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JP2009118856A - Alk−7(アクチビン様キナーゼ)、セリンスレオニンキナーゼレセプター - Google Patents

Alk−7(アクチビン様キナーゼ)、セリンスレオニンキナーゼレセプター Download PDF

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JP2009118856A
JP2009118856A JP2009049952A JP2009049952A JP2009118856A JP 2009118856 A JP2009118856 A JP 2009118856A JP 2009049952 A JP2009049952 A JP 2009049952A JP 2009049952 A JP2009049952 A JP 2009049952A JP 2009118856 A JP2009118856 A JP 2009118856A
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alk
nucleic acid
cells
sequence
dna
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Carlos F Ibanes
エフ. イバネス カルロス
Mikael Ryden
ライデン マイケル
Henrik Joernvall
ジョーンバル ヘンリック
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Abstract

【課題】新規のセリンスレオニンキナーゼレセプター、ALK-7などの提供。
【解決手段】新規のセリンスレオニンキナーゼレセプター、ALK-7に相当するアミノ酸配
列を含むポリペプチドをコードする単離された核酸分子、ALK-7に相当するアミノ酸配列
を含む実質的に純粋なポリペプチド、サンプル中のALK-7の存在を特異的に検出するため
の核酸プローブ、サンプル中のALK-7核酸の検出方法、サンプル中のALK-7核酸の存在を検出するためのキット、宿主細胞内で効率的に転写を開始させるプロモーターおよび前記の単離された核酸分子を5'から3'へと含む組換え核酸分子、ならびにベクターおよび前記の単離された核酸分子を包含する組換え核酸分子。
【選択図】なし

Description

(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、概して、新規のセリンスレオニンキナーゼレセプター、ALK-7に関する。特
に、本発明は、ALK-7をコードする核酸分子;精製されたALK-7ポリペプチド;組換え核酸分子;組換え核酸分子を含む細胞;ALK-7に対して特異的な結合親和性を有する抗体;該
抗体を含むハイブリドーマ;ALK-7核酸を検出するための核酸プローブ;サンプル中のALK-7核酸またはポリペプチドを検出する方法;および核酸プローブまたは抗体を含むキットに関する。本発明はさらに、本発明の核酸配列、レセプタータンパク質、または抗体を用いて、神経変性疾患を患う哺乳動物を診断、評価または予測するためのバイオアッセイに関する。また、AKL-7の治療的な使用もまた提供される。さらに本発明は、ALK-7レセプターのリガンド、アゴニスト、およびアンタゴニスト、ならびにその診断的および治療的使用に関する。
背景情報
セリンスレオニンキナーゼレセプターは、増殖因子シグナルトランスデューサーの1ファミリーである(Heら、(1993) Dev. Dyn.196:133-142)。一連のセリンスレオニンキナ
ーゼレセプター、アクチビンレセプター様キナーゼ1〜6(ALK-1〜-6)が以前に同定され
た(tenDijkeら、(1993) Oncogene 8:2879-2887; Franzenら、(1993)Cell 75:681-692; Ebnerら、(1993)Science260:1344; Matsuzakiら、(1993) J. Biol.Chem. 268:12719; He
ら、(1993) Dev.Dyn. 196:133-142; Attisanoら、(1993) Cell 75:681-692; ten Dijkeら、(1994)Science264:101-104; 国際特許公開公報第94/11502号(1994年5月26日公開))。本発明は、新規のセリンスレオニンキナーゼレセプター、ALK-7を提供する。
発明の要旨
本発明は、新規のセリンスレオニンキナーゼレセプター、ALK-7に相当するアミノ酸配
列を含むポリペプチドをコードする単離された核酸分子を提供する。
本発明はさらに、ALK-7に相当するアミノ酸配列を含む実質的に純粋なポリペプチドを
提供する。
本発明はまた、サンプル中のALK-7の存在を特異的に検出するための核酸プローブを提
供する。
本発明はさらに、サンプル中のALK-7核酸の検出方法を提供する。
本発明はまた、サンプル中のALK-7核酸の存在を検出するためのキットを提供する。
本発明はさらに、宿主細胞内で効率的に転写を開始させるプロモーターおよび前記の単離された核酸分子を、5'から3'へと含む組換え核酸分子を提供する。
本発明はまた、ベクターおよび前記の単離された核酸分子を包含する組換え核酸分子を提供する。
本発明はさらに、前記ポリペプチドに相当するアミノ酸配列をコードするRNA配列に相
補的な配列を含む組換え核酸分子を提供する。
本発明はまた、前記組換え核酸分子を含む細胞を提供する。
本発明はさらに、前記組換え核酸分子を含む非ヒト生物を提供する。
本発明はまた、ALK-7ポリペプチドに対して特異的な結合親和性を有する抗体を提供す
る。
本発明はさらに、サンプル中のALK-7ポリペプチドを検出方法を提供する。
本発明はまた、サンプル中のALK-7の量の測定方法を提供する。
本発明はさらに、前記抗体を含む第1のコンテナ手段、ならびにモノクローナル抗体の結合パートナーおよびラベルを含有する結合体を含む第2のコンテナ手段を含有する診断キットを提供する。
本発明はまた、前記モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを提供する。
本発明はさらに、ヒトの疾患、特に、神経変異性の疾患、障害、および損傷の診断方法を提供する。
本発明はまた、ALK-7をコードする核酸配列およびそれに相当するタンパク質の全てあ
るいは一部を含む治療的使用方法を提供する。
本発明は、ALK-7レセプターのリガンド、アゴニスト、およびアンタゴニストを単離す
るためのアッセイおよびこれらの分子の治療的使用を提供する。
本研究はまた、ALK-7レセプターを活性化または抑圧し得る薬剤の評価および開発のた
めのアッセイおよびこれらの薬剤の治療的使用を提供する。
さらに本発明の目的および利点を以下の説明により明らかにする。本発明によって、以下も提供される:
(項目1) セリンスレオニンキナーゼレセプター、ALK-7に対応するアミノ酸配列を含
むポリペプチドをコードする、単離された核酸分子。
(項目2) 前記分子が配列番号1に記載の核酸配列を有する、項目1に記載の単離された核酸分子。
(項目3) 前記分子が配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードする、項目1に記載の単離された核酸分子。
(項目4) ALK-7に対応するアミノ酸配列を含む、実質的に純粋なポリペプチド。
(項目5) 前記ポリペプチドが配列番号2に記載のアミノ酸配列を含む、項目4に記載にポリペプチド。
(項目6) 個体由来のDNAサンプル中のALK-7の存在を検出するための核酸プローブであって、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、該サンプル中の項目1に記載の前記分子の存在を特異的に検出するために十分な核酸分子を含む、プローブ。
(項目7) サンプル中のALK-7核酸の検出方法であって、
a) 該サンプルと項目6に記載の核酸プローブとを、ハイブリダイゼーションが起こるような条件下で接触させる工程、および
b) ALK-7核酸に結合した該プローブの存在を検出する工程、
を包含する、方法。
(項目8) サンプル中のALK-7核酸の存在を検出するためのキットであって、項目6に
記載の核酸プローブをその中に配置した少なくとも1つのコンテナ手段を含む、キット。(項目9) 宿主細胞中で転写を開始するために有効なプロモーターおよび項目1に記載の単離された核酸分子を、5'から3'に含む、組換え核酸分子。
(項目10) ベクターおよび項目1に記載の単離された核酸分子を含む、組換え核酸分子。
(項目11) 項目9または10のいずれか1項に記載の組換え核酸分子を含む、細胞。(項目12) 項目9または10のいずれか1項に記載の組換え核酸分子を含む、非ヒト生物。
(項目13) 項目4に記載のポリペプチドに対する結合親和性を有する、抗体。
(項目14) サンプル中のALK-7ポリペプチド検出方法であって:
a) 該サンプルと項目13に記載の抗体とを、免疫複合体が形成されるような条件下で接触させる工程、および
b) 該ポリペプチドに結合した該抗体の存在を検出する工程、
を包含する、方法。
(項目15) 診断キットであって:
a) 項目13に記載の抗体を含む第1のコンテナ手段、および
b) 該モノクローナル抗体の結合パートナーおよびラベルを含む結合体を含む第2のコンテナ手段、
を含む、診断キット。
(項目16) 項目13に記載のモノクローナル抗体を産生する、ハイブリドーマ。
(項目17) 候補薬物またはALK-7レセプターのリガンドを評価するためのバイオアッ
セイであって、
a) 候補薬物またはリガンドを項目4に記載のポリペプチドを産生する細胞と接触させる工程;および
b) 該接触により媒介される生物学的活性を評価する工程、
を包含する、バイオアッセイ。
(項目18) 哺乳動物における神経疾患の処置方法であって、治療的に有効な量の項目4に記載のポリペプチドを、遺伝子送達系において該哺乳動物に投与する工程を包含する、方法。
(項目19) 前記疾患が、神経変性疾患、神経変性障害、および神経変性損傷からなる群から選択される、項目18に記載の方法。
(項目20) 項目4に記載のポリペプチドに結合し得るリガンド。
(項目21) 治療的に有効な量の項目21に記載のリガンドを、前記疾患を患う哺乳動物に投与する工程を包含する、哺乳動物における神経疾患の処置方法。
図1。 セリン-スレオニンキナーゼレセプターのアクチビン様レセプターキナーゼ(ALK)ファミリーの進化的関係。前記レセプターに対するALK-7の関係を示した。ラットALK-1、ラットALK-2、マウスALK-3、 ラットALK-4、ラットALK-5、マウスALK-6、およびラットALK-7セリンスレオニンキナーゼ領域のアミノ酸配列を、ウィスコンシン大学の遺伝子コンピューターグループ(Genetic Computer Group)のPILEUPプログラムを用いて整列させた。次いでアラインメントをLINEUPによって編集し、そして進化的関係は、ディフォールトアルゴリズム(defaultalgorithm)を使用したDISTANCESにより計算した。プロットは、GROWTREEを用いて作製した。 図2。 ALK-7タンパク質の分析。 図3Aおよび3B。 ALK-7mRNAの発現。 図4A、4B、および4C。 小脳におけるALK-7mRNAの発現。 図5Aおよび5B。 インサイチュハイブリダイゼーションにより分析したALK-7mRNAの発現。
定義
以下の説明中では、組換えDNA(rDNA)技術において使用される多くの用語が、広範に
用いられている。このような用語をその範囲内に含む明細書および請求範囲の明瞭かつ一貫性のある理解を提供するために、以下の定義を提供する。
単離された核酸分子。 「単離された核酸分子」は、一般的に理解されそして本明細書中で使用されるように、ヌクレオチドのポリマーを指し、そしてDNAおよびRNAを含むが、これに限定されるべきではない。
DNAセグメント。 DNAセグメントは、一般的に理解されそして本明細書中で使用されるように、直鎖状に伸びたヌクレオチドを含む分子を指す。このヌクレオチド分子は直鎖状のアミノ酸残基の配列を含む分子を、遺伝コードによりコードし得る配列中に存在する。直鎖状のアミノ酸残基の配列を含む分子は、タンパク質、タンパク質フラグメント、またはポリペプチドを指す。
遺伝子。 DNA配列は、単一のポリペプチド鎖またはタンパク質に関係し、そして本明
細書中で使用されるように、5'および3'非翻訳末端を含む。このポリペプチドは、全長配列または、そのタンパク質の機能的活性を保持する限り、コードする配列の任意の部分をコードし得る。
相補的DNA(cDNA)。 組換え核酸分子は、メッセンジャーRNA(mRNA)の逆転写によって合成した。
構造遺伝子。 DNA配列はmRNAに転写され、次いでmRNAは特異的なポリペプチドの特徴
を有するアミノ酸配列に翻訳される。
制限エンドヌクレアーゼ。 制限エンドヌクレアーゼ(または制限酵素)はDNA分子内
の特異的な塩基配列(通常は4、5、または6bpの長さ)を認識し、そしてこの配列が出現する場所ごとに、そのDNA分子を切断し得る酵素である。例えば、EcoRIは、塩基配列GAATTC/CTTAAGを認識する。
制限フラグメント。 制限フラグメントは、制限エンドヌクレアーゼを用いる消化によって生産されたDNA分子を指す。あらゆる所与のゲノムが特定の制限エンドヌクレアーゼ
