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JP2009079024A - 2−ナフトール誘導体の製造方法 - Google Patents

2−ナフトール誘導体の製造方法 Download PDF

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Keiichi Yokota
圭一 横田
Yoshitomo Ka
良友 何
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Air Water Inc
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Abstract

【課題】 2−テトラロン誘導体を原料とした2−ナフトール誘導体を、より簡便な操作でかつ安価に製造することができる製造方法を提供すること
【解決手段】 式(I)の2−テトラロン誘導体を、水と混和しない有機溶媒を用い、酸無水物の存在下、硫酸により脱水素した後に、加水分解する一般式(II)の2−ナフトール誘導体の製造方法。(式中X〜Xは、水素またはフッ素、塩素および臭素から選ばれるハロゲンで、少なくとも一つはハロゲン。)
【化1】
Figure 2009079024

【選択図】 なし

Description

本発明は、2−ナフトール誘導体の製造方法に関するものであり、この化合物は医薬、農薬、電子材料等の原料として利用できる。
本発明は、2−テトラロン誘導体を、酸無水物の存在下、硫酸により脱水素することによる2−ナフトール誘導体の製法に関する。
2−テトラロン誘導体から2−ナフトール誘導体を製造する方法としては、2−テトラロン誘導体を臭素等の臭素化剤で酸化的脱水素を行って1−ブロモ−2−ナフトール誘導体とし、接触還元や亜硫酸塩等によリ還元して2−ナフトール誘導体とする方法(特許文献1)や、臭化銅(II)等の酸化剤を用いて酸化的脱水素を行って2−ナフトール誘導体とする方法(特許文献2)や、貴金属触媒存在下に2−テトラロンと1,2−ジアリンオキサイドの混合物を反応させる方法(特許文献3)、また脱水素触媒存在下に2−テトラロン誘導体を脱水素して2−ナフトール誘導体を合成する方法として、メシチレンを溶媒としてパラジウムカーボン触媒存在下に還流下で反応する方法がある(非特許文献1)。
しかし、特許文献1では、毒性が強く取扱いにくい臭素を2モル倍以上と多量に使用されており好ましくない。また、1位が臭素化されたものが生成するため、還元処理が必要となり、操作が煩雑となる。特許文献2でも、毒性の強い臭化銅(II)を2モル倍と多量に使用されており、また廃棄物処理面での負荷が大きいという欠点を有している。
特許文献3では、1,2−ジアリンオキサイドの入手が困難である上に、2−テトラロールの副生が多<、収率が低いという欠点がある。特許文献4では、メシチレン還流下に反応させる必要があり、反応温度が高いという欠点がある。また、非特許文献1のように2−テトラロン誘導体としてアルキル基またはアルコキシ基を有するものを原料として用いる場合には問題はないが、ハロゲン化された2−テトラロン誘導体を原料として用いた場合、この方法により脱水素反応すると、ハロゲンが水素化分解を受けて脱離し、目的物の純度・収率の低下や、脱離したハロゲン化水素による腐食問題が発生する。特に工業的に製造する場合には、水素が溜まりやす<なって、前記副反応が進行しやすくなり好ましくない。
一方、シクロヘキサノン誘導体を原料として酢酸溶媒、無水酢酸存在下、硫酸により脱水素を行った後に、塩基性条件下で加水分解してフェノール誘導体を合成するという方法がある(非特許文献2)。
しかし、脱水素法としては注目される技術ではあるが、2−テトラロン誘導体を原料として酢酸容媒、無水酢酸存在下、硫酸により脱水素を行った場合、参照例1に示したように十分満足できる収率が得られない。
特開2004−91361号公報 特開2004−91362号公報 米国特許第3890397号明細書 J. Org. Chem., 63, 4140 (1998) J. Org. Chem., 39, 2126 (1974)
