。
本発明の嗜好性飲料抽出用フィルターにおいて、嗜好性飲料抽出用フィルターが前記のポリエステル系フィラメント(1)のみで構成されることが好ましい。また、嗜好性飲料抽出用フィルターが織物組織を有し、かつ経糸密度が30〜300本/2.54cm、かつ緯糸密度が30〜300本/2.54cmの範囲内であることが好ましい。また、嗜好性飲料抽出用フィルターが平織物組織を有することが好ましい。また、嗜好性飲料抽出用フィルターがメッシュ編物組織を有することが好ましい。また、嗜好性飲料抽出用フィルターの開口率が40〜75%の範囲内であることが好ましい。また、嗜好性飲料抽出用フィルターにおいて、フィルターを構成するフィラメントの交差部の少なくとも一部が融着していることが好ましい。また、フィラメントの交差部が格子パターンで融着していることが好ましい。
また、本発明によれば、「融点160〜240℃の共重合ポリエステル成分単独で形成され、かつJIS L1013により測定した引張強度が3.0cN/dtex以上であるポリエステル系フィラメント(1)を用いて織編物を製織または製編することを特徴とする、前記の嗜好性飲料抽出用フィルターの製造方法。」が提供される。
その際、前記ポリエステル系フィラメント(1)の沸水収縮率が15%以下であることが好ましい。また、織編物を製織または製編した後、該織編物に熱セット処理を施すことが好ましい。
本発明によれば、成型性に優れ、かつ嗜好性飲料粉末が漏れにくい嗜好性飲料抽出用フィルターおよび該嗜好性飲料抽出用フィルターを用いてなる嗜好性飲料抽出用バッグが得られる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の嗜好性飲料抽出用フィルターは、織物組織または編物組織を有する嗜好性飲料抽出用フィルターであって、該フィルターに、融点160〜240℃(好ましくは180〜220℃)の共重合ポリエステル成分単独で形成され、かつJIS L1013により測定した引張強度が3.0cN/dtex以上(好ましくは3.5〜6.0cN/dtex)であるポリエステル系フィラメント(1)が含まれる。かかる融点を有する共重合ポリエステル成分からなるポリエステル系フィラメント(1)で嗜好性飲料抽出用フィルターを構成することにより、嗜好性飲料抽出用フィルターから抽出用バッグを成型する際に、フィラメント同士の融着が容易となる。ここで、該融点が160℃よりも低いと、後記のようにフィラメント同士を融着させる際、容易に融着させることができるが、フィラメントの繊維強度が低下したり、製糸性が悪くなったり、製織あるいは製編工程の工程通過性が悪くなるおそれがある。逆に、融点が240℃より高くなると、融着性が悪くなり、十分な接着力が得られないおそれがあり、接着性を向上させるために抽出用バッグを成型する際の加工速度を下げるなど、生産性が悪くなる可能性がある。また、前記引張強度が3.0cN/dtex未満では、製織あるいは製編の工程、あるいはそれらの準備工程にて糸切れ、毛羽などの問題が発生したり、出来上がった抽出用フィルターや成型された抽出用バッグの強度が弱くなり、生産上あるいは使用上の問題が発生する可能性があるため好ましくない。
前記の共重合ポリエステル成分は、ジカルボン酸成分と、ジオール成分とから製造される。ジカルボン酸成分としては、主としてテレフタル酸が用いられることが好ましく、ジオール成分としては主としてエチレングリコール、トリメチレングリコール、及びテトラメチレングリコールから選ばれた1種以上のアルキレングリコールを用いることが好ましい。また、前記ジカルボン酸成分とジオール成分からなるポリエステル系ポリマーに含まれている第3成分としては、テレフタル酸以外のジカルボン酸、例えばイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸;及びアルキレングリコール以外のグリコール化合物、例えばジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールスルフォンの1種以上を用いることができる。なかでも、酸成分がモル比(テレフタル酸/イソフタル酸)95/5〜75/25のテレフタル酸およびイソフタル酸からなり、ジオール成分がエチレングリコールあるいはテトラメチレングリコールからなる共重合ポリエステル(すなわち、イソフタル酸を共重合したポリエチレンテレフタレート、またはイソフタル酸を共重合したポリブチレンテレフタレート)であることが好ましい。
また、ポリエステル系フィラメント(1)は前記の共重合ポリエステル成分単独で形成されることが肝要である。ここで、フィラメントが2成分以上の成分で構成される、芯鞘型やサイドバイサイド型複合繊維であると、嗜好性飲料抽出用フィルターを使用して超音波シールやヒートシールで抽出用バッグを成型する際に、共重合ポリエステル成分単独で形成されるポリエステル系フィラメント(1)で構成されたフィルターを使用する場合と比べ、成型性が悪く、超音波振動子の出力を上げたり、ヒーター温度を上げたり、成型速度を下げたりする必要があり、好ましくない。
前記のポリエステル系フィラメント(1)はモノフィラメントであることが好ましい。モノフィラメントでフィルターを構成すると、最終的に得られるバッグにおいて、バッグ内部の茶葉が見えるため高級感が得られる。その際、かかるモノフィラメントの単繊維繊度としては、10〜60dtex(より好ましくは10〜40dtex、さらに好ましくは20〜35dtex)の範囲内であることが好ましい。該繊度が60dtexよりも大きいと、フィルターの厚みが厚くなりソフトな風合いが損なわれるおそれがある。逆に、該繊度が10dtexよりも小さいと、十分なフィラメント強力が得られないおそれがある。さらに、フィルターの製織あるいは製編密度をかなり上げないと嗜好性飲料粉末が漏れやすくなるおそれがあり、密度を上げると製織あるいは製編の難易度が高くなり、コストが高くなるおそれがある。