によって個々別々の制限フラグメントのセットに消化され得る。
アガロースゲル電気泳動。 多様な長さの制限フラグメントを検出するために、サイズに基づく二本鎖DNA分子を分画するための分析方法が必要とされる。そのような分画を達
成するために、最も一般的に用いられている技術(唯一の方法ではないけれども)は、アガロースゲル電気泳動である。この方法の原理は、DNA分子が、ゲル内を最も大きな分子
の移動を最も大きな程度に、そして最も小さな分子の移動を最も小さな程度に、遅らせる篩いの様なゲルの中を移動することである。注目すべきことは、より小さなDNAフラグメ
ントが、アガロースゲルの電気泳動下では、より大きな移動度を有することである。
アガロースゲル電気泳動により分画されたDNA断片は、そのパターンに含まれるフラグ
メントの数が少ない場合には、染色手順によって直接可視化され得る。ゲノムのDNAフラ
グメントは、見事に可視化され得る。しかし、ヒトゲノムを含むほとんどのゲノムは、単純な制限フラグメントのパターンを生じさせるにはあまりにも多くのDNA配列を含む。例
えば、ヒトゲノムはEcoRIによって異なる約1,000,000のDNAフラグメントに消化される。
これらのフラグメントの小さな部分集合を可視化するためには、サザンハイブリダイゼーション手順と呼ばれる方法が用いられ得る。
サザントランスファー手順。 サザントランスファー手順(ブロッティングとも呼ばれる)の目的は、アガロースゲル電気泳動によって分画したDNAを、ニトロセルロースフィ
ルターペーパーまたは他の適切な表面に、分画手順から得られるDNAフラグメントの相対
的な位置を保持したまま、物理的に転位させることである。アガロースゲルからニトロセルロースへの転位を成し遂げるために用いられる方法は、毛細管現象によりゲルからニトロセルロースペーパーにDNAを吸引する工程を含む。
核酸ハイブリダイゼーション。 核酸ハイブリダイゼーションは、相補的な塩基配列を有する2つの一本鎖核酸分子が、適切な条件下で混合される場合、熱力学的に好ましい二本鎖構造を再形成するという原理による。この二本鎖構造は、その一方がニトロセルロース上に固定されていても、二つの相補的な一本鎖核酸間で形成される。サザンハイブリダイゼーション手順は、後者の場合である。前記のように、試験されるべき個々のDNAは制
限エンドヌクレアーゼによって消化され、アガロースゲル電気泳動により分画され、一本鎖形態へと変換され、そしてニトロセルロースペーパーに転位させられることにより、ハイブリダイゼーションプローブとの再アニーリングのために利用可能となる。
ハイブリダイゼーションプローブ。 サザンハイブリダイゼーション手順において特定のDNA配列を可視化するために、ラベルしたDNA分子またはハイブ リダイゼーションプロ
ーブをニトロセルロースフィルターに結合した分画DNAと反応させる。ラベルしたDNAプローブに相補的なDNA配列を有するフィルター上の領域が、再アニーリング反応の結果とし
てそれ自身ラベルされる。このようなラベル化を示すフィルター上の領域が、可視化される。一般的に、このハイブリダイゼーションプローブは、特異的なDNA配列の分子クロー
ニングにより生産される。
オリゴヌクレオチドまたはオリゴマー。 2つ以上のデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド(好ましくは三つ以上)を含む分子。その正確なサイ ズは多くの因子
に依存し、またそれらは、オリゴヌクレオチドの最終的な機能または使用に依存する。オリゴヌクレオチドは合成的またはクローニングによって得られ得る。
配列の増幅。 大量の標的配列を生じる方法。一般に、1つ以上の増幅プライマーが核酸配列にアニールする。適切な酵素を用いて、プライマーに隣接またはプライマーの間に見出される配列が増幅される。
増幅プライマー。 標的配列の近隣にアニール化し得、そして、核酸鎖に相補的であるプライマー伸長産物の合成が開始する条件下におかれた場合、DNA合成の開始点として働
き得るオリゴヌクレオチド。
ベクター。 プラスミドまたはファージDNAまたは、DNAがクローン化されるように挿入され得る他のDNA配列。ベクターは宿主細胞内で自律的に複製し得、そしてさらに1つま
たは少数のエンドヌクレアーゼ認識部位により特徴付けられ得る。この認識部位ではそのようなDNA配列が、決定可能な様式で切断され得、そしてDNAが挿入され得る。ベクターはさらに、そのベクターによって形質転換された細胞の同定に用いられる適切なマーカーを含み得る。マーカーは、例えば、テトラサイクリン耐性またはアンピシリン耐性である
。用語「クローニング運搬体(vehicle)」は「ベクター」の意味で用いられることがあ

発現。 発現は、構造遺伝子がポリペプチドを生産するプロセスである。これは遺伝子のmRNAへの転写、およびそのmRNAのポリペプチド(単数または複数)への翻訳を含む。
発現ベクター。 宿主に形質転換後に、それにクローン化した遺伝子を発現し得る以外は、クローニングベクターと類似のベクターまたは運搬体。クローン化した遺伝子は通常、プロモーター配列のような一定の制御配列の制御下に配置される(すなわち、作動可能に連結された)。
発現制御配列は、ベクターを設計して、作動可能に連結した遺伝子を原核細胞宿主中で発現させるか、それとも真核細胞宿主中で発現させるかに依存して変わ り得、そしてそ
れはさらに、エンハンサーエレメント、ターミネーション配列、組織特異的エレメント、および/または転写開始部位、転写終止部位のような転写エレメントを含み得る。
機能的誘導体。 配列の「機能的誘導体」(タンパク質または核酸いずれか)とは、タンパク質または核酸配列の生物学的活性に、実質的に類似している生物学的活性(機能的または構造的のいずれか)を有する分子である。タンパク質の機能的誘導体は、翻訳後修飾(例えば共有結合した炭水化物)を含み得、特異的な機能を実行するためにこのような修飾の必要性に依存する。用語「機能的誘導体」は、分子の「フラグメント」、「セグ
メント」、「変異体」、「アナログ」、または「化学的誘導体」を含むことを意図する。
本明細書で使用されるように、分子が、通常は、その分子の一部ではない付加的化学的部分を含む場合には、別の分子の「化学的誘導体」であるといわれる。 このような部分
は、その分子の溶解度、吸収性、生物学的半減期などを向上させ得る。あるいは、この部分はその分子の毒性を減少させ、その分子の好ましくない副作用などを消去または減衰し得る。このような効果を媒介し得る部分は、Remington'sPharmaceutical Sciences(1980)により開示されている。このような部分を分子に結合させるための手順は、当該分野で
は周知である。
変異体。 タンパク質または核酸の「変異体」は、構造および生物学的活性が、もとのタンパク質または核酸と実質的に類似の分子を指すことを意味する。そ れゆえ、2つの
分子が共通の活性を保有し、そして互いに置換し得ることが提供されれば、一方の分子の組成、または二次構造、三次構造、あるいは四次構造が、他方に見いだされるものと同一でなくても、あるいはアミノ酸配列またはヌクレオチド配列が同一でなくても、本明細書においては、使用される用語としての変異体と考えられる。
対立遺伝子。 「対立遺伝子」は、染色体上で所与の座位を占める遺伝子の別の形態である。
変異。 「変異」は、遺伝物質における検出可能な任意の変化であり、この変異は娘細胞へ、そしておそらく、次世代へさえも伝達され得、変異細胞あるいは 変異個体を生じ
る。多細胞生物において変異細胞の子孫が体細胞のみを生じる場合、細胞の変異スポットまたは変異領域が生じる。有性生殖する生物の生殖系列における変異は配偶子により次の世代へと伝達され得、その結果、その体細胞および生殖細胞の両方において新しい変異状態を有する個体が生じる。変異は化学的または物理的な構成、変異性、複製、表現型の
機能、あるいは1つ以上のデオキシリボヌクレオチドの組換えに影響を与える任意の(または組み合わせの)検出可能な非天然型の変化であり得る。すなわち、ヌクレオチドが、逆位を伴い、および伴わずに、新しい位置に、付加、欠失、置換、反転、または転位され得る。変異は自発的に起こり得、および変異誘発剤を利用することにより実験的に誘導
され得る。核酸分子の変異体のばらつきは、変異の結果として生じる。変異したポリペプチドは変異した核酸分子の結果として生じ得る。
種。 「種」は、実際に、または潜在的に交配する天然集団の群である。核酸分子またはタンパク質内の種のばらつきは、種間で起こる核酸またはアミノ酸配列における変化であり、そしてそれは問題の分子のDNA配列決定により決定され得る。
実質的に純粋。 「実質的に純粋」なタンパク質または核酸は、一般に他の細胞性成分を欠くタンパク質または核酸調製物である。
リガンド。 リガンドは、ALK-7レセプターの結合領域と相互作用し得る任意のタンパ
ク質(単数または複数)を指す。リガンド(単数または複数)は、可溶性または膜結合性であり得る。リガンド(単数または複数)は、天然に存在するタンパク質、あるいは合成的にまたは組換え的に生産され得る。リガンドはまた、ALK-7レセプター結合領域と相互
作用する場合、リガンドとして作用する非タンパク質分子であり得る。リガンドとレセプター結合領域との間の相互作用は、共有結合的または非共有結合的相互作用を含むが、これに限定されない。レセプター結合領域は、ALK-7リガンドと直接、または間接的に相互
作用するALK-7レセプター分子の任意の領域である。ALK-7レセプターの結合領域と相互作用し得るALK-7のアゴニストおよびアンタゴニストはリガンドである。
神経変性疾患。 用語、神経変性疾患は、染色体異常、退行性の増殖、および発育障害、ウイルス感染、細菌感染、脳挫傷、または腫瘍性状態を含み得る哺乳 動物の状態を含
むが、これに限定されない。本明細書に記載した方法により、診断、評価、あるいは処置され得る神経変性疾患の例として、アルツハイマー病、癲癇、精神分裂病が挙げられるが、これに限定されない。好適な実施態様において、辺縁系の神経変性により特徴付けられる具体的な疾患は、本明細書中に開示した方法により診断、評価、あるいは処置される
。神経系の障害の例として、発作または心臓停止による発作および大脳虚血が挙げられるが、これに限定されない。また神経系の損傷の処置もまた本定義内と考えられる。さらに神経組織を含む新生物は、本明細書中に示した方法により診断、評価、または治療的に処置され得る。
薬物。 薬物は、タンパク質、ペプチド、変質したペプチド、調製した細胞培地から精製した薬剤、有機分子、無機分子、抗体、またはオリゴヌクレオチドを含むが、これらに限定されない。他の薬物の候補として、ALK-7リガンド(単数または複数)のアナログが
挙げられる。この薬物は、天然に存在するか、あるいは合成的にまたは組み換えにより生産され得る。当業者は、このような薬物が以下に記載のアッセイにより開発され得ることを理解する。
(発明の詳細な説明)
開示を明瞭にする目的のためであって、制限のためではなく、発明の詳細な説明を次の小区分に分ける。
I. ALK-7ポリペプチドをコードする単離された核酸分子。
II. 実質的に純粋なALK-7ポリペプチド。
III. ALK-7の特異的な検出のための核酸プローブ。
IV. サンプル中のALK-7の存在を検出する方法。
V. サンプル中のALK-7の存在を検出するためのキット。
VI. ALK-7核酸分子を含むDNA構築物およびこれらの構築物を含む細胞。
VII. ALK-7ポリペプチドに対して結合親和性を有する抗体およびその抗体を含むハイ
ブリドーマ。
VIII. サンプル中のALK-7ポリペプチドを検出する方法。
IX. ALK-7に対する抗体を含む診断キット。
X. 診断スクリーニングおよび処置。
XI. トランスジェニックALK-7「ノックアウト」マウス。
(I. ALK-7ポリペプチドをコードする単離された核酸分子)
1つの実施態様において、本発明は新規のセリントレオニンキナーゼレセプター、ALK-7に対応するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関す
る。1つの好ましい実施態様において、単離された核酸分子は配列番号1に存在するALK-7ヌクレオチド配列と70%より大きい類似性をもつALK-7ヌクレオチド配列を含む(好ましくは80%より大;より好ましくは90%より大)。別の好ましい実施態様において、単離された核酸分子は、配列番号1に存在するALK-7ヌクレオチド配列を含む。別の実施態様において、単離された核酸分子は、配列番号2に存在するALK-7アミノ酸配列をコードする
さらに、本発明の範囲内に、本明細書に記載した単離された核酸分子の機能的な等価物、およびその誘導体もまた包含される。例えば、配列番号1に示された 核酸配列は、機
能的に等価な分子を提供する置換、付加、または欠失によって変化され得る。ヌクレオチドコード配列の縮重により、配列番号2に示された配列と実質的に同じアミノ酸配列をコードする他のDNA配列は、本発明の実施において使用され得る。これらは、配列内の機能
的に等価なアミノ酸残基をコードする異なるコドンの置換により変えられ、従ってサイレント変化を生成する、配列番号1に示されたALK-7核酸の全てまたは一部分を含むヌクレ
オチド配列を含むが、これらに限定されない。
このような所定の核酸配列の機能的な変化は、所定の核酸配列と融合した外来の核酸配列によってコードされる異種タンパク質の分泌および/またはプロセッシングを促進する
機会を提供する。従って、遺伝コードによって可能とされるALK-7遺伝子およびALK-7遺伝子のフラグメントの核酸配列の全ての変種は、本発明内に包含される。