本発明の目的は、2−テトラロン誘導体を原料とした2−ナフトール誘導体を、より簡便な操作でかつ安価に製造することができる製造方法を提供することにある。
本発明者らは前記した従来技術の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ハロゲン化された2−テトラロン誘導体を、水と混和しない有機媒を用いて酸無水物の存在下、硫酸により脱水素した後に、加水分解することにより、高収率でハロゲン化された2−ナフトール誘導体が生成することを究明し、本発明を完成するに至った。
本発明は、下記一般式(I)で表される2−テトラロン誘導体を、
Figure 2009079024
(式中、X、X、XおよびXは、おのおの独立して水素原子、またはフッ素原子、塩素原子および臭素原子から選ばれるハロゲン原子を表す。X、X、XおよびXのうち少なくとも一つは前記ハロゲン原子である。)
水と混和しない有機容媒を用いて、酸無水物の存在下、硫酸により脱水素した後に、加水分解することを特徴とする一般式(II)で表される2−ナフトール誘導体の製造方法を提供する。
Figure 2009079024
(式中、X、X、XおよびXは、前記と同様)
以下に本発明の製造方法について詳しく説明する。
本発明で使用される原料は、下記一般式(I)で表される2−テトラロン誘導体である。
Figure 2009079024
式中、X、X、XおよびXは、おのおの独立して水素原子、またはフッ素原子、塩素原子および臭素原子から選ばれるハロゲン原子を表す。X、X、XおよびXのうち少な<とも一つは前記ハロゲン原子である。
一般式(I)で表される2−テトラロン誘導体の製造例を挙げれば、例えば一般式(III)で表されるフェニル酢酸誘導体を、
Figure 2009079024
(式中、X、X、XおよびXは、おのおの独立して水素原子、またはフッ素原子、塩素原子および臭素原子から選ばれるハロゲン原子を表す。X、X、XおよびXのうち少なくとも一つは前記ハロゲン原子である。)
塩化チオニル等の塩素化剤を用いることによって下記一般式(IV)で表されるフェニル酢酸ハロゲン化物誘導体へと導き、
Figure 2009079024
(式中、X、X、XおよびXは、前記と同様。Xは塩素原子または臭素原子を表す。)
次いで塩化アルミニウム等のルイス酸触媒存在下でエチレンと反応させることにより容易に製造できる。
ただし、本発明で使用される原料は、上記一般式(I)で表される2−テトラロン誘導体であればよく、その製法には特に制限はない。
本発明における第一段階は、上記一般式(I)で表される2−テトラロン誘導体を脱水素して下記一般式(V)で表される2−アセトキシナフタレン誘導体とする工程である。
Figure 2009079024
(式中、X、X、XおよびXは、前記と同様。)
第一段階では、上記一般式(I)で表される2−テトラロン誘導体が、水と混和しない有機容媒を用いて、酸無水物の存在下、硫酸により脱水素される。
本発明における酸水物としては、無水酢酸、無水プロピオン酸等を用いることができるが、無水酢酸が好ましい。酸無水物の使用量は、2−テトラロン誘導体に対して、モル比で2〜30倍、好まし<は2.5〜20倍である。
本発明に使用される酸化剤は、硫酸である。硫酸濃度は、特に限定されないが、通常90〜98%の濃硫酸である。硫酸濃度が低いとその分過剰の無水酢酸が必要となり、好ましくない。硫酸の使用量は、2−テトラロン誘導体に対して、モル比で0.8〜5倍、好ましくは0.9〜3倍程度である。
本発明は、水と混和しない有機容媒を使用する。使用される有機容媒は、反応条件下で安定であれぱ特に限定はされないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の脂肪族炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素、テトラブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等の工一テルなどを挙げることができる。これらの有機容媒は、単独でも、また混合して使用してもよい。
溶媒の使用量は、2−テトラロン誘導体に対して、通常、0.5〜30重量倍、好ましくは1〜15重量倍程度である。