また、前記のポリエステル系フィラメント(1)において、単繊維横断面形状が扁平な断面形状であることが好ましい。本発明の嗜好性飲料抽出用フィルターがかかる扁平な断面形状を有するポリエステル系フィラメントを含むことにより、同じ繊度の丸断面や三角断面など扁平形状を有しないフィラメントを含むフィルターと比較して、扁平断面の効果により、フィルターの密度を上げることなく開口率を小さくすることができる。その結果、ソフトな風合いを有しかつ嗜好性飲料粉末の漏れにくい嗜好性飲料抽出用フィルターが得られる。
その際、前記の扁平な断面形状を有するポリエステル系フィラメントにおいて、扁平な断面形状の、長手中心線方向の長さBの、この長手中心線方向に直角をなして交差する方向における最大幅C1に対する比B/C1により表される断面扁平度が2〜6(より好ましくは3.1〜5.0)の範囲内であることが好ましい。該断面扁平度が2よりも小さいと、上記のような断面扁平による効果が十分には得られないおそれがある。逆に、断面扁平度が6よりも大きいと、製造が困難となるおそれがある。
また、前記の扁平な断面形状を有するポリエステル系フィラメントの扁平断面において、図1に模式的に示すように、片側あたり2個以上(好ましくは3〜5個)のくびれ部が形成されており、その幅の最大値C1の、最小値C2に対する比C1/C2が、1.05〜4.00(より好ましくは1.1〜1.5)の範囲内であることが好ましい。なお、図1に示されている断面1において、3個のくびれ部が長手中心線に関して対称に形成されている。くびれ部は長手中心線に関して対称に形成されていることが好ましいが、非対称であってもさしつかえない。このようにくびれ部が形成されていると、溝が導水溝となるため、嗜好性飲料抽出用フィルターを含む嗜好性飲料抽出用バッグをお湯または冷水に浸漬して使用する際、嗜好性飲料抽出用バッグが沈降しやすく好ましい。さらには、フィラメントの長手方向に溝が出来ることで断面扁平度が大きくてもポリエステル系フィラメントにねじれが生じにくく、織物の経糸や緯糸に扁平な断面形状を有するポリエステル系フィラメントを配した際に、扁平断面の長辺に相当する部分の側面が織物の表面を向いた状態で配されやすく、扁平な断面形状を有するポリエステル系フィラメントを使用した場合でも、繊維のねじれによる織物の開口率のばらつきが起こりにくいという効果もある。
また、前記のポリエステル系ポリマーにおいて、艶消し剤の含有量が0.1重量%以下であることが好ましい。特に艶消し剤が共重合ポリエステルに含まれないことが好ましい。共重合ポリエステルに酸化チタンなどの艶消し剤が含まれていない場合、ポリエステル系フィラメントが透明となり、嗜好性飲料抽出用バッグ中の茶葉などの嗜好性飲料粉末が外部から見えるため、高級感が演出され好ましい。
前記のような扁平な断面形状を有するポリエステル系フィラメントは、上記のような共重合ポリエステルを用いて、例えば、国際公開WO2004/009889号パンフレットに開示された紡糸方法により容易に得ることができる。その際のフィラメントの形態は、モノフィラメントでもマルチフィラメントでもよい。また、共重合ポリエステルにおいて、真比重5.0g/cm以上の金属元素の含有量が0.5重量ppm以下であることが好ましい。特に、真比重5.0g/cm以上のアンチモンやゲルマニウムなどの金属が共重合ポリエステル中に含まれないことが好ましい。真比重5.0g/cm以上の金属元素が共重合ポリエステル中に含まれていると、嗜好性飲料抽出用フィルターを使用する際、かかる金属元素が溶け出すおそれがある。なお、該共重合ポリエステルは、国際公開WO2004/063435号パンフレットに開示されているように、チタン化合物とリン化合物を含む触媒を用いて得ることができる。
ポリエステル系フィラメント(1)の製造方法は、特に規定されるものではないが、前記の共重合ポリエステルを用いて、前記のような紡糸口金などより吐出した溶融ポリエステル系フィラメントを、紡糸口金直下に設けた50〜200℃の雰囲気温度に保持した長さ50〜200mmの保温領域を通過させて急激な冷却を抑制した後、この溶融ポリエステル系フィラメントを急冷して固体ポリエステル系フィラメントに変え、オイリングローラーにてモノフィラメントの状態でオイリングを施した後にマルチフィラメントの状態にして70℃〜120℃に加熱した第一ローラーで500〜2000m/minにて巻き付け、次に巻き取ることなく温度130〜160℃(より好ましくは140〜150℃)に加熱した第二ローラーに巻き付け、第一ローラーと第一ローラーより速度を速めた第二ローラーの間で2.0〜5.0倍に延伸し、第二ローラーよりも低速で巻き取って得られる。特に、第二ローラーの温度を130〜160℃の範囲内にすることが、ポリエステル系フィラメント(1)の沸水収縮率を低くする上で好ましい。
また、ポリエステル系モノフィラメントについては、該製造方法により得られたポリエステル系フィラメントを分繊することで得られる。なお、かかるポリエステル系フィラメントを製造する際に使用するポリエステルの固有粘度(オルソクロロフェノール溶液、35℃)は、0.60〜1.20の範囲にあることが好ましく、特に0.70〜1.00の範囲が好ましい。固有粘度が0.60未満であると、繊維の強度が不足するため好ましくない。他方、固有粘度が1.20を超えると、原料ポリマーの固有粘度を過剰に引き上げる必要があり不経済である。
かくして得られたポリエステル系フィラメントにおいて、JIS L1013により測定した引張強度が3.0cN/dtex以上(好ましくは3.5〜6.0cN/dtex)であることが好ましい。また、沸水収縮率としては15%以下(より好ましくは12%以下、特に好ましくは1〜11%)であることが好ましい。また、伸度は20〜50%(特に好ましくは25〜40%)であることが好ましい。伸度が20%未満であると紡糸工程での糸切れや、その後にモノフィラメントを得る場合に分繊工程での糸切れが多くなり工程通過性が低下するおそれがある。また、50%を越えると延伸斑による未延伸部分が発生し、その部分が紡糸工程や分繊工程での糸切れの要因となり工程通過性が低下するおそれがある。