さらに、核酸配列は、配列番号1に示された核酸式またはその誘導体の5'末端および/
または3'末端に対して、少なくとも1つのヌクレオチドの付加、欠失、または置換から生じるヌクレオチド配列を包含し得る。その付加、欠失、または置換が、ヌクレオチド配列によってコードされる配列番号2のアミノ酸配列を変えなければ、これに関していずれのヌクレオチドまたはポリヌクレオチドも使用され得る。さらに、本発明の核酸分子は、
必要な場合、その5'末端および/または3'末端に付加された制限エンドヌクレアーゼ認識

位を有し得る。
さらに、構造的に修飾されたポリペプチドであるが、非修飾核酸分子によって生成されたポリペプチドと実質的に同じ有用性または活性を有するポリペプチド を生成するため
に、コドンを欠失させるか、または1つまたはさらに多くのコドンを縮重コドン以外のコドンに置換することが可能である。当該分野で認識されているように、たとえ核酸分子間の差が遺伝コードの縮重に関連しなくても、その生成を生じる二つの核酸分子と同様に、二つのポリペプチドは機能的に等価のものである。
(A. 核酸の単離)
本発明の一つの局面において、ALK-7に対応するアミノ酸配列を有するポリペプチドを
コードする単離された核酸分子が提供される。特に、核酸分子は、ヒトRNAまたはDNAを含む生物学的サンプルから単離され得る。
核酸分子は、cDNAクローニングおよびサブトラクティブハイブリダイゼーション技術を使用して、ヒトRNAを含む生物学的サンプルから単離され得る。核酸分子はまた、相同の
プローブを使用して、cDNAライブラリーから単離され得る。
核酸分子は、ヒトゲノムDNAを含む生物学的サンプルまたはゲノムライブラリーから単離され得る。適当な生物学的サンプルは、血液、精液、および組織を含むが、これらに限定されない。生物学的サンプルを得る方法は、サンプルの状態に依存して変わり得る。
当業者は、ヒトゲノムは、個体間でわずかな対立遺伝子変化を受け得ることを理解し得る。従って、単離された核酸分子はまた、その配列がALK-7の機能的な誘導体である限り
、対立遺伝子の変化を含むことが意図される。ALK-7対立遺伝子が配列番号1で見られた
配列と同一の配列をコードしない場合、そのALK-7対立遺伝子は、本明細書中で使用され
た同じ技術および特に本明細書中で開示された配列に基づいたプライマーを使用して適切な遺伝子を増幅するPCR技術を使用して、単離され、ALK-7として同定され得る。
当業者は、ラット以外の生物もまた、ALK-7遺伝子を含むことを理解し得る(例えば、
真核生物;さらに特定すると、哺乳動物、鳥、魚、および植物;さらに特定すると、ヒト、ゴリラ、アカゲザル、およびチンパンジー;好ましくはヒトALK-7)。本発明は、上記
の生物から単離されたALK-7核酸分子を含むが、これらに限定されないことが意図される
(B. 核酸の合成)
本発明の単離された核酸分子はまた、化学的に合成された核酸分子を含むことが意図される。例えば、ALK-7遺伝子の発現産物をコードするヌクレオチド配列を有する核酸分子
が設計され得、そして必要な場合、適切なより小さなフラグメントに分けられ得る。次に、核酸分子または分けられた各フラグメントに対応するオリゴマーが合成され得る。このような合成オリゴヌクレオチドは、例えばMatteucciら、J.Am.Chem.Soc.103:3185-3191(1981)のトリエステル法によって、または自動DNAシークエンサーを使用することによって調製され得る。
オリゴヌクレオチドは、合成的またはクローニングにより得られ得る。必要であれば、オリゴマーの5'末端は、T4ポリヌクレオチドキナーゼを使用してリ ン酸化され得る。ア
ニーリングの前の一本鎖のリン酸化(kinasing)または標識化のためのリン酸化は、過剰の酵素を使用して成し遂げられ得る。リン酸化がプローブの標識化のためであれば、ATPは
、高い比活性の放射性同位元素を含有し得る。次に、DNAオリゴマーは、アニーリング、
およびT4リガーゼなどを使用した連結に供され得る。
(II. 実質的に純粋なALK-7ポリペプチド)
別の実施態様において、本発明は、ALK-7、またはその機能的な誘導体に対応するアミ
ノ酸配列を有する実質的に純粋なポリペプチドに関する。好ましい実施様態において、ポリペプチドは、配列番号2に示したアミノ酸配列、あるいはその変異体または種変異、あるいはその少なくとも70%の同一性または少なくとも85%の類似性(好ましくは、少なくとも90%の同一性または少なくとも95%の類似性)、あるいはその少なくとも43隣接ア
ミノ酸(好ましくは、その少なくとも50または100隣接アミノ酸)を有する。
ALK-7のアミノ酸変異体は、DNAにおける変異によって調製され得る。このような変異体は、例えば、配列番号2に示したアミノ酸配列内の残基の欠 失、挿入、または置換を含
む。最終的な構築物が所望の活性を有するのであれば、欠失、挿入、および置換のいずれの組合せもまた、最終的な構築物に達するように行われ得る。明らかに、変異体をコードするDNAにおいてなされる変異は、リーディングフレーム外にその配列を配置してはなら
ず、そして好ましくは二次mRNA構造を生成し得る相補領域を作出しない。
アミノ酸配列変異を導入するための部位は、あらかじめ決定されるが、変異それ自体はあらかじめ決定される必要はない。例えば、所定の部位での変異能力を最大限にするために、ランダム変異誘発が標的のコドンまたは領域で実施され得、そして発現したALK-7変異体は、所望の活性の最適の組合せについてスクリーニングされ得る。既知の配列を有するDNAにおいて、すでに決められた部位に置換変異を行う技術は、周知である(例えば、
部位特異的変異誘発)。
本発明に従ったALK-7変異体の調製は、好ましくは、このタンパク質の初期に調製した
変異体、または非変異体バージョンをコードするDNAの部位特異的変異誘発によって達成
される。部位特異的変異誘発は、所望の変異のDNA配列をコードする特異的なオリゴヌク
レオチド配列、ならびに横断する欠失接合点の両側に安定な二本鎖を形成するための十分なサイズおよび配列複雑度のプライマー配列を提供する、十分な数の隣接したヌクレオチドを使用することにより、ALK-7変異体を生成させる。典型的には、約20〜25ヌクレオチ
ド長のプライマーが好ましく、配列の接合点の両側で約5〜10残基が変化される。一般的に、部位特異的変異誘発の技術は、Adelmanら、DNA2;183(1983)のような出版物によって
例示されているように、当業者に周知である。
認識されているように、部位特異的変異誘発技術は、典型的には、一本鎖型および二本鎖型の両方で存在するファージベクターを使用する。部位指向性変異誘 発に有用な典型
的なベクターは、例えばMessingら、ThirdCleveland Symposium on Macromolecules and RecombinantDNA,A.Walton編,Elsevier,Amsterdam(1981)で開示されたM13ファージのようなベクターを含む。これらのファージは、商業的に容易に入手可能であり、そしてこれらの使用は、一般的に当業者に周知である。あるいは、一本鎖ファージ複製起点を含むプラスミドベクター(Vieiraら、Meth.Enzymol.153:3(1987))が一本鎖DNAを得るために使用さ
れ得る。
一般的に、本発明に従った部位指向変異誘発は、最初にその配列内に適切なタンパク質をコードするDNA配列を含む一本鎖ベクターを得ることによって行われる。所望の変異配
列を有するオリゴヌクレオチドプライマーを、一般的には合成で調製する(例えば、Creaら、Proc.Natl.Acad.Sci.(USA)75:5765(1978)の方法によって)。次に、このプライマーをタンパク質配列を含む一本鎖ベクターとアニールし、そして、変異を有する鎖の合成を完全にするためにE.coliポリメラーゼIクレノウ(Klenow)フラグメントのようなDNA重合
酵素に供する。従って、変異配列および第二鎖は、所望の変異を有する。次に、このヘテロ二本鎖ベクターを、適切な細胞を形質転換するために使用し、そして変異配列配置を有する組換えベクターを含むクローンを選択する。
このようなクローンが選択された後、変異タンパク質領域が切り出され、そしてタンパク質生成のために適切なベクター(一般的には、適切な宿主の形質転換に使用され得るタイプの発現ベクター)に配置され得る。
アミノ酸配列欠失は、一般的に約1〜30残基、より好ましくは1〜10残基の範囲であり、そして典型的には隣接している。
アミノ酸配列挿入は、1残基から本質的に限定されないポリペプチド長までのアミノおよび/またはカルボキシル末端融合、ならびに単一または複数のアミノ酸残基の配列内挿
入を含む。配列内の挿入(すなわち完全なALK-7配列内の挿入)は一般的に約1〜10残基
、さらに好ましくは1〜5残基の範囲であり得る。
変異体の三番目のグループは、ALK-7分子中の少なくとも一つのアミノ酸残基、好まし
くは一つのみのアミノ酸が除去され、そしてその場所に異なる残基が挿入されている変異体である。このような置換は、ALK-7の特徴を微妙に調節することが望ましい場合、好ま
しくは次の表1に従って行われる。
Figure 2009118856
機能的なまたは免疫学的な同一性における本質的な変化は、表1の置換より保存性の少ない置換を選択することによりなされる。すなわち、以下のものを維持する効果がより有意に異なる残基を選択することによりなされる:(a)置換領域におけるポリペプチド骨格
の構造(例えば、シートまたはヘリックス構造)(b)標的部位における分子の変化または
疎水性、または(c)側鎖の大きさ。一般的な置換は、以下における置換が予想される:(a)グリシンおよび/またはプロリンを、別のアミノ酸に置換するか、あるいは欠失または挿
入する;(b)親水性の残基(例えば、セリンまたはスレオニン)を疎水性残基(例えば、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、バリン、またはアラニン)に対して(または、に)置換する;(c)システイン残基を他のいずれかの残基に対して(または、に)置換
する;(d)正電荷を有する残基(例えば、リジン、アルギニンまたはヒスチジン)を負電
荷を有する残基(例えば、グルタミン酸またはアスパラギン酸)に対して(または、に)置換する;または(e)巨大な側鎖を有する残基(例えば、フェニルアラニン)をこのよう
な側鎖を有しない残基(例えば、グリシン)に対して(または、に)置換する。
いくつかの欠失および挿入、ならびに置換は、ALK-7の特性に主要な変化を生じるとは
予想されない。しかし、置換、欠失、または挿入の正確な効果を、それに先だって推定するのが難しい場合、当業者は、その効果が日常的なスクリーニングアッセイで評価され得ることを認識し得る。例えば、変異体は、典型的には本来のALK-7をコードしている核酸
の部位特異的変異誘発、組換え細胞培養物における変異体核酸の発現、そして必要に応じて、細胞培養物からの精製(例えば、カラムによる免疫親和性吸着(少なくとも1つの残留免疫エピトープに結合させることによって変異体を吸着させる))によって作製される。次に、細胞溶解物または精製ALK-7分子変異体の活性が、所望の特性について適切なスクリーニングアッセイでスクリーニングされる。例えば、ALK-7分子の免疫学的な性質(
例えば、所定の抗体に対する親和性)における変化が競合型イムノアッセイで測定される。免疫調節活性における変化が、適切なアッセイによって測定される。このようなタンパク質性質(酸化還元または温度安定性、疎水性、タンパク質分解に対する感受性あるいは、キャリアーとまたは多量体に集まる傾向)の改変が、当業者に周知の方法によってアッセイされる。
当該分野において公知の多様な方法体系が、本発明のペプチドを得るために使用され得る。1つの実施態様において、ペプチドは、天然にペプチドを生成する 組織または細胞
から精製される。あるいは、上記の単離された核酸フラグメントが、任意の生物においてALK-7タンパク質を発現するために使用され得た。本発明のサンプルは、細胞、細胞のタ
ンパク質抽出物または膜抽出物、または生物学的体液を含む。サンプルはアッセイフォーマット、検出方法、およびサンプルとして使用された組織、細胞、または抽出物の性質に基づいて変わり得る。
任意の真核生物が、生物源が天然にこのようなペプチドを含む限り、本発明のペプチドの供給源として使用され得る。本明細書中で使用される、「生物供給 源」は、サブユニ
ットのアミノ酸配列が由来する本来の生物のことを指し、そのサブユニットが発現され、そして、最終的に単離される生物に関係なく言われる。
当業者は、天然の混入物が存在しないペプチドを得るためにタンパク質を単離する公知の方法を容易に行い得る。これらは、以下のものを含むがこれらに限定されない:イムノクロマトグラフィー、サイズ除外クロマトグラフィー、HPLC、イオン交換クロマトグラフィー、およびイムノアフィニティークロマトグラフィー。
III. ALK-7の特異的な検出のための核酸プローブ
別の実施態様において、本発明は、上記の核酸分子、またはALK-7に対するストリンジ
ェントな状態の下で、ALK-7と結合するが、ALK-1からALK-6までとは結合しない本明細書
中の少なくとも一つのフラグメントを含むサンプルにおいて、ALK-7の存在の特異的な検
出のための核酸プローブに関する。このプローブは、同様に位置されるALKプローブと100%のホモロジーを有しないように設計される。