反応温度は、通常20〜160℃、好ましくは40〜140℃であり、反応時間は、原料がほぼ消失するまで持続すればよいが、通常0.1〜24時間程度である。
脱水素反応終了後は、水と混和しない有機溶媒を使用した場合、水を添加することにより、有機層と水層に分離するため、有機層を分液して、必要であれば水洗し、有機層をそのままもしくは所定の量になるまで有機容媒を濃縮した後に第二段階の反応を行う。
本発明の第二段階は、脱水素反応で生成した上記一般式(V)で表される2−アセトキシナフタレン誘導体を、加水分解して下記一般式(II)で表される2−ナフトール誘導体(式中、X、X、XおよびXは、前記と同様)とする工程である。
Figure 2009079024
本発明に使用される加水分解触媒としては、硫酸、塩酸等の酸類、また水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の塩基類である。これらの触媒の使用量は、2−テトラロン誘導体に対して、モル比で1〜50倍、好ましくは2〜20倍程度である。また、これらの触媒は数%〜60%程度の水溶液として使用される。
反応温度は、塩基触媒の場合は通常0〜50℃程度、酸触媒の場合は通常80〜130℃である。反応時間は、原料がほぼ消失するまで継続すれぱよいが、通常0.1〜24時間程度である。
反応終了後は、塩基触媒を使用した場合には酸性化後に、酸触媒を使用した場合にはそのまま、有機溶媒で抽出して、必要であれば水洗し、得られた有機層をそのまま冷却晶析もしくは溶媒を除去して冷却晶析したり、貧溶媒を添加して冷却することにより結晶が析出するため、それを分離することにより2−ナフトール誘導体の結晶が得られる。
以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
尚、分析はガスクロマトグラフィを用いて行い、2−アセトキシ−7,8−ジフルオロナフタレン及び7,8−ジフルオロ−2−ナフトールの定量は、ナフタレンを内部標準物質とした内部標準法により実施した。
(参照例1)
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた200mlガラス製フラスコに、7,8−ジフルオロ−2−テトラロン7.98g(純度91.3%;40ミリモル)、無水酢酸54.2g(530.4ミリモル)及び酢酸52.5gを仕込み、96%硫酸9.0g(88.1ミリモル)を36分かけて滴下後、117℃まで昇温し、同温度で1時間保持した。
反応終了後、室温まで冷却して、反応液を水150gの中に添加して失活させ、トルエン50gで3回抽出した後に、溶媒を留去して2−アセトキシ−7,8−ジフルオロナフタレンを含む濃縮物を得た。
この濃縮物にメタノール25gと30%水酸化ナトリウム水溶液25gを加えて、室温で1時間反応させた後に、塩酸で酸性化し、トルエン50gで3回抽出し、有機層を飽和食塩水50gで洗浄後、溶媒を留去して濃縮物13.37gを得た。
この濃縮物をガスクロマトグラフィを用いて分析したところ、7,8−ジフルオロ−2−ナフトールの含有量は38.4重量%で、収率は71.2モル%であった。
(実施例1)
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、7,8−ジフルオロ−2−テトラロン5.0g(純度80.1%;21.7ミリモル)、無水酢酸32.5g(318.2ミリモル)及びトルエン24.4gを仕込み、96%硫酸4.44g(43.5ミリモル)を30分かけて滴下後、110℃まで昇温し、同温度で2時間保持した。
反応終了後、室温まで冷却して、反応液を水20gの中に添加して失活させ、分液した有機層からトルエンを留去して濃縮物6.52gを得た。
この濃縮物をガスクロマトグラフィを用いて分析したところ、2−アセトキシ−7,8−ジフルオロナフタレンの含有量は67.4重量%で、収率は90.0モル%であった。
次にこの有機層が15gになるまでトルエンを留去し、イソプロパノール5gと50%硫酸水溶液15gを添加し、100℃まで昇温後、同温度で3時間保持した。