本発明の嗜好性飲料抽出用フィルターにおいて、前記のポリエステル系フィラメント(1)の混率としては特に限定されないが、該混率が高いほど、成型性に優れ、かつ嗜好性飲料粉末が漏れにくい嗜好性飲料抽出用フィルターが得られ好ましい。該混率としては、30重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましく、100重量%が最も好ましい。
本発明の嗜好性飲料抽出用フィルターにおいて、他のフィラメントが含まれる場合、かかる他のフィラメントとしては、丸断面形状か、前記のような扁平断面形状を有するポリエステル系モノフィラメントが好ましい。特に繊度が10〜60dtexの範囲のポリエステル系モノフィラメントが含まれていることが好ましい。かかる他のフィラメントを形成するポリエステル系ポリマーも、前述と同じ理由で艶消し剤を含有していないことが好ましい。さらには、他のフィラメントを形成するポリエステル系ポリマーに含まれる、真比重5.0g/cm以上の金属元素の含有量が0.5重量ppm以下であることが、前述と同じ理由で好ましい。
本発明の嗜好性飲料抽出用フィルターにおいて、フィルターが織物組織または編物組織を有しておればよく、その織編組織は特に限定されない。織物の織組織としては平織組織が好ましい。また、編物の編組織としてはメッシュ編物組織が好ましい。また、織編組織の密度としては、経糸密度が30〜300本/2.54cm(好ましくは60〜180本/2.54cm、より好ましくは80〜130本/2.54cm)、かつ緯糸密度が30〜300本/2.54cm(好ましくは50〜170本/2.54cm、より好ましくは60〜120本/2.54cm)の範囲内であることが好ましい。密度がかかる範囲よりも大きいと、ソフトな風合いが損なわれるおそれがある。逆に密度がかかる範囲よりも小さいと、嗜好性飲料粉末が漏れやすくなるおそれがある。
また、フィルターの開口率としては、40〜75%の範囲内であることが好ましい。該開口率が75%よりも大きいと、嗜好性飲料粉末が漏れやすくなるおそれがある。逆に該開口率が40%よりも小さいと、ソフトな風合いが損なわれるおそれがある。
本発明の嗜好性飲料抽出用フィルターは、前記のポリエステル系フィラメント(1)を用い、通常の織機または編機により容易に製織または製編することができる。また、製編織した後の織編物の長さ方向および巾方向に弛緩させた状態(オーバーフィードをかけた状態)で熱セット処理すると、該織編物に含まれるポリエステル系フィラメント(1)が収縮固定され、熱収縮率を低くすることができ好ましい。ここで、該沸水収縮率としては15%以下(より好ましくは12%以下、さらに好ましくは1〜6%)であることが好ましい。共重合ポリエステルからなるフィラメントは通常、高い沸水収縮率を有するため、このような高い沸水収縮率を有するフィラメントを用いて嗜好性飲料抽出用フィルターを構成すると、成型工程や使用の際に熱がかかると収縮が発生し、巾が狭くなったり、シワが入ったり、密度が不安定になったり、変形を起こしたりして、商品価値が損なわれるおそれがある。なお、織編物の長さ方向および巾方向に弛緩させた状態(オーバーフィードをかけた状態)で熱セット処理をほどこす条件としては、例えばヒートセッター装置を用いて、共重合ポリエステルの融点より20℃以上低い(より好ましくは20〜40℃低い)温度で、時間1〜3分、巾方向に0.5〜3.5%均一に弛緩し、長さ方向にも0〜0.5%弛緩するような条件が好ましい。該熱処理温度と共重合ポリエステルの融点との差が20℃以内であると、糸強度が低下しやすく、ヒートセッターのピン部分で糸が切れたり、フィルターが破れたりするおそれがある。また、より好ましい条件としては、共重合ポリエステルの融点より20℃以上低い(より好ましくは20〜40℃低い)温度で熱処理する前に、時間1〜3分、巾方向および長さ方向に1.0〜3.0%弛緩した状態で95℃〜120℃で一度熱処理しておくことが好ましい。
また、製編織された嗜好性飲料抽出用フィルターにおいて、フィルターを構成するフィラメントの交差部の少なくとも一部が融着していても構わない。例えば、フィルターが織物組織を有している場合、経糸と緯糸との交点の少なくとも一部が融着していたり、また、フィルターが編物組織を有している場合、隣り合うループ同士が少なくとも一部融着していたりしても構わない。このようにフィラメントの交差部の少なくとも一部が融着していると、嗜好性飲料抽出用フィルターを用いて嗜好性飲料抽出用バッグを製袋する際、製袋性や保形性が向上し、また、切断された端面においてほつれが発生しにくいという利点がある。
このようなフィラメントの交差部における融着は、全ての交差部が融着していてもよいし、縦横格子、斜め格子、縞など所定のパターンで融着していてもよい。なかでも、よりソフトな風合いを得る上で、格子状のパターンで融着しており、融着部分の比率が少ないことが好ましい。なお、本発明の嗜好性飲料抽出用フィルターに、前記の扁平形状を有するポリエステル系フィラメントが含まれている場合には、全ての交差部が融着していてもソフトな風合いが損なわれにくい。なお、全ての交差部を融着させるには、所定の温度に加熱された加熱空気中でフィルターを熱処理すればよい。また、所定のパターンで交差部を融着させるには、所定のパターン柄を有する熱ロールあるいは超音波ロールによりフィルターをプレス処理すればよい。