核酸プローブは、本発明の別の核酸分子を得るために通常のハイブリダイゼーション法によって、適切な染色体またはcDNAライブラリーをプローブするために使用され得る。染色体DNAまたはcDNAライブラリーは、当該分野において認識された方法に従って適切な細
胞から調製され得る(MolecularCloning:A Laboratory Manual,第二版、Sambrook,Fritsch,およびManiatis編,ColdSpringHarbor Laboratory,1989を参照のこと)。
あるいは、化学合成が、ALK-7のアミノ酸配列のN末端およびC末端部分に対応するヌク
レオチド配列を有する核酸プローブを得るために実施され得る。従って、合成された核酸プローブは、認識されたPCR技術に従って行われるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)におけるプライマーとして使用され得る。本質的には、PCRProtocols,A Guide to Methods andApplications,Michaelら編、Academic Press,1990に従い、本発明のフラグメントを得るため
に適切な染色体またはcDNAライブラリーを使用する。
当業者は、当該分野で公知のコンピューターアラインメント法および配列分析を用いて、本明細書中で開示された配列に基づいてこのようなプローブを容易に 設計し得る(MolecularCloning:ALaboratory Manual,第二版、Sambrook,Fritsch,およびManiatis編,ColdSpringHarborLaboratory,1989を参照のこと)。
本発明のハイブリダイゼーションプローブは標準ラベル化技術(例えば、放射性ラベル、酵素ラベル、蛍光ラベル、ビオチン-アビジンラベル、化学ルミネッセンスなど)によ
ってラベル化され得る。ハイブリダイゼーション後、このプローブは、公知の方法を使用して可視化され得る。
本発明の核酸プローブは、RNAプローブならびにDNAプローブを包含し、このようなプローブは、当該分野で公知の技術を使用して生成される。
上記の方法の1つの実施態様において、核酸プローブは、固体支持体上に固定される。このような固体支持体の例は、ポリカーボネートのようなプラスチッ ク、アガロースお
よびセファロースのような複合糖質および、ポリアクリルアミドおよびラテックスビーズのようなアクリル樹脂を含むが、これらに限定されない。これらの固体支持体に対して核酸プローブを結合させる技術は、当該分野で周知である。
本発明の核酸プローブ法に適切な試験サンプルは、例えば細胞または細胞の核酸抽出物、または生物学的体液を含む。上記の方法で使用されるサンプルは、 アッセイフォーマ
ット、検出方法、およびアッセイされる組織、細胞、または抽出物の性質に基づいて変わり得る。細胞の核酸抽出物を調製する方法は、当該分野で周知であり、そして使用された方法に適合するサンプルを得るために容易に適応され得る。
IV. サンプル中のALK-7の存在を検出する方法
別の実施態様において、本発明は、サンプル中のALK-7の存在を検出する方法であり、a)ハイブリダイゼーションが起こるような条件下で、サンプルと上記の核酸プローブとを
接触させる工程、およびb)核酸分子と結合するプローブの存在を検出する工程を包含する方法に関する。当業者は、上記のように、当該分野で周知の技術に従って核酸プローブを選択し得る。試験されるサンプルは、ヒト組織のRNAサンプルを含むが、これに限定され
るべきではない。
ALK-7は、脳細胞で発現されることが見出されている。従って、ALK-7プローブは、サンプル中の脳細胞由来のRNAの存在を検出するために使用され得る。さらに、通常の発現レ
ベルと比較した個体におけるALK-7RNAの発現レベルの変化が、疾患の存在を示し得る。さらに、ALK-7プローブは、脳組織において一般的なおよび特異的な細胞活性をアッセイす
るために使用され得る。
V. サンプル中のALK-7の存在を検出するためのキット
別の実施態様において、本発明は、サンプル中のALK-7の存在を検出するためのキット
に関する。このキットは、上記の核酸プローブがその中に配置されている少なくとも1つの容器手段を含む。好ましい実施態様において、キットは、以下の1つ以上を含む他の容器をさらに含む:洗浄試薬および結合した核酸プローブの存在を検出し得る試薬。検出試薬の例としては、放射性ラベルプローブ、酵素ラベルプローブ(西洋ワサビペルオキシ
ダーゼ、アルカリホスファターゼ)、およびアフィニティーラベルプローブ(ビオチン、アビジン、またはストレプトアビジン)が挙げられるが、これに限定されない。
詳細には、区画されたキットは、試薬が別々の容器に含まれる任意のキットを含む。このような容器は、小さなガラス容器、プラスチック容器、あるいはプラ スチック片また
は紙片を含む。このような容器は、1つの容器から別の容器への試薬の効率的な運搬を可能にする。それにより、サンプルと試薬とは、お互いに混入しない。そしてそれぞれの容器の薬剤または溶液は、定量的な様式で1つの容器から別の容器に添加され得る。このような容器は、試験サンプルを入れる容器、アッセイに使用されるプローブまたはプライマーを含む容器、洗浄試薬(例えば、リン酸緩衝化生理食塩水、Tris緩衝液など)を含む容器、およびハイブリダイズしたプローブ、結合した抗体、増幅産物などを検出するために使用される試薬を含む容器を含む。
当業者は、本発明に記載される核酸プローブが当該分野で周知の確立されたキット形態に容易に取り込まれ得ることを容易に認識する。
VI.ALK-7核酸分子を含むDNA構築物およびこれらの構築物を含む細胞 別の実施態様において、本発明は、5'側から3'側まで、宿主細胞において転写を開始するために有効なプロモーターおよび上記の核酸分子を含む組換えDNA分子に関する。別の実施態様におい
て、本発明は、ベクターおよび上記の核酸分子を含む組換えDNA分子に関する。
別の実施態様において、本発明は、細胞内で機能的な転写制御領域、上記のポリペプチドに対応するアミノ酸配列をコードするRNA配列に相補的な配列、および細胞内で機能的
な転写終結領域を含む核酸分子に関する。
好ましくは、上記の分子は、単離および/または精製されたDNA分子である。
別の実施態様において、本発明は、上記の核酸分子を含む、細胞または非ヒト生物に関する。
別の実施態様において、ペプチドは、ペプチドを発現するように改変されている細胞から精製される。
本明細書中で使用されるように、細胞が、遺伝子操作によって通常は産生しない、または細胞が通常は低レベルでしか産生しないタンパク質を産生するように されている場合
、この細胞は、「所望のペプチドを発現するように改変されている」といわれる。当業者は、ゲノム配列、cDNA配列、または合成配列のいずれかを真核生物細胞または原核生物細胞に導入し、そして発現させるために手順を容易に適合させ得る。
DNAのような核酸分子は、転写調節情報および翻訳調節情報を含むヌクレオチド配列を
含有し、そしてこのような配列がポリペプチドをコードするヌクレオチド配列に「作動可能に連結」されている場合、ポリペプチドを「発現し得る」といわれる。作動可能な連結は、調節DNA配列および発現が要求されるDNA配列が、遺伝子配列発現を可能にするような方法で接続されている連結である。遺伝子配列発現のために必要とされる調節領域の正
確な性質は、生物によって変化し得る。しかし、一般に、原核生物においては、プロモーター(RNA転写の開始を導く)およびRNAに転写された場合にシグナル合成を開始するDNA
配列の両方を含むプロモーター領域を含む。このような領域は、通常、転写および翻訳の開始に関与する5'非コード領域(例えば、TATAボックス、キャップ配列、CAAT配列など)を含む。
所望により、ALK-7遺伝子をコードする配列の3'側の非コード領域が、上記の方法によ
り得られ得る。この領域は、その転写終結調節配列(例えば、終結およびポリアデニル化)に維持され得る。従って、ALK-7遺伝子をコードするDNA配列に天然に隣接する3'領域を維持することにより、転写終結シグナルが提供され得る。転写終結シグナルが発現宿主細胞内で満足に機能しない場合、宿主細胞内で機能的な3'領域が置換され得る。
2つのDNA配列(例えば、プロモーター領域配列およびALK-7配列)は、2つのDNA配列
間の結合の性質が以下のようであれば、作動可能に連結されるといわれる:(1)フレーム
シフト変異の導入をもたらさない、(2)ALK-7遺伝子配列の転写を導くプロモーター領域の配列の能力に干渉しない、または(3)プロモーター領域の配列により転写されるALK-7遺伝子配列の能力に干渉しない。従って、プロモーター領域は、プロモーターがそのDNA配列
の転写に影響し得る場合、DNA配列に作動可能に連結される。
本発明は、原核生物細胞または真核生物細胞のいずれかにおいてALK-7遺伝子(またはそれらの機能的誘導体)の発現を達成する。原核生物宿主は、一般に組換えタンパク質の産生に最も効率的かつ簡便であり、従って、ALK-7遺伝子の発現に好ましい。
最も頻度の高い原核生物は、E.coliの種々の株により表される。しかし、他の細菌株を含む他の微生物株もまた使用され得る。原核生物系において、宿 主に適合性の種に由来
する複製部位および制御配列を含むプラスミドベクターが使用され得る。適切なプラスミドベクターの例としては、pBR322、pUC118、pUC119などが挙げられ;適切なファージまたはバクテリオファージベクターとしては、λgt10、λgt11などが挙げられ;そして適切
なウイルスベクターとしては、pMAM-neo、pKRCなどが挙げられる。好ましくは、本発明の選択されたベクターが選択された宿主細胞内で複製する能力を有する。
認識された原核生物宿主としては、E.coli、Bacillus、Streptomyces、Pseudomonas、Salmonella、Serratiaなどのような細菌が挙げられる。しかし、このような条件下では、
ペプチドはグリコシル化されない。原核生物宿主は、発現プラスミド中のレプリコン配列および調節配列と適合性でなければならない。
ALK-7を原核生物細胞内で発現するために、ALK-7配列を機能的な原核生物プロモーターに作動可能に連結することが必要である。このようなプロ モーターは、構成的、または
より好ましくは調節性(すなわち、誘導性または脱抑制性)のいずれかであり得る。構成的プロモーターの例としては、バクテリオファージλのintプロモーター、pBR322のβ-ラクタマーゼ遺伝子配列のblaプロモーター、およびpBR325のクロラムフェニコールアセチ
ルトランスフェラーゼ遺伝子配列のCATプロモーターなどが挙げられる。誘導性原核生物
プロモーターの例としては、バクテリオファージλの主要な右プロモーターおよび左プロモーター(PおよびP)、E.coliのtrp、recA、lacZ、lacI、およびgalプロモーター、α-アミラーゼ(Ulmanenら、J.Bacteriol.162:176-182(1985))、ならびにB.subtilis
のζ-28特異的プロモーター(Gilmanら、Genesequence 32:11-20 (1984))、Bacillusの
バクテリオファージのプロモーター(Gryczan, The MolecularBiology of the Bacilli, AcademicPress,Inc. NY (1982))、およびStreptomycesプロモーター(Wardら、Mol.Gen.Genet.203:468-478(1986))が挙げられる。原核生物プロモーターは、Glick(J.Ind.Microbiol.1:277-282(1987));Cenatiempo(Biochimie68:505-516 (1986))、およびGottesman(Ann.Rev.Genet.18:415-442 (1984))により概説されている。
原核生物細胞内での適切な発現はまた、遺伝子配列コード配列の上流にリボゾーム結合部位の存在を必要とする。このようなリボゾーム結合部位は、例えば、Goldら(Ann.Rev.Microbiol.35:365-404(1981))により開示されている。
制御配列、発現ベクター、形質転換方法などの選択は、遺伝子を発現するために使用される宿主細胞の型に依存する。本明細書中で使用されるように、「細 胞」、「細胞株」
、および「細胞培養物」は、交換可能に使用され得、そしてこのような名称はすべて、子孫を含む。従って、用語「形質転換体」または「形質転換細胞」は、継代数にかかわらず、最初に供した細胞およびそれらに由来する培養物を含む。すべての子孫が、意図的または偶然の変異体によってDNA含量において正確に同じであり得ないということも理解され
る。しかし、定義したように、変異体の子孫は、始めに形質転換される細胞と同じ機能を有する。
本発明の発現系に使用され得る宿主細胞は、目的のALK-7ペプチドの発現に使用するた
めに適切なものであれば、厳密には限定されない。適切な宿主は、真核生物細胞を含む。
好ましい真核生物宿主の例としては、例えば、インビボまたは組織培養物中のいずれかの酵母、真菌、昆虫細胞、哺乳動物細胞が挙げられる。好ましい哺乳動物細胞としては、HeLa細胞、線維芽細胞由来の細胞(例えば、VEROまたはCHO-K1)、あるいはリンパ球由来の細胞、およびこれらの誘導物が挙げられる。
さらに、植物細胞もまた、宿主として利用され得る。そして植物細胞に適合する制御配列(例えば、カリフラワーモザイクウイルス35Sおよび19S、ならびにノパリンシンターゼプロモーターおよびポリアデニル化シグナル配列)も利用され得る。