反応終了後、室温まで冷却して、水層を分液した後、水5gで有機層を洗浄して、有機層13.9gを得た。この有機層をガスクロマトグラフィを用いて分析したところ、7,8−ジフルオロ−2−ナフトールの含有量は25.0重量%で、7,8−ジフルオロ−2−テトラロン基準の収率は87.8モル%であった。
(実施例2)
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、7,8−ジフルオロ−2−テトラロン2.0g(純度80.1%;8.8ミリモル)、無水酢酸13g(127.3ミリモル)及び塩化メチレン14.2gを仕込み、96%硫酸1.78g(17.4ミリモル)を10分かけて滴下後、44℃まで昇温し、同温度で4時間保持した。
反応終了後、室温まで冷却して、反応液を水15gの中に添加して失活させ、分液した有機層から塩化メチレンを留去して濃縮物4.52gを得た。
この濃縮物をガスクロマトグラフィを用いて分析したところ、2−アセトキシ−7,8−ジフルオロナフタレンの含有量は33.1重量%で、収率は76.6モル%であった。
次にこの有機層から塩化メチレンを留去し、トルエン4gとイソプロパノール2gと50%硫酸水溶液4gを添加し、100℃まで昇温後、同温度で3時間保持した。
反応終了後、室温まで冷却して、水層を分液した後、水4gで有機層を洗浄して、有機層5.3gを得た。この有機層をガスクロマトグラフィを用いて分析したところ、7,8−ジフルオロ−2−ナフトールの含有量は22.6重量%で、7,8−ジフルオロ−2−テトラロン基準の収率は75.7モル%であった。
(実施例3)
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、7,8−ジフルオロ−2−テトラロン5.0g(純度84.7%;23.2ミリモル)、無水酢酸16.3g(159.1ミリモル)及びトルエン48.8gを仕込み、96%硫酸3.56g(34.8ミリモル)を30分かけて滴下後、110℃まで昇温し、同温度で2時間保持した。
反応終了後、室温まで冷却して、反応液を水20gの中に添加して失活させ、分液した有機層からトルエンを留去して濃縮物5.7gを得た。
この濃縮物をガスクロマトグラフィを用いて分析したところ、2−アセトキシ−7,8−ジフルオロナフタレンの含有量は85.2重量%で、収率は94.0モル%であった。
次にこの有機層が15gになるまでトルエンを留去し、イソプロパノール5gと50%硫酸水溶液15gを添加し、100℃まで昇温後、同温度で3時間保持した。
反応終了後、室温まで冷却して、水層を分液した後、水5gで有機層を洗浄して、有機層14.2gを得た。この有機層をガスクロマトグラフィを用いて分析したところ、7,8−ジフルオロ−2−ナフトールの含有量は27.2重量%で、7,8−ジフルオロ−2−テトラロン基準の収率は92.1モル%であった。
(実施例4)
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた5Lガラス製フラスコに、7,8−ジフルオロ−2−テトラロン272.8g(純度87.5%;1.31モル)、無水酢酸802.7g(7.86モル)及びキシレン2455gを仕込み、96%硫酸154.2g(1.51モル)を2時間かけて滴下後、110℃まで昇温し、同温度で2時間保持した。
反応終了後、室温まで冷却して、反応液を水1091gの中に添加して失活させ、分液して有機層2657.9gを得た。この有機層をガスクロマトグラフィを用いて分析したところ、2−アセトキシ−7,8−ジフルオロナフタレンの含有量は10.1重量%で、収率は92.1モル%であった。
次に、この有機層にイソプロパノール238.7gと塩酸540.5gを添加し、95℃まで昇温後、同温度で10時間保持した。
反応終了後、室温まで冷却して、水層を分液した後、水724.7gで有機層を洗浄して、キシレンを一部留去して有機層801.3gを得た。この有機層をガスクロマトグラフィを用いて分析したところ、7,8−ジフルオロ−2−ナフトールの含有量は27.0重量%で、7,8−ジフルオロ−2−テトラロン基準の収率は91.6モル%であった。
(実施例5)