本発明の嗜好性飲料抽出用フィルターに前記のような扁平形状を有するポリエステル系フィラメントが含まれる場合には、扁平断面の効果により、フィルターの密度を上げることなく開口率を小さくすることができる。その結果、本発明の嗜好性飲料抽出用フィルターは、ソフトな風合いと嗜好性飲料粉末が漏れにくいという効果を有する。さらには、フィラメント同士の交差点を融着させる場合には、該交差点の接触面積が大きくなるので融着が容易となる。
本発明の嗜好性飲料抽出用フィルターには、融点が160〜240℃の共重合したポリエステル成分単独で形成されるポリエステル系フィラメントが含まれるので、従来のナイロン繊維と同等の成型性を有する。
次に、本発明の嗜好性飲料抽出用バッグは、嗜好性飲料抽出用フィルターを用いてなる嗜好性飲料抽出用バッグである。かかる嗜好性飲料抽出用バッグには、お湯や冷水に浸漬させて使用するバッグやドリップ式のバッグが含まれる。特に図3に示すようなテトラ形状を有するバッグが好ましい。かかる嗜好性飲料抽出用バッグにおいて、抽出用バッグのシール部分の溶着強度が従来の芯・鞘2重構造のポリエステル繊維からなるものより高くなるため、シール部分が開かず、その結果、バッグ内部の嗜好性飲料粉末がこぼれない。
次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の各測定項目は下記の方法で測定した。
(1)風合いのソフト性
試験者3人が官能評価により、(4級)非常にソフトである、(3級)ソフトである、(2級)普通である、(1級)硬い、の4段階に評価した。
(2)嗜好性飲料抽出用バッグのシール強度
嗜好性飲料抽出用バッグのシール部分の溶着具合(シール部分の開きにくさ、あるいは破れにくさ)を評価する指標として、超音波シールで成型した抽出用バッグをシール部分が中央になるように短冊状にカットし、引っ張り試験機でシール部分を中心にして短冊状のフィルターを引っ張り、シール部分が外れる強度を測定した。測定結果を元に、シール部分の溶着具合をナイロン繊維からなる嗜好性飲料抽出用バッグの溶着強度と比較し、(4級)ナイロン繊維並み、(3級)ナイロン繊維の60%以上、(2級)ナイロン繊維の30〜60%、(1級)ナイロン繊維の30%以下の4段階に評価した。
(3)嗜好性飲料粉末の漏れにくさ
嗜好性飲料粉末の漏れにくさを評価する指標として、粒径が250〜355μmのAlからなる粉末(三昌研磨材株式会社製 セラミック系研磨材 ホワイトアランダム WAF54)を嗜好性飲料粉末に見立てて嗜好性飲料抽出用バッグ内部に一定量入れ、該バッグをお湯に浸漬させ、粉末の漏れにくさを(4級)粉末がほとんど漏れない(漏れ0〜10%)、(3級)少し漏れる(10〜25%)、(2級)漏れる(25〜50%)、(1級)かなり漏れる(50%以上)の4段階に評価した。
(4)フィルターの開口率(%)
フィルターの開口率(%)を下記式により算出した。なお、開口部面積とは経糸と緯糸とで形成される開口部の総面積である。
開口率(%)=開口部面積(mm)/試料総面積(mm)×100
(5)融点
Du Pont社製 熱示差分析計990型を使用し、昇温20℃/分で融解ピークを測定し融点をもとめた。
(6)保形性
フィルターに力を加えた際、目開きが起こりやすいかどうかにより(3級)目開きが起こりにくく保形性が良好である、(2級)普通、(1級)目開きが起こりやすく保形性が不良である、の3段階に保形性を評価した。
(7)成型性
フィルターを用いて超音波シールあるいはヒートシールにより嗜好性飲料抽出用バッグを得る際、フィルターが変形しないかどうか、成型された抽出用バッグのシール部が溶着されているかどうか、出来上がった抽出用バッグが均一であるかどうかにより(3級)フィルターが変形しにくく、シール部がしっかり溶着され、抽出用バッグが均一である、(2級)フィルターの変形あるいはシール部の溶着不良あるいは抽出用バッグの不均一のいずれかひとつの不良が見られる、(1級)フィルターが変形しやすく、シール部の溶着不良があり、出来上がった抽出用バッグの形態がばらついている、の3段階に成型性を評価した。
(8)熱収縮率(BWS)
供試フィラメントを、周長1.125mの検尺機のまわりに10回巻きつけて、かせを調製し、このかせを、スケール板の吊るし釘に懸垂し、懸垂しているかせの下端に、かせの総質量の1/30の荷重をかけて、かせの収縮処理前の長さL1を測定した。
このかせから荷重を除き、かせを木綿袋に入れ、このかせを収容している木綿袋を沸騰水から取り出し、この木綿袋からかせを取り出し、かせに含まれる水をろ紙により吸収除去した後、これを室温において24時間風乾した。この風乾されたかせを、前記スケール板の吊し釘に懸垂し、かせの下部分に、前記と同様に、かせの総質量の1/3の荷重をかけて、収縮処理後のかせの長さL2を測定した。供試フィラメントの沸水収縮率(BWS)を、下記式により算出した。
BWS(%)=((L1−L2)/L1)×100
(9)フィラメントの引張り強度および伸度
JIS L1013によりフィラメントの引張り強度および伸度を測定した。
[実施例1]
まず、国際公開WO2004/063435号パンフレットに開示された方法に従い、重合触媒として、トリメリット酸チタン(チタン化合物)5mmol%、およびトリエチルホスホノアセテート(リン化合物)30mmol%を用いて、酸成分がモル比93/7のテレフタル酸及びイソフタル酸からなり、ジオール成分がエチレングリコールからなる、艶消し剤を含まない共重合ポリエチレンテレフタレート(融点217℃、固有粘度0.64、真比重5.0g/cm以上の金属元素の含有量0ppm、艶消し剤を全く含有しない)を得た。そして、溶融紡糸装置に供給し、紡糸温度290℃で紡糸した後に、100℃に加熱した第一ゴデットローラーで16ターンさせ700m/分で引き取りつつ第一ローラーの4.4倍の速度で第二ゴデットロール(加熱温度145℃)に10ターンさせマルチ状態のポリエステル系フィラメントを巻き取った後、分繊を行い、前記共重合ポリエチレンテレフタレートからなる、繊度27dtexの丸断面を有するポリエステル系モノフィラメント(強度3.98cN/dtex、伸度40%、沸水収縮率9.6%)を得た。