別の好ましい宿主は昆虫細胞(例えば、Drosophilaの幼虫)である。宿主として昆虫細胞を用いて、Drosophilaのアルコールデヒドロゲ ナーゼプロモーターが用いられ得る(Rubin,Science240:1453-1459 (1988))。あるいは、バキュロウイルスベクターは、昆虫
細胞内で多量のALK-7を発現するために遺伝子操作され得る(Jasny,Science238: 1653 (1987); Millerら、GeneticEngineering (1986), Setlow,J.K.ら編,Plenum, 第8巻,277-297頁)。
異なる宿主細胞は、タンパク質の翻訳および翻訳後のプロセシングおよび修飾(例えば、グリコシル化、切断)について特徴的かつ特異的な機構を有する。適 切な細胞株また
は宿主系は、発現された外来タンパク質の所望の修飾およびプロセシングを確実にするために選択され得る。例えば、細菌系における発現は、非グリコシル化コアタンパク質産物を産生するために使用され得る。酵母における発現は、グリコシル化産物を産生する。哺乳動物細胞における発現は、異質なALK-7タンパク質の「天然の」グリコシル化を確実にするために使用され得る。さらに、異なるベクター/宿主発現系は、異なる程度のタンパク質分解性切断のようなプロセシング反応をもたらし得る。
任意の一連の酵母遺伝子配列発現系が、利用され得る。これは、活性に発現される解糖酵素をコードする遺伝子配列由来のプロモーターおよび終結因子を組み 込んでおり、グ
ルコースが豊富な培地で生育した場合に多量に産生される。公知の解糖遺伝子配列はまた、非常に効率的な転写制御シグナルを提供し得る。
酵母は、翻訳後ペプチド修飾も行い得るという実質的な利点を提供する。多くの組換えDNAストラテジーが存在し、これは、酵母内で所望のタンパク質を産生するために利用さ
れ得る強いプロモーター配列および多コピー数のプラスミドを利用する。酵母は、クローン化された哺乳動物遺伝子配列産物上のリーダー配列を認識し、そしてリーダー配列を有するペプチド(すなわち、プレペプチド)を分泌する。哺乳動物宿主については、いくつかの可能なベクター系が、ALK-7の発現に利用され得る。
広範な種の転写調節配列および翻訳調節配列が用いられ得、これは、宿主の性質に依存する。転写調節シグナルおよび翻訳調節シグナルは、ウイルス供給源、 例えば、アデノ
ウイルス、ウシパピローマウイルス、サルのウイルスなどに由来し得、ここで、調節シグナルは、高レベルの発現を有する特定の遺伝子配列に関連する。あるいは、哺乳動物発現産物由来のプロモーター(例えば、アクチン、コラーゲン、ミオシンなど)が用いられ得る。抑制または活性化を可能にする転写開始調節シグナルが、選択され得る。その結果
、遺伝子配列の発現が改変され得る。問題の調節シグナルは、温度を変化させることにより、発現が抑制または開始され得るような温度感受性調節であるか、あるいは化学物質(例えば、代謝産物)調節の支配を受ける調節シグナルである。
上述のように、真核生物宿主におけるALK-7の発現は、真核生物調節領域の使用を必要
とする。このような領域は、一般に、RNA合成の開始を指向するに十分なプロモーター領
域を含む。好ましい真核生物プロモーターとしては、例えば、マウスメタロチオネインI遺伝子配列のプロモーター(Hamerら、J.Mol.Appl.Gen.1:273-288(1982));ヘルペスウ
イルスのTKプロモーター(McKnight, Cell 31: 355-365 (1982));SV40初期プロモーター(Benoistら、Nature(London)290:304-310 (1981));酵母gal4遺伝子配列プロモーター(Johnstonら、Proc.Natl.Acad.Sci.(USA)79:6971-6975(1982);Silverら、Proc.Natl.Acad.Sci. (USA) 81: 5951-5955 (1984))が挙げられる。
広く知られるように、真核生物RNAの翻訳は、最初のメチオニンをコードするコドンか
ら開始される。このために、真核性物プロモーターとALK-7をコードするDNA配列との間の連結が、メチオニンをコードし得る何らかの介在コドン(すなわち、AUG)を含まないこ
とを確実にすることが好ましい。このようなコドンの存在は、融合タンパク質(AUGコド
ンがALK-7コード配列と同じリーディングフレームである場合)またはフレームシフト変
異(AUGコドンがALK-7コード配列と同じリーディングフレームでない場合)のいずれかをもたらす。
ALK-7核酸分子および作動可能に連結されたプロモーターは、受容原核生物細胞または
受容真核生物細胞に、直鎖状であるかまたはより好ましくは共有結合で閉鎖した環状分子のいずれかである、非複製DNA(またはRNA)分子のいずれかとして導入され得る。このような分子は自己複製し得ないので、遺伝子の発現は導入された配列の一過性の発現により生じる。あるいは、導入されたDNA配列の宿主染色体中への組込みにより恒久的な発現が生じ得る。
1つの実施態様において、宿主細胞の染色体の中へ所望の遺伝子配列を組込み得るベクターが用いられる。導入されたDNAが細胞の染色体に安定的に組み込まれている細胞は、
発現ベクターを含む宿主細胞の選択を可能にする1つ以上のマーカーを導入することによっても選択され得る。マーカーは、自主栄養性宿主への原栄養性のために殺菌剤(例えば、抗生物質、または銅のような重金属など)耐性を提供し得る。選択マーカー遺伝子配列は、発現されるべきDNA遺伝子配列に直接連結されるか、または同じ細胞に同時トランスフェクションにより導入されるかのいずれかであり得る。別の因子はまた、1本鎖結合タンパク質mRNAの最適な合成のために必要とされ得る。これらの因子は、スプライスシグナル、ならびに転写プロモーター、エンハンサー、および終結シグナルを含む。このような因子を取り込んでいるcDNA発現ベクターは、Okayama,Molec.Cell.Biol.3:280 (1983)に
より記載されたベクターを含む。
好ましい実施態様において、導入された核酸分子は、受容宿主内で自己複製し得るプラスミドまたはベクターに取り込まれる。広範な種々のいずれかのベク ターが、この目的
で用いられ得る。特定のプラスミドまたはウイルスベクターを選択するために重要な要素は、以下のものである:ベクターを含む受容細胞がベクターを含まない受容細胞から認識されそして選択される容易さ;特定の宿主内で所望であるベクターのコピー数;および異なる種の宿主細胞間でベクターを「シャトル」し得ることが望ましいか否か。好ましい
原核生物ベクターは、E.coli内で複製可能なプラスミド(例えば、pBR322、ColE1、pSC101、pACYC 184、πVX)のようなプラスミドを含む。このようなプラスミドは、例えば、Sambrook(cf.MolecularCloning:A Laboratory manual, 第2版, Sambrook編, Fritsch & Maniatis, ColdSpring HarborLaboratory, 1989)により開示されている。Bacillusプラスミドは、pC194、pC221、pT127などを含む。このようなプラスミドは、Gryczan(TheMolecular Biology of the Bacilli, Academic Press, NY (1982、307-329頁))により開示されている。適切なStreptomycesプラスミドは、pIJ101(Kendallら、J.Bacteriol.169:4177-4183 (1987))およびφC31(Chaterら、Sixth International SymposiumonActinomycetales Biology, Akademiai Kaido, Budapest, Hungary (1986), 45-54頁)のようなstreptomycesバクテリオファージを含む。Pseudomonasプラスミドは、Johnら(Rev.Infect.Dis.8:693-704 (1986))およびIzaki(Jpn.J.Bacteriol. 33: 729-742 (1978))により
概説されている。
好ましい真核生物プラスミドは、例えば、BPV、ワクシニア、SV40、2μm環など、またはそれらの誘導体を含む。このようなプラスミドは、当該分野 で周知である(Botstein
ら、MiamiWntr.Symp. 19: 265-274 (1982); Broach, The Molecular Biology of theYeastSaccharomyces: Life Cycle and Inheritance, Cold Spring Harbor Laboratory,ColdSpringHarbor, NY, 445-470頁 (1981); Broach, Cell 28: 203-204 (1982); Bollonら、J.Clin.Hematol.Oncol.10:39-48(1980); Maniatis, Cell Biology: A Comprehensive Treatise, 第3巻, GeneSequenceExpression, Academic Press, NY, 563-608頁 (1980))。
一旦、構築物を含むベクターまたは核酸分子が、発現のために調製されれば、DNA構築
物は、任意の種々の適切な手段(すなわち、形質転換、トランスフェクション、接合、プロトプラスト融合、エレクトロポレーション、パーティクルガン技術、リン酸カルシウム沈澱、直接マイクロインジェクションなどにより適切な宿主細胞に導入され得る。ベクターの導入後、受容細胞は選択培地中で増殖される。これにより、ベクターを含む細胞の
増殖を選択する。クローン化された遺伝子分子の発現は、ALK-7の産生をもたらす。これ
は、形質転換細胞などにおいて、または区別するためのこれらの細胞の誘導後に(例えば、神経芽腫細胞などへのブロモデオキシウラシルの投与により)生じ得る。
VII. ALK-7ポリペプチドに対して結合親和性を有する抗体およびその抗体を含むハイ
ブリドーマ
別の実施態様では、本発明は上記のようなALK-7ポリペプチドに対して特異的な、また
はそのALK-7ポリペプチド結合フラグメントに対して特異的な結合親和性を有する抗体に
関する。抗体がALK-1〜ALK-6に結合しない場合、それはALK-7ポリペプチドまたはその結
合フラグメントに特異的に結合する。ALK-7に選択的に結合する抗体は、ALK-7を含む組織における改変されたALK-7の発現の分析を包含し得る(しかし、限定されるべきではない
)方法における使用のために選択される。
本発明のALK-7タンパク質は、種々の手順および方法(例えば、抗体の産生のため、薬
学的組成物の同定のため、およびDNA/タンパク質相互作用の研究のため)において用いられ得る。
本発明のALK-7ペプチドは、抗体またはハイブリドーマを作製するために用いられ得る
。抗体が所望される場合、このようなペプチドは本明細書中に記述されるように作製され、そして免疫原として用いられることが、当業者に理解される。
本発明の抗体には、モノクローナルおよびポリクローナル抗体、ならびにこれらの抗体のフラグメントが含まれる。本発明には、一本鎖抗体がさらに含まれ る。分子のイディ
オタイプを含む抗体フラグメントは、公知の技術によって作製され得る。例えば、このようなフラグメントには、F(ab')2フラグメント、Fab'フラグメント、Fabフラグメント、およびFvフラグメントが含まれるが、これらに限定はされない。
本発明の特に興味深い点は、ヒトにおいて産生されるか、または組換え技術または他の技術による「ヒト化」(すなわち、ヒトにおいて非免疫原性)された抗 体である。ヒト
化抗体は、例えば、抗体の免疫原性部分を、対応する非免疫原性部分で置換することにより、作製され得る(すなわち、キメラ化抗体)(Robinson, R. R.ら、国際特許公開PCT/US86/02269;Akira,K.ら、欧州特許出願第184,187号;Taniguchi,M.、欧州特許出願第171,496号;Morrison,S. L.ら、欧州特許出願第173,494号;Neuberger,M. S.ら、PCT出願WO86/01533;Cabilly, S.ら、欧州特許出願第125,023号;Better,M.ら、Science240:1041-1043 (1988);Liu,A. Y.ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA84:3439-3443 (1987);Liu,A.
Y.ら、J. Immunol.139:3521-3526 (1987);Sun, L. K.ら、Proc.Natl. Acad. Sci. USA84:214-218 (1987);Nishimura,Y.ら、Canc. Res. 47:999-1005(1987);Wood, C. R.ら、Nature314:446-449 (1985);Shawら、J.Natl. Cancer Inst.80:1553-1559 (1988) )。
「ヒト化」キメラ抗体の一般的な総説は、Morrison, S. L.(Science229:1202-1207(1985))およびOi, V. T.ら(BioTechniques4:214 (1986))により提供される。適切な「ヒト化」抗体は、CDR置換あるいはCEA置換により作製され得る(Jones,P.T.ら、Nature321:552-525 (1986);Verhoeyanら、Science 239:1534 (1988);Beidler, C.B.ら、J.Immunol.