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、7,8−ジフルオロ−2−テトラロン5.72g(純度87.5%;27.5ミリモル)、無水酢酸11.2g(109.7ミリモル)及びキシレン44.2gを仕込み、96%硫酸2.8g(27.4ミリモル)を30分かけて滴下後、110℃まで昇温し、同温度で2時間保持した。
反応終了後、室温まで冷却して、反応液を水11.4gの中に添加して失活させ、分液して有機層55.2gを得た。この有機層をガスクロマトグラフィを用いて分析したところ、2−アセトキシ−7,8−ジフルオロナフタレンの含有量は10.6重量%で、収率は96.0モル%であった。
次にこの有機層が17.2gになるまでキシレンを留去し、イソプロパノール5gと50%硫酸水溶液15gを添加し、100℃まで昇温後、同温度で3時間保持した。
反応終了後、室温まで冷却して、水層を分液した後、水5gで有機層を洗浄して、有機層15.6gを得た。この有機層をガスクロマトグラフィを用いて分析したところ、7,8−ジフルオロ−2−ナフトールの含有量は29.5重量%で、7,8−ジフルオロ−2−テトラロン基準の収率は93.1モル%であった。
(実施例6)
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、7,8−ジフルオロ−2−テトラロン2.0g(純度94.4%;10.4ミリモル)、無水酢酸13.5g(132.6ミリモル)、酢酸13.1g及びトルエン21.7gを仕込み、96%硫酸2.12g(20.8ミリモル)を5分かけて滴下後、109℃まで昇温し、同温度で2時間保持した。
反応終了後、室温まで冷却して、反応液を水50gの中に添加して失活させ、トルエン30gで3回抽出した後に、溶媒を留去して2−アセトキシ−7,8−ジフルオロナフタレンを含む濃縮物を得た。
この濃縮物にメタノール5gと10%水酸化ナトリウム水溶液15gを加えて、室温で1時間反応させた後に、塩酸で酸性化し、トルエン50gで3回抽出し、有機層を飽和食塩水50gで洗浄後、溶媒を留去して濃縮物4.05gを得た。
この濃縮物をガスクロマトグラフィを用いて分析したところ、7,8−ジフルオロ−2−ナフトールの含有量は40.7重量%で、収率は88.1モル%であった。
(実施例7)
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、7,8−ジフルオロ−2−テトラロン2.0g(純度94.4%;10.4ミリモル)、無水酢酸13.5g(132.6ミリモル)、酢酸13.1g及びクロロベンゼン27.6gを仕込み、96%硫酸2.12g(20.8ミリモル)を5分かけて滴下後、110℃まで昇温し、同温度で1時間保持した。
反応終了後、室温まで冷却して、反応液を水30gの中に添加して失活させ、トルエン30gで3回抽出した後に、溶媒を留去して2−アセトキシ−7,8−ジフルオロナフタレンを含む濃縮物を得た。
この濃縮物にメタノール5gと10%水酸化ナトリウム水溶液15gを加えて、室温で1時間反応させた後に、塩酸で酸性化し、トルエン50gで3回抽出し、有機層を飽和食塩水50gで洗浄後、溶媒を留去して濃縮物3.78gを得た。
この濃縮物をガスクロマトグラフィを用いて分析したところ、7,8−ジフルオロ−2−ナフトールの含有量は39.6重量%で、収率は80.1モル%であった。
上記参照例1および実施例1〜7の結果を表1にまとめて示した。
Figure 2009079024

Claims (1)

  1. 下記一般式(I)で表される2−テトラロン誘導体を、
    Figure 2009079024
    (式中、X、X、XおよびXは、おのおの独立して、水素原子、またはフッ素原子、塩素原子および臭素原子から選ばれるハロゲン原子を表す。X、X、XおよびXのうち少なくとも一つは前記ハロゲン原子である。)
    水と混和しない有機溶媒を用いて、酸無水物の存在下、硫酸により脱水素した後に、加水分解することを特徴とする一般式(II)で表される2−ナフトール誘導体の製造方法。
    Figure 2009079024
    (式中、X、X、XおよびXは、前記と同様)
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