次いで、前記の丸断面を有するポリエステル系モノフィラメントを経糸及び緯糸に配して、平織物組織の織物を製織した後、該織物を、炭酸ナトリウムを含む温度80℃の温浴中で浸漬処理により精練した後、水洗、乾燥した。
次いで、ヒートセッター装置を使用し、温度120℃の加熱空気中で該織物に時間1.5分、巾方向に1.0%弛緩し、長さ方向にも1.0%弛緩するような条件で熱セット処理を行い、さらに、ヒートセッター装置を使用し、温度180℃の加熱空気中で該織物に時間2分、巾方向に1.0%弛緩し、長さ方向にも0.5%弛緩するような条件で熱セット処理を行い、経密度97本/2.54cm、緯密度98本/2.54cmの密度を有する平組織織物からなる嗜好性飲料抽出用フィルターを得た。
かくして得られた嗜好性飲料抽出用フィルターにおいて、開口率65%、風合いのソフト性は3級とソフト性に優れるものであった。また、フィルターに含まれるポリエステル系モノフィラメントの強度は3.78cN/dtex、伸度は37%、沸水収縮率は3.5%であった。
次いで、該嗜好性飲料抽出用フィルターを用いて、超音波シール法にて溶着させることにより、図3に示すようなテトラ形状を有する嗜好性飲料抽出用バッグを得た。抽出用バッグの成型性は良好で、嗜好性飲料粉末として粒径が250〜355μmのAlからなる粉末(三昌研磨材株式会社製 セラミック系研磨材 ホワイトアランダム WAF54)を内部に入れたバッグをお湯に浸漬させ、嗜好性飲料粉末の漏れにくさを評価したところ3級となりやや粉末の漏れが見られた。
また、抽出用バッグをシール部分を中心に短冊状にカットし、シール部分の溶着具合を評価したところ3級と十分な溶着強度を有するものであった。また、保形性3級、成型性3級と保形性および成型性がともに良好であった。
[実施例2]
実施例1と同じ共重合ポリエチレンテレフタレートを用いて、紡糸口金に穿孔され、かつ図1に示されているフィラメント断面形状に対応する形状を有する溶融紡糸孔(長手中心線の両側に、片側当り4個の円弧状膨出部と、その間に形成された3個のくびれ部を有する)を通して、紡糸温度290℃で紡糸した後に、100℃に加熱した第一ゴデットローラーで16ターンさせ700m/分で引き取りつつ第一ローラーの4.4倍の速度で第二ゴデットロール(加熱温度145℃)に10ターンさせマルチ状態のポリエステル系フィラメントを巻き取った後、分繊を行い、前記共重合ポリエチレンテレフタレートからなる、図1に示されているような片側あたり3個のくびれ部を有する断面形状を有し、その断面扁平度が3.2であり、フィラメント断面幅における比C1/C2の値が1.2であり、繊度27dtexの扁平な断面形状を有するポリエステル系モノフィラメント(強度3.32cN/dtex、伸度38%、沸水収縮率10%)を得た。
次いで、前記共重合ポリエチレンテレフタレートからなる、繊度27dtexの丸断面を有するポリエステル系モノフィラメントを経糸に配し、一方で、前記の繊度27dtexの扁平な断面形状を有するポリエステル系モノフィラメントを緯糸に配して平織物組織の織物を製織した後、該織物を、炭酸ナトリウムを含む温度80℃の温浴中で浸漬処理により精練した後、水洗、乾燥した。
次いで、実施例1と同様に加熱空気中で該織物に弛緩状態で熱セット処理することにより、図2に示すような、経密度113本/2.54cm、緯密度80本/2.54cmの密度を有する平組織織物からなる嗜好性飲料抽出用フィルターを得た。
かくして得られた嗜好性飲料抽出用フィルターにおいて、開口率56%、風合いのソフト性は3級とソフト性に優れるものであった。また、フィルターに含まれる該扁平断面を有するポリエステル系モノフィラメントの強度は3.21cN/dtex、伸度は35%、沸水収縮率は4.1%であった。
次いで、該嗜好性飲料抽出用フィルターを用いて、超音波シール法にて溶着させることにより、図3に示すようなテトラ形状を有する嗜好性飲料抽出用バッグを得た。抽出用バッグの成型性は良好で、嗜好性飲料粉末として粒径が250〜355μmのAlからなる粉末(三昌研磨材株式会社製 セラミック系研磨材 ホワイトアランダム WAF54)を内部に入れたバッグをお湯に浸漬させ、嗜好性飲料粉末の漏れにくさを評価したところ4級と粉末がほとんど漏れないものであった。
また、抽出用バッグをシール部分を中心に短冊状にカットし、シール部分の溶着具合を評価したところ3級と十分な溶着強度を有するものであった。また、保形性3級、成型性3級と保形性および成型性についてはともに良好であった。
[実施例3]
実施例1と同じ共重合ポリエチレンテレフタレートを用いて、図1に示されているフィラメント断面形状に対応する形状を有する溶融紡糸孔(長手中心線の両側に、片側当り4個の円弧状膨出部と、その間に形成された3個のくびれ部を有する)が穿孔された紡糸口金を有する溶融紡糸装置を使用して、紡糸温度290℃で紡糸した後に、100℃に加熱した第一ゴデットローラーで16ターンさせ700m/分で引き取りつつ第一ローラーの4.4倍の速度で第二ゴデットロール(加熱温度145℃)に10ターンさせマルチ状態のポリエステル系フィラメントを巻き取った後、分繊を行い、前記共重合ポリエチレンテレフタレートからなる、図1に示されているような片側あたり3個のくびれ部を有する断面形状を有し、その断面扁平度が3.2であり、フィラメント断面幅における比C1/C2の値が1.2であり、繊度27dtexの扁平な断面形状を有するポリエステル系モノフィラメント(強度3.32cN/dtex、伸度38%、沸水収縮率10%)を得た。