141:4053-4060 (1988))。
別の実施態様では、本発明は、上記のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマに関する。ハイブリドーマは、特定のモノクローナル抗体を分泌し得る不死化された細胞株である。
一般に、モノクローナル抗体およびハイブリドーマを調製するための技術は、当該分野において周知である(Campbell、「MonoclonalAntibodyTechnology: Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology」、ElsevierSciencePublishers, Amsterdam, The Netherlands (1984);St. Grothら、J. Immunol.Methods35:1-21 (1980))。
抗体を産生することが知られているいかなる動物(マウス、ウサギなど)も、選択されたポリペプチドを用いて免疫され得る。免疫化のための方法は、当該分 野において周知
である。このような方法には、ポリペプチドの皮下注射または腹腔内注射が含まれる。免疫化に用いられるポリペプチドの量が、免疫される動物、ポリペプチドの抗原性、および注射部位に基づいて変化することは、当業者に理解される。
ポリペプチドは、ペプチドの抗原性を増大させるために、改変され得るか、またはアジュバント中で投与され得る。ポリペプチドの抗原性を増大させる方法 は、当該分野にお
いて周知である。このような手順には、抗体と異種タンパク質(例えば、グロブリンまたはβガラクトシダーゼ)との結合、または免疫化の間のアジュバントの含有を介す手順が含まれる。
モノクローナル抗体に関しては、免疫された動物由来の脾臓細胞を取り出し、ミエローマ細胞と融合し、そしてモノクローナル抗体産生ハイブリドーマ細胞にさせる。
当該分野において周知の多くの方法うちの任意の1つが、所望の特徴を有する抗体を産生するハイブリドーマ細胞を同定するために用いられ得る。これらには、ELISAアッセイ
、ウエスタンブロット分析、またはラジオイムノアッセイ(Lutzら、Exp.Cell Res. 175:109-124(1988))を用いるハイブリドーマのスクリーニングが含まれる。
所望の抗体を分泌するハイブリドーマがクローン化され、そしてクラスおよびサブクラスが、当該分野で公知の手順を用いて決定される(Campbell,MonoclonalAntibody Technology: Laboratory Techniques in Biochemistry andMolecular Biology、上記(1984))
ポリクローナル抗体については、抗体を含む抗血清が免疫された動物から単離され、そして上記の手順のうちの1つを用いて所望の特異性を有する抗体の存在についてスクリーニングされる。
本発明の別の実施態様では、上記の抗体を検出可能にラベルする。抗体は、放射性同位体、アフィニティーラベル(例えば、ビオチン、アビジンなど)、酵素ラベル(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼなど)、蛍光ラベル(例えば、FITCまたはローダミンなど)、常磁性原子などの使用により、検出可能にラベルされ得る。このようなラベル化を達成するための手順は、当該分野で周知である(例えば、Sternbergerら、J.Histchem.Cytochem.18:315 (1970); Bayerら、Meth. Enzym. 62:308 (1979);Engvalら、Immunol.109:129(1972);Goding, J. Immunol. Meth. 13:215 (1976)を参照。
)本発明のラベルされた抗体は、特定のペプチドを発現する細胞または組織を同定するためのインビトロ、インビボ、およびインサイチュアッセイのために用いられ得る。
本発明の別の実施態様では、上記の抗体を固体支持体上に固定化する。このような固体支持体の例としては、ポリカーボネートのようなプラスチック、アガ ロースおよびセフ
ァロースのような複合炭水化物、ポリアクリルアミドのようなアクリル樹脂、およびラテックスビーズである。抗体をこのような固体支持体に結合させるための技術は、当該分野で周知である(Weirら、「Handbookof Experimental Immunology」第4版、BlackwellScientific Publications, Oxford,England, 第10章 (1986); Jacobyら、Meth. Enzym. 34、Academic Press, N. Y. (1974))。本発明の固定化された抗体は、インビトロ、インビボ、およびインサイチュアッセイのため、ならびに免疫クロマトグラフィーにおいて用いられ得る。
さらに、当業者は、現在利用可能な手順、ならびに抗体に関して上記に開示された技術、方法、およびキットを容易に適用させ得、合理的に設計された抗ペプ チドペプチド(
例えば、Hurbyら、「合成ペプチドの適用:アンチセンスペプチド」SyntheticPeptides, A User's Guide, W.H.Freeman, NY 、289-307頁 (1992)、およびKaspczakら、Biochemistry28:9230-8 (1989)を参照のこと)を作製するために、特異的ペプチド配列に結合し得
るペプチドを作製し得る。
抗ペプチドペプチドは、2つの様式のうちの1つにおいて作製され得る。第1に、抗ペプチドペプチドは、疎水性基および非荷電の極性基を維持しながら、ALK-7ペプチド配列
中に見出される塩基性アミノ酸残基を酸性残基で置換することにより作製され得る。例えば、リジン、アルギニン、および/またはヒスチジン残基は、アスパラギン酸またはグル
タミン酸で置換され、そしてグルタミン酸残基は、リジン、アルギニン、またはヒスチジンで置換される。
VIII. サンプル中のALK-7ポリペプチドを検出する方法
別の実施態様では、本発明は、サンプル中のALK-7ポリペプチドを検出する方法であっ
て、以下の工程、a)免疫複合体が形成される条件下で、サンプルを上記の抗体と接触さ
せる工程、およびb)ポリペプチドと結合した抗体の存在を検出する工程、を包含する方
法に関する。詳細には、本方法は、試験サンプルを、1つ以上の本発明の抗体とインキュベートする工程、およびその抗体が試験サンプルと結合するか否かをアッセイする工程を包含する。正常レベルと比較した場合のサンプル中のALK-7のレベルの変化は、特定の疾
患の存在を示し得る。
抗体を試験サンプルとインキュベートするための条件は変化する。インキュベーション条件は、アッセイにおいて用いられる方式、用いられる検出方法、なら びにアッセイに
おいて使用される抗体のタイプおよび性質に依存する。当業者は、一般に利用可能な免疫学的アッセイ方式(例えば、ラジオイムノアッセイ、酵素連結免疫吸着アッセイ、拡散に基づくオクタロニー法、またはロケット免疫蛍光アッセイ)が、本発明の抗体を用いるために容易に適応され得ることを理解する。このようなアッセイの例としては、Chard、AnIntroduction to Radioimmunoassay and RelatedTechniques,Elsevier SciencePublishers, Amsterdam, The Netherlands (1986);Bullockら、TechniquesinImmunocytochemistry, Academic Press, Orland, FL、第1巻 (1982)、第2巻(1983)、第3巻(1985);Tijssen,Practiceand Theory of Enzyme Immunoassays: Laboratory Techniques inBiochemistry andMolecular Biology, Elsevier Science Publishers, Amsterdam, TheNetherlands(1985)が挙げられる。
本発明の免疫学的アッセイの試験サンプルには、細胞、または細胞のタンパク質抽出物または膜抽出物、あるいは生物学的流体(例えば、血液、血清、血漿、 または尿)が含
まれる。上記の方法において用いられる試験サンプルは、アッセイ方式、検出方法の性質、およびアッセイされるべきサンプルとして用いられる組織、細胞、または抽出物に基づいて変化する。細胞のタンパク質抽出物または膜抽出物を調製するための方法は、当該分野で周知であり、そして利用されるシステムに耐えるサンプルを得るために容易に適応
され得る。
IX. ALK-7に対する抗体を含む診断キット
本発明の別の実施態様では、先述の検出方法を実行するために必要な試薬の全てを含むキットが提供される。このキットは、以下のものを含み得る:i)上記の抗体を含む第1
のコンテナ手段、およびii)その抗体の結合パートナーとラベルとを含む結合体(conjugate)を含む第2のコンテナ手段。別の好ましい実施態様では、このキットは、1つ以上
の以下のものを含む1つ以上の他のコンテナをさらに含む:洗浄試薬、および結合した抗体の存在を検出し得る試薬。検出試薬の例としては、ラベルされた2次抗体、あるいは代わりに、1次抗体がラベルされている場合、ラベルされている抗体と反応し得る発色団試薬、酵素試薬、または抗体結合試薬が挙げられるが、これらに限定はされない。区画化
されたキットは、核酸プローブキットについての上記の通りであり得る。
当業者は、本発明において記述された抗体が、当該分野で周知の確立されたキット方式のうちの1つに容易に組み込まれ得ることを、容易に理解する。
X. 診断スクリーニングおよび処置
以下の議論はヒトの患者に特に関しているが、その教示はまた、ALK-7を発現するいか
なる動物にも適用可能であることは、理解されるべきである。
本発明の診断およびスクリーニング方法は、家系に基づいて、ALK-7の発現レベルの変
化に関連する疾患の発症の危険性があると推測される患者、またはALK-7に関連した疾患
の診断が望まれる患者に特に有用である。
本発明によれば、このようなスクリーニングが必要な個体の徴候発現前(presymptmatic)のスクリーニングが、本発明のALK-7タンパク質をコードするDNAを用いて可能である
。本発明のスクリーニング方法は、個体におけるALK-7遺伝子の欠失または異常の存在の
徴候発現前診断(胎児診断を含む)を可能にし、従って、このような個体がALK-7に関連
した疾患を発症するかまたは発症している可能性に関する見解を可能にする。これは、例えば、ALK-7に関連した疾患の家系を有する個体からの、改変されたALK-7遺伝子または欠失したALK-7遺伝子のキャリアーの同定のために特に価値がある。早期診断はまた、適切
な時期での介入を最大化するために望まれる。
スクリーニング方法の好ましい実施態様では、組織サンプルをこのような個体から採取し、そして、(1)「正常な」ALK-7遺伝子の存在、(2)ALK -7mRNAの存在、および/または(3)ALK-7タンパク質の存在についてスクリーニングする。正常なヒト遺伝子は、
例えば、本発明において教示されるALK-7配列(またはその機能的フラグメント)に対し
て調製されたDNAプローブを用いる、患者のDNAに対する「正常」DNAの制限消化パターン
の検出(RFLP分析を含む)に基づいて特徴付けされ得る。同様に、ALK-7mRNAは、特徴付
けされ得、そして同様のプローブを用いて、ALK-7に関連した疾患を発症する危険性のな
いヒト集団において見出されるような正常ALK-7mRNAの(a)レベルおよび/または(b)サイズと比較され得る。結論として、ALK-7タンパク質は、ALK-7活性に対する生物学的アッセイを用いて、または免疫学的アッセイおよびALK-7抗体を用いて、(a)検出および/または(b)定量され得る。ALK-7タンパク質をアッセイする場合、免疫学的アッセイが、そのスピードのために好ましい。(1)異常なALK-7DNAサイズのパターン、および/あるい
は(2)異常なALK-7mRNAのサイズまたはレベル、および/あるいは(3)異常なALK-7タ
ンパク質レベルは、その患者がALK-7に関連した疾患を発症する危険性があることの指標
となる。
本発明のスクリーニングおよび診断方法は、全ALK-7 DNAコード配列がプローブのため
に用いられることを必要としない。むしろ、正常個体または罹患個体由来のDNA調製物中
のALK-7遺伝子の存在、このような遺伝子の欠損、またはこのような遺伝子の改変した物
理的特性(例えば、電気泳動の移動パターンにおける変化)を検出するのに十分な核酸フラグメントまたは核酸長を用いることが必要とされるのみである。
胎児診断は、所望される場合、胎児細胞を得るための任意の公知の方法(羊水穿刺、絨毛膜絨毛サンプリング(CVS)、および胎児鏡を含む)を用いて行われ得る。胎児染色体
の分析は、正常ALK-7遺伝子を有する染色体部分が、ヘテロ接合状態で存在するか否かを
決定するために用いられ得る。
このような処置が必要な患者においてALK-7に関連する疾患を処置する方法では、機能
的なALK-7 DNAが、このような患者を処置するのに十分な時間および量で、このような遺
伝子によって供給されるALK-7タンパク質の発現を可能にする様式および量で、このよう
な患者の細胞に提供され得る。細胞から欠損した遺伝子またはタンパク質を必要とするヒト患者にこのような送達を提供するための多くのベクター系が、当該分野で公知である。例えば、レトロウイルス系(特に、改変されたレトロウイルス系、および特に単純ヘルペスウイルス系)が用いられ得る。このような方法は、例えば、Breakefield,X.A.ら、TheNew Biologist 3:203-218 (1991); Huang, Q.ら、ExperimentalNeurology115:303-316(1992), WO93/03743およびWO90/09441の教示において提供される。機能的なALK-7タンパク
質をコードするDNA配列の送達は、欠損または変異のALK-7遺伝子を効果的に置換する。
別の実施態様では、神経細胞またはグリア細胞のいずれかの幹細胞集団が、遺伝子操作されて機能的ALK-7レセプターを発現し得る。ALK-7レセプ ターを組換え的に発現するこ
のような細胞は、哺乳動物の神経学的な系の疾患領域または損傷領域に移植され得る(NeuralTransplantation. A PracticalApproach, DonnetおよびDjorklund編、Oxford UniversityPress, New York, NY (1992))。なお別の実施態様では、胚組織または胎児ニュー
ロンが機能的ALK-7レセプターを発現するように遺伝子操作され、そして哺乳動物大脳辺
縁系(limibicsystem)の疾患領域または損傷領域に移植され得る。胎児のドーパミンニ
ューロンをパーキンソン症候群の患者に移植することの実行可能性が証明されている(Lindvallら、ArchivesofNeurology 46:615-631(1989))。
リガンドとそれらのレセプターとの間の分子相互作用の研究は、レセプターの細胞外ドメインのみが分子間の特定の物理的相互作用に関わることを示した (Riedelら、Nature324:68-70(1986); Riedelら、EMBO J. 8:2943-2945 (1989))。従って、レセプターの細
胞外ドメインは、ALK-7リガンドについて発現cDNAライブラリーをスクリーニングするた
めのプローブとして用いられ得る。レセプタープローブの検出のための1つのアプローチでは、胎盤のアルカリホスタファーゼをレセプターの細胞外ドメインに融合し、そして陽性クローンをアルカリホスタファーゼ活性の存在により検出する。
ALK-7リガンドを単離するための別のアプローチは、同じ細胞内中でのレセプターおよ
びそのリガンドの同時発現が、制御されない増殖および悪性の形質転換を生じるという知見を利用することである(Kleinら、Cell66:395-403(1991); Gazitら、Cell 39:89-97 (1984))。真核生物のcDNA発現ライブラリーを、レセプターを発現する細胞内にトランスフェクトし得、そしてリガンドの存在が、オートクラインループを生成し、形質転換された表現型を生じる。このアプローチは、Mikiら、Science251:72-75(1991)によってうま
く使用され、ケラチノサイト増殖因子(KGF)を発現する細胞を用いてKGFのレセプターを単離している。なお別のアプローチでは、ALK-7レセプタータンパク質は、上記の組換え
技術によって細胞株またはXenopus卵母細胞において発現され得、そして抗ホスホチロシ
ン抗体(UBI,Happauge,New York)によって検出されるような、そのリガンドが刺激する
チロシンキナーゼ活性の活性化は、リガンドをアッセイし、そして精製するために用いられ得 る。例えば、組換えALK-7レセプターを発現する細胞は、哺乳動物の脳抽出物に曝され得る。脳抽出物は、クロマトグラフィーによって分画され得、そしてリガンド活性の存在についてアッセイするために用いられ得る。一旦特定の画分中に活性が同定されると、それは、従来の生化学的技術によってさらに精製され得る。
別のアプローチでは、ALK-7細胞外ドメインは、ランダムペプチドライブラリーをスク
リーニングするために用いられ得る(Cullら、Proc.Natl.Acad. Sci. USA 89:1865-1869(1982); Lamら、Nature354:82-84 (1991))。単離されたペプチドは、それらのリガンド
活性についてアッセイされ得る。
本発明の別の実施態様では、ALK-7リガンドが細胞中で組換え遺伝子として発現され、
そのためその細胞は哺乳動物、好ましくは遺伝子治療が必要なヒトに移植され得る。個体に遺伝子治療を提供するために、ALK-7リガンドの全てまたは一部をコードする遺伝子配
列が、ベクター中に挿入され、そして宿主細胞中に導入される。遺伝子治療に適し得る疾患の例としては、神経変性疾患または障害、アルツハイマー病、精神分裂病、てんかん、新生物、およびガンが挙げられるが、これらに限定はされない。遺伝子治療に用いられ得るベクターの例としては、欠損レトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、ま
たは他のウイルスベクター(Mulligan,R.C., Science 260:926-932 (1993))が挙げられ
るが、これらに限定はされない。遺伝子を有するベクターを細胞内に導入し得る手段としては、マイクロインジェクション、エレクトロポレーション、形質導入、あるいはDEAEデキストラン、リポフェクション、リン酸カルシウム、または当業者に公知の他の手順を用いるトランスフェクションが挙げられるが、これらに限定はされない(MolecularCloning,A Laboratory Manual, Sambrookら編、Cold SpringHarbor Press, Plainview,NewYork(1989))。
ALK-7のアンタゴニストおよびアゴニストが、ALK-7の活性を妨害または増強する能力は、ALK-7を含む細胞を用いて評価され得る。細胞中の ALK-7活性についてのアッセイは、
アンタゴニストまたはアゴニストとして作用し得る薬剤の存在下でALK-7タンパク質の機
能性を決定するために使用され得、従って、ALK-7の活性を妨害または増強する薬剤が同
定される。
このアッセイにおいてスクリーニングされる薬剤としては、ペプチド、炭水化物、ビタミン誘導体、または他の薬学的物質が挙げられるが、これらに限定はさ れない。これら
の薬剤は、1)ランダムに、2)合理的な選択により、または3)例えば、タンパク質またはリガンドのモデリング技術を用いる設計により選択およびスクリーニングされ得る。
ランダムスクリーニングについては、薬剤(例えば、ペプチド、炭水化物、薬学的物質など)がランダムに選択され、そしてALK-7タンパク質に結合するか、またはその活性を
刺激/ブロックする能力についてアッセイされる。
あるいは、薬剤は、合理的に選択または設計され得る。本明細書中に用いられるように、薬剤が、ALK-7タンパク質または公知のリガンドの構造(configuration)に基づいて選択される場合、その薬剤は、「合理的に選択または設計される」といわれる。
1つの実施態様では、本発明は、ALK-7の活性を刺激またはブロックするアンタゴニス
トまたはアゴニストについてのスクリーニング方法であって、以下の工程、(a)ALK-7を発現する細胞を、試験されるべき薬剤とインキュベートする工程、および(b)ALK-7リガンドのALK-7結合に対するその薬剤の影響を測定することによって、ALK-7タンパク質の活性についてその細胞をアッセイする工程、を包含する方法に関する。
細胞が、機能的な形態のALK-7タンパク質を発現し、そしてそのALK-7活性が測定され得る限り、いかなる細胞も上記のアッセイに用いられ得る。好 ましい発現細胞は、真核細
胞または真核生物である。このような細胞は、当該分野で公知の日常的な手順を用いて、ALK-7タンパク質をコードするDNA配列を含むように改変され得る。あるいは、当業者は、細胞内に直接ALK-7タンパク質をコードするmRNAを導入し得る。
ALK-7リガンド(上記のようなアンタゴニストおよびアゴニストを含む)を用いて、本
発明は、細胞中のALK-7タンパク質の活性を調節するための方法をさらに提供する。一般
的に、ALK-7の活性をブロックまたは刺激することが同定されている薬剤(アンタゴニス
トおよびアゴニスト)は、その薬剤が、ALK-7タンパク質を発現する細胞とインビボで接
触し得るように処方され得る。このような細胞とこのような薬剤との接触は、インビボにおけるALK-7タンパク質の活性の調節を生じる。処方障壁または毒性障壁が存在しない限
り、上記のアッセイで同定された薬剤は、インビボでの使用に対して有効である。
別の実施態様では、本発明は、ALK-7またはALK-7リガンド(ALK-7アンタゴニストおよ
びアゴニストを含む)を動物(好ましくは、哺乳動物(特に、ヒト))に、その動物においてALK-7レベルの改変をもたらすのに十分な量で投与する方法に関する。投与されたALK-7またはALK-7リガンドは、特に、ALK-7に関連した機能をもたらし得る。さらに、ALK-7
は脳組織内で発現されるので、ALK-7またはALK-7リガンドの投与は、脳内のALK-7レベル
を改変するために用いられ得る。
当業者は、任意の特定の処置プロトコルのために投与されるべき量が容易に決定され得ることを認識する。投薬量は、有害な副作用(例えば、望ましくない交 差反応、アナフ
ィラキシー反応など)を引き起こすほど多くするべきではない。一般的に、投薬量は、年齢、状態、性別、および患者の疾患の程度、反対の適応症(counterindication)(ある場合)、および各々の医師によって調整されるべき他のこのような変数によって変化する。投薬量は、毎日1回またはそれ以上の投与で、1または数日間、ALK-7またはALK-7リガンドの0.001mg/kgから50mg/kgまで変化し得る。ALK-7またはALK-7リガンドは、注射により
、または所定の時間徐々に灌流することによって、非経口的に投与され得る。これは、静脈内、腹腔内、筋肉内、または皮下に投与され得る。
非経口投与のための調製物には、無菌溶液あるいは水性溶液または非水溶液、懸濁液、および乳濁液が含まれる。非水性溶媒の例として、プロピレングリコー ル、ポリエチレ
ングリコール、植物油(例えば、オリーブ油)、注射可能な有機エステル(例えば、オレイン酸エチル)が挙げられる。水性キャリアとしては、水、アルコール性/水性の溶液、
乳濁液または懸濁液が挙げられ、生理食塩水および緩衝化媒体が含まれる。非経口ビヒクルとしては、塩化ナトリウム溶液、リンガーデキストロースおよび塩化ナトリウム、乳酸加リンガー液または固定油が挙げられる。静脈内ビヒクルとしては、流体および栄養素の補液(replenisher)、電解質補液(例えば、リンガーデキストロースに基づく補液)などが挙げられる。保存剤および他の添加剤としてはまた、例えば、抗菌剤、抗酸化剤、キレート剤、不活性ガスなどが挙げられる。一般的には、Remington'sPharmaceuticalScience、第16版、Mack編(1980)参照のこと。
別の実施態様では、本発明は、ALK-7に関連する活性を改変するのに十分な量のALK-7またはALK-7リガンド、ならびに薬学的に受容可能な希釈液、キャリア、または賦形剤を含
む薬学的組成物に関する。適切な濃度および投薬量の単位サイズは、上記のように、当業者によって容易に決定され得る(例えば、Remington'sPharmaceuticalSciences(第16版、Osol, A.編、Mack, Easton PA (1980)およびWO 91/19008)。
XI. トランスジェニックALK-7「ノックアウト」マウス
トランスジェニック非ヒト動物の作製法
本発明の非ヒト動物は、内因性ALK-7遺伝子のトランスジーンの中断(interruption)
または変化を有する動物(ノックアウト動物)および/またはそのゲノム中に、ヒトALK-7
の発現を検出する1つまたはそれ以上のトランスジーンが導入された動物を含む。
このような非ヒト動物は、齧歯動物、非ヒト霊長類、ヒツジ、イヌ、ウシ、両生類、爬虫類などの脊椎動物を含む。好ましい非ヒト動物は、非ヒト哺乳動物種 の動物から選択
され、最も好ましくは、ラットおよびマウスを含む齧歯科から選択された動物、最も好ましくはマウスである。
本発明のトランスジェニック動物は、非自然的手段(例えば、人為的操作)で、動物中で天然には存在しない1つまたはそれ以上の遺伝子、例えば、外来遺伝 子、遺伝子工学
的に操作された内因性遺伝子などを導入させた動物である。トランスジーンとして公知な、非自然的に導入された遺伝子は、その動物と同じまたは異なった種に由来してもよいが、トランスジーンと呼ばれる配置および/または染色体座において、その動物中に自然に見出されなくてもよい。トランスジーンは、外来DNA配列、すなわち、宿主動物のゲノム中に通常、見出されない配列を含み得る。あるいは、またはさらに、トランスジーンは、遺伝子発現の正常なインビボパターンを変化させるために、あるいは遺伝子がコードする内因性遺伝子産物の生物学的活性を変化または除去させるために、インビトロで再配列または変異された、正常でない内因性DNA配列を含み得る(Watson,J.D.ら、Recombinant DNA、第2版、W. H. Freeman & Co., New York(1992)、255-272頁;Gordon,J.W.、Intl.Rev.Cytol.115:171-229(1989);Jaenish, R.、Science 240:1468-1474(1989);Rossant,J.、Neuron2:323-334(1990)。
本発明のトランスジェニック非ヒト動物は、非ヒト動物の生殖系列中にトランスジーンを導入することによって得られる。種々の発達段階の胚の標的細胞は、本発明のトランスジーンを導入するために使用される。胚の標的細胞の発達段階に応じて、異なった方法が使用される。
1.接合体のマイクロインジェクションは、本発明を実施する過程で、動物のゲノム中にトランスジーンを取り込むための好ましい方法である。接合体(前核融合またはその後の細胞分裂を受けていない受精卵)は、トランスジェニックDNA配列のマイクロインジェ
クションのための好ましい標的細胞である。マウスのオス前核は、直径が約20ミクロンの大きさに達し、トランスジェニックDNA配列を含む1〜2ピコリットルの溶液の再現可能
な注入を可能にする特徴である。トランスジーンの導入を行うために接合体を使用することは、大抵の場合、注入されたトランスジェニックDNA配列が、最初の細胞分裂の前に、
宿主動物のゲノム中に取り込まれるという利点を有する(Brinsterら、Proc.Natl.Acad.Sci. (USA) 82:4438-4442(1985)。その結果、得られたトランスジェニック動物(始祖動
物、founder animals)の全細胞は、トランスジェニック対立遺伝子と呼ばれる特定の遺
伝子座で取り込まれたトランスジーンを安定的に保持する。そのトランスジェニック対立遺伝子はメンデル遺伝を示す:トランスジェニック動物と非トランスジェニック動物との交配から得られる子孫の半分は、ランダム組み合わせのメンデル則に従い、トランスジェニック対立遺伝子を受け継ぐ。
2.ウイルスの組込みもまた、本発明のトランスジーンを動物に導入するために使用され得る。発達中の胚は、胚盤胞として知られる発達段階までインビトロ で培養される。
この時期、卵割球は適切なレトロウイルスで感染され得る(Jaenich,R.、Proc. Natl. Sci. (USA)73:1260-1264(1976))。卵割球の感染は、透明帯の酵素的除去によって高めら
れる(Hoganら、Manipulatingthe Mouse Embryo、Cold Spring Harbor Press, Cold SpringHarbor, N. Y.(1986))。トランスジーンは、典型的には複製欠損であるが、ウイルス結合DNA配列(このようなウイルス配列に結合するトランスジェニックDNA配列を含む)の組込みにコンピテントのままであるウイルスベクターによって、宿主動物のゲノム中に導入される(Jahnerら、Proc.Natl.Acad. Sci. (USA)82:6927-6931(1985);Van derPuttenら、Proc. Natl. Acad. Sci.(USA)82:6148-6152(1985))。トランスフェクションは
、トランスジーン含有ウイルスベクターを産生する細胞の単層上で卵割球を培養することによって、容易に、かつ効率的に得られる(Vander Puttenら、Proc.Natl. Acad. Sci. (USA)82:6148-6152(1985);Stewartら、EMBOJournal 6:383-388(1987))。あるいは
、感染は、胞胚腔のような後期段階で実施され得る(Jahner, Dら、Nature 298:623-628(1982))。すべての事象において、ウイルス組込みによって得られたトランスジェニック始祖動物のほとんどは、トランスジェニック対立遺伝子のモザイクである;すなわち、トランスジーンは、トランスジェニック始祖動物を形成する全細胞のサブセットのみに取り込まれる。さらに、単一の始祖動物において、複数のウイルス組込み事象が起こり得る
。これにより、未来の子孫の世代では分離する複数のトランスジェニック対立遺伝子を発生する。この方法による生殖系列細胞へのトランスジーンの導入は、可能であるが、おそらく低頻度で生じる(Jahner,D.ら、Nature 298:623-628(1982)。しかし、一度、この方法で生殖系列細胞にトランスジーンが導入されると、トランスジェニック対立遺伝子は、動物細胞の全て(すなわち、体細胞および生殖系列細胞の両者)に存在する子孫が生
まれ得る。
3.胚幹(ES)細胞もまた、本発明のトランスジーンを動物に導入するための標的細胞となり得る。ES細胞は、インビトロで培養される前移植胚から得られる(Evans,M.J.ら、Nature292:154-156(1981);Bradley, M. O.ら、Nature 309:255-258(1984);Gossler
ら、Proc.Natl.Acad. Sci. (USA)83:9065-9069(1986);Robertsonら、Nature 322;445-448(1986);Robertoson,E.J.、Teratocarcinomasand Embryonic Stem Cells:A Practical Approach、Robertoson,E.J.編、IRL Press、Oxford(1987)71-112頁)。市販品であるES細胞(例えば、GenomeSystems Inc.、St.Louis、MOから)は、確定した方法(Lovell-Badge, R. H. Teratocarcinomas andEmbryonic Stem Cells:APractical Approach
、Robertson, E. J. 編、IRL Press、Oxford、(1987)、153-182頁)に従って、1つまた