該扁平断面形状を有するポリエステル系モノフィラメントを経糸と緯糸に配し、実施例1と同様に、平織物組織の織物を製織した後、該織物を、炭酸ナトリウムを含む温度80℃の温浴中で浸漬処理により精練した後、水洗、乾燥した。
次いで、実施例1と同様に加熱空気中で該織物に弛緩状態で熱セット処理することにより、経密度97本/2.54cm、緯密度88本/2.54cmの密度を有する平組織織物からなる嗜好性飲料抽出用フィルターを得た。
かくして得られた嗜好性飲料抽出用フィルターにおいて、開口率47%、風合いのソフト性は4級と非常にソフト性に優れるものであった。また、フィルターに含まれる扁平断面を有するポリエステル系モノフィラメントの強度は3.20cN/dtex、伸度は34%、沸水収縮率は3.9%であった。
次いで、該嗜好性飲料抽出用フィルターを用いて、超音波シール法にて溶着させることにより、図3に示すようなテトラ形状の嗜好性飲料抽出用バッグを得た。抽出用バッグの成型性は良好で、嗜好性飲料粉末として粒径が250〜355μmのAlからなる粉末(三昌研磨材株式会社製 セラミック系研磨材 ホワイトアランダム WAF54)を内部に入れたバッグをお湯に浸漬させ、嗜好性飲料粉末の漏れにくさを評価したところ4級と粉末がほとんど漏れないものであった。
また、抽出用バッグをシール部分を中心に短冊状にカットし、シール部分の溶着具合を評価したところ3級と十分な溶着強度を有するものであった。また、保形性3級、成型性3級と保形性および成型性がともに良好であった。
[実施例4]
実施例1と同様にして、経密度97本/2.54cm、緯密度98本/2.54cmの密度を有する平組織織物からなる嗜好性飲料抽出用フィルターを得た。次いで、該平組織織物を、斜め格子状の柄を彫った熱ロールにより200℃で熱プレスし、斜め格子状の柄を有する嗜好性飲料抽出用フィルターを得た。200℃での熱プレスで、熱ロールの柄の部分の経糸と緯糸との交差点が部分的に融着している部分も見受けられた。かくして得られた嗜好性飲料抽出用フィルターにおいて、開口率63%、風合いのソフト性は3級とソフト性に優れるものであった。
次いで、該嗜好性飲料抽出用フィルターを用いて、超音波シール法にて溶着させることにより、図3に示すようなテトラ形状の嗜好性飲料抽出用バッグを得た。抽出用バッグの成型性は良好で、嗜好性飲料粉末として粒径が250〜355μmのAlからなる粉末(三昌研磨材株式会社製 セラミック系研磨材 ホワイトアランダム WAF54)を内部に入れたバッグをお湯に浸漬させ、嗜好性飲料粉末の漏れにくさを評価したところ3級となりやや粉末の漏れが見られた。
また、抽出用バッグをシール部分を中心に短冊状にカットし、シール部分の溶着具合を評価したところ3級と十分な溶着強度を有するものであった。
また、保形性3級、成型性3級と保形性および成型性についてはともに良好であった。
[比較例1]
まず、国際公開WO2004/063435号パンフレットに開示された方法に従い、重合触媒として、トリメリット酸チタン(チタン化合物)5mmol%、およびトリエチルホスホノアセテート(リン化合物)30mmol%を用いて、艶消し剤を含まないポリエチレンテレフタレート(融点257℃、固有粘度0.63、真比重5.0g/cm以上の金属元素の含有量0ppm)を得た。
また、実施例1と同様に、艶消し剤を含まない共重合ポリエチレンテレフタレート(融点217℃、固有粘度0.64、真比重5.0g/cm以上の金属元素の含有量0ppm)を得た。
そして、前記ポリエチレンテレフタレートを芯部に配し、一方、前記共重合ポリエチレンテレフタレートを鞘部に配し、芯鞘型複合溶融紡糸装置に供給し、紡糸温度290℃で紡糸した後に、100℃に加熱した第一ゴデットローラーで16ターンさせ700m/分で引き取りつつ第一ローラーの4.4倍の速度で第二ゴデットロール(加熱温度130℃)に10ターンさせマルチ状態のポリエステル系フィラメントを巻き取った後、分繊を行い、前記ポリエチレンテレフタレートが芯部に配され、前記共重合ポリエチレンテレフタレートが鞘部に配された、繊度27dtexの丸断面を有する芯鞘型ポリエステル系モノフィラメント(芯部と鞘部との体積比80:20)を得た。
得られた該芯鞘型ポリエステル系モノフィラメントの強度は4.36cN/dtex、伸度は39%であった。
次いで、前記の丸断面を有する芯鞘型ポリエステル系モノフィラメントを経糸及び緯糸に配して平織物組織の織物を製織した後、該織物を、炭酸ナトリウムを含む温度80℃の温浴中で浸漬処理により精練した後、水洗、乾燥した。
次いで、実施例1と同様に加熱空気中で該織物に弛緩状態で熱セット処理することにより織物の経糸と緯糸との交差点を全て融着させることにより、経密度97本/2.54cm、緯密度98本/2.54cmの密度を有する平組織織物からなる嗜好性飲料抽出用フィルターを得た。
かくして得られた嗜好性飲料抽出用フィルターにおいて、開口率65%、風合いのソフト性は1級とソフト性に劣るものであった。
次いで、該嗜好性飲料抽出用フィルターを用いて、超音波シール法にて溶着させることにより、図3に示すようなテトラ形状を有する嗜好性飲料抽出用バッグを得た。しかしながら、抽出用バッグの成型性はあまりよくなく、シール部が部分的に開いたりする現象も見られたため、抽出用バッグの加工速度を下げたりする必要が発生した。
また、嗜好性飲料粉末として粒径が250〜355μmのAlからなる粉末(三昌研磨材株式会社製 セラミック系研磨材 ホワイトアランダム WAF54)を内部に入れたバッグをお湯に浸漬させ、嗜好性飲料粉末の漏れにくさを評価したところ3級と粉末の漏れが少し見られるものであった。
また、抽出用バッグをシール部分を中心に短冊状にカットし、シール部分の溶着具合を評価したところ1級とナイロン繊維による抽出用バッグに比べてかなり劣り、溶着強度が弱いものであった。また、保形性は3級と良好であったが、成型性は2級と溶着不良が見られるものであった。
[比較例2]