はそれ以上のトランスジーンを用いて形質転換され得る。形質転換されたES細胞は、動物の胚盤胞と一緒にされ得る。その後、ES細胞は、この胚をコロニー化し、そして得られた動物の生殖系列となる。これは、(2つまたはそれ以上の動物に由来する細胞から構成
される)キメラである(Jaenisch,R.、Sicence240:1468-1474、(1988)、Bradley, A.、Teratocarcinomasand Embryonic Stem Cells:APractical Approach、Robertson, E.J.編、IRL Press、Oxford(1987)、113-151頁)。再度、一度、トランスジーンが、この方法で生殖系列細胞中に導入されると、トランスジェニック対立遺伝子は、動物細胞の全て(すなわち、体細胞および生殖系列細胞の両方)に存在する子孫が生まれ得る。
それが生じるとしても、トランスジーンの最初の導入は、ラマルク(非メンデル)的な事象である。しかし、本発明のトランスジーンは、安定的に生殖系列細胞中に組込まれ、メンデル座として、トランスジェニック動物の子孫へ伝達され得る。他のトランスジェニック技術は、モザイク状のトランスジェニック動物が生じる。モザイク状のトランスジェニック動物において、細胞は、トランスジーンを有する場合もあるが、有さない場合もある。生殖系列細胞がトランスジーンを有しないモザイク状トランスジェニック動物では、子孫へのトランスジーンの伝達は起こらない。しかしながら、モザイク状トランスジェ
ニック動物は、トランスジーンに関連する表現型を示し得る。
トランスジーンは、ヒト疾患の動物モデルを提供するために非ヒト動物へ導入され得る。このような動物モデルとなるトランスジーンは、たとえば、ヒト遺伝 病の先天性の代
謝異常を伴う変異遺伝子産物をコードするトランスジーン、およびヒト病原体(すなわち、細菌、ウイルスまたは他の病原性微生物)の感受性を与えるに必要なヒト因子をコードするトランスジーンを含む(Lederら、米国特許第5,175,383号(1992年12月29日);Kindtら、米国特許第5,183,949号(1993年2月2日);Smallら、Cell46:13-18(1986);Hooperら、Nature326:292-295(1987);Staceyら、Nature332:131-136(1988);Windleら、Nature 343:665-669(1990);Katzら、Cell74:1089-1100(1993)。トランスジェニック的に導入された変異は、選択可能および/または検出可能なマーカーをコードするDNA配列が
、非ヒト動物にとって、通常、内因性である遺伝子配列に置換される、特徴のない(null)(「ノックアウト」)対立遺伝子を含む。疾患になりやすい傾向があり、あるいはトラ
ンスジーンが疾患を引き起こす、得られたトランスジェニック非ヒト動物は、疾患を誘導する組成物を同定し、そして疾患を誘導することが知られているかまたは予期される組成物の病原性能力を評価するために(Berns,A.J. M.、米国特許第5,174,986号(1992年12
月29日))、あるいは、疾患の処置またはその症状を改善のために使用され得る組成物を評価するために(Scottら、WO94/12627(1994年))使用され得る。
本発明のトランスジーンを受け継いだ子孫は、本発明のトランスジーンの配列に対応するか、またはそれによってコードされる特徴的な配列を含む生体分子の 存在について子
孫に由来する遺伝物質の分析によって、トランスジーンを受け継いでいない同腹子と区別される。たとえば、本発明のトランスジーンの選択可能なマーカーによって、唯一、コードされるポリペプチドを含む生物学的液体は、そのポリペプチドの存在が免疫アッセイされ得る。トランスジェニック子孫を同定する、より簡単かつ信頼性ある方法は、動物の
端部、例えば、尾から組織サンプルを得る工程、および本発明のトランスジーンの特徴的な部分(例えば、その選択マーカー)のDNA配列に対応する核酸配列の存在についてサン
プルを分析する工程を包含する。このような核酸配列の存在は、例えば、トランスジーンの特徴的な部分に対応するDNA配列を用いるハイブリダイゼーション(「サザン」)分析
、基質としてサンプル中のDNA配列を使用するPCR反応産物およびトランスジーンDNA配列
に由来するオリゴヌクレオチドなどの分析によって測定され得る。
本発明をさらに詳細に説明するが、下記の実施例に限定されない。
実施例1
ALK-7の単離
ALK-7のPCRフラグメントを、BamHI制限酵素部位を有するモチーフVAVKIF(配列番号4
)に由来するプライマー、5'-GCGGATCCGT(C/G/T)CG(A/C/T)GT(C/G/T)AA(A/G)AT(A/C/T)TT-3'(配列番号3)およびEcoRI制限部位を有するモチーフYMAPE(配列番号6)に由来する
プライマー、5'-CGGAATTC(A/G/T)GG(A/G/T)GCCAT(A/G)TA-3'(配列番号5)を使用して単離した。PCR増幅は、94℃(1分間)、50℃(1分間)および72℃(1分間)からなるサ
イクルを5サイクル実施し、次いで、94℃(1分間)、55℃(1分間)および72℃(1分間)からなるサイクルを35サイクル実施した。
このPCRフラグメントを使用して、λgt10の生後7日全ラット脳ライブラリーから、全
長cDNAをクローン化し、高いストリンジェンシー(60℃、0.1%SDS、0.1XSSC)で洗浄した(一般的な技術は、MolecularCloning:ALaboratory Manual 第2版、Sambrook、Fritschおよび Maniatis編、Cold SpringHarborLaboratory、1989、参照)。全長のALK-7 cDNA
クローンは、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(12301Parklawn Drive,Rockville, MD 20852)に寄託され、寄託番号ATCC 75945が付与されている。ALK-7クロー
ンのコード領域のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列は、それぞれ配列番号1および2に示されている。
実施例2
ALK-7リガンドの単離
プローブとして細胞外ドメイン-アルカリホスファターゼ融合タンパク質を使用する、ALK-7リガンドのためのcDNA発現ライブラリーのスクリーニング ALK-7の細胞外ドメイン
と分泌型胎盤アルカリホスファターゼ(SEAP)との融合タンパクを構築するために、FlannaganおよびLeder、Cell 63:185-194(1990)により構築されたAPtag-1と呼ばれるベクタ
ーを使用する。APtag-1は、細胞外ドメインをコードするALK-7cDNAの領域を挿入するために、1組の制限部位を含む。挿入部位の下流は、SEAPの全長配列であり、これは上流配列と融合している。
ALK-7レセプター融合タンパクを作製するために、ALK-7分泌シグナルペプチドと全細胞外ドメインをコードする配列を含み、膜貫通領域の最初の疎 水性アミノ酸の直前で終わ
っているALK-7cDNA配列の5'末端を、APtag-1に挿入する。得られたプラスミドは、SEAPに結合したALK-7細胞外ドメインとの融合タンパク質をコードする。この融合タンパク質は
、モロニー・マウス白血病ウイルス(Moloney Murine Leukemia virus)LTRプロモーターから発現される。この融合構築物を、高レベルのAPtag-Kit融合タンパク質を発現するこ
とが示されていたNIH/3T3細胞中へトランスフェクトする(FlannaganおよびLeder、Cell63:185-194(1990))。この融合構築物を、選択マーカープラスミド、pSV2neoでコトラン
スフェクトし、そしてG418(400〜800μg/ml)で選択する。新しい耐性コロニーを、96ウェルプレート中で増殖させて、培地中へのSEAP活性の分泌についてスクリーニングする。
融合タンパク質を濃縮し、精製し、そして哺乳動物の脳、好ましくはヒトの脳に由来するcDNA発現ライブラリーをスクリーニングするためのプローブとして使用する。
3タイプのポジティブクローンが予想される:(1)バックグラウンドのアリカリホスフ
ァターゼ活性を有するクローン;(2)融合タンパク質と非特異的に結合するクローン;お
よび(3)ALK-7リガンドをコードするクローン。バックグラウンドホスファターゼクローンは、アルカリホスファターゼ基質の存在下で、添加プローブがなくてもポジティブである。非特異的相互作用を有するクローンから特異的なものを区別するために、これらのクローンを発現する細菌からの抽出液を、ALK-7を発現するNIH/3T3細胞中のALK-7のキナーゼ活性を刺激するために用いる。リガンドのみが、ALK-7キナーゼ活性の活性化を刺激し得
る。
ALK-7細胞外ドメインの適切なグリコシル化を受けるためには、細菌よりも、むしろNIH/3T3細胞においてレセプタープローブを産生させることが 好ましい。しかし、成長因子
のグリコシル化は、しばしば、それらの活性に必要でないことが示されている。例えば、細菌中で得られたM-CSF(Metcalf、Blood 67:257-267(1986)およびNGF(BoehringerMannheimから入手可能)は、生物学的に活性である。従って、グリコシル化されたレセプタープローブは、スクリーニングの過程でファージプラーク中のE.coliによって合成されたそのリガンドと適切に相互作用するはずである。
インビトロでALK-7リガンドをスクリーニングするためのApタグされたALK-7プローブを使用することに加えて、このプローブはまた、リガンドの発現を位置付けるために、哺乳動物の脳切片における組織学的染色において使用され得る。ALK-7リガンドの発現位置の
測定は、さらなる分析のために、その組織細胞源から得たリガンドの生化学的精製を可能とする。
ALK-7リガンドの機能的スクリーンニング
ALK-7リガンドを単離するための別のアプローチは、機能的なスクリーニングアプロー
チを使用するものである。ALK-7の全長cDNAを、MMLV LTRプロモーターのもとに発現ベク
ターpMEX中にクローン化する。ALK-7発現ベクターを、ハイグロマイシン耐性を与えるハ
イグロマイシンβ-ホスホトランスフェラーゼ遺伝子を含むpSV2Hygroとともに、NIH/3T3
細胞中にコトランスフェクトする(GritzおよびDavis、Gene25:179-188(1983))。トラ
ンスフェクト細胞は、350μg/mlの濃度でハイグロマイシンBを用いて選択される。耐性クローンを、12ウェルプレート中で増殖させ、ウェスタンブロット分析により抗ALK-7抗体
を使用してALK-7の発現についてスクリーニングする。
Mikiら、Gene 83:137-146(1989)が開発したベクター系を用いて、ラット脳mRNA由来の直接的真核生物cDNAライブラリーを構築する。このベクターは、cDNA挿入物の発現のためのMMLVLTRプロモーター、および選択マーカーとして、SV40初期プロモーターで駆動されるNeo遺伝子を有する。さらに、このベクターはpBR322複製起点を含み、そして目的のcDNA挿入物は、粗製λDNA調製物のNotI消化および連結によって得られ、その後、細菌細胞にトランスフェクトされ得る。このcDNAライブラリーを、Mikiら、Gene83:137-146(1989)により詳細に記載されるようにして構築する。
cDNAライブラリーを、ALK-7発現NIH/3T3マウス胚線維芽細胞中にトランスフェクトする。トランスフェクト細胞由来の集団(foci)を単離し、NIH/3T3細胞中のバックグラウン
ド形質転換体を除去するために、Neo耐性について試験する。各Neo耐性形質転換体から得たゲノムDNAを、プラスミドを放出するNotIで切断する。消化DNAを希釈条件下で連結し、そしてコンピテントな細菌を形質転換するために使用する。各集団から得たプラスミドDNAを精製し、そしてALK-7を発現する、または発現しないNIH/3T3細胞にトランスフェクトする。ALK-7リガンドによるが、他のタンパク質によらない形質転換体は、ALK-7発現の存在に依存することが予想される。次いで、クローンを配列決定によりさらに分析し、コードされたタンパクを精製し、そしてALK-7結合についてアッセイする。
実施例3
ALK-7タンパク
ALK-7cDNAフラグメントを、C末端で赤血球凝集(HA)エピトープで標識し、pBS KS(Stratagene)中にサブクローニングした。このプラスミドを、Promegaから購入した試薬キットを用い、製造者の説明に従って、インビトロ翻訳のために使用した。35S-Cys標識産
物を抗HAモノクローナル抗体(12CA5)で免疫沈降させ、そしてSDS/PAGEで分離し、次い
で、オートラジオグラフィーを行った(図2、左レーン)。ALK-7タンパク質は、優勢的
な55Kバンドからなり、付加的なバンドは、内部Metコドンから生じた。
ALK-7 HAタグされたcDNAは、COS細胞中で、pRc/MMV発現ベクター(Invitrogen)から発現された。トランスフェクト細胞を、125Iで標識し、溶解し、12CA5抗体で免疫沈降させ
、そしてSDS/PAGEで分析し、そしてオートライオグラフィーを行った(図2、右レーン)。ALK-7の予測された大きさである55Kのタンパク質を、トランスフェクト細胞の表面上の、タンパクの125I標識後に検出した。
実施例4
ALK-7mRNA発現
ALK-7mRNA発現を、成体ラット脳の異なった領域において(図3A)、および発育中の末梢組織において(図3B)、RNaseプロテクション分析(RPA)によって検討した。ALK-7mRNAは、選択的に、中枢神経系に限られた。優勢的な発現が、成体小脳に見られたが、海馬、中脳、橋、髄質、小丘および視床にも見られた。COS細胞は、ALK-7mRNAを発現しなかった。ALK-7mRNAの低い発現が、2週齢、しかし成体化していないラット卵巣、および成体腎臓において見られた。ALK-7mRNAの中程度の発現もまた、生後1日(P1)の上頸神経節(SCG)で検出された。
小脳の発育中の、RPAによって分析されたALK-7mRNA発現は、小脳成熟中で、発現が増加することを示し、成体小脳において最も高いレベルであった(図4A)。甲状腺機能亢進
症のモデルが、プロピルチオウラシル(PTU)を用いて新生児ラットにおいて誘導された
。それは、小脳中の顆粒細胞およびプルキニエ細胞の発育を遅延させる。その処置もまた、ALK-7mRNAの発育中の発現を遅延させた。このことは、小脳における異なったニューロ
ン細胞タイプの成熟中におけるALK-7の役割を示す(図4B)。インビトロで、ALK-7mRNA
は、顆粒細胞の培養物中に容易に検出された(図4C)。
成体小脳を通過する断面を、プルキニエ細胞(矢先)および顆粒細胞(矢印)におけるALK-7 mRNA発現を示す図5に示す。図5Bは、顔面運動細胞核(矢印)の運動ニューロン
におけるALK-7mRNA発現を示す。
本明細書中上記にて言及した全ての刊行物は、その全体においてここに参考として援用される。
前記の発明は、明瞭および理解の目的のためにある程度、詳細に記載されているが、本発明の真の範囲および添付された特許請求の範囲から逸脱することなく、形態および細部における種々の変更がなされ得ることを、この開示を読むことから当業者は理解する。
(配列表)
Figure 2009118856
Figure 2009118856
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Claims (1)

  1. セリンスレオニンキナーゼレセプター。
JP2009049952A 2009-03-03 2009-03-03 Alk−7(アクチビン様キナーゼ)、セリンスレオニンキナーゼレセプター Pending JP2009118856A (ja)

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JPH11266870A (ja) 新規タンパク質およびそのdna

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