まず、国際公開WO2004/063435号パンフレットに開示された方法に従い、重合触媒として、トリメリット酸チタン(チタン化合物)5mmol%、およびトリエチルホスホノアセテート(リン化合物)30mmol%を用いて、艶消し剤を含まないポリエチレンテレフタレート(融点257℃、固有粘度0.63、真比重5.0g/cm以上の金属元素の含有量0ppm)を得た。
また、実施例1と同様に、艶消し剤を含まない共重合ポリエチレンテレフタレート(融点217℃、固有粘度0.64、真比重5.0g/cm以上の金属元素の含有量0ppm)を得た。
そして、前記ポリエチレンテレフタレートが芯部に配し、一方、前記共重合ポリエチレンテレフタレートを鞘部に配し、芯鞘型複合溶融紡糸装置に供給し、紡糸温度290℃で紡糸した後に、100℃に加熱した第一ゴデットローラーで16ターンさせ700m/分で引き取りつつ第一ローラーの4.4倍の速度で第二ゴデットロール(加熱温度130℃)に10ターンさせマルチ状態のポリエステル系フィラメントを巻き取った後、分繊を行い、前記ポリエチレンテレフタレートが芯部に配され、前記共重合ポリエチレンテレフタレートが鞘部に配された、単糸繊度27dtexの丸断面を有する芯鞘型ポリエステル系モノフィラメント(芯部と鞘部との体積比80:20)を得た。
一方、前記のポリエチレンテレフタレートを用いて、紡糸口金に穿孔され、かつ図1に示されているフィラメント断面形状に対応する形状を有する1個の溶融紡糸孔(長手中心線の両側に、片側当り4個の円弧状膨出部と、その間に形成された3個のくびれ部を有する)を通して、紡糸温度300℃で紡糸した後に、100℃に加熱した第一ゴデットローラーで16ターンさせ700m/分で引き取りつつ第一ローラーの4.4倍の速度で第二ゴデットロール(加熱温度130℃)に10ターンさせマルチ状態のポリエステル系フィラメントを巻き取った後、分繊を行い、図1に示されているような片側あたり3個のくびれ部を有する断面形状を有し、その断面扁平度が3.2であり、フィラメント断面幅における比C1/C2の値が1.2であり、単糸繊度27dtexの扁平な断面形状を有するポリエステル系モノフィラメントを得た。
次いで、前記の丸断面を有する芯鞘型ポリエステル系モノフィラメントを経糸に配し、一方、前記の扁平な断面形状を有するポリエステル系モノフィラメントを緯糸に配して平織物組織の織物を製織した後、該織物を、炭酸ナトリウムを含む温度80℃の温浴中で浸漬処理により精練した後、水洗、乾燥した。
次いで、実施例1と同様に加熱空気中で、該織物に弛緩状態で熱セット処理することにより織物の経糸と緯糸との交差点を全て融着させることにより、図2に示すような、経密度113本/2.54cm、緯密度80本/2.54cmの密度を有する平組織織物からなる嗜好性飲料抽出用フィルターを得た。
かくして得られた嗜好性飲料抽出用フィルターにおいて、開口率56%、風合いのソフト性は3級とソフト性に優れるものであった。また、フィルターに含まれる芯鞘型ポリエステル系モノフィラメントの強度は4.36cN/dtex、伸度は39%であった。また、フィルターに含まれる該扁平断面を有するポリエステル系モノフィラメントの強度は3.81cN/dtex、伸度は38%であった。
次いで、該嗜好性飲料抽出用フィルターを用いて、超音波シール法にて溶着させることにより、図3に示すようなテトラ形状を有する嗜好性飲料抽出用バッグを得た。しかしながら、抽出用バッグの成型性はあまりよくなく、シール部が部分的に開いたりする現象も見られたため、抽出用バッグの加工速度を下げたりする必要が発生した。
また、嗜好性飲料粉末として粒径が250〜355μmのAlからなる粉末(三昌研磨材株式会社製 セラミック系研磨材 ホワイトアランダム WAF54)を内部に入れたバッグをお湯に浸漬させ、嗜好性飲料粉末の漏れにくさを評価したところ4級と粉末がほとんど漏れないものであった。
また、抽出用バッグをシール部分を中心に短冊状にカットし、シール部分の溶着具合を評価したところ1級とナイロン繊維による抽出用バッグに比べてかなり劣り、溶着強度が弱いものであった。また、保形性は3級と良好であったが、成型性は2級と溶着不良が見られるものであった。
[比較例3]
まず、国際公開WO2004/063435号パンフレットに開示された方法に従い、重合触媒として、トリメリット酸チタン(チタン化合物)5mmol%、およびトリエチルホスホノアセテート(リン化合物)30mmol%を用いて、艶消し剤を含まないポリエチレンテレフタレート(融点257℃、固有粘度0.63、真比重5.0g/cm以上の金属元素の含有量0ppm)を得た。そして、溶融紡糸装置に供給し、紡糸温度300℃で紡糸した後に、100℃に加熱した第一ゴデットローラーで16ターンさせ700m/分で引き取りつつ第一ローラーの4.4倍の速度で第二ゴデットロール(加熱温度130℃)に10ターンさせマルチ状態のポリエステル系フィラメントを巻き取った後、分繊を行い、前記ポリエチレンテレフタレートからなる、繊度27dtexの丸断面を有するポリエステル系モノフィラメントを得た。
実施例1において、前記ポリエチレンテレフタレートからなる、繊度27dtexの丸断面を有するポリエステル系モノフィラメントを経糸および緯糸の全てに配する以外は実施例1と同様に行い、経密度97本/2.54cm、緯密度98本/2.54cmの密度を有する平組織織物からなる嗜好性飲料抽出用フィルターを得た。かくして得られた嗜好性飲料抽出用フィルターにおいて、開口率65%、風合いのソフト性は3級とソフト性に優れるものであった。フィルターに含まれる丸断面を有するポリエステル系モノフィラメントの強度は4.72cN/dtex、伸度は36%であった。
次いで、該嗜好性飲料抽出用フィルターを用いて、超音波シール法にて溶着させることにより、図3に示すようなテトラ形状を有する嗜好性飲料抽出用バッグを得た。
しかしながら、抽出用バッグの成型性はあまりよくなく、シール部が部分的に開いたりする現象も見られたため、抽出用バッグの加工速度を下げたりする必要が発生した。
また、嗜好性飲料粉末として粒径が250〜355μmのAlからなる粉末(三昌研磨材株式会社製 セラミック系研磨材 ホワイトアランダム WAF54)を内部に入れたバッグをお湯に浸漬させ、嗜好性飲料粉末の漏れにくさを評価したところ3級となりやや粉末の漏れが見られた。
また、抽出用バッグをシール部分を中心に短冊状にカットし、シール部分の溶着具合を評価したところ1級とナイロン繊維による抽出用バッグに比べてかなり劣り、溶着強度が弱いものであった。また、保形性は3級と良好であったが、成型性は2級と溶着不良が見られるものであった。
本発明によれば、透明性、ソフト風合い、嗜好性飲料粉末の漏れにくさ、成型性(製袋性)、保形性、商品価値等に優れた嗜好性飲料抽出用フィルターおよびその製造方法および抽出用バッグが得られる。かかる嗜好性飲料抽出フィルター抽出用バッグは、紅茶や緑茶、煎茶、麦茶、ウーロン茶、ジャスミンティー、アップルティー等の嗜好性飲料の抽出用として有用であり、その工業的価値は極めて大である。
本発明の嗜好性飲料抽出用フィルターにおいて、採用することのできる扁平ポリエステル系モノフィラメントの断面形状の一例を示す説明図である。 本発明の嗜好性飲料抽出用フィルターの一例を示す、図面代用写真である。 テトラ形状を示す説明図である。
符号の説明
1 くびれ部

Claims (21)

  1. 織物組織または編物組織を有する嗜好性飲料抽出用フィルターであって、該フィルターに、融点160〜240℃の共重合ポリエステル成分単独で形成され、かつJIS L1013により測定した引張強度が3.0cN/dtex以上であるポリエステル系フィラメント(1)が含まれることを特徴とする嗜好性飲料抽出用フィルター。
  2. 前記のポリエステル系フィラメント(1)において、沸水収縮率が15%以下である、請求項1に記載の嗜好性飲料抽出用フィルター。
  3. 前記の共重合ポリエステルがイソフタル酸を共重合したポリエチレンテレフタレートである、請求項1または請求項2に記載の嗜好性飲料抽出用フィルター。
  4. 前記の共重合ポリエステルがイソフタル酸を共重合したポリブチレンテレフタレートである、請求項1または請求項2に記載の嗜好性飲料抽出用フィルター。
  5. 前記のポリエステル系フィラメント(1)が、単繊維繊度10〜60dtexのモノフィラメントである、請求項1〜4のいずれかに記載の嗜好性飲料抽出用フィルター。
  6. 前記のポリエステル系フィラメント(1)の単繊維横断面形状が扁平な断面形状を有し、かつ扁平な断面の長手中心線方向の長さBと、この長手中心線方向に直角をなして交差する方向における最大幅C1に対する比B/C1により表される断面扁平度が2〜6の範囲内である、請求項1〜5のいずれかに記載の嗜好性飲料抽出用フィルター。
  7. 前記のポリエステル系フィラメント(1)の扁平断面において、片側あたり2個以上のくびれ部が形成されており、その幅の最大値C1の、最小値C2に対する比C1/C2が、1.05〜4.00の範囲内である、請求項6に記載の嗜好性飲料抽出用フィルター。
  8. 前記のポリエステル系フィラメント(1)が艶消し剤を含有しない、請求項1〜7のいずれかに記載の嗜好性飲料抽出用フィルター。
  9. 前記のポリエステル系フィラメント(1)において、真比重5.0g/cm以上の金属元素の含有量が0.5重量ppm以下である、請求項1〜8のいずれかに記載の嗜好性飲料抽出用フィルター。
  10. 嗜好性飲料抽出用フィルターが前記のポリエステル系フィラメント(1)のみで構成される、請求項1〜9のいずれかに記載の嗜好性飲料抽出用フィルター。
  11. 嗜好性飲料抽出用フィルターが平織物組織を有する、請求項1〜10のいずれかに記載の嗜好性飲料抽出用フィルター。
  12. 嗜好性飲料抽出用フィルターが織物組織を有し、かつ経糸密度が30〜300本/2.54cm、かつ緯糸密度が30〜300本/2.54cmの範囲内である、請求項1〜11のいずれかに記載の嗜好性飲料抽出用フィルター。
  13. 嗜好性飲料抽出用フィルターがメッシュ編物組織を有する、請求項1〜10のいずれかに記載の嗜好性飲料抽出用フィルター。
  14. 嗜好性飲料抽出用フィルターの開口率が40〜75%の範囲内である、請求項1〜13のいずれかに記載の嗜好性飲料抽出用フィルター。
  15. 嗜好性飲料抽出用フィルターにおいて、フィルターを構成するフィラメントの交差部の少なくとも一部が融着している、請求項1〜14のいずれかに記載の嗜好性飲料抽出用フィルター。
  16. フィラメントの交差部が格子パターンで融着している、請求項1〜15のいずれかに記載の嗜好性飲料抽出用フィルター。
  17. 融点160〜240℃の共重合ポリエステル成分単独で形成され、かつJIS L1013により測定した引張強度が3.0cN/dtex以上であるポリエステル系フィラメント(1)を用いて織編物を製織または製編することを特徴とする、請求項1に記載の嗜好性飲料抽出用フィルターの製造方法。
  18. 前記ポリエステル系フィラメント(1)の沸水収縮率が15%以下である、請求項17に記載の嗜好性飲料抽出用フィルターの製造方法。
  19. 織編物を製織または製編した後、該織編物に熱セット処理を施す、請求項18に記載の嗜好性飲料抽出用フィルターの製造方法。
  20. 請求項1〜16のいずれかに記載の嗜好性飲料抽出用フィルターを用いてなる嗜好性飲料抽出用バッグ。
  21. 嗜好性飲料抽出用バッグがテトラ形状を有することを特徴とする、請求項20に記載の嗜好性飲料抽出用バッグ。